JP2000351860A - ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物からなるフィルム - Google Patents
ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物からなるフィルムInfo
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Abstract
優れた透明性及び引張り強度・伸びを維持しつつ、印刷
精度に優れ、厚みむらの少ないフィルムの提供。 【解決手段】 フィルムの120℃のシリコンオイルバ
ス中に3分間浸漬したときのMD加熱収縮率が0〜60
%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%であり、かつ平均
ゲル粒子径が0.1〜1μm、ゲル量が10重量%を超
え30重量%以下、メタノール可溶分が0.5〜5重量
%及びメルトフローレイトが1〜20g/10分である
ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物であることを特徴とす
るフィルム。
Description
レン樹脂組成物からなるフィルムに関するものである。
更に詳しくは、本発明は、優れた透明性及び引張り強度
・伸びを維持しつつ、印刷精度に優れ、厚みむらの少な
いフィルムに関するものである。
るフィルムは、透明性及び印刷性に優れ、また発泡ポリ
スチレンシートに熱ラミネートすることが可能であるこ
とから、その用途の1つとして、裏印刷し、発泡ポリス
チレンシートの飾色用フィルムとして広く用いられてい
る。更にこのフィルムを熱ラミネートした発泡ポリスチ
レンシートは、真空・圧空成形によって任意の形状に成
形され、主にインスタント食品容器、さしみや惣菜など
のトレー、使い捨て弁当箱などの食品容器として用いら
れる。
フィルムは、通常インフレーション方式により製造され
る。インフレーション方式によるフィルム(インフレフ
ィルム)は、円形のダイスを取り付けた押し出し機から
チューブ状に押し出した溶融樹脂を、垂直方向に引き取
りながら直ちに空気圧で膨らませ、折り畳んで巻き取
り、ダイ口径より大きな径を持ち、通常厚さ100μm
以下の円筒状のフィルムを連続製造する方法である。フ
ィルムの厚さ及び延伸度は、スクリュー回転数、引取り
速度、及び空気圧によって膨らませる度合いで調節す
る。その際に、ゴム変性樹脂組成物の分子鎖が引取り方
向(MD:Machine Direction)及び、フィルム面内の
引取り方向と垂直な方向(TD:Transverse Directio
n)の2方向に配向される。
は、スクリュー回転数や引取り速度を変更すると、空気
圧によって膨らむ度合いが変化し、MDとTDの両者の
延伸度が同時に変化するため、片方のみの微調整が難し
いといった問題がある。またニップロール部分が一般に
押し出し機部分よりも高所に設定されているために、製
膜時の作業性にも問題がある。
印刷をする際、インキの溶媒を除去するための乾燥工程
において、特にTDに収縮が生じてしまい、各色の見当
ずれが生じ、印刷精度が出難いという問題があった。
レフィルムのTD配向を小さくする手段として、ブロー
アップの比率を小さくする方法があるが、この場合製品
フィルムの幅が小さくなるため、生産性が低下するとい
った問題が生じる。一方、生産性を低下させずにブロー
アップ比率を小さくするため、押出しダイスの径を大き
くする方法があるが、この場合設備コストが高くなり、
またフィルムの厚みむらが大きくなるといった問題が生
じる。
ーション方式でなく、Tダイ押出し加工法によりフィル
ムを製造する方法が考えられる。しかし、ゴム変性ポリ
スチレン樹脂組成物のTダイ押出し加工法は、厚みが2
00μm以上のシート加工時には一般に行われるが、フ
ィルム(特に厚みが50μm以下)の加工時には、溶融
樹脂の冷却ロールへの密着性がポリオレフィン系樹脂に
比べて悪いために、厚みむらが極端に悪化するといった
問題が常に生じる。Tダイ加工時の冷却ロールへの密着
性を高めるために、ゴム変性ポリスチレンとの相溶性の
良いエラストマー(スチレンーブタジエンブロック共重
合体など)を50%以下の割合で混合して加工すること
も出来るが、一般にエラストマーは価格が高く、フィル
ムの製造コストが高くなるという問題がある。
工法によるゴム変性スチレン系樹脂組成物からなるフィ
ルムが提案されている。しかしこの方法で得られたフィ
ルムは、特にTDの引張り伸び値が劣り、発泡ポリスチ
レンシートに熱ラミネートすることは可能であっても、
更にこのフィルムを熱ラミネートした発泡ポリスチレン
シートを真空・圧空成形する際に、フィルム切れが発生
してしまう。
本発明が解決しようとする課題は、優れた透明性及び引
張り強度・伸びを維持しつつ、印刷精度に優れ、厚みむ
らの少ないフィルムを低コストで提供することにある。
脂組成物からなるフィルム製造法について鋭意検討した
結果、特定の樹脂構造及び物性を有するゴム変性ポリス
チレン樹脂組成物を用いたTダイ加工法が、本発明の目
的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
明および実施態様を包含する。
ルバス中に3分間浸漬したときのMD加熱収縮率が0〜
60%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%であり、かつ
平均ゲル粒子径が0.1〜1μm、ゲル量が10重量%
を超え30重量%以下、メタノール可溶分が0.5〜5
重量%及びメルトフローレイトが1〜20g/10分で
あるゴム変性ポリスチレン樹脂組成物であることを特徴
とするフィルム。
ル量が10重量%を超え30重量%以下、メタノール可
溶分が0.5〜5重量%及びメルトフローレイトが1〜
20g/10分であるゴム変性ポリスチレン樹脂組成物
から得られるフィルムであって、120℃のシリコンオ
イルバス中に3分間浸漬したときのMD加熱収縮率が0
〜60%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%であるフィ
ルム。
て、または記載のフィルムを、少なくとも該多層フ
ィルムの片外層に使用することを特徴とする多層フィル
ム。 Tダイ押出し加工法によって製造されるあるいは
記載のフィルム。
る記載の多層フィルム。
ムを印刷して得られる印刷精度の良好なフィルム。
得られる印刷精度の良好な多層フィルム。
ルムを発泡ポリスチレンシートに熱ラミネートし、該熱
ラミネートした発泡ポリスチレンシートを真空・圧空成
形して得られる成形物。
ィルムを発泡ポリスチレンシートに熱ラミネートし、該
熱ラミネートした発泡ポリスチレンシートを真空・圧空
成形して得られる成形物。
組成物は、平均ゲル粒子径が0.1〜1μm、好ましく
は0.1〜0.5μm、ゲル量が10重量%を超え30
重量%以下、好ましくは15〜30重量%、メタノール
可溶分が0.5〜5重量%、好ましくは1.0〜5.0
重量%及びメルトフローレイト(MFR)値が1〜20
g/分、好ましくは2〜10g/分である。平均ゲル粒
子径が1μmを超える場合、又はゲル量が30重量%を
超える場合、フィルムの透明度が極端に悪化し、裏印刷
による印刷絵柄の透過性に劣る。またフィルム自身の厚
みむらが激しくなる。一方、平均ゲル粒子径が0.1μ
m未満、もしくはゲル量が10重量%以下の場合には、
フィルムの引張り強度や引張り伸びに劣る(特にT
D)。メタノール可溶分が0.5重量%未満の場合には
フィルムのMDとTDの異方性が大きくなって縦裂けし
やすくなり、5重量%を超える場合はフィルムの透明度
の低下や印刷性に劣る。MFRが1g/10分未満の場
合には、加工機の吐出圧が上昇し、フィルムの加工性や
生産性が悪化する。一方、MFRが20g/10分を超
える場合には、フィルムの引張り強度や引張り伸びに劣
る。
の平均ゲル粒子径とは、該樹脂組成物中の軟質成分の数
平均粒子径を示し、以下の方法により求められる。即
ち、透過型電子顕微鏡写真の画像解析により、粒子径
(Di)とその個数Niを求め、下式により計算され
る。
Σ(NiDi) ゲル量とは、ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物中の軟質
成分粒子の重量割合であり、以下の方法により測定でき
る。即ち、ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物0.5gを
秤量(重量:W1)し、該試料を室温(23℃程度)に
おいてメチルエチルケトン/メタノール(10/1体積
比)の混合溶媒50mlに溶解させる。次に該溶解時の
不溶分を遠心分離により単離し、該不溶分を乾燥してそ
の重量(W2)を測定する。軟質成分粒子の含有量は、
(W2/W1)×100(%)により求められる。
レン樹脂組成物中のメタノール溶媒に溶ける成分を重量
比率で示したものであり、ミネラルオイルなどの可塑剤
や滑剤などの添加剤がこれにあたる。ゴム変性ポリスチ
レン樹脂組成物0.5gを秤量(重量:W3)し、該試
料を23℃においてメチルエチルケトン溶媒50mlに
溶解させる。次に該溶解物をメタノール中にて再沈した
後、ろ過・乾燥して、不溶分の重量(W4)を測定す
る。メタノール可溶分量は、(W3−W4/W3)×1
00(%)により求められる。
は、JIS K7210に準拠し、温度200℃、荷重
5kgfの条件下で測定された値である。
組成物は、汎用ポリスチレン(GPPS:General purp
ose polystyrene)と、ゴム変性ポリスチレン(HIP
S:High Impact polystyrene)とを混合しても良く、
更にスチレン−ブタジエンブロック共重合体に代表され
るエラストマーを少量ブレンドしても良い。ゴム変性ポ
リスチレンに使用するゴムは、ポリブタジエン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体類、エチレン−プロピレン−非
共役ジエンの三元共重合体類、などが挙げられる。 ゴ
ム成分の添加方法は特に限定されるものではないが、例
えば攪拌器を有する容器に、単量体であるスチレン系化
合物及びゴム状重合体を仕込み、攪拌しながら重合させ
る方法を挙げることができる。ポリブタジエンとして
は、シス含有率の高いハイシスポリブタジエン及びシス
含有量の低いローシスポリブタジエンのいずれも使用で
きる。
は、スチレン系熱可塑性エラストマーの一種で、重合開
始剤としてn−ブチルリチウムなどに代表されるアルキ
ルリチウム、溶媒にシクロヘキサンを用いて、アニオン
重合により合成される。合成法により色々な形態が可能
であるが、基本的にはSBS系(ポリスチレン−ポリブ
タジエン−ポリスチレンのブロック共重合体)である。
重量平均分子量は、GPC法によるポリスチレン換算で
20万弱のものが多い。エラストマー添加量は、全樹脂
組成物中の20重量%、できれば10重量%以下である
ことが好ましい。エラストマー添加量が20重量%を超
える場合、加工条件によってはフィルム中にフィッシュ
アイが多発する可能性がある。またフィルム自身のコス
トが大幅に高くなる。
法は特に限定されないが、例えばスチレンモノマーに対
して、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムを1
0〜20重量%添加し、反応温度130〜140℃で重
合を行う。その際の攪拌翼の回転数は40〜50rpm
に設定する。反応率が約40重量%まで重合した後、タ
ワー型重合機に導き、120〜130℃で反応率約80
重量%まで重合させ、その後、脱気槽にて未反応モノマ
ーを除去し、ストランドをペレタイザーでカッティグし
てペレットとする。
ン、及びエラストマーの混合方法については特に制限が
無く、例えばドライブレンドによる方法、あるいは造粒
機を通して溶融混練し、均一のペレット状にする方法な
どが用いられる。
組成物には、必要に応じて滑剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料などを添加し
ても良く、更に本発明の効果を損なわない範囲におい
て、ミネラルオイルなどの可塑剤を添加しても良い。
からなるフィルムは、120℃のシリコンオイルに3分
間浸漬したときのMD加熱収縮率が0〜60%、好まし
くは55%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%のもので
ある。MD加熱収縮率が60%を超える場合、MDにフ
ィルムが裂けやすくなり好ましくない。またTD収縮率
が5%を超える場合、印刷精度に劣る結果となる。
れぞれフィルムの引取り方向(Machine Direction)
と、フィルム面内でMDと垂直の方向(Transverse Dir
ection)の加熱収縮率のことであり、次のように測定す
ることが出来る。即ち、フィルムを直径Aの円状に切り
出したサンプルを、2枚の板状の金網に挟み、120℃
のシリコンオイル中に3分間浸漬させた後の、MDとT
Dの楕円の径を測定する。その値をそれぞれB1、B2
とすると、加熱収縮率は以下の式により求められる。
(A − B1)/A TD加熱収縮率(%)= 100 × (A − B2)
/A 測定中のシリコンオイルバス中の温度が低温であった
り、浸漬時間が少なかったりすると、フィルムが十分に
収縮しきれない場合がある。また、TDの収縮がほとん
ど生じない場合、MDの収縮に引きずられる形でTDが
逆に膨らんでしまい、TD加熱収縮率の値がマイナスの
値になることがある。
以下、好ましくは15〜40μmである。本発明のフィ
ルムは、Tダイ押出し加工法により製造することが出来
る。加工条件は通常のTダイ加工法の条件で構わない
が、樹脂温度160〜250℃、最初の冷却ロール80
〜90℃、及び最後の冷却ロールの温度は40〜70
℃、必要により中間に60〜80℃のロールを使用し
て、徐々に溶融樹脂を冷却しながらフィルム化していく
条件が好ましい。
ルムとしても良い。その際、本発明のゴム変性ポリスチ
レン樹脂組成物を、少なくともその片外層に用いなけれ
ばならない。本発明のゴム変性ポリスチレン樹脂組成物
以外のものをフィルムの両外層に用いると、フィルムの
厚みむらが激しくなり、印刷精度も悪くなる。更に本発
明のゴム変性ポリスチレン樹脂組成物を用いる層は、少
なくとも第1冷却ロールと密着する側の反対側に使用さ
れることが好ましい。
形状には特に制限が無く、マルチマニホルドダイ、フィ
ードブロックダイなどが好適に用いられる。また多層T
ダイ加工機を使用する場合の各押し出し機の設定温度
は、各押し出し機中の溶融樹脂の粘度が極力同一になる
よう設定することが望ましい。溶融樹脂の粘度が大きく
異なると、出来た多層フィルムの中央部と端部で組成が
異なる可能性があり、好ましくない。
層のみを特殊な樹脂を使用して印刷精度を向上させ、内
層は安価な樹脂を使用することを一つの目的とするもの
である。
って印刷された後、発泡ポリスチレンシートに熱ラミネ
ートされ、発泡ポリスチレンシートの飾色用フィルムな
どとして用いられる。
発明は実施例になんら限定されるものではない。なお、
評価項目のうち、上記に記載した項目以外の項目につい
ては以下のとおり実施した。
フィルムの厚みを測定し、その平均値を求めた。また加
工機にて製膜されたフィルムの中央部や端部について、
計10個所の厚みを測定し、最大厚みと最小厚みとの差
を求めて厚みむらとした。
0mm、標線間距離50mm)にて打ち抜いたサンプル
を用い、JIS K7113に準拠し、23℃にて、破
断応力、及び破断時伸びを測定した。
値が小さいほど透明度に優れることを示す。
より印刷した場合の、見当ずれを調べた。該値が0.2
mm以下の場合に印刷精度に優れることを示す。 実施例1 連続バルク重合法によって得られたゴム変性ポリスチレ
ン(日本ポリスチレン社製HIPS:日本ポリスチH5
45X(商品名)、平均ゲル粒子径0.3μm、ゲル量
27重量%、メタノール可溶分2.6重量%、MFR
3.6g/10分)<以下樹脂Aと略>を用いて、モダ
ンマシナリー(株)製90φシート加工機(Tダイ幅1
200mm)にて、押し出し機温度200℃、ダイス温
度220℃、第1冷却ロール90℃、第2冷却ロール7
0℃、引取り速度50m/minの条件下で、単一層の
厚さ25μmフィルムを作成した。結果を表1に示す。
PPS:日本ポリスチG430(商品名)、メタノール
可溶分4.3重量%、MFR9g/10分)<以下樹脂
Bと略>とゴム変性ポリスチレン(日本ポリスチレン社
製HIPS:日本ポリスチH640(商品名)、平均ゲ
ル粒子径4.0μm、ゲル量16重量%、メタノール可
溶分2.1重量%、MFR3.1g/10分)<以下樹
脂Cと略>との80:20ブレンドペレットを用いて、
モダンマシナリー(株)製90φ多層Tダイ押し出し機
にて2種3層の多層Tダイフィルムを作成した。その
際、樹脂A使用の層が両外層で各々厚み7.5μm、樹
脂Bと樹脂Cとの80:20ブレンドペレットの層が中
間層で厚み10μmとなるよう押し出し量を調節した。
温度設定などの条件は、実施例1と同条件にて実施し
た。結果を表1に示す。
ラストマー(スチレンーブタジエンブロック共重合体、
旭化成製 商品名タフプレンA)の70:20:10ブ
レンドペレットを用いて、モダンマシナリー(株)製9
0φ多層Tダイ押し出し機にて2種3層の多層Tダイフ
ィルムを作成した。その際、樹脂A使用の層が両外層で
各々厚み5μm、樹脂Bと樹脂Cとスチレン系エラスト
マー(スチレンーブタジエンブロック共重合体、旭化成
製 商品名タフプレンA)の70:20:10のブレン
ドペレットの層が中間層で厚み15μmとなるよう押し
出し量を調節した。温度設定などの条件は、実施例1と
同条件にて実施した。結果を表1に示す。
S:日本ポリスチG637R(商品名)、メタノール可
溶分4.3重量%、MFR2.5g/10分)<以下樹
脂Dと略>と樹脂A混合物、樹脂A:樹脂D=70:3
0(重量)ブレンドペレットを用いた他は、実施例1と
同条件にてフィルムを作成した。結果を表2に示す。
0.3μm、ゲル量は8.1重量%、メタノール可溶部
3.8重量%及びMFR3.0g/10分であった。
用いる樹脂を、実施例2に使用したもの内層と外層を入
れ替えた他は、実施例2と同条件にてフィルムを作成し
た。結果を表2に示す。なお、外層に使用した樹脂B:
樹脂C=80:20(重量)のペレットは、平均ゲル粒
子径は4.0μm、ゲル量は3.2重量%、メタノール
可溶部3.8重量%及びMFR7.0g/10分であっ
た。
m)に用いる樹脂を、実施例3に使用したものと内層と
外層を入れ替えた他は、実施例3と同条件にてフィルム
を作成した。結果を表2に示す。なお、外層に使用した
樹脂B:樹脂C:エラストマー=70:20:10(重
量)のペレットは、平均ゲル粒子径は4.0μm、ゲル
量は3.2重量%、メタノール可溶部3.4重量%及び
MFR7.0g/10分であった。
(押し出し機50φ、ダイス径100φ)により、押し
出し機温度200℃、ダイス温度220℃、引取り速度
50m/minにて25μmの単一層のフィルムを作成
した。結果を表2に示す。
例1〜3は、フィルムの透明性にも優れ、引張り強度・
伸び値も高いため、加工時や印刷時にフィルム切れする
こと無く、かつ印刷精度に優れ、厚みむらも少なかっ
た。一方、ゴム変性ポリスチレン樹脂組成物トータルと
してのゲル量が本発明の規定範囲から外れる比較例1
は、フィルムの透明性及び厚みむらは良好なものの、フ
ィルムの引張り伸び値(特にTD)に劣る結果となり、
加工時にフィルム切れが多発して、印刷テストを実施で
きなかった。平均ゲル粒子径、ゲル量、MFRが本特許
の規定内にあるゴム変性ポリスチレンをフィルムの両外
層に用いなかった比較例2と3は、透明性や引張り強度
・伸び値は問題なかったが、フィルムの厚みむらが激し
く、加工時や印刷時にフィルム切れが発生した。また、
TD加熱収縮率が5%を超える比較例4は、印刷精度に
劣る結果となった。
性及び引張り強度・伸びを維持しつつ、印刷精度に優
れ、厚みむらの少ないフィルムを低コストで提供するこ
とができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 フィルムが、120℃のシリコンオイル
バス中に3分間浸漬したときのMD加熱収縮率が0〜6
0%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%であり、かつ平
均ゲル粒子径が0.1〜1μm、ゲル量が10重量%を
超え30重量%以下、メタノール可溶分が0.5〜5重
量%及びメルトフローレイトが1〜20g/10分であ
るゴム変性ポリスチレン樹脂組成物であることを特徴と
するフィルム。 - 【請求項2】 平均ゲル粒子径が0.1〜1μm、ゲル
量が10重量%を超え30重量%以下、メタノール可溶
分が0.5〜5重量%及びメルトフローレイトが1〜2
0g/10分であるゴム変性ポリスチレン樹脂組成物か
ら得られるフィルムであって、120℃のシリコンオイ
ルバス中に3分間浸漬したときのMD加熱収縮率が0〜
60%以下、TD加熱収縮率が−2〜5%であるフィル
ム。 - 【請求項3】 複数の層からなる多層フィルムにおい
て、請求項1または2記載のフィルムを、少なくとも該
多層フィルムの片外層に使用することを特徴とする多層
フィルム。 - 【請求項4】 Tダイ押出し加工法によって製造される
請求項1あるいは2記載のフィルム。 - 【請求項5】 Tダイ押出し加工法によって製造される
請求項3記載の多層フィルム。 - 【請求項6】 請求項1〜2または4の何れか記載のフ
ィルムを印刷して得られる印刷精度の良好なフィルム。 - 【請求項7】 請求項3または5記載のフィルムを印刷
して得られる印刷精度の良好な多層フィルム。 - 【請求項8】 請求項1〜2、4または6の何れか記載
のフィルムを発泡ポリスチレンシートに熱ラミネート
し、該熱ラミネートした発泡ポリスチレンシートを真空
・圧空成形して得られる成形物。 - 【請求項9】 請求項3、5または7の何れか記載の多
層フィルムを発泡ポリスチレンシートに熱ラミネート
し、該熱ラミネートした発泡ポリスチレンシートを真空
・圧空成形して得られる成形物。
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