JP2000350310A - 移動体の駆動システムおよび車両用駆動システム - Google Patents

移動体の駆動システムおよび車両用駆動システム

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JP2000350310A JP11221934A JP22193499A JP2000350310A JP 2000350310 A JP2000350310 A JP 2000350310A JP 11221934 A JP11221934 A JP 11221934A JP 22193499 A JP22193499 A JP 22193499A JP 2000350310 A JP2000350310 A JP 2000350310A
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electric motor
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淳 田端
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    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
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    • B60K6/54Transmission for changing ratio
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ走行モードからエンジン走行モードへ
移行する際に、エンジンの始動遅れに起因してもたつき
感などが発生することを防止する。 【解決手段】 エンジンを駆動力源として走行するため
にステップS4でエンジンが始動させられる際に、その
エンジンの始動が遅い場合には、ステップS5の判断が
NOになってステップS7以下が実行され、クラッチC
1を係合させてエンジンを駆動力伝達系に接続するとと
もに、エンジン始動用の電動モータ(MO)をエンジン
始動時よりも大きなトルクで作動させて、エンジンを回
転させながら、エンジンの始動遅れに伴う駆動力不足を
補うように所定の駆動力を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両等の移動体の駆
動システムに係り、特に、スムーズな発進性能が得られ
る駆動システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動体を移動させるための移動用駆動力
源として、第1駆動力源と、その第1駆動力源よりも定
格出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の駆動
システムが知られている。燃料の燃焼で作動するエンジ
ンと電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行
用の駆動力源として備えているハイブリッド型の車両用
駆動システムはその一例で、一般にエンジンの方が電動
モータよりも定格出力が大きい。特開平10−1365
08号公報に記載されている装置はその一例で、シンプ
ルプラネタリ型の遊星歯車装置から成る副変速機が設け
られ、2つのクラッチの係合状態によって電動モータの
みを駆動力源とするモータ走行モード、エンジンのみを
駆動力源とするエンジン走行モードなど種々の走行モー
ドが成立させられるようになっている。そして、このよ
うな車両用駆動システムにおいては、一般に車両停止時
にはエンジンも停止させられ、モータ走行モードで発進
してからエンジンを始動してエンジン走行モードに切り
換えるようになっているのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにモータ走行モードで発進してからエンジンを始動し
てエンジン走行モードに移行する場合、エンジンの始動
が遅かったり始動できなかったりすると、駆動力が不足
してもたつき感を生じる可能性がある。大きな出力が得
られる大容量の電動モータを走行用駆動力源として搭載
しておけば、エンジンの始動不可時等にその電動モータ
を通常よりも高出力まで作動させることにより、駆動力
不足を軽減或いは解消できるが、通常の走行時には必要
ない過剰品質になってコスト高になるとともに、大型で
大きな設置スペースが必要になる。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、電動モータ等の第2
駆動力源として定格出力が小さい小型で安価なものを採
用しつつ、定格出力が大きいエンジン等の第1駆動力源
の作動開始遅れや作動不可に伴う駆動力不足を改善する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、移動体を移動させるための移動用駆
動力源として、第1駆動力源と、その第1駆動力源より
も定格出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の
駆動システムにおいて、前記第1駆動力源の作動開始が
遅い場合或いは作動させることができない場合に、前記
第2駆動力源を代わりに使用し、必要に応じてその第2
駆動力源の定格出力を越えて作動させる補助駆動制御手
段を設けたことを特徴とする。
【0006】なお、「定格出力」とは、連続して使用で
きる最大出力で、例えば電動モータの場合は、「モータ
を定格回転数で連続運転した時、温度上昇が限度を超え
ない範囲で一定値に達した時のモータ出力」で、定格回
転数は「定格出力で運転するモータの回転速度。最大ト
ルクで加減速を行っても支障のない回転数」である。し
たがって、短時間であれば駆動力源の耐久性を損なうこ
となく、その定格出力を越えて作動させることができ
る。
【0007】また、駆動力源が、例えば燃料電池から供
給される電気エネルギーで作動する電動モータの場合、
その駆動力源の定格出力は、燃料電池の定格発電量およ
び電動モータの定格出力のうち低い方によって定まる。
すなわち、電動モータの定格出力に余裕があり、燃料電
池の発電量が定格発電量に達しても電動モータが定格出
力に達しない場合は、燃料電池の定格発電量で駆動力源
の定格出力は規定され、その定格発電量で作動させられ
る時の電動モータの出力が駆動力源の定格出力になる。
一方、燃料電池の定格発電量に余裕があり、電動モータ
の出力が定格出力に達しても燃料電池が定格発電量に達
しない場合は、電動モータの定格出力がそのまま駆動力
源の定格出力になる。
【0008】第2発明は、移動体を移動させるための移
動用駆動力源として、始動に要する時間が異なる複数の
駆動力源を有する移動体の駆動システムにおいて、前記
複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1駆動
力源が始動される場合で、その第1駆動力源の始動時間
が所定時間を越える場合には、その複数の移動用駆動力
源のうちその第1駆動力源よりも始動時間が短い第2駆
動力源を始動させるとともに、必要に応じてその第2駆
動力源の定格出力を越えて作動させる補助駆動制御手段
を設けたことを特徴とする。
【0009】第3発明は、第1発明または第2発明の移
動体の駆動システムにおいて、(a)前記第1駆動力源は
燃料の燃焼で作動するエンジンで、前記第2駆動力源は
電気エネルギーで作動する電動モータであり、(b) 前記
エンジンを前記移動用駆動力源として使用するために始
動するエンジン始動手段を備えているとともに、(c)前
記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によって
前記エンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始
動が遅い場合或いはそのエンジンの始動ができない場合
には、前記電動モータを代わりに使用し、必要に応じて
その電動モータの定格出力を越えて作動させるものであ
ることを特徴とする。
【0010】第4発明は、第3発明の移動体の駆動シス
テムにおいて、(a) 前記電動モータは、燃料電池から電
気エネルギーが供給されるもので、(b) 前記補助駆動制
御手段は、必要に応じて前記燃料電池の発電量をその定
格発電量を越えて増大させることにより、前記電動モー
タをその定格出力を越えて作動させるものであることを
特徴とする。
【0011】なお、「定格発電量」とは、連続して使用
できる最大発電量で、短時間であれば燃料電池の耐久性
を損なうことなくその定格発電量を越えて発電させるこ
とができる。
【0012】第5発明は、第3発明の移動体の駆動シス
テムにおいて、(a) 前記電動モータは、通常は燃料電池
および二次電池の何れか一方から択一的に電気エネルギ
ーが供給されるもので、(b) 前記補助駆動制御手段は、
必要に応じて前記燃料電池および二次電池を直列接続し
て前記電動モータに電気エネルギーを供給することによ
り、その電動モータをその定格出力を越えて作動させる
ものであることを特徴とする。
【0013】第6発明は、移動体を移動させるための移
動用駆動力源として、第1駆動力源と、その第1駆動力
源よりも定格出力が小さい第2駆動力源と、を有する移
動体の駆動システムにおいて、(a) 前記第1駆動力源の
作動開始が遅い場合或いは作動させることができない場
合に、前記第2駆動力源を代わりに使用して駆動力を発
生させる補助駆動制御手段を有し、且つ、(b) 前記第2
駆動力源は、燃料電池から供給される電気エネルギーで
作動する電動モータで、前記補助駆動制御手段は、必要
に応じてその燃料電池の発電量をその定格発電量を越え
て増大させてその電動モータを作動させるものであるこ
とを特徴とする。
【0014】第7発明は、移動体を移動させるための移
動用駆動力源として、始動に要する時間が異なる複数の
駆動力源を有する移動体の駆動システムにおいて、(a)
前記複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1
駆動力源が始動される場合で、その第1駆動力源の始動
時間が所定時間を越える場合には、その複数の移動用駆
動力源のうちその第1駆動力源よりも始動時間が短い第
2駆動力源を始動させて駆動力を発生させる補助駆動制
御手段を有し、且つ、(b) 前記第2駆動力源は、燃料電
池から供給される電気エネルギーで作動する電動モータ
で、前記補助駆動制御手段は、必要に応じてその燃料電
池の発電量をその定格発電量を越えて増大させてその電
動モータを作動させるものであることを特徴とする。
【0015】第8発明は、移動体を移動させるための移
動用駆動力源として、第1駆動力源と、その第1駆動力
源よりも定格出力が小さい第2駆動力源と、を有する移
動体の駆動システムにおいて、前記第1駆動力源の作動
開始が遅い場合或いは作動させることができない場合
に、通常は移動用駆動力源として使用しない第3駆動力
源を移動用駆動力源として使用する補助駆動制御手段を
設けたことを特徴とする。
【0016】第9発明は、移動体を移動させるための移
動用駆動力源として、始動に要する時間が異なる複数の
駆動力源を有する移動体の駆動システムにおいて、前記
複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1駆動
力源が始動される場合で、その第1駆動力源の始動時間
が所定時間を越える場合には、通常は移動用駆動力源と
して使用しない駆動力源であってその第1駆動力源より
も始動時間が短い第3駆動力源を移動用駆動力源として
使用する補助駆動制御手段を設けたことを特徴とする。
【0017】第10発明は、第8発明または第9発明の
移動体の駆動システムにおいて、前記補助駆動制御手段
は、必要に応じて前記第3駆動力源をその定格出力を越
えて作動させるものであることを特徴とする。
【0018】第11発明は、第8発明〜第10発明の何
れかの移動体の駆動システムにおいて、(a) 前記第1駆
動力源は燃料の燃焼で作動するエンジンであり、(b) そ
のエンジンを前記移動用駆動力源として使用するために
始動するエンジン始動手段を備えているとともに、(c)
前記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によっ
て前記エンジンが始動させられる際に、そのエンジンの
始動が遅い場合或いはそのエンジンの始動ができない場
合には、通常は走行用駆動力源として使用しない電動モ
ータを前記第3駆動力源として使用するものであること
を特徴とする。
【0019】第12発明は、第11発明の移動体の駆動
システムにおいて、前記第3駆動力源はエンジン始動用
の電動モータであることを特徴とする。
【0020】第13発明は、第11発明の移動体の駆動
システムにおいて、前記第3駆動力源は補機駆動用の電
動モータであることを特徴とする。
【0021】第14発明は、車両を走行させるための走
行用駆動力源として、燃料の燃焼で作動するエンジンと
電気エネルギーで作動する電動モータとを備えているハ
イブリッド型の車両用駆動システムにおいて、(a) 予め
定められた所定の低速走行時であってブレーキONの時
には前記電動モータのみを駆動力源として走行する低速
モータ走行手段と、(b) 前記所定の低速走行時であって
ブレーキOFFの時には前記エンジンを駆動力源として
走行する低速エンジン走行手段と、(c) 前記所定の低速
走行よりも高速の走行時には前記エンジンを駆動力源と
して走行する高速エンジン走行手段と、を有することを
特徴とする。
【0022】なお、「ブレーキON」は、制動力を発生
させるために運転者によってブレーキ操作が為されてい
る状態を意味し、「ブレーキOFF」はブレーキ操作が
為されていない状態を意味する。
【0023】
【発明の効果】第1発明の移動体の駆動システムにおい
ては、定格出力が大きい第1駆動力源の作動開始が遅い
場合或いは作動させることができない場合に、補助駆動
制御手段によって第2駆動力源を代わりに使用し、必要
に応じて定格出力を越えて作動させるため、その第2駆
動力源として定格出力が小さい安価でコンパクトな電動
モータ等を採用しつつ、第1駆動力源の作動開始遅れや
作動不可に伴う駆動力不足が改善される。
【0024】また、移動用駆動力源である第2駆動力源
を用いて駆動力不足を補うため、例えば第2駆動力源を
用いた移動モードから第1駆動力源を用いた移動モー
ド、或いは第1駆動力源および第2駆動力源の両方を用
いた移動モードへ移行する際の第1駆動力源の作動開始
遅れや作動不可の場合、第2駆動力源をそのまま用いて
高出力まで引っ張って移動体を移動させることになるた
め、第3駆動力源を用いる第8発明や第9発明に比較し
て、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに
制御が容易である。
【0025】第2発明の移動体の移動システムは、第1
駆動力源の始動時間が所定時間を越える場合には、補助
駆動制御手段により複数の移動用駆動力源のうち第1駆
動力源よりも始動時間が短い第2駆動力源を始動させる
とともに、必要に応じてその第2駆動力源の定格出力を
越えて作動させるため、第1発明と同様に第2駆動力源
として定格出力が小さい安価でコンパクトな電動モータ
等を採用しつつ、第1駆動力源の作動開始遅れや作動不
可に伴う駆動力不足が改善される。また、移動用駆動力
源である第2駆動力源を用いて駆動力不足を補うため、
第3駆動力源を用いる第8発明や第9発明に比較して、
駆動力を滑らかに増大させることができるとともに制御
が容易であることも第1発明と同様である。
【0026】第3発明〜第5発明は、第1駆動力源とし
てエンジンを使用し、第2駆動力源として電動モータを
使用する場合であり、エンジン始動手段によってエンジ
ンが始動させられる際に、そのエンジンの始動が遅い場
合或いはエンジンの始動ができない場合には、補助駆動
制御手段によって第2駆動力源である電動モータを用い
て駆動力が発生させられるとともに、その電動モータは
必要に応じて定格出力を越えて作動させられるため、電
動モータとして定格出力が小さい安価でコンパクトなも
のを採用しつつ、エンジンの始動遅れや始動不可に伴う
駆動力不足が改善される。
【0027】これにより、例えばエンジンおよび電動モ
ータが走行用駆動力源として用いられるハイブリッド型
の車両用駆動システムの場合、モータ走行モードからエ
ンジン走行モード(或いはエンジン+モータ走行モー
ド)への移行時に、エンジンの始動遅れに起因してもた
つき感が生じたり、エンジンの始動不可によって走行不
能になったりすることが防止される。また、移動用駆動
力源である電動モータを用いて駆動力不足を補うため、
例えばモータ走行モードからエンジン走行モード或いは
エンジン+モータ走行モードへの移行時のエンジン始動
遅れの場合、モータ走行モードで使用していた電動モー
タをそのまま用いて高出力まで引っ張って走行すること
になるため、エンジン始動用の電動モータや補機駆動用
の電動モータを用いる第12発明や第13発明に比較し
て、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに
制御が容易である。
【0028】第4発明では、上記電動モータの電気エネ
ルギー供給源として燃料電池が用いられ、その燃料電池
の発電量を定格発電量を越えて増大させることにより、
電動モータを定格出力を越えて作動させるため、燃料電
池および電動モータとして何れも定格発電量、定格出力
が小さい安価でコンパクトなものを採用することが可能
で、駆動システムが一層安価でコンパクトに構成され
る。また、第5発明のように二次電池と併用する場合に
比べて制御が容易である。
【0029】第5発明は、上記電動モータの電気エネル
ギー供給源として燃料電池および二次電池が用いられ、
通常は何れか一方から択一的に電気エネルギーが供給さ
れる場合で、前記補助駆動制御手段は、必要に応じてそ
れ等の燃料電池および二次電池を直列接続して電動モー
タに電気エネルギーを供給することにより、電動モータ
を定格出力を越えて作動させるため、第4発明と同様に
燃料電池として定格発電量が小さい安価でコンパクトな
ものを採用することが可能で、駆動システムが一層安価
でコンパクトに構成される。
【0030】第6発明は、実質的に第1発明の一実施態
様で、第1発明と同様の作用効果が得られる。また、第
7発明は、実質的に第2発明の一実施態様で、第2発明
と同様の作用効果が得られる。加えて、これ等の第6発
明、第7発明では、第2駆動力源が燃料電池から供給さ
れる電気エネルギーで作動する電動モータで、補助駆動
制御手段は、必要に応じてその燃料電池の発電量をその
定格発電量を越えて増大させて電動モータを作動させる
ものであるため、燃料電池として定格発電量が小さい安
価でコンパクトなものを採用することが可能である。な
お、燃料電池の発電量が定格発電量を越えることによ
り、その燃料電池および電動モータから構成される第2
駆動力源は、その定格出力(定格発電量で規定される出
力)を越えて作動させられることになるが、電動モータ
自体は必ずしも電動モータの定格出力を超えて作動させ
られるわけではない。
【0031】第8発明の移動体の駆動システムにおいて
は、定格出力が大きい第1駆動力源の作動開始が遅い場
合或いは作動させることができない場合に、補助駆動制
御手段によって通常は移動用駆動力源として使用しない
第3駆動力源を移動用駆動力源として使用するため、第
2駆動力源として定格出力が小さい安価でコンパクトな
電動モータ等を採用しつつ、第1駆動力源の作動開始遅
れや作動不可に伴う駆動力不足が改善される。
【0032】第9発明の移動体の移動システムは、第1
駆動力源の始動時間が所定時間を越える場合には、補助
駆動制御手段によって通常は移動用駆動力源として使用
しない駆動力源であって第1駆動力源よりも始動時間が
短い第3駆動力源を移動用駆動力源として使用するた
め、第1駆動力源以外の移動用駆動力源として定格出力
が小さい安価でコンパクトな電動モータ等を採用しつ
つ、第1駆動力源の作動開始遅れや作動不可に伴う駆動
力不足が改善される。
【0033】第10発明では、必要に応じて上記第3駆
動力源をその定格出力を越えて作動させるため、第2駆
動力源等の第1駆動力源以外の移動用駆動力源として定
格出力が小さい安価でコンパクトな電動モータ等を採用
しつつ、第1駆動力源の作動開始遅れや作動不可に伴う
駆動力不足を一層効果的に改善できる。
【0034】第11発明〜第13発明は、第1駆動力源
としてエンジンを使用する場合であり、エンジン始動手
段によってエンジンが始動させられる際に、そのエンジ
ンの始動が遅い場合或いはエンジンの始動ができない場
合には、補助駆動制御手段によって第3駆動力源の電動
モータを用いて駆動力が発生させられるため、第8発明
の第2駆動力源など第1駆動力源以外の移動用駆動力源
としてとして定格出力が小さい安価でコンパクトな電動
モータ等を採用しつつ、エンジンの始動遅れや始動不可
に伴う駆動力不足が改善される。
【0035】これにより、例えばエンジンおよび電動モ
ータが走行用駆動力源として用いられるハイブリッド型
の車両用駆動システムの場合、モータ走行モードからエ
ンジン走行モード(或いはエンジン+モータ走行モー
ド)への移行時に、エンジンの始動遅れに起因してもた
つき感が生じたり、エンジンの始動不可によって走行不
能になったりすることが防止される。
【0036】第14発明では、所定の低速走行時であっ
てもブレーキOFFの時には、低速エンジン走行手段に
よりエンジンを駆動力源として走行するとともに、その
所定の低速走行よりも高速の走行時には高速エンジン走
行手段によって同じくエンジンを駆動力源として走行す
るため、アクセルを踏み込んで発進する通常の発進時に
は発進当初からエンジンを作動させて走行することにな
り、発進加速の途中でエンジンを始動してモータ走行か
らエンジン走行に切り換える場合に比較して、その切換
えに伴うもたつき感が解消し、スムーズな発進性能が得
られる。一方、所定の低速走行時であってブレーキON
の場合、すなわちブレーキ力を調整するだけで前進した
り後進したりするクリープ走行時には、低速モータ走行
手段により電動モータのみを駆動力源として走行するた
め、エンジンおよび電動モータを走行用駆動力源として
備えているハイブリッド型の車両用駆動システムの特徴
の一つである燃費や排ガスの低減効果を十分に享受でき
る。
【0037】
【発明の実施の形態】ここで、第1発明〜第13発明
は、車両を走行させるための走行用駆動力源(移動用駆
動力源)として、燃料の燃焼で作動するエンジン(第1
駆動力源)と電気エネルギーで作動する電動モータ(第
2駆動力源)とを備えているハイブリッド型の車両用駆
動システムに好適に適用される。
【0038】上記ハイブリッド型の車両用駆動システム
としては、電動モータのみで走行するモータ走行モード
で発進した後に、エンジンを始動してエンジン走行モー
ド或いはエンジン+モータ走行モードへ切り換える場合
に好適に適用されるが、エンジン走行モードで発進する
とともに必要に応じて電動モータを作動させてアシスト
する場合など、種々の車両用駆動システムに適用され得
る。
【0039】第2駆動力源として使用される電動モータ
(第14発明の走行用駆動力源として使用される電動モ
ータを含む)としては、数十V程度の比較的低電圧で作
動する安価でコンパクトなものを用いることが望ましい
が、数百V等の高電圧で作動する電動モータを用いるこ
とも可能である。電動モータとしては、駆動力源として
トルクを発生するだけでなく、車両の運動エネルギーで
回転駆動されることにより発電することが可能なモータ
ジェネレータが好適に用いられる。エンジンとしては、
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどが好適に用
いられる。
【0040】第1発明、第2発明、第8発明、第9発明
の移動用駆動力源としては、エンジンや電動モータ以外
の種々の駆動力源を採用することが可能である。
【0041】第3発明〜第5発明、第11発明〜第13
発明では、エンジンが性能的に始動が遅く、エンジンの
始動時には常に補助駆動制御手段によって駆動力が発生
させられるように構成することもできるが、例えばエン
ジンの始動が予め定められた所定時間よりも遅いか否か
を判断する始動遅れ判断手段を設け、その始動遅れ判断
手段によって始動が遅い旨の判断が為された場合にのみ
補助駆動制御手段によって駆動力を発生させるようにし
ても良い。
【0042】第3発明、第11発明のエンジン始動手段
は、例えば第12発明のようにエンジン始動用の電動モ
ータを備えて構成されるが、移動用駆動力源として備え
られている電動モータや補機駆動用の電動モータなどを
用いてエンジンをクランキングして始動するものでも良
い。
【0043】第2駆動力源としての電動モータには、第
4発明〜第7発明では燃料電池から電気エネルギーが供
給されるようになっているが、バッテリ等の二次電池の
みから電気エネルギーが供給されるものでも良く、電気
エネルギーの供給量を増大させるなどして電動モータの
定格出力を越えて作動させることができる。
【0044】燃料電池は、外部から供給される燃料の酸
化によって生じる化学的エネルギーを熱にせず、直接電
気エネルギーに変化させるもので、水素−酸素燃料電池
が広く知られているが、天然ガスやアルコールなどの他
の燃料を用いる燃料電池を採用することもできる。
【0045】第5発明は、燃料電池および二次電池を直
列接続して電動モータを高出力で作動させるが、その場
合に、燃料電池を第4発明のように定格発電量を越えて
発電させることもできる。定格発電量を越えて発電させ
る場合は、第4発明の一実施態様と見做すこともでき
る。
【0046】第8発明〜第13発明では第3駆動力源を
用いて駆動力を発生させるが、第3駆動力源単独で駆動
力を発生させるのではなく、第8発明の第2駆動力源な
ど第1駆動力源以外の移動用駆動力源と併用することが
望ましい。その場合に、第2駆動力源等の移動用駆動力
源は、必ずしも定格出力を越えて作動させる必要はない
が、第1発明〜第7発明のように定格出力を越えて作動
させることも可能である。その場合は、第1発明〜第7
発明の一実施態様と見做すこともできる。
【0047】第12発明では、例えば(a) 前記エンジン
始動手段は、前記エンジンが駆動力伝達系から切り離さ
れた状態で、前記エンジン始動用の電動モータによりそ
のエンジンをクランキングして始動するように構成さ
れ、(b) 前記補助駆動制御手段は、前記エンジンを駆動
力伝達系に接続するとともに前記エンジン始動用の電動
モータを前記クランキング時よりも大きなトルクで作動
させて、そのエンジンを回転させながら駆動力を発生さ
せるように構成される。
【0048】第12発明では第3駆動力源としてエンジ
ン始動用の電動モータが用いられ、第13発明では補機
駆動用の電動モータが用いられるが、他の発明の実施に
際してはそれ等のエンジン始動用の電動モータ、補機駆
動用の電動モータは必ずしも必須のものではない。
【0049】第14発明の低速エンジン走行手段および
高速エンジン走行手段は、少なくともエンジンを駆動力
源として使用するものであれば良く、必要に応じてエン
ジンおよび電動モータの両方を駆動力源として使用する
ことも可能である。
【0050】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明が適用されたハイブリ
ッド型の車両用駆動システムであるハイブリッド駆動装
置10の骨子図である。このハイブリッド駆動装置10
はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両用
のもので、燃料の燃焼によって作動するガソリンエンジ
ン12と、電気エネルギーで作動する電動モータおよび
発電機としての機能を有するモータジェネレータ14
と、遊星歯車式の副変速機16と、ベルト式の無段変速
機18と、差動装置20とを備えており、出力軸22
R、22Lから図示しない左右の前輪(駆動輪)に駆動
力が伝達される。エンジン12、モータジェネレータ1
4、副変速機16、および無段変速機18の入力軸38
は、同一の軸線上にその順番で配設されている。エンジ
ン12およびモータジェネレータ14は、移動体である
車両を移動させるための移動用駆動力源、走行用駆動力
源に相当するもので、エンジン12は第1駆動力源であ
り、モータジェネレータ14はエンジン12よりも定格
出力が小さく且つ始動時間が短い第2駆動力源である。
また、無段変速機18は主変速機で、本実施例では出力
軸22R、22Lまでの間で3〜11程度の変速比が得
られるようになっている。
【0051】エンジン12は、エンジン始動用の電動モ
ータ(MO)60によって回転駆動(クランキング)さ
れることにより始動させられるようになっている。この
電動モータ60は直流モータで、12V〜36V程度等
の低電圧で作動させられるものであり、蓄電装置として
のバッテリ26から電気エネルギーが供給されるように
なっている。エンジン12のクランクシャフト12s
は、ベルト等の伝動装置を介して上記電動モータ60に
機械的に連結されている。クランクシャフト12sには
また、ベルト等の伝動装置および電磁クラッチ62を介
して補機64が接続され、補機64としてのエアコンの
コンプレッサ等を回転駆動するようになっている。クラ
ンクシャフト12sには更に、ベルト等の伝動装置を介
してモータジェネレータ24が接続されている。このモ
ータジェネレータ24は補機駆動用の電動モータで、バ
ッテリ26から電気エネルギーが供給されるようになっ
ている。
【0052】バッテリ26は、前記モータジェネレータ
14にも電気エネルギーを供給して作動させるもので、
本実施例では36V程度の比較的低電圧のものが用いら
れており、モータジェネレータ14の回生制動によって
車両走行中に逐次充電される。バッテリ26の蓄電量S
OCが所定値以下まで低下した時、すなわちモータジェ
ネレータ14を電動モータとして作動させることができ
ない場合は、電動モータ60によりエンジン12を始動
するとともに、そのエンジン12でモータジェネレータ
24を回転駆動して発電させることにより、バッテリ2
6を充電する。これにより、故障時以外は常時モータジ
ェネレータ14を用いて走行することが可能である。バ
ッテリ26には、電動モータ60によってエンジン12
を始動できる程度の蓄電量SOCが常に確保されるよう
になっている。なお、電動モータ60に電気エネルギー
を供給するため、バッテリ26とは別に12V等のバッ
テリを設けるようにしても良い。
【0053】副変速機16は、互いに近接して並列に配
設されたダブルプラネタリ型の第1遊星歯車装置30お
よびシンプルプラネタリ型の第2遊星歯車装置32を備
えている。これらの遊星歯車装置30、32は、共通の
リングギヤRおよびキャリアCを有するとともに、第1
遊星歯車装置30のキャリアのリングギヤ側のピニオン
ギヤと第2遊星歯車装置32のキャリアのピニオンギヤ
とが一体化されているラビニヨ型である。そして、第1
遊星歯車装置30のサンギヤS1には、前記モータジェ
ネレータ14が連結され、第2遊星歯車装置32のサン
ギヤS2には、第1クラッチC1およびダンパ装置34
を介してエンジン12が連結されるようになっている。
また、それ等のサンギヤS1およびS2は第2クラッチ
C2によって連結されるとともに、キャリアCは反力ブ
レーキBによってハウジング44に連結されて回転が阻
止されるようになっており、リングギヤRは出力部材3
6を介して無段変速機18の入力軸38に連結されてい
る。クラッチC1、C2、反力ブレーキBは、何れも油
圧アクチュエータによって摩擦係合させられる摩擦係合
式のものである。
【0054】上記サンギヤS1は、第1遊星歯車装置3
0に隣接して配設されるモータジェネレータ14の中心
を貫通して配設された円筒状の連結部材40を介して、
そのモータジェネレータ14よりもエンジン12側に設
けられた第2クラッチC2に接続されており、モータジ
ェネレータ14のロータは連結部材40の中間位置に相
対回転不能に固定されている。サンギヤS2は、上記連
結部材40を挿通して相対回転可能に配設された連結部
材42を介して、モータジェネレータ14よりもエンジ
ン12側に設けられた第1クラッチC1に接続されてい
るとともに、その第1クラッチC1を経由することなく
第2クラッチC2に接続されている。また、前記反力ブ
レーキBは、副変速機16とモータジェネレータ14と
の間から外周側へ延び出すキャリアCをハウジング44
に固定するように配設されている。
【0055】このように両遊星歯車装置30、32は、
サンギヤS1、S2、および共通のリングギヤR、キャ
リアCの計4つの回転要素にて構成されているため、ク
ラッチやブレーキの係合装置が少なくて済むなど、装置
が全体として簡単且つコンパクトに構成される。特に、
第1遊星歯車装置30のキャリアのリングギヤ側のピニ
オンギヤと第2遊星歯車装置32のキャリアのピニオン
ギヤとが一体化されているラビニヨ型であるため、部品
点数が少なくなって一層簡単且つコンパクトに構成され
る。
【0056】また、サンギヤS1は、モータジェネレー
タ14の中心を貫通して配設された円筒状の連結部材4
0を介して第2クラッチC2に接続されているととも
に、モータジェネレータ14のロータはその連結部材4
0の中間位置に相対回転不能に固定されている一方、サ
ンギヤS2は、連結部材40を挿通して相対回転可能に
配設された連結部材42を介して第1クラッチC1に接
続されているとともに、その連結部材42は第1クラッ
チC1を経由することなく第2クラッチC2に接続され
ており、反力ブレーキBは、副変速機16とモータジェ
ネレータ14との間から外周側へ延び出すキャリアCを
ハウジング44に固定するようになっており、リングギ
ヤRはそのまま出力部材36を介して無段変速機18の
入力軸38に接続されるため、エンジン12やモータジ
ェネレータ14、反力ブレーキB、出力部材36を連結
するための取り回し(連結構造など)が簡単である。
【0057】図2は、上記副変速機16の各回転要素S
1、S2、R、Cの回転数の相互関係を直線で表す共線
図で、縦軸が回転数であり、各回転要素S1、S2、
R、Cの位置および間隔は、連結状態や遊星歯車装置3
0、32のギヤ比ρ1、ρ2によって一義的に定まる。
この共線図上において、入力回転要素であるサンギヤS
1、S2は互いに反対側の両端に位置しているととも
に、出力用回転要素であるリングギヤRは反力用回転要
素であるキャリアCとサンギヤS1との間に位置してい
る。なお、図2における各回転要素S1、S2、R、C
の間隔は、ギヤ比ρ1、ρ2に基づいて必ずしも正確に
表したものではない。
【0058】図3は、クラッチC1、C2、および反力
ブレーキBの係合状態と副変速機16の変速モード(一
例)との関係を示す図で、エンジン12を駆動力源とし
て使用する場合、モータジェネレータ14を駆動力源と
して使用する場合、或いはシフトレバーの操作ポジショ
ン(図6参照)などにより場合分けして示したものであ
る。図6の「D」ポジションは、予め定められた変速条
件に従って無段変速機18の変速比をアクセル操作量や
車速などの運転状態に応じて連続的に変化させながら前
進走行する自動変速位置で、「M」ポジションは、
「+」位置または「−」位置へシフトレバーが操作され
ることにより有段変速機のように無段変速機18の変速
比を段階的に変化させる有段手動変速位置で、「B」ポ
ジションは、シフトレバーの前後方向位置に応じて無段
変速機18の変速比を連続的に変化させる無段手動変速
位置である。また、「R」は車両を後進させるリバース
位置で、「N」はニュートラル位置で、「P」はパーキ
ングロック機構などで車両の走行を阻止するパーキング
位置である。
【0059】図3において、エンジン12を駆動力源と
して前進走行する「D」、「M」、「B」ポジションで
は、クラッチC1、C2を共に係合させるとともに反力
ブレーキBを解放することにより、変速比が1の高速前
進モード「2nd」が成立させられる。この高速前進モ
ード「2nd」は高速段に相当する。その場合に、第1
クラッチC1をスリップ係合させれば、エンジン発進が
可能なエンジン低速前進モード「2nd(低速)」が成
立させられ、バッテリ26の蓄電量SOCの低下や故障
などでモータジェネレータ14を使用できない場合で
も、エンジン12で前進方向のクリープトルクを発生さ
せたり車両を前方へ発進させたりすることができる。
「R」ポジションでは、第1クラッチC1および反力ブ
レーキBを係合させるとともに第2クラッチC2を解放
することにより、変速比が−1/ρ2(ρ2は、第2遊
星歯車装置32のギヤ比(=サンギヤS2の歯数/リン
グギヤRの歯数))の高速後進モード「高速」が成立さ
せられる。その場合に第1クラッチC1をスリップ係合
させれば、前進時と同様にエンジン発進が可能なエンジ
ン低速後進モード「低速(エンジン)」が成立させら
れ、バッテリ26の蓄電量SOCの低下や故障などでモ
ータジェネレータ14を使用できない場合でも、エンジ
ン12で後進方向のクリープトルクを発生させたり車両
を後方へ発進させたりすることができる。また、「N」
ポジションでは、クラッチC1、C2を共に解放すると
ともに反力ブレーキBを係合させることにより、エンジ
ン12からの動力伝達を遮断する。
【0060】モータジェネレータ14を駆動力源とする
「D」、「M」、「B」ポジションでは、クラッチC
1、C2を共に解放するとともに反力ブレーキBを係合
させることにより低速前進モード「1st」が成立させ
られ、車両停止時には前進方向のクリープトルクを発生
させるとともにアクセル操作に従って発進する。この時
の変速比は1/ρ1(ρ1は第1遊星歯車装置30のギ
ヤ比(=サンギヤS1の歯数/リングギヤRの歯数))
で比較的大きく、大きなトルク増幅が得られるため、無
段変速機18の大きな変速比と相まって、36V程度の
電圧によって作動させられるモータジェネレータ14に
おいても、実用上満足できるクリープトルクや発進性能
が得られる。この低速前進モード「1st」は低速段で
ある。
【0061】そして、上記低速前進モード「1st」か
らエンジン12による高速前進モード「2nd」への移
行は、例えば、第2クラッチC2を係合させながら反力
ブレーキBを解放して副変速機16を一体回転させると
ともに、エンジン12の回転数がサンギヤS2と同期し
た後に第1クラッチC1を係合させ、その後にモータジ
ェネレータ14への電力供給を停止して無負荷状態にす
る。
【0062】また、クラッチC1、C2を共に係合させ
るとともに反力ブレーキBを解放することにより、エン
ジン12およびモータジェネレータ14の両方を駆動力
源として走行する変速比が1のアシストモード「2nd
(アシスト)」が成立させられ、第1クラッチC1およ
び反力ブレーキBを解放するとともに第2クラッチC2
を係合させれば、モータジェネレータ14を回生制御し
て効率良く充電しながら制動力を発生させる変速比が1
の回生制動モード「2nd(回生)」が成立させられ
る。なお、アシストモード「2nd(アシスト)」は、
エンジン12による高速前進モード「2nd」の実行時
にモータジェネレータ14を作動させれば良いし、回生
制動モード「2nd(回生)」は、エンジン12による
高速前進モード「2nd」の実行時に第1クラッチC1
を解放してエンジン12を切り離すとともにモータジェ
ネレータ14を回生制御すれば良い。また、アシストモ
ード「2nd(アシスト)」は、第1クラッチC1をス
リップ係合させるエンジン低速前進モード「2nd(低
速)」でモータジェネレータ14を作動させて行うこと
もできる。
【0063】また、モータジェネレータ14を駆動力源
とする「R」ポジションでは、クラッチC1、C2を共
に解放するとともに反力ブレーキBを係合させることに
より低速後進モード「低速(モータ)」が成立させら
れ、モータジェネレータ14に逆回転のトルクを発生さ
せることにより、車両停止時には後進方向のクリープト
ルクを発生させるとともにアクセル操作に従って後方へ
発進する。この時の変速比は−1/ρ1で比較的大き
く、大きなトルク増幅が得られるため、無段変速機18
の大きな変速比と相まって、36V程度の電圧によって
作動させられるモータジェネレータ14においても、実
用上満足できるクリープトルクや発進性能が得られる。
この低速後進モード「低速(モータ)」も低速段であ
る。そして、この低速後進モード「低速(モータ)」か
らエンジン12による高速後進モード「高速」への移行
は、エンジン12を作動させて第1クラッチC1を係合
させた後にモータジェネレータ14への電力供給を停止
して無負荷状態にすれば良い。
【0064】上記エンジン12およびモータジェネレー
タ14の使い分けは、例えば車速およびアウトプットト
ルク(アクセル操作量)をパラメータとして、図4の
(a) のマップM1、または(b) のマップM2に示すよう
に定められる。ここで、(a) のマップM1では、高車
速、高トルク(アクセル操作量大)の領域ではエンジン
12を使用し、低車速、低トルク(アクセル操作量小)
の領域ではモータジェネレータ14を使用するが、低電
圧のモータジェネレータ14を使用する本実施例では、
モータジェネレータ14の使用範囲は比較的狭く、車両
停止時のクリープトルクおよび僅かな走行領域に限定さ
れている。マップM1、M2は、バッテリ26の蓄電量
SOCなど車両の走行条件等に応じて選択され、例えば
バッテリ26の蓄電量SOCが不足している場合はマッ
プM2が選択される。図4は前進走行用のものである
が、後進走行についても同様に定められる。なお、エン
ジン12を駆動力源とする上記「2nd」、「2nd
(低速)」の領域でモータジェネレータ14をアシスト
的に使用することも可能である。また、各領域の境界線
は、無段変速機18の変速比などに応じて変化する。
【0065】図5は、本実施例のハイブリッド駆動装置
10の作動を制御する制御系統を示す図で、ECU(El
ectronic Control Unit)50には図5の左側に示すスイ
ッチやセンサ等から各種の信号が入力されるとともに、
ROM等に予め記憶されたプログラムに従って信号処理
を行って右側に示す各種の装置等に制御信号などを出力
することにより、例えば車速Vやアクセル開度(アクセ
ルペダルの操作量)θ、シフトポジション(シフトレバ
ーの操作位置)、バッテリ蓄電量SOC、フットブレー
キの操作量などの運転状態に応じて副変速機16の変速
モードを切り換えたり、エンジン12およびモータジェ
ネレータ14の作動を制御したりする。
【0066】図5の減速度/トルク設定スイッチ52
は、例えば図7に示すようなスライドスイッチによって
構成され、シフトレバーの近傍などに配設される。これ
は、副変速機16が回生制動モード「2nd(回生)」
の時のモータジェネレータ14の回生制動トルクを手動
で調整するもので、手前に引く程制動トルクは増大す
る。すなわち、この減速度/トルク設定スイッチ52の
操作位置に従って、図4の回生制動モード「2nd(回
生)」のラインは上下に移動させられるのである。ま
た、図8の設定減速度インジケータ54には、減速度/
トルク設定スイッチ52の操作位置に応じて、回生制動
トルクが大きくなる程長さが長くなる後向きの矢印で設
定状態が表示される。この設定減速度インジケータ54
は、インストルメントパネルに設けられる。
【0067】また、図5のコントローラ(MO)66は
エンジン始動用の電動モータ60の出力(トルク)制御
を行うもので、コントローラ(MG14)68、コント
ローラ(MG24)70はモータジェネレータ14、2
4の出力(トルク)制御および回生制御等を行うインバ
ータで、電動オイルポンプ72は前記クラッチC1、C
2やブレーキB、或いはABSアクチュエータ74等に
油圧を供給するためのものである。システムインジケー
タ76は、シフトレバーが前記「M」ポジションまたは
「B」ポジションへ操作された場合にアクティブにな
り、無段変速機全体の変速比を図9に示すように数値表
示する。何等かの理由により「M」ポジション、「B」
ポジションで変速比が点灯しない場合はフェール判定が
為される。フェール時には、変速比を点滅させるように
しても良い。
【0068】図10は、車両を停止状態に維持するヒル
ホールド油圧の特性図である。ヒルホールド油圧は、車
輪に設けられたホイールシリンダの油圧で、図5のAB
Sアクチュエータ74によって制御されるものであり、
フットブレーキのペダルストロークに応じて制御される
ようになっている。本実施例では、図5のフットブレー
キアッパスイッチ78およびフットブレーキロアスイッ
チ80によってペダルストロークを2段階で検出するよ
うになっており、フットブレーキアッパスイッチ78が
ONでフットブレーキロアスイッチ80がOFFの踏込
み量(ペダルストローク)が小さいBS1〜BS2の領
域では50%の油圧でヒルホールドを実施し、フットブ
レーキロアスイッチ80がONになる踏込み量が大きい
BS2以上の領域では100%の油圧でヒルホールドを
実施する。なお、フットブレーキのペダルストロークを
連続的に検出して、一点鎖線で示すようにヒルホールド
油圧を連続的に変化させるようにしても良い。
【0069】一方、エンジン12を駆動力源として使用
するために始動する際には、前記ECU50により図1
1のフローチャートに従って信号処理が行われる。ステ
ップS1では、本制御に必要な各種の信号を読み込む等
の入力信号処理を行い、ステップS2では、シフトポジ
ションスイッチ82(図5参照)から供給される信号に
基づいてシフトレバーの操作位置が走行ポジション、す
なわち「D」、「M」、「B」、または「R」であるか
否かを判断する。走行ポジションであれば、ステップS
3においてエンジン12を走行用の駆動力源として使用
するためのエンジン始動条件が成立しているか否か、す
なわちモータ走行モードからエンジン走行モード或いは
エンジン+モータ走行モードへ移行するか否か、または
単純にエンジン12を始動して走行するか否かなどを判
断する。具体的には、前記図4の(a) のマップM1にお
いて、車速Vおよびアクセル操作量θ等がモータジェネ
レータ14による低速前進モード「1st」からエンジ
ン12によるエンジン低速前進モード「2nd(低
速)」または高速前進モード「2nd」へ移行する条件
を満たしているか否か、或いはバッテリ26の蓄電量不
足などで図4の(b) のマップM2に切り換えられるなど
してエンジン12によるエンジン低速前進モード「2n
d(低速)」または高速前進モード「2nd」を新たに
実行する条件を満たしているか否か等である。
【0070】そして、エンジン始動条件が成立している
場合には、ステップS4においてエンジン始動用電動モ
ータ60によりエンジン12をクランキングするととも
に点火時期制御や燃料噴射制御などを行う。このエンジ
ン始動処理の実行時には、第1クラッチC1は解放さ
れ、エンジン12が駆動力伝達系から切り離されてい
る。ECU50による信号処理のうちステップS4を実
行する部分はエンジン始動手段として機能している。次
のステップS5では、予め定められた所定の時間内に実
際にエンジン12が始動したか否かを判断し、エンジン
12が始動すればステップS6においてエンジン12を
駆動力源とする通常の走行制御を行うが、故障など何等
かの理由で所定の時間内にエンジン12が始動しない場
合にはステップS5に続いてステップS7以下を実行
し、エンジン始動用の電動モータ60を用いて駆動力を
発生させる。ECU50による信号処理のうちステップ
S5を実行する部分は始動遅れ判断手段として機能して
いる。
【0071】ステップS7では、電磁クラッチ62を解
放して補機64を切り離すことにより、駆動力を発生さ
せる電動モータ60の負担を軽減する。ステップS8で
は第1クラッチC1を係合させてエンジン12を副変速
機16に接続し、エンジン12の回転が副変速機16、
ベルト式無段変速機18等の駆動力伝達系を経て出力軸
22R、22Lから駆動輪まで伝達されるようにする。
第1クラッチC1の他にも前進走行時には第2クラッチ
C2が係合させられ、後進走行時には反力ブレーキBが
係合させられる。そして、ステップS9のMO特殊制御
では、電動モータ60をステップS4のエンジン始動時
よりも大きなトルクで作動させて、エンジン12を回転
させながら駆動力を発生させる。具体的には、電動モー
タ60の出力を、定格出力を越えて最大限まで引き上げ
てエンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補い、車
両を走行可能としたり、所定の駆動力を発生させたりす
るのである。電動モータ60は直流モータであるため、
容易にこのような制御が可能である。ECU50による
信号処理のうちステップS8およびS9を実行する部分
は補助駆動制御手段として機能しており、エンジン始動
用の電動モータ60は通常は走行用駆動力源として使用
しない第3駆動力源に相当する。また、電動モータ60
の始動時間はエンジン12よりも十分に短く、速やかに
駆動力を発生させることができる。すなわち、本実施例
は第8発明〜第12発明の実施例に相当する。
【0072】なお、上記電動モータ60の特殊制御時に
はモータジェネレータ14も作動させられ、両方の出力
を加えた駆動力が発生させられる。すなわち、エンジン
+モータ走行モードへ移行する場合は勿論、エンジン走
行モードへ移行する場合にも、モータジェネレータ14
は所定の出力で作動させられ、電動モータ60と共にエ
ンジン12の代わりに所定の駆動力を発生させるのであ
る。
【0073】ステップS10では、MO特殊制御を中止
するか否かを判断し、中止する場合には直ちにステップ
S12を実行してMO特殊制御を中止する。中止条件と
しては、例えば図5のイグニッションスイッチ(ハイブ
リッド車両の駆動システムのON、OFFを切り換える
スイッチ)84がOFF操作された時、シフトレバーが
「N」ポジションや「P」ポジションへ切換え操作され
た時、MO特殊制御が所定時間以上経過した時、燃料噴
射等のエンジン始動処理を継続して行っている場合にエ
ンジン12が始動した時などである。また、ステップS
11では、バッテリ26の蓄電量SOCが下限値SOC
L1以下になったか否かを判断し、SOC≦SOCL1にな
った場合もステップS12でMO特殊制御を中止する。
下限値SOCL1は、例えばバッテリ26の蓄電量SOC
がMO特殊制御に耐え得る程残っているか否か等を基準
にして定められる。
【0074】このように、本実施例のハイブリッド駆動
装置10は、エンジン12を駆動力源として走行するた
めにステップS4でエンジン12が始動させられる際
に、そのエンジン12の始動が遅い場合には、ステップ
S5の判断がNOになってステップS7以下が実行さ
れ、モータジェネレータ14の他にエンジン始動用の電
動モータ60を用いて駆動力が発生させられるため、第
2駆動力源であるモータジェネレータ14として定格出
力が小さい安価でコンパクトなものを採用しつつ、エン
ジン12の始動遅れや始動不可に伴う駆動力不足が改善
される。これにより、モータ走行モードからエンジン走
行モードへの移行時、或いはエンジン12を駆動力源と
して発進する際に、エンジン12の始動遅れに起因して
もたつき感が生じたりエンジン12の始動不可によって
走行不能になったりすることが防止される。
【0075】なお、上記実施例では第3駆動力源として
エンジン始動用の電動モータ60を用いて駆動力不足を
補うようになっていたが、補機駆動用のモータジェネレ
ータ24を用いて駆動力不足を補うこともできる。すな
わち、ステップS9において、電動モータ60を用いる
代わりにモータジェネレータ24を力行制御して、エン
ジン12を回転させながら所定の駆動力を発生させるの
である。モータジェネレータ24は交流モータで、イン
バータにより制御されるが、予め大電流を流せるように
設計することにより、一時的であれば定格出力を越える
大きなトルクを発生させることができる。この場合は、
第13発明の実施例に相当する。
【0076】上記モータジェネレータ24を用いてエン
ジン12を始動させることも可能で、その場合は電動モ
ータ60を省略できる。
【0077】また、図12は、車両走行用の第2駆動力
源として用いられるモータジェネレータ14を特殊制御
して、エンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補う
場合で、ステップSS1〜SS6は図11のステップS
1〜S6と実質的に同じであり、ステップSS7ではエ
ンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補うように、
バッテリ26からの電気エネルギー供給量を増大させる
などしてモータジェネレータ14を、その定格出力を越
える大トルクで作動させて走行する。モータジェネレー
タ14は交流モータで、インバータにより制御される
が、予め大電流を流せるように設計することにより、一
時的であれば定格出力を越える大きなトルクを発生させ
ることができる。
【0078】ステップSS8では、ステップSS7のM
G特殊制御を中止するか否かを判断し、中止する場合に
は直ちにステップSS11を実行してMG特殊制御を中
止する。中止条件としては、例えばイグニッションスイ
ッチ84がOFF操作された時、シフトレバーが「N」
ポジションや「P」ポジションへ切換え操作された時、
ステップSS4のエンジン始動処理を継続して行ってい
る場合にエンジン12が始動した時などである。また、
ステップSS9でバッテリ26の蓄電量SOCが下限値
SOCL2以下になったか否かを判断するとともに、ステ
ップSS10でMG特殊制御の継続時間TSが所定時間
T1以上になったか否かを判断し、SOC≦SOCL2
いはTS≧T1になった場合もステップSS11でMG
特殊制御を中止する。下限値SOCL2は、例えばバッテ
リ26の蓄電量SOCがMG特殊制御に耐え得る程残っ
ているか否か等を基準にして定められ、一定時間T1
は、連続高出力によるモータジェネレータ14の熱的限
界等を基準にして定められる。
【0079】この場合も前記実施例と同様の効果が得ら
れる。特に、モータ走行モードからエンジン走行モード
或いはエンジン+モータ走行モードへの移行時のエンジ
ン始動遅れの場合、モータ走行モードで使用していたモ
ータジェネレータ14をそのまま用いて高トルクまで引
っ張って走行することになるため、前記実施例のように
別の電動モータ60やモータジェネレータ24を用いて
駆動力を発生させる場合に比較して、駆動力を滑らかに
増大させることができるとともに制御が容易である。
【0080】この実施例は、第1発明〜第3発明の実施
例で、ECU50による信号処理のうちステップSS4
を実行する部分がエンジン始動手段として機能してお
り、ステップSS5を実行する部分が始動遅れ判断手段
として機能しており、ステップSS7を実行する部分が
補助駆動制御手段として機能している。
【0081】図13および図14は第14発明の一実施
例で、前記ハイブリッド駆動装置10に適用され、EC
U50による信号処理によって実行される。ステップQ
1では、本制御に必要な各種の信号を読み込む等の入力
信号処理を行い、ステップQ2では、シフトポジション
スイッチ82から供給される信号に基づいてシフトレバ
ーの操作位置が走行ポジション、すなわち「D」、
「M」、「B」、または「R」であるか否かを判断す
る。走行ポジションであれば、ステップQ3においてバ
ッテリ26の蓄電量SOCが下限値SOCL3以下か否か
を判断し、SOC≦SOCL3の場合はステップQ4で前
記図4の(b) に示すマップM2に従ってエンジン12の
みを駆動力源として走行するが、SOC>SOCL3であ
ればステップQ5以下を実行する。下限値SOCL3は、
例えばバッテリ26の蓄電量SOCがモータジェネレー
タ14を力行制御して走行できる程残っているか否か等
を基準として定められる。
【0082】ステップQ5では、フットブレーキが略完
全に踏み込まれているか否かを、フットブレーキロアス
イッチ80がONか否かによって判断し、ONの場合は
ステップQ6で車速Vが予め定められた一定の低車速V
L1以下か否かを判断する。ステップQ6は、車両が略停
止状態であるか否かを判断するためのもので、低車速V
L1はセンサの検出誤差などを考慮して略0の値に設定さ
れており、V≦VL1であればステップQ7でエンジン1
2およびモータジェネレータ14の出力を共に0にして
燃料や電力を節約する。また、ステップQ8では、図1
0に示すようにヒルホールド油圧を100%とし、高い
油圧でホイールブレーキを作動させて車両を停止状態に
保持する。
【0083】上記ステップQ5の判断がNOの場合、す
なわちブレーキロアスイッチ80がOFFの場合は、図
14のステップQ9以下を実行し、ステップQ6の判断
がNOの場合、すなわち車速Vが低車速VL1より大きい
場合は、図14のステップQ11以下を実行する。ステ
ップQ9では、フットブレーキが少し踏み込まれている
(BS1〜BS2)か否かを、フットブレーキアッパス
イッチ78がONか否かによって判断し、ONの場合は
ステップQ14で車速Vが予め定められた一定の低車速
L2以下か否かを判断する。低車速VL2は、例えば図4
(a) のマップM1における低速前進モード「1st」の
最大車速と略同じ車速で、V≦VL2であればステップQ
15でモータジェネレータ14を力行制御するととも
に、ステップQ16でヒルホールド力を50%に低減す
る。モータジェネレータ14のトルクは、ヒルホールド
力(50%)およびフットブレーキの制動力に拘らず略
水平な平坦路であれば車両が少しずつ前進するクリープ
トルクを発生させる大きさに設定されている。後進走行
時も同様に設定される。したがって、フットブレーキの
踏込み量(ペダルストローク)が比較的小さく(BS1
〜BS2の範囲内)、且つ車速Vが低車速VL2以下の場
合には、アクセルOFFでもモータジェネレータ14に
よって車両が前後進させられ、トルクコンバータを備え
ている一般のオートマチック車両と同様にブレーキ操作
の強弱だけでクリープ走行できる。
【0084】一方、ステップQ9の判断がNOの場合、
すなわちフットブレーキが踏込み操作されていない場合
や、ステップQ14の判断がNOの場合、すなわちフッ
トブレーキがONでも車速Vが低車速VL2より大きい場
合には、ステップQ10以下を実行する。ステップQ1
0では、エンジン12のみを駆動力源として走行する図
4(b) のマップM2を設定し、ステップQ11では、電
動モータ60などでエンジン12を始動してマップM2
に従って変速モードを切り換えながら走行する。ステッ
プQ12では、車速Vおよびアクセル操作量θなどの運
転状態、或いはシフトレバー操作などに従って無段変速
機18の変速制御を行い、ステップQ13ではヒルホー
ルドを完全に解除する。
【0085】本実施例では、フットブレーキが踏込み操
作されていない場合(ステップQ9がNO)には、マッ
プM2に従ってエンジン12のみを駆動力源として走行
するため、アクセルを踏み込んで発進する通常の発進時
には発進当初からエンジン12を作動させて走行するこ
とになり、発進加速の途中でエンジン12を始動してモ
ータ走行からエンジン走行に切り換える場合に比較し
て、その切換えに伴うもたつき感が解消し、スムーズな
発進性能が得られる。一方、フットブレーキの踏込み量
(ペダルストローク)が比較的小さく(BS1〜BS2
の範囲内)、且つ車速Vが低車速VL2以下の場合(ステ
ップQ14がYES)、言い換えればブレーキ操作の強
弱だけでクリープ走行する場合には、モータジェネレー
タ14のみを駆動力源として走行するため、ハイブリッ
ド駆動装置10の特徴の一つである燃費や排ガスの低減
効果を十分に享受できる。
【0086】この場合には、ECU50による信号処理
のうちステップQ15を実行する部分が低速モータ走行
手段として機能しており、ステップQ11を実行する部
分が低速エンジン走行手段および高速エンジン走行手段
として機能している。
【0087】図15は、本発明が適用されたハイブリッ
ド型の車両用駆動システムであるハイブリッド駆動装置
100の概略構成図で、図16は骨子図である。このハ
イブリッド駆動装置100はFR(フロントエンジン・
リヤドライブ)車両用のもので、燃料の燃焼によって作
動するガソリンエンジン102と、電気エネルギーで作
動する電動モータおよび発電機としての機能を有するモ
ータジェネレータ104とを、移動体である車両の移動
用駆動力源(走行用駆動力源)として備えており、トル
コンバータ106から歯車変速機部108を経て図示し
ない差動装置、車軸などを介して左右の後輪(駆動輪)
に駆動力が伝達される。エンジン102は第1駆動力源
で、モータジェネレータ104はエンジン102よりも
定格出力が小さく且つ始動時間が短い第2駆動力源であ
り、エンジン102のクランクシャフト102sは油圧
式摩擦係合装置である入力クラッチ110を介してモー
タジェネレータ104のモータ軸104sに連結される
ようになっている。
【0088】エンジン102は、エンジン始動用のモー
タジェネレータ112によりタイミングベルト、チェー
ン等の駆動装置114を介して回転駆動(クランキン
グ)されることによって始動させられるようになってい
る。このモータジェネレータ112は、例えば36V程
度等の低電圧で作動させられるもので、電源切換スイッ
チ116を介して二次電池118および水素−酸素型の
燃料電池120に択一的に接続され、それ等から供給さ
れる電気エネルギーで作動させられるとともに、エンジ
ン102によってモータジェネレータ112が回転駆動
されることによって発生する電気エネルギーで二次電池
118が充電される。前記モータジェネレータ104
も、同じく36V程度等の低電圧で作動させられるもの
で、電源切換スイッチ122を介して二次電池118お
よび燃料電池120に択一的に接続され、それ等から供
給される電気エネルギーで作動させられるとともに、車
両走行中の減速時等にモータジェネレータ104が回生
制動させられることによって発生する電気エネルギーで
二次電池118が充電される。電源切換スイッチ122
はまた、エンジン102の始動が遅い場合や始動不可の
時など、必要に応じて二次電池118と燃料電池120
とを直列に接続して、モータジェネレータ104に高電
圧の電気エネルギーを供給できるようになっている。な
お、燃料電池120によって二次電池118を充電する
こともできる。
【0089】上記モータジェネレータ104、112
は、何れも図示しないインバータを備えているととも
に、燃料電池120は冷却系を備えている。また、各種
の車載コンピュータ等のために12Vの二次電池を備え
ており、燃料電池120や二次電池118によりDC−
DCコンバータを介して充電を行うようになっている。
【0090】前記トルクコンバータ106は、モータ軸
104sに連結されたポンプ翼車124と、歯車変速機
部108の入力軸126に連結されたタービン翼車12
8と、それ等ポンプ翼車124、タービン翼車128の
間を直結するロックアップクラッチ130と、一方向ク
ラッチによって一方向の回転が阻止されているステータ
132とを備えている。
【0091】歯車変速機部108は、ハイおよびローの
2段の切換えを行う第1変速機134と、後進1段およ
び前進4段の変速段の切換えが可能な第2変速機136
とを備えている。第1変速機134は、1組のシンプル
プラネタリ型の遊星歯車装置138、ブレーキB0、ク
ラッチC0、および一方向クラッチF0を備えて構成さ
れている。また、第2変速機136は、3組のシンプル
プラネタリ型の遊星歯車装置140、142、144、
ブレーキB1〜B4、クラッチC1、C2、および一方
向クラッチF1、F2を備えて構成されている。ブレー
キB0〜B4およびクラッチC0〜C2は、何れも油圧
アクチュエータによって係合、解放される多板式の摩擦
係合装置で、図15に示す油圧制御部146の油圧回路
や油圧がソレノイドバルブ等によって切換、調圧制御さ
れることにより係合、解放状態が切り換えられ、その作
動状態に応じて図17に示す変速段等が成立させられ
る。油圧制御部146には、電動オイルポンプ148や
前記ポンプ翼車124と一体的に回転駆動される図示し
ない機械式のオイルポンプ等から作動油が供給されるよ
うになっている。なお、モータジェネレータ104やト
ルクコンバータ106、歯車変速機部108は中心線に
対して略対称的に構成されているため、図16では中心
線の下半分が省略されている。
【0092】図18は、油圧制御部146の一部を示す
図で、電動オイルポンプ148によって汲み上げられた
作動油は、プライマリレギュレータバルブ150により
アクセル開度等に応じたライン圧PL に調圧され、クラ
ッチC1およびC2は、シフト操作部材としてのシフト
レバー152に機械的に連結されて連通状態が切り換え
られるマニュアルバルブ154を経由して作動油が供給
されるようになっている。また、前記入力クラッチ11
0も、入力クラッチコントロールソレノイド156によ
って、その係合、解放状態が切り換えられるようになっ
ている。
【0093】図17の「P」は、シフトレバー152が
図19の「P」ポジションへ操作された場合に成立させ
られるパーキングで、動力伝達が遮断されるとともに図
示しないメカニカルパーキングロック機構により出力軸
158(図16参照)の回転が機械的に阻止される。
「R」は、シフトレバー152が「R」ポジションへ操
作された場合に成立させられる後進変速段である。
「N」は、シフトレバー152が「N」ポジションへ操
作された場合に成立させられるニュートラルで、動力伝
達が遮断される。「1st」〜「5th」は、シフトレ
バー152が「D」ポジションへ操作された場合に成立
させられる前進変速段で、「1st」から「5th」へ
向かうに従って変速比(=入力軸126の回転数/出力
軸158の回転数)が小さくなり、例えば図20の(a)
に点線で示すようにアクセル開度θおよび車速Vをパラ
メータとして予め定められた変速段切換マップ(変速マ
ップ)に従って複数の電磁切換弁(図22のATソレノ
イド162)により切り換えられる。図19は、シフト
レバー152のシフトパターンの一例で、「4」ポジシ
ョンでは「1st」〜「4th」で切り換えられ、
「3」ポジションでは「1st」〜「3rd」で切り換
えられ、「2」ポジションでは「1st」および「2n
d」で切り換えられ、「L」ポジションでは「1st」
に固定される。図20の(b) の点線は、「2」ポジショ
ンの場合の変速段切換マップである。
【0094】図20および図21の実線は、エンジン1
02およびモータジェネレータ(MG)104の使用領
域(各走行領域)を示す駆動力源切換マップの一例で、
シフトレバー152の操作ポジション毎にアクセル開度
θおよび車速Vをパラメータとして予め定められてい
る。本実施例では、モータジェネレータ104のみで走
行するモータ走行モード、およびエンジン102のみで
走行するエンジン走行モードの2つの走行モードを備え
ており、モータ走行領域ではモータ走行モードで走行
し、エンジン走行領域ではエンジン走行モードで走行す
る。図20の(a) の「D」ポジションと(b) の「2」ポ
ジションとを比較すると、2nd変速段までで変速が行
われる「2」ポジションでは、モータジェネレータ10
4の使用領域(モータ走行領域)が「D」ポジションに
おける2nd変速段よりも少し高車速側まで拡大されて
いる。また、図21(a) の「L」ポジションでは、モー
タ走行領域が「2」ポジションにおける1st変速段よ
りも少し高車速側まで拡大されている。なお、「4」ポ
ジションおよび「3」ポジションの駆動力源切換マップ
は、図20(a) の「D」ポジションの場合と同じであ
る。
【0095】前記図19のスポーツモードスイッチ16
0は、運転席の横に配設されているシフトレバー152
の近傍に設けられており、このスポーツモードスイッチ
160がON(押込み)操作されると、例えば図20の
(a) に二点鎖線で示すようにモータ走行領域が小さくさ
れる。モータ走行領域を小さくすると同時に、変速段切
換マップの変速線を高車速側へずらすようにしても良
い。
【0096】図22は、本実施例のハイブリッド駆動装
置100の作動を制御する制御系統を示す図で、ECU
(Electronic Control Unit)164には図22の左側に
示すスイッチやセンサ等から各種の信号が入力されると
ともに、ROM等に予め記憶されたプログラムに従って
信号処理を行って右側に示す各種の装置等に制御信号な
どを出力することにより、例えば車速Vやアクセル開度
(アクセルペダルの操作量)θ、シフトポジション(シ
フトレバー152の操作ポジション)などの運転状態に
応じて歯車変速機部108の変速段を切り換えたり、エ
ンジン102およびモータジェネレータ104の作動を
制御したりする。図22のコントローラ(MG104)
166、コントローラ(MG112)168はモータジ
ェネレータ104、112の出力(トルク)制御および
回生制御等を行うインバータなどである。
【0097】そして、エンジン102を駆動力源として
使用するために始動する際には、ECU164により図
23のフローチャートに従って信号処理が行われる。ス
テップR1では、本制御に必要な各種の信号を読み込む
等の入力信号処理を行い、ステップR2では、エンジン
102を走行用駆動力源として使用するためのエンジン
始動条件が成立しているか否かを、例えばシフトポジシ
ョンセンサ170によって検出されるシフトレバー15
2の操作ポジションや、車速センサ172によって検出
される車速V、アクセル開度センサ174によって検出
されるアクセル開度(アクセルペダルの操作量)θなど
に基づいて、図20、図21に実線で示す駆動力源切換
マップのエンジン走行領域に入ったか否か、等によって
判断する。
【0098】上記ステップR2の判断がYES(肯定)
であれば、ステップR3においてエンジン始動用のモー
タジェネレータ112によりエンジン102をクランキ
ングするとともに点火時期制御や燃料噴射制御などを行
う。このエンジン始動処理の実行時には、入力クラッチ
110は解放され、エンジン102が駆動力伝達系から
切り離されている。ECU164による信号処理のうち
ステップR3を実行する部分はエンジン始動手段として
機能している。次のステップR4では、予め定められた
所定の時間内に実際にエンジン102が始動したか否か
を判断し、エンジン102が始動すれば、ステップR5
において歯車変速機部108の変速段の切換制御を例え
ば図20に点線で示す通常の変速マップに従って行う
が、故障など何等かの理由で所定の時間内にエンジン1
02が始動しない場合にはステップR4に続いてステッ
プR6以下を実行し、エンジン102の代わりにモータ
ジェネレータ104を用いて所定の駆動力を発生させ
る。ECU164による信号処理のうちステップR4を
実行する部分は始動遅れ判断手段として機能している。
【0099】ステップR6では、燃料電池燃料残量セン
サ176によって検出される燃料電池(FC)120の
燃料の残量が予め定められた所定値以下になり、モータ
ジェネレータ104を走行用駆動力源として使用するた
めに燃料電池120から電気エネルギーを供給すること
ができないか否かを判断する。燃料電池燃料の残量が所
定値より多い場合は、ステップR7で前記電源切換スイ
ッチ122により燃料電池120および二次電池118
を直列接続してモータジェネレータ104に電気エネル
ギーを供給する。また、ステップR8では、燃料電池1
20の発電のパーマメント処理を行い、時間限定で発電
量を定格発電量を越えて多くする。すなわち、熱的な問
題や耐久上の問題で、長期には無理で通常は使っていな
い量まで一時的に増加させるのである。このように燃料
電池120および二次電池118を併用するとともに、
燃料電池120の発電量を定格発電量を越えて増大させ
ることにより、モータジェネレータ104の出力が定格
出力を越えて引き上げられる。これにより、エンジン1
02の始動遅れに伴う駆動力不足が緩和される。ECU
164による信号処理のうちステップR7およびR8を
実行する部分は、電源切換スイッチ122と共に補助駆
動制御手段を構成している。すなわち、本実施例は第4
発明〜第7発明の実施例に相当する。なお、第4発明の
実施に際してはステップR7は必ずしも必要でなく、第
5発明の実施に際してはステップR8は必ずしも必要で
なく、第6発明、第7発明の実施に際してはモータジェ
ネレータ104がその定格出力を越えることは必ずしも
必要でない。
【0100】次のステップR10では、図20に点線で
示す通常の変速マップよりも高車速側で変速が行われる
ようにして、定格出力がエンジン102よりも小さいモ
ータジェネレータ104でも大きな駆動力が得られるよ
うにする。
【0101】一方、燃料電池燃料の残量が所定値以下で
ステップR6の判断がNOの場合は、ステップR9を実
行し、二次電池118を単独で使用してモータジェネレ
ータ104を作動させるとともに、ステップR10で変
速マップを変更する。ステップR9では、ステップR7
およびR8の実行時に比較してモータジェネレータ10
4の出力が低いため、この場合のステップR10では、
ステップR7およびR8に続いて実行される場合に比較
して変速マップの変更量を大きくすることが望ましい。
【0102】このように、本実施例のハイブリッド駆動
装置100は、エンジン102を駆動力源として走行す
るためにステップR3でエンジン102が始動させられ
る際に、そのエンジン102の始動が遅い場合には、ス
テップR4の判断がNOになってステップR6以下が実
行され、燃料電池燃料の残量が十分あればその燃料電池
120および二次電池118を直列接続してモータジェ
ネレータ104に電気エネルギーを供給するとともに、
燃料電池120の発電量を定格発電量を越えて増大させ
ることにより、モータジェネレータ104を定格出力を
越えて作動させるため、第2駆動力源であるモータジェ
ネレータ104として定格出力が小さい安価でコンパク
トなものを採用しつつ、エンジン102の始動遅れや始
動不可に伴う駆動力不足が改善される。これにより、モ
ータ走行モードからエンジン走行モードへの移行時、或
いはエンジン102を駆動力源として発進する際に、エ
ンジン102の始動遅れに起因してもたつき感が生じた
りエンジン102の始動不可によって走行不能になった
りすることが防止される。
【0103】また、モータ走行モードからエンジン走行
モードへの移行時のエンジン始動遅れの場合、モータ走
行モードで使用していたモータジェネレータ104をそ
のまま用いて高トルクまで引っ張って走行することにな
るため、前記実施例のように別の電動モータ60やモー
タジェネレータ24を用いて駆動力を発生させる場合に
比較して、駆動力を滑らかに増大させることができると
ともに制御が容易である。
【0104】また、本実施例では、モータジェネレータ
104の電気エネルギー供給源として燃料電池120お
よび二次電池118が用いられ、通常は何れか一方から
択一的に電気エネルギーが供給されるのに対し、エンジ
ン102の始動が遅い場合には、それ等の燃料電池12
0および二次電池118を直列接続してモータジェネレ
ータ104に電気エネルギーを供給するとともに、燃料
電池120の発電量を定格発電量を越えて増大させるこ
とにより、モータジェネレータ104を定格出力を越え
て作動させるため、燃料電池120として定格発電量が
小さい安価でコンパクトなものを採用することが可能
で、ハイブリッド駆動装置100が一層安価でコンパク
トに構成される。
【0105】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたハイブリッド型の車両用駆
動システムの一例であるハイブリッド駆動装置の骨子図
である。
【図2】図1の副変速機の各回転要素の回転数の相互関
係を直線で示す共線図である。
【図3】図1の副変速機で成立させられる変速モードと
係合装置の係合状態との関係を示す図である。
【図4】図1のハイブリッド駆動装置におけるモータジ
ェネレータとエンジンとの使い分けを説明する図であ
る。
【図5】図1のハイブリッド駆動装置の制御系統を説明
するブロック線図である。
【図6】図1のハイブリッド駆動装置のシフトポジショ
ンを示す図である。
【図7】図1のハイブリッド駆動装置が備えている減速
度/トルク設定スイッチを示す図である。
【図8】図7の減速度/トルク設定スイッチの設定状態
を表示するインジケータを示す図である。
【図9】図6の「M」または「B」ポジションへシフト
レバーが操作された場合にアクティブになって変速比を
表示するシステムインジケータを示す図である。
【図10】ヒルホールド油圧とブレーキペダルストロー
クとの関係を示す図である。
【図11】車両走行用の駆動力源としてエンジンを使用
するために始動する際の作動を説明するフローチャート
である。
【図12】別の実施例を説明するフローチャートで、図
11に相当する図である。
【図13】図14と共に、フットブレーキのON、OF
Fによって駆動力源を切り換える第14発明の一実施例
を説明するフローチャートである。
【図14】図13と共に、フットブレーキのON、OF
Fによって駆動力源を切り換える第14発明の一実施例
を説明するフローチャートである。
【図15】更に別の実施例を説明する概略構成図であ
る。
【図16】図15の実施例の動力伝達経路の骨子図であ
る。
【図17】図16の歯車変速機部における摩擦係合装置
の係合、解放状態と変速段等との関係を説明する図であ
る。
【図18】図15の油圧制御部の一部を示す回路図であ
る。
【図19】図15の実施例のシフトレバーのシフトパタ
ーンおよびスポーツモードスイッチを示す図である。
【図20】Dポジションおよび2ポジションにおける変
速段切換マップ(点線)および駆動力源切換マップ(実
線、二点鎖線)を示す図である。
【図21】LポジションおよびRポジションにおける駆
動力源切換マップを示す図である。
【図22】図15のハイブリッド駆動装置の制御系統を
説明するブロック線図である。
【図23】図15の実施例において車両走行用の駆動力
源としてエンジンを使用するために始動する際の作動を
説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:ハイブリッド駆動装置(移動体の駆動システム、
車両用駆動システム) 12:エンジン(第1駆動力源) 14:モータジェ
ネレータ(第2駆動力源,走行用電動モータ) 2
4:モータジェネレータ(補機駆動用電動モータ)
60:電動モータ(エンジン始動用) 64:補機
78:フットブレーキアッパスイッチ 80:フッ
トブレーキロアスイッチ 100:ハイブリッド駆動
装置(移動体の駆動システム) 102:エンジン
(第1駆動力源) 104:モータジェネレータ(第
2駆動力源、電動モータ) 118:二次電池 1
20:燃料電池 122:電源切換スイッチ ステップS4、SS4、R3:エンジン始動手段 ステップS8、S9、SS7、R7、R8:補助駆動制
御手段 ステップQ11:低速エンジン走行手段、高速エンジン
走行手段 ステップQ15:低速モータ走行手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02N 11/08 H01M 8/00 Z H01M 8/00 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3G093 AA06 AA07 AA16 AB01 CA01 CB02 DA06 DB00 DB05 DB11 DB15 DB23 EB00 EC02 FA11 FB01 5H115 PI16 PI18 PI29 PI30 PO17 PU01 PU25 QA01 QE01 QE10 QH02 QI04 QN03 QN12 RB08 RE01 RE05 SE04 SE05 SE08 TB01 TI01 TO21 TO23

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、第1駆動力源と、該第1駆動力源よりも定格
    出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の駆動シ
    ステムにおいて、 前記第1駆動力源の作動開始が遅い場合或いは作動させ
    ることができない場合に、前記第2駆動力源を代わりに
    使用し、必要に応じて該第2駆動力源の定格出力を越え
    て作動させる補助駆動制御手段を設けたことを特徴とす
    る移動体の駆動システム。
  2. 【請求項2】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、始動に要する時間が異なる複数の駆動力源を
    有する移動体の駆動システムにおいて、 前記複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1
    駆動力源が始動される場合で、該第1駆動力源の始動時
    間が所定時間を越える場合には、該複数の移動用駆動力
    源のうち該第1駆動力源よりも始動時間が短い第2駆動
    力源を始動させるとともに、必要に応じて該第2駆動力
    源の定格出力を越えて作動させる補助駆動制御手段を設
    けたことを特徴とする移動体の駆動システム。
  3. 【請求項3】 前記第1駆動力源は燃料の燃焼で作動す
    るエンジンで、前記第2駆動力源は電気エネルギーで作
    動する電動モータであり、 前記エンジンを前記移動用駆動力源として使用するため
    に始動するエンジン始動手段を備えているとともに、 前記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によっ
    て前記エンジンが始動させられる際に、該エンジンの始
    動が遅い場合或いは該エンジンの始動ができない場合に
    は、前記電動モータを代わりに使用し、必要に応じて該
    電動モータの定格出力を越えて作動させるものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の移動体の駆動
    システム。
  4. 【請求項4】 前記電動モータは、燃料電池から電気エ
    ネルギーが供給されるもので、 前記補助駆動制御手段は、必要に応じて前記燃料電池の
    発電量をその定格発電量を越えて増大させることによ
    り、前記電動モータをその定格出力を越えて作動させる
    ものであることを特徴とする請求項3に記載の移動体の
    駆動システム。
  5. 【請求項5】 前記電動モータは、通常は燃料電池およ
    び二次電池の何れか一方から択一的に電気エネルギーが
    供給されるもので、 前記補助駆動制御手段は、必要に応じて前記燃料電池お
    よび二次電池を直列接続して前記電動モータに電気エネ
    ルギーを供給することにより、該電動モータをその定格
    出力を越えて作動させるものであることを特徴とする請
    求項3に記載の移動体の駆動システム。
  6. 【請求項6】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、第1駆動力源と、該第1駆動力源よりも定格
    出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の駆動シ
    ステムにおいて、 前記第1駆動力源の作動開始が遅い場合或いは作動させ
    ることができない場合に、前記第2駆動力源を代わりに
    使用して駆動力を発生させる補助駆動制御手段を有し、 且つ、前記第2駆動力源は、燃料電池から供給される電
    気エネルギーで作動する電動モータで、前記補助駆動制
    御手段は、必要に応じて該燃料電池の発電量をその定格
    発電量を越えて増大させて該電動モータを作動させるも
    のであることを特徴とする移動体の駆動システム。
  7. 【請求項7】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、始動に要する時間が異なる複数の駆動力源を
    有する移動体の駆動システムにおいて、 前記複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1
    駆動力源が始動される場合で、該第1駆動力源の始動時
    間が所定時間を越える場合には、該複数の移動用駆動力
    源のうち該第1駆動力源よりも始動時間が短い第2駆動
    力源を始動させて駆動力を発生させる補助駆動制御手段
    を有し、 且つ、前記第2駆動力源は、燃料電池から供給される電
    気エネルギーで作動する電動モータで、前記補助駆動制
    御手段は、必要に応じて該燃料電池の発電量をその定格
    発電量を越えて増大させて該電動モータを作動させるも
    のであることを特徴とする移動体の駆動システム。
  8. 【請求項8】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、第1駆動力源と、該第1駆動力源よりも定格
    出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の駆動シ
    ステムにおいて、 前記第1駆動力源の作動開始が遅い場合或いは作動させ
    ることができない場合に、通常は移動用駆動力源として
    使用しない第3駆動力源を移動用駆動力源として使用す
    る補助駆動制御手段を設けたことを特徴とする移動体の
    駆動システム。
  9. 【請求項9】 移動体を移動させるための移動用駆動力
    源として、始動に要する時間が異なる複数の駆動力源を
    有する移動体の駆動システムにおいて、 前記複数の移動用駆動力源のうち少なくとも1つの第1
    駆動力源が始動される場合で、該第1駆動力源の始動時
    間が所定時間を越える場合には、通常は移動用駆動力源
    として使用しない駆動力源であって該第1駆動力源より
    も始動時間が短い第3駆動力源を移動用駆動力源として
    使用する補助駆動制御手段を設けたことを特徴とする移
    動体の駆動システム。
  10. 【請求項10】 前記補助駆動制御手段は、必要に応じ
    て前記第3駆動力源をその定格出力を越えて作動させる
    ものであることを特徴とする請求項8または9に記載の
    移動体の駆動システム。
  11. 【請求項11】 前記第1駆動力源は燃料の燃焼で作動
    するエンジンであり、 該エンジンを前記移動用駆動力源として使用するために
    始動するエンジン始動手段を備えているとともに、 前記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によっ
    て前記エンジンが始動させられる際に、該エンジンの始
    動が遅い場合或いは該エンジンの始動ができない場合に
    は、通常は走行用駆動力源として使用しない電動モータ
    を前記第3駆動力源として使用するものであることを特
    徴とする請求項8〜10の何れか1項に記載の移動体の
    駆動システム。
  12. 【請求項12】 前記第3駆動力源はエンジン始動用の
    電動モータであることを特徴とする請求項11に記載の
    移動体の駆動システム。
  13. 【請求項13】 前記第3駆動力源は補機駆動用の電動
    モータであることを特徴とする請求項11に記載の移動
    体の駆動システム。
  14. 【請求項14】 車両を走行させるための走行用駆動力
    源として、燃料の燃焼で作動するエンジンと電気エネル
    ギーで作動する電動モータとを備えているハイブリッド
    型の車両用駆動システムにおいて、 予め定められた所定の低速走行時であってブレーキON
    の時には前記電動モータのみを駆動力源として走行する
    低速モータ走行手段と、 前記所定の低速走行時であってブレーキOFFの時には
    前記エンジンを駆動力源として走行する低速エンジン走
    行手段と、 前記所定の低速走行よりも高速の走行時には前記エンジ
    ンを駆動力源として走行する高速エンジン走行手段と、 を有することを特徴とする車両用駆動システム。
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