JP2000350042A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置及び印刷方法

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JP2000350042A
JP2000350042A JP11159895A JP15989599A JP2000350042A JP 2000350042 A JP2000350042 A JP 2000350042A JP 11159895 A JP11159895 A JP 11159895A JP 15989599 A JP15989599 A JP 15989599A JP 2000350042 A JP2000350042 A JP 2000350042A
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敦 吉野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用のイメージデータを高い圧縮率で、比
較的高速に圧縮保存できる印刷装置を提供する。 【解決手段】 受信した印刷データに基づき、第1ペー
ジに関するページ圧縮データ#1として、第1ページの
各バンドのイメージデータを符号化した通常圧縮データ
からなる第1種ページ圧縮データを有し、第M(M=2
〜Mmax)ページに関するページ圧縮データ#Mとし
て、第Mページ内のバンドイメージの、第M−1内の対
応するバンドイメージと異なる部分の位置及び内容を示
した差分圧縮データからなる第2種ページ圧縮データ、
第Mページに関する第1種ページ圧縮データの中のサイ
ズの小さい方のデータを有する圧縮データファイル31
が作成されるように、印刷装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷データを圧縮
保存する機能を有する印刷装置と、印刷データを一時的
に保存した後、その印刷データに応じた印刷を行う印刷
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、使用されている印刷装置の中に
は、受信した印刷データを印刷することなく保存し、操
作パネルに対して印刷を指示する操作がなされたときに
実際の印刷を行なう機能を有するものが知られている。
なお、この機能は、離れた場所に設置されたホスト装置
を用いて出力を指示した印刷物が、出力を指示した者以
外の不特定の人々にその内容を見られてしまうことを防
止することなどを目的として設けられているものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような印刷装置
は、受信した印刷データを、そのままの形態、或いは、
中間コードに変換した形態で圧縮保存するものと、印刷
データを展開しイメージデータ化した上で圧縮保存する
ものに大別される。前者のタイプの印刷装置は、一般
に、印刷データの圧縮保存に必要とされる記憶容量が少
ないという利点を有するものの、圧縮データのイメージ
データへの変換にその内容に応じた時間がかかるため、
正常な印刷結果が得られない(オーバーランエラーが発
生する)ことがある装置となっている。一方、後者のタ
イプの印刷装置は、圧縮データの伸張に要する時間が、
イメージデータの内容にほとんど因らないので、オーバ
ーランエラーが発生しないという利点を有するものの、
圧縮データの格納に比較的大きな記憶容量が必要とされ
る装置となっていた。
【0004】そこで、本発明の課題は、印刷用のイメー
ジデータを高い圧縮率で、かつ、比較的高速に圧縮保存
できる装置を提供することにある。
【0005】また、本発明の他の課題は、印刷用のイメ
ージデータを高い圧縮率で、かつ、比較的に高速に圧縮
保存した後、そのイメージデータに応じた印刷を行える
印刷方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記、課題を解決するた
めに、本発明の印刷装置、方法では、以下の構成を採用
する。
【0007】本発明の第1の態様の印刷装置は、圧縮デ
ータを記憶するための記憶手段と、供給されたイメージ
データに応じたイメージを用紙上に印刷する印刷手段
と、所定の指示が入力されたときに、記憶手段に記憶さ
れた圧縮データを復元することによってイメージデータ
を生成し、印刷手段に供給する生成供給手段と、受信し
た印刷データを第1手順を用いて圧縮することにより、
第1圧縮データを作成する第1圧縮データ作成手段と、
印刷データを第1手順とは異なる第2手順を用いて圧縮
することにより、第2圧縮データを作成する第2圧縮デ
ータ作成手段と、第1圧縮データ作成手段によって作成
された第1圧縮データのサイズが、第2圧縮データ作成
手段によって作成された第2圧縮データのサイズよりも
小さい場合には、第1圧縮データを印刷データに関する
圧縮データとして記憶手段に保存し、第2圧縮データの
サイズが、第1圧縮データのサイズよりも小さい場合に
は、第2圧縮データを印刷データに関する圧縮データと
して記憶手段に保存する保存手段とを備える。
【0008】すなわち、印刷データに基づき、イメージ
データへの復元が可能な圧縮データを作成する際に用い
れる圧縮手順としては、さまざまなものが知られている
が、圧縮対象データの内容に依らず、高い圧縮率が得ら
れる圧縮手順は、その完了に極めて時間がかかるもので
あるため、印刷装置での使用に適さない。また、高速に
圧縮が行える圧縮手順は、高い圧縮率で圧縮が行える圧
縮対象データが特定のものに限られている。そこで、本
発明の第1の態様では、印刷装置を上記構成のものとす
ることによって、印刷用のイメージデータの高い圧縮率
での、比較的高速な圧縮保存を可能としているのであ
る。
【0009】また、本発明の第2の態様の印刷装置は、
圧縮データを記憶するための記憶手段と、供給されたイ
メージデータに応じたイメージを用紙上に印刷する印刷
手段と、所定の指示が入力されたときに、記憶手段に記
憶された圧縮データを復元することによってイメージデ
ータを生成し、印刷手段に供給する生成供給手段と、受
信した印刷データに含まれるページ単位のデータ毎にイ
メージデータを生成するイメージデータ生成手段と、こ
のイメージデータ生成手段で生成された各イメージデー
タを符号化することによって印刷データが表す各ページ
に関する第1種圧縮データを作成する第1種圧縮データ
作成手段と、イメージデータ生成手段で生成されたイメ
ージデータに基づき、印刷データが表す第2ページ以降
の各ページに対して、それぞれ、対応するページに関す
るイメージデータの、特定ページに関するイメージデー
タと異なっている部分の位置及び内容を示す第2種圧縮
データを作成する第2種圧縮データ作成手段と、第1種
圧縮データ作成手段で作成された第1ページに関する第
1種圧縮データを含み、第2ページ以降の各ページに関
しては、第1種圧縮データのサイズが第2種圧縮データ
のサイズよりも小さい場合には、第1種圧縮データを含
み、そうでない場合には、第2種圧縮データを含むデー
タを、印刷データに関する圧縮データとして記憶手段に
保存する保存手段とを備える。
【0010】すなわち、本発明の第2の態様の印刷装置
は、印刷データが複数ページの印刷物であって、各ペー
ジが共通した部分を多く有する印刷物が得られるもので
あった場合、第2種圧縮データ作成手段で作成される第
2種圧縮データのサイズが、第1種圧縮データ作成手段
によって作成される第1種圧縮データのサイズよりも小
さくなることを利用して、印刷用のイメージデータの高
圧縮率保存を図った装置となっている。従って、この印
刷装置を用いれば、各ページが共通した部分を多く有す
る印刷物の印刷データ、例えば、表計算ソフトで作成さ
れたドキュメントの印刷データや、請求書等の定型のド
キュメントの印刷データを、高圧縮率で、かつ、比較的
高速に圧縮保存できることになる。
【0011】なお、本発明の第2の態様の印刷装置を実
現するに際しては、第2種圧縮データ作成手段として、
印刷データが表す第2ページ以降の各ページに対して、
そのページに関するイメージデータと特定ページに関す
るイメージデータとを、各イメージデータを構成してい
る所定サイズのデータである単位データ毎に比較するこ
とにより、当該ページに関するイメージデータに含まれ
る、同じ内容の1つ以上の単位データが連続する領域で
あり、特定ページに関するイメージデータの対応する部
分には当該内容の単位データが存在していない領域であ
る要置換領域の開始位置を示す開始位置情報と、その要
置換領域を構成している単位データの数を示す連続数情
報と、その要置換領域で用いられている単位データの内
容を示す置換データとからなる要素データを複数個含む
第2種圧縮データを作成する手段を採用しても良い。
【0012】本発明の第3の態様の印刷装置は、圧縮デ
ータを記憶するための記憶手段と、供給されたイメージ
データに応じたイメージを用紙上に印刷する印刷手段
と、所定の指示が入力されたときに、記憶手段に記憶さ
れた圧縮データを復元することによってイメージデータ
を生成し、印刷手段に供給する生成供給手段と、受信し
た印刷データに含まれるページ単位のデータ毎に第1な
いし第nイメージデータを生成するイメージデータ生成
手段と、このイメージデータ生成手段で生成された各イ
メージデータを符号化することによって印刷データが表
す各ページに関する第1ないし第nの第1種圧縮データ
を作成する第1種圧縮データ作成手段と、イメージデー
タ生成手段で生成されたイメージデータに基づき、印刷
データが表す第2ページ以降の各ページに対して、それ
ぞれ、対応するページに関する第1ないし第nイメージ
データの、特定ページに関する第1ないし第nイメージ
データと異なっている部分の位置及び内容を示す第1な
いし第nの第2種圧縮データを作成する第2種圧縮デー
タ作成手段と、第1種圧縮データ作成手段で作成された
第1ページに関する第1ないし第nの第1種圧縮データ
を含み、第2ページ以降の各ページに関しては、1〜n
の各kに対して、第kの第1種圧縮データのサイズが第
kの第2種圧縮データのサイズよりも小さい場合には、
第kの第1種圧縮データを含み、そうでない場合には、
第kの第2種圧縮データを含むデータを、印刷データに
関する圧縮データとして記憶手段に保存する保存手段と
を備える。
【0013】すなわち、本発明の第3の態様の印刷装置
は、第2の態様の印刷装置と同様の処理がページ単位で
はなく、それより小さなデータ単位(第1ないし第nイ
メージデータのサイズ単位)で行なわれる構成を有す
る。従って、この印刷装置を用いれば、各ページが共通
した部分を多く有する印刷物の印刷データ、例えば、表
計算ソフトで作成されたドキュメントの印刷データや、
請求書等の定型のドキュメントの印刷データを、高圧縮
率で、かつ、比較的高速に圧縮保存できることになる。
【0014】この第3の態様の印刷装置を実現する際に
は、第2種圧縮データ作成手段として、印刷データが表
す第2ページ以降の各ページ、並びに、1〜nの各kに
対して、そのページに関する第kイメージデータと、特
定ページに関する第kイメージデータとを、各イメージ
データを構成している所定サイズのデータである単位デ
ータ毎に比較することにより、当該ページに関する第k
イメージデータに含まれる、同じ内容の1つ以上の単位
データが連続する領域であり、特定ページに関する第k
イメージデータの対応する部分には当該内容の単位デー
タが存在していない領域である要置換領域の開始位置を
示す開始位置情報と、その要置換領域を構成している単
位データの数を示す連続数情報と、その要置換領域で用
いられている単位データの内容を示す置換データとから
なる要素データを複数個含む第kの第2種圧縮データを
作成する手段を採用することができる。
【0015】本発明の第2、第3の態様の印刷装置を実
現する際には、特定ページを、対応するページの前ペー
ジとすることも、第1ページとすることもできる。ま
た、第2種圧縮データ作成手段によって作成される第2
種圧縮データのサイズの合計が最小となるように特定ペ
ージを決定する特定ページ決定手段を付加して、本発明
の第2、第3の態様の印刷装置を実現することもでき
る。また、第2種圧縮データ作成手段によって作成され
る各ページに関する第1ないし第nの第2種圧縮データ
のサイズの合計が最小となるように特定ページをページ
毎に決定する特定ページ決定手段を付加して、本発明の
第2、第3の態様の印刷装置を実現することもできる。
このような特定ページ決定手段を付加した印刷装置によ
れば、圧縮データの作成時により多くの時間がかかるこ
とになるものの、より高い圧縮率で印刷データを保存で
きることになる。
【0016】なお、本発明の各態様の印刷装置を実現す
る際には、ユーザがその場で印刷の実行を指示できるよ
うにするために、生成供給手段に所定の指示を入力する
ための指示入力パネルを付加しておくことが望ましい。
【0017】本発明の第1の態様の印刷方法は、供給さ
れたイメージデータに応じたイメージを用紙上に印刷す
る印刷ステップと、所定の指示が入力されたときに、記
憶装置に記憶された圧縮データを復元することによって
イメージデータを生成し、印刷ステップに供給する生成
供給ステップと、受信した印刷データを第1手順を用い
て圧縮することにより、第1圧縮データを作成する第1
圧縮データ作成ステップと、印刷データを第1手順とは
異なる第2手順を用いて圧縮することにより、第2圧縮
データを作成する第2圧縮データ作成ステップと、第1
圧縮データ作成ステップによって作成された第1圧縮デ
ータのサイズが、第2圧縮データ作成ステップによって
作成された第2圧縮データのサイズよりも小さい場合に
は、第1圧縮データを印刷データに関する圧縮データと
して記憶装置に保存し、第2圧縮データのサイズが、第
1圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第2圧縮
データを印刷データに関する圧縮データとして記憶装置
に保存する保存ステップとを含む。
【0018】すなわち、印刷データに基づき、イメージ
データへの復元が可能な圧縮データを作成する際に用い
れる圧縮手順としては、さまざまなものが知られている
が、圧縮対象データの内容に依らず、高い圧縮率が得ら
れる圧縮手順は極めて時間がかかるものとなっている。
また、高速に圧縮が行える圧縮手順は、高い圧縮率で圧
縮が行える圧縮対象データが特定のものに限られてい
る。そこで、本発明の第1の態様の印刷方法では、上記
手順を採用することすることによって、印刷用のイメー
ジデータの高い圧縮率での、比較的高速な圧縮保存を可
能としているのである。
【0019】本発明の第2の態様の印刷方法は、供給さ
れたイメージデータに応じたイメージを用紙上に印刷す
る印刷ステップと、所定の指示が入力されたときに、記
憶装置に記憶された圧縮データを復元することによって
イメージデータを生成し、印刷ステップに供給する生成
供給ステップと、受信した印刷データに含まれるページ
単位のデータ毎にイメージデータを生成するイメージデ
ータ生成ステップと、このイメージデータ生成ステップ
で生成された各イメージデータを符号化することによっ
て印刷データが表す各ページに関する第1種圧縮データ
を作成する第1種圧縮データ作成ステップと、イメージ
データ生成ステップで生成されたイメージデータに基づ
き、印刷データが表す第2ページ以降の各ページに対し
て、それぞれ、対応するページに関するイメージデータ
の、特定ページに関するイメージデータと異なっている
部分の位置及び内容を示す第2種圧縮データを作成する
第2種圧縮データ作成ステップと、第1種圧縮データ作
成ステップで作成された第1ページに関する第1種圧縮
データを含み、第2ページ以降の各ページに関しては、
第1種圧縮データのサイズが第2種圧縮データのサイズ
よりも小さい場合には、第1種圧縮データを含み、そう
でない場合には、第2種圧縮データを含むデータを、印
刷データに関する圧縮データとして記憶装置に保存する
保存ステップとを含む。
【0020】すなわち、本発明の第2の態様の印刷方法
は、印刷データが複数ページの印刷物であって、各ペー
ジが共通した部分を多く有する印刷物が得られるもので
あった場合、第2種圧縮データ作成ステップにおいて作
成される第2種圧縮データのサイズが、第1種圧縮デー
タ作成ステップにおいて作成される第1種圧縮データの
サイズよりも小さくなることを利用して印刷データの高
圧縮率、比較的高速な圧縮保存を図った方法である。従
って、この印刷方法を用いれば、各ページが共通した部
分を多く有する印刷物の印刷データ、例えば、表計算ソ
フトで作成されたドキュメントの印刷データや、請求書
等の定型のドキュメントの印刷データを、高圧縮率で圧
縮保存できることになる。
【0021】本発明の第3の態様の印刷方法は、供給さ
れたイメージデータに応じたイメージを用紙上に印刷す
る印刷ステップと、所定の指示が入力されたときに、記
憶装置に記憶された圧縮データを復元することによって
イメージデータを生成し、印刷ステップに供給する生成
供給ステップと、受信した印刷データに含まれるページ
単位のデータ毎に第1ないし第nイメージデータを生成
するイメージデータ生成ステップと、このイメージデー
タ生成ステップで生成された各イメージデータを符号化
することによって印刷データが表す各ページに関する第
1ないし第nの第1種圧縮データを作成する第1種圧縮
データ作成ステップと、イメージデータ生成ステップで
生成されたイメージデータに基づき、印刷データが表す
第2ページ以降の各ページに対して、それぞれ、対応す
るページに関する第1ないし第nイメージデータの、特
定ページに関する第1ないし第nイメージデータと異な
っている部分の位置及び内容を示す第1ないし第nの第
2種圧縮データを作成する第2種圧縮データ作成ステッ
プと、第1種圧縮データ作成ステップで作成された第1
ページに関する第1ないし第nの第1種圧縮データを含
み、第2ページ以降の各ページに関しては、1〜nの各
kに対して、第kの第1種圧縮データのサイズが第kの
第2種圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第k
の第1種圧縮データを含み、そうでない場合には、第k
の第2種圧縮データを含むデータを、印刷データに関す
る圧縮データとして記憶装置に保存する保存ステップと
を含む。
【0022】すなわち、本発明の第3の態様の印刷方法
では、第2の態様の印刷方法と同様の処理がページ単位
ではなく、それより小さなデータ単位(第1ないし第n
イメージデータのサイズ単位)で行なわれる。従って、
この印刷方法を用いれば、各ページが共通した部分を多
く有する印刷物の印刷データ、例えば、表計算ソフトで
作成されたドキュメントの印刷データや、請求書等の定
型のドキュメントの印刷データを、高圧縮率で、かつ、
比較的高速に圧縮保存できることになる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。
【0024】まず、本発明の第1ないし第6実施形態に
係る印刷装置のハードウェア構成並びに動作の概要を説
明する。
【0025】図1に、本発明の各実施形態に係る印刷装
置のハードウェア構成を示す。図示したように、各実施
形態に係る印刷装置は、通信制御部11と印刷部12と
操作パネル部13とRAM14とHDD15と主制御部
16とを備える。
【0026】通信制御部11は、ホスト装置から送信さ
れてくる印刷データを受信し、受信した印刷データを主
制御部16が処理できる形態のデータに変換するユニッ
トである。各実施形態に係る印刷装置では、通信制御部
11として、セントロニクスインタフェース回路並びに
ネットワークインタフェース回路としての機能を有する
ものが用いられている。すなわち、印刷装置(通信制御
部11)は、セントロニクスケーブル21及びLANケ
ーブル22を介して何台かのホスト装置と接続される。
【0027】印刷部12は、用紙上への印刷を実際に行
うユニットであり、供給されたイメージデータに応じた
イメージを用紙上に印刷する印刷部、印刷部に用紙を供
給する給紙機構、及び、印刷済みの用紙を排出する排出
機構等からなる。なお、印刷部12は、1ページ分のイ
メージデータを、バンド単位の複数(Bmax個)のイメ
ージデータに分けて供給するタイプのユニットとなって
いる。
【0028】操作パネル部13は、主制御部16がユー
ザから各種の指示を受けるためのユニットであり、タッ
チスクリーンと幾つかのボタンとからなる。RAM14
は、主制御部16が、作業領域として利用するメモリで
ある。HDD15は、圧縮データファイル(詳細は後
述)を記憶しておくために使用される補助記憶装置であ
る。主制御部16は、CPUと、CPUの動作手順を規
定するプログラムが記録されたROM等からなるユニッ
トである。
【0029】以下、図2を用いて、各実施形態に係る印
刷装置の全体的な動作を説明する。なお、図2は、各実
施形態に係る印刷装置が備える主制御部16の電源導入
後の全体的な動作手順を示した流れ図である。
【0030】図示したように、電源が投入された際、主
制御部16は、各種のイベント(通信制御部11による
印刷データの受信、操作パネル部13に対する圧縮デー
タファイルの復元指示入力)の発生を監視する状態(ス
テップS001)をとる。そして、通信制御部11によ
って印刷データが受信されたことを検出した場合(ステ
ップS002;データ受信)、主制御部13は、その印
刷データが保存指示情報を含むものであるか否かを判断
する(ステップS004)。保存指示情報とは、ホスト
装置のプリンタドライバによって印刷データに含められ
る情報であり、この保存指示情報には、自身が保存指示
情報であることを示すデータと、ユーザが印刷データの
出力操作時に入力したパスワードとデータ名称とが含ま
れる。
【0031】印刷データが保存指示情報を含まないもの
であった場合(ステップS004;NO)、すなわち、
通常の印刷データであった場合、主制御部13は、印刷
データに応じた印刷物が出力されるように印刷部12を
制御する(ステップS005)。その後、ステップS0
01に戻り、再び、各種イベントの発生の監視を開始す
る。一方、印刷データが保存指示情報を含むものであっ
た場合(ステップS004;YES)、主制御部16
は、印刷データに基づき圧縮データファイルを作成する
処理である圧縮処理(ステップS006)を実行する。
この圧縮処理時、主制御部16は、作成した圧縮データ
ファイルを、印刷データ内の保存指示情報に含まれてい
たデータ名称及びパスワードに関連付けた形でHDD1
5内に保存する。その後、主制御部16は、ステップS
001に戻り、再び、各種イベントの発生の監視を開始
する。
【0032】圧縮データファイルの復元指示入力がなさ
れたことを検出した場合(ステップS002;復元指示
入力)、主制御部16は、圧縮データファイルを復元す
ることによってその元となった印刷データに応じた印刷
結果を出力する処理である復元処理(ステップS00
3)を実行する。なお、主制御部16は、以下の一連の
操作が行われたときに圧縮データファイルの復元指示入
力がなされたと判断し、復元処理を開始する。
【0033】主制御部16は、操作パネル部13に対し
て所定の操作がなされた場合、HDD15内に記憶され
ている圧縮データファイルに関するデータ名称のリスト
を操作パネル部13に表示する。その後、そのリストか
ら1つのデータ名称を選択する操作がなされたことを検
出した際には、パスワードの入力を促すメッセージを操
作パネル部13に表示し、ユーザからパスワードの入力
を受ける。そして、操作パネル部13を用いて入力され
たパスワードが、選択されたデータ名称に関連付けて記
憶されているパスワードと一致していた場合にのみ、圧
縮データファイルの復元指示入力がなされたと判断す
る。復元指示入力がなされたと判断した場合には、さら
に、印刷開始ページPs、印刷終了ページPe(≧P
s)、印刷部数、印刷後に圧縮データファイルを破棄す
るか否かを指定する破棄諾否指示情報をユーザから取得
する。そして、復元処理を開始する。
【0034】第1ないし第6実施形態の印刷装置は、こ
の流れ図における圧縮処理及び復元処理時の主制御部1
6の動作(ROMに記憶されているプログラムの内容)
が異なったものとなっている。以下、圧縮処理、復元処
理時の動作を中心に、各実施形態に係る印刷装置の動作
を詳細に説明する。
【0035】<第1実施形態>まず、図3を用いて、第
1実施形態に係る印刷装置によって作成される圧縮デー
タファイルの構成を説明する。
【0036】図3(a)に示したように、第1実施形態
に係る印刷装置によって作成される圧縮データファイル
31は、管理データと、それぞれ、第1ないし第Mmax
ページデータ(第1ないし第Mmaxページを構成するイ
メージデータ)の圧縮データであるページ圧縮データ#
1〜Mmaxとからなる。
【0037】管理データは、図3(b)に示したよう
に、圧縮データ数Mmax、種別フラグ#2〜Mmax、先頭
位置データ#1〜Mmaxを含む。圧縮データ数Mmaxは、
圧縮データファイル31に含まれているページ圧縮デー
タの数(圧縮データファイル31の復元によって得られ
る印刷物の総ページ数)を示すデータである。先頭位置
データ#1〜Mmaxは、それぞれ、ページ圧縮データ#
1〜Mmaxの先頭位置を、圧縮データファイル31の先
頭からの相対アドレスで表したデータである。種別フラ
グ#M(M=2〜Mmax)は、ページ圧縮データ#M
が、第1種ページ圧縮データ、第2種ページ圧縮データ
のいずれであるかを、“0/1”で示したデータであ
り、圧縮データファイル31では、圧縮データ数Mmax
に続く、“INT((Mmax−2)/8)+1”バイトのデータ
内のMmax−1個のビットが、種別フラグ#2〜Mmaxと
して使用されている。
【0038】第1種ページ圧縮データ(対応する種別フ
ラグが“0”であるページ圧縮データ)は、図3(c)
に示したように、Bmax個の通常圧縮データ#1〜Bmax
からなる。第1種ページ圧縮データであるページ圧縮デ
ータ#Pの通常圧縮データ#B(B=1〜Bmax)は、
第Pページの第Bバンドに関するイメージデータの符号
化により作成される圧縮データである。すなわち、第1
種ページ圧縮データは、元となった1ページ分のイメー
ジデータを単独で復元できるデータとなっている。な
お、図3(a)に示してあるように、対応する種別フラ
グが用意されていないページ圧縮データ#1も、第1種
ページ圧縮データとなっている。
【0039】一方、第2種ページ圧縮データは、図3
(d)に示したように、Bmax個の差分圧縮データ#1
〜Bmaxからなる。差分圧縮データは、図3(e)に示
したように、要素データ数Nmaxと、位置データ及び置
換データからなるNmaxの要素データとで構成されてお
り、第2種ページ圧縮データであるページ圧縮データ#
Pの差分圧縮データ#B(B=1〜Bmax)は、第Pペ
ージの第Bバンドのイメージデータを、他のページ(本
実施形態では、第P−1ページ)の対応するバンドのイ
メージデータと比較(詳細は後述)することよって作成
される圧縮データとなっている。すなわち、第2種ペー
ジ圧縮データは、元となった1ページ分のイメージデー
タを単独では復元できない(復元に他ページのイメージ
データが必要とされる)データとなっている。
【0040】以下、本印刷装置の、圧縮処理時、復元処
理時の動作を詳細に説明する。なお、以下では、説明の
便宜上、バンド圧縮データD(P,B)という表現を、圧
縮データファイル31に含まれる第Pページに関する通
常圧縮データ#B及び第Pページに関する差分圧縮デー
タ#Bの総称として用いることにする。
【0041】図4に、本印刷装置において実行される圧
縮処理の流れ図を示す。既に図2を用いて説明したよう
に、この圧縮処理は、受信された印刷データに、データ
名称とパスワードとを含む保存指定情報が含まれていた
ときに実行される。
【0042】図示したように、圧縮処理時、主制御部1
6は、まず、処理したページ数をカウントするための変
数Mと、処理したバンド数をカウントするための変数B
に、それぞれ、“1”を設定する(ステップS10
1)。
【0043】その後、主制御部16は、受信した印刷デ
ータに基づき、第Mページの第Bバンドのイメージデー
タであるバンドイメージ#BをRAM14上に作成する
(ステップS102)。次に、主制御部16は、作成し
たバンドイメージ#Bを符号化(本実施形態では、ラン
レングス符号化)することにより、第1ページの第Bバ
ンドに関するバンド圧縮データD(M(=1),B)をRA
M14上に作成する(ステップS103)。その後、B
=Bmaxが成立するか否かを判断することによって、第
1ページの最終バンドに関する処理が完了したか否かを
判断(ステップS104)し、最終バンドに関する処理
が完了していなかった場合(ステップS104;NO)
には、Bに“1”を加算する(ステップS105)。そ
して、ステップS102に戻り、次のバンドに関する処
理を開始する。
【0044】このような処理を、1ページ分の印刷デー
タに対して行うことによってBmax個のバンド圧縮デー
タの作成が完了した際(ステップS104;YES)、
主制御部16は、ステップS106に進み、次ページに
関する印刷データが通信制御部11によって受信されて
いるか否かを判断する。そして、次ページに関する印刷
データが受信されている場合(ステップS106;YE
S)には、Mに“1”を加算(ステップS107)した
後、ページ圧縮データ#Mを作成する処理であるページ
圧縮データ作成処理(ステップS108)を開始する。
【0045】図5、6に、それぞれ、ページ圧縮データ
作成処理、ページ圧縮データ作成処理時に実行される差
分圧縮データ作成処理の流れ図を示す。
【0046】図5に示したように、ページ圧縮データ作
成処理時、主制御部16は、まず、変数Bを“1”に初
期化する(ステップS201)。その後、ステップS2
02に進み、受信した印刷データに基づき、第Mページ
のバンドイメージ#BをRAM14上に作成する処理を
行う。そして、差分圧縮データ作成処理(ステップS2
03)を開始する。
【0047】このステップで実行される差分圧縮データ
作成処理は、第Mページのバンドイメージ#Bに関する
差分圧縮データ#Bを作成する処理であり、第M−1ペ
ージのバンドイメージ#Bを基準イメージとし、第Mペ
ージのバンドイメージ#Bを生成イメージとして実行さ
れる。
【0048】具体的には、図6に示してあるように、差
分圧縮データ作成処理時、主制御部16は、まず、処理
を行う単位データの単位データ番号を記憶するための変
数kに“1”を設定するとともに、差分圧縮データ#B
に含めた要素データ数をカウントするための変数iに
“0”を設定する(ステップS301)。なお、単位デ
ータ番号とは、バンドイメージを構成しているkmax個
の単位データから1つの単位データを識別するための情
報であり、本装置では、バンドイメージの先頭の単位デ
ータに単位データ番号“1”が与えられている。
【0049】この後、主制御部16は、生成イメージ
(第Mページの第Bバンドのイメージデータ)の単位デ
ータ#kと、基準イメージ(第M−1ページの第Bバン
ドのイメージデータ)の単位データ#kとを比較する
(ステップS302)。そして、両者が一致していた場
合(ステップS303;YES)には、kに“1”を加
算(ステップS306)し、kがkmax以下であるか否
かを判断する(ステップS307)。
【0050】一方、生成イメージの単位データ#kと基
準イメージの単位データ#kとが一致していなかった場
合(ステップS303;NO)、主制御部16は、iに
“1”を加算する(ステップS304)。そして、k、
生成イメージの単位データ#kを、それぞれ、差分圧縮
データ#Bの要素データ#iを構成する位置データ#
i、置換データ#iとして記憶する(ステップS30
5)。すなわち、要素データを構成している位置データ
は、生成イメージの1単位データの位置を表すデータで
あって、基準イメージの対応する位置の単位データと内
容が異なっている単位データの位置を示すデータとなっ
ている。そして、位置データとともに要素データを構成
している置換データは、生成イメージの、その位置デー
タが示す位置の単位データの内容を示すデータとなって
いる。
【0051】その後、主制御部16は、kに“1”を加
算(ステップS306)してから、kがkmax以下であ
るか否かを判断する(ステップS307)。そして、k
がkmax以下であった場合(ステップS307;YE
S)には、ステップS302に戻り、次の単位データに
対する処理を開始する。一方、kがkmaxを超えていた
場合(ステップS307;NO)、すなわち、単位デー
タ#kmaxの比較がステップS302で行われていた場
合には、その時点におけるiの値を、差分圧縮データ#
Bの要素データ数Nmaxとして記憶(ステップS30
8)し、差分圧縮データ作成処理を終了する。
【0052】差分圧縮データ作成処理(図5:ステップ
S203)の終了後、主制御部16は、バンドイメージ
#Bの符号化により通常圧縮データ#Bを作成する(ス
テップS204)。なお、このステップで作成される通
常圧縮データ#Bは、自身のサイズを表すデータを含む
ものである。そして、RAM14上の基準イメージ(第
M−1ページのバンドイメージ#B)を破棄する(ステ
ップS205)。すなわち、当該基準イメージの記憶に
使用されていた記憶領域を開放し、他のデータの記憶に
使用できるようにする。そして、主制御部16は、ステ
ップS206に進み、処理したバンドが最終バンドであ
るか否かを判断し、最終バンドでなかった場合(ステッ
プS206;NO)、Bに“1”を加算(ステップS2
07)した後、再度、ステップS202〜S206の処
理を行う。
【0053】このような処理を繰り返すことによって第
Mページの全てのバンドに対する処理を終えたとき(ス
テップS206;YES)、すなわち、差分圧縮データ
#1〜Bmaxと、通常圧縮データ#1〜Bmaxの作成が完
了したときに、主制御部16は、ステップS202〜S
207のループを抜け出す。そして、ステップS208
に進み、作成した差分圧縮データ#1〜Bmaxのサイズ
の合計Sと、作成した通常圧縮データ#1〜Bmaxの
サイズの合計SRLEとを算出する。
【0054】その後、主制御部16は、算出した両値の
間に、SRLE<Sが成立しているか否かを判断(ス
テップS209)し、SRLE<Sが成立していた場
合(ステップS209;YES)には、作成してある第
Mページに関する通常圧縮データ#1〜Bmaxを、それ
ぞれ、ページ圧縮データ#Mの、対応するバンドについ
てのバンド圧縮データ(D(M,1)〜D(M,Bmax))と
して記憶する(ステップS210)。また、種別フラグ
#Mを記憶するための変数であるF(M)に“0”を設
定する(ステップS211)。すなわち、F(M)を
“0”とすることによって、ページ圧縮データ#Mを第
1種ページ圧縮データとした(ページ圧縮データ#M内
の各バンド圧縮データとして通常圧縮データを選択し
た)ことを記憶する。そして、不要となったデータ(例
えば、差分圧縮データ#1〜Bmax)を破棄(図示せ
ず)し、ページ圧縮データ作成処理を終了する。
【0055】一方、SRLE<Sが成立していなかっ
た場合(ステップS209;NO)、主制御部16は、
ステップS203で作成した第Mページに関する差分圧
縮データ#1〜Bmaxを、それぞれ、ページ圧縮データ
#Mの、対応するバンドについてのバンド圧縮データ
(D(M,1)〜D(M,Bmax))として記憶する(ステッ
プS212)。そして、圧縮データ#M内の各バンド圧
縮データが差分圧縮データであることを、F(M)に
“1”を設定することによって記憶する(ステップS2
13)。その後、主制御部16は、不要となったデータ
を破棄(図示せず)して、ページ圧縮データ作成処理を
終了する。
【0056】ページ圧縮データ作成処理(図4:ステッ
プS108)の終了後、主制御部16は、ステップS1
06に戻る。そして、次ページの有無を判断し、次ペー
ジがあった場合(ステップS106;YES)には、再
び、ステップS107、S108を実行する。
【0057】圧縮処理時、主制御部16は、このような
処理を繰り返し、処理すべきページがなくなったとき
(ステップS106;NO)に、それまでに生成した各
種データに基づき圧縮データファイル31をHDD15
内に作成する処理(ステップS109)を行う。すなわ
ち、主制御部16は、その時点におけるM値をMmaxと
して認識するとともに、1〜Mmaxの各M値に対して得
られているページ圧縮データ#M(バンド圧縮データD
(M,1)〜D(M,Bmax))のサイズとMmax値の関数であ
る管理データのサイズとに基づき、先頭位置データ#1
〜Mmaxを求める。そして、Mmax、F(2)〜F(Mma
x)、先頭位置データ#1〜Mmax、ページ圧縮データ#
1〜Mmaxを組み合わせることによって、図3に示した
構成の圧縮データファイル31を作成し、保存指示情報
に含まれていたデータ名称、パスワードと関連づけてH
DD15内に記憶する。そして、圧縮処理を終了する。
【0058】すなわち、本印刷装置では、例えば、全5
ページの印刷データに対して、図7に模式的に示したよ
うな手順で圧縮データファイル31が作成される。ま
ず、第1ページに対しては、通常圧縮データからなる第
1種ページ圧縮データ40のみが作成される。また、
第2ページ以降の第Pページに対しては、通常圧縮デー
タからなる第1種ページ圧縮データ40と、差分圧縮
データからなる第2種ページ圧縮データ41とが作成
される。そして、第1種ページ圧縮データ40と、第
2ないし第5ページに対して作成されたサイズがより小
さい方のページ圧縮データと、第2〜第5ページに対し
ていずれのタイプのページ圧縮データが用いられている
かを示す種別フラグ#2〜5(図示したケースでは、
“1”、“0”、“1”、“1”)が含められた管理デ
ータとを組み合わせることによって圧縮データファイル
31が作成される。
【0059】次に、図8ないし図10を用いて、本印刷
装置における圧縮データファイル31の復元手順を説明
する。なお、図8は、本印刷装置において実行される復
元処理の流れ図である。また、図9は、復元処理時に実
行される差分圧縮ページ復元処理の流れ図であり、図1
0は、差分圧縮ページ復元処理時に実行される差分圧縮
データ復元処理の流れ図である。既に図2を用いて説明
したように、この復元処理は、復元(印刷)する圧縮デ
ータファイル31が指定され、印刷開始ページPs、印
刷終了ページPe(≧Ps)、印刷部数、破棄諾否指示情
報が与えられた後に実行される。
【0060】図8に示したように、復元処理開始時、主
制御部16は、まず、復元(印刷)が指示された圧縮デ
ータファイル31である処理対象圧縮データファイルの
管理データ、すなわち、圧縮データ数Mmax、種別フラ
グ#2〜Mmax、先頭位置データ#1〜Mmaxを取得する
(ステップS401)。なお、主制御部16は、このス
テップにおいて、種別フラグ#2〜Mmaxの値を、それ
ぞれ、F(2)〜F(Mmax)として記憶する。
【0061】次に、主制御部16は、F(1)に“0”、
MにPsを設定する(ステップS402)。その後、主
制御部16は、F(M)が“0”であるか否かを判断(ス
テップS403)し、F(M)が“0”でなかった場合
(ステップS403;NO)には、Mから“1”を減ず
る(ステップS404)。そして、ステップS403に
戻り、値を更新したMについてF(M)=0が成立してい
るか否かを判断する。
【0062】F(Ps)=0であった場合、或いは、ステ
ップS404を1回以上実行することによってF(M)=
0を満たすMを見出した場合(ステップS403;YE
S)、主制御部16は、ページ圧縮データ#Mを処理対
象とする通常圧縮ページ復元処理(ステップS405)
を実行する。
【0063】この通常圧縮ページ復元処理時、主制御部
16は、先頭位置データ#Mによってその先頭位置が示
されているページ圧縮データ#M(F(M)=0であるの
で、このデータは、第1種ページ圧縮データである)の
各バンド圧縮データを読み出し、復号する。すなわち、
RAM14上に、第Mページのバンドイメージ#1〜B
maxを生成する。また、Ps≦M≦Peが成立していた場
合、主制御部16は、復号によって得られたバンドイメ
ージ#1〜Bmaxを印刷部12に供給する処理も行う。
【0064】通常圧縮ページ復元処理の実行後、主制御
部16は、M=Psが成立しているか否かを判断する
(ステップS406)。そして、M=Psが成立してい
なかった場合(ステップS406;NO)には、Mに
“1”を加算する(ステップS407)。そして、ペー
ジ圧縮データ#Mを対象とする処理である差分圧縮ペー
ジ復元処理(ステップS408)を開始する。
【0065】図9に示したように、差分圧縮ページ復元
処理時、主制御部16は、まず、Bに“1”を設定する
(ステップS501)。そして、第M−1ページのバン
ドイメージ#Bを基準イメージとして用いて、差分圧縮
データであるバンド圧縮データD(M,B)を復元する処
理である差分圧縮データ復元処理(ステップS502)
を開始する。
【0066】図10に示したように、差分圧縮データ復
元処理開始時、主制御部16は、バンド圧縮データD
(M,B)の要素データ数Nmaxを取得する(ステップS5
51)。なお、このステップをB=1の状態で実行する
際、主制御部16は、処理対象圧縮データファイル内の
D(M,1)の先頭位置を、先頭位置データ#Mによって
認識する。また、B≠1の状態でこのステップを実行す
る際には、処理対象圧縮データファイル内の、既に処理
したデータの次位置に記憶されている所定サイズのデー
タを、D(M,B)の要素データ数Nmaxとして認識する。
【0067】要素データ数Nmaxの取得後、主制御部1
6は、変数iに“1”を設定する(ステップS55
2)。そして、i≦Nmaxが成立していた場合(ステッ
プS553;YES)には、処理対象圧縮データファイ
ル内の、既に処理したデータの次位置に記憶されている
所定サイズのデータを読み出すことによって、D(M,
B)の要素データ#i(位置データ#i及び置換データ
#i)を取得する(ステップS554)。その後、主制
御部16は、RAM14上の基準イメージ内の位置デー
タ#iが示す位置に、置換データ#iを書き込む(ステ
ップS555)。そして、iに“1”を加算(ステップ
S556)して、ステップS553に戻る。
【0068】主制御部16は、このような処理をi≦N
maxが成立する限り繰り返し、i>Nmaxとなったとき
(ステップS553;NO)、すなわち、基準イメージ
の書き換えによって第Mページのバンドイメージ#Bの
生成が完了した際に、差分圧縮データ復元処理を終了す
る。
【0069】差分圧縮データ復元処理の完了後、主制御
部16は、Ps≦M≦Peが成立しているか否かを判断す
る(図9:ステップS503)。そして、Ps≦M≦Pe
が成立している場合(ステップS503;YES)に
は、そのバンドイメージ#Bを印刷部12に供給(ステ
ップS504)し、ステップS505に進む。一方、P
s≦M≦Peが成立していない場合(ステップS503;
NO)には、直接、ステップS505を実行する。
【0070】ステップS505において、主制御部16
は、復元したバンドイメージ#Bが最終バンドに関する
ものであるか否かを判断し、バンドイメージ#Bが最終
バンドに関するものでなかった場合(ステップS50
5:NO)には、Bに“1”を加算(ステップS50
6)して、ステップS502に戻る。そして、バンドイ
メージ#Bが最終バンドに関するものであったとき(ス
テップS505;YES)に、差分圧縮ページ復元処理
を終了する。
【0071】図8に戻って復元処理の説明を続ける。ス
テップS408における差分圧縮ページ復元処理の完了
後、主制御部16は、ステップS406に戻り、M=P
sが成立しているか否かを判断する。そして、M≠Psで
あった場合(ステップS406;NO)には、再び、ス
テップS407、S408を実行する。すなわち、主制
御部16は、ステップS404を実行した回数分、ステ
ップS407、S408を実行する。そして、M=Ps
が成立したとき(ステップS406;YES)に、ステ
ップS409に進む。
【0072】ステップS409において、主制御部16
は、M<Peが成立しているか否かを判断する。そし
て、M<Peが成立していなかった場合(ステップS4
09;NO)には、復元処理を終了する。すなわち、P
s=Peであった場合、ステップS405またはステップ
S408の処理により第Psページの印刷が行われた
後、ステップS409で“NO”側への分岐が行われ、
復元処理が終了される。
【0073】M<Peが成立していた場合(ステップS
409;YES)、主制御部16は、Mに“1”を加算
する(ステップS410)。そして、F(M)=0である
か否か、すなわち、ページ圧縮データ#Mが第1種ペー
ジ圧縮データであるか第2種ページ圧縮データであるか
を判断(ステップS411)し、第2種ページ圧縮デー
タであった場合(ステップS411;NO)には、その
ページ圧縮データ#Mに対して、ステップS408で行
われているものと同じ差分圧縮ページ復元処理を実行す
る(ステップS412)。そして、ステップS409に
戻る。
【0074】一方、F(M)=0が成立していた場合(ス
テップS411;YES)、すなわち、ページ圧縮デー
タ#Mが第1種ページ圧縮データであった場合、主制御
部16は、第M−1ページデータ(第M−1ページのバ
ンドイメージ#1〜Mmax)を破棄する(ステップS4
13)。その後、そのページ圧縮データ#Mに対してス
テップS405で行われているものと同じ通常圧縮ペー
ジ復元処理を実行(ステップS414)し、ステップS
409に戻る。
【0075】主制御部16は、復元処理時、このような
処理を繰り返す。そして、M<Peが成立しなくなった
とき(ステップS409;NO)に、復元処理を終了す
る。なお、流れ図中への記載は省略したが、ステップS
409において、M=Mmaxが成立していた場合(Peと
してMmax以上の値が設定されていた場合)にも、主制
御部16は、“NO”側への分岐を行う。また、ステッ
プS409で“NO”側への分岐を行った場合、主制御
部16は、指定されている印刷部数の印刷が完了したか
否かを判断し、完了していなかった場合には、ステップ
S402からの処理を再び実行する。一方、指定されて
いる印刷部数の印刷が完了していた場合には、破棄諾否
指示情報が、印刷後に圧縮データファイルを破棄するこ
とを指示するものであるか否かを判断する。そして、破
棄諾否指示情報が破棄を指示するものであった場合に
は、処理を行った圧縮データファイル31を破棄(消
去)した後に、復元処理を終了し、破棄諾否指示情報が
破棄を指示するものでなかった場合には、処理を行った
圧縮データファイル31をHDD15内に残した状態
で、復元処理を終了する。
【0076】以下、図7に示した、全5ページの印刷デ
ータから作成された圧縮データファイル31(ページ圧
縮データ#2、4、5が、第2種ページ圧縮データであ
り、ページ圧縮データ#1、3が第1種ページ圧縮デー
タである圧縮データファイル)に対して、全ページの復
元が指示された場合と、第4、5ページの復元が指示さ
れた場合とを例に、上記した復元処理の内容をさらに具
体的に説明する。
【0077】全ページの復元が指示された場合(Ps=
1、Pe=5)には、F(Ps)=0であるので、最初に実
行されるステップS403で“YES”側への分岐が行
われる。その結果、ページ圧縮データ#M(M=1)に
対する通常圧縮ページ復元処理が行われ、RAM14上
に、第1ページのバンドイメージ#1〜Bmaxが生成さ
れる。また、Ps≦M≦Peが成立しているため、ステッ
プS405において、生成したバンドイメージ#1〜B
maxの印刷部12への供給(第1ページの印刷)も行わ
れる。
【0078】その後に実行されるステップS406で
は、M=Psが成立する。従って、ステップS407、
S408が実行されることなく、ステップS409以降
の処理が実行される。
【0079】この時点におけるM値(=Ps=1)に対
してはM<Peが成立するため、ステップS409では
“YES”側への分岐が行われる。そして、Mが“2”
に変更される。次のステップS411では、F(2)が
“1”であるため、“NO”側への分岐が行われ、ペー
ジ圧縮データ#2に対する差分圧縮ページ復元処理が実
行される。すなわち、差分圧縮データであるバンド圧縮
データD(2、1)〜D(2、Bmax)に応じて、RAM1
4上の第1ページに関するバンドイメージ#1〜Bmax
が書き換えられ、第2ページに関するバンドイメージ#
1〜Bmaxが生成される。また、Ps≦M≦Peが成立し
ているので、バンドイメージ#1〜Bmaxの印刷部12
への供給(第2ページの印刷)が行われる。
【0080】この後、再び、ステップS409からの処
理が行われる。そして、M(=2)<Peであるので、
Mが“3”に変更され、ステップS411が実行され
る。ステップS411では、F(3)=0であるので“Y
ES”側への分岐が行われ、その結果、第2ページデー
タの破棄と、ページ圧縮データ#3に対する通常圧縮ペ
ージ復元処理が行われる。すなわち、第1種ページ圧縮
データであるページ圧縮データ#3の復元には、基準イ
メージが必要とされないので、第2ページデータが破棄
される。そして、通常圧縮データであるバンド圧縮デー
タD(3,1)〜D(3,Bmax)の復号により第3ページの
バンドイメージ#1〜Bmaxが生成される。また、Ps≦
M≦Peが成立するので、ステップS414では、それ
らのバンドイメージの印刷部12への供給も行なわれる
(第3ページが印刷される)。
【0081】この後、再び、ステップS409からの処
理が行われる。そして、M(=3)<Peであるので、
Mが“4”に変更される。そして、F(4)=1であるの
で、ページ圧縮データ#4に対する差分圧縮ページ復元
処理が実行される。すなわち、RAM14上の第3ペー
ジのバンドイメージ#1〜Bmaxが、第4ページのバン
ドイメージ#1〜Bmaxに書き換えられる。また、Ps≦
M≦Peが成立するので、生成されたバンドイメージ#
1〜Bmaxの印刷部12への供給(第4ページの印刷)
が行われる。
【0082】この後、4<Peであるので、Mが“5”
に変更され、再び、ステップS411が実行される。F
(5)=1であるため、ページ圧縮データ#5に対する差
分圧縮ページ復元処理が行われ、第5ページのバンドイ
メージ#1〜Bmaxの生成、印刷部への供給が行われ
る。そして、M<Peが成立しなくなるので、復元処理
が終了される。
【0083】一方、第4、5ページの復元(印刷)が指
示された場合(Ps=4、Pe=5)、以下のような手順
で、第4、5ページが印刷される。
【0084】F(4)=1であるので、最初に実行される
ステップS403で“NO”側への分岐が行われる。す
なわち、Mが“3”に変更された後、再び、ステップS
403が実行される。今回のステップS403では、F
(3)=0であるので、“YES”側への分岐が行われ、
第1種ページ圧縮データであるページ圧縮データ#3に
対する通常圧縮ページ復元処理により、RAM14上に
第3ページのバンドイメージ#1〜Bmaxが生成され
る。なお、Ps≦M≦Peが成立しないので、この通常圧
縮ページ復元処理は、バンドイメージ#1〜Bmaxの印
刷部12への供給が行われることなく、実行される。
【0085】その後に実行されるステップS406で
は、M=Psが成立しないため、“NO”側への分岐が
行われる。すなわち、M値が“4”に変更され、圧縮デ
ータ#4に対する差分圧縮ページ復元処理によって、R
AM14上に存在している第3ページのバンドイメージ
#1〜Bmaxが、第4ページのバンドイメージ#1〜Bm
axに書き換えられる。また、Ps≦M≦Peが成立するの
で、バンドイメージ#1〜Bmaxの印刷部12への供給
(第4ページの印刷)が行われる。
【0086】この時点におけるM値(=Ps=4)に対
しては、M<Peが成立する。従って、ステップS40
9では、“YES”側への分岐が行われ、Mの値が
“5”に変更される。F(5)は“1”であるので、差分
圧縮ページ復元処理が実行される。すなわち、差分圧縮
データであるバンド圧縮データD(5、1)〜D(5、Bm
ax)に応じて、それぞれ、RAM14上の第4ページに
関するバンドイメージ#1〜Bmaxが書き換えられ、第
5ページに関するバンドイメージ#1〜Bmaxが生成さ
れる。また、Ps≦M≦Peが成立するので、バンドイメ
ージ#1〜Bmaxの印刷部への供給(第5ページの印
刷)が行われる。そして、M<Peが成立しなくなるの
で、復元処理が終了される。
【0087】以上、説明したように、本実施形態に係る
印刷装置では、受信した印刷データから作成されたイメ
ージデータに対して、ランレングス符号化によって圧縮
データを作成する通常圧縮と、当該イメージデータの、
前ページの対応するイメージデータとの違いを表すデー
タを圧縮データとして作成する差分圧縮とが行なわれ
る。そして、全体としてのサイズがより小さくなる方
の、圧縮データが用いられて、印刷データの圧縮データ
ファイル31が作成される。
【0088】処理対象とされた印刷データが表している
連続した2ページ(第P−1ページと第Pページ)が共
通した部分を多く有するものであった場合、第Pページ
の各バンドに対して作成される差分圧縮データの合計サ
イズは、それらのバンドに対して作成された通常圧縮デ
ータの合計サイズよりも小さくなる。従って、本印刷装
置によれば、連続した2ページが共通した部分を多く有
するドキュメントが印刷されることになる印刷データ
(例えば、表計算ソフトで作成されたドキュメントや、
請求書等の定型のドキュメントの印刷データ)を、従来
装置よりも高い圧縮率で圧縮保存できることになる。
【0089】<第2実施形態>図11に、本発明の第2
実施形態に係る印刷装置によって作成される圧縮データ
ファイル32の構成を示す。図11(a)に示したよう
に、圧縮データファイル32は、圧縮データファイル3
1と同様に、管理データと、それぞれ、第1ないし第M
maxページデータ(第1ないし第Mmaxページを構成する
イメージデータ)の圧縮データであるページ圧縮データ
#1〜Mmaxとからなる。
【0090】図11(b)に示してあるように、圧縮デ
ータファイル32の管理データは、圧縮データファイル
31の管理データと全く同じ構成のデータとなってい
る。また、図示は省略したが、圧縮データファイル32
に使用されている第1種ページ圧縮データも、圧縮デー
タファイル31で用いられている第1種ページ圧縮デー
タと同じ構成のデータとなっている。
【0091】第2種ページ圧縮データとしても、図11
(c)に示したように、第1実施形態の圧縮データファ
イル31と同様にBmax個の差分圧縮データからなるデ
ータが用いられている。ただし、第2種ページ圧縮デー
タであるページ圧縮データ#Pの差分圧縮データ#B
(B=1〜Bmax)は、第Pページの第Bバンドのイメ
ージデータを、第1ページのイメージデータと比較する
ことよって作成されたデータとなっている。
【0092】以下、第2実施形態に係る印刷装置で実行
される圧縮処理、復元処理の詳細を説明する。なお、本
印刷装置で実行される圧縮処理、復元処理は、第1実施
形態に係る印刷装置で実行される圧縮処理、復元処理と
類似したものとなっている。このため、以下では、内容
が異なる部分を中心に、本印刷装置で実行される圧縮処
理、復元処理の説明を行うことにする。まず、第2実施
形態に係る印刷装置の圧縮処理時における動作を説明す
る。
【0093】本印刷装置では、圧縮処理(図4参照)時
に、図12に示した手順のページ圧縮データ作成処理が
実行される。すなわち、第M(≧2)ページに関するペ
ージ圧縮データを作成する際、第2実施形態に係る印刷
装置内の主制御部16は、まず、変数Bを“1”に初期
化する(ステップS601)。その後、ステップS60
2に進み、受信した印刷データに基づき、バンドイメー
ジ#BをRAM14上に作成する処理を行う。そして、
そのバンドイメージ#Bを処理対象(生成イメージ)と
した差分圧縮データ作成処理(ステップS603)を実
行する。このステップで実行される差分圧縮データ作成
処理は、図5を用いて既に説明したものと全く同じ処理
である。ただし、このステップS603では、第1ペー
ジのバンドイメージ#Mが基準イメージとして用いられ
て、差分圧縮データ#Bが作成される。
【0094】ステップS603において差分圧縮データ
#Bを作成した後、主制御部16は、バンドイメージ#
Bの符号化により通常圧縮データ#Bを作成する(ステ
ップS604)。そして、RAM14上の存在している
生成イメージを破棄する(ステップS605)。すなわ
ち、基準イメージ(第1ページのバンドイメージ#B)
ではなく、生成イメージ(第Mページのバンドイメージ
#B)の記憶に使用されていた記憶領域を開放し、他の
データの記憶に使用できるようにする。その後、主制御
部16は、ステップS606に進み、BとBmaxとが一
致しているか否かを判定することによって、最終バンド
(第Bmaxバンド)に関する処理が完了したか否かを判
断する。
【0095】最終バンドに関する処理が完了していなか
った場合(ステップS606;NO)、主制御部16
は、Bに“1”を加算する(ステップS607)。その
後、ステップS602に戻り、次バンドに関する差分圧
縮データと通常圧縮データとを作成する処理を行う。
【0096】ページ圧縮データ作成処理時、主制御部1
6は、このような処理を繰り返す。そして、B=Bmax
が成立したとき(ステップS606;YES)、すなわ
ち、差分圧縮データ#1〜Bmax及び通常圧縮データ#
1〜Bmaxの作成が完了したときに、ステップS602
〜S607のループを抜け出して、ステップS608に
進む。そして、通常圧縮データ#1〜Bmaxのサイズの
合計SRLEと、差分圧縮データ#1〜Bmaxのサイズ
の合計Sとを算出する。
【0097】その後、主制御部16は、算出した両値の
間にSRLE<Sが成立しているか否かを判断(ステ
ップS609)し、SRLE<Sが成立していた場合
(ステップS609;YES)には、通常圧縮データ#
1〜Bmaxを、それぞれ、ページ圧縮データ#Mの、対
応するバンドについてのバンド圧縮データ(D(M,1)
〜D(M,Bmax))として記憶する(ステップS61
0)。また、種別フラグ#Mを記憶するための変数であ
るF(M)に“0”を設定する(ステップS611)。
そして、差分圧縮データ#1〜Bmax等の不要となった
データを破棄(図示せず)し、ページ圧縮データ作成処
理を終了する。
【0098】一方、SRLE<Sが成立していなかっ
た場合(ステップS609;NO)、主制御部16は、
差分圧縮データ#1〜Bmaxを、それぞれ、ページ圧縮
データ#Mの、対応するバンドについてのバンド圧縮デ
ータ(D(M,1)〜D(M,Bmax))として記憶する(ス
テップS612)。そして、F(M)に“1”を設定
(ステップS613)し、不要となったデータ(通常圧
縮データ#1〜Bmax等)を破棄(図示せず)して、ペ
ージ圧縮データ作成処理を終了する。
【0099】次に、図13及び図14を用いて、本印刷
装置における圧縮データファイル32の復元手順を説明
する。なお、図13は、本印刷装置において圧縮データ
ファイル32の復元が指示された際(図2参照)に実行
される復元処理の流れ図であり、図14は、復元処理時
に実行される差分圧縮ページ復元処理の流れ図である。
【0100】図13に示したように、復元処理開始時、
主制御部16は、まず、復元(印刷)が指示された圧縮
データファイル32である処理対象圧縮データファイル
の管理データ、すなわち、圧縮データ数Mmax、種別フ
ラグ#2〜Mmax、先頭位置データ#1〜Mmaxを取得す
る(ステップS701)。なお、主制御部16は、この
ステップにおいて、種別フラグ#2〜Mmaxの値を、そ
れぞれ、F(2)〜F(Mmax)として記憶する。
【0101】次に、主制御部16は、MにPsを設定
(ステップS702)し、Psが“1”であるか否かを
判断する(ステップS704)。Psが“1”でなかっ
た場合(ステップS704;NO)、主制御部16は、
先頭位置データ#1によってその先頭位置が示されてい
るページ圧縮データ#1を復元することによって、第1
ページに関するバンドイメージ#1〜MmaxをRAM1
4上に生成する(ステップS705)。そして、ステッ
プS708に進む。
【0102】一方、Ps=1であった場合(ステップS
704;YES)、主制御部16は、ページ圧縮データ
#1に対して通常圧縮ページ復元処理(ステップS70
6)を実行する。このステップで実行される通常圧縮ペ
ージ復元処理は、ステップS405で実行されている処
理と同じものである。すなわち、主制御部16は、ステ
ップS706において、先頭位置データ#M(=Ps=
1)によってその先頭位置が示されているページ圧縮デ
ータ#Mの各バンド圧縮データを読み出し、復号する。
その際、Ps≦M≦Peが成立しているため、復号によっ
て得られたバンドイメージ#1〜Bmaxを印刷部12に
供給する処理を併せて行う。
【0103】通常圧縮ページ復元処理(ステップS70
6)の実行後、主制御部16は、Mに“1”を加算(ス
テップS707)して、ステップS708に進む。すな
わち、主制御部16は、第1ページからの復元(印刷)
が指示された場合(Ps=1の場合)には、第1ページ
の印刷を行った後、Mに“2”を設定してから、ステッ
プS708に進む。また、第1ページ以外の第Psペー
ジからの復元(印刷)が指示された場合には、M値をP
sに維持したまま、第1ページに関するBmax個のバンド
イメージをRAM14上に用意して、ステップS708
に進む。
【0104】ステップS708において、主制御部16
は、M≦Peが成立しているか否かを判断する。M≦Pe
が成立していた場合(ステップS708;YES)に
は、さらに、F(M)=1であるか否か(ページ圧縮デー
タ#Mが第2種ページ圧縮データであるか否か)を判断
する(ステップS709)。そして、F(M)=1でなか
った場合(ステップS709;NO)には、ステップS
706で実行されているものと同じ通常圧縮データ復元
処理(ステップS710)を実行する。なお、ステップ
S709〜S711は、Ps≦M≦Peが成立するMに対
して行なわれるステップであるので、ステップ710に
おける通常圧縮データ復元処理時には、常に、復号によ
って得られたバンドイメージ#1〜Bmaxを印刷部12
に供給する処理が行われる。
【0105】一方、F(M)=1であった場合(ステップ
S709;YES)、すなわち、ページ圧縮データ#M
が第2種ページ圧縮データであった場合、主制御部16
は、差分圧縮ページ復元処理(ステップS711)を開
始する。
【0106】図14に示したように、差分圧縮ページ復
元処理時、主制御部16は、まず、Bに“1”を設定す
る(ステップS801)。その後、基準イメージとして
使用する第1ページのバンドイメージ#BのコピーをR
AM14上に作成(ステップS802)し、差分圧縮デ
ータ復元処理(ステップS803)を実行する。このス
テップで実行される差分圧縮データ復元処理は、第1実
施形態に係る印刷装置で実行される差分圧縮データ復元
処理(図10にその流れ図を示したもの)と同じもので
ある。
【0107】差分圧縮データ復元処理の完了後、主制御
部16は、バンドイメージ#Bを印刷部12へ供給する
(ステップS805)。その後、処理したバンド圧縮デ
ータが最終のバンド圧縮データであるか否かを判断する
(ステップS806)。当該バンド圧縮データが最終バ
ンドに関するものでなかった場合(ステップS806:
NO)、主制御部16は、Bに“1”を加算(ステップ
S807)して、ステップS802に戻り、次のバンド
圧縮データに対する処理を行う。そして、主制御部16
は、処理したバンド圧縮データが最終のバンド圧縮デー
タであった場合(ステップS806;YES)に、差分
圧縮ページ復元処理を終了する。
【0108】図13に戻って復元処理の説明を続ける。
差分圧縮ページ復元処理の完了後、主制御部16は、ス
テップS712に進み、第Mページデータ(第Mページ
に関するバンドイメージ#1〜Bmax)を破棄する。す
なわち、圧縮データファイル31内の各第2種ページ圧
縮データは、その復元に前ページのイメージデータを必
要とするものであったが、本印刷装置によって作成され
る圧縮データファイル32内の各第2種ページ圧縮デー
タは、その復元に前ページのイメージデータを必要とし
ない(第1ページのイメージデータを必要とする)もの
となっている。このため、第Mページデータを破棄して
いるのである。
【0109】第Mページデータの破棄後、主制御部16
は、Mに“1”を加算(ステップS713)し、ステッ
プS708からの処理を再び実行する。そして、M≦P
eが成立しなくなったとき(ステップS708;NO)
に、復元処理を終了する。なお、このステップS708
において、M=Mmaxが成立していた場合(PeとしてM
max以上の値が設定されていた場合)にも、主制御部1
6は、“NO”側への分岐を行う。また、ステップS7
08で“NO”側への分岐を行った場合、主制御部16
は、指定されている印刷部数の印刷が完了したか否かを
判断し、完了していなかった場合には、ステップS70
2からの処理を再び実行する。そして、指定されている
印刷部数の印刷が完了した際には、破棄諾否指示情報
が、印刷後に圧縮データファイルを破棄することを指示
するものであるか否かを判断し、破棄を指示するもので
あった場合には、処理を行った圧縮データファイルを破
棄(消去)した後、復元処理を終了する。
【0110】以下、ページ圧縮データ#2、4、5が、
第2種ページ圧縮データであり、ページ圧縮データ#3
が第1種ページ圧縮データである圧縮データファイル3
2に対して、全ページの復元が指示された場合と、第
4、5ページの復元が指示された場合とを例に、上記し
た復元処理の内容をさらに具体的に説明する。
【0111】全ページの復元が指示された場合(Ps=
1、Pe=5)には、Ps=1であるので、ステップS7
04で“YES”側への分岐が行われる。その結果、ペ
ージ圧縮データ#M(M=1)に対する通常圧縮ページ
復元処理が行われる。すなわち、RAM14上に、第1
ページのバンドイメージ#1〜Bmaxが生成され、それ
らの印刷部12への供給(第1ページの印刷)が行われ
る。
【0112】その後、Mが“2”に変更され、ステップ
S709以降の処理が実行される。
【0113】この時点におけるM値(=2)に対しては
M≦Peが成立するため、ステップS709では“YE
S”側への分岐が行われる。そして、F(2)が“1”で
ある(ページ圧縮データ#2が第2種ページ圧縮データ
である)ため、“YES”側への分岐が行われ、ページ
圧縮データ#2に対する差分圧縮ページ復元処理が実行
される。すなわち、RAM14上の第1ページに関する
バンドイメージ#1〜Bmaxのコピーが生成され、それ
らがバンド圧縮データD(2,1)〜D(2,Bmax)に応じ
て書き換えられて、第2ページに関するバンドイメージ
#1〜Bmaxが生成、印刷部12へ供給される。そし
て、第2ページに関するバンドイメージ#1〜Bmaxが
破棄された後、Mが“3”に変更され、再び、ステップ
S708からの処理が行われる。
【0114】M(=3)≦Peであるので、ステップS
708では“YES”側への分岐が行われる。そして、
ステップS709では、F(3)=0であるので“NO”
側への分岐が行われ、通常圧縮ページ復元処理の実行に
より、第3ページに関するバンドイメージ#1〜Bmax
がRAM14上に生成される。また、生成されたバンド
イメージ#1〜Bmaxが印刷部12へ供給される。そし
て、第3ページに関するバンドイメージ#1〜Bmaxが
破棄された後、Mが“4”に変更され、再び、ステップ
S708からの処理が行われる。
【0115】M=4に対するステップS708〜S71
2では、M=2に対するステップS708〜S712と
全く同様の処理が、第2種ページ圧縮データであるペー
ジ圧縮データ#4に対して行われる。また、その後に行
われるM=5に対するステップS708〜S712で
も、M=2に対するステップS708〜S712と全く
同様の処理が、第2種ページ圧縮データであるページ圧
縮データ#5に対して行われる。そして、第5ページデ
ータの破棄後に実行されるステップS713においてM
が“6”に変更されるため、続くステップS709にお
いて“NO”側への分岐が行われ、復元処理が終了され
る。
【0116】一方、第4、5ページの復元(印刷)が指
示された場合(Ps=4、Pe=5)、以下のような手順
で、第4、5ページが印刷される。
【0117】この場合、Ps≠1であるので、ステップ
S704で“NO”側への分岐が行われる。すなわち、
RAM14上に、第1ページに関するバンドイメージ#
1〜Mmaxが生成され、M=Psの状態でステップS70
8からの処理が開始される。
【0118】M(=4=Ps)≦Peが成立するため、ス
テップS708では“YES”側への分岐が行われる。
そして、F(4)が“1”である(ページ圧縮データ#2
が第2種ページ圧縮データである)ため、ステップS7
09では“YES”側への分岐が行われ、ページ圧縮デ
ータ#4に対する差分圧縮ページ復元処理が実行され
る。すなわち、RAM14上の第1ページに関するバン
ドイメージ#1〜Bmaxのコピーが生成される。そし
て、それらがバンド圧縮データD(4,1)〜D(4,Bma
x)に応じて書き換えられて、第4ページに関するバンド
イメージ#1〜Bmaxが生成され、印刷部12へ供給さ
れる。その後、第4ページに関するバンドイメージ#1
〜Bmaxが破棄された後、Mが“5”に変更され、再
び、ステップS708からの処理が行われる。
【0119】M=5に対するステップS708〜S71
2でも、M=4に対するステップS708〜S712と
全く同様の処理が、第2種ページ圧縮データであるペー
ジ圧縮データ#5に対して行われる。そして、第5ペー
ジデータの破棄後に実行されるステップS713におい
てMが“6”に変更されるため、続くステップS709
において“NO”側への分岐が行われ、復元処理が終了
される。
【0120】以上、説明したように、本実施形態に係る
印刷装置では、受信した印刷データと同じ印刷結果が得
られる圧縮データファイル32であって、その印刷デー
タに応じた印刷に必要とされる1ページ分のバンドのイ
メージデータに関する圧縮データとして、当該イメージ
データの、第1ページの対応するバンドのイメージデー
タとの違いを表す差分圧縮データが用いられた圧縮デー
タファイル32が作成される。
【0121】処理対象とされた印刷データが表している
第1ページと第Pページとが共通した部分を多く有する
ものであった場合、第Pページの各バンドに対して作成
される差分圧縮データの合計サイズは、それらのバンド
に対して作成された通常圧縮データの合計サイズよりも
小さくなる。従って、本印刷装置によれば、各ページが
共通した部分を多く有するドキュメントが印刷されるこ
とになる印刷データ(例えば、表計算ソフトで作成され
たドキュメントや、請求書等の定型のドキュメントの印
刷データ)を、従来よりも高い圧縮率で圧縮保存できる
ことになる。
【0122】また、本印刷装置が作成する圧縮データフ
ァイル32の第2種ページ圧縮データは、第1ページの
イメージデータがあれば復元できるものなっている。換
言すれば、本印刷装置は、途中ページからの復元が、第
1実施形態に係る印刷装置よりも高速に行える形態で印
刷データを圧縮保存できる装置となっている。
【0123】<第3実施形態>図15に、本発明の第3
実施形態に係る印刷装置によって作成される圧縮データ
ファイルの構成を示す。図15(a)に示したように、
第3実施形態に係る印刷装置によって作成される圧縮デ
ータファイル33は、圧縮データファイル31、32と
同様に、管理データと、それぞれ、第1ないし第Mmax
ページを構成するイメージデータの圧縮データであるペ
ージ圧縮データ#1〜Mmaxとからなる。
【0124】図15(b)に示してあるように、圧縮デ
ータファイル33の管理データは、圧縮データファイル
31、32の管理データと全く同じ構成のデータとなっ
ている。また、図示は省略したが、圧縮データファイル
33に使用されている第1種ページ圧縮データも、圧縮
データファイル31、32で用いられている第1種ペー
ジ圧縮データと同じ構成のデータとなっている。
【0125】そして、圧縮データファイル33では、図
15(c)に模式的に示したように、第2種ページ圧縮
データとして、バンドフラグ#1〜Bmaxと、Bmax個の
バンド圧縮データとからなるデータであって、対応する
バンドフラグが“1”となっているバンド圧縮データが
差分圧縮データであり、対応するバンドフラグが“0”
となっているバンド圧縮データが通常圧縮データである
データが用いられている。なお、圧縮データファイル3
3(第2種ページ圧縮データ)に用いられている各差分
圧縮データは、圧縮データファイル31で用いられてい
る差分圧縮データと同様に、対象ページのバンドのイメ
ージデータを、前ページの対応バンドのイメージデータ
と比較することよって作成される、図3(e)に示した
ものと同じ構成のデータとなっている。
【0126】以下、第3実施形態に係る印刷装置で実行
される圧縮処理、復元処理の詳細を説明する。本印刷装
置で実行される圧縮処理、復元処理も、第1実施形態に
係る印刷装置で実行される圧縮処理、復元処理と類似し
たものとなっている。このため、以下では、内容が異な
る部分の説明のみを行うことにする。
【0127】本印刷装置では、圧縮処理(図4参照)時
に、図16に示した手順のページ圧縮データ作成処理が
実行される。
【0128】すなわち、ページ圧縮データ#M(M≧
2)の作成時、主制御部16は、まず、種別フラグ#M
を記憶するための変数F(M)に“0”を設定し、処理し
たバンド数をカウントするための変数Bに“1”を設定
する(ステップS901)。その後、ステップS902
に進み、受信した印刷データに基づき、第Mページのバ
ンドイメージ#BをRAM14上に作成する処理を行
う。そして、差分圧縮データ作成処理(ステップS90
3)を実行する。このステップで実行される差分圧縮デ
ータ作成処理は、図6を用いて既に説明したものと全く
同じものである。
【0129】差分圧縮データ作成処理の終了後、主制御
部16は、バンドイメージ#Bの符号化により通常圧縮
データ#Bを作成する(ステップS904)。そして、
RAM14上の存在している基準イメージ(第M−1ペ
ージのバンドイメージ#B)を破棄する(ステップS9
05)。
【0130】その後、主制御部16は、ステップS90
3で作成した差分圧縮データ#BのサイズSと、ステ
ップS904で作成した通常圧縮データ#BのサイズS
RLEとを比較する(ステップS906)。SRLE
が成立していた場合(ステップS906;YE
S)、主制御部16は、通常圧縮データ#Bを、ページ
圧縮データ#Mのバンド圧縮データD(M,B)として記
憶する(ステップS907)。そして、バンドフラグ#
Bを記憶するための変数であるBF(B)に“0”を設
定する(ステップS908)。その後、主制御部16
は、ステップS911に進み、処理したバンドが最終バ
ンドであるか否かを判断する。
【0131】一方、SRLE≦Sが成立していなかっ
た場合(ステップS906;NO)、主制御部16は、
差分圧縮データ#Bを、ページ圧縮データ#Mのバンド
圧縮データD(M,B)として記憶する(ステップS90
9)。そして、BF(M)に“1”を設定するととも
に、種別フラグ#M用の変数F(M)に“1”を設定する
(ステップS910)。そして、ステップS911に進
み、処理したバンドが最終バンドであるか否かを判断す
る。
【0132】処理したバンドが最終バンドでなかった場
合(ステップS911;NO)、主制御部16は、Bに
“1”を加算(ステップS912)した後、再度、ステ
ップS902〜S910の処理を行う。そして、主制御
部16は、第Mページの全てのバンドに対する処理を終
えたとき(ステップS911;YES)に、ページ圧縮
データ作成処理を終了する。
【0133】このようなページ圧縮データ作成処理を、
印刷データが表している2ページ目以降の各ページに対
して繰り返した後、本印刷装置内の主制御部16は、ス
テップS109相当のステップにおいて、それまでに得
られている情報を基に、図15に示した構成の圧縮デー
タファイル33を作成する。具体的には、F(M)=0で
あるページ圧縮データ#Mとして、D(M,1)〜D(M,
Bmax)からなるデータを用い、F(M)=1であるページ
圧縮データ#Mとして、バンドフラグ#1〜Bmaxと、
D(M,1)〜D(M,Bmax)とからなるデータを用いて、
圧縮データファイル33を作成する。
【0134】すなわち、第1、第2実施形態に係る印刷
装置では、第2ページ以降の各ページに対して、ページ
単位で、圧縮データファイル31、32に含めるバンド
圧縮データのタイプが選択されていたのに対し、本印刷
装置では、図17に模式的に示したように、第2ページ
以降の各ページに対して、バンド毎に、圧縮データファ
イル33に含めるバンド圧縮データのタイプが選択され
る。そして、差分圧縮データが選択されたバンドがある
ページに対しては、バンドフラグ、及び、差分圧縮デー
タと通常圧縮データ(或いは差分圧縮データのみ)を含
む第2種ページ圧縮データ41が用いられ、差分圧縮デ
ータが選択されたバンドが1つもないページに対して
は、通常圧縮データだけで構成された第1種ページ圧縮
データ40が用いられた圧縮データファイル33が作成
される。
【0135】次に、本印刷装置における復元処理を説明
する。本印刷装置では、復元処理(図8参照)時に、図
18に示した手順の差分圧縮ページ復元処理が実行され
る。
【0136】すなわち、ページ圧縮データ#Mに対する
差分圧縮ページ復元処理時、第3実施形態に係る印刷装
置内の主制御部16は、まず、ページ圧縮データ#Mの
先頭に存在するバンドフラグ#1〜Bmax(以下、BF
(1)〜BF(Bmax)と表記する)を読み出す(ステップ
S1000)。そして、変数Bに“1”を設定(ステッ
プS1001)し、BF(B)=1が成立するか否か、す
なわち、ページ圧縮データ#Mのバンド圧縮データD
(M,B)が差分圧縮データであるか通常圧縮データであ
るかを判断する(ステップS1002)。
【0137】バンド圧縮データD(M,B)が差分圧縮デ
ータであった場合(ステップS1002;YES)、主
制御部16は、第M−1ベージのバンドイメージ#B
(このイメージは、RAM14上に既に存在している)
を基準イメージとしたD(M,B)に対する差分圧縮デー
タ復元処理(ステップS1005)を実行する。このス
テップで実行される差分圧縮データ復元処理は、図10
にその流れ図を示した処理と全く同じものである。すな
わち、ステップS1005の処理により、RAM14上
の第M−1ベージのバンドイメージ#Bが、第Mページ
のバンドイメージ#Bに書き換えられる。
【0138】一方、BF(B)=1が成立していなかった
場合(ステップS1002;NO)、主制御部16は、
第M−1ページのバンドイメージ#Bを破棄する(ステ
ップS1003)。そして、通常圧縮データであるバン
ド圧縮データD(M,B)の復号により、第Mページのバ
ンドイメージ#BをRAM14上に作成する(ステップ
S1004)。
【0139】ステップS1004或いはステップS10
05において、第Mページのバンドイメージ#Bを作成
した後、主制御部16は、Ps≦M≦Peが成立している
か否かを判断する(ステップS1006)。そして、P
s≦M≦Peが成立している場合(ステップS1006;
YES)には、そのバンドイメージ#Bを印刷部12に
供給(ステップS1007)し、バンドイメージ#Bが
最終バンドに関するものであるか否かを判断する(ステ
ップS1008)。一方、Ps≦M≦Peが成立していな
い場合(ステップS1006;NO)には、直接、ステ
ップS1008を実行する。
【0140】そして、バンドイメージ#Bが最終バンド
に関するものでなかった場合(ステップS1008:N
O)には、Bに“1”を加算(ステップS1009)し
て、ステップS1002に戻り、最終バンドに関するバ
ンドイメージの処理が完了したとき(ステップS100
8;YES)に、差分圧縮ページ復元処理を終了する。
【0141】以上、説明したように、本実施形態に係る
印刷装置では、受信した印刷データと同じ印刷結果が得
られる圧縮データファイル33であって、その印刷デー
タに応じた印刷に必要とされる幾つかのバンドのイメー
ジデータに関する圧縮データとして、当該イメージデー
タの、前ページの対応するバンドのイメージデータとの
違いを表す差分圧縮データを含む圧縮データファイル3
3が作成される。
【0142】処理対象とされた印刷データが表している
連続した2ページ(第P−1ページと第Pページ)が共
通した部分を多く有するものであった場合、第Pページ
の各バンドに対して作成される差分圧縮データの合計サ
イズは、それらのバンドに対して作成された通常圧縮デ
ータの合計サイズよりも小さくなる。また、差分圧縮デ
ータの合計サイズが、通常圧縮データの合計サイズより
小さくならない2ページであっても、バンド単位で差分
圧縮データと通常圧縮データのサイズの比較を行えば、
通常、差分圧縮データのサイズの方が小さくなっている
バンドが存在する。すなわち、本実施形態に係る印刷装
置は、第1、第2実施形態に係る印刷装置よりも、バン
ド圧縮データとして差分圧縮データが用いられることが
多い装置となっている。
【0143】従って、本印刷装置を用いれば、連続した
2ページが共通した部分を多く有するドキュメントが印
刷されることになる印刷データ(例えば、表計算ソフト
で作成されたドキュメントや、請求書等の定型のドキュ
メントの印刷データ)を、従来装置及び第1、第2実施
形態に係る印刷装置よりも高い圧縮率で圧縮保存できる
ことになる。
【0144】<第4実施形態>まず、第4実施形態に係
る印刷装置によって作成される圧縮データファイルの構
成を説明する。
【0145】図19(a)に示したように、第4実施形
態に係る印刷装置によって作成される圧縮データファイ
ル34は、管理データと、ページ圧縮データ#1〜Mma
xとからなる。管理データは、図19(b)に示したよ
うに、圧縮データ数Mmax、種別フラグ#2〜Mmax、先
頭位置データ#1〜Mmax、生成ページ番号#1〜Mmax
とを含む。管理データを構成している圧縮データ数Mma
x、種別フラグ#2〜Mmax、先頭位置データ#1〜Mma
xは、圧縮データファイル31〜33の管理データで用
いられている圧縮データ数Mmax、種別フラグ#2〜Mm
ax、先頭位置データ#1〜Mmaxと同じものである。す
なわち、圧縮データファイル34内のページ圧縮データ
#1と、対応する種別フラグが“0”であるページ圧縮
データは、第1種ページ圧縮データとなっており、対応
する種別フラグが“1”であるページ圧縮データは、第
2種ページ圧縮データとなっている。
【0146】生成ページ番号#1〜Mmax(以下、P
(1)〜P(Mmax)とも表記する)は、それぞれ、ページ
圧縮データ#1〜Mmaxの復元によって得られるページ
のページ番号を示すデータとなっている。また、生成ペ
ージ番号#1は、各第2種ページ圧縮データの作成時に
基準として用いられているページのページ番号を示すデ
ータともなっている。すなわち、圧縮データファイル3
4内のページ圧縮データ#1〜Mmaxは、それぞれ、第
P(1)〜第P(Mmax)ページのイメージデータの圧縮デ
ータとなっており、ページ圧縮データ#2〜Mmaxに含
まれる各第2種ページ圧縮データは、図19(c)に示し
たように、第P(1)ページの対応バンドのイメージデー
タを基準として作成されたBmax個の差分圧縮データで
構成されたデータとなっている。
【0147】以下、本印刷装置における圧縮データファ
イル34の作成手順を詳細に説明する。
【0148】図20に、本実施形態に係る印刷装置にお
いて実行される圧縮処理の流れ図を示す。なお、既に図
2を用いて説明したように、この圧縮処理は、受信され
た印刷データに、データ名称とパスワードとを含む保存
指定情報が含まれるときに実行される。
【0149】図示したように、圧縮処理時、主制御部1
6は、まず、処理したページ数をカウントするための変
数Mと、処理したバンド数をカウントするための変数B
に、それぞれ、“1”を設定する(ステップS110
1)。
【0150】その後、主制御部16は、受信した印刷デ
ータに基づき、第Mページの第Bバンドのイメージデー
タであるバンドイメージ#Bを作成する(ステップS1
102)。次に、主制御部16は、作成したバンドイメ
ージ#Bを符号化(本実施形態では、ランレングス符号
化)することにより、第Mページの通常圧縮データD
RLE(M,B)を作成する(ステップS1103)。その
後、B=Bmaxが成立するか否かを判断することによっ
て、最終バンドに関する通常圧縮データの作成が完了し
たか否かを判断(ステップS1104)し、その作成が
完了していなかった場合(ステップS1104;NO)
には、Bに“1”を加算する(ステップS1105)。
そして、ステップS1102に戻り、次のバンドに関す
る通常圧縮データの作成を開始する。
【0151】このような処理を、1ページ分の印刷デー
タに対して行うことによって、第Mページのバンドイメ
ージ#1〜Bmax並びに通常圧縮データDRLE(M,1)〜
RLE(M,Bmax)の作成が完了した際(ステップS11
04;YES)、主制御部16は、作成した通常圧縮デ
ータDRLE(M,1)〜DRLE(M,Bmax)のサイズの合計S
RLE(M)を算出する。そして、ステップS1107に進
み、次ページに関する印刷データが受信されているか否
かを判断し、次ページに関する印刷データが受信されて
いた場合(ステップS1107;YES)には、Mに
“1”を加算し、Bに“1”を設定(ステップS110
8)した後、ステップS1102に戻る。
【0152】ホスト装置から供給された全ての印刷デー
タに対する処理が完了した際(ステップS1107;N
O)、主制御部16は、ステップS1102〜S110
8のループを抜け出す。そして、差分圧縮データ群作成
処理(ステップS1109)、バンド圧縮データ選択処
理(ステップS1110)を順次実行する。
【0153】図21、図22に、それぞれ、差分圧縮デ
ータ群作成処理、差分圧縮データ群作成処理時に実行さ
れる差分圧縮データ作成処理の流れ図を示す。
【0154】図21に示したように、差分圧縮データ群
作成処理開始時、主制御部16は、差分圧縮データ作成
処理のオペランドである変数X、Yに、それぞれ、
“1”、“2”を設定(ステップS1201)し、やは
り差分圧縮データ作成処理のオペランドである変数Bに
“1”を設定する(ステップS1202)。そして、差
分圧縮データ作成処理(ステップS1203)を開始す
る。
【0155】図22に示したように、差分圧縮データ作
成処理時、主制御部16は、まず、単位データ番号を記
憶するための変数kに“1”を、要素データ数をカウン
トするための変数iに“0”を設定する(ステップS1
301)。次いで、第Xページのバンドイメージ#Bの
単位データ#kと第Yページのバンドイメージ#Bの単
位データ#kとを比較する(ステップS1302)。
【0156】第Xページのバンドイメージ#Bの単位デ
ータ#kと第Yページのバンドイメージ#Bの単位デー
タ#kとが一致していなかった場合(ステップS130
3;NO)、主制御部16は、iに“1”を加算する
(ステップS1304)。そして、k及び第Xページの
単位データ#kを、差分圧縮データD(Y,X,B)(第Y
ページのバンドイメージ#Bを基準イメージとした、第
Xページのバンドイメージ#Bが復元される差分圧縮デ
ータ)の要素データ#i(位置データ及び置換データ)
として記憶する(ステップS1305)。また、k及び
第Yページの単位データ#kを、差分圧縮データD(X,
Y,B)の要素データ#iとして記憶する(ステップS1
306)。そして、kに“1”を加算する(ステップS
1307)。
【0157】一方、第Xページのバンドイメージ#Bの
単位データ#kと第Yページのバンドイメージ#Bの単
位データ#kとが一致していた場合(ステップS130
3;YES)、主制御部16は、ステップS1304〜
S1306を実行することなく、ステップS1307を
実行する。
【0158】ステップS1307においてkの値を変更
した後、主制御部16は、そのkの値が単位データ数k
max以下であるか否かを判断する(ステップS130
8)。そして、kの値がkmax以下であった場合(ステ
ップS1308;YES)には、ステップS1302に
戻り、次の単位データに対する処理を行う。
【0159】主制御部16は、このような処理を各単位
データに対して繰り返し、kの値がkmax以下でなくな
ったとき(ステップS1308;NO)には、その時点
におけるiの値を、差分圧縮データD(X,Y,B)、D
(Y,X,B)の要素データ数Nmaxとして記憶する(ステ
ップS1309)。そして、差分圧縮データ作成処理を
終了する。
【0160】差分圧縮データ作成処理(図21:ステッ
プS1203)により、差分圧縮データD(X,Y,B)、
D(Y,X,B)を作成した後、主制御部16は、B=Bma
xが成立しているか否かを判断する(ステップS120
4)。B=Bmaxでなかった場合(ステップS120
4;NO)、主制御部16は、Bに“1”を加算する
(ステップS1205)。そして、ステップS1203
に戻り、その更新したB値に対する差分圧縮データ作成
処理を実行する。
【0161】ステップS1203〜S1204を繰り返
すことによって、差分圧縮データD(X,Y,1)〜D(X,
Y,Bmax)、D(Y,X,1)〜D(Y,X,Bmax)の作成が完
了したとき(ステップS1204;YES)、主制御部
16は、D(X,Y,1)〜D(X,Y,Bmax)のサイズの合
計SXYと、D(Y,X,1)〜D(Y,X,Bmax)のサイズの
合計SYXを算出する(ステップS1206)。その後、
Yに“1”を加算(ステップS1207)し、YがMma
xを超えているか否かを判断する(ステップS120
8)。そして、YがMmaxを超えていなかった場合(ス
テップS1208;NO)には、ステップS1202に
戻り、その更新したY値に対して上述した一連の処理を
実行する。
【0162】一方、YがMmaxを超えていた場合(ステ
ップS1208;YES)、主制御部16は、Xに
“1”を加算し、YにX+1(Xは加算後のX)を設定
する(ステップS1209)。そして、X<Mmaxが成
立するか否かを判断(ステップS1210)し、X<M
maxが成立していた場合(ステップS1210;YE
S)には、ステップS1203からの処理を再度実行す
る。
【0163】主制御部16は、このような処理を繰り返
し、X<Mmaxが成立しなくなったとき(ステップS1
210;NO)に、差分圧縮データ群作成処理を終了す
る。そして、バンド圧縮データ選択処理を開始する。
【0164】図23に、バンド圧縮データ選択処理の流
れ図を示す。図示したように、バンド圧縮データ選択処
理開始時、主制御部16は、1〜Mmaxの各iに対する
ΣSijを算出する(ステップS1401)。すなわち、
ステップS1206で算出されているMmax×(Mmax−
1)個のSijを基に、第1ページに関するバンドイメー
ジを基準イメージとして用いて作成された第2〜第Nma
xページについての第2種ページ圧縮データの合計サイ
ズΣS1j、第2ページに関するバンドイメージを基準
イメージとして用いて作成された第1、第3〜第Nmax
ページについての第2種ページ圧縮データの合計サイズ
ΣS2j等を算出する。
【0165】そして、ΣSijを最小とするi値を特定
(ステップS1402)し、生成ページ番号#1を記憶
するための変数P(1)に、特定したi値(以下、Zと表
記する)を設定するとともに、生成ページ番号#2〜M
maxを記憶するための変数P(2)〜P(Mmax)に、それぞ
れ、Zを除く1〜Mmaxを設定する(ステップS140
3)。その後、ステップS1103で作成されている第
P(1)ページの通常圧縮データ#1〜Bmax(D
RLE(Z,1)〜DRLE(Z,Bmax))を、それぞれ、
ページ圧縮データ#1のバンド圧縮データD(P(1),
1)〜D(P(1),Bmax)として記憶する(ステップS1
404)。
【0166】その後、主制御部16は、ページ圧縮デー
タ#2〜Mmaxを決定するための処理(ステップS14
05〜S1411)を開始し、まず、Mに“2”を設定
する(ステップS1405)。次いで、M≦Mmaxが成
立するか否かを判断(ステップS1406)し、M≦M
maxが成立していた場合(ステップS1406;YE
S)には、jにP(M)値を設定する(ステップS140
7)。そして、各バンド圧縮データを通常圧縮データと
したページ圧縮データ(DRLE(j,1)〜D
RLE(j,Bmax)からなるデータ)のサイズSRLE(j)
と、各バンド圧縮データを差分圧縮データとしたページ
圧縮データ(D(Z,j,1)〜D(Z,j,Bmax)からなる
データ)のサイズSzjとの間に、SRLE(j)≧Szj
が成立するか否かを判断する(ステップS1408)。
【0167】SRLE(j)≧Szjが成立していなかった
場合(ステップS1408;NO)、主制御部16は、
第jページの通常圧縮データ#1〜Bmaxを、ページ圧
縮データ#Mのバンド圧縮データD(M,1)〜D(M,Bm
ax)として記憶するとともに、F(M)に“0”を設定す
る(ステップS1409)。一方、SRLE(j)≧Szj
が成立していた場合(ステップS1408;YES)、
主制御部16は、差分圧縮データD(Z,j,1)〜D(Z,
j,Bmax)を、ページ圧縮データ#Mのバンド圧縮デー
タD(M,1)〜D(M,Bmax)として記憶するとともに、
F(M)に“1”を設定する(ステップS1410)。
【0168】SRLE(j)とSzjの大小関係に応じてス
テップS1409或いはS1410を実行した後、主制
御部16は、Mに“1”を加算(ステップS1411)
し、ステップS1406からの処理を再び実行する。そ
して、2〜Mmaxの各M値に対する処理が完了したとき
(ステップS1406;NO)に、バンド圧縮データ選
択処理を終了する。
【0169】主制御部16は、バンド圧縮データ作成処
理(図20:ステップS1110)の終了後、生成した
各種データに基づき、圧縮データファイル34をHDD
内に作成する(ステップS1111)。そして、圧縮処
理を終了する。
【0170】以下、5ページ分の印刷データが受信され
た場合を例に、本印刷装置による圧縮データファイル3
4の作成手順をさらに具体的に説明する。
【0171】この場合、Mmax=5であるので、バンド
圧縮データ選択処理が開始されるときには、20(=5
×4)組の差分圧縮データと、5組の通常圧縮データが
作成されている。また、各組の差分圧縮データを用いて
構成される第2種ページ圧縮データのサイズSijが求
められている。ステップS1401では、それらのサイ
ズが、基準イメージとして使用されているイメージデー
タのページによって5個のグループに分けられ、各グル
ープに属する4個の第2種ページ圧縮データのサイズの
合計が算出される。
【0172】より具体的には、このステップS1401
までの処理によって、サイズに関する情報として、例え
ば、図24(A)、(B)に示したような情報が収集さ
れる。なお、図24(A)において、最も左側の列に示
してある数値(1、2等)が、基準イメージとして使用
されたイメージデータのページ番号(以下、基準ページ
番号と表記する)であり、最上行に示してある数値が、
基準イメージと比較されたイメージデータのページ番号
(生成ページ番号)である。そして、基準ページ番号が
Xであり、生成ページ番号がYである場所に記載してあ
る数値が、D(X,Y,1)〜D(X,Y,Bmax)からなる第
2種ページ圧縮データのサイズSXYであり、最も右側
の列に示してある数値がステップS1401で算出され
ている第2種ページ圧縮データの合計サイズである。ま
た、図24(B)に示してある数値が、ステップS110
6で算出されている第1種ページ圧縮データのサイズで
ある。
【0173】ステップS1401までの処理で、図24
に示したような情報が収集された場合、ステップS14
02では、i値として、合計サイズが“110”となっ
ている“3”が特定される。続くステップS1403で
は、生成ページ番号#1〜Mmaxが、それぞれ、3(=
Z)、1、2、4、5であることが認識される。そし
て、ステップS1404では、ページ圧縮データ#1の
各バンド圧縮データとして、第3ページの通常圧縮デー
タ#1〜Bmaxを用いることが記憶される。
【0174】ステップS1406〜S1411のループ
では、1、2、4、5の各j値に対して、SRLE(j)
とS3jとが比較される。図24に示したケースでは、
j=1に対してのみ、SRLE(j)<S3jが成立す
る。従って、ページ圧縮データ#2〜5の中のページ圧
縮データ#2のみが、第1種ページ圧縮データとされ
る。そして、ステップS1111では、以上のようにし
て求められた各種情報に基づき、図25に模式的に示し
た構成の圧縮データファイル34が作成される。
【0175】以下、本印刷装置の復元処理時の動作を説
明する。
【0176】図26に、本印刷装置において実行される
復元処理の流れ図を示す。図示したように、復元処理開
始時、主制御部16は、まず、復元(印刷)が指示され
た圧縮データファイル34である処理対象圧縮データフ
ァイルの管理データ、すなわち、圧縮データ数Mmax、
種別フラグ#2〜Mmax、先頭位置データ#1〜Mma
x、生成ページ番号#1〜Mmaxを取得する(ステッ
プS1501)。このステップにおいて、主制御部16
は、種別フラグ#2〜Mmaxの値を、それぞれ、F(2)
〜F(Mmax)として記憶し、生成ページ番号#1〜Mmax
の値を、それぞれ、P(1)〜P(Mmax)として記憶す
る。
【0177】次に、主制御部16は、変数PにPsを設
定する(ステップS1502)。その後、PsがP(1)
と一致しているか否かを判断(ステップS1503)
し、PsがP(1)と一致していなかった場合(ステップ
S1503;NO)には、ページ圧縮データ#1を復元
する(ステップS1504)。すなわち、先頭位置デー
タ#1によってその先頭位置が示されているページ圧縮
データ#1の復元により、第P(1)ページに関するバン
ドイメージ#1〜BmaxをRAM14上に作成する。そ
して、ステップS1507に進む。
【0178】一方、Ps=P(1)であった場合(ステッ
プS1503;YES)、主制御部16は、ページ圧縮
データ#1に対する通常圧縮ページ復元処理(ステップ
S1505)を実行する。このステップで行なわれる通
常圧縮ページ復元処置は、指定されたページ圧縮データ
#M内の各バンド圧縮データを復元して印刷部12に供
給する処理である。
【0179】通常圧縮ページ復元処理の実行後、主制御
部16は、Pに“1”を加算(ステップS1506)
し、ステップS1507に進む。
【0180】ステップS1507において、主制御部1
6は、P≦Peが成立しているか否かを判断する。そし
て、P≦Peが成立していた場合(ステップS150
7;YES)には、P=P(1)であるか否か判断する
(ステップS1508)。P=P(1)であった場合(ス
テップS1508;YES)、主制御部16は、RAM
14上に存在する第P(1)ページに関するバンドイメー
ジを印刷部12に供給する(ステップS1509)。そ
して、ステップS1515に進む。なお、ステップS1
508で“YES”側への分岐が行われるのは、Ps<
P(1)≦Peが成立するPs、Peが与えられている状態
で復元処理が実行されたときである。
【0181】一方、P=P(1)でなかった場合(ステッ
プS1508;NO)、主制御部16は、生成ページ番
号がPである圧縮データ番号Mを特定する(ステップS
1510)。そして、特定した圧縮データ番号Mに対し
てF(M)=1が成立するか否かを判断する(ステップS
1511)。F(M)=1でなかった場合(ステップS1
511;NO)には、ステップS1505で実行されて
いるものと同じ通常圧縮ページ復元処理をページ圧縮デ
ータ#Mに対して実行する(ステップS1512)。す
なわち、ステップS1512において、主制御部16
は、先頭位置データ#Mによってその先頭位置が示され
ているページ圧縮データ#Mの各バンド圧縮データを読
み出し、復号するとともに、復号によって得られたバン
ドイメージ#1〜Bmaxを印刷部12に供給する。そし
て、ステップS1514に進む。
【0182】一方、F(M)=1であった場合(ステップ
S1511;YES)、主制御部16は、差分圧縮ペー
ジ復元処理(ステップS1513)を実行する。
【0183】図27に、ステップS1513で実行され
る差分圧縮ページ復元処理の流れ図を示す。図示したよ
うに、差分圧縮ページ復元処理時、主制御部16は、ま
ず、変数Bに“1”を設定する(ステップS155
1)。そして、基準イメージとして使用する第P(1)ペ
ージのバンドイメージ#Bのコピーを作成(ステップS
1552)し、ページ圧縮データ#Mに対する差分圧縮
データ復元処理(ステップS1553)を実行する。こ
のステップで実行される差分圧縮データ復元処理は、図
10にその流れ図を示した処理と全く同じものである。
【0184】差分圧縮データ復元処理により第Mページ
に関するバンドイメージ#Bを作成した後、主制御部1
6は、そのバンドイメージ#Bを印刷部12に供給(ス
テップS1555)し、バンドイメージ#Bが最終バン
ドに関するものであるか否かを判断する(ステップS1
556)。そして、バンドイメージ#Bが最終バンドに
関するものでなかった場合(ステップS1556:N
O)には、Bに“1”を加算(ステップS1557)し
て、ステップS1552に戻り、最終バンドに関するバ
ンドイメージの処理が完了したとき(ステップS155
6;YES)に、差分圧縮ページ復元処理を終了する。
【0185】差分圧縮ページ復元処理(図26:ステッ
プS1513)の終了後、主制御部16は、第Pページ
データを破棄する(本印刷装置によって作成される圧縮
データファイル32内の各第2種ページ圧縮データは、
その復元に前ページのイメージデータを必要としな
い)。その後、主制御部16は、Pに“1”を加算(ス
テップS1515)し、ステップS1507からの処理
を再び実行する。
【0186】主制御部16は、復元処理時、このような
処理を繰り返す。そして、P≦Peが成立しなくなった
とき(ステップS1507;NO)に、復元処理を終了
する。
【0187】以上、説明したように、本実施形態に係る
印刷装置では、受信した印刷データと同じ内容の印刷結
果が得られる圧縮データファイル34であって、当該印
刷データに応じた印刷に必要とされる1ページ分のバン
ドのイメージデータに関する圧縮データとして、当該イ
メージデータの、他ページの対応するバンドのイメージ
データとの違いを表す差分圧縮データを含み、差分圧縮
データからなるページ圧縮データのサイズの合計が小さ
くなるように他ページが選択された圧縮データファイル
34が作成される。
【0188】従って、本印刷装置を用いれば、共通した
部分を多く有するドキュメントが印刷されることになる
印刷データ(例えば、表計算ソフトで作成されたドキュ
メントや、請求書等の定型のドキュメントの印刷デー
タ)を、従来装置及び第2実施形態に係る印刷装置より
も高い圧縮率で圧縮保存できることになる。
【0189】<第5実施形態>図28に、第5実施形態
に係る印刷装置によって作成される圧縮データファイル
35の構成を示す。図示したように、第5実施形態に係
る印刷装置によって作成される圧縮データファイル35
は、管理データと、第1ないし第Mmaxページのイメー
ジデータの圧縮データであるページ圧縮データ#1〜M
maxとからなる。
【0190】管理データは、図28(b)に示したよう
に、圧縮データ数Mmax、先頭位置データ#1〜Mmax、
基準ページ番号#2〜Mmaxを含む。管理データを構成
している圧縮データ数Mmax、先頭位置データ#1〜Mm
axは、圧縮データファイル31等の管理データで用いら
れている圧縮データ数Mmax、先頭位置データ#1〜Mm
axと同じものである。
【0191】基準ページ番号#2〜Mmax(以下、R
(2)〜R(Mmax)とも表記する)は、種別フラグ#2〜
Mmaxとしての機能と、ページ圧縮データ#2〜Mmaxに
含まれる第2種ページ圧縮データの作成時に基準として
用いられたイメージデータのページ番号としての機能と
を有するデータである。より具体的には、R(M)が
“0”であるページ圧縮データ#Mは、第1種ページ圧
縮データとなっており、R(M)が“0”ではないページ
圧縮データ#Mは、図28(c)に示したように、第R
(M)ページを基準としたBmax個の差分圧縮データで構
成された第2種ページ圧縮データとなっている。
【0192】以下、本印刷装置における圧縮データファ
イル35の作成手順を詳細に説明する。本印刷装置にお
いて実行される圧縮処理は、第4実施形態に係る印刷装
置で実行される圧縮処理と類似したものとなっている。
このため、以下では、両者の違いを中心に、本印刷装置
の動作を説明することにする。
【0193】本印刷装置では、差分圧縮データ群作成処
理(図21参照)時に、ステップS1305が省略され
た差分圧縮データ作成処理(図22参照)が実行され
る。
【0194】すなわち、本印刷装置の主制御部16は、
例えば、全5ページの印刷データに対する差分圧縮デー
タ群作成処理の完了時、図29(A)に示したように、
Mmax×(Mmax−1)/2個の第2種ページ圧縮データ
のサイズに関する情報と、図29(B)に示したよう
に、Mmax個の第1種ページ圧縮データのサイズに関す
る情報を取得している。そして、差分圧縮データ群作成
処理の完了後、主制御部16は、図30に、その流れ図
を示したバンド圧縮データ選択処理を実行する。
【0195】すなわち、バンド圧縮データ選択処理時、
主制御部16は、まず、第1ページの通常圧縮データ#
1〜Bmaxを、ページ圧縮データ#1とすることを記憶
する(ステップS1601)。そして、Mに“2”を設
定(ステップS1602)し、M≦Mmaxが成立するか
否かを判断する(ステップS1603)。M≦Mmaxが
成立する場合(ステップS1603;YES)、主制御
部16は、SiMを最小とするiを特定する(ステップ
S1604)。なお、SiMを最小とするiが複数個あ
った場合、主制御部16は、値が小さい方のiを、S
iMを最小としているiとして特定する。
【0196】そして、特定したiに関して、S
RLE(M)≧SiMが成立するか否かを判断(ステッ
プS1605)し、成立する場合(ステップS160
5;YES)には、第iページを基準として作成された
第Mページの差分圧縮データD(i,M,1)〜D(i,M,
Bmax)をページ圧縮データ#Mとすることを記憶すると
ともに、基準ページ番号#Mをiとする(ステップS1
607)。一方、SRLE(M)≧SiMが成立してい
ない場合(ステップS1605;NO)、主制御部16
は、第Mページの通常圧縮データ#1〜Mmax(D
RLE(M,1)〜DRLE(M,Bmax))をページ圧縮デ
ータ#Mとすることを記憶するとともに、基準ページ番
号#Mを“0”とする(ステップS1607)。すなわ
ち、ページ圧縮データ#Mが第1種ページ圧縮データで
あることを記憶する。
【0197】ステップS1606、或いはステップS1
607の実行後、主制御部16は、Mに“1”を加算す
る(ステップS1609)。そして、ステップS160
3に戻り、M≦Mmaxが成立するか否かを判断する。
【0198】バンド圧縮データ選択処理時、主制御部1
6は、このような処理を繰り返す。そして、M≦Mmax
が成立しなくなったとき(ステップS1603;NO)
に、バンド圧縮処理を終了する。その後、それまでに得
ている各種の情報に基づき、図28に示した構成の圧縮
データファイル35を作成し、圧縮処理を終了する。
【0199】すなわち、本印刷装置では、第Mページに
関する第2種ページ圧縮データが、第1ないし第M−1
ページのイメージデータのそれぞれを基準イメージとし
て用いて作成される。そして、最も小さいサイズの第2
種ページ圧縮データが用いられて圧縮データファイル3
5が作成される。
【0200】より具体的には、例えば、受信した印刷デ
ータの総ページ数が“5”であり、サイズに関して収集
された情報が図29に示したものであった場合、主制御
部16は、第2ページの第1種ページ圧縮データのサイ
ズ(“40”)よりも第2ページの第2種ページ圧縮デ
ータのサイズ(“20”)の方が小さいので、ページ圧
縮データ#2として、第1ページを基準とした第2種ペ
ージ圧縮データを選択する。また、第3ページに関する
2つの第2種ページ圧縮データの中では、第2ページを
基準とした第2種ページ圧縮データのサイズ(“2
0”)の方が、第1ページを基準とした第2種ページ圧
縮データのサイズ(“50”)よりも小さい。また、サ
イズ“20”は、第3ページの第1種ページ圧縮データ
のサイズ“30”よりも小さいので、ページ圧縮データ
#3として、第2ページを基準とした第2種ページ圧縮
データを選択する。
【0201】そして、第4ページに関する3つの第2種
ページ圧縮データの中では、第3ページを基準とした第
2種ページ圧縮データのサイズ(“10”)が最も小さ
い。また、そのサイズは、第4ページに関する第1種ペ
ージ圧縮データのサイズ(“50”)よりも小さい。従
って、主制御部16は、ページ圧縮データ#4として、
第3ページを基準とした第2種ページ圧縮データを選択
する。
【0202】そして、第5ページに関する4つの第2種
ページ圧縮データの中には、第5ページに関する第1種
ページ圧縮データのサイズ(“40”)よりも小さいサ
イズ“30”を有している第2種ページ圧縮データが2
つある。このため、より小さい方のi値を特定し、ペー
ジ圧縮データ#5として、第1ページを基準とした第2
種ページ圧縮データを選択する。
【0203】そして、主制御部16は、図31に示した
ように、選択したページ圧縮データに関する情報及び選
択したページ圧縮データ自体を含む圧縮データファイル
35を作成する。
【0204】以下、図32、33を用いて、本印刷装置
における圧縮データファイル35の復元手順を説明す
る。なお、図32は、本印刷装置において実行される復
元処理の流れ図であり、図33は、復元処理時に実行さ
れる差分圧縮ページ復元処理の流れ図である。
【0205】図32に示したように、復元処理時、主制
御部16は、処理対象圧縮データファイルの管理データ
(すなわち、圧縮データ数Mmax、先頭位置データ#1
〜Mmax、基準ページ番号#2〜Mmax)を取得する(ス
テップS1701)。なお、このステップにおいて、主
制御部16は、基準ページ番号#2〜Mmaxの値を、そ
れぞれ、R(2)〜R(Mmax)として取得する。
【0206】そして、主制御部16は、R(1)に
“0”を設定するとともに、Mに“1”を設定する(ス
テップS1702)。次いで、R(M)=1であるか否か
を判断(ステップS1703)し、R(M)=1でなかっ
た場合(ステップS1703;NO)、ページ圧縮デー
タ#Mに対する通常圧縮ページ復元処理(ステップS1
704)を実行する。この通常圧縮ページ復元処理時、
主制御部16は、各バンド圧縮データが通常圧縮データ
であるページ圧縮データ#Mを復号して、バンドイメー
ジ#1〜BmaxをRAM14上に生成する。また、Ps≦
M≦Peが成立していた場合には、作成したバンドイメ
ージ#1〜Bmaxを印刷部12に供給する。
【0207】一方、R(M)=1であった場合(ステップ
S1703;YES)、主制御部16は、ページ圧縮デ
ータ#Mに対する差分圧縮ページ復元処理(ステップS
1705)を実行する。
【0208】図33に示したように、差分圧縮ページ復
元処理時、主制御部16は、まず、Bに“1”を設定す
る(ステップS1801)。その後、基準イメージとし
て使用する第R(M)ページのバンドイメージ#Bのコ
ピーをRAM14上に作成(ステップS1802)し、
差分圧縮データ復元処理(ステップS1803)を実行
する。このステップで実行される差分圧縮データ復元処
理は、第1実施形態に係る印刷装置で実行される差分圧
縮データ復元処理(図10にその流れ図を示したもの)
と同じものである。
【0209】差分圧縮データ復元処理の完了後、主制御
部16は、Ps≦M≦Peが成立するか否かを判断する
(ステップS1804)。そして、成立していた場合
(ステップS1804;YES)に限り、バンドイメー
ジ#Bを印刷部12へ供給する(ステップS180
5)。その後、処理したバンド圧縮データが最終のバン
ド圧縮データであるか否かを判断(ステップS180
6)し、最終バンドに関するものでなかった場合(ステ
ップS1806:NO)には、Bに“1”を加算(ステ
ップS1807)して、ステップS1802に戻る。そ
して、主制御部16は、処理したバンド圧縮データが最
終のバンド圧縮データであった場合(ステップS180
6;YES)に、差分圧縮ページ復元処理を終了する。
【0210】差分圧縮ページ復元処理あるいは通常圧縮
ページ復元処理の終了後、主制御部16は、Mに“1”
を加算する(ステップS1706)。その後、M≦Pe
が成立しているか否かを判断(ステップS1707)
し、成立していた場合には、再び、ステップS1703
からの処理を実行する。
【0211】そして、M≦Peが成立しなくなったとき
(ステップS1707;NO)に、復元処理を終了す
る。
【0212】以上、説明したように、本実施形態に係る
印刷装置では、受信した印刷データと同じ内容の印刷結
果が得られる圧縮データファイル35であって、サイズ
が小さくなるように基準として使用するページが個々に
選択された第2種ページ圧縮データを含む圧縮データフ
ァイル35が作成される。
【0213】従って、本印刷装置を用いれば、各ページ
が共通した部分を多く有するドキュメントが印刷される
ことになる印刷データ(例えば、表計算ソフトで作成さ
れたドキュメントや、請求書等の定型のドキュメントの
印刷データ)を、従来装置及び他の実施形態に係る印刷
装置よりも高い圧縮率で圧縮保存できることになる。
【0214】<第6実施形態>図34に、第6実施形態
に係る印刷装置によって作成される圧縮データファイル
に用いられている差分圧縮データの構成を示す。図から
明らかなように、本印刷装置によって作成される圧縮デ
ータファイルは、要素データ数Nmaxと、それぞれ、置
換開始位置データと置換数データと置換データとからな
るNmax個の要素データとで構成された差分圧縮データ
が用いられたものとなっている。
【0215】以下、本印刷装置の圧縮/復元動作を説明
することによって、要素データを構成している各データ
の意味を説明する。なお、本印刷装置の全体的な動作
は、第1実施形態に係る印刷装置と同じものであるの
で、以下では、動作が異なっている部分を中心に本印刷
装置の説明を行うことにする。
【0216】図35、36に、本印刷装置で実行される
差分圧縮データ作成処理の流れ図を示す。
【0217】図35に示したように、差分圧縮データ作
成処理時、主制御部16は、単位データ番号を記憶する
ための変数kに“1”を、要素データ数を記憶するため
の変数iに“0”を、置換数データを記憶するための変
数Lに“0”を設定する(ステップS2101)。そし
て、第Mページのバンドイメージ#Bの単位データ#k
(以下、Dとも表記する)と基準イメージの単位データ
#kとを比較する(ステップS2102)。
【0218】両者が一致していた場合(ステップS21
03;YES)、主制御部16は、kに“1”を加算す
る(ステップS2110)。そして、kがkmax以下で
あるか否かを判断し、kがkmax以下であった場合(ス
テップS2111;YES)には、ステップS2102
からの処理を再度実行する。
【0219】Dと基準イメージの単位データ#kとが一
致していなかった場合(ステップS2103;NO)、
主制御部16は、Lが“0”であるか否かを判断する
(ステップS2104)。Lが“0”であった場合(ス
テップS2104;YES)、主制御部16は、ksに
kを、Lに“1”を、DoldにDを、koldにkを設定
(ステップS2109)し、ステップS2110に進
む。
【0220】一方、Lが“0”でなかった場合(ステッ
プS2104;NO)、主制御部16は、D=Dold及
びk=kold+1が成立してしているか否かを判断する
(ステップS2105)。そして、当該条件が成立して
いた場合(ステップS2105;YES)には、Lに
“1”を加算するとともに、koldにkを設定する(ス
テップS2106)。そして、ステップS2110に進
む。
【0221】D=Dold、k=kold+1のいずれか(あ
るいは双方)が成立していなかった場合(ステップS2
105;NO)、主制御部16は、変数iに“1”を加
算する(ステップS2107)。そして、その時点にお
けるks、L、Doldの値を、置換データ#iの各要素と
して記憶(ステップS2108)し、ステップS210
9からの処理を実行する。
【0222】主制御部16は、このような処理を、バン
ドイメージ#B内の全ての単位データに関する処理が完
了するまで繰り返す。そして、全ての単位データに関す
る処理が完了したとき(ステップS2111;NO)に
は、図33に示したあるように、L=0であるか否かを
判断する(ステップS2112)。L=0でなかった場
合(ステップS2112;NO)、主制御部16は、i
に“1”を加算(ステップS2113)し、ks、L、
Doldを、要素データ#iの各要素(置換開始位置デー
タ、置換数データ、置換データ)として記憶する(ステ
ップS2114)。そして、iの値を差分圧縮データ#
Bの要素データ数Mmaxとして記憶(ステップS211
5)し、差分圧縮データ作成処理を終了する。一方、L
=0であった場合(ステップS2112;YES)、主
制御部16は、i値の変更等を行うことなく、ステップ
S2115を実行し、差分圧縮データ作成処理を終了す
る。
【0223】なお、ステップS2112〜S2114の
処理は、バンドイメージ#Bの最後の単位データが基準
イメージの対応する単位データと異なっていた場合に、
その単位データに関する要素データを差分圧縮データ中
に含めるために行われている処理である。
【0224】すなわち、本実施形態に係る印刷装置にお
ける差分圧縮データ作成処理時には、バンドイメージ#
Bの、基準イメージと異なっている部分の中から、同じ
内容の連続した単位データで構成されている部分が探索
され、そのような各部分の先頭の要素データを表す情報
(置換開始位置データks)と、当該部分を構成する単
位データの数(置換数データL)と、当該部分を構成し
ている単位データの内容(置換データD)とからなる要
素データを含む差分圧縮データが作成される。
【0225】そして、このようにして作成された差分圧
縮データが、図37に示した差分圧縮データ復元処理に
よって復元される。
【0226】すなわち、主制御部16は、まず、差分圧
縮データ#Bの要素データ数Nmaxを取得する(ステッ
プS2201)。次いで、要素データ番号を記憶するた
めの変数iに“1”を設定(ステップS2202)し、
iの値がNmax以下であるか否かを判断する(ステップ
S2203)。iの値がNmax以下であった場合(ステ
ップS2203;YES)、主制御部16は、処理対象
圧縮データファイルから、通常圧縮データ#Bの要素デ
ータ#i(置換位置データks、置換数データL、置換
データD)を取得する(ステップS2204)。
【0227】その後、主制御部16は、RAM14上に
記憶されている基準イメージの、ks示す位置で始まる
連続したL個の単位データを、それぞれ、置換データD
に変更する(ステップS2205)。その後、iに
“1”を加算(ステップS2206)してから、ステッ
プS2203に戻り、変更したiの値とNmaxとを比較
する。そして、i≦Nmaxが成立していた場合(ステッ
プS2203;YES)には、ステップS404〜S4
06の処理を再度実行し、i≦Nmaxが成立していなか
った場合(ステップS2203;NO)、すなわち、差
分圧縮データ#Bの全ての要素データに対する処理が完
了したときに、差分圧縮データ復元処理を終了する。
【0228】さて、本印刷装置によって作成される圧縮
データファイル内の一個の要素データのサイズは、連続
数データが含まれている分だけ、圧縮データファイル3
1内の要素データのサイズよりも大きくなっている。し
かしながら、連続数データがq(≧2)であった場合、
圧縮データファイル31においてはq個の要素データで
表される部分が、本装置によって作成される圧縮データ
ファイルにおいては1個の要素データで表されることに
なる。従って、バンドイメージ#B中に、基準イメージ
と異なっている部分であって、同じ内容の連続した単位
データで構成されている部分が、ある程度以上の割合で
含まれていた場合、本圧縮データファイルの方がサイズ
の小さなファイルとなる。そして、表計算ソフトで作成
されたドキュメントや、請求書等の定型のドキュメント
のイメージデータには、通常、そのような部分が多く含
まれている。このため、本印刷装置を用いれば、第1実
施形態に係る印刷装置よりも高い圧縮率で印刷データを
圧縮保存できることになる。
【0229】<変形形態>各実施形態の印刷装置は各種
の変形を行うことができる。例えば、第6実施形態の印
刷装置で用いられている構成の差分圧縮データが用いら
れるように、第2〜第5実施形態の印刷装置を変形する
ことができる。また、第3実施形態に係る印刷装置で使
用されている技術(ページ圧縮データとして、差分圧縮
データと通常圧縮データの混在が可能な構成のデータを
使うこと)を、他の各実施形態に係る印刷装置に適用す
ることもできる。
【0230】また、各実施形態の印刷装置は、圧縮結果
として1つのファイルを作成するものであったが、ペー
ジ毎にファイルが作成されるように装置を構成しても良
い。さらに、各実施形態の印刷装置は、通常圧縮データ
を作成するためにランレングス符号化が用いられた装置
であったが、他の符号化手順により通常圧縮データが作
成されるようにしてもよいことは当然である。
【0231】また、各実施形態の印刷装置は、情報を含
む印刷データが受信されたときに、圧縮データファイル
を作成する装置であったが、複数部数の印刷を指示する
情報が含まれる印刷データを受けた際に、圧縮データフ
ァイルが作成され、その圧縮データファイルの復元によ
り2部目以降の印刷物が出力されるように装置を構成し
ても良い。さらに、特定のホスト装置からの印刷データ
を受信した際に、圧縮データファイルを作成するように
印刷装置を構成しても良い。
【0232】
【発明の効果】本発明の印刷装置、方法によれば、印刷
用のイメージデータを高圧縮率で、かつ、比較的高速に
圧縮保存するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態に係る印刷装置のハードウェア構成
を示したブロック図である。
【図2】各実施形態に係る印刷装置の全体的な動作手順
を示した流れ図である。
【図3】第1実施形態に係る印刷装置によって作成され
る圧縮データファイルの説明図である。
【図4】第1実施形態に係る印刷装置において実行され
る圧縮処理の流れ図である。
【図5】第1実施形態に係る印刷装置において実行され
るページ圧縮データ作成処理の流れ図である。
【図6】第1実施形態に係る印刷装置において実行され
る差分圧縮データ作成処理の流れ図である。
【図7】第1実施形態に係る印刷装置において作成され
る圧縮データファイルの説明図である。
【図8】第1実施形態に係る印刷装置において実行され
る復元処理の流れ図である。
【図9】第1実施形態に係る印刷装置において実行され
る差分圧縮ページ復元処理の流れ図である。
【図10】第1実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ復元処理の流れ図である。
【図11】第2実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの説明図である。
【図12】第2実施形態に係る印刷装置において実行さ
れるページ圧縮データ作成処理の流れ図である。
【図13】第2実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる復元処理の説明図である。
【図14】第2実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる復元処理の流れ図である。
【図15】第3実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの説明図である。
【図16】第3実施形態に係る印刷装置において実行さ
れるページ圧縮データ作成処理の流れ図である。
【図17】第3実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの一例を示した図である。
【図18】第3実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮ページ復元処理の流れ図である。
【図19】第4実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの説明図である。
【図20】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる圧縮処理の説明図である。
【図21】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ群作成処理の説明図である。
【図22】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ作成処理の説明図である。
【図23】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れるバンド圧縮データ選択処理の流れ図である。
【図24】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる圧縮処理を説明するための図である。
【図25】第4実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの一例を示した図である。
【図26】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる復元処理の流れ図である。
【図27】第4実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮ページ復元処理の流れ図である。
【図28】第5実施形態に係る印刷装置によって作成さ
れる圧縮データファイルの説明図である。
【図29】第5実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる圧縮処理を説明するための図である。
【図30】第5実施形態に係る印刷装置の圧縮処理時に
実行されるバンド圧縮データ選択処理の流れ図である。
【図31】第5実施形態に係る印刷装置において作成さ
れる圧縮データファイルの一例を示した図である。
【図32】第5実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる復元処理の流れ図である。
【図33】第5実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ復元処理の流れ図である。
【図34】第6実施形態に係る印刷装置において作成さ
れる圧縮データファイルに含まれる差分圧縮データの説
明図である。
【図35】第6実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ作成処理の流れ図である。
【図36】第6実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ作成処理の、図35に続く流れ図で
ある。
【図37】第6実施形態に係る印刷装置において実行さ
れる差分圧縮データ復元処理の流れ図である。
【符号の説明】
11 通信制御部 12 印刷部 13 操作パネル部 14 RAM 15 HDD 16 主制御部 21 セントロニクスケーブル 22 LANケーブル 31〜35 圧縮データファイル 40 第1種ページ圧縮データ 41 第2種ページ圧縮データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C078 BA21 BA35 BA37 CA02 CA27 CA31 DA00 DA01 DA02 DB00 EA08 9A001 EE02 JJ35 KK42

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮データを記憶するための記憶手段
    と、 供給されたイメージデータに応じたイメージを用紙上に
    印刷する印刷手段と、 所定の指示が入力されたときに、前記記憶手段に記憶さ
    れた圧縮データを復元することによってイメージデータ
    を生成し、前記印刷手段に供給する生成供給手段と、 受信した印刷データを第1手順を用いて圧縮することに
    より第1圧縮データを作成する第1圧縮データ作成手段
    と、 前記印刷データを前記第1手順とは異なる第2手順を用
    いて圧縮することにより第2圧縮データを作成する第2
    圧縮データ作成手段と、 前記第1圧縮データ作成手段によって作成された前記第
    1圧縮データのサイズが、前記第2圧縮データ作成手段
    によって作成された前記第2圧縮データのサイズよりも
    小さい場合には、前記第1圧縮データを前記印刷データ
    に関する圧縮データとして前記記憶手段に保存し、前記
    第2圧縮データのサイズが、前記第1圧縮データのサイ
    ズよりも小さい場合には、前記第2圧縮データを前記印
    刷データに関する圧縮データとして前記記憶手段に保存
    する保存手段とを備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 圧縮データを記憶するための記憶手段
    と、 供給されたイメージデータに応じたイメージを用紙上に
    印刷する印刷手段と、 所定の指示が入力されたときに、前記記憶手段に記憶さ
    れた圧縮データを復元することによってイメージデータ
    を生成し、前記印刷手段に供給する生成供給手段と、 受信した印刷データに含まれるページ単位のデータ毎に
    イメージデータを生成するイメージデータ生成手段と、 このイメージデータ生成手段で生成された各イメージデ
    ータを符号化することによって前記印刷データが表す各
    ページに関する第1種圧縮データを作成する第1種圧縮
    データ作成手段と、 前記イメージデータ生成手段で生成されたイメージデー
    タに基づき、前記印刷データが表す第2ページ以降の各
    ページに対して、それぞれ、対応するページに関するイ
    メージデータの、特定ページに関するイメージデータと
    異なっている部分の位置及び内容を示す第2種圧縮デー
    タを作成する第2種圧縮データ作成手段と、 前記第1種圧縮データ作成手段で作成された第1ページ
    に関する第1種圧縮データを含み、第2ページ以降に各
    ページに関しては、第1種圧縮データのサイズが第2種
    圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第1種圧縮
    データを含み、そうでない場合には、第2種圧縮データ
    を含むデータを、前記印刷データに関する圧縮データと
    して前記記憶手段に保存する保存手段とを備えることを
    特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記第2種圧縮データ作成手段は、 前記印刷データが表す第2ページ以降の各ページに対し
    て、 そのページに関するイメージデータと前記特定ページに
    関するイメージデータとを、各イメージデータを構成し
    ている所定サイズのデータである単位データ毎に比較す
    ることにより、当該ページに関するイメージデータに含
    まれる、同じ内容の1つ以上の単位データが連続する領
    域であり、前記特定ページに関するイメージデータの対
    応する部分には当該内容の単位データが存在していない
    領域である要置換領域の開始位置を示す開始位置情報
    と、その要置換領域を構成している単位データの数を示
    す連続数情報と、その要置換領域で用いられている単位
    データの内容を示す置換データとからなる要素データを
    複数個含む第2種圧縮データを作成することを特徴とす
    る請求項2記載の印刷装置。
  4. 【請求項4】 圧縮データを記憶するための記憶手段
    と、 供給されたイメージデータに応じたイメージを用紙上に
    印刷する印刷手段と、 所定の指示が入力されたときに、前記記憶手段に記憶さ
    れた圧縮データを復元することによってイメージデータ
    を生成し、前記印刷手段に供給する生成供給手段と、 受信した印刷データに含まれるページ単位のデータ毎に
    第1ないし第nイメージデータを生成するイメージデー
    タ生成手段と、 このイメージデータ生成手段で生成された各イメージデ
    ータを符号化することによって前記印刷データが表す各
    ページに関する第1ないし第nの第1種圧縮データを作
    成する第1種圧縮データ作成手段と、 前記イメージデータ生成手段で生成されたイメージデー
    タに基づき、前記印刷データが表す第2ページ以降の各
    ページに対して、それぞれ、対応するページに関する第
    1ないし第nイメージデータの、特定ページに関する第
    1ないし第nイメージデータと異なっている部分の位置
    及び内容を示す第1ないし第nの第2種圧縮データを作
    成する第2種圧縮データ作成手段と、 前記第1種圧縮データ作成手段で作成された第1ページ
    に関する第1ないし第nの第1種圧縮データを含み、第
    2ページ以降の各ページに関しては、1〜nの各kに対
    して、第kの第1種圧縮データのサイズが第kの第2種
    圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第kの第1
    種圧縮データを含み、そうでない場合には、第kの第2
    種圧縮データを含むデータを、前記印刷データに関する
    圧縮データとして前記記憶手段に保存する保存手段とを
    備えることを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記第2種圧縮データ作成手段は、 前記印刷データが表す第2ページ以降の各ページ、並び
    に、1〜nの各kに対して、 そのページに関する第kイメージデータと、前記特定ペ
    ージに関する第kイメージデータとを、各イメージデー
    タを構成している所定サイズのデータである単位データ
    毎に比較することにより、当該ページに関する第kイメ
    ージデータに含まれる、同じ内容の1つ以上の単位デー
    タが連続する領域であり、前記特定ページに関する第k
    イメージデータの対応する部分には当該内容の単位デー
    タが存在していない領域である要置換領域の開始位置を
    示す開始位置情報と、その要置換領域を構成している単
    位データの数を示す連続数情報と、その要置換領域で用
    いられている単位データの内容を示す置換データとから
    なる要素データを複数個含む第kの第2種圧縮データを
    作成することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記特定ページが、前記対応するページ
    の前ページであることを特徴とする請求項2ないし請求
    項5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記特定ページが、第1ページであるこ
    とを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記
    載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記第2種圧縮データ作成手段によって
    作成される第2種圧縮データのサイズの合計が最小とな
    るように前記特定ページを決定する特定ページ決定手段
    を、さらに備えることを特徴とする請求項2または請求
    項3記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記第2種圧縮データ作成手段によって
    作成される各ページに関する第1ないし第nの第2種圧
    縮データのサイズの合計が最小となるように前記特定ペ
    ージをページ毎に決定する特定ページ決定手段を、さら
    に備えることを特徴とする請求項4または請求項5記載
    の印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記生成供給手段に、前記所定の指示
    を入力するための指示入力パネルを、さらに、備えるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記
    載の印刷装置。
  11. 【請求項11】 供給されたイメージデータに応じたイ
    メージを用紙上に印刷する印刷ステップと、 所定の指示が入力されたときに、記憶装置に記憶された
    圧縮データを復元することによってイメージデータを生
    成し、前記印刷ステップに供給する生成供給ステップ
    と、 受信した印刷データを第1手順を用いて圧縮することに
    より、第1圧縮データを作成する第1圧縮データ作成ス
    テップと、 前記印刷データを前記第1手順とは異なる第2手順を用
    いて圧縮することにより、第2圧縮データを作成する第
    2圧縮データ作成ステップと、 前記第1圧縮データ作成ステップによって作成された前
    記第1圧縮データのサイズが、前記第2圧縮データ作成
    ステップによって作成された前記第2圧縮データのサイ
    ズよりも小さい場合には、前記第1圧縮データを前記印
    刷データに関する圧縮データとして前記記憶装置に保存
    し、前記第2圧縮データのサイズが、前記第1圧縮デー
    タのサイズよりも小さい場合には、前記第2圧縮データ
    を前記印刷データに関する圧縮データとして前記記憶装
    置に保存する保存ステップとを含むことを特徴とする印
    刷方法。
  12. 【請求項12】 供給されたイメージデータに応じたイ
    メージを用紙上に印刷する印刷ステップと、 所定の指示が入力されたときに、記憶装置に記憶された
    圧縮データを復元することによってイメージデータを生
    成し、前記印刷ステップに供給する生成供給ステップ
    と、 受信した印刷データに含まれるページ単位のデータ毎に
    イメージデータを生成するイメージデータ生成ステップ
    と、 このイメージデータ生成ステップで生成された各イメー
    ジデータを符号化することによって前記印刷データが表
    す各ページに関する第1種圧縮データを作成する第1種
    圧縮データ作成ステップと、 前記イメージデータ生成ステップで生成されたイメージ
    データに基づき、前記印刷データが表す第2ページ以降
    の各ページに対して、それぞれ、対応するページに関す
    るイメージデータの、特定ページに関するイメージデー
    タと異なっている部分の位置及び内容を示す第2種圧縮
    データを作成する第2種圧縮データ作成ステップと、 前記第1種圧縮データ作成ステップで作成された第1ペ
    ージに関する第1種圧縮データを含み、第2ページ以降
    の各ページに関しては、第1種圧縮データのサイズが第
    2種圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第1種
    圧縮データを含み、そうでない場合には、第2種圧縮デ
    ータを含むデータを、前記印刷データに関する圧縮デー
    タとして前記記憶装置に保存する保存ステップとを含む
    ことを特徴とする印刷方法。
  13. 【請求項13】 前記第2種圧縮データ作成ステップ
    は、 前記印刷データが表す第2ページ以降の各ページに対し
    て、 そのページに関するイメージデータと前記特定ページに
    関するイメージデータとを、各イメージデータを構成し
    ている所定サイズのデータである単位データ毎に比較す
    ることにより、当該ページに関するイメージデータに含
    まれる、同じ内容の1つ以上の単位データが連続する領
    域であり、前記特定ページに関するイメージデータの対
    応する部分には当該内容の単位データが存在していない
    領域である要置換領域の開始位置を示す開始位置情報
    と、その要置換領域を構成している単位データの数を示
    す連続数情報と、その要置換領域で用いられている単位
    データの内容を示す置換データとからなる要素データを
    複数個含む第2種圧縮データを作成することを特徴とす
    る請求項12記載の印刷方法。
  14. 【請求項14】 供給されたイメージデータに応じたイ
    メージを用紙上に印刷する印刷ステップと、 所定の指示が入力されたときに、記憶装置に記憶された
    圧縮データを復元することによってイメージデータを生
    成し、前記印刷ステップに供給する生成供給ステップ
    と、 受信した印刷データに含まれるページ単位のデータ毎に
    第1ないし第nイメージデータを生成するイメージデー
    タ生成ステップと、 このイメージデータ生成ステップで生成された各イメー
    ジデータを符号化することによって前記印刷データが表
    す各ページに関する第1ないし第nの第1種圧縮データ
    を作成する第1種圧縮データ作成ステップと、 前記イメージデータ生成ステップで生成されたイメージ
    データに基づき、前記印刷データが表す第2ページ以降
    の各ページに対して、それぞれ、対応するページに関す
    る第1ないし第nイメージデータの、特定ページに関す
    る第1ないし第nイメージデータと異なっている部分の
    位置及び内容を示す第1ないし第nの第2種圧縮データ
    を作成する第2種圧縮データ作成ステップと、 前記第1種圧縮データ作成ステップで作成された第1ペ
    ージに関する第1ないし第nの第1種圧縮データを含
    み、第2ページ以降の各ページに関しては、1〜nの各
    kに対して、第kの第1種圧縮データのサイズが第kの
    第2種圧縮データのサイズよりも小さい場合には、第k
    の第1種圧縮データを含み、そうでない場合には、第k
    の第2種圧縮データを含むデータを、前記印刷データに
    関する圧縮データとして前記記憶装置に保存する保存ス
    テップとを含むことを特徴とする印刷方法。
  15. 【請求項15】 前記第2種圧縮データ作成ステップ
    は、 前記印刷データが表す第2ページ以降の各ページ、並び
    に、1〜nの各kに対して、 そのページに関する第kイメージデータと、前記特定ペ
    ージに関する第kイメージデータとを、各イメージデー
    タを構成している所定サイズのデータである単位データ
    毎に比較することにより、当該ページに関する第kイメ
    ージデータに含まれる、同じ内容の1つ以上の単位デー
    タが連続する領域であり、前記特定ページに関する第k
    イメージデータの対応する部分には当該内容の単位デー
    タが存在していない領域である要置換領域の開始位置を
    示す開始位置情報と、その要置換領域を構成している単
    位データの数を示す連続数情報と、その要置換領域で用
    いられている単位データの内容を示す置換データとから
    なる要素データを複数個含む第kの第2種圧縮データを
    作成することを特徴とする請求項14記載の印刷方法。
  16. 【請求項16】 前記特定ページが、前記対応するペー
    ジの前ページであることを特徴とする請求項12ないし
    請求項15のいずれかに記載の印刷方法。
  17. 【請求項17】 前記特定ページが、第1ページである
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項15のいずれ
    かに記載の印刷方法。
  18. 【請求項18】 前記第2種圧縮データ作成ステップに
    よって作成される第2種圧縮データのサイズの合計が最
    小となるように前記特定ページを決定する特定ページ決
    定ステップを、さらに含むことを特徴とする請求項12
    または請求項13記載の印刷方法。
  19. 【請求項19】 前記第2種圧縮データ作成ステップに
    よって作成される各ページに関する第1ないし第nの第
    2種圧縮データのサイズの合計が最小となるように前記
    特定ページをページ毎に決定する特定ページ決定ステッ
    プを、さらに含むことを特徴とする請求項14または請
    求項15記載の印刷方法。
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