JP2008187672A - 画像出力システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ジョブを再編した場合にも画像を効率よく流用することができる画像出力システムを提供する。
【解決手段】
画像に、ジョブを超えてその画像を識別する識別情報を付与しておき、画像を識別情報とともに保存しておく。ジョブの再編が指示されると、再編後のジョブにおけるページ番号が識別情報と対応付けられる。さらに、新たなページ番号に従って順次に、そのページ番号に対応付けられた識別情報が付与された画像がプリント装置に向けて出力されることによって、同じ画像を何度も送る手間が省かれ、処理を高速化することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像をページ番号に従って出力する画像出力システムに関する。
印刷分野も電子化が進んでおり、編集者が印刷物のページを編集用のコンピュータ上で編集し、そのページ上における文字や写真などの配置位置が確定された状態のページの画像を表した画像データを原稿として用いるという形態が普及している。
編集者がページを編集する際に使用するデータ形式は、PS(PostScript:登録商標)やPDF(Portable Document Format)などといったページ記述言語でページを記述するものが一般的である。このデータ記述言語で記述されたページ記述データは、このままではプリンタ等の出力デバイスで出力することができないため、RIP(Raster Image Processor)において、ページ記述データが出力デバイスで出力可能なラスタデータに変換され、出力デバイスでは、このラスタデータに基づく画像が出力される。
ここで、メモリ資源の有効な利用や、通信速度の高速化のため、データは圧縮された状態で保存されたり送受信される。このため、出力デバイスでは、圧縮されたラスタデータを解凍するデータ解凍処理などが通常の印刷処理に加えて行われることになる。また、出力デバイスは、複数のRIP装置などで共有されることがあり、それら複数のRIP装置からプリント出力が要求された場合などには、出力デバイスにデータ解凍処理の負荷が集中してしまい、結局は印刷物が作成されるまでの一連の処理時間が増加してしまう恐れがある。
このような問題に関し、特許文献1には、RIPと出力デバイスとの間に、再印刷時の各種データ処理や圧縮データの解凍などといった印刷処理の前処理を実行して、出力デバイスの処理負担を分散させるBEP(バックエンドプロセッサ)を備える技術について記載されている。このBEPは、高速な専用I/F回線などによって出力デバイスと接続されるため、BEPを介したことによるデータ通信時間への影響は小さい。以下では、BEPが適用された印刷システムを用いた従来の印刷方法について説明する。
図1は、BEPが適用された印刷システムのワークフロー図である。
RIP装置10では、上流の編集装置などから、印刷物を構成する複数のページそれぞれを表わす複数の圧縮ページ記述データ41と、印刷部数や、丁合の有無(アンコレート:丁合なし/コレート:丁合あり)などといった印刷条件が定義されたジョブチケット51が送られてくる。例えば、全10ページの印刷物をアンコレート(丁合なし)で5部プリント出力するプリントジョブが定義されたジョブチケット51が取得されると、まずは印刷物の1ページ目が5部プリント出力され、続いて、印刷物の2ページ目が5部プリント出力され、以下、各ページごとに5部ずつプリント出力される。また、コレートで全10ページの印刷物を5部プリント出力するプリントジョブが定義されたジョブチケット51が取得された場合には、印刷物の1ページ目から10ページ目までのセットが、1セットずつ5回プリント出力される。
図1のRIP装置10では、圧縮ページ記述データ41が解凍されてページ記述データ42に変換され、ページ記述データ42がプリンタ30用のラスタデータ43に変換され、さらに、ラスタデータ43に圧縮処理が施されて、圧縮ラスタデータ44が生成される。圧縮ラスタデータ44は、SCSIなどといった汎用I/F回線31を介して、ジョブチケット51とともにBEP20に伝えられる。
BEP20では、RIP装置10から圧縮ラスタデータ44が送られてくると、それらが解凍されてラスタデータ43が生成される。生成されたラスタデータ43は、ジョブチケット51とともに、高速の専用I/F回線21を介してプリンタ30へ送られる。
プリンタ30では、BEP20から送られてきたラスタデータ43が、ジョブチケット51に定義された印刷条件に従ってプリント出力される。
このように、BEPが用いられた印刷システムによると、プリンタなどといった出力デバイスに複数のRIP装置が接続されていたり、出力デバイスに多量のデータが送られてきた場合などでも、印刷処理の前処理がBEPによって行われるため、出力デバイスでは印刷処理が中心的に実行される。
ここで、近年では、印刷物の最初や最後などに白紙を挿入する合紙挿入処理を印刷システム内で自動的に実行したいという要望が強くなってきている。従来の印刷システムにおいては、例えば、全10ページで構成される印刷物を5部出力し、さらに1部出力するごとに紙を挿入する場合、RIP装置10には、「出力形式:コレート(丁合あり)、出力部数:5部」といった印刷条件が定義されたジョブチケット51とともに、「コレート間に合紙挿入」といった追加指示が入力される。その結果、RIP装置10では、印刷物を構成する全10ページが1セットとして扱われ、「印刷物を5セットプリント出力し、各セット間に合紙を挿入する」プリントジョブが実行される。すなわち、RIP装置10からBEP装置20には、ジョブチケット51および追加指示とともに1セット分の圧縮ラスタデータ44が送信され、BEP装置20では、1セット分の圧縮ラスタデータ44が解凍されて、1セット分のラスタデータ43のセットがプリンタ30に向けて送信される。プリンタ30では、1セット分のラスタデータ43に基づいて画像がプリント出力されて、さらに合紙が挿入される一連の処理が5回続けられる。
特開平10−166688号公報
また、近年では、印刷物の途中のページに白紙を挿入したいという要望も生じ始めてきている。しかし、例えば、印刷物の3ページ目と4ページ目の間に紙を挿入する場合、従来のRIP装置10では、「10ページ分の印刷物を出力する」という1つのプリントジョブが、「1ページ目から3ページ目まで出力する」第1ジョブと、「紙を挿入する」第2ジョブと、「4ページ目から10ページ目まで出力する」第3ジョブとに分割される。さらに、その印刷物を5部出力する場合には、第1ジョブ、第2ジョブ、第3ジョブそれぞれと同じジョブが5つずつ、計15個のジョブが生成されることとなる。その結果、RIP装置10からBEP装置20に、第1ジョブ用の1ページから3ページまでのラスタデータと、第3ジョブ用の4ページ目から10ページ目までのラスタデータが5回ずつ送られることとなり、同じページのデータが何度も転送されてしまって処理速度が低下してしまうという問題がある。
また、このような問題は、1つのジョブが複数のジョブに分割される場合のみに限らず、複数のジョブを1つのジョブに合成しようとする場合にも生じると考えられる。例えば、10パターンの印刷物それぞれをプリント出力する10個のジョブを1つのジョブに合成する場合、従来のRIP装置10では、10パターンの印刷物中の一部のページが共通ページであっても、BEP装置20ではそれらが共通ページであることを認識することができず、RIP装置10に対して共通ページの送信を何度も重複して要求してしまい、処理速度が低下してしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、ジョブを再編した場合にも画像を効率よく流用することができる画像出力システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像出力システムは、画像をページ番号に従って出力するジョブを、画像からなる画像群と、画像群を構成する各画像に割り当てられたページ番号とで定義したジョブ定義を入手するジョブ定義入手部と、
ジョブ定義入手部によって入手されたジョブ定義で用いられている画像群の各画像に、その各画像をジョブを越えて識別するための識別情報を付与する識別情報付与部と、
識別情報付与部によって識別情報が付与された各画像を識別情報と共に出力する画像出力部と、
ジョブで用いられる画像の増減を伴うジョブの再編が指示されて、ジョブ定義入手部によって入手されたジョブ定義によって定義されたジョブを再編して、再編後のジョブにおけるページ番号を、その再編後のジョブで用いられる各画像を識別する識別情報と対応付けるジョブ再編部と、
ジョブ再編部によって互いに対応付けられたページ番号と識別情報との対応関係を出力する対応出力部とを備えたジョブ再編装置;および
画像出力部によって出力された画像を入手して画像に付与された識別情報とともに保存する画像保存部と、
対応出力部によって出力された対応関係を入手する対応入手部と、
画像保存部に保存されている画像のうち、対応入手部によって入手された対応関係でページ番号に対応付けられた識別情報が付与された画像を、画像のプリント出力を行う画像プリント装置に向けて、ページ番号に従って順次に、ジョブ再編装置の画像出力部が画像を出力する速度よりも高速に出力するページ出力部とを備えた出力装置;
を備えたことを特徴とする。
ここで、本発明にいう「ジョブの再編」とは、ジョブの連結やジョブの分割などを意味し、本発明の画像出力システムは、連結や分割が自在なものであってもよく、連結のみに対応したものや分割のみに対応したものであってもよい。さらに、本発明にいうジョブ再編装置は、例えば、「ジョブAとジョブBを合成する」というように、直接入力された指示に従ってジョブを再編するものであってもよく、また、「合紙の位置が指示されたらその位置でジョブを分割する」というように、予め決められている再編ルールに従ってジョブを再編するものであってもよい。
本発明の画像出力システムによると、ジョブ再編装置において、ジョブに用いられる画像に、各画像をジョブを超えて識別するための識別情報が付与され、出力装置では、それらの画像が識別情報と対応付けて保存される。さらに、ジョブ再編装置では、再編後の新たなジョブにおけるページ番号が、その再編後のジョブで用いられる各画像を識別する識別情報と対応付けられ、出力装置では、画像保存部に保存されている画像のうち、新たなページ番号に対応付けられた識別情報が付与された画像が、ページ番号に従って順次に画像プリント装置に出力される。このように、本発明の画像出力システムによると、ジョブを再編しても、ジョブ再編装置から出力装置に向けて同じ画像を何度も重複して送る必要がなく、処理時間を向上させることができる。
また、本発明の画像出力システムにおいて、上記出力装置の画像保存部が、所定の記憶容量を有し、画像をその記憶容量が許す限り蓄積し、新たな画像の記憶のための記憶容量が不足した場合には古い方から画像を上書きするものであることが好適である。
本発明の好適な画像出力システムによると、画像保存部のメモリを効率よく利用することができる。
また、本発明の画像出力システムにおいて、
「上記ジョブ再編装置は、画像出力部によって出力される画像のうちから1つ以上の画像を指定する指定操作を受けて、その指定操作によって指定された画像を前記出力装置に伝達する指定画像伝達部を備えたものであり、
上記出力装置の画像保存部が、指定画像伝達部から伝達された画像については上書きを禁止するものである」
という形態は好ましい。
再利用することが想定される画像については、画像保存部において上書きを禁止することによって、さらに効率よく画像を流用することができる。
また、本発明の画像出力システムにおいて、
「上記出力装置は、保存部に、対応関係中の識別情報が付与された画像が保存されていない場合に、ジョブ再編装置に画像を要求する画像要求部を備えたものであり、
上記ジョブ再編装置の画像出力部は、出力装置から要求された画像を出力するものである」
という形態は好適である。
この好適な画像出力システムによると、ジョブ再編装置から出力装置に向けて必要な画像のみを送ることができ、処理の効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ジョブを再編した場合にも、ジョブ再編装置から出力装置に向けて同じ画像を何度も送る必要がなく、画像を効率よく流用することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の一実施形態が組み込まれた画像出力システムを示す図である。
この図2には、RIP装置100と、BEP装置200と、プリンタ300とで構成された画像出力システム1が示されている。尚、図2には図示しないが、RIP装置100のさらに上流には、ユーザがページを編集するための編集装置などが接続されている。
RIP装置100は、上流の編集装置などから、ページ番号が割り当てられた画像を表わすページデータと、印刷物の出力部数や、コレート/アンコレートなどといった出力条件が定義されたジョブチケットとを受け取り、ページデータをプリンタ300用の、ラスタイメージで画像を表現したページデータに変換する。さらに、RIP装置100は、ラスタ形式のページデータを圧縮して、BEP装置200に向けて出力する。なおページデータは、上流の編集装置などから通信網を介して受け取られる以外に、RIP装置100自体で生成されるものであってもよく、CD−R(Compact Disc Recordable)やMO(光磁気)ディスク等といった記憶媒体が用いられて受け取られてもよい。このRIP装置100は、本発明にいうジョブ再編装置の一例に相当する。
BEP装置200は、RIP装置100とプリンタ300との間に備えられるものであり、RIP装置100から圧縮後のページデータを取得し、そのページデータを解凍してプリンタ300に送る。プリンタ300にも、メモリやCPUなどが搭載されているが、プリンタ300における処理能力よりもBEP装置200における処理能力の方が高く、処理速度も高速である。このBEP装置200は、本発明にいう出力装置の一例に相当する。BEP装置200とRIP装置100とは、SCSIやイーサネット(登録商標)などといった通常の汎用I/F回線410で接続されており、BEP装置200とプリンタ300とは、専用のI/F(インタフェース)回線420で着脱自在に接続されている。
プリンタ300は、本発明にいう画像プリント装置の一例に相当するものであり、BEP装置200からページデータが送られてくると、ページデータが表わす画像をプリント出力する。
続いて、RIP装置100の構成について詳しく説明する。
図2に示すRIP装置100は、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボード等が内蔵された本体101、この本体101からの指示により表示画面上に画像や文字列の表示を行う表示装置102、このコンピュータにユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード103、上記表示装置102の表示画面上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示されているアイコン等に応じた指示を入力するマウス104を備えている。
本体101には、CD−ROM105(図2には図示せず;図3参照)やCD−Rが取り出し自在に装填され、そのように装填されたCD−ROM105やCD−Rに記憶された情報を再生するCD−ROMドライブが内蔵されている。また、本体101には、光磁気ディスク(MO)106(図2には図示せず;図3参照)が取り出し自在に装填され、そのように装填されたMO106に対し情報の記録再生を行うMOドライブも内蔵されている。
図3は、RIP装置100のハードウェア構成図である。
このハードウェア構成図には、CPU(中央演算処理装置)111、RAM112、HDD(ハードディスクドライブ)113、MOドライブ114、CD−ROMドライブ115、および通信用ボード116が示されており、それらはバス110で相互に接続されている。
HDD113は、記録媒体の一種であるハードディスク120を内蔵しており、このハードディスク120に対し情報の記録再生を行う。
通信用ボード116は、LANなどといった通信回線に接続される。図2に示すRIP装置100は、この通信用ボード116を介して接続される汎用I/F回線410によって他のコンピュータシステムとの間でデータの送受信を行うことができ、BEP装置200に向けた画像データの出力を行うこともできる。
また、図3には、図示しない複数のI/Oインターフェースそれぞれを介してバス110に接続された、図2にも示したマウス104、キーボード103、表示装置102が示されている。
RIP装置100は、基本的には以上のように構成されている。尚、図2に示す画像出力システム1では、処理の高速化のために、ハードウェアやファームウェアによる処理のみ行われるBEP装置200が備えられているが、BEP装置200は、RIP装置100と同様のマウスやキーボードなどといったユーザインタフェースが備えられ、ソフトウェアによる処理が行われるものであってもよい。
以下では、RIP装置100、BEP装置200、およびプリンタ300で実行される処理内容について詳しく説明する。
図4は、図2に示す画像出力システム1の機能ブロック図である。
RIP装置100には、ジョブ・画像取得部510、データ変換部520、識別情報付与部530、低速画像出力部540、指定伝達部550、追加指示取得部560、ジョブ再編部570、およびジョブチケット出力部580それぞれとしての機能が備えられており、BEP装置200には、画像保存部210、データ解凍部220、ジョブチケット取得部230、高速画像出力部240、および画像要求部250それぞれとしての機能が備えられている。
図5は、画像出力システム1における処理の流れを示す図である。
以下、図5に示す処理の流れに従って、図4に示す画像出力システム1の各要素の動作について説明する。
まず、ジョブチケットで定義されたプリントジョブが、再編されずにそのまま実行される第1の場面について説明する。
ジョブ・画像取得部510では、上流の編集装置等から、印刷物を構成する複数の画像それぞれを表し、印刷物中のページ番号が付された複数のページデータ611からなる画像データ群610と、その印刷物をプリント出力する印刷条件が定義され、プリントジョブを識別するジョブIDが付されたジョブチケット620とが取得される(図5のステップS1)。この例では、全10ページ分のページデータ611でなる画像データ群610と、「出力形式:コレート(丁合あり)、出力部数:20部、ジョブID:01」といった印刷条件が定義されたジョブチケット620が取得される。取得された画像データ群610およびジョブチケット620は、データ変換部520に伝えられる。ジョブ・画像取得部510は、本発明にいうジョブ定義取得部の一例に相当する。
データ変換部520では、画像データ群610を構成するページデータ611がプリンタ300で処理可能なラスタ形式のページデータ611に変換され、さらに圧縮される。圧縮後のページデータ611で構成される画像データ群610は、ジョブチケット620とともに識別情報付与部530に伝えられる。
識別情報付与部530では、データ変換部520から伝えられた画像データ群610を構成するページデータ611それぞれに、各ページデータ611をジョブを超えて識別するための識別情報が付与される(図5のステップS2)。本実施形態では、ページデータ611それぞれに、ジョブチケット620に付与されたジョブID(図5の例では「01」)とそのページデータのページ番号(図5の例では「1」〜「10」)が連結された識別情報612が付与される。識別情報612が付与された画像データ群610は、低速画像出力部540に伝えられ、画像データ群610とジョブチケット620は、ジョブ再編部570に伝えられる。識別情報付与部530は、本発明にいう識別情報付与部の一例に相当する。
ここで、ユーザによって、ジョブチケット620に従って実行されるプリントジョブの再編が指示されていない場合には、RIP装置100のジョブ再編部570は、識別情報付与部530から伝えられたジョブチケット620を汎用I/F回線410を介してそのままジョブチケット出力部580に伝える。ジョブチケット出力部580は、ジョブ再編部570から伝えられたジョブチケット620をBEP装置200に送る。
BEP装置200に送られてきたジョブチケット620は、ジョブチケット取得部230で取得され、高速画像出力部240に伝えられる。
高速画像出力部240は、画像保存部210にジョブチケット620中のジョブIDを伝えることにより、画像保存部210に用意されたバッファメモリ211にプリント出力が指示された画像が保存されているかを問い合わせる。今回は、バッファメモリ211には画像が保存されておらず、画像要求部250からRIP装置100に向けて、画像の送信が要求される。画像要求部250は、本発明にいう画像要求部の一例に相当する。
低速画像出力部540は、BEP装置200からの要求に応じて、識別情報付与部530から伝えられた画像データ群610を汎用I/F回線410を介してBEP装置200に送る。
RIP装置100から送られてきた画像データ群610は、BEP装置200の画像保存部210で取得され、画像保存部210に用意されたバッファメモリ211に保存される(図5のステップS3)。尚、バッファメモリ211は、複数の記憶領域211Aを有しており、それら複数の記憶領域211Aに画像データ群610を構成する各ページデータ611が識別情報612とともに順次に記憶されていく。また、複数の記憶領域211A全てにページデータ611が記憶されると、古いページデータ611から順に上書きされていく。画像保存部210は、本発明にいう画像保存部の一例に相当する。
また、例えば、ユーザによって、「2ページ目の画像の上書きを禁止する」指示が入力されると、その入力内容がRIP装置100の指示伝達部550に伝えられる。指示伝達部550は、入力内容をBEP装置200の画像保存部210に送り、画像保存部210は、2ページ目の画像を表わすページデータ211が記憶されている記憶領域211Aに上書き禁止フラグ611Aを設定する。指示伝達部550は、本発明にいう指定画像伝達部の一例に相当する。
以上のようにして、ジョブチケット620とともにRIP装置100に送られてきた画像データ群610は、BEP装置200の画像保存部210で保存される。
画像が保存されると、高速画像出力部240は、画像保存部210にジョブチケット620中のジョブIDを伝えて、バッファメモリ211にプリント出力が指示された画像が保存されているかを再度問い合わせる。
画像保存部210は、バッファメモリ211に記憶されたページデータ611のうち、各ページデータ611とともに保存されている識別情報612に含まれるジョブIDが高速画像出力部240から伝えられたジョブIDと同じものをデータ解凍部220に送る。データ解凍部220では、ページデータ611が解凍され、解凍後のページデータ611が高速画像出力部240に送られる。高速画像出力部240に伝えられたページデータ611は、識別情報612に含まれるページ順に、ジョブチケット620とともに専用I/F420を介してプリンタ300に送られる。この専用I/F回線420は、汎用I/F回線410と比較して通信速度が高速であり、BEP装置200とプリンタ300との間の通信時間は、他の処理時間などと比べてかなり短いために無視することができる。高速画像出力部240は、本発明にいうページ出力部の一例に相当する。
プリンタ300では、画像データ群610を構成する各ページデータ611が表わすページ画像が順次にプリント出力される。ジョブチケット620で定義された出力条件に従って、この全10ページのページ画像のセットが20セット分出力されることにより、20部の印刷物が生成される。
プリントジョブの再編が行われない場合は、以上のようにして処理が実行される。
続いて、ジョブチケットで定義されたプリントジョブが分割される第2の場面について説明する。
例えば、図5のステップS1のジョブチケット620によって実行されるプリントジョブに対し、ユーザによって「10部ごとにジョブを分割し、ジョブの区切れ位置に合紙を挿入」という追加指示が入力されると、追加指示は追加指示取得部560を介してジョブ再編部570に伝えられる。
ジョブ再編部570は、追加指示に従って、ジョブチケット620に定義されたプリントジョブを再編する(図5のステップS4)。本実施形態においては、ジョブチケット620によって定義された1つのプリントジョブが、「10部ごとにジョブを分割し、ジョブの区切れ位置に合紙を挿入」という追加指示に従って、画像データ郡610を構成する全10ページ分のページデータ611を1セットとして10セット分の画像をプリント出力する第1ジョブと、合紙を出力する第2ジョブと、10セット分の画像をプリント出力する第3ジョブと、合紙を出力する第4ジョブとに分割される。すなわち、ジョブ再編部570では、全10ページ分のページデータ611それぞれに対し、新たな4つのジョブにおける新たなページ番号が決定され、それら各ページデータ611に付与されている識別情報612と、決定された新たなページ番号とが対応付けられた対応関係630が生成される(図5のステップS5)。
さらに、ジョブ再編部570では、新たな4つのジョブそれぞれにおける出力条件が定義された4つのジョブチケット640が生成され、それらのジョブチケット640に、図5のステップS5に示す対応関係630が付与される(図5のステップS6)。ジョブ再編部570は、本発明にいうジョブ再編部の一例に相当する。
対応関係が付与された4つのジョブチケット640は、ジョブチケット出力部580を介してBEP装置230に送られる。ジョブチケット出力部580は、本発明にいう対応出力部の一例に相当する。
RIP装置100から送られてきた、対応関係630が付与された4つのジョブチケット640は、ジョブチケット取得部230で取得されて、高速画像出力部240に伝えられる。ジョブチケット取得部230は、本発明にいう対応入手部の一例に相当する。
高速画像出力部240は、各ジョブチケット640に付与された対応関係630におけるページ番号に従って、対応関係630において各ページ番号と対応付けられている識別情報612を画像保存部210に伝える。
画像保存部210は、保存部211Aに、高速画像出力部240から伝えられた識別情報612が付与されたページデータ611が保存されていない場合には、画像要求部250を介してRIP装置100からページデータ611を取得し、ページデータ611が保存されている場合には、保存部211Aからページデータ611を取得する。取得したページデータ611はデータ解凍部220に伝えられ、解凍処理が施された後で高速画像出力部240に伝えられる。
高速画像出力部240は、データ解凍部220から伝えられたページデータ611を順次にプリンタ300に伝え、出力条件が「合紙」である第2ジョブおよび第4ジョブにおいては、合紙を出力する指示をプリンタ300に伝える。
プリンタ300では、BEP装置200からの指示に従って順次に画像を出力することにより、全10ページ分の画像が10セット分プリント出力された後(第1のジョブ)、合紙が出力され(第2のジョブ)、さらに全10ページ分の画像が10セット分プリント出力された後(第3のジョブ)、合紙が出力される(第4のジョブ)。
以上のように、本実施形態の出力システムによると、ジョブを分割する場合であっても、RIP装置100からBEP装置200に何度も同じ画像データを送る必要がないため、処理を高速化することができる。
続いて、セットの途中でジョブが分割される第3の場面について説明する。
図6は、セットの途中でジョブを分割する場合の処理の流れを示す図である。
例えば、全10ページで構成される印刷物を表す画像データ群710と、その印刷物を「コレート(丁合あり)で2部」出力する出力条件が定義されたジョブチケット720が取得され、さらに「3ページ目と4ページ目の間に合紙を挿入する」追加指示が取得されると(図6のステップS11)、図5のステップS2と同様にして、画像データ群710を構成する複数のページデータ711それぞれに、各ページデータ711に付されたページ番号と、ジョブチケット720に付されたジョブIDとが連結された識別情報712が付与される(図6のステップS12)。識別情報712が付与された画像データ群710は、BEP装置200に伝えられる。また、画像データ群710、ジョブチケット720、および追加指示はジョブ再編部570に伝えられる。
BEP装置200では、画像保存部220のバッファメモリ211に、図5のステップS3においてページデータ611が記憶された記憶領域211Aの次の記憶領域211Aから順に、今回のジョブにおけるページデータ711が記憶され、全ての記録領域211Aが埋まると、一番古い記憶領域211Aから順に上書きされる。ここで、図5のステップS3において、2番目の記録領域211Aには上書き禁止フラグ611Aが立っており、その2番目の記憶領域211Aを避けてページデータが記録されていく(図6のステップS13)。
また、RIP装置100のジョブ再編部570では、追加指示に従って、ジョブチケット720に定義されたプリントジョブが再編される(図6のステップS14)。本実施形態においては、セットの途中でジョブが分割される場合、各セットの最後と、ジョブの再編が指定された箇所とでジョブが分割され、この例では、ジョブチケット720によって定義された1つのプリントジョブが、画像データ郡710を構成する全10ページ分のページデータ711のうち1ページ目から3ページ目の画像をプリント出力する第1ジョブと、合紙を出力する第2ジョブと、4ページ目から10ページ目の画像をプリント出力する第3ジョブと、1ページ目から3ページ目の画像をプリント出力する第4ジョブと、合紙を出力する第5ジョブと、4ページ目から10ページ目の画像をプリント出力する第6ジョブとの計6つのジョブに分割される。
第3の場面においても、第2の場面と同様に、ジョブ再編部570では、全10ページ分のページデータ711それぞれに対し、新たな6つのジョブにおける新たなページ番号が決定され、それら各ページデータ711に付与されている識別情報712と、決定された新たなページ番号とが対応付けられた対応関係730が生成される(図6のステップS15)。さらに、新たな6つのジョブチケット740が生成され、それらのジョブチケット740に、図6のステップS15に示す対応関係730が付与される(図6のステップS16)。
対応関係が付与された6つのジョブチケット740は、BEP装置200に送られ、高速画像出力部240において、画像保存部210に記憶されたページデータ711のうち、各ジョブチケット740に付与された対応関係730におけるページ番号に従って、各ページ番号と対応付けられている識別情報712が付与されたページデータ711が取得され、プリンタ300に順次に出力される。
このように、本実施形態の出力システムによると、セットの途中でジョブを分割する場合であっても、RIP装置100からBEP装置200に何度も同じ画像データを送る手間を省くことができる。
ここで、例えば、ユーザが、図5のステップS1に示す画像データ群610のうちの2ページ目のページデータ611が表わす画像をプリント出力する指示を入力すると、その入力内容がRIP装置100の指定伝達部550からBEP装置200の画像保存部210に伝えられる。画像保存部210は、上書きされずに記憶されている2ページ目のページデータ611をデータ解凍部220に伝える。データ解凍部220で解凍処理が施されたページデータ611は、高速画像出力部240を介してプリンタ300に送られ、プリンタ300において2ページ目の画像が出力される。例えば、会社の紹介ページなどのように、後で再利用する予定がある画像については、上書きを禁止して保存しておくことによって、その画像を流用することができる。
続いて、複数のジョブを合成する第4の場面について説明する。
複数の宛先に向けたパンフレットなどを作成する際には、商品ページなどのような共通のページを表わす共通データを流用し、宛名などのように個々に異なるページを表わすバリアブルデータのみを差し替えた画像データ群に基づいて画像をプリント出力するバリアブル印刷がしばしば行われている。ここでは、全5ページで構成され、1,3,4ページ目がバリアブルなページであり、2,5ページ目が共通なページである印刷物を個別にプリント出力する1000個のジョブを合成して、全5000ページで構成される印刷物をプリント出力する1個のジョブを生成する例について説明する。
図7は、ジョブを合成する場合の処理の流れを示す図である。
ジョブ・画像取得部510では、全5ページで構成される1000部の印刷物それぞれの画像データ群810_1,810_2,…,810_1000と、それらの印刷物を「コレート(丁合あり)で1部」出力する出力条件が定義された計1000個のジョブチケット820_1,820_2,…820_1000が取得される(図7のステップS21)。また、ユーザによって、印刷物を構成する全5ページのうち、共通ページのページ番号(2,5)と、合成するジョブの個数(ここでは、1000個とする)が指定され、指定内容が追加指示として追加指示取得部560で取得される。
追加指示取得部560は、データ変換部520に向けて、1000個の画像データ群810_1,810_2,…,810_1000のうち、1個目の画像データ群810_1を除く999個の画像データ群810_2,…,810_1000中の、共通ページである2ページ目と5ページ目のページデータ811を削除する指示を伝える。
データ変換部420では、追加指示取得部560からの指示に従って、1個目の画像データ群810_1を除く共通ページのページデータ811を削除し、さらに、画像データ群810_1,810_2,…,810_1000に圧縮処理を施す。識別情報付与部530では、図5のステップS2と同様にして、圧縮後の各ページデータ811に、ページ番号とジョブIDとが連結された識別情報が付与され(図7のステップS22)、識別情報が付与された画像データ群810_1,810_2,…,810_1000がBEP装置200に送られて保存される(図7のステップS23)。尚、本実施形態では、1000個のジョブにおいて共通ページである2ページ目と5ページ目のページデータ811は1つ分しか送られないため、処理速度を向上させることができる。
RIP装置100のジョブ再編部570では、追加指示に従って、1000個のジョブが合成される。すなわち、1000個全てのジョブにおいて、2ページ目と5ページ目には同じ1つ目のジョブ用のページデータ811に付された識別情報812が対応付けられ、バリアブルなページである1,3,4ページ目については、各ジョブにおけるページデータ811に付された識別情報812が対応付けられた対応関係830が生成される(図7のステップS24)。
さらに、ジョブ再編部570では、5000ページを出力する新たな1つのジョブチケットが生成され、それらのジョブチケットに、図7のステップS24に示す対応関係830が付与される。
BEP装置200では、RIP装置100から送信されてきたジョブチケットに従ってページデータ811がプリンタ300に順次に出力される。
このように、本実施形態の出力システムによると、ジョブを合成する場合であっても、ジョブを超えて画像を流用することができる。
ここで、上記では、画像出力システムをRIPシステムに適用する例について説明したが、本発明の画像出力システムはRIPシステム以外の画像出力システムに適用するものであってもよい。
また、上記では、合紙位置でジョブを分割する例について説明したが、本発明の画像出力システムは、オフセット位置の指定を受けて、その指定されたオフセット位置でジョブを分割するものであってもよい。
また、上記では、ジョブを分割/合成する例について説明したが、本発明の画像出力装置は、例えば、全5ページのバリアブル印刷を1000部出力し、さらに100部ごとに合紙を挿入する場合などに、一旦合成されたジョブを再分割するものであってもよい。
BEPが適用された印刷システムのワークフロー図である。 本発明の一実施形態が組み込まれた画像出力システムを示す図である。 RIP装置のハードウェア構成図である。 画像出力システムの機能ブロック図である。 画像出力システムにおける処理の流れを示す図である。 セットの途中でジョブを分割する場合の処理の流れを示す図である。 ジョブを合成する場合の処理の流れを示す図である。
符号の説明
100 RIP装置
101 本体
102 表示装置
103 キーボード
104 マウス
105 CD−ROM
106 光磁気ディスク
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 HDD
114 MOドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 通信用ボード
200 BEP装置
210 画像保存部
220 データ解凍部
230 ジョブチケット取得部
240 高速画像出力部
300 プリンタ
510 ジョブ・画像取得部
520 データ変換部
530 識別情報付与部
540 低速画像出力部
550 指定伝達部
560 追加指示取得部
570 ジョブ再編部
580 ジョブチケット出力部

Claims (4)

  1. 画像をページ番号に従って出力するジョブを、該画像からなる画像群と、該画像群を構成する各画像に割り当てられたページ番号とで定義したジョブ定義を入手するジョブ定義入手部と、
    前記ジョブ定義入手部によって入手されたジョブ定義で用いられている画像群の各画像に、その各画像をジョブを越えて識別するための識別情報を付与する識別情報付与部と、
    前記識別情報付与部によって識別情報が付与された各画像を該識別情報と共に出力する画像出力部と、
    ジョブで用いられる画像の増減を伴うジョブの再編が指示されて、前記ジョブ定義入手部によって入手されたジョブ定義によって定義されたジョブを再編して、再編後のジョブにおけるページ番号を、その再編後のジョブで用いられる各画像を識別する識別情報と対応付けるジョブ再編部と、
    前記ジョブ再編部によって互いに対応付けられたページ番号と識別情報との対応関係を出力する対応出力部とを備えたジョブ再編装置;および
    前記画像出力部によって出力された画像を入手して該画像に付与された該識別情報とともに保存する画像保存部と、
    前記対応出力部によって出力された対応関係を入手する対応入手部と、
    前記画像保存部に保存されている画像のうち、前記対応入手部によって入手された対応関係でページ番号に対応付けられた識別情報が付与された画像を、画像のプリント出力を行う画像プリント装置に向けて、該ページ番号に従って順次に、前記ジョブ再編装置の画像出力部が画像を出力する速度よりも高速に出力するページ出力部とを備えた出力装置;
    を備えたことを特徴とする画像出力システム。
  2. 前記出力装置の画像保存部が、所定の記憶容量を有し、画像をその記憶容量が許す限り蓄積し、新たな画像の記憶のための記憶容量が不足した場合には古い方から画像を上書きするものであることを特徴とする請求項1記載の画像出力システム。
  3. 前記ジョブ再編装置は、前記画像出力部によって出力される画像のうちから1つ以上の画像を指定する指定操作を受けて、その指定操作によって指定された画像を前記出力装置に伝達する指定画像伝達部を備えたものであり、
    前記出力装置の画像保存部が、前記指定画像伝達部から伝達された画像については上書きを禁止するものであることを特徴とする請求項2記載の画像出力システム。
  4. 前記出力装置は、前記保存部に、前記対応関係中の識別情報が付与された画像が保存されていない場合に、前記ジョブ再編装置に該画像を要求する画像要求部を備えたものであり、
    前記ジョブ再編装置の画像出力部は、前記出力装置から要求された画像を出力するものであることを特徴とする請求項1記載の画像出力システム。
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