JP2000349849A - 周波数誤差検出装置及び自動周波数制御装置 - Google Patents

周波数誤差検出装置及び自動周波数制御装置

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JP2000349849A
JP2000349849A JP11155758A JP15575899A JP2000349849A JP 2000349849 A JP2000349849 A JP 2000349849A JP 11155758 A JP11155758 A JP 11155758A JP 15575899 A JP15575899 A JP 15575899A JP 2000349849 A JP2000349849 A JP 2000349849A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き込み時と定常状態とで制御を切り替える
ことなく、常に広周波数範囲かつ高精度での周波数誤差
検出を行い、それを用いてAFCを実現する。 【解決手段】 第1周波数誤差検出回路14では広周波
数範囲かつ低精度の周波数誤差Δθ1aveを出力し、フ
ィードフォワード制御に係るループaを構成する。第2
周波数誤差検出回路16では狭周波数範囲かつ高精度の
周波数誤差Δθ2aveを出力し、フィードバック制御に
係るループbを構成する。リミッタ付き積分器18で
は、第2周波数誤差検出回路16の出力を減衰させてな
るΔθ2ave/ATTからΔθ1aveの変化量wdを引い
たものを積分しており、その積分値とΔθ1aveとが加
算器22で加算され、その加算値が周波数誤差情報とし
てNCO24に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数誤差検出装置
及び自動周波数制御装置に関し、特に、送受信間のロー
カル周波数誤差やドップラシフトに起因する周波数誤差
を広周波数範囲かつ高精度で検出する周波数誤差検出装
置及びこれを用いた自動周波数制御(AFC)装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】送信側の変調回路に用いるローカル発振
器と受信側の変復調回路に用いるローカル発振器との周
波数差や伝送路で付加されるドップラーシフト等によ
り、送受信間に周波数誤差が生じる。かかる周波数誤差
が存在すると受信信号を直交検波して生成される複素信
号は位相平面上で回転することになり、これを放置する
と復調回路は送信データの判定を誤ってしまう。そこ
で、受信側でこの周波数誤差を推定し、それを補正する
技術が考案されている。この技術が自動周波数制御(A
FC)である。
【0003】AFCは周波数誤差検出機能と補正機能に
分けて考えることができる。ここで、まず周波数誤差検
出機能について説明する。図8は、周波数誤差検出機能
を実現するための従来の周波数誤差検出回路の一例を示
す図である。同図に示す周波数誤差検出回路100は、
無変調化部102と、第1平均化処理部104と、遅延
部106と、乗算器108と、第2平均化処理部110
と、角度演算部112と、を含んで構成されている。こ
の周波数誤差検出回路100は、論理が既知のパイロッ
ト信号を用いて周波数誤差検出するものである。受信パ
イロットはディジタル複素信号であり、まず無変調化部
102は、受信パイロットシンボルとパイロット情報と
を用いて論理が固定になるよう受信パイロットシンボル
を変換し、無変調化信号Prを出力する。第1平均化処
理部104では、その無変調化信号Prの実数部及び虚
数部をそれぞれmシンボル毎に平均化し、平均化信号P
bを出力する。
【0004】遅延部106は、この平均化信号Pbをm
シンボル時間だけ遅延させる機能を有しており、乗算器
108は、現時刻の平均化信号Pb(n)の複素共役
と、遅延部106から出力されるmシンボル時間前の平
均化信号Pb(n−1)と、を複素乗算することにより
両者の位相差ベクトルPdを出力するようになっている
(以下、括弧内の文字はシンボル時刻を表す)。第2平
均化処理部110では、位相差ベクトルPdの実数部及
び虚数部をそれぞれk回平均化し、平均値Pdav eを出
力する。平均値Pdaveは角度演算部112に入力さ
れ、そこでROMテーブル等に基づいて位相回転量Δθ
aveに変換される。この出力は、受信パイロット信号の
mシンボル当たりの位相回転量であり、これが上述した
周波数誤差に対応する。なお、位相回転量Δθaveは角
度演算部112で保持されるROMテーブルの分解能等
により離散的な値をとる。
【0005】ところで、上記第1平均化処理部104で
用いた平均化パラメータmは、周波数範囲と検出精度
(熱雑音、フェージングの影響を抑圧する程度)に関係
し、平均化パラメータmが小さいほど検出範囲が広く、
精度は悪くなる。一方、平均化パラメータmが大きいほ
ど検出範囲が狭く、精度は良くなる。ここで、検出範囲
が制限されるのは、mシンボル時間における位相回転量
として±180°以内の検出結果しか得られないという
ことに起因する。
【0006】また、上記第2平均化処理部110で用い
る平均化パラメータkは、検出精度と引き込み時間に関
連する。すなわち、平均化パラメータkが小さいほど精
度が悪く、引き込み時間が早くなる。一方、平均化パラ
メータkが大きいほど精度が良く、引き込み時間が長く
なる。このように、上記周波数誤差検出回路100の総
合特性は、平均化パラメータm,kの双方により決定さ
れることになる。
【0007】従来のAFCでは、引き込み時には広周波
数範囲かつ低精度で周波数誤差を検出し、定常状態では
狭周波数範囲かつ高精度で周波数誤差を検出するため
に、それぞれの局面で有利なよう平均化パラメータm,
kを設定した周波数誤差検出回路100を複数用意し、
もしくは平均化パラメータm,kに可変機能を持たせて
両局面で切り換えて上記周波数誤差検出回路100を用
いるようにしている。かかる技術は、例えば、1997
年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会において「誤
差検出シンボル切替型デュアルループAFCの一検討」
と題し、鬼沢等により提案されている。
【0008】図9は、かかる技術を用いたデュアルルー
プAFCの構成を示す図である。同図に示すデュアルル
ープAFC120は、第1周波数誤差検出回路14と、
第2周波数誤差検出回路16と、を含んで構成されてい
る。第1周波数誤差検出回路14及び第2周波数誤差検
出回路16は、ともに図8に示す周波数誤差検出回路1
00と同様の構成を有している。そして、第1周波数誤
差検出回路14は、主として引き込み時に機能するよう
広周波数範囲かつ低精度で動作するよう平均化パラメー
タm,kが決定されている。一方、第2周波数誤差検出
回路16は、主として定常状態で機能するよう狭周波数
かつ高精度で動作するよう平均化パラメータm,kが決
定されている。第1周波数誤差検出回路14には、図示
しない前段回路において直交検波され生成された複素デ
ィジタル信号が入力されている。この複素ディジタル信
号はパイロットチャンネルに係るものである。第1周波
数誤差検出回路14では、この複素ディジタル信号を用
いて広周波数範囲かつ低精度で周波数誤差Δθ1ave
出力する。
【0009】この周波数誤差Δθ1aveは切り替え制御
部115を介して加算器22に入力されている。加算器
22の出力は、NCO24に入力されており、NCO2
4は加算器22の出力値に応じた周波数の信号を乗算器
26に供給している。乗算器26には、パイロットチャ
ンネルに係る複素ディジタル信号も入力されており、そ
の複素ディジタル信号がNCO24の出力により逆位相
回転を与えられ、周波数誤差を改善することができるよ
うになっている。この乗算器26の出力は、第2周波数
誤差検出回路16に入力されている。第2周波数誤差検
出回路16では、狭周波数範囲かつ高精度で、乗算器2
6の出力信号に未だ残留している周波数誤差Δθ2ave
を検出する。残留分に係る周波数誤差Δθ2aveは、減
衰器20に入力され、その出力がリミッタ付き積分器1
14に入力される。リミッタ付き積分器114では周波
数誤差Δθ2aveに減衰係数1/ATTを乗算したもの
を完全積分している。
【0010】図10は、かかるリミッタ付き積分器11
4の構成を示す図である。同図に示すように、リミッタ
付き積分器114は、加算器116と、リミッタ118
と、メモリ120と、を含んで構成されている。減衰器
20から出力されるΔθ2av e/ATTは加算器116
に入力され、そこで既にメモリ120に格納されている
内容と足し合わされる。その結果はリミッタ118に入
力され、その上限及び下限がクリッピングされるように
なっている。そしてリミッタ118の出力はメモリ12
0に供給される。こうして、メモリ120にはΔθ2/
ATTの完全積分値が格納されるようになっているが、
その積分値は上限及び下限を有するものとなる。リミッ
タ付き積分器114の出力θ2aveは、切り替え制御部
115を介して加算器22に入力されている。
【0011】切り替え制御部115では、引き込み時に
は第1周波数誤差検出回路14から出力される周波数誤
差Δθ1aveのみを加算器22に供給し、一方、定常状
態に移行する際にはΔθ1aveの値を固定し、それを加
算器22に供給している。また、この定常状態ではリミ
ッタ付き積分器114の出力も加算器22に供給してい
る。こうして、このデュアルループAFC120では、
引き込み時には第1周波数誤差検出回路14によりフィ
ードフォワード制御がなされ、一方、定常状態では第2
周波数誤差検出回路16によりフィードバック制御が行
われるようになっている。こうして、引き込み時には、
フィードフォワード制御により周波数誤差をある程度収
束させ、その後、その残留した周波数誤差をフィードバ
ックループ制御により微細補正することができる。
【0012】NCO24の出力は乗算器26に供給され
るとともに、データチャンネルに係る複素ディジタル信
号との乗算を行うべく乗算器28にも供給されており、
これにより周波数誤差を補正された複素ディジタル信号
が、パイロットチャンネル及びデータチャンネルの双方
について出力されるようになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術に係るデュアルループAFC120では、切り替
え制御部115が第1周波数誤差検出回路14及び第2
周波数誤差検出回路16を切り替えて動作させなければ
ならない。ところが、最適な切り替えタイミングは伝送
路状態により変化するものであるため、その判断は必ず
しも容易ではない。また、定常状態では切り替え制御部
115がΔθ1aveとして固定値を加算器22に供給す
るとともに、その後は専ら狭周波数範囲でしか動作しな
い第2周波数誤差検出回路16によりAFC動作が行わ
れるため、周波数誤差がステップ的に大きく変化すると
検出結果がオーバーフローして制御が不安定になるとい
う問題がある。即ち、従来のデュアルループAFC12
0では、切り替え制御部115での制御切り替えを適切
に行わない限り、周波数検出精度が劣化したり制御動作
が不安定になるという問題がある。
【0014】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、その目的は、周波数誤差検出の態様を外部から切
り替えることなく、常に広周波数範囲かつ高精度で周波
数誤差を検出することのできる周波数誤差検出装置及び
それを用いた自動周波数制御装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る周波数誤差検出装置は、受信信号を直交
検波して生成される複素信号の所定時間あたりの位相回
転量に対応する周波数誤差情報を算出する周波数誤差検
出装置であって、前記複素信号に基づき、前記複素信号
の所定時間あたりの位相回転量に対応する第1の周波数
誤差量を第1の精度かつ第1の周波数範囲で検出する第
1の周波数誤差検出手段と、該第1の周波数誤差検出手
段と併行して、前記複素信号に基づき、前記複素信号の
所定時間あたりの位相回転量に対応する第2の周波数誤
差量を前記第1の精度よりも高い第2の精度かつ前記第
1の周波数範囲よりも狭い第2の周波数範囲で検出する
第2の周波数誤差検出手段と、前記第1及び第2の周波
数誤差量に基づき、前記第1の周波数誤差量の増減を制
限付きで補償しつつ、前記周波数誤差情報を算出する周
波数誤差情報算出手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】本発明によれば、第1の周波数誤差検出手
段が第2の周波数誤差検出手段よりも広周波数範囲かつ
低精度で第1の周波数誤差量を検出し、第2の周波数誤
差検出手段が第1の周波数誤差検出手段よりも狭周波数
検出範囲かつ高精度にて第2の周波数誤差量を検出す
る。そして、両者に基づき周波数誤差情報が算出され
る。この際、第1の周波数誤差量の増減は制限付きで補
償される。このため、その制限内では第1の周波数誤差
量の増減が前記周波数誤差情報には反映されず、一方、
制限を越えた場合に第1の周波数誤差量の増減が周波数
誤差情報に影響を与えるようになる。このため、上記周
波数誤差情報は、大きな周波数誤差量の変化がある場合
は主として第1の周波数誤差量の変化に対応して算出さ
れ、小さな周波数誤差量の変化がある場合は第2の周波
数誤差量の変化に対応して算出される。この結果、第1
及び第2の周波数誤差検出手段を併行動作させ、両者を
切り替えることなく、広周波数範囲かつ高精度での周波
数誤差検出を実現することができる。
【0017】また、本発明の一態様では、前記周波数誤
差情報算出手段は、前記第2の周波数誤差量から前記第
1の周波数誤差量の所定時間あたりの増減量を減算した
値を積分して所定数値範囲内の積分値を出力する積分器
と、該積分値と前記第1の周波数誤差量とを加算して前
記周波数誤差情報として出力する加算器と、を含むこと
を特徴とする。こうすれば、制限付きで第1の周波数誤
差量の増減を補償しつつ周波数誤差情報を算出すること
ができる。
【0018】また、本発明の一態様では、前記周波数誤
差情報算出手段は、前記第1の周波数誤差量を積分して
所定数値範囲内の第1の積分値を出力する第1の積分器
と、前記第2の周波数誤差量から前記第1の周波数誤差
の所定時間当たりの増減量を減算した値を積分して所定
数値範囲内の第2の積分値を出力する第2の積分器と、
前記第1及び第2の積分値を加算して前記周波数誤差情
報を出力する加算器と、を含むことを特徴とする。こう
すれば、制限付きで第1の周波数誤差量の増減を補償し
つつ周波数誤差情報を算出することができる。
【0019】また、本発明の一態様では、前記第2の周
波数誤差検出手段は、前記周波数誤差情報に基づいて所
定時間あたりの位相回転量を零とするよう補正を施され
た前記複素信号に基づき、該補正を施された前記複素信
号の所定時間あたりの位相回転量に対応する前記第2の
周波数誤差量を算出することを特徴とする。こうすれ
ば、周波数誤差情報に基づいて補正された複素信号の残
留周波数誤差を、第2の周波数誤差量として算出できる
ようになる。
【0020】また、本発明の一態様では、前記第1の周
波数誤差検出手段は、前記補正を施される以前の前記複
素信号に基づき、該補正を施される以前の前記複素信号
の所定時間あたりの位相回転量に対応する前記第1の周
波数誤差量を算出することを特徴とする。こうすれば、
前期複素信号が元々含んでいる周波数誤差を第1の周波
数誤差量として算出することができる。
【0021】また、本発明の一態様では、前記第1の周
波数誤差検出手段は、前記周波数誤差情報に基づいて所
定時間あたりの位相回転量を零とするよう補正を施され
た前記複素信号に基づき、該補正を施された前記複素信
号の所定時間あたりの位相回転量に対応する前記第1の
周波数誤差量を算出することを特徴とする。こうすれ
ば、周波数誤差情報に基づいて補正された複素信号の残
留周波数誤差を、第2の周波数誤差量として算出できる
ようになる。
【0022】一方、本発明に係る自動周波数制御装置
は、受信信号を直交検波して生成される複素信号の所定
時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第1の周波数
検出範囲で第1の位相回転量として検出し、該第1の位
相回転量を零とするよう前記複素信号を補正する第1の
制御手段と、該第1の制御手段と併行し、前記複素信号
の所定時間あたりの位相回転量を前記第1の精度よりも
高い第2の精度かつ前記第1の周波数範囲よりも狭い第
2の周波数検出範囲で第2の位相回転量として検出し、
該第2の位相回転量を零とするよう前記複素信号をさら
に補正する第2の制御手段と、前記第1の制御手段によ
り検出される前記第1の位相回転量の増減を制限付きで
補償する補償手段と、を含むことを特徴とする。
【0023】本発明によれば、第1の制御手段と第2の
制御手段とを併行動作させ、第1の制御手段における操
作量たる第1の位相回転量の増減は制限付きで補償され
る。このため、かかる制限を越える第1の位相回転量の
増減があった場合には第1の制御手段が主として機能
し、かかる制限を越えない第1の位相回転量の増減があ
った場合には第2の制御手段が主として機能する。この
結果、広周波数範囲かつ高精度での自動周波数制御が可
能となる。
【0024】また、本発明に係る自動周波数制御装置
は、受信信号を直交検波して生成される複素信号の所定
時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第1の周波数
検出範囲で第1の位相回転量として検出し、該第1の位
相回転量を零とするよう前記複素信号を補正するフィー
ドフォワード制御手段と、該フィードフォワード制御手
段と併行し、該フィードフォワード制御手段による補正
後の前記複素信号の所定時間あたりの位相回転量を前記
第1の精度よりも高い第2の精度かつ前記第1の周波数
範囲よりも狭い第2の周波数検出範囲で第2の位相回転
量として検出し、該第2の位相回転量を零とするよう前
記複素信号をさらに補正するフィードバック制御手段
と、前記フィードフォワード制御手段により検出される
前記第1の位相回転量の増減を制限付きで補償する補償
手段と、を含むことを特徴とする。
【0025】本発明によれば、フィードフォワード制御
手段により広周波数範囲かつ低精度にて速やかに位相回
転量が零となるよう前期複素信号が補正がなされ、残留
分に係る位相回転量については、フィードバック制御手
段により狭周波数範囲かつ高精度にてそれが零になるよ
う前期複素信号がさらに補正される。この際、フィード
フォワード制御手段における操作量たる第1の位相回転
量の増減は制限付きで補償されるため、かかる制限を越
える第1の位相回転量の増減があった場合にはフィード
フォワード制御手段が主として機能し、かかる制限を越
えない第1の位相回転量の増減があった場合にはフィー
ドバック制御手段が機能する。この結果、広周波数範囲
かつ高精度での自動周波数制御が可能となる。
【0026】また、本発明に係る自動周波数制御装置
は、受信信号を直交検波して生成される複素信号の所定
時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第1の周波数
検出範囲で第1の位相回転量として検出し、該第1の位
相回転量を零とするよう前記複素信号を補正する第1の
フィードバック制御手段と、該第1のフィードバック制
御手段と併行し、前記複素信号の所定時間あたりの位相
回転量を前記第1の精度よりも高い第2の精度かつ前記
第1の周波数範囲よりも狭い第2の周波数検出範囲で第
2の位相回転量として検出し、該第2の位相回転量を零
とするよう前記複素信号をさらに補正する第2のフィー
ドバック制御手段と、前記第1のフィードバック制御手
段により検出される前記第1の位相回転量の増減を制限
付きで補償する補償手段と、を含むことを特徴とする。
【0027】本発明によれば、第1のフィードバック制
御手段により広周波数範囲かつ低精度にて前期複素信号
の位相回転量が零となるよう前期複素信号が補正がなさ
れ、さらに併行動作する第2のフィードバック制御手段
により狭周波数範囲かつ高精度にて前期複素信号の位相
回転量が零になるよう前期複素信号が補正される。この
際、フィードフォワード制御手段における操作量たる第
1の位相回転量の増減は制限付きで補償されるため、か
かる制限を越える第1の位相回転量の増減があった場合
には第1のフィードバック制御手段が主として機能し、
かかる制限を越えない第1の位相回転量の増減があった
場合には第2のフィードバック制御手段が機能する。こ
の結果、広周波数範囲かつ高精度での自動周波数制御が
可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面に基づき詳細に説明する。
【0029】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1に係るデュアルループAFCの構成を示す図であ
る。同図に示すデュアルループAFC10は、従来技術
に係るデュアルループAFC120に比して、リミッタ
付き積分器114がリミッタ付き積分器18に変更され
ており、このリミッタ付き積分器18には第1周波数誤
差検出回路14の出力が入力されるようになっている。
また、従来技術に係るデュアルループAFC120で
は、第1周波数誤差検出回路14の出力及びリミッタ付
き積分器114の出力は、いずれも切り替え制御部11
5を介して加算器22に供給されていたが、本実施の形
態1に係るデュアルループAFC10では、第1周波数
誤差検出回路14及びリミッタ付き積分器18の出力は
ダイレクトに加算器22に供給されている。デュアルル
ープAFC10に係るその他の構成については従来技術
に係るデュアルループAFC120と同様であるので、
ここでは同一符号を付して説明を省略する。なお、ここ
では第1周波数誤差検出回路14及び第2周波数誤差検
出回路16として図8に示される周波数誤差検出回路1
00を用いることにするが、その他の周波数誤差検出回
路を用いてもよい。また、このデュアルループAFC1
0では、図中一点鎖線で囲まれる部分が周波数誤差検出
装置12として機能する。
【0030】図2は、本実施の形態1に係るデュアルル
ープAFC10に含まれるリミッタ付き積分器18の構
成を示す図である。同図に示すように、このリミッタ付
き積分器18は、変化量算出部30と、加算器32と、
リミッタ34と、メモリ36と、を含んで構成されてい
る。変化量算出部32は第1周波数誤差検出回路14か
ら出力される周波数誤差Δθ1aveが入力されている。
そして、変化量算出部30は現時刻の周波数誤差Δθ1
ave(n)から一時刻前の周波数誤差Δθ1ave(n−
1)を引き、変化量wdを出力する。この変化量wdは
マイナス符号を与えられて加算器32に供給されてい
る。加算器32には、更に減衰器20の出力であるΔθ
ave/ATTが同符号で供給され、メモリ36に格納
済みの内容θ2aveも同符号で供給されている。加算器
32では、これら3つの値を足し合わせ、次式で示され
る加算値sumをリミッタ34に供給している。
【0031】
【数1】sum(n)=Δθ2ave(n)/ATT+θ
ave(n−1)−wd(n) リミッタ34では、上限及び下限をクリッピングし、そ
の値をlimとしてメモリ36に供給する。そして、メ
モリ36に格納される値はmシンボル時間毎にΔθ2
aveとして出力される。即ち、このリミッタ付き積分器
18では、Δθ2a ve(n)/ATT−wd(n)の値
がリミッタ付きで完全積分されるようになっている。
【0032】図3は、リミッタ付き積分器18の動作を
説明するフロー図である。同図に示すように、リミッタ
付き積分器18では、変化量算出部30が第1周波数誤
差検出回路14から出力されるΔθ1aveに基づいてm
シンボル時間当たりの変化量wdを算出する(S10
1)。そして、加算器32では、変化量算出部30から
の出力wd、メモリ36の内容θ2ave、及び減衰器2
0の出力Δθ2ave/ATTの値を足し合わせ、加算値
sumを算出する(S102)。そして、リミッタ34
では、そのsumの絶対値が所定のリミッタ値(ここで
はリミッタ値をA(>0)とする)以下であるかを調べ
る。ここではリミッタ値をA(>0)とする。
【0033】sumの絶対値がリミッタ値A以下であれ
ば、sumをそのままlimとしてメモリ36に供給す
る(S105)。一方、sumの絶対値がリミット値A
を超えている場合には、上記所定のリミット値Aに+符
号又は−符号を付したものをlimとしてメモリ36に
供給する(S104)。即ち、sumが+Aを超える場
合にはメモリ36に+Aを供給し、sumが−A未満で
ある場合には、メモリ36に−Aを供給する。そして、
メモリ36からはlimの値がmシンボル時間毎にΔθ
aveとして出力される(S106)。
【0034】以上の構成及び作用を有するリミッタ付き
積分器18によれば、第1周波数誤差検出回路14から
出力される周波数誤差Δθ1aveの変化量wdが(Δθ
ave/ATTと共にではあるが)完全積分される。リ
ミッタ付き積分器18から出力される積分値は変化量w
dの積分値とΔθ2ave/ATTの積分値との和になっ
ている。そして、リミッタ付き積分器18の出力は加算
器22に供給され、そのうち変化量wdの積分値に係る
部分は、第1周波数誤差検出回路14から出力される周
波数誤差Δθ1aveの増減を補償するために用いられ
る。この際、リミッタ付き積分器18からの出力θ2
aveは−A〜+Aに制限されているので、加算器22に
供給される周波数誤差Δθ1aveの増減量は制限付きで
補償されることになる。
【0035】以上の構成において、パイロットチャンネ
ルに係る複素ディジタル信号はループaに係る第1周波
数誤差検出回路14に入力され、広周波数範囲かつ低精
度で周波数誤差Δθ1aveを出力する。また、パイロッ
トチャンネルに係る複素ディジタル信号は現状の周波数
誤差検出値を元にしてNCO24で逆位相回転が与えら
れるようになっており、一定範囲で周波数誤差が補正さ
れるようになっている。そして、補正後のパイロットシ
ンボルは周波数に関して残留誤差を含んでおり、この残
留誤差は、狭周波数範囲かつ高精度な第2周波数誤差検
出回路16にて検出されるようになっている。この第2
周波数誤差検出回路16の出力Δθ2av eは減衰器20
にて適当にゲイン調整(ATT)された後、上述した機
能を有するリミッタ付き積分器18でリミッタ付きの積
分をされるようになっている。リミッタ付き積分器18
の出力θ2aveは加算器22にて周波数誤差Δθ1ave
加算され、その加算値が周波数誤差情報としてNCO2
4に供給されている。
【0036】こうして、本デュアルループAFC10
は、広周波数範囲かつ低精度な周波数誤差検出特性を有
するループa(フィードフォワード制御ループとして構
成されている)と、狭周波数範囲かつ高精度な周波数誤
差検出特性を有するループb(フィードバック制御ルー
プとして構成されている)と、のデュアルループが構成
され、その両者が同時(併行)動作している。ここで、
リミッタ付き積分器18及び減衰器20はループbにお
けるフィードバック制御に必要な構成であり、減衰器2
0のATT値と第2周波数誤差検出回路16に含まれる
第2平均化処理部110の時定数により、そのループ応
答が決定されるようになっている。こうして本デュアル
ループAFC10では、引き込み時にはループaが主と
して機能して大きな周波数誤差をある程度小さな周波数
誤差にまで速やかに補正し、その後、定常状態ではルー
プbが主として機能して高精度に周波数誤差を補正する
ことができる。
【0037】従来技術に係るデュアルループAFC12
0では、引き込み時には周波数誤差Δθ1aveのみを用
いてNCO24を制御し、定常状態では周波数誤差Δθ
aveを固定したものとθ2aveの和を用いてNCO24
を制御する。これに対して、本デュアルループAFC1
0では、従来技術のように周波数誤差Δθ1を引き込み
後も固定せず、常に変化するΔθ1aveとθ2aveの和を
用いてNCO24を制御する。ただし、単純に両者の和
をもってNCO24を制御すると、周波数誤差Δθ1
aveが低精度であることに起因する信頼性の低い制御変
化が総合的な周波数誤差検出精度に悪影響を与える。こ
のため、本実施の形態に係るデュアルループAFC10
では、第1周波数誤差検出回路14から出力される周波
数誤差Δθ1aveの変化を打ち消すようにθ2aveの値を
調整する。即ち、上述したように本実施の形態に係るデ
ュアルループAFC10では、リミッタ付き積分器18
から出力されるθ2aveの値に、Δθ1aveの変化を補償
するため、変化量wdの積分量が含まれている。こうし
て、NCO24に供給される周波数誤差情報はΔθ1
aveによる急峻な制御量変化を含まないようになる。
【0038】しかしながら、単純に周波数誤差Δθ1
aveの変化を打ち消したのでは、ループaに係るAFC
動作はそもそも機能しなくなってしまう。これに対し、
本デュアルループAFC10では、リミッタ付き積分器
18の出力θ2aveが−A〜+Aの範囲制限を受けてい
ることに起因して、変化量wdの積分値(Δθ1ave
対する増減補償量)が範囲制限を受けるようになってい
る。このため、リミッタ付き積分器18でのリミットが
働くようなΔθ1aveの大きな変化に対しては、変化量
wdの積分値による周波数誤差Δθ1aveの増減補償は
十分には行われないようになる。この結果、大きな周波
数誤差に対しては主としてループaが機能し、ループa
にてある程度周波数誤差を補正した後、ループbが機能
するようになる。即ち、周波数誤差の大きい引き込み時
では、主としてループaを機能し、残留周波数誤差の小
さな定常状態では主としてループaが機能する。この定
常状態の場合、周波数誤差の変化が小さなものに収まる
限りは、第1周波数誤差検出回路14の出力Δθ1ave
の増減はθ2aveに含まれる上記増減補償量によりキャ
ンセルされるため、実際上ループbのみが機能している
ように見える。また、定常状態において大きな周波数ス
テップが生じると、系は不安定になることなく自動的に
ループaが働きはじめて引き込み動作を再開する。こう
して、本実施の形態に係るデュアルループAFC10で
は、従来技術に係るデュアルループAFC120のよう
に広周波数範囲かつ低精度の周波数誤差検出回路と狭周
波数範囲かつ高精度の周波数誤差検出回路等を切り替え
て使用することなく、広周波数範囲かつ高精度で周波数
誤差を検出し、それを用いて好適なAFC動作を実現す
ることができる。
【0039】図4は、本発明の実施の形態に係るデュア
ルループAFC10の加算器22の出力を示す図であ
る。ここでは、ループaの周波数誤差検出範囲の1/2
を最大とし、平均化パラメータm,kが無視できるほど
ゆっくりスイープした周波数誤差に対する検出特性を示
す。ループaは、広い検出範囲を有しているが低精度で
あり、同図の例(分解能がπ/32)では検出結果が階
段状となってしまう。一方、ループbはループaに比し
て狭い検出範囲(同図では1/10)しか得られないが
高精度に周波数誤差を検出でき、十倍の分解能を有す
る。そして、両者を加算して得られる総合的な検出結果
は、広周波数範囲かつ高精度なものとなっている。
【0040】以上説明したデュアルループAFC10に
よれば、従来技術に係るデュアルループAFC120の
ように平均化パラメータm,kを切り替えることなく、
常に最適な状態で広周波数範囲かつ高精度で周波数誤差
を検出することができる。また、上記デュアルループA
FCによれば、比較的簡単な回路構成でもってAFCの
精度を向上し、良好なBER特性を得ることができる。
【0041】なお、本実施の形態1に係るデュアルルー
プAFC10は、種々の変形実施が可能である。例え
ば、以上説明したデュアルループAFC10では、パイ
ロットチャンネルに係る複素ディジタル信号のみを用い
て周波数誤差を検出し、その検出結果を用いてパイロッ
トチャンネル及びデータチャンネルの双方に対して複素
ディジタル信号の補正を行うようになっている。この構
成は、W−CDMA方式のようにパイロットチャンネル
とデータチャンネルとでコード多重され、別チャンネル
として送信されるシステムにおいて、AFCに対してパ
イロットチャンネルとデータチャンネルとが別々に入力
される場合に好適である。しかしながら、本発明はかか
る構成には限定されず、パイロットシンボルとデータシ
ンボルとが時間多重若しくは周波数多重されるシステム
に対しても同様に適用可能である。
【0042】また、上記デュアルループAFC10は、
判定帰還を用いたAFCやパイロットを用いないデータ
シンボルのみのAFCにも適用可能である。さらに、デ
ュアルループ構成にとどまらず、トリプルあるいはそれ
以上のループを含む構成としてもよい。
【0043】実施の形態2.図5は、本発明の実施の形
態2に係るデュアルループAFCの構成を示す図であ
る。同図に示すデュアルループAFC39は、周波数誤
差検出装置38を含んで構成されている。このデュアル
ループAFC39は、上記実施の形態1に係るデュアル
ループAFC10に比し、第1周波数誤差検出回路14
を含むループaがフィードバック制御ループとして構成
されている点が異なる。同図に示すデュアルループAF
C39は実施の形態1に係るデュアルループAFC10
や従来技術に係るデュアルループAFC120と同一構
成を含むので、対応する構成についてはそれらと同一符
号を付し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0044】このデュアルループAFC39の周波数誤
差検出装置38では、パイロットチャンネルに係る複素
ディジタル信号はNCO24の出力と乗算されて逆位相
回転を与えられ、第2周波数誤差検出回路16とともに
第1周波数誤差検出回路14にも供給されている。そし
て、それぞれにおいて、狭周波数範囲かつ高精度または
広周波数範囲かつ低精度での周波数誤差検出が行われ
る。そして、各検出結果は減衰器20、40にそれぞれ
通された後(減衰器40の減衰係数を1/ATT1、減
衰器20の減衰係数を1/ATT2とする)、リミッタ
付き積分器18a、114にそれぞれ供給される。
【0045】ここで、ループbに係るリミッタ付き積分
器18aには減衰器40の出力であるΔθ1ave/AT
T1も入力されている。そして、リミッタ付き積分器1
14から出力されるΔθ1ave/ATT1の完全積分値
の増減をキャンセルさせるため、リミッタ付き積分器1
8aからは増減補償量を含んだ積分値を出力するように
なっている。そして、加算器22においてリミッタ付き
積分器114,18aの出力を足し合わせると、一定制
限の下、リミッタ付き積分器114の出力の増減が補償
されるようになっている。このため、リミッタ付き積分
器114,18aの出力を加算してなる周波数誤差情報
をNCO24の入力値として用いることにより、従来の
ように切り替え制御を行うことなく、広周波数範囲かつ
高精度での周波数誤差検出ができ、これにより好適なA
FC動作を実現することができる。
【0046】実施の形態3.図6は、本発明の実施の形
態3に係るデュアルループAFCの構成を示す図であ
る。同図に示すデュアルループAFC41は、上記実施
の形態2に係るデュアルループAFC39と同一構成の
周波数誤差検出装置38を有している。ここで異なるの
は加算器22の出力がNCO24に与えられる代わり
に、無線部のVCO50に与えられることである。即
ち、周波数誤差検出装置38の出力である周波数誤差情
報はDA変換器44においてアナログ信号に変換され、
それがVCO50に供給される。そして、VCO50で
はそのアナログ信号に応じた周波数の信号を乗算器5
2,54に供給し、パイロットチャンネル及びデータチ
ャンネルに対して直交検波を行う。そして、検波された
複素アナログ信号はAD変換器46,48に供給され、
そこでディジタル化される。ディジタル化された複素信
号は実施の形態2に係るデュアルループAFC39と同
様、第1周波数誤差検出回路14及び第2周波数誤差検
出回路16に供給されるようになっている。実施の形態
1及び2に係るデュアルループAFC10,39では、
図示しない前段の無線部において準同期検波され、そこ
で生じた周波数誤差はNCO24及び乗算器26,28
において逆位相回転を与えることにより補正されていた
が、本実施の形態3に係るデュアルループAFC41で
は、無線部のVCO50を用いて検波時の基準周波数を
補正している。このようにしても、広周波数範囲かつ高
精度にて周波数誤差を検出し、その検出結果を用いて好
適なAFC動作を実現できる。
【0047】実施の形態4.図7は、本発明の実施の形
態4に係るトリプルループAFCの構成を示す図であ
る。同図に示すトリプルループAFC57は、周波数誤
差検出装置56を含んで構成されている。この周波数誤
差検出装置56は、実施の形態1に係る周波数誤差検出
装置12と実施の形態2に係る周波数誤差検出装置38
とを組み合わせた構成を有している。即ち、この周波数
誤差検出装置56では、高精度の第2周波数誤差検出回
路16とそれよりも低精度の第1周波数誤差検出回路1
4に対し、更に低精度かつ広周波数範囲で動作する第0
周波数誤差検出回路58を有している。そして、第2周
波数誤差検出回路16及び第1周波数誤差検出回路14
は、フィードバック制御に係るループb及びループaを
それぞれ構成し、第0周波数誤差検出回路58は、フィ
ードフォワード制御に係るループcを構成している。ル
ープbにはリミッタ付き積分器18aが設けられてお
り、ループaにはリミッタ付き積分器18bが設けられ
ている。
【0048】リミッタ付き積分器18aには第2周波数
誤差検出回路16の出力を減衰させてなるΔθ2ave
ATT2が入力されるとともに、第1周波数誤差検出回
路14の出力を減衰させてなるΔθ1ave/ATT1が
入力されている。そして、リミッタ付き積分器18aの
出力値θ2aveは、加算器22に入力された際にリミッ
タ付き積分器18bの出力の増減を一定制限の下で補償
するようになっている。
【0049】また、リミッタ付き積分器18bには第1
周波数誤差検出回路14の出力を減衰させてなるΔθ1
ave/ATT1が入力されるとともに、第0周波数誤差
検出回路58の出力Δθ0aveが入力されている。そし
て、リミッタ付き積分器18bの出力θ1aveは、加算
器22bに入力された際に第0周波数誤差検出回路58
の出力であるΔθ0aveの増減を一定制限の下で補償す
るようになっている。加算器22aは、第0周波数誤差
検出回路58の出力Δθ0aveとリミッタ付き積分器1
8a,bの出力θ2ave,θ1aveトを加算し、それを周
波数誤差情報としてNCO24に供給している。かかる
構成によれば、引き込み時ではループcを主として機能
させ、定常状態では主としてループbを機能させ、更に
その中間状態でループaを主として機能させることがで
きるようになる。この結果、更に好適に周波数誤差を検
出することができ、AFC動作の精度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るデュアルループ
AFCの構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るリミッタ付き積分
器の構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るリミッタ付き積分
器の動作を説明するフロー図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係るデュアルループ
AFCの効果を説明する図である。
【図5】 本発明の実施の形態2に係るデュアルループ
AFCの構成を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3に係るデュアルループ
AFCの構成を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態4に係るトリプルループ
AFCの構成を示す図である。
【図8】 従来技術に係る周波数誤差検出回路の構成を
示す図である。
【図9】 従来技術に係るデュアルループAFCの構成
を示す図である。
【図10】 従来技術に係るリミッタ付き積分器の構成
を示す図である。
【符号の説明】
10,39,41 デュアルループAFC、12,3
8,56 周波数誤差検出装置、14 第1周波数誤差
検出回路、16 第2周波数誤差検出回路、18,18
a,18b,114 リミッタ付き積分器、20,40
減衰器、22,22a,22b 加算器、24 NC
O、26,28 乗算器、30 変化量算出部、32
加算器、34 リミッタ、36 メモリ、44 DA変
換器、46,48 AD変換器、50 VCO、52,
54 アナログ乗算器、57 トリプルループAFC。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号を直交検波して生成される複素
    信号の所定時間あたりの位相回転量に対応する周波数誤
    差情報を算出する周波数誤差検出装置であって、 前記複素信号に基づき、前記複素信号の所定時間あたり
    の位相回転量に対応する第1の周波数誤差量を第1の精
    度かつ第1の周波数範囲で検出する第1の周波数誤差検
    出手段と、 該第1の周波数誤差検出手段と併行して、前記複素信号
    に基づき、前記複素信号の所定時間あたりの位相回転量
    に対応する第2の周波数誤差量を前記第1の精度よりも
    高い第2の精度かつ前記第1の周波数範囲よりも狭い第
    2の周波数範囲で検出する第2の周波数誤差検出手段
    と、 前記第1及び第2の周波数誤差量に基づき、前記第1の
    周波数誤差量の増減を制限付きで補償しつつ、前記周波
    数誤差情報を算出する周波数誤差情報算出手段と、 を含むことを特徴とする周波数誤差検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の周波数誤差検出装置に
    おいて、 前記周波数誤差情報算出手段は、 前記第2の周波数誤差量から前記第1の周波数誤差量の
    所定時間あたりの増減量を減算した値を積分して所定数
    値範囲内の積分値を出力する積分器と、 該積分値と前記第1の周波数誤差量とを加算して前記周
    波数誤差情報として出力する加算器と、 を含むことを特徴とする周波数誤差検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の周波数誤差検出装置に
    おいて、 前記周波数誤差情報算出手段は、 前記第1の周波数誤差量を積分して所定数値範囲内の第
    1の積分値を出力する第1の積分器と、 前記第2の周波数誤差量から前記第1の周波数誤差の所
    定時間当たりの増減量を減算した値を積分して所定数値
    範囲内の第2の積分値を出力する第2の積分器と、 前記第1及び第2の積分値を加算して前記周波数誤差情
    報を出力する加算器と、 を含むことを特徴とする周波数誤差検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の周波数誤差検出装置において、 前記第2の周波数誤差検出手段は、前記周波数誤差情報
    に基づいて所定時間あたりの位相回転量を零とするよう
    補正を施された前記複素信号に基づき、該補正を施され
    た前記複素信号の所定時間あたりの位相回転量に対応す
    る前記第2の周波数誤差量を算出することを特徴とする
    周波数誤差検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の周波数誤差検出装置に
    おいて、 前記第1の周波数誤差検出手段は、前記補正を施される
    以前の前記複素信号に基づき、該補正を施される以前の
    前記複素信号の所定時間あたりの位相回転量に対応する
    前記第1の周波数誤差量を算出することを特徴とする周
    波数誤差検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の周波数誤差検出装置に
    おいて、 前記第1の周波数誤差検出手段は、前記周波数誤差情報
    に基づいて所定時間あたりの位相回転量を零とするよう
    補正を施された前記複素信号に基づき、該補正を施され
    た前記複素信号の所定時間あたりの位相回転量に対応す
    る前記第1の周波数誤差量を算出することを特徴とする
    周波数誤差検出装置。
  7. 【請求項7】 受信信号を直交検波して生成される複素
    信号の所定時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第
    1の周波数範囲で第1の位相回転量として検出し、該第
    1の位相回転量を零とするよう前記複素信号を補正する
    第1の制御手段と、 該第1の制御手段と併行し、前記複素信号の所定時間あ
    たりの位相回転量を前記第1の精度よりも高い第2の精
    度かつ前記第1の周波数範囲よりも狭い第2の周波数範
    囲で第2の位相回転量として検出し、該第2の位相回転
    量を零とするよう前記複素信号をさらに補正する第2の
    制御手段と、 前記第1の制御手段により検出される前記第1の位相回
    転量の増減を制限付きで補償する補償手段と、 を含むことを特徴とする自動周波数制御装置。
  8. 【請求項8】 受信信号を直交検波して生成される複素
    信号の所定時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第
    1の周波数範囲で第1の位相回転量として検出し、該第
    1の位相回転量を零とするよう前記複素信号を補正する
    フィードフォワード制御手段と、 該フィードフォワード制御手段と併行し、該フィードフ
    ォワード制御手段による補正後の前記複素信号の所定時
    間あたりの位相回転量を前記第1の精度よりも高い第2
    の精度かつ前記第1の周波数範囲よりも狭い第2の周波
    数範囲で第2の位相回転量として検出し、該第2の位相
    回転量を零とするよう前記複素信号をさらに補正するフ
    ィードバック制御手段と、 前記フィードフォワード制御手段により検出される前記
    第1の位相回転量の増減を制限付きで補償する補償手段
    と、 を含むことを特徴とする自動周波数制御装置。
  9. 【請求項9】 受信信号を直交検波して生成される複素
    信号の所定時間あたりの位相回転量を第1の精度かつ第
    1の周波数範囲で第1の位相回転量として検出し、該第
    1の位相回転量を零とするよう前記複素信号を補正する
    第1のフィードバック制御手段と、 該第1のフィードバック制御手段と併行し、前記複素信
    号の所定時間あたりの位相回転量を前記第1の精度より
    も高い第2の精度かつ前記第1の周波数範囲よりも狭い
    第2の周波数範囲で第2の位相回転量として検出し、該
    第2の位相回転量を零とするよう前記複素信号をさらに
    補正する第2のフィードバック制御手段と、 前記第1のフィードバック制御手段により検出される前
    記第1の位相回転量の増減を制限付きで補償する補償手
    段と、 を含むことを特徴とする自動周波数制御装置。
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