JP3281527B2 - 周波数オフセット補償装置 - Google Patents

周波数オフセット補償装置

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JP3281527B2
JP3281527B2 JP02300996A JP2300996A JP3281527B2 JP 3281527 B2 JP3281527 B2 JP 3281527B2 JP 02300996 A JP02300996 A JP 02300996A JP 2300996 A JP2300996 A JP 2300996A JP 3281527 B2 JP3281527 B2 JP 3281527B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動通
信などのデータ受信装置に利用する周波数オフセット補
償装置に関し、特に、演算に消費する電力の低減を図っ
たものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル移動通信などのデータ受信装
置は、受信信号をベースバンド信号に復調し、ディジタ
ル信号に変換した後、シンボル識別時点のディジタルデ
ータを判定してデータを再生する。このとき、受信信号
のキャリア周波数と、復調などに用いた、受信装置の基
準発振器の発振周波数との間に周波数誤差(周波数オフ
セット)があると、判定結果に誤りが生じる。そのた
め、データ受信装置は、この周波数オフセットを補償す
るための装置を備えている。
【0003】図5には、一例として、π/4シフトQP
SK変調波を受信する従来のTDMAデータ受信装置の
周波数オフセット補償装置を示している。
【0004】この装置は、波形整形されたベースバンド
の波形データのシンボル識別時点における同相成分Xが
印加される入力端子81と、波形整形されたベースバンド
の波形データのシンボル識別時点における直交成分Yが
印加される入力端子82と、入力端子81、82に印加された
波形データX、Yを取り込み、受信されたπ/4シフト
QPSK変調波信号の変調位相差の余弦と正弦とをそれ
ぞれ同相成分I、直交成分Qとして出力するベースバン
ド遅延検波回路83と、ベースバンド遅延検波回路83の出
力信号S(nT)と判定結果とから位相誤差を推定し、
1シンボル毎に位相補償値を出力する位相誤差推定回路
84と、位相誤差推定回路84から供給される位相補償値を
用いてベースバンド遅延検波回路83の出力信号S(n
T)に含まれる周波数オフセットに起因した位相誤差を
補償する位相補償回路87と、位相補償回路87の出力を4
値判定する判定回路88と、判定回路88の出力を2進のシ
リアルデータに変換するデコーダ89と、デコーダ89の出
力を受信データとして出力する受信データ出力端子90と
を備えている。
【0005】また、位相誤差推定回路84は、ベースバン
ド遅延検波回路83の出力信号S(nT)と判定回路88の
出力信号D(nT)との相関を演算する相関演算回路85
と、相関演算回路85の演算結果を用いて位相補償値を算
出する適応演算回路86とを具備している。
【0006】この装置では、入力端子81及び入力端子82
に、シンボル識別時点nT(n:正整数、T:シンボル
周期)において、波形整形されたベースバンドの波形デ
ータの同相成分X(nT)及び直交成分Y(nT)がそ
れぞれ印加され、ベースバンド遅延検波回路83に供給さ
れる。
【0007】ベースバンド遅延検波回路83は、波形デー
タX(nT)及びY(nT)に対して遅延検波を行な
い、π/4シフトQPSK変調波信号の変調位相差の余
弦と正弦とを、それぞれ同相成分I(nT)、直交成分
Q(nT)として出力する。ここで、ベースバンド遅延
検波回路83の出力を、同相信号を実数部、直交成分を虚
数部に持つ複素信号S(nT)として表現すると(数
1)のようになる。 (数1) S(nT)=I(nT)+jQ(nT) 同様に、位相誤差推定回路84から出力される位相補償値
の複素表現をΨ'((n−1)T)(なお、この明細書で
は複素共役を「’」で表記する)、判定回路88の出力の
複素表現をD(nT)とする。位相誤差推定回路84は、
周波数オフセットに起因する位相誤差を推定し、その推
定値Ψ((n−1)T)の共役複素数Ψ'((n−1)T)
を位相補償値として出力する。
【0008】位相補償回路87は、ベースバンド遅延検波
回路83の出力S(nT)を位相誤差推定回路84の出力Ψ'
((n−1)T)で位相補償し、S(nT)・Ψ'((n−1)
T)を出力する。判定回路88が、この位相補償回路87の
出力を4値判定してD(nT)を出力すると、位相誤差推
定回路84は、このD(nT)とS(nT)・Ψ'((n−1)
T)との誤差ε(n)(=D(nT)−S(nT)・Ψ'((n−
1)T))の2乗和が最小になるように、次のS((n+1)
T)に対する位相誤差の推定値Ψ(nT)を求め、その共
役複素数、即ち、位相補償値Ψ'(nT)を出力する。
【0009】このとき、位相誤差推定回路84は、(数
2)に示す相関演算を行ない、位相補償値Ψ'(nT)を
算出する。 (数2) Ψ'(nT)={Σkλn-k・S'(kT)・D(kT)}/{Σkλ
n-k・|S(kT)|2} (Σkはk=1からnまで加算) ここで、λは忘却係数であり、0<λ≦1の範囲内で値
を定める。
【0010】位相誤差推定回路84の相関演算回路85は、
ベースバンド遅延検波回路83の出力信号と判定回路88の
出力信号とを用いて、1シンボル毎に(数2)のS'(n
T)・D(nT)の相関演算を行ない、適応演算回路86
は、相関演算回路85の演算結果を用いて(数2)に示し
た適応アルゴリズムによる演算を行なう。
【0011】位相誤差推定回路84がこうして求めた位相
補償値Ψ'(nT)を出力すると、位相補償回路87は、こ
の位相補償値Ψ'(nT)を用いて、1シンボル後のシン
ボル識別時点(n+1)Tのベースバンド遅延検波回路
83の出力S((n+1)T)に対する位相誤差の補償を行
ない、判定回路88は、位相誤差の補償された位相補償回
路87の出力を4値判定する。デコーダ89は、判定回路88
の出力を2進のシリアルデータに変換し、変換されたデ
ータは出力端子90から受信データとして出力される。
【0012】このように、従来の周波数オフセット補償
装置は、(数2)に示す演算を1シンボル毎に行ない、
位相誤差の補償値を1シンボル毎に更新している。その
結果、高精度な位相誤差の補償が行なわれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の周波数
オフセット補償装置は、1シンボル毎に複雑な適応演算
を行なっているため、消費電力が大きくなるという問題
点があった。
【0014】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、位相誤差の補償の精度を落とすことな
く、位相補償値の演算に費やす電力を減らすことができ
る周波数オフセット補償装置を提供することを目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の周波数
オフセット補償装置では、位相誤差の推定に当たって、
1シンボル毎に算出した相関値をNシンボル間に渡って
累積し、この累積値を用いてNシンボル毎に位相誤差補
償値を演算している。
【0016】そのため、Nシンボル間は相関値の加算が
行なわれ、Nシンボルに1回の割りで位相誤差補償値の
算出が行なわれる。従って、シンボル毎に位相誤差補償
値を算出する従来の装置に比べて、位相誤差の補償精度
を落とすことなく、消費電力を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、検波後の受信データの周波数オフセットに起因する
位相誤差を位相誤差補償値を用いて補償する位相補償手
段と、位相補償手段の出力に対して象限判定を行なう判
定手段と、検波後の受信データと象限判定後のデータと
の相関値から周波数オフセットに起因する位相誤差を推
定して位相補償手段に位相誤差補償値を出力する位相誤
差推定手段とを備える周波数オフセット補償装置におい
て、位相誤差推定手段が、1シンボル毎に算出した、検
波後の受信データSの共役複素データS’と判定手段の
出力Dとの相関値S'・D、及び検波後の受信データSと
その共役複素データS’との複素乗算結果|S|2を、そ
れぞれNシンボル間に渡って累積し、これらの累積値を
用いてNシンボル毎に位相誤差補償値を演算するように
したものであり、位相誤差補償値の算出が、毎シンボル
行なわれるのではなく、Nシンボルに1回の割りで行な
われる。
【0018】請求項2に記載の発明は、位相誤差推定手
段を、1シンボル毎に相関値S'・Dを算出する相関演算
回路と、この相関演算回路から出力された相関値S'・
D、及び、検波後の受信データSから算出した複素乗算
結果|S|2を、それぞれNシンボル間累積するNシンボ
ル間加算回路と、このNシンボル間加算回路の出力に対
してNシンボル毎に適応アルゴリズムを用いた平均演算
を行ない、Nシンボル毎に相関値S'・Dの累積値の平均
値Z、及び、複素乗算結果|S|2の累積値の平均値Rを
更新する適応演算回路と、この適応演算回路の出力から
Nシンボル毎に位相誤差補償値を算出する推定誤り補正
回路とで構成したものであり、S'・Dの累積値及び|S
|2の累積値を適応アルゴリズムを用いてそれぞれ平均演
算し、S'・Dの累積値の平均演算結果を|S|2の累積値
の平均演算結果で除算して位相誤差補償値を算出する。
【0019】請求項3に記載の発明は、位相誤差推定手
段を、1シンボル毎に相関値S'・Dを算出する相関演算
回路と、この相関演算回路から出力された相関値S'・
D、及び、検波後の受信データSから算出した複素乗算
結果|S|2を、それぞれNシンボル間累積するNシンボ
ル間加算回路と、このNシンボル間加算回路の出力に対
してNシンボル毎にL×Nシンボル間の移動平均演算を
行ない、Nシンボル毎に相関値S'・Dの累積値の移動平
均値Z、及び、複素乗算結果|S|2の累積値の移動平均
値Rを更新する移動平均回路と、この移動平均回路の出
力からNシンボル毎に位相誤差補償値を算出する推定誤
り補正回路とで構成したものであり、S'・Dの累積値の
移動平均値Zを|S|2の累積値の移動平均値Rで除算し
て位相誤差補償値を算出する。
【0020】請求項4に記載の発明は、推定誤り補正回
路が、算出した位相誤差補償値が補償可能範囲を超えて
いる場合に、位相誤差補償値を補償可能範囲内に補正す
るようにしたものであり、位相補償手段の補償動作の破
綻を防ぐことができる。
【0021】請求項5に記載の発明は、位相誤差推定手
段から出力された位相誤差補償値を基準発振器の周波数
制御用データに変換する変換手段を設け、この変換手段
が、基準発振器の周波数制御を行なった場合に、位相誤
差推定手段の過去の位相誤差補償値をリセットするよう
にしたものであり、位相誤差補償値に基づいて基準発振
器の周波数ずれを補正することができる。
【0022】請求項6に記載の発明は、変換手段から出
力された周波数制御用データを平均化して基準発振器に
出力する平均手段を設けたものであり、平均化した周波
数制御用データを用いることにより、基準発振器の周波
数ずれを安定的に制御することができる。
【0023】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0024】(実施の形態1)第1の実施形態の周波数
オフセット補償装置は、π/4シフトQPSK変調波を
受信するTDMAデータ受信装置の周波数オフセット補
償を行なう装置であり、図1に示すように、位相誤差推
定回路4が、ベースバンド遅延検波回路3の出力信号S
(nT)の共役複素信号S'(nT)と判定回路10の出力信
号D(nT)との複素相関値S'(nT)・D(nT)を出力す
る相関演算回路5と、相関演算回路5の前記出力、及び
ベースバンド遅延検波回路3の出力から算出する|S(n
T)|2の各々をNシンボル間累積するNシンボル間加算
回路6と、Nシンボル間加算回路6の出力に対して適応
アルゴリズムを用いた平均演算を行なう適応演算回路7
と、適応演算回路7の出力を用いてNシンボル毎に位相
誤差の補償値を算出し、さらに、この補償値が補償可能
範囲を超えた場合に補償可能範囲内に補正を行なう推定
誤り補正回路8とを具備している。その他の構成は従来
の装置(図5)と変わりがない。
【0025】次に、この装置の動作について説明する。
【0026】入力端子1及び入力端子2には、シンボル
識別時点nT(n:正整数、T:シンボル周期、N×m
≦n<N×(m+1)、m:正整数、N:平均シンボル
数)において、波形整形されたベースバンドの波形デー
タの同相成分X(nT)及び直交成分Y(nT)がそれぞれ
印加され、これらの成分がベースバンド遅延検波回路3
に供給される。
【0027】ベースバンド遅延検波回路3は、波形デー
タX(nT)、Y(nT)に対して遅延検波を行ない、π/
4シフトQPSK変調波信号の変調位相差の余弦と正弦
とを、それぞれ同相成分I(nT)、直交成分Q(nT)と
して出力する。このベースバンド遅延検波回路3の出力
を複素信号として次のように表現する。 (数3) S(nT)=I(nT)+jQ(nT) また、位相誤差推定回路4がNシンボル毎に出力する位
相補償値をΨ'(m−1)と複素表現し、判定回路10の出
力をD(nT)と複素表現する。
【0028】位相補償回路9が、ベースバンド遅延検波
回路3の出力S(nT)を位相誤差推定回路4の出力Ψ'
(m−1)で位相補償してS(nT)・Ψ'(m−1)を出力
し、判定回路10が、この位相補償回路9の出力を4値判
定してD(nT)を出力すると、位相誤差推定回路4は、
このD(nT)と位相補償回路9の出力との誤差ε(n)=
D(nT)−S(nT)・Ψ'(m−1)の2乗和が最小になる
ように位相誤差の推定値Ψ(m)を求め、その共役複素
数、即ち、位相補償値Ψ'(m)を出力する。
【0029】このとき、位相誤差推定回路4は、(数
4)に示す相関演算を行ない、位相補償値Ψ'(nT)を
算出する。 (数4) Ψ'(m)=Σiλm-ikS'(kT)・D(kT)}/Σiλm-ik|S(nT)|2} =AZ(m)/AR(m) 但し、 Z(m)=ΣkS'(kT)・D(kT) R(m)=Σk|S(nT)|2 AZ(m)=Σiλm-ikS'(kT)・D(kT)}=Σiλ
m-i・Z(m) AR(m)=Σiλm-ik|S(nT)|2}=Σiλm-i・R
(m) (Σiはi=1からmまで加算、Σkはk=1からNまで
加算) ここで、λは忘却係数であり、0<λ≦1の範囲内で値
を定める。
【0030】位相誤差推定回路4の相関演算回路5は、
(数4)に示したS'(kT)・D(kT)の相関演算をシ
ンボル毎に行ない、この相関演算結果をNシンボル間加
算回路6に供給する。
【0031】Nシンボル間加算回路6は、相関演算回路
5の出力をNシンボル間に渡って加算し、また、ベース
バンド遅延検波回路3の出力信号S(nT)とその共役複
素信号S'(nT)との複素乗算結果|S(nT)|2をNシ
ンボル間に渡って加算し、演算結果として、Z(m)、R
(m)をNシンボルに1回出力する。
【0032】適応演算回路7は、このZ(m)、R(m)に
対して(数4)に示す Σiλm-i・Z(m)、Σiλm-i・R(m) による、λを用いた平均演算を行ない、演算結果として
AZ(m)、AR(m)を出力する。
【0033】推定誤り補正回路8は、適応演算回路7か
らNシンボルに1回ずつ出力されるAZ(m)、AR(m)
を用いて、AZ(m)/AR(m)により次回の位相誤差補
償値Ψ'(m)を算出する。また、この位相補償値が補償
可能範囲を超える場合には、補償可能範囲内の位相補償
値に補正して出力する。
【0034】このように、位相誤差推定回路4の出力す
る位相補償値Ψ'(m)は、Nシンボル間に渡って一定で
あり、位相補償回路9は、シンボル識別時点nT(N×
m≦n<N×(m+1))では、位相補償値Ψ'(m−
1)を用いて位相補償を行なう。この間、位相誤差推定
回路4は、次のNシンボル間の位相補償を行なうための
位相補償値Ψ'(m)を計算する。
【0035】そして、位相補償回路9は、位相誤差推定
回路4の求めた位相補償値Ψ'(m)を用いて、シンボル
識別時点nT(N×(m+1)≦n<N×(m+2))
における周波数オフセットに起因した位相誤差の補償を
行ない、判定回路10は、位相誤差の補償された位相補償
回路9の出力を4値判定する。デコーダ11は、判定回路
10の出力を2進のシリアルデータに変換し、変換された
データは出力端子12から受信データとして出力される。
【0036】このように、第1の実施形態の周波数オフ
セット補償装置は、位相誤差補償値の算出を毎シンボル
行なうのではなく、Nシンボル間は加算だけを行ない、
その加算値を用いてNシンボルに1回の割りで適応アル
ゴリズムによる平均演算を行なうことにより、Nシンボ
ル毎に位相補償値を算出し、この位相補償値を用いて位
相誤差を補償している。そのため、演算に要する消費電
力を従来に比べて低減することができる。
【0037】(実施の形態2)第2の実施形態の周波数
オフセット補償装置は、位相補償値の演算に際して、N
シンボル間の累積値の移動平均を算出する。
【0038】この装置は、図2に示すように、位相誤差
推定回路24が、適応演算回路に代えて、Nシンボル間加
算回路26から出力されるS'(nT)・D(nT)及び|S
(nT)|2のNシンボル間の累積値を用いて、そのL×
Nシンボルの移動平均を演算し、Nシンボル毎にその移
動平均値を更新して推定誤り補正回路28に出力する移動
平均回路27を具備している。その他の構成は第1の実施
形態(図1)と変わりがない。
【0039】この位相誤差推定回路24は、判定回路30の
判定結果D(nT)と位相補償回路29の出力S(nT)・Ψ'
(m−1)との誤差ε(n)=D(nT)−S(nT)・Ψ'(m
−1)の2乗和が最小になるように、位相補償値Ψ'
(m)を次式(数5)によって求める。 (数5) Ψ'(m)=E[ΣkS'(kT)・D(kT)]/E[Σk|S(nT)|2] =AZ(m)/AR(m) 但し、 Z(m)=ΣkS'(kT)・D(kT) R(m)=Σk|S(nT)|2 AZ(m)=E[ΣkS'(kT)・D(kT)]=E[Z
(m)] AR(m)=E[Σk|S(nT)|2]=E[R(m)] (Σkはk=1からNまで加算) なお、E[・]は平均操作であり、L×Nシンボル(L,
N:正整数)の移動平均を算出する。
【0040】位相誤差推定回路24の相関演算回路25は、
(数5)に示したS'(kT)・D(kT)の相関演算をシ
ンボル毎に行ない、この相関演算結果をNシンボル間加
算回路26に供給する。
【0041】Nシンボル間加算回路26は、相関演算回路
25の出力をNシンボル間に渡って加算し、また、ベース
バンド遅延検波回路23の出力信号S(nT)とその共役複
素信号S'(nT)との複素乗算結果|S(nT)|2をNシ
ンボル間に渡って加算し、演算結果として、Z(m)、R
(m)をNシンボルに1回出力する。
【0042】移動平均回路27は、このZ(m)、R(m)の
L×Nシンボルに渡る移動平均E[Z(m)]、E[R
(m)]を演算し、Z(m)、R(m)が入力する毎に、その
移動平均の更新した値AZ(m)、AR(m)を推定誤り補
正回路28に出力する。
【0043】推定誤り補正回路28は、移動平均回路27か
らNシンボルに1回ずつ出力されるAZ(m)、AR(m)
を用いて、AZ(m)/AR(m)により次回の位相誤差補
償値Ψ'(m)を算出する。また、この位相補償値が補償
可能範囲を超える場合には、補償可能範囲内の位相補償
値に補正して出力する。
【0044】このように、第2の実施形態の周波数オフ
セット補償装置は、位相誤差の算出を毎シンボル行なう
のではなく、Nシンボル間は加算だけを行ない、その加
算値を用いてNシンボルに1回の割りで移動平均演算を
行なうことにより、Nシンボル毎に位相補償値を算出
し、この位相補償値を用いて位相誤差を補償している。
そのため、演算に要する消費電力を従来に比べて低減す
ることができる。
【0045】(実施の形態3)第3の実施形態の周波数
オフセット補償装置は、位相補償値に基づいて基準発振
器の周波数を制御する機構を持つ。
【0046】この装置は、図3に示すように、データ受
信装置の動作基準となる発振周波数を供給する基準発振
器48と、位相誤差推定回路44から出力された位相補償値
Ψ’を基準発振器48の制御信号に変換し、また、基準発
振器48の周波数制御を行なった場合に位相誤差推定回路
44の過去の位相補償値をリセットするためのリセット信
号を出力する変換回路47とを備えている。その他の構成
は第1または第2の実施形態と変わりがない。
【0047】この装置の位相誤差推定回路44は、(数
4)または(数5)の相関演算を行ない、シンボル識別
時点nT(N×(m+1)≦n<N×(m+2))のS
(nT)の位相誤差を補償する位相補償値Ψ'(m)を位相
補償回路45及び変換回路47に出力する。
【0048】変換回路47は、この位相補償値Ψ'(m)を
基準発振器48の周波数ずれを補正するための制御信号に
変換し、この制御信号により基準発振器48の発振周波数
を制御し、周波数ずれを補正する。また、変換回路47
は、基準発振器48の周波数制御を行なった場合に、位相
誤差推定回路44に対してリセット信号を出力し、位相誤
差推定回路44における過去の位相補償値をリセットす
る。
【0049】このように、第3の実施形態の周波数オフ
セット補償装置は、第1または第2の実施形態の位相誤
差推定回路から出力される位相補償値により、基準発振
器の周波数制御を行なうことができる。
【0050】(実施の形態4)第4の実施形態の周波数
オフセット補償装置は、図4に示すように、変換回路67
から出力される基準発振器69の周波数制御用データを平
均化する平均回路68を備えている。その他の構成は第3
の実施形態(図3)と変わりがない。
【0051】この装置では、変換回路67が、位相補償値
Ψ'(m)を変換して、基準発振器69の周波数ずれを補正
するための制御信号を出力すると、平均回路68は、変換
回路67の出力を平均化し、この平均化した制御信号を基
準発振器69に送り、その発振周波数を制御し、周波数ず
れを補正する。
【0052】変換回路67は、基準発振器69の周波数制御
を行なった場合に、位相誤差推定回路64に対してリセッ
ト信号を出力し、位相誤差推定回路64における過去の位
相補償値をリセットする。平均回路68は、基準発振器69
の周波数制御を行なった場合でも、基準発振器69用の制
御信号をリセットすることなく保持し、引き続いて過去
の制御信号との平均化を行なう。
【0053】このように、第4の実施形態の周波数オフ
セット補償装置は、基準発振器に対する制御信号を平均
化しているため、基準発振器の発振周波数の安定的な制
御が可能になる。
【0054】なお、実施形態では、受信波がπ/4シフ
トQPSK変調されている場合について説明したが、本
発明は、その他の変調方式に対しても適用が可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の周波数オフセット補償装置は、周波数オフセットに起
因する位相誤差の補償の精度を落とすことなく、位相誤
差補償値の演算に要する消費電力を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における周波数オフセ
ット補償装置の構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第2の実施形態における周波数オフセ
ット補償装置の構成を示すブロック図、
【図3】本発明の第3の実施形態における周波数オフセ
ット補償装置の構成を示すブロック図、
【図4】本発明の第4の実施形態における周波数オフセ
ット補償装置の構成を示すブロック図、
【図5】従来の周波数オフセット補償装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1、2、21、22、41、42、61、62、81、82 入力端子 3、23、43、63、83 ベースバンド遅延検波回路 4、24、44、64、84 位相誤差推定回路 5、25、85 相関演算回路 6、26 Nシンボル間加算回路 7、86 適応演算回路 8、28 推定誤り補正回路 9、29、45、65、87 位相補償回路 10、30、46、66、88 判定回路 11、31、49、70、89 デコーダ 12、32、50、71、90 出力端子 27 移動平均回路 47、67 変換回路 48、69 基準発振器 68 平均回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−297871(JP,A) 特開 平7−297870(JP,A) 特開 平7−183925(JP,A) 特開 平7−46280(JP,A) 特開 平9−55774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検波後の受信データの周波数オフセット
    に起因する位相誤差を位相誤差補償値を用いて補償する
    位相補償手段と、位相補償手段の出力に対して象限判定
    を行なう判定手段と、検波後の受信データと象限判定後
    のデータとの相関値から周波数オフセットに起因する位
    相誤差を推定して前記位相補償手段に位相誤差補償値を
    出力する位相誤差推定手段とを備える周波数オフセット
    補償装置において、 前記位相誤差推定手段が、1シンボル毎に算出した、検
    波後の受信データSの共役複素データS’と判定手段の
    出力Dとの相関値S'・D、及び検波後の受信データSと
    その共役複素データS’との複素乗算結果|S|2を、そ
    れぞれNシンボル間に渡って累積し、これらの累積値を
    用いてNシンボル毎に前記位相誤差補償値を演算するこ
    とを特徴とする周波数オフセット補償装置。
  2. 【請求項2】 前記位相誤差推定手段が、1シンボル毎
    に前記相関値S'・Dを算出する相関演算回路と、前記相
    関演算回路から出力された相関値S'・D、及び、検波後
    の受信データSから算出した前記複素乗算結果|S|
    2を、それぞれNシンボル間累積するNシンボル間加算
    回路と、前記Nシンボル間加算回路の出力に対してNシ
    ンボル毎に適応アルゴリズムを用いた平均演算を行な
    い、Nシンボル毎に前記相関値S'・Dの累積値の平均値
    Z、及び、前記複素乗算結果|S|2の累積値の平均値R
    を更新する適応演算回路と、前記適応演算回路の出力か
    らNシンボル毎に前記位相誤差補償値を算出する推定誤
    り補正回路とを具備することを特徴とする請求項1に記
    載の周波数オフセット補償装置。
  3. 【請求項3】 前記位相誤差推定手段が、1シンボル毎
    に前記相関値S'・Dを算出する相関演算回路と、前記相
    関演算回路から出力された相関値S'・D、及び、検波後
    の受信データSから算出した前記複素乗算結果|S|
    2を、それぞれNシンボル間累積するNシンボル間加算
    回路と、前記Nシンボル間加算回路の出力に対してNシ
    ンボル毎にL×Nシンボル間の移動平均演算を行ない、
    Nシンボル毎に前記相関値S'・Dの累積値の移動平均値
    Z、及び、前記複素乗算結果|S|2の累積値の移動平均
    値Rを更新する移動平均回路と、前記移動平均回路の出
    力からNシンボル毎に前記位相誤差補償値を算出する推
    定誤り補正回路とを具備することを特徴とする請求項1
    に記載の周波数オフセット補償装置。
  4. 【請求項4】 前記推定誤り補正回路が、算出した前記
    位相誤差補償値が補償可能範囲を超えている場合に、前
    記位相誤差補償値を補償可能範囲内に補正することを特
    徴とする請求項2または3に記載の周波数オフセット補
    償装置。
  5. 【請求項5】 前記位相誤差推定手段から出力された前
    記位相誤差補償値を基準発振器の周波数制御用データに
    変換する変換手段を設け、前記変換手段が、前記基準発
    振器の周波数制御を行なった場合に、前記位相誤差推定
    手段の過去の位相誤差補償値をリセットすることを特徴
    とする請求項1に記載の周波数オフセット補償装置。
  6. 【請求項6】 前記変換手段から出力された前記周波数
    制御用データを平均化して前記基準発振器に出力する平
    均手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の周波
    数オフセット補償装置。
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