JP2000349567A - 光電流処理回路 - Google Patents

光電流処理回路

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JP2000349567A
JP2000349567A JP11157269A JP15726999A JP2000349567A JP 2000349567 A JP2000349567 A JP 2000349567A JP 11157269 A JP11157269 A JP 11157269A JP 15726999 A JP15726999 A JP 15726999A JP 2000349567 A JP2000349567 A JP 2000349567A
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JP11157269A
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Kiminari Tamiya
公成 田宮
Satoru Machiya
悟 町屋
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流電圧変換手段の入力部の周波数帯域を確
保し、正確に光電流を処理できる光電流処理回路を提供
する。 【解決手段】 光信号を受光するフォトセンサ2からの
検知電流信号を入力する入力端子に、トランジスタQ1
のベースとトランジスタQ2 のエミッタを接続し、トラ
ンジスタQ1 のコレクタとトランジスタQ2 のベースに
電流源4を接続し、トランジスタQ1 のエミッタを接地
し、トランジスタQ2 のコレクタを出力端子とする電流
コピー回路5を入力回路として備え、該電流コピー回路
5の出力電流を、増幅器7と帰還抵抗Rf と直流電源E
3 とからなる電流電圧変換回路3へ入力し電圧に変換す
るようにして光電流処理回路を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フォトセンサの
光電流を処理する光電流処理回路に関し、特にその周波
数帯域を改良した光電流処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光電流処理回路として、図8に示
すような回路が知られている。この光電流処理回路にお
いては、光信号を受光するフォトセンサ31の出力電流
は、増幅器37と帰還抵抗Rf と直流電源E33によって構
成される電流電圧変換回路32によって電圧に変換され
る。
【0003】図8に示した光電流処理回路の等価回路と
しては、図9に示すように、フォトセンサ31は、定電流
源I31とフォトセンサ31の接合容量と配線等による浮遊
容量の和C0 の並列回路で表される。また、電流電圧変
換回路32は、入力抵抗Zi と該入力抵抗Zi に流れる電
流i31を出力とする定電流源I32と帰還抵抗Rf との並
列回路で表される。
【0004】そして、フォトセンサ31から電流電圧変換
回路32の入力までの伝達インピーダンス特性Z(s) は、
次式(1)で表現できる。但し、sはラプラス変換の演
算子である。 Z(s) =Rf /(1+sC0 i ) ・・・・・・・・・・(1)
【0005】つまり、通過帯域の伝達インピーダンスZ
(s) はRf となり、増幅器37の入力部でのカットオフ周
波数fc は1/2πC0 i となる。通常、Rf は数十
KΩであり、Zi は数百Ωレベルであるので、フォトセ
ンサ31の出力を直接抵抗で電流電圧変換するよりも伝達
インピーダンスを大きくとれ、カットオフ周波数も高く
できる。
【0006】ところで、このような構成の光電流処理回
路において、図10に示す特開平7−326934号公報
開示のように、入力回路36をフォトセンサ31と電流電圧
変換回路32の間に組み込むことにより、電流電圧変換回
路32の入力部のカットオフ周波数をより高くすることが
できる。つまり、図10において、光信号を受光するフォ
トセンサ31からの出力を、定電流回路33とベース接地回
路34からなる入力回路36に接続し、その出力を電流電圧
変換回路32に供給するようにしている。ここで、定電流
回路33は抵抗R31,トランジスタQ31及び直流電源E31
から構成され、定電流回路33から供給される電流値I
は、I=(E31−VEB)/R31(VEB:トランジスタQ
31のエミッタ・ベース間電圧)の関係を満たしている。
また、前記ベース接地回路34はトランジスタQ32及び電
源E32で構成され、このベース接地回路34は定電流回路
33から供給される電流値Iとフォトセンサ31で発生する
電流i0 との差電流I−i0 の電流が入力され、電流電
圧変換回路32に出力される。この電流電圧変換回路32は
増幅器37と帰還抵抗Rf 及び直流電源E33から構成され
ている。
【0007】図10の等価回路を図11に示す。フォトセン
サ31は、定電流源I31と接合容量と配線等による浮遊容
量の和C0 の並列回路で表される。また、定電流回路33
は定電流源I32とトランジスタQ31のベース・コレクタ
間容量CBC31の並列回路で表される。更に、ベース接地
回路34はトランジスタQ32のベース抵抗rB32 と、ベー
ス抵抗rB32 に流れる電流i31を出力とする定電流源I
33とトランジスタQ32のベース・コレクタ間容量CBC32
の並列回路で表される。更にまた、電流電圧変換回路32
は、増幅器37の入力抵抗Zi と、入力抵抗Zi に流れる
電流i32を出力とする定電流源I34と帰還抵抗Rf の並
列回路で表される。
【0008】このとき、フォトセンサ31から電流電圧変
換回路32の入力までの電流の伝達関数は、次式(2),
(3)で表現できる。 i31=(I−i0 )/{1+s(C0 +CBC31)rB32 } ・・・・(2) i32=i1 /(1+sCBC32i ) ・・・・・・・・・・・・・・(3)
【0009】したがって、図10に示した特開平7−32
6934号公報開示の光電流処理回路では、フォトセン
サ31から電流電圧変換回路32の入力までの電流が、式
(2),(3)で表される伝達関数となるので、図8で
説明した従来例より、カットオフ周波数を高くすること
ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10に
示した入力回路36を組み込んだ光電流処理回路では、フ
ォトセンサ31の接合容量C0 が大きい場合、つまり接合
容量C0 はフォトセンサの面積に比例するので、例えば
赤外線を用いたパソコン間のデータ通信や符号読取装置
などに使用する面積の広いフォトセンサの場合や、フォ
トセンサ31の出力電流i0 と定電流回路33の出力電流I
との差が小さい時は、電流電圧変換回路32の帯域が確保
されていても、入力回路36で帯域が制限され、フォトセ
ンサ31の出力電流i0 の高周波成分を検出できないとい
う問題がある。つまり、式(2)において、C0 が大き
くなればカットオフ周波数が小さくなるので、帯域が制
限されるし、またrB32 =VT /IE32 (VT :熱電
圧、IE32 :トランジスタQ32のエミッタ電流でI−i
0 )という関係から、フォトセンサ31の出力電流i0
定電流回路33の出力電流Iとの差が小さいほどrB32
大きくなって、帯域が制限されてしまうという問題があ
る。
【0011】本発明は、従来の光電流処理回路における
上記問題点を解消するためになされたものであり、光信
号を受光するフォトセンサの接合容量や配線等による浮
遊容量及びフォトセンサの出力を電流電圧に変換する電
流電圧変換回路の入力抵抗とが存在する時も、また、フ
ォトセンサの出力電流がどのような値の時にも、簡単な
構成の入力回路組み込むことで電流電圧変換回路の入力
部の周波数帯域を確保し、正確に光電流を処理できる光
電流処理回路を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、光信号を受光し、少なくと
も該光信号に記憶された情報を検知する検知手段と、該
検知手段から出力される検知電流信号を入力手段を介し
て電流電圧変換する電流電圧変換手段とを有する光電流
処理回路において、前記入力手段は、前記検知手段から
出力される前記検知電流信号を入力する入力端子に、第
1のトランジスタのベースと第2のトランジスタのエミ
ッタを接続し、前記第1のトランジスタのコレクタと前
記第2のトランジスタのベースに電流源を接続し、前記
第1のトランジスタのエミッタを接地し、前記第2のト
ランジスタのコレクタを出力端子とする電流コピー回路
を備え、該電流コピー回路の出力電流を前記電流電圧変
換手段により電圧に変換するように構成されていること
を特徴とするものである。
【0013】このように、検知手段から出力される検知
電流信号を入力する電流コピー回路からなる入力手段を
備え、電流コピー回路の出力を電流電圧変換手段へ入力
するようにしているので、光信号を受光する検知手段を
構成するフォトセンサの接合容量や配線等による浮遊容
量及びフォトセンサの出力電流を電流電圧変換する電流
電圧変換手段の入力抵抗が存在する時も、また、フォト
センサの出力電流がどのような値の時にも、簡単な構成
の電流コピー回路からなる入力手段を組み込むことによ
り電流電圧変換手段の入力部の周波数帯域を確保し、正
確に光電流を処理することが可能となる。
【0014】また、請求項2に係る発明は、光信号を受
光し、少なくとも該光信号に記憶された情報を検知する
検知手段と、該検知手段から出力される検知電流信号を
入力手段を介して電流電圧変換する電流電圧変換手段と
を有する光電流処理回路において、前記入力手段は、前
記検知電流信号を入力する入力端子に、第1のトランジ
スタのベースと第2のトランジスタのエミッタと第3の
トランジスタのエミッタを接続し、前記第1のトランジ
スタのコレクタと前記第2のトランジスタのベースと前
記第3のトランジスタのベースに電流源を接続し、前記
第2のトランジスタのコレクタを第1の出力とし、前記
第3のトランジスタのコレクタを第2の出力とする電流
コピー回路と、該電流コピー回路の第1の出力を入力す
る入力端子に第4のトランジスタのベース及びコレクタ
と第5のトランジスタのベースを接続し、前記第4のト
ランジスタのエミッタと前記第5のトランジスタのエミ
ッタを共通に電圧源VCCに接続し、前記第5のトランジ
スタのコレクタを出力とするカレントミラー回路とから
なり、前記カレントミラー回路の出力を第1の出力とし
て前記検知電流信号と逆相で振幅が1/2の電流を出力
し、前記電流コピー回路の第2の出力を第2の出力とし
て前記検知電流信号と同相で振幅が1/2の電流を出力
するように構成され、前記電流電圧変換手段は、差動入
出力端子及び基準電圧端子を備えた差動演算増幅回路と
基準電圧源と2つの帰還抵抗とで構成され、前記入力手
段の出力電流が前記電流電圧変換手段により差動電圧に
変換されるように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0015】このように、電流コピー回路とカレントミ
ラー回路とで入力手段を構成し、また差動演算増幅回路
を設けて電流電圧変換手段を構成しているので、前記請
求項1に係る発明と同様な動作と共に、電源を介して重
畳する同相のノイズを容易にキャンセルすることが可能
となる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る光
電流処理回路の第1の実施の形態の構成を示す回路構成
図である。本実施の形態の光電流処理回路1では、光信
号を受光する、例えばフォトダイオードからなるフォト
センサ2からの出力は、電流コピー回路5からなる入力
手段としての入力回路6に接続されている。電流コピー
回路5は、定電流源4と2つのトランジスタQ1 及びQ
2 から構成されており、定電流源4はトランジスタQ1
及びQ2 を動作させることができる電流Iを供給してい
る。この電流コピー回路5は、フォトセンサ2で発生す
る電流i0 が入力され、トランジスタQ1 及びQ 2 の直
流電流増幅率が十分大きいとすると、フォトセンサ2か
らの入力電流を電流電圧変換手段としての電流電圧変換
回路3にそのまま出力する。この電流電圧変換回路3
は、増幅器7と帰還抵抗Rf 及び直流電源E3 から構成
されている。
【0017】次に、図1に示した光電流回路の等価回路
を図2に示す。フォトセンサ2は、定電流源I1とフォ
トセンサ2の接合容量と配線等による浮遊容量の和C0
の並列回路で表される。また、入力回路6は、電流コピ
ー回路5の入力抵抗rinと、入力抵抗rinに流れる電流
1 を出力とする定電流源I2とトランジスタQ2 のコ
レクタ・サブストレート間容量CCS2 の並列回路で表さ
れる。更に、電流電圧変換回路3は、増幅器7の入力抵
抗Zi と、入力抵抗Zi に流れる電流i2 を出力とする
定電流源I3と帰還抵抗Rf の並列回路とで表される。
【0018】このとき、フォトセンサ2から電流電圧変
換回路3の入力までの電流の伝達関数は、次式(4),
(5)で表現できる。 i1 =i0 /(1+sC0 in) ・・・・・・・・・・・(4) i2 =i1 /(1+sCCS2 i ) ・・・・・・・・・・(5) 上記式(4)において、入力回路6の入力抵抗rinは、
入力回路6の入力電圧V inと入力電流iinにより次式
(6)で表現できる。 rin=dVin/diin ・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
【0019】ここでは、入力抵抗rinはトランジスタQ
1 とトランジスタQ2 による負帰還の効果により非常に
小さく(10〜20Ω程度)なる。例えば、入力電圧Vin
増加すると、トランジスタQ1 のコレクタ電流iC1が増
加する。すると、トランジスタQ2 のベース電流i
B2は、定電流源4の出力IとトランジスタQ1 のコレク
タ電流iC1との間に、iB2=I−iC1という関係がある
ので減少する。すると、トランジスタQ2 のエミッタ電
流iE2が減少するので、トランジスタQ1 のベース電流
B1が減少する。すると、トランジスタQ1 のベース・
エミッタ間電圧VBE 1 が減少する。したがって、VBE1
=Vinであるので、Vinは最初の増加を打ち消すように
減少するということになる。逆に最初にVinが減少した
場合にも同様に、減少を打ち消すようにVinは増加する
のである。
【0020】したがって、本実施の形態の光電流処理回
路1においては、フォトセンサ2から電流電圧変換回路
3の入力までの電流が、式(4),(5)で表される伝
達関数となるため、フォトセンサ2の接合容量が大きな
値であっても、帯域を制限するカットオフ周波数は従来
例より高くなる。また、発振の可能性も従来より少なく
なるので、電流電圧変換回路3の帰還抵抗Rf を大きく
できる。したがって、フォトセンサ2の出力電流i0
いかなる値であっても、正確に光電流を処理することが
できる。
【0021】この点について、更に詳細に説明すると、
光電流処理回路において回路全体の周波数帯域は、フォ
トセンサの接合容量C0 と結合する抵抗の値によって決
まる。つまり、フォトセンサの接合容量C0 が一定とす
ると、結合する抵抗が小さいほど周波数帯域が伸びると
いうことになる。図8で説明した従来例では、式(1)
よりフォトセンサの接合容量C0 と結合する抵抗はZi
であり、通常Zi = 500Ω程度である。また、図10で説
明した従来例では、式(2)よりフォトセンサの接合容
量C0 と結合する抵抗はrB32 であり、I−i0 = 130
μAとすると、rB32 =VT /IE32 (VT :熱電圧、
E32 :トランジスタQ32のエミッタ電流でI−i0
よりrB32 = 200Ωとなる。
【0022】これに対し、本実施の形態において、フォ
トセンサの接合容量C0 と結合する抵抗はrinであり、
in=20Ω程度と、従来例より1桁小さい値となってい
る。したがって、従来例よりカットオフ周波数を十分高
くすることができ、配線の取りまわしやフォトセンサの
接合容量の影響を従来例より受けなくなり、簡単な構成
の入力回路を組み込むことで電流電圧変換回路の入力部
の周波数帯域を確保できる。また、発振の可能性も従来
例より少なくなるので、電流電圧変換回路の帰還抵抗を
大きくできる。したがって、光電流がいかなる値であっ
ても正確に処理できる。更に、フォトセンサの接合容量
0 が帯域に影響しなくなるので、フォトセンサの選択
の自由度が広がるという利点もある。つまり、接合容量
を小さくする必要がないので、コストの安いフォトセン
サなども使用できるようになるという利点がある。
【0023】なお、この実施の形態の構成は、当然に各
種の変形、変更が可能である。例えば、図1に示した第
1の実施の形態におけるNPNトランジスタをPNPト
ランジスタに変え、更に電源端子VCCとGNDとを逆に
接続して光電流処理回路を構成することができる。この
場合の回路構成を図3に示す。この変形例の動作は、図
1に示した第1の実施の形態と同様であり、同様の効果
が得られる。
【0024】次に、第2の実施の形態について説明す
る。図4は第2の実施の形態の光電流処理回路の構成を
示す回路構成図である。この実施の形態の光電流処理回
路11においては、例えばフォトダイオードなどからなる
フォトセンサ12の出力は、電流コピー回路15とカレント
ミラー回路17からなる入力手段としての入力回路16に接
続されている。
【0025】電流コピー回路15は、定電流源14,トラン
ジスタQ11及び同じ特性を持つトランジスタQ12,Q13
から構成され、定電流源14はトランジスタQ11,Q12
びQ 13を十分動作させることができる電流値Iを供給し
ている。この電流コピー回路15にはフォトセンサ12の出
力電流i0 が入力され、トランジスタQ11,Q12及びQ
13の直流電流増幅率が十分大きいものとすると、フォト
センサ12からの入力電流i0 の半分の電流を第1の出力
としてカレントミラー回路17に、また、残りの半分の電
流を第2の出力として電流電圧変換手段としての電流電
圧変換回路13の第2の入力端子20に、それぞれ出力す
る。
【0026】また、カレントミラー回路17は同じ特性を
持つ2つのトランジスタQ14,Q15から構成されてお
り、電流コピー回路15の第1の出力からの出力電流が入
力され、入力と同じ振幅で電流コピー回路15の第2の出
力と逆相の電流を、電流電圧変換手段としての電流電圧
変換回路13の第1の入力端子19に出力する。
【0027】電流電圧変換回路13は、差動入出力端子と
基準電圧端子を備えた差動演算増幅器18と帰還抵抗
f1,Rf2及び直流電源Vref から構成されている。図
5の(A)に、差動演算増幅器18の構成例を示す。この
差動演算増幅器18は、差動入力端子、差動出力端子及び
基準電圧端子を備え、2つの増幅器AMP1,AMP2
及び2本の抵抗Rdet で構成されている。
【0028】また、図5の(B)に増幅器AMP1の構
成を示す。増幅器AMP1の正入力端子と負入力端子に
は、抵抗Rinを介して制御電圧Vcnt がゼロ以上であれ
ば減少、ゼロ以下であれば増加するように制御される電
圧源Vx とVy が接続されている。一方、正出力端子と
負出力端子に現れる電圧vO +,vO −は次式(7),
(8)でそれぞれ表される。但しAv は増幅器AMP1
のゲインである。 vO +=Av ×{(Vin+)−(Vin−)} ・・・・・・・・・・(7) vO −=−Av ×{(Vin+)−(Vin−)} ・・・・・・・・・(8) 前記増幅器AMP1の制御電圧Vcnt は、2つの抵抗
(値Rdet )で検出する正出力端子、負出力端子の中点
電圧Vdet と基準電圧端子の電圧Vref の差をAd(増
幅器AMP2のゲイン)倍したものである。
【0029】ここで、定義したAd ,Av が十分に大き
く(数十dB以上)、Rinも十分に大きいものとし、図
5の(A)に示した差動演算増幅器18を図5の(C)に
示すように接続して差動電流電圧変換回路を構成する
と、入電流i1 ,i2 がゼロの時、負帰還作用により各
端子の電圧が次式(9)で表される。 vO +=vO −=vin+=vin−=Vref ・・・・・・・・・・・(9) また、i1 ,i2 は正入力端子と負入力端子のRinで決
まるインピーダンスが高いため、帰還抵抗Rf1,Rf2
流れる。したがって、電流電圧変換回路13の出力には、
次式(10),(11)で表される電圧VO +,VO −が現
れる。 VO +=Vref +i1 ×Rf1 ・・・・・・・・・・・・・(10) VO −=Vref +i2 ×Rf2 ・・・・・・・・・・・・・(11) このときの入力回路16と電流電圧変換回路13の入出力波
形を図6に示す。
【0030】図4に示した第2の実施の形態におけるフ
ォトセンサ12から電流電圧変換回路13の第2の入力端子
20までの等価回路を図7の(A)に示す。フォトセンサ
12は、フォトセンサ12の出力電流i0 の半分の電流1/
2・i0 を出力する定電流源I11と、接合容量と配線等
による浮遊容量の和C0 の和の並列回路で表される。ま
た、入力回路16は、電流コピー回路15の入力抵抗r
inと、入力抵抗rinに流れる電流i11を出力とする定電
流源I12とトランジスタQ13のコレクタ・サブストレー
ト間容量CCS13の並列回路で表される。更に、電流電圧
変換回路13は、第2の入力端子20側の入力抵抗Zi2と、
入力抵抗Zi2に流れる電流i12を出力とする定電流源I
13と帰還抵抗Rf2の並列回路で表される。
【0031】このとき、フォトセンサ12から電流電圧変
換回路13の第2の入力端子20までの電流i11,i12の伝
達関数は、次式(12),(13)で表現できる。 i11=(1/2・i0 )/(1+sC0 in) ・・・・・(12) i12=i11/(1+sCCS13i2) ・・・・・・・・・・(13) 式(7)において、入力回路16の入力抵抗rinは第1の
実施の形態と同じ負帰還の効果により、非常に小さな値
(10〜20Ω程度)となっている。
【0032】次に、図4に示した第2の実施の形態にお
けるフォトセンサ12から電流電圧変換回路13の第1の入
力端子19までの等価回路を図7の(B)に示す。フォト
センサ12は、フォトセンサ12の出力電流i0 の半分の電
流1/2・i0 を出力する定電流源I11と、接合容量と
配線等による浮遊容量の和C0 の和の並列回路で表され
る。また、入力回路16は、電流コピー回路15とカレント
ミラー回路17の並列回路で表され、電流コピー回路15は
入力抵抗rinと、入力抵抗rinに流れる電流i 13を出力
とする定電流源I12とトランジスタQ12のコレクタ・サ
ブストレート間容量CCS12の並列回路で表される。カレ
ントミラー回路17はトランジスタQ14のベース・エミッ
タ間抵抗rE14 と、該ベース・エミッタ間抵抗rE14
流れる電流i14を出力とする定電流源I13とトランジス
タQ14のベース・サブストレート間容量CBS14とトラン
ジスタQ15のベース・エミッタ間抵抗rE15 の並列回路
と、トランジスタQ15のベース・エミッタ間抵抗rE15
に流れる電流i15を出力とする定電流源I14とトランジ
スタQ15のベース・サブストレート間容量CBS15の並列
回路で表される。更に、電流電圧変換回路13は、第1の
入力端子19側の入力抵抗Zi1と、入力抵抗Zi1に流れる
電流i16を出力とする定電流源I15と帰還抵抗Rf1の並
列回路で表される。
【0033】このとき、フォトセンサ12から電流電圧変
換回路13の第1の入力端子19までの電流i13,i14,i
15,i16の伝達関数は、次式(14),(15),(16),
(17)で表現できる。 i13=(1/2・i0 )/(1+sC0 in) ・・・・・(14) i14=i13/(1+sCBS12E14 ) ・・・・・・・・・(15) i15=i14/(1+sCBS14E15 ) ・・・・・・・・・(16) i16=i15/(1+sCBS15i1) ・・・・・・・・・(17) 式(14)において、入力回路16の入力抵抗rinは第1の
実施の形態と同じ負帰還の効果により、非常に小さな値
となっている。
【0034】したがって、本実施の形態の光電流処理回
路11においては、フォトセンサ12から電流電圧変換回路
13の入力端子19,20までの電流が、式(12),(13),
(14),(15),(16),(17)で表される伝達関数と
なるため、フォトセンサ12の接合容量が大きな値であっ
ても、帯域を制限するカットオフ周波数は従来例より高
くなる。また、発振の可能性も従来例より少なくなるの
で、電流電圧変換回路13の帰還抵抗Rf1,Rf12 を大き
く設定できる。したがって、フォトセンサ12の出力電流
0 がいかなる値であっても、正確に光電流を処理する
ことができる。
【0035】この点について更に詳細に説明すると、こ
の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、フ
ォトセンサ12の接合容量C0 と結合する抵抗の値によっ
て全体の周波数帯域が決定される。式(12),(14)よ
りフォトセンサ12の接合容量C0 とrinが結合するの
で、第1の実施の形態と同様に高い周波数帯域を得るこ
とができる。
【0036】したがって、この第2の実施の形態におい
ては、第1の実施の形態と同様の効果を有する差動電圧
が得られる。また、光電流処理回路はしばしばマイコン
やディジタル回路と近接して配置されるが、このときこ
れらの回路の動作ノイズ(パルス成分が持つ高い周波数
成分)が電源を介して混入する。本実施の形態のように
光電流処理回路の出力を差動電圧とすると、電源を介し
て差動出力に同位相で重畳するノイズを、後段の引き算
回路で(差動電圧を1つの信号にする時)容易にキャン
セルできるという効果も得られる。
【0037】なお、この実施の形態の構成においても、
当然に各種の変形、変更が可能である。例えば、図4に
示した第2の実施の形態におけるNPNトランジスタを
PNPトランジスタに変え、更に電源端子VCCとGND
とを逆に接続して構成した光電流処理回路とすることが
できる。また、図4に示したカレントミラー回路17もベ
ース補償型などに変更することが可能である。この変形
例の場合の動作は、図4に示した第2の実施の形態と同
様であり、同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1に係る発明によれば、検知手段から出力さ
れる検知電流信号を入力する電流コピー回路から構成さ
れる入力手段を備え、該入力手段の電流コピー回路から
の出力を電流電圧変換手段に出力するようにしていの
で、光信号を検出する検知手段を構成するフォトセンサ
の接合容量や配線等による浮遊容量及びフォトセンサの
出力を電流電圧変換する電流電圧変換手段の入力抵抗が
存在しても、簡単な構成の電流コピー回路からなる入力
手段を組み込むことにより電流電圧変換手段の入力部の
周波数帯域を確保し、正確に光電流を処理でき、更にフ
ォトセンサの選択の自由度が増すという利点が得られ、
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発
明の効果に加えて、差動電圧出力としているので、1つ
の信号に戻す際に電源を介して重畳する同相のノイズを
容易にキャンセルするこができるという利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光電流処理回路の第1の実施の形
態の回路構成図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態の等価回路図で
ある。
【図3】図1に示した第1の実施の形態の変形例の構成
を示す回路構成図である。
【図4】第2の実施の形態に係る光電流処理回路の構成
を示す回路構成図である。
【図5】図4に示した第2の実施の形態における差動演
算増幅器の構成を示す図である。
【図6】図4に示した第2の実施の形態における入力回
路と差動演算増幅器の入出力波形を示す図である。
【図7】図4に示した第2の実施の形態に係る光電流処
理回路の等価回路図である。
【図8】従来例の光電流処理回路の構成例を示す回路構
成図である。
【図9】図8に示した光電流処理回路の等価回路図であ
る。
【図10】図8に示した光電流処理回路を備え、更に入力
回路を組み込んだ光電流処理回路の構成を示す回路構成
図である。
【図11】図10に示した光電流処理回路の等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1,11 光電流処理回路 2,12 フォトセンサ 3,13 電流電圧変換回路 4,14 定電流源 5,15 電流コピー回路 6,16 入力回路 7 差動演算増幅器 17 カレントミラー回路 18 差動入出力端子と基準電圧端子を備えた増幅器 19,20 電流電圧変換回路13の入力端子 21,22 入力回路16の出力端子 23,24 電流電圧変換回路13の出力端子 31 フォトセンサ 32 電流電圧変換回路 33 定電流回路 34 ベース接地回路 36 入力回路 37 増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/04 10/06 Fターム(参考) 5F049 NA03 NA04 UA07 UA12 UA13 UA20 5J092 AA03 AA11 AA56 CA62 FA17 HA01 HA25 HA44 MA01 MA13 MA20 SA01 TA01 UL02 5K002 AA03 CA02 CA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を受光し、少なくとも該光信号に
    記憶された情報を検知する検知手段と、該検知手段から
    出力される検知電流信号を入力手段を介して電流電圧変
    換する電流電圧変換手段とを有する光電流処理回路にお
    いて、前記入力手段は、前記検知手段から出力される前
    記検知電流信号を入力する入力端子に、第1のトランジ
    スタのベースと第2のトランジスタのエミッタを接続
    し、前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2のト
    ランジスタのベースに電流源を接続し、前記第1のトラ
    ンジスタのエミッタを接地し、前記第2のトランジスタ
    のコレクタを出力端子とする電流コピー回路を備え、該
    電流コピー回路の出力電流を前記電流電圧変換手段によ
    り電圧に変換するように構成されていることを特徴とす
    る光電流処理回路。
  2. 【請求項2】 光信号を受光し、少なくとも該光信号に
    記憶された情報を検知する検知手段と、該検知手段から
    出力される検知電流信号を入力手段を介して電流電圧変
    換する電流電圧変換手段とを有する光電流処理回路にお
    いて、前記入力手段は、前記検知電流信号を入力する入
    力端子に、第1のトランジスタのベースと第2のトラン
    ジスタのエミッタと第3のトランジスタのエミッタを接
    続し、前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2の
    トランジスタのベースと前記第3のトランジスタのベー
    スに電流源を接続し、前記第2のトランジスタのコレク
    タを第1の出力とし、前記第3のトランジスタのコレク
    タを第2の出力とする電流コピー回路と、該電流コピー
    回路の第1の出力を入力する入力端子に第4のトランジ
    スタのベース及びコレクタと第5のトランジスタのベー
    スを接続し、前記第4のトランジスタのエミッタと前記
    第5のトランジスタのエミッタを共通に電圧源に接続
    し、前記第5のトランジスタのコレクタを出力とするカ
    レントミラー回路とからなり、前記カレントミラー回路
    の出力を第1の出力として前記検知電流信号と逆相で振
    幅が1/2の電流を出力し、前記電流コピー回路の第2
    の出力を第2の出力として前記検知電流信号と同相で振
    幅が1/2の電流を出力するように構成され、前記電流
    電圧変換手段は、差動入出力端子及び基準電圧端子を備
    えた差動演算増幅回路と基準電圧源と2つの帰還抵抗と
    で構成され、前記入力手段の出力電流が前記電流電圧変
    換手段により差動電圧に変換されるように構成されてい
    ることを特徴とする光電流処理回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018032926A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 日本電信電話株式会社 トランスインピーダンスアンプ
JP2021040207A (ja) * 2019-09-02 2021-03-11 日本電信電話株式会社 トランスインピーダンスアンプ

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