JPH08250955A - 等化増幅回路 - Google Patents

等化増幅回路

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JPH08250955A
JPH08250955A JP7074684A JP7468495A JPH08250955A JP H08250955 A JPH08250955 A JP H08250955A JP 7074684 A JP7074684 A JP 7074684A JP 7468495 A JP7468495 A JP 7468495A JP H08250955 A JPH08250955 A JP H08250955A
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signal
amplifier
offset
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JP7074684A
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Masaki Hirose
正樹 広瀬
Noboru Ishihara
昇 石原
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部調整なしで直流オフセットをキャンセ
ルすること、および回路の低電圧化を実現すること。 【構成】 正相、逆相の信号入力を増幅するリミッタ
アンプ7と、該リミッタアンプで増幅された正相、逆相
の信号のそれぞれのピーク値を検出するピーク検出回路
9と、該ピーク検出回路で検出したそれぞれのピーク値
の差を元にして直流的な電位のオフセットをキャンセル
するオフセット補償回路10とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正相、逆相の信号に生
じている直流的なオフセットを減少させる等化増幅回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は光受信回路に適用した従来の等化
増幅回路を説明するためのブロック図である。この従来
例では、到来する光信号が、受光ダイオード(PD)1
01で受光されて電流信号に変換され、さらにプリアン
プ102で電圧信号に変換されると共に増幅され、等化
増幅回路103の入力端子104に入力する。
【0003】この等化増幅回路103は、可変利得増幅
回路105と直流帰還回路106とから構成されてい
る。直流帰還回路106は、可変利得増幅回路105か
ら正相出力端子107、逆相出力端子108に出力する
正相出力信号、逆相出力信号を取り込んで、それらから
信号の直流レベルのオフセットおよび信号の大きさを検
出し、可変利得回路105のオフセット調整端子109
と利得調整端子110に各々帰還信号を出力する。これ
により、可変利得回路105は正相、逆相で直流オフセ
ットのない一定レベルの出力を得ることができる。
【0004】いま、受光ダイオード101への入力信号
のレベルが、図10に示すように、A1→B1のように
変化したとき、プリアンプ102で増幅された信号、等
化増幅回路103で増幅された信号は、それぞれA2→
B2、A3→B3のように変化する。このとき、出力端
子107、108に得られる電圧V01、V02におい
て直流レベル(電圧V01、V02の平均値)にΔVof
f だけの変動が生じる。この直流オフセットΔVoff を
補償しないと、信号B3に示すように、出力端子10
7、108に得られる電圧の直流レベルが一致しなくな
る。
【0005】そこで、従来の等化増幅回路103では、
直流帰還回路106で出力端子107、108に現れる
正相、逆相の直流レベルを検出して処理し、可変利得回
路105のオフセット調整端子109に帰還することに
よって、信号B4のように、直流レベルの一致した2相
信号を得ている。
【0006】図11は3個の差動回路で構成した上記可
変利得回路105の具体的な回路を示す図である。11
1は高電位電源端子、112は低電位電源端子、11
3、114は利得調整端子(110)、115は定電流
源である。また、R101〜R106は抵抗、Q101
〜Q106はバイポーラトランジスタである。
【0007】この回路では、この利得調整端子113、
114間の電圧を調整することによって、利得を調整す
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した図9
の従来の等化増幅回路103では、出力信号のオフセッ
トをキャンセルするためには、直流帰還回路106で精
密な調整を行なう必要があり、そのため外付けの可変抵
抗などを用いなければならない。また、一定レベルの出
力電圧を得るためには、利得を調整する端子110にも
適切な電圧を帰還させなければならず、この調整にも外
付け部品が必要となる。この結果、回路の調整箇所が増
加するばかりか、外付け部品のために回路のサイズが増
加してしまうという問題がある。
【0009】また、従来の等化増幅回路103では、直
流帰還回路106による利得調整とオフセット調整の2
つの帰還を必要とする。このことから、回路の動作が不
安定になるという問題もある。
【0010】さらに、図11に示す可変利得回路103
では、トランジスタQ101〜106および定電流源1
15に用いられるトランジスタによって、トランジスタ
の縦積み段数が3段必要となるため、電源端子111と
112との間の電位差、つまり電源電圧を小さくするこ
とは難しく、低消費電力化が困難となる。
【0011】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、外付けの調整部品を必要と
することなく、出力の直流レベルのオフセットをキャン
セルして一定レベルの出力電圧を得ることができ、しか
も回路の電源電圧を下げて低消費電力化が可能となった
等化増幅回路を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、正相、逆相の信号を入力して増幅する
とともに一定レベル以上の信号に対してリミット動作を
行なうリミッタアンプと、該リミッタアンプで増幅され
た正相、逆相の信号のそれぞれのピーク値を検出するピ
ーク検出回路と、該ピーク検出回路で検出した上記それ
ぞれのピーク値の差を元にして上記リミッタアンプの出
力信号に生じている直流電位のオフセットをキャンセル
するオフセット補償回路とを具備するよう構成した。
【0013】第2の発明は、上記第1の発明における等
化増幅回路を直列に複数段接続して等化増幅回路システ
ムとして構成した。
【0014】第3の発明は上記第1の発明における等化
増幅回路の出力側、又は上記第2の発明における等化増
幅回路システムの出力側に、出力レベル「1」を第1の
入力範囲で保持し、出力レベル「0」を第2の入力範囲
で保持するヒステリシス特性を有するシュミットトリガ
回路を接続して構成した。
【0015】
【作用】第1の発明では、オフセット補償回路が、自動
的に上記正相、逆相の直流的な電位の差であるオフセッ
トをキャンセルする。また、リミッタアンプが一定のレ
ベル以上の入力信号に対してリミット動作を行なうの
で、従来必要となっていた利得調整用の帰還回路が不要
となる。さらに、従来の可変利得回路を用いた等化増幅
回路と比較して縦積みのトランジスタの数を削減できる
ことから、低電源電圧での動作が可能となる。
【0016】第2の発明では、等化増幅回路が多段接続
されることで、小レベル入力であっても一定レベルの信
号として出力することができ、またオフセット補償が多
段に渡って行なわれ、完全なオフセット補償が実現でき
る。
【0017】第3の発明では、同一符号の信号が連続し
て到来した場合であっても、シュミットトリガ回路のヒ
ステリシス動作により、入力信号に対応した信号を正確
なレベルの信号「1」、「0」として出力させることが
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1はそ
の一実施例の等化増幅回路システムのブロック図であ
る。本実施例では、等化増幅回路1を複数段直列接続し
た構成とし、その終段に出力バッファ回路2を接続して
いる。3は正相入力端子、4は逆相入力端子、5は正相
出力端子、6は逆相出力端子である。
【0019】等化増幅回路1は、入力端子3、4に入力
する信号を増幅するとともに一定以上のレベルの信号に
対してリミット動作を行なうリミッタアンプ7、出力バ
ッファ部8、リミッタアンプ7の正相、逆相の出力電圧
のピーク値を検出することで直流的なオフセット成分を
検出するピーク検出回路9、該ピーク検出回路9の出力
信号の差分によってオフセット補償信号を生成してリミ
ッタアンプ7の出力側に出力するオフセット補償回路1
0から構成されている。
【0020】このような構成の等化増幅回路1を多段接
続することよって、直流オフセットはより小さくなり、
各段の等化増幅器回路1のリミッタアンプ7によりある
一定レベルの出力を得ることができる。
【0021】図2は等化増幅回路1の具体的な回路を示
す図である。11は高電位電源端子、12は低電位電源
端子、13は正相入力端子、14は逆相入力端子、15
は正相出力端子、16は逆相出力端子である。
【0022】リミッタアンプ7は、コレクタが各々負荷
抵抗R1、R2を介して高電位電源端子11に接続さ
れ、ベースが各々入力端子13、14に接続され、エミ
ッタが共通接続された差動接続構成のトランジスタQ
1、Q2、およびそのトランジスタQ1、Q2のエミッ
タ共通接続点と低電位電源端子12との間に接続された
定電流源17から構成されている。
【0023】ここでは、入力端子13、14に印加する
入力電圧が小さいレベルのときはこれを増幅してトラン
ジスタQ1、Q2のコレクタに出力するが、ある値を越
えるレベルの信号が入力すると出力電圧を定電流源17
の電流値で決まるレベルに制限するリミット動作を行
い、増幅せずに一定レベルの信号を出力する。
【0024】したがって、このようなリミッタアンプ7
を多段接続すれば、入力信号のレベルの変動にかかわら
ず常に一定レベルの信号を終段から出力することができ
る。この結果、従来の等化増幅回路103のように直流
帰還回路106による利得調整を行なうことなく、等化
増幅の機能を実現することができ、回路を簡略化できる
ようになる。
【0025】ピーク検出回路9は、ベースが各々トラン
ジスタQ1、Q2のコレクタに接続され、コレクタが高
電位電源端子11に接続されたトランジスタQ3、Q
4、およびそのトランジスタQ3、Q4のエミッタと低
電位電源端子12との間に各々接続されたキャパシタC
1、C2から構成され、そのトランジスタQ3、Q4の
ベースに印加する電圧、つまり正相電圧、逆相電圧の各
々のピーク値に相当する電圧がキャパシタC1、C2に
保持される。
【0026】オフセット補償回路10は、コレクタが前
記トランジスタQ1、Q2のコレクタに接続され、ベー
スがトランジスタQ3、Q4のエミッタに接続され、エ
ミッタが共通接続された差動接続構成のトランジスタQ
5、Q6、およびその共通接続エミッタと低電位電源端
子12との間に接続された定電流源18から構成され、
前記キャパシタC1、C2に保持されている各々の電圧
に応じて、おのおのトランジスタQ5、Q6のコレクタ
電流を変化させる。
【0027】出力バッファ部8は、ベースがトランジス
タQ1のコレクタに接続され、コレクタが高電位電源端
子11に接続されエミッタが定電流源19を介して低電
位電源端子12に接続されたトランジスタQ7、および
ベースがトランジスタQ2のコレクタに接続され、コレ
クタが高電位電源端子11に接続されエミッタが定電流
源20を介して低電位電源端子12に接続されたトラン
ジスタQ8から構成され、トランジスタQ7のエミッタ
電流と定電流源19の差電流が出力端子15に流れ、ト
ランジスタQ8のエミッタ電流と定電流源20の差電流
が出力端子16に流れる。
【0028】いま、リミッタアンプ7において、トラン
ジスタQ1のコレクタの直流電位がトランジスタQ2の
それより高い状態を想定する。このとき、ピーク検出回
路9では、トランジスタQ3のエミッタ電位がトランジ
スタQ4のそれより高くなる。この結果、オフセット補
償回路10では、トランジスタQ5のベース電位がトラ
ンジスタQ6のそれより高くなるため、トランジスタQ
5のコレクタ電流がトランジスタQ6のそれより多くな
る。よって、リミッタアンプ7のトランジスタQ1のコ
レクタに接続された抵抗R1に流れる電流が、トランジ
スタQ2のコレクタに接続された抵抗R2に流れる電流
よりも多くなるため、このトランジスタQ1のコレクタ
電位が低下し、これによって直流オフセットがキャンセ
ルされるようになる。
【0029】すなわち、ピーク検出回路9のキャパシタ
C1、C2に保持されたピーク値の差がオフセット成分
としてオフセット補償回路10に供給されて、リミッタ
アンプ7の出力信号のオフセット補償が行なわれるので
ある。
【0030】この図2に示した等化増幅回路1では、定
電流源17〜20に使用されるトランジスタを考慮して
も、縦積みのトランジスタ数が2段(トランジスタQ3
−Q5−定電流源18を見れば3段であるが、Q3はキ
ャパシタC1への電荷供給用であって、増幅段は実質2
段)で構成できるため、図11に示した従来の等化増幅
回路103が増幅段を実質縦積み3段必要とする場合と
比較して、低電圧電源での動作が可能となる。なお、上
記ではバイポーラトランジスタで構成した例で説明した
が、他のタイプのトランジスタを用いても同様な機能を
実現することができることは勿論である。
【0031】ところで、特にバイポーラトランジスタを
使用した場合には、オフセット補償回路10のトランジ
スタQ5、Q6に供給するベース電流によって、ピーク
検出回路9のキャパシタC1、C2に蓄積されている電
荷が変化する。また、等化増幅回路1に同じ符号が連続
して入力されると、ピーク検出回路9の出力信号が、検
出したピーク値から徐々にずれていっていまう。
【0032】すなわち、いま直流オフセットが補償され
ていて、トランジスタQ1のコレクタ電圧V11が
「1」(高電位、以下同じ)、トランジスタQ2のコレ
クタ電位V12が「0」(低電位、以下同じ)のレベル
が連続しているとすると、当初はピーク検出回路9のキ
ャパシタC1、C2が各々のピーク値を検出していてそ
の値に差がない(オフセット無し)が、上記した状態の
継続によって、キャパシタC2の電荷は「0」の連続に
よって徐々に減少し、トランジスタQ6のベース電位が
トランジスタQ5のそれに比べて低下するため、トラン
ジスタQ6のコレクタに流れる電流が少なくなり、反対
にトランジスタQ5のそれに流れる電流は多くなる。
【0033】この結果、図3の(A)に示すように、ト
ランジスタQ1のコレクタの電位V11は徐々に低下
し、トランジスタQ2のコレクタV12の電位は徐々に
上昇してゆく。これによって、オフセット補償回路10
による直流オフセットが正確にキャンセルされなくなる
という問題が生じることなる。
【0034】この問題を解決するためには、ピーク検出
回路9に用いられているキャパシタC1、C2の容量を
大きくすることより、減少する電荷の影響を少なくすれ
ば良い。しかし、半導体集積回路上での集積化が可能な
キャパシタの容量は限られているため、非常に長く同じ
符号が入力される場合には、外付け部品として大きな容
量のキャパシタを付加せざるを得なくなる。
【0035】しかし、この問題は、図1に示した出力バ
ッファ回路2として、シュミットトリガ回路を用いるこ
とより解決することが可能であり、これによりキャパシ
タとして半導体集積回路上で実現可能な容量のもののみ
を用いることができる。
【0036】図4はこのシュミットトリガ回路20を示
す回路図である。21は高電位電源端子、22は低電位
電源端子、23は正相入力端子、24は逆相入力端子、
25は正相出力端子、26は逆相出力端子である。27
はヒステリシス回路、28は出力バッファ部である。
【0037】ヒステリシス回路27は、ベースが各々入
力端子23、24に接続され、エミッタが各々定電流源
29、30を介して低電位電源端子22に接続されると
ともに相互のエミッタ間に抵抗R21が接続され、コレ
クタが各々抵抗R22、R23、トランジスタQ21、
Q22を介して高電位電源端子21に接続される差動接
続構成のトランジスタQ23、Q24を有する。また、
ベースが各々このトランジスタQ23、Q24のコレク
タに接続され、エミッタが定電流源31を介して低電位
電源端子22に接続され、コレクタが各々直列接続の抵
抗R24とR25、R26とR27を介して高電位電源
端子21に接続される差動接続構成のトランジスタQ2
5、Q26を有する。次段への出力はトランジスタQ2
5、Q26のコレクタから出力されている。
【0038】そして、トランジスタQ21がベースにト
ランジスタQ26のコレクタ電圧相当値を入力し増幅し
てトランジスタQ25のベースに帰還し、トランジスタ
Q22がベースにトランジスタQ25のコレクタ電圧相
当値を入力し増幅してトランジスタQ26のベースに帰
還することで、正帰還がかかるようになっている。
【0039】出力バッファ部28はトランジスタQ2
7、Q28、定電流源32、33からなり、前述の出力
バッファ部8と同様である。
【0040】このシュミットトリガ回路20では、出力
端子25に「0」、出力端子26に「1」が出力されて
いる場合を想定すると、このとき出力端子25は図5に
示すヒステリシス特性のaの状態に、出力端子26は
a’の状態にある。このとき、トランジスタQ25、Q
26のコレクタ電位も各々「0」、「1」の状態であっ
て、これによりそのトランジスタQ25、Q26のベー
ス電位は反対に各々「1」、「0」の状態である。した
がって、入力端子23、24にはそれぞれ「0」、
「1」が入力され、トランジスタQ23はOFF、トラ
ンジスタQ24はONの状態にある。
【0041】ここから徐々に、入力端子23の電位を
「0」→「1」に変化させ、入力端子24の電位を
「1」→「0」に変化させていくと、トランジスタQ2
3のコレクタ電流が徐々に増大し、トランジスタQ24
のコレクタ電流は徐々に減少してゆく。これによって、
トランジスタQ25のベース電位が徐々に低下し、トラ
ンジスタQ26のベース電位が徐々に上昇するが、この
トランジスタQ25とQ26はそのベース電位が逆にな
らない限り、トランジスタQ25のコレクタに大きな電
流が流れ、出力端子25、26の「0」、「1」の状態
は保たれる。これは図5のヒステリシス特性のb、b’
の状態である。
【0042】さらに入力端子23の電位が上昇して、ト
ランジスタQ25、Q26のベース電位が逆転すると、
トランジスタQ26のコレクタ電流の方がトランジスタ
Q25のそれよりも多くなる。このとき、トランジスタ
Q21はそのベース電位が徐々に低下し、トランジスタ
Q25のベース電位をさらに低下させる正帰還動作がか
かり、さらにトランジスタQ26のコレクタに流れる電
流が増大する。これによって急激に出力端子25の電位
が「1」→「0」に、トランジスタQ26の電位が
「0」→「1」に反転し(図5のc、c’)、ヒステリ
シス動作が実現される。
【0043】したがって、このシュミットトリガ回路2
0を図1に示した出力バッファ回路2と置換することに
より、そのヒステリシス回路27によって、図3の
(A)に示したように、「不感帯」を設けることができ
る。すなわち、点線で示した「1」レベルについては、
この「不感帯」の下限レベル以上の入力信号(第1の入
力範囲)ならすべて「1」として出力され、実線で示し
た「0」レベルについては、この「不感帯」の上限レベ
ル以下の入力信号(第2の入力範囲)ならすべて「0」
として出力されることなる。
【0044】この結果、図3の(B)に示したように、
「1」、「0」の符号が連続して入力する場合であって
も、正相、逆相それぞれのレベルを一定に保つことがで
き、同符号が連続した場合に対する特性をさらに改善す
ることができる。
【0045】また、このシュミットトリガ回路20を出
力バッファ回路2として使用することによって、等化増
幅回路1の入力端子3、4に入力するノイズの影響も除
去できるとともに、波形の整形も可能となるという効果
がある。
【0046】図6は以上説明した等化増幅回路1を光受
信回路40に適用した例を示す回路ブロック図である。
この光受信回路40は、光信号を受信し電流に変換する
受光ダイオード41、受光ダイオード41の出力電流を
電圧信号に変換するプリアンプ42、および図2に示し
た等化増幅回路1を3段に縦続接続した等化増幅回路シ
ステム43から構成されている。
【0047】この図5に示す光受信回路40では、使用
トランジスタとしてfT =20GHz程度のシリコンバ
イポーラプロセスのものを想定し、2.5Gb/sの光
信号が受光ダイオード41に入力されたとして、回路シ
ミュレーションを行なった。なお、プリアンプ42の電
流−電圧変換利得を約66dBΩ、等化増幅回路1の抵
抗R1、R2=400Ω、キャパシタC1、C2=10
00pF、電流源17〜20の電流値=1mA、高電位
電源端子11の電圧=0V、低電位電源端子12の電圧
=−3Vとした。
【0048】図7はその回路シミュレーション結果の出
力波形を示すものである。受光ダイオード41からプリ
アンプ42に出力された電流Iinが電圧に変換されたと
き、そのプリアンプ42の出力電圧V31、V32は各
々平均電圧が異なりその間には直流的なレベルのオフセ
ットが生じている。しかし、等化増幅回路システム43
の出力電圧V41、V42をみると、その直流オフセッ
トがキャンセルされていることがわかる。この回路で
は、外付け部品による高精度の調整を加えることなく、
オフセット補償の機能が実現できている。
【0049】図8は上記した回路シミュレーションの結
果の入出力特性を求めたもので、図6のプリアンプ42
に入力された電流信号Iinの振幅の変化に対する等化増
幅回路システム43の出力信号V41、V42の振幅
(P−P値)の変化の特性を示す図である。この図8の
入出力特性によれば、プリアンプ42の電流信号Iinの
振幅が50μAのとき約750mVの振幅を得ることが
でき、100μA以上では入力信号振幅によらずほぼ8
00mVの一定振幅を得ることができる。このように、
本実施例では、特に利得調整用の直流帰還回路を設ける
ことなく、等化増幅の機能を実現することができる。
【0050】また、従来の回路構成では、図11で説明
したように、可変利得増幅回路において定電流源115
で用いられるトランジスタを含めて縦積み3段のトラン
ジスタを必要とするので、これらと抵抗に係る電圧を考
慮すると、電源電圧3Vへの低電圧化は困難であった
が、本実施例では、上記の回路シミュレーションの結果
で示したように、3Vという低い電圧にもかかわらず、
等化増幅を行なって直流のオフセットをキャンセルする
ことができ、低消費電力化が可能となる。
【0051】
【発明の効果】第1の発明によれば、直流的なオフセッ
トの生じている正相、逆相の入力信号を増幅するとき、
外部的な調整を加えることなく、その直流的なオフセッ
トを減少させることができ、且つ低電圧電源でも動作可
能であるので、低消費電力化が可能となるという効果を
奏する。
【0052】また、第2の発明によれば、外部的な調整
を加える必要なくして、入力信号レベルの大小にかかわ
らず一定レベルの信号出力を得ることができ、しかもオ
フセット補償がほぼ完全に行なわれるという効果を奏す
る。
【0053】さらに、第3の発明によれば、同一符号の
信号が連続して長期間入力する場合であっても、
「1」、「0」の正確なレベルの信号を出力させること
ができるという効果がある。
【0054】さらに、第1〜3の発明によれば、特に外
部的な部品による調整を必要としないために、外部的な
部品点数を削減させることができ、回路の小型化が実現
できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の等化増幅回路を複数段直
列接続した等化増幅回路システムのブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例の等化増幅回路の具体的な
回路図である。
【図3】 図2の等化増幅回路に同一符号の信号が連続
入力したときの信号波形図、およびそれを解決した信号
波形図である。
【図4】 図1に示した等化増幅回路システムの出力バ
ッファ回路として使用するシュミットトリガ回路の回路
図である。
【図5】 図4のシュミットトリガ回路の動作特性図で
ある。
【図6】 本実施例の等化増幅回路システムを光受信回
路に適用したブロック図である。
【図7】 図5の光受信回路の回路シミュレーションの
結果を示すタイムチャートである。
【図8】 図5の光受信回路の回路シミュレーションの
結果を示す入出力特性図である。
【図9】 従来の等化増幅回路のブロック図である。
【図10】 図9の等化増幅回路の動作説明図である。
【図11】 図9に示した等化増幅回路を構成する可変
利得回路の具体的な回路図である。
【符号の説明】
1:等化増幅回路、2:出力バッファ回路、3:正相入
力端子、4:逆相入力端子、5:正相出力端子、6:逆
相出力端子、7:リミッタアンプ、8:出力バッファ
部、9:ピーク検出回路、10:オフセット補償回路、
11:高電位電源端子、12:低電位電源端子、13:
正相入力端子、14:逆相入力端子、15:正相出力端
子、16:逆相出力端子、17〜20:定電流源、2
0:シュミットトリガ回路、21:高電位電源端子、2
2:低電位電源端子、23:正相入力端子、24:逆相
入力端子、25:正相出力端子、26:逆相出力端子、
27:ヒステリシス回路、28:出力バッファ部、29
〜33:定電流源、40:光受信回路、41:受光ダイ
オード、42:プリアンプ、43:等化増幅回路システ
ム、100:光受信回路、101:受光ダイオード、1
02:プリアンプ、103:等化増幅回路、104:入
力端子、105:可変利得回路、106:直流帰還回
路、107:正相出力端子、108:逆相出力端子、1
09:オフセット調整端子、110:利得調整端子、1
11:高電位電源端子、112:低電位電源端子、11
3、114:利得調整端子、115:定電流源。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正相、逆相の信号を入力して増幅するとと
    もに一定レベル以上の信号に対してリミット動作を行な
    うリミッタアンプと、該リミッタアンプで増幅された正
    相、逆相の信号のそれぞれのピーク値を検出するピーク
    検出回路と、該ピーク検出回路で検出した上記それぞれ
    のピーク値の差を元にして上記リミッタアンプの出力信
    号に生じている直流電位のオフセットをキャンセルする
    オフセット補償回路とを具備することを特徴とする等化
    増幅回路。
  2. 【請求項2】上記請求項1に記載の等化増幅回路を直列
    に複数段接続して等化増幅回路システムとしたことを特
    徴とする等化増幅回路。
  3. 【請求項3】上記請求項1に記載の等化増幅回路の出力
    側、又は上記請求項2に記載の等化増幅回路システムの
    出力側に、出力レベル「1」を第1の入力範囲で保持
    し、出力レベル「0」を第2の入力範囲で保持するヒス
    テリシス特性を有するシュミットトリガ回路を接続した
    ことを特徴とする等化増幅回路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003534673A (ja) * 1999-11-12 2003-11-18 ジー・シー・ティー・セミコンダクター・インク 単一チップcmos送信機/受信機およびその使用方法
KR100446003B1 (ko) * 2002-05-16 2004-08-25 인티그런트 테크놀로지즈(주) 차동 증폭기의 오프셋 제거 회로 및 오프셋이 억제된 차동증폭기
JP2005278153A (ja) * 2004-02-20 2005-10-06 Fujitsu Ltd Dcオフセット補正を伴う適応型等化器
US9917707B2 (en) 2014-09-11 2018-03-13 The Hong Kong University Of Science And Technology Adaptive cascaded equalization circuits with configurable roll-up frequency response for spectrum compensation

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