JP2000349532A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP2000349532A
JP2000349532A JP2000080840A JP2000080840A JP2000349532A JP 2000349532 A JP2000349532 A JP 2000349532A JP 2000080840 A JP2000080840 A JP 2000080840A JP 2000080840 A JP2000080840 A JP 2000080840A JP 2000349532 A JP2000349532 A JP 2000349532A
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antenna
length
antenna device
electrode
section
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JP2000080840A
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English (en)
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Kazuyuki Mizuno
和幸 水野
Takami Hirai
隆己 平井
Yasuhiko Mizutani
靖彦 水谷
Hiroyuki Arai
宏之 新井
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】利得の低下や狭帯域化を回避しながらもアンテ
ナ装置の小型化を図る。 【解決手段】アンテナ部20とフィルタ部18とを誘電
体基板12中に一体的に形成し、アンテナ部20とフィ
ルタ部18とを容量を介して結合することによりアンテ
ナ装置10Aを構成する。この場合、アンテナ部20の
アンテナ長をLtとし、アンテナ単体で測定したときの
アンテナ長をLrとしたとき、0.3×Lr≦Lt≦
1.2×Lrとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体基体に電極
膜によるアンテナパターンを形成したアンテナ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、アンテナ装置の小型化並びに
通信機の小型化を図るために、例えば誘電体基体の表面
に電極膜によるアンテナパターンを形成したものが多数
提案されている(例えば特開平10−41722号公
報、特開平9−162633号公報、特開平10−32
413号公報参照)。
【0003】これらのアンテナ装置の多くは、配線基板
に直接実装して使用でき、このことが長所の1つとなっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、誘電体
基体の表面に電極膜によるアンテナパターンを形成した
アンテナ装置においては、通常、その小型化に伴って利
得の低下や狭帯域化が引き起こされることになる。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、利得の低下や狭帯域化を回避しながらも小型化
を図ることができるアンテナ装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアンテナ装
置は、アンテナ部とフィルタ部とを誘電体基板中に一体
的に形成し、前記アンテナ部とフィルタ部とを容量を介
して結合して構成される。
【0007】アンテナ部とフィルタ部とを容量を介して
一体化するとき、アンテナ長は、理論的にはフィルタ部
の中心周波数に合わせて決定される。
【0008】また、アンテナ部とフィルタ部とが一体化
されたアンテナ装置は、フィルタ部のサイズよりもアン
テナ部のサイズが支配的になるため、該アンテナ装置の
サイズはアンテナ長(波長)に大きく依存することが形
態上から明らかである。
【0009】更に、アンテナは、小型化すると利得の低
下や狭帯域化が起こることが知られている。
【0010】しかし、今回、アンテナ部とフィルタ部と
を容量を介して一体化してアンテナ装置を作製した場
合、アンテナ長を変化させても、アンテナ装置の入力イ
ンピーダンスは変化しないことが判明した。
【0011】このことから、アンテナ部のアンテナ長を
例えば短くしても、利得の低下を最小限に抑えることが
できる。また、アンテナ長を変化させても、アンテナ装
置の入力インピーダンスが変化しないということは、製
造工程でアンテナ長を調整することによって歩留まりを
向上させることができることにつながる。
【0012】そして、前記構成において、前記アンテナ
部のアンテナ長をLtとし、アンテナ単体で測定したと
きのアンテナ長をLrとしたとき、0.3×Lr≦Lt
≦1.2×Lrとしてもよい。
【0013】ここで、1.2×Lrというように、アン
テナ部のアンテナ長Ltをアンテナ単体でのアンテナ長
Lrよりも長い範囲を含めたのは、小型化の効果は薄れ
るものの、アンテナ長が変化してもゲインの変化が小さ
いため、設計上、量産性のマージンを大きくとれるとい
う効果を有するからである。
【0014】前記アンテナ部のアンテナ長Ltは、0.
6×Lr≦Lt≦1.2×Lrであることが好ましく、
更に好ましくは0.75×Lr≦Lt≦Lrである。
【0015】そして、前記アンテナ部を構成するアンテ
ナがモノポールアンテナであってもよく、ミアンダライ
ン形状を有するアンテナであってもよい。また、ヘリカ
ル状のアンテナであってもよい。
【0016】また、前記フィルタ部の入力側の共振器の
長さと、出力側の共振器の長さとが異なるようにしても
よい。これにより、フィルタ部の外部回路側及びアンテ
ナ部側における各インピーダンスの不整合に伴う各共振
器の共振周波数の違いを打ち消すことができ、減衰特性
の良好なフィルタ部とすることができる。これは、アン
テナ装置の高品質化につながる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアンテナ装置
の実施の形態例を図1〜図14Bを参照しながら説明す
る。
【0018】第1の実施の形態に係るアンテナ装置10
Aは、図1、図2に示すように、複数枚の板状の誘電体
層が積層、焼成されて構成された誘電体基板12に、回
路側の入出力用電極14とアンテナ側の入出力用電極1
6(図2参照)を有するフィルタ部18と、該フィルタ
部18のアンテナ側の入出力電極16に容量を介して接
続されるアンテナ部20とが一体的に形成されて構成さ
れている。以下の説明では、回路側の入出力用電極14
を第1の入出力用電極14と記し、アンテナ側の入出力
用電極16を第2の入出力用電極16と記す。
【0019】フィルタ部18は、2本の片端開放型の1
/4波長共振素子22a及び22bがそれぞれ平行に形
成された構成を有し、アンテナ部20は、誘電体基板1
2の上面に電極膜によりミアンダライン形状に形成され
たアンテナ24を有する。
【0020】また、第1の実施の形態に係るアンテナ装
置10Aにおいては、図1、図2に示すように、フィル
タ部18の第1の入出力用電極14に接続される入出力
端子26が形成され、誘電体基板12の右側面及び左側
面に、それぞれフィルタ部18に対応した部分にアース
電極28が形成されている。
【0021】具体的には、前記誘電体基板12は、図2
に示すように、上から順に、第1〜第10の誘電体層S
1〜S10が積み重ねられて構成されている。これら第
1〜第10の誘電体層S1〜S10は1枚あるいは複数
枚の層にて構成される。
【0022】アンテナ部20とフィルタ部18は、誘電
体基板12上の、平面的に互いに分離された領域に形成
されており、アンテナ部20は、第1の誘電体層S1の
上面に形成され、フィルタ部18は、第3の誘電体層S
3から第10の誘電体層S10にかけて形成されてい
る。
【0023】そして、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aにおいては、図2に示すように、第7の誘電
体層S7の一主面に2本の共振素子(第1及び第2の共
振素子22a及び22b)が平行に形成されており、こ
れら共振素子22a及び22bは、各一方の端部が開放
とされ、各他方の端部がアース電極28に短絡されてい
る。
【0024】第6の誘電体層S6の一主面には、一端が
入出力端子26に接続され、かつ、第1の共振素子22
aと容量結合される前記第1の入出力用電極14と、一
端がアンテナ部20と容量を介して接続され、かつ、他
端が第2の共振素子22bと容量結合される前記第2の
入出力用電極16とが形成されている。
【0025】第5の誘電体層S5の一主面には、2本の
共振素子22a及び22bの各開放端に対向してそれぞ
れ2つの内層アース電極30a及び30bが形成されて
いる。
【0026】第3の誘電体層S3の一主面のうち、フィ
ルタ部18に対応した部分に、外側面のアース電極28
に接続された内層アース電極32が形成されている。
【0027】第8の誘電体層S8の一主面には、アース
電極28、フィルタ部18の入出力端子26等に対して
電位的にフローティング状態とされた結合調整電極34
が形成されている。
【0028】この結合調整電極34は、第1の共振素子
22aに対向する第1の電極本体34aと第2の共振素
子22bに対向する第2の電極本体34bとが、その間
に形成されたリード電極34cによって電気的に接続さ
れた形状を有する。
【0029】第9の誘電体層S9の一主面には、2本の
共振素子22a及び22bの各開放端に対向してそれぞ
れ2つの内層アース電極36a及び36bが形成されて
いる。
【0030】そして、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aにおいては、図1、図2に示すように、第2
の誘電体層S2の一主面に、第2の入出力用電極16と
アンテナ24の一端との間に容量を形成するための電極
38が形成されている。この電極38と第2の入出力用
電極16とはスルーホール40を介して電気的に接続さ
れている。
【0031】ここで、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aにおける各電極の電気的な結合について図3
の等価回路図を参照しながら説明する。
【0032】入出力端子26と接地間に第1及び第2の
共振素子22a及び22bによる2つの共振器50a及
び50bがそれぞれ並列に接続され、更に、これら隣接
する共振器50a及び50b同士は互いに誘導結合さ
れ、これにより、等価回路上では、隣接する共振器50
a及び50b間にインダクタンスLが挿入されたかたち
となる。
【0033】また、第1の共振素子22aと第2の共振
素子22b間には、結合調整電極34による合成容量C
が形成され、各共振器50a及び50b間には、インダ
クタンスLと容量CによるLC並列共振回路が接続され
たかたちとなる。
【0034】また、第1及び第2の共振素子22a及び
22bの各開放端と対応する内層アース電極(30a、
36a)及び(30b、36b)との間にはそれぞれ容
量(合成容量)C1及びC2が形成される。
【0035】また、第1の共振素子22aと入出力端子
26との間には第1の入出力用電極14を介して静電容
量C3が形成され、接点CNを構成する第2の入出力用
電極16と第2の共振素子22bとの間には静電容量C
4が形成され、接点CN(第2の入出力用電極16)と
アンテナ部20との間には電極38を介して静電容量C
5が形成され、接点CN(第2の入出力用電極16)と
接地(アース電極32)との間には静電容量C6が形成
される。
【0036】つまり、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aは、フィルタ部18とアンテナ部20とが容
量C5(及びC4)を介して結合され、特に、フィルタ
部18とアンテナ部20間に容量5及びC6からなるイ
ンピーダンス整合回路52が挿入接続された回路構成を
有する。なお、静電容量C6の代わりに共振器50a、
50bの長さを変える、あるいは図3に示す静電容量C
1、C2を異ならせることによってもインピーダンスの
マッチングを実現させることができる。
【0037】そして、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aにおいては、アンテナ部20のアンテナ長を
変化させても、アンテナ装置10Aの入力インピーダン
スは変化しないことが判明した。
【0038】このことは、アンテナ部20のアンテナ長
を例えば短くしても、利得の低下を最小限に抑えること
ができ、しかも、製造工程でアンテナ長を調整すること
によって歩留まりを向上させることができることにつな
がる。
【0039】ここで、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10Aにおいて、必要なアンテナ長の内容を明確に
するために1つの実験を行った。以下、その実験例につ
いて説明する。
【0040】まず、図4に示す測定方法によって、アン
テナ単体60についての評価を行った。この測定方法
は、図4に示すように、平面正方形状の銅板62の中央
にネットワークアナライザ64のコネクタ66を通すた
めの孔68を穿設し、該コネクタ66の鉛直方向に延在
する誘電体基板70に測定対象のアンテナ単体60(ア
ンテナ長=L)を取り付けた。銅板62の1辺の長さm
は測定周波数の真空中での波長の1.5以上とした。
【0041】そして、アンテナ単体60のアンテナ長L
を変化させたときに中心周波数がどのように変化するか
をネットワークアナライザ64を使って測定した。図5
にアンテナ単体60の代表的な周波数特性を示し、図6
にアンテナ長Lの違いによる中心周波数の変化を示す。
【0042】通常の高周波回路、即ち、アンテナとフィ
ルタとが一体化されていない回路では、図5に示すよう
に、反射量の最も小さい周波数が、回路で必要な周波数
に合うようにアンテナ長Lを決定する。このようにしな
いと、図5から明らかなように、反射量の大きいところ
でアンテナを使用することになり、出力の損失(送信信
号がアンテナに伝わらないという損失)や不要発振の原
因になる。
【0043】これに対して、第1の実施の形態に係るア
ンテナ装置10Aでは、アンテナ長Lが変化してもアン
テナゲイン(どれだけの信号(出力)がアンテナから外
界に送られたかを示すゲイン)が変化しない。
【0044】この現象を図7及び図8を参照しながら説
明する。この例では、第1の実施の形態に係るアンテナ
装置10A(図1及び図2参照)において、フィルタ部
18の中心周波数を2450MHzとする。
【0045】まず、フィルタ部18とアンテナ部20を
一体化する前のアンテナ単体のみで周波数特性を評価し
たところ、中心周波数を2450MHzにするために
は、アンテナ長Lを21mmにする必要があることが判
明した。
【0046】これに対し、フィルタ部18とアンテナ部
20とを一体化した後において、アンテナ長Lを変化さ
せながらアンテナゲインを測定した。測定結果を図7に
示す。また、このアンテナ装置10Aにおけるフィルタ
部18の通過帯域(2400〜2500MHz)でのア
ンテナゲインとアンテナ長Lとの関係を調べた。この結
果を図8に示す。
【0047】アンテナ単体でアンテナ長Lを21mmか
ら15.3mmまで短くした場合、約8dBのゲイン劣
化が生じるが、第1の実施の形態に係るアンテナ装置1
0Aにおいては、アンテナ部20のアンテナ長Lを21
mmから15.3mmまで短くしても、ゲインは3dB
ほど劣化するのみであった。更に、12.6mmまで短
くしても、ゲインの劣化は6dBに抑えられていること
が判明した。
【0048】このように、第1の実施の形態に係るアン
テナ装置10Aにおいては、アンテナ部20のアンテナ
長Lを例えば短くしても、利得の低下を最小限に抑える
ことができる。しかも、製造工程でアンテナ長Lを調整
することができるため、アンテナ装置10の歩留まりを
向上させることができる。
【0049】上述の例では、誘電体基板12の上面に、
誘電体基板12の幅よりも小さい幅を有する蛇行状のア
ンテナ24を形成した場合を示しているが、その他、図
9に示す第1の変形例に係るアンテナ装置10Aaのよ
うに、誘電体基板12の幅とほぼ同じ幅を有する蛇行状
のアンテナ24を形成するようにしてもよいし、図10
に示す第2の変形例に係るアンテナ装置10Abのよう
に、アンテナ24が誘電体基板12の両側面にかかるよ
うにしてもよい。また、図示を省略するが、単純な短冊
状にしてもよい。
【0050】上述の例では、第1の共振素子22aと入
出力端子26との接続を、第6の誘電体層S6上に形成
された第1の入出力用電極14を介して容量結合によっ
て接続し、第2の共振素子22bと電極38との接続
を、同じく第6の誘電体層S6上に形成された第2の入
出力用電極16を介して容量結合によって接続するよう
にしたが、その他、図11に示すような構成も採用する
ことができる(第3の変形例に係るアンテナ装置10A
c)。
【0051】即ち、この第3の変形例に係るアンテナ装
置10Acは、第6の誘電体層S6上に第1及び第2の
入出力用電極14及び16を形成せずに、第1の共振素
子22aと入出力端子26との接続を、第7の誘電体層
S7上に形成された第1の接続用電極80を介して直接
接続し、第2の共振素子22bと電極38との接続を、
同じく第7の誘電体層S7上に形成された第2の接続用
電極82を介して直接接続するようにしてもよい。この
場合、帯域幅を広くとることができる。なお、図12
に、この第3の変形例に係るアンテナ装置10Acの等
価回路を示す。
【0052】次に、第2の実施の形態に係るアンテナ装
置10Bについて図13〜図14Bを参照しながら説明
する。なお、図2と対応するものについては同符号を付
してその重複説明を省略する。
【0053】この第2の実施の形態に係るアンテナ装置
10Bは、図13に示すように、上述した第1の実施の
形態に係るアンテナ装置10A(図2参照)とほぼ同様
の構成を有するが、フィルタ部18の入力側の第1の共
振素子22aの長さと、出力側の第2の共振素子22b
の長さとが異なる。
【0054】具体的には、第2の共振素子22bの長さ
が第1の共振素子22aの長さよりも短く設定されてい
る。これは、図3に示すように、矢印Aから左側(入出
力端子26側)を見たときのインピーダンスは、図14
Aに示すように、入出力端子26に接続される外部回路
の特性インピーダンス(50Ω)となる。これに対し、
矢印Bから右側(アンテナ部20側)を見たインピーダ
ンスは、図14Bに示すように、特性インピーダンス
(50Ω)に容量C10が並列に接続されたものと等価
となる。
【0055】上述の容量C10は、第2の共振素子22
bによる第2の共振器50bに並列に付加されるため、
第1及び第2の共振器50a及び50bで共振周波数が
異なってしまう。これを補うために、図13に示すよう
に、第2の共振素子22bを第1の共振素子22aより
も短くすることで、第1及び第2の共振器50a及び5
0bを同じ共振周波数に設定することができる。
【0056】このように、第2の実施の形態に係るアン
テナ装置10Bにおいては、フィルタ部18の外部回路
側及びアンテナ部20側における各インピーダンスの不
整合に伴う各共振器50a及び50bの共振周波数の違
いを打ち消すことができ、減衰特性の良好なフィルタ部
18とすることができる。これは、アンテナ装置10B
の高品質化につながる。
【0057】次に、第1及び第2の実施の形態に係るア
ンテナ装置10A及び10Bの製造方法について説明す
る。第1及び第2の実施の形態に係るアンテナ装置10
A及び10Bにおいては、各種電極を誘電体基板12内
に内装(内蔵)することから、これらの電極は、損失の
少ない比抵抗の低いものを用いることが好ましい。
【0058】使用する誘電体としては、信頼性が高く、
誘電率の選択の幅が広いもの、即ち、セラミック誘電体
が好ましい。この場合、各フィルタの小型化を有効に図
ることができる。
【0059】また、製造方法としては、セラミック粉末
の成形体に導体ペーストを塗布して電極パターンを形成
した後、各々の成形体を積層し、更に焼成して緻密化
し、導体がその内部に積層された状態でセラミック誘電
体と一体化することが望ましい。
【0060】Ag系やCu系の導体を使用する場合に
は、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同
時焼成することは困難であることから、それらの融点
(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電
体材料を用いる必要がある。
【0061】また、マイクロ波フィルタとしてのデバイ
スの性格上、形成される共振回路の共振周波数の温度特
性(温度係数)が±50ppm/℃以下になるような誘
電体材料が好ましい。
【0062】このような誘電体材料としては、例えばコ
ージェライト系ガラス粉末とTiO2 粉末及びNd2
Ti2 O7 粉末との混合物等のガラス系のものや、B
aO−TiO2 −Re2 O3 −Bi2 O3 系組成
(Re:レアアース成分)に若干のガラス形成成分やガ
ラス粉末を添加したもの、酸化バリウム−酸化チタン−
酸化ネオジウム系誘電体磁気組成物粉末に若干のガラス
粉末を添加したものがある。
【0063】一例として、MgO(18wt%)−Al
2 O3 (37wt%)−SiO2(37wt%)−B
2 O3 (5wt%)−TiO2 (3wt%)なる組
成のガラス粉末73wt%と、市販のTiO2 粉末1
7wt%と、Nd2 Ti2O7 粉末10wt%を十分
に混合し、混合粉末を得る。
【0064】なお、Nd2 Ti2 O7 粉末は、Nd
2 O3 粉末とTiO2 粉末を1200℃で仮焼した
後、粉砕して得たものを使用した。
【0065】そして、第1及び第2の実施の形態に係る
アンテナ装置10A及び10Bの製造方法においては、
前記混合粉末に、アクリル系有機バインダ、可塑剤、ト
ルエン及びアルコール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で
十分に混合してスラリーとした。そして、このスラリー
を用いて、ドクターブレード法により、0.2mm〜
0.5mmの厚みのグリーンテープを作製する。
【0066】次に、前記グリーンテープを所望の形状に
打抜き加工した後、銀ペーストを導体ペーストとして、
図1及び図2に示した導体パターンをそれぞれ印刷し、
次いで、これら導体パターンが印刷されたグリーンテー
プの厚みを調整するために必要なグリーンテープを重ね
て図1及び図2の構造となるように重ね、積層した後、
例えば900℃で焼成して、誘電体基板12を作製す
る。
【0067】上記のように構成した誘電体基板12の上
面にアンテナ24のパターンを印刷すると共に、誘電体
基板12の両側面にアース電極28のパターンを印刷
し、これら印刷したパターンを850℃で焼き付けた。
【0068】以上の製造方法を採用することにより、1
つに誘電体基板12にフィルタ部とアンテナ部16とが
容量を介して一体化されたアンテナ装置を容易に作製す
ることができる。
【0069】なお、この発明に係るアンテナ装置は、上
述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱するこ
となく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るアン
テナ装置によれば、アンテナ部のアンテナ長を例えば短
くしても、利得の低下を最小限に抑えることができる。
しかも、製造工程でアンテナ長を調整することができる
ため、アンテナ装置の歩留まりを向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るアンテナ装置を示す斜
視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るアンテナ装置を示す分
解斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係るアンテナ装置を示す等
価回路図である。
【図4】アンテナ単体の周波数特性の測定方法を示す説
明図である。
【図5】アンテナ単体の代表的な周波数特性を示す図で
ある。
【図6】アンテナ単体のアンテナ長の違いによる中心周
波数の変化を示す特性図である。
【図7】第1の実施の形態に係るアンテナ装置におい
て、アンテナ長を異ならせたときのアンテナゲインの変
化を示す特性図である。
【図8】第1の実施の形態に係るアンテナ装置における
フィルタ部の通過帯域(2400〜2500MHz)で
のアンテナゲインとアンテナ長との関係を示す特性図で
ある。
【図9】第1の変形例に係るアンテナ装置を示す斜視図
である。
【図10】第2の変形例に係るアンテナ装置を示す斜視
図である。
【図11】第3の変形例に係るアンテナ装置を示す分解
斜視図である。
【図12】第3の変形例に係るアンテナ装置を示す等価
回路図である。
【図13】第2の実施の形態に係るアンテナ装置を示す
分解斜視図である。
【図14】図14Aは図3の等価回路において矢印Aか
ら見たインピーダンスを示し、図14Bは図3の等価回
路において矢印Bから見たインピーダンスを示す。
【符号の説明】
10A、10Aa〜10Ac、10B…アンテナ装置 12…誘電体基板 18…フィルタ部 20…アンテナ部 22a…第1の共振
素子 22b…第2の共振素子 24…アンテナ 26…入出力端子 28…アース電極 38…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 隆己 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 水谷 靖彦 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 新井 宏之 神奈川県横浜市旭区今宿東町615番地11 Fターム(参考) 5J006 HA25 HB01 HB03 JA01 LA21 NA03 NA04 NB07 NC03 NF02 5J046 AA04 AB06 PA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンテナ部とフィルタ部とが誘電体基板中
    に一体的に形成され、 前記アンテナ部とフィルタ部とが容量を介して結合され
    ていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアンテナ装置において、 前記アンテナ部のアンテナ長をLtとし、アンテナ単体
    で測定したときのアンテナ長をLrとしたとき、0.3
    ×Lr≦Lt≦1.2×Lrであることを特徴とするア
    ンテナ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のアンテナ装置において、 前記アンテナ部のアンテナ長Ltが0.6×Lr≦Lt
    ≦1.2×Lrであることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のアンテナ装置において、 前記アンテナ部のアンテナ長Ltが0.75×Lr≦L
    t≦Lrであることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のアン
    テナ装置において、 前記アンテナ部を構成するアンテナがモノポールアンテ
    ナであることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載のアン
    テナ装置において、 前記アンテナ部を構成するアンテナがミアンダライン形
    状を有するアンテナであることを特徴とするアンテナ装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれか1項に記載のアン
    テナ装置において、 前記アンテナ部を構成するアンテナがヘリカル状のアン
    テナであることを特徴とするアンテナ装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載のアン
    テナ装置において、 前記フィルタ部の入力側の共振器の長さと、出力側の共
    振器の長さとが異なることを特徴とするアンテナ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7106253B2 (en) 2003-01-23 2006-09-12 Alps Electric Co., Ltd. Compact antenna device
WO2023138034A1 (zh) * 2022-01-18 2023-07-27 安徽安努奇科技有限公司 一种天线组件与通信系统

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