JP2000349502A - 高周波スイッチ装置 - Google Patents

高周波スイッチ装置

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JP2000349502A
JP2000349502A JP11304044A JP30404499A JP2000349502A JP 2000349502 A JP2000349502 A JP 2000349502A JP 11304044 A JP11304044 A JP 11304044A JP 30404499 A JP30404499 A JP 30404499A JP 2000349502 A JP2000349502 A JP 2000349502A
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switch device
signal
fet
signal line
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Hiroaki Hayashi
宏明 林
Masanori Usui
正則 臼井
Koji Tsukada
浩司 塚田
Yuichi Tanaka
雄一 田中
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失な高周波スイッチ装置を提供するこ
と。 【解決手段】半導体基板上に形成されたコプレーナ型の
高周波スイッチ装置において、信号線路100とFET
300間にコンデンサ400を形成して、信号線路10
0をコンデンサ400とFET300を介してグランド
200に接続する。FET300のオフ時にはコンデン
サ400とFET300の接合容量が直列接続となる。
直列接続であるので、その合成容量はFET300の接
合容量COより小となる。これにより、高周波信号の通
過時のグランドへの漏洩が低減される。即ち低損失な高
周波スイッチ装置となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波信号を切り
替える高周波スイッチ装置に関する。特に、信号線路と
グランド間の結合容量を低減させ、挿入損失を低減させ
るとともにアイソレーションを確保する高周波スイッチ
装置に関する。例えば、1入力端子に入力されたGHz 帯
の高周波を複数の端子に切り替える高周波スイッチ装置
に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、信号線路とグランド間に半導
体素子を接続した高周波スイッチ装置が知られている。
その1例を図15に示す。これは、アンテナからの信号
を受信回路へ、そして送信回路からの信号をアンテナへ
切り替える装置である。
【0003】例えば、アンテナから入力された信号を受
信する場合は、FET6をオンし、同時にFET7をオ
フにする。FET6がオンされるとFET6は数Ωの抵
抗となりA点はほぼグランド状態になる。また、このF
ET6のドレインに信号波長の1/4に設定されたλ/
4信号線路1が接続されているので、C点から送信回路
側を見たインピーダンスはほぼ無限大となる。これによ
り、アンテナからの信号は送信回路側には伝搬できな
い。一方、FET7がオフされるとFET7はハイイン
ピーダンスとなり、信号は受信回路側に伝搬する。しか
しながら、FET7のドレインソース間には数十〜数百
fFの接合容量が存在し、信号周波数が高くなると、信
号がオフ時にもこの接合容量を介してグランド側に漏洩
し、受信回路側への信号の伝搬量が低下するという問題
がある。
【0004】これを解決するために、例えば特開平8−
213802号公報に開示のマイクロ波スイッチ回路は
信号線路とFET素子6,7間にインダクタ8,9を挿
入している(図16(a))。この場合は、FET6の
オフ時には、インダクタ8とFET6の接合容量とで直
列共振回路が形成される。例えば、FET6をオフ、F
ET7をオンにすれば、FET6側即ち送信回路側でF
ETの接合容量とインダクタとで直列共振が起こり共振
電流が流れる。即ち、λ/4信号線路1の端子Cから送
信回路側を見たインピーダンスが無限大となり、アンテ
ナからの高周波信号は送信回路側には伝搬されない。逆
に、FET7側即ち受信回路側では、インダクタ9とF
ET7のオン抵抗との直列接続回路のインピーダンスが
無限大となり、λ/4信号線路2の端子Cから受信回路
側を見たインピーダンスは線路インピーダンスに等しく
なる。これにより、アンテナからの信号は受信回路に向
けて損失なく伝搬する。このような方策で、伝送信号の
漏洩を防いでいた。
【0005】また、他の例として特開平6−23260
1号公報に開示のマイクロ波スイッチ回路がある。これ
は、上記FET素子に並列にインダクタを設け、インダ
クタとオフ時のFET素子の接合容量との並列共振によ
って、インピ−ダンスを高めることにより挿入損失の低
減を実現させるものである(図16(b))。この場合
は、共振した時にハイインピーダンスになる現象を利用
している。即ちFET6をオフさせれば、並列共振(=
ハイインピーダンス)となりオフさせたFET6の接続
されている経路に高周波信号が伝搬される。もう一方の
FET7をオンさせれば、λ/4信号線路2からB点を
見たインピーダンスがほぼ0となり、C点からB点への
信号の伝搬は遮断される。このように、アイソレーショ
ンがなされる。FET6とFET7のオン、オフを逆転
させれば信号の伝搬、遮断の関係も逆転できる。この場
合には、共振現象を利用して挿入損失の低減を実現させ
ている。
【0006】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、両者が利
用する上記共振現象は特定の周波数帯のみ有効であり、
共振から外れる他の周波数帯域、従って、広い帯域信号
に対しては、挿入損失およびアイソレーション特性は改
善されない。また、上記共振現象は温度変化等の環境変
化の影響を受けやすいという欠点がある。即ち、温度変
化によってインダクタのインダクタンス、FETの接合
容量が変化すると、それにより上記共振周波数が変化す
る。従って、前者の従来例では温度変化によって共振条
件から外れれば、アイソレーションが低下することで挿
入損失が増大する。また、後者の従来例では、温度変化
によって共振条件から外れれば、挿入損失が低減できな
い。また、製造上、両者とも誘導成分としては、例えば
チップインダクタを採用する必要がある。これは、省ス
ペース化・小型化という近来の電子機器の要求に応える
ものではない。また、半導体製造技術によってインダク
タを作製する場合であっても、マイクロ波帯ではスパイ
ラルインダクタを使うことである程度の面積を必要と
し、ひいてはコスト高につながるという問題もある。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は、信号線路と半導体
素子間に容量素子を形成することによって、グランドへ
の信号の漏洩を低減させるとともに入力−出力オフポー
ト間のアイソレーション特性を確保する高周波スイッチ
装置を提供することである。特に、上記容量素子を信号
線路に直接形成し、省スペースとすることにより高周波
スイッチ装置をさらに小型化することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項1に記載の高周波スイッチ装置は、半導体基
板上に製造された高周波スイッチ装置であって、同一平
面上に形成された信号線路とグランド間に少なくとも2
つの端子を具備する少なくとも1つの半導体素子を備
え、その半導体素子をオン/オフすることによって、高
周波信号の通過/遮断を制御する高周波スイッチ装置で
あって、その半導体素子に容量素子を直列に形成し、通
過時の損失を低減させることを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の高周波スイッチ装
置は、容量素子がその信号線路に直接形成された絶縁膜
と導電膜とから成ることを特徴とする。
【0010】また、請求項3の高周波スイッチ装置は、
半導体素子が3端子を有するトランジスタ素子であるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4の高周波スイッチ装置は、半導体
素子がダイオード素子であることを特徴とする。
【0012】請求項5の高周波スイッチ装置は、信号線
路の両側にグランドがある間隔を持って形成されたタイ
プの伝送路、即ちコプレーナ線路であることを特徴とす
る。
【0013】請求項6の高周波スイッチ装置は、信号波
長の約1/4の間隔の少なくとも2つの位置で、容量素
子を備えた半導体素子をそれぞれ設け、それらの半導体
素子を同時に制御するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【作用および効果】請求項1に記載の高周波スイッチ装
置によれば、信号線路とグランド間に少なくとも2つの
端子を具備する少なくとも1つの半導体素子を設け、そ
の半導体素子に直列に容量素子を形成している。半導体
素子のオフ時の等価容量は、形成された容量素子と半導
体素子の有する接合容量の合成となる。容量素子は半導
体素子の有する接合容量に直列に形成されるので、その
合成インピーダンスをより大きくすることができる。よ
って、高周波信号はグランド側にはほとんど漏洩され
ず、接続された回路に送出される。即ち、挿入損失が低
減される。
【0015】また、半導体素子のオン時には、上記容量
素子は例えば数Ωのオン抵抗によってグランドに接続さ
れる。これにより、信号線路のその点でのインピーダン
スをほぼ0とすることができる。即ち、高周波信号が遮
断される。以上のように、本発明は高周波スイッチ装置
としてのオン/オフ制御を、共振現象によらずに行うの
で温度変化等の環境変化の影響を受けにくく、安定な動
作が可能となる。このスイッチ回路を分岐回路と組み合
わせ、切替スイッチを構成する場合には、分岐点から高
周波信号の波長λに対して約λ/4の位置に形成するの
が望ましい。分岐点から半導体素子がオンされた側の分
岐回路を見たインピーダンスはほぼ無限大となり、その
方向への信号の分岐が阻止される。これにより、アイソ
レーション特性が向上できる。尚、容量素子は上記信号
線路と上記半導体素子間に設けてもよいし、また上記半
導体素子とグランド間に設けることもできる。また、上
記半導体素子は複数段設けても良い。複数段とすること
でさらにアイソレーション特性を向上させることができ
る。
【0016】また、請求項2に記載の高周波スイッチ装
置によれば、その信号線路に直接に絶縁膜と導電膜が設
けられて容量素子が形成されている。即ち、容量素子は
信号線路と絶縁膜と導電膜が重なり合って形成されてお
り、信号線路からの引き出し線がない。この構造によ
り、最も省スペースな容量素子となる。また、引き出し
線による損失も回避される。容量素子をこのように形成
しているので、より小型化された高周波スイッチ装置と
なる。
【0017】また、請求項3に記載の高周波スイッチ装
置によれば、信号線路とグランド間に半導体素子として
3端子を有するトランジスタ素子を備えている。このト
ランジスタは、例えばFETであり、ゲート電圧によっ
て発生せられる電界によって制御電流がほとんど0で、
そのオン/オフを高速に制御できる。尚、上記トランジ
スタはバイポーラ型でもよい。
【0018】請求項4に記載の高周波スイッチ装置によ
れば、信号線路とグランド間に半導体素子としてダイオ
ード素子を備えている。このダイオード素子は、例えば
PIN型ダイオードである。このPIN型ダイオードの
カソード側をグランドに接続し、アノード端子の電位を
制御すれば上記高周波信号がスイッチされる。例えば、
アノード端子に逆バイアスを印加すればPIN型ダイオ
ードはオフとなり、高周波信号が出力される。逆にアノ
ード端子に順バイアスを印加すればPIN型ダイオード
はオンとなり、高周波信号は遮断される。PIN型ダイ
オードのオフ時の接合容量は、FETのそれより小さい
ので挿入損失がより低減される。尚、上記ダイオードは
ショットキ−ダイオードでも.良い
【0019】請求項5に記載の高周波スイッチ装置によ
れば、信号線路とグランドがある間隔で形成されたコプ
レーナ線路となっている。形成するコンデンサの一方の
電極として導電層を使用し、絶縁層を介した他方の電極
に信号線路あるいはグランドを使用することで小型な高
周波スイッチ装置となる。
【0020】請求項6に記載の高周波スイッチ装置によ
れば、信号線路において、信号波長の約1/4間隔の少
なくとも2つの位置で、容量素子を備えた半導体素子を
それぞれ設けている。例えば、下流側の1つの半導体素
子をオンしてその位置で信号線路をグランドに接続する
ことで、約1/4波長の上流位置で、下流側を見たイン
ピーダンスはほぼ無限大となる。よって、その上流側の
位置で、さらに、半導体素子をオンして信号線路をグラ
ンドに接続すると、その位置から下流側を見たインピー
ダンスもほぼ無限大であるので、その位置でのアイソレ
ーションが不完全な場合にも、下流側のインピーダンス
は大きいため、信号の漏れが防止される。従って、この
ような構成にすれば、挿入損失の低減効果に加えアイソ
レーション特性もより向上させることができる。尚、ア
イソレーション特性とは、半導体素子をオンして高周波
信号の通過をオフさせた時の出力端子への信号の漏れを
少なくする特性である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例
に限定されるものではない。 (第1実施例)図1に本発明の高周波スイッチ装置を示
す。図は、GaAs基板上に作製された同装置の上面図
である。本発明には、半導体素子としてFETが用いら
れる。本発明の高周波スイッチ装置は、信号線路10
0、グランド200、これらの間に形成されたFET3
00そして容量素子であるコンデンサ400から構成さ
れる。このコンデンサ400は、後述する導電膜11
0、絶縁膜120(図2)と信号線路100との重なり
によって形成される。その重なりサイズは、約50μm
×10μmである。また、FET300のドレイン電極
310はこのコンデンサ400に、ソース電極312は
グランド200に接続されている。また、この場合、信
号線路100とグランド200はある間隔で形成された
コプレーナ線路であり、その特性インピ−ダンスは50
Ωに設計されている。
【0022】図2に上記高周波スイッチ装置の断面図を
示す。図は図1に示すx、x’、x’’で切り取った断
面図である。断面図を用いてその構造を説明する。この
構造は、エピタキシャル成長技術、フォトリソグラフィ
技術、半導体エッチング技術、絶縁膜形成技術、電極形
成技術、金メッキ技術等の所謂半導体プレーナー加工技
術によって作製される。上記FET300は、半絶縁性
GaAs基板上に上記技術により形成されたドレイン、
ゲート、ソースから構成される。また、上記コンデンサ
400は、基板上に順に、導電膜110、SiNからな
る絶縁膜(誘電体膜)120、そして信号線路100に
よって形成される。上記3者の重なった部分がコンデン
サ400である。この容量は、例えば150fFに設定
される。そして、FET300のドレイン電極310と
上記導電膜110が接続された構造となっている。以上
の構造に、ゲート配線の先とゲート端子の間に抵抗を挿
入したものを回路で示せば図3の回路図となる。
【0023】図3において、入力端子から信号線路10
0に入力された高周波信号は、このコンデンサ400を
介しFET300を経てグランド200に流れることに
なる。この流れる量をFET300によって制御すれ
ば、出力端子での高周波信号のオン・オフが制御され
る。
【0024】次に、図4を用いてこの高周波スイッチ装
置の動作を説明する。図は、誘導成分を省略した図3の
等価回路である。FET300のゲートは、図示しない
ゲート端子に抵抗を介して接続されており、そのゲート
端子に所定の電圧を印加することでこのFET300は
オン・オフされる。例えば、ゲート端子の電位を0Vに
してFET300をオンにすればドレイン・ソース間が
導通する。この時のオン抵抗は、数Ωとなる。即ち、信
号線路100は、コンデンサ400(≒150fF)と
数Ωの抵抗を介してグランドに接続される(図4
(a))。この時、コンデンサ400とオン抵抗からな
る合成インピ−ダンスは、信号周波数に対して十分小さ
く、この点で信号線路はグランドに接続されたことにな
り、高周波信号はここで反射され、その先には伝搬しに
くくなる。これで、高周波信号がオフされる。
【0025】一方FET300がオフされた場合、その
等価回路は、図4(b)に示すようにコンデンサ400
の容量C1(≒150fF)とFET300のオフ時の
ドレイン・ソース間接合容量C0との直列接続となる。
従って、その合成容量(≒28fF)は上記接合容量C
0(≒35fF)より小さくなり、高周波信号に対する
インピーダンスをコンデンサ400を付加しない場合に
比べてより大きくすることができる。これは、コプレー
ナ線路から見れば、線路の途中に何もつながれていない
状態により近づけることを意味する。従って、高周波信
号の伝送損失、即ち、スイッチ装置による挿入損失を低
減させることができる。このようにして、従来より損失
を低減した高周波信号の通過を実現することができる。
【0026】図5に、図3の回路でコンデンサ400の
ない従来例と図3の回路での実施例の比較を示す。比較
は、高周波スイッチ装置の挿入時における挿入損失の特
性比較である。横軸が周波数、縦軸が信号レベルであ
る。これは、75GHz〜110GHzの高周波信号を
高周波スイッチ装置に入力した場合の、挿入損失をネッ
トワークアナライザで測定した結果である。周波数7
6.4GHzにおいて従来では−1.4dBの損失があ
ったが、本実施例では−0.3dBに改善されている。
【0027】このように、信号線路100直下にコンデ
ンサ400を形成し、FET300に接続すれば、信号
の通過時における信号のグランドへの漏洩を改善するこ
とができる。これにより挿入損失がより低減された高周
波スイッチ装置となる。
【0028】尚、上記説明では、簡単のため1つのFE
T300で説明したが、実際は図1の上面図に示した様
に、信号線路100の両側に線対称に2個のFET30
0が配設されている。従って、回路図も図6に示すよう
にコンデンサ400に同特性の2個のFET300が並
列接続された回路となる。
【0029】この構造には、また他の優れた効果があ
る。一般に、信号線路内に高周波信号が入力されると、
高周波信号の電磁界分布は信号線路の中心線に対し線対
称に形成される。この電磁界分布が、抵抗素子やコンデ
ンサ素子によってその対称性が乱されると透過特性の低
下の原因となる。本実施例では、上記同特性のFET3
00が対称位置に配設されているため、いかなるバイア
ス状態であっても、その電磁界分布の対称性を乱すこと
はない。従って、このような構造とすれば、電磁界分布
の乱れによる挿入損失の増大も抑制することができる。
【0030】(第2実施例)図7に本発明の高周波スイ
ッチ装置の第2実施例を示す。図は、回路図である。本
実施例の第1実施例と異なる所は、電気長が信号波長の
約1/4の信号線路100a,bを用いて信号線路10
0を形成し、一つの信号線路100bの両端に、コンデ
ンサ400を備えたFET300をそれぞれ設けたこと
である。これにより、アイソレーション特性の向上を実
現している。
【0031】例えば、1つのFET300aをオンにす
れば、入力側に設けられた1つの信号線路100aはコ
ンデンサ400とFET300aの数Ωのオン抵抗を介
してグランド200に接続される。これにより、A点か
ら出力側を見たインピーダンスはほぼ無限大となり、信
号はA点以降、次段にはほとんど伝搬されない。
【0032】また、漏洩した場合でも、次段に設けられ
た同様な信号線路100bとコンデンサ400を備えた
FET300bの作用により、B点から出力側を見たイ
ンピーダンスがほぼ無限大となり、漏れ信号が出力側に
伝搬することが防止される。これにより、アイソレーシ
ョン特性を向上させることができる。
【0033】図8に入力端子Aから出力端子150まで
の透過特性を示す。横軸が周波数であり、縦軸が信号レ
ベルである。周波数76.4GHzで図3の回路の場合
には7.5dBであったアイソレーションが、本回路で
は21.7dBとなった。従って、このような構成にす
れば、挿入損失を低減させるとともにアイソレーション
特性も向上させることができる。
【0034】(第3実施例)図9に本発明の高周波スイ
ッチ装置の第3実施例を示す。図は、回路図である。本
実施例では、複数の1/4波長信号線路と複数のFET
300を用いた1入力3出力の高周波スイッチ装置であ
る。この場合も、信号線路100直下にはコンデンサ4
00が形成され、FET300と接続されている。これ
により、アイソレーション特性の向上と挿入損失が低減
された高周波スイッチ装置となる。
【0035】例えば、FET300aをオフにし、他の
FET300b、300cをオンにすれば、入力された
高周波信号は出力端子150aから出力される。所定の
FETをオフにし他のFETをオンにすれば、所定の出
力端子から信号が得られる。
【0036】図10に出力端子150aで見た挿入損失
とアイソレーション特性を示す。横軸が周波数であり縦
軸が信号レベルである。図で示されるように、周波数7
6.4GHzにおいては、挿入損失2.7dB、アイソ
レーション特性12.2dBが得られた。従って、この
ような構成にすれば、挿入損失を低減させるとともにア
イソレーション特性も向上された高周波スイッチ装置が
実現できる。
【0037】(変形例)以上、本発明の一実施例を示し
たが、他に様々な変形例が考えられる。例えば、第1実
施例においては信号線路100とグランド200はある
間隔を持って形成されたコプレーナ線路としたが、図1
1に示すように信号線路100をマイクロストリップ線
路としてもよい。接続される伝送線路に応じてこのよう
に形成してもよい。
【0038】この場合、グランドの引き出しが困難にな
るので、図12に示すようにスルーホールによってグラ
ンド200が裏面に延長されている。図は、図11のx
x’x''断面である。これにより、グランドを容易に引
き出すことができる。
【0039】また、第1実施例においては図6に示すよ
うに1つのコンデンサ400に2つのFET300を接
続したが、図13に示すようにそれぞれのFET300
に1つのコンデンサ400を形成してもよい。
【0040】また、第1実施例においては信号線路10
0の直下にコンデンサ400を形成したが、図14に示
すように信号線路100上に形成してもよい。基板上に
順に、信号線路100,SiNからなる絶縁膜120そ
して導電膜110を形成すれば同等のコンデンサ400
が形成できる。
【0041】また、上記実施例では、コンデンサ400
は信号線路100を利用して形成したがグランド200
を利用して形成してもよい。即ち、コンデンサ400を
FET300とグランド200間に形成してもよい。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる高周波スイッチ装
置の上面図。
【図2】本発明の第1実施例に係わる高周波スイッチ装
置の構成断面図。
【図3】第1実施例に係る高周波スイッチ装置の1例の
回路図。
【図4】第1実施例に係る高周波スイッチ装置の等価回
路と信号の流れを示す関係図。
【図5】第1実施例に係る高周波スイッチ装置の挿入損
失の改善を示す周波数特性図。
【図6】第1実施例に係る高周波スイッチ装置の回路
図。
【図7】第2実施例に係る高周波スイッチ装置の回路
図。
【図8】第2実施例に係る高周波スイッチ装置の挿入損
失とアイソレーションの改善を表す周波数特性図。
【図9】第3実施例に係る高周波スイッチ装置の回路
図。
【図10】第3実施例に係る高周波スイッチ装置の挿入
損失とアイソレーションを示す周波数特性図。
【図11】第1実施例の変形例に係る高周波スイッチ装
置の上面図。
【図12】第1実施例の変形例に係る高周波スイッチ装
置の構成断面図。
【図13】第1実施例に係る高周波スイッチ装置の変形
回路図。
【図14】第1実施例の変形例に係る高周波スイッチ装
置の構成断面図。
【図15】従来の高周波スイッチ装置の回路図。
【図16】従来の高周波スイッチ装置の回路図。
【符号の説明】
100 信号線路 100a,b 1/4波長信号線路 110 導電膜 120 絶縁膜(誘電体膜) 150 出力端子 200 グランド 300 FET 310 ドレイン電極 400 コンデンサ
フロントページの続き (72)発明者 塚田 浩司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 田中 雄一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5F038 AC05 AC15 AZ01 AZ03 CA02 CA12 CD03 CD18 DF02 DF14 EZ02 EZ14 EZ15 EZ20 5F102 FA10 GA16 GA18 GB02 GC01 GC05 GD01 GJ05 GL05 GV08 5J012 BA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に製造された高周波スイッチ
    装置であって、同一平面上に形成された信号線路とグラ
    ンド間に、少なくとも2つの端子を具備する少なくとも
    1つの半導体素子を備え、該半導体素子をオン/オフす
    ることによって高周波信号の遮断/通過を制御する高周
    波スイッチ装置において、 前記半導体素子に直列に容量素子を形成し、通過時の損
    失を低減させたことを特徴とする高周波スイッチ装置。
  2. 【請求項2】前記容量素子は、前記信号線路に直接形成
    された絶縁膜と導電膜とから成ることを特徴とする請求
    項1に記載の高周波スイッチ装置。
  3. 【請求項3】前記半導体素子は、3端子を有するトラン
    ジスタ素子であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の高周波スイッチ装置。
  4. 【請求項4】前記半導体素子は、ダイオード素子である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周
    波スイッチ装置。
  5. 【請求項5】前記信号線路は、前記グランドとある間隔
    をもって形成されたコプレーナ線路であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の高周
    波スイッチ装置。
  6. 【請求項6】前記容量素子を備えた前記半導体素子は、
    前記信号線路において、信号波長の約1/4の間隔の少
    なくとも2つの位置で設けられており、前記複数の半導
    体素子を同時にオン/オフ制御することを特徴とする請
    求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の高周波スイッ
    チ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6967517B2 (en) 2002-06-20 2005-11-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Switching device
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JP2020088643A (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 住友電気工業株式会社 単極双投スイッチ

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