JP2000348910A - チップ型サーミスタおよびチップ型サーミスタの抵抗値修正方法 - Google Patents

チップ型サーミスタおよびチップ型サーミスタの抵抗値修正方法

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JP2000348910A
JP2000348910A JP11158354A JP15835499A JP2000348910A JP 2000348910 A JP2000348910 A JP 2000348910A JP 11158354 A JP11158354 A JP 11158354A JP 15835499 A JP15835499 A JP 15835499A JP 2000348910 A JP2000348910 A JP 2000348910A
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thermistor
exposed
surface electrode
electrode
resistance value
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Hidehiro Inoue
英浩 井上
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値のばらつきが少ないチップ型サーミス
タ、およびチップ型サーミスタの抵抗値修正方法を提供
する。 【解決手段】 チップ型サーミスタ11の上面に形成さ
れた絶縁層15に窓15aを備えている。この窓15a
から露出する表面電極13の一部13aを譲許すること
により、チップ型サーミスタ11の抵抗値を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば温度補償
回路や温度検出素子に用いられる抵抗値の精度が良いチ
ップ型サーミスタ、およびチップ型サーミスタの抵抗値
修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、正もしくは負の抵抗温度特性を有
する半導体セラミックスを用いたチップ型サーミスタ
が、温度検出素子や温度補償回路などにおいて幅広く用
いられている。また、プリント回路基板などに容易に表
面実装し得るチップ型サーミスタとして、種々の構造の
ものが提案されている。
【0003】従来のチップ型サーミスタを図7(a)、
図7(b)、図7(c)を参照して説明する。特開昭6
0−76103号公報には、図7(a)に示すような、
表面電極3をレーザトリミングして抵抗値修正を行った
チップ型サーミスタ1が開示されている。チップ型サー
ミスタ1は、図7(b)に示すように、半導体セラミッ
クスからなるサーミスタ素体2の一面上に表面電極3、
4を形成し、表面電極3、4のそれぞれの対向端部を覆
うように、ほうけい酸ガラス膜5を形成した後、所望の
抵抗値を有するように、表面電極3の一部6をレーザト
リミングで蒸発除去したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
トリミングにより、金属である電極3、4を蒸発させる
だけの大きなエネルギーを照射すると、発生する熱が表
面電極3下のサーミスタ素体2にまで伝わってサーミス
タ素体2を溶融したり、サーミスタ素体2にクラックを
発生させることがあり、所望の抵抗値を得ることが難し
かった。さらには、チップ型サーミスタ1の機械的強度
が劣化するという問題があった。
【0005】また、表面電極3はサーミスタ素体2と接
しているため、サーミスタ素体2にダメージを与えずに
表面電極3およびほうけい酸ガラス膜5を溶解、蒸発さ
せることは困難であった。
【0006】また、サーミスタ素体2にできるだけ熱を
伝えないように、高いエネルギーで瞬時にトリミングを
行うと、サーミスタ素体2のトリミング部とその近傍と
に大きな温度差が生じ、熱ストレスによるクラックが増
えるという問題があった。
【0007】上述のように、従来のレーザトリミングで
抵抗値を修正するチップ型サーミスタ1では、抵抗値の
ばらつきが大きくならざるを得ず、所望の抵抗値のサー
ミスタを高精度に得ることができなかった。加えてチッ
プ型サーミスタ1は、レーザトリミング時にサーミスタ
素体2に発生するクラックのために機械的強度が低下し
ており、回路基板への実装時に機械的ストレスにより破
壊してしまうという問題があった。
【0008】この発明の目的は、抵抗値精度が良いチッ
プ型サーミスタ、およびこのチップ型サーミスタにおけ
る抵抗値修正方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この第1の発明に係るチ
ップ型サーミスタは、サーミスタ素体と、このサーミス
タ素体の主面において互いに対向するように形成された
表面電極と、この表面電極をほぼ被覆するように前記サ
ーミスタ素体の主面に形成された絶縁層と、前記表面電
極にそれぞれ電気的に接続され、かつ前記サーミスタ素
体の両端部に形成された外部電極と、を備え、前記表面
電極は前記絶縁層から露出しており、その露出した位置
から表面電極が除去されていることを特徴とする。
【0010】この第2の発明に係るチップ型サーミスタ
は、前記表面電極は、前記サーミスタ素体の主面に形成
された絶縁層を除去した個所から露出しており、かつ、
その露出した位置から表面電極が除去されていることを
特徴とする。
【0011】この第3の発明に係るチップ型サーミスタ
は、前記表面電極は、前記サーミスタ素体の側面側にお
いて露出しており、かつ、その露出した位置から表面電
極が除去されていることを特徴とする。
【0012】この第4の発明に係るチップ型サーミスタ
の抵抗値修正方法は、サーミスタ素体と、このサーミス
タ素体の主面において互いに対向するように形成された
表面電極と、この表面電極の一部を露出させ、かつ、こ
の表面電極をほぼ被覆するように前記サーミスタ素体の
主面に形成された絶縁層と、前記表面電極にそれぞれ電
気的に接続され、かつ前記サーミスタ素体の両端部に形
成された外部電極とを備えたチップ型サーミスタを準備
し、前記露出した表面電極の除去量を制御して前記外部
電極間の抵抗値を所望の抵抗値にすることを特徴とす
る。
【0013】この第5の発明に係るチップ型サーミスタ
の抵抗値修正方法は、前記表面電極を除去する工程が、
前記サーミスタ素体の主面に形成された絶縁層を除去し
た個所から露出した表面電極を除去することにより行わ
れることを特徴とする。
【0014】この第6の発明に係るチップ型サーミスタ
の抵抗値修正方法は、前記表面電極を除去する工程が、
前記サーミスタ素体の側面側において露出した表面電極
を除去することにより行われることを特徴とする。
【0015】この第7の発明に係るチップ型サーミスタ
の抵抗値修正方法は、前記表面電極を除去する工程が、
エッチングにより行われることを特徴とする。
【0016】これにより、サーミスタ素体にレーザーに
よる熱ストレスを与えることなく抵抗値修正を行なうこ
とができ、抵抗値のばらつきが小さく、かつ機械的強度
の高いチップ型サーミスタを高精度に得ることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】
【0018】
【実施例1】この発明における一つの実施の形態につい
て、図1(a)、図1(b)、図1(c)に示すチップ
型サーミスタ11を参考に説明する。
【0019】チップ型サーミスタ11は、半導体セラミ
ックスよりなるサーミスタ素体12と、このサーミスタ
素体12の上面に形成された表面電極13、14と、こ
の表面電極13、14を被覆するようにサーミスタ素体
12の上面のほぼ全面に形成された絶縁層15およびサ
ーミスタ素体12の下面全面に形成された絶縁層16
と、サーミスタ素体12の両端部に形成された外部電極
17、18とからなる。
【0020】表面電極13、14は、例えばNi−Cr
合金、Agなどで形成されている。これらの金属で、N
i−Cr合金(第1層)、Ag層(第2層)からなる2
層の積層膜により構成してもよい。表面電極13、14
は、スクリーン印刷などの厚膜工法でもよいが、好まし
くは、蒸着、スパッタリング、もしくは電気メッキなど
の薄膜形成法により、より正確な形状を有するように形
成される。
【0021】絶縁層15、16は、例えば感光性ポリイ
ミドなどの耐熱性樹脂を用いて形成され、一部を露光さ
せることにより、表面電極13の一部13aが露出する
ように、窓15aが設けられている。ここで耐熱性樹脂
とは、150℃の温度に耐え得る程度の耐熱性、詳しく
は、ASTM法D648による熱変形温度が150℃以
上である樹脂をいうものとする。絶縁層15、16は、
好ましくは、耐熱性樹脂をスピンコートすることにより
均一な厚みに形成される。
【0022】外部電極17、18は、下地層17a、1
8aと、外側層17b、1bとを積層した構造を有す
る。下地層17a、18aは、表面電極13、14との
接合性に優れた導電性材料により構成され、その種類に
ついては、表面電極13、14の材料によって適宜選択
される。具体的には、Ni−Cr合金、Agなどがあ
り、この他、第1層としてNi−Cr合金、第2層とし
てAgからなる2層構造のものがある。また、外側層1
7b、18bは、半田付け性に優れた材料、Sn,P
b,Sn−Pb合金などで構成することができる。さら
に、下地層17a、18aと外側層17b、18bとの
間に、下地層を保護し、かつ外側層との付着強度に優れ
た中間層を、例えばNiなどにより形成してもよい。
【0023】チップ型サーミスタ11では、表面電極1
3、14の対向面積および対向距離により抵抗値が決定
されるため、表面電極13、14を正確に形成すること
ができれば設計値に近い抵抗値のサーミスタ21を得る
ことができる。表面電極13、14の形成寸法精度を高
めても、サーミスタ素体12の固有抵抗、大きさのばら
つきが発生し、チップ型サーミスタ11の抵抗値を十分
に高めることは困難である。ところが、この発明のチッ
プ型サーミスタ11では、表面電極13の主面の一部1
3aが絶縁層15で被覆されずに外部に露出されてお
り、かつ、この露出した表面電極13の一部13aが除
去されている。すなわち、チップ型サーミスタ11の上
面に形成された絶縁層15に窓15aを備えており、窓
15aから露出する表面電極13の一部13aを除去す
ることにより、チップ型サーミスタ11の抵抗値が設計
抵抗値もしくはその許容誤差範囲の抵抗値となるように
調整され、抵抗値を高精度に制御することができる。
【0024】なお、上記表面電極13の一部13aを除
去する方法については、表面電極13、14を覆う絶縁
層15に窓15aを形成しておき、この窓15aを通じ
て酸を用いたエッチングで行なう。電極除去方法として
は、その他、サンドブラスト法や、不活性ガスやイオン
を用いたスパッタリンクによるドライエッチング法、さ
らに反応性ガスを用いたリアクティブ・イオン・エッチ
ング法などでも行うことができる。
【0025】また、上記表面電極13の一部13aを除
去する態様については、その除去部分は、一方の表面電
極13の一ヶ所のみに限定される理由はなく、複数箇所
設けてもよい。すなわち、図2に示すチップ型サーミス
タ11aのように、さらに窓15bを通じて表面電極1
4の一部14aが除去され、二ヶ所の除去部分により所
望の抵抗値が得られるように調整されていてもよい。
【0026】さらに、図3に示すチップ型サーミスタ1
1bのように、窓15aを通じて除去される表面電極1
3の一部13bは、窓15aから露出した表面電極13
に加えて、さらにエッチングを進行させ、絶縁層15下
の表面電極13に至って除去部分を形成してもよい。エ
ッチング量は、酸水溶液をエッチング液に用い、エッチ
ング液への浸漬時間や酸濃度を変更することにより、適
宜選択することができる。この場合、抵抗値の調整幅を
大きくすることができる。
【0027】次に、チップ型サーミスタ11についての
具体的な実施例につき、図4(a)〜(n)を参照して
説明する。
【0028】上記チップ型サーミスタ11は以下の製造
方法にて作製される。まず、Mn酸化物、Ni酸化物お
よびCo酸化物をバインダーと共に混練し、スラリーを
調製し、これをドクターブレード法によりシート状に成
形し、65×65mmの平面形状を有するようにカット
し、矩形のグリーンシートを得た。このグリーンシート
を複数枚積層し、圧着した後、1300℃で1時間の条
件で焼成し、図4(a)に示す50×50×0.5mm
の寸法のサーミスタウエハー19を得た。
【0029】次に、図4(b)に示すように、ウエハー
19の上面の全面にAg膜を、スパッタリングにて0.
5μmの厚みとなるように形成し、電極膜20を形成し
た。この電極膜20は最終的に表面電極13、14を形
成するものである。
【0030】さらに、図4(c)に示すように、電極膜
20上に、フォトレジスト材をスピンコートし、厚み1
μmのフォトレジスト層21を形成した。そして、図4
(d)に示すように、フォトレジスト層21上に所定形
状のマスク22aを当接し、露光した。図4(e)にマ
スク22aの平面形状を示す。
【0031】次に、露光後に、溶剤を用いて、図4
(f)に示すように、フォトレジスト層21をパターニ
ングした。続いて、電極膜20のうち、フォトレジスト
層21で覆われていない部分のAg膜を硝酸水溶液でエ
ッチングして除去し、図4(g)に示すように、電極膜
20aをパターニングした。
【0032】さらに、パターニングされた電極膜20a
上に残存しているフォトレジスト層21を溶剤にて除去
し、図4(h)に示すように、サーミスタウエハー19
上にパターニングされた電極膜20aを得た。電極膜2
0a同志の距離W1を200μmとし、この距離W1
は、個々のサーミスタ素子部分における一対の表面電極
13、14間の対向距離となる。
【0033】その後、サーミスタウエハー19内におけ
る電極膜20a、20a間(個々のサーミスタ素子部
分)の抵抗値を測定した。
【0034】次に、図4(i)に示すように、上記サー
ミスタウエハー19の上面に絶縁層15として4μmの
厚みの感光性ポリイミド膜をスピンコートにより形成
し、さらに、図4(j)に示すように、この感光性ポリ
イミド膜に窓15aが形成されるよう、感光性ポリイミ
ド膜上にマスク22bを当てて露光して現像し、溶剤で
除去した。窓15aは、最終的に窓15aから露出する
表面電極13を除去し、測定した個々のサーミスタ素子
部分を所定の抵抗値に調整するものである。したがっ
て、窓15aは、あらかじめ電極膜20aの露出部分で
抵抗値調整に必要なエッチングができるよう、所定の位
置に所定の大きさで形成する。この窓15aの大きさま
たは窓15aの電極膜20aに対する位置は、先に測定
した電極膜20a、20a間の抵抗値に基づいて決定さ
れる。図4(k)に絶縁層15である感光性ポリイミド
膜に窓15aが形成されたサーミスタウエハー19の平
面形状を示す。
【0035】また、上記サーミスタウエハー19の下面
にも絶縁層16として4μmの厚みのポリイミド膜をス
ピンコーティングにより形成し、サーミスタウエハー1
9上下面のポリイミド膜を400℃で熱処理して硬化さ
せた。
【0036】その後、上下面に絶縁層15、16を形成
したサーミスタウエハー19の上面に、ダイヤモンド刃
を1kg・fの圧力で押圧しながら、縦溝C、横溝Dを
形成した。この縦溝C、横溝Dは、最終的に得られるサ
ーミスタ素体12の長辺、短辺にあたるもので、図4
(k)の点線で示す位置に、それぞれ1mm、0.5m
mの間隔で直交するように形成した。
【0037】しかる後、図4(l)に示すように、上記
サーミスタウエハー19を縦溝Cに沿って短冊状に分割
した。この短冊状のウエハー分割体23の幅W2は、サ
ーミスタウエハー19を個々に分割したサーミスタ素体
12の長辺の長さとなる。
【0038】さらに、図4(m)に示すように、上記短
冊状のウエハー分割体23の両側面に、それぞれ0.5
μmのNi−CrおよびAg積層膜17a、18aを形
成した。さらに、下地層の積層膜17a、18a上に、
湿式電解メッキにより、外側層のNi膜(図示せず)お
よびSn膜17b、18bをそれぞれ2μmの厚みとな
るように形成した。
【0039】なお、下地層を印刷またはディッピングで
付与する方法もあるが、次の工程で2回目のブレイクを
しやすいよう、下地層はできるだけ薄くしかもオーミッ
ク性、剥離強度などが十分である必要がある。これに
は、スパッタリングまたは蒸着が好ましい。また、この
下地層の上にメッキ上地層を形成するには、この下地層
はAgやAuのように導電性が高く、空気中などで酸化
しない金属が望ましい。Ni−Cr合金膜のように、酸
化しやすい金属を下地層とする際には、その上層にAg
やAuなどを形成しておいたほうがよい。
【0040】さらに、外部電極17、18を形成した上
記短冊状のウエハー分割体23を図4(k)、図4
(l)の横溝Dに沿って分割し、複数のサーミスタ素子
24を得た。このサーミスタ素子24の正面図を図4
(n)に示す。このとき、サーミスタ素体12の寸法
は、長辺1mm、短辺0.5mm、厚み0.5mmであ
った。なお、このサーミスタ素子24は、抵抗値が所望
の抵抗値より1〜5%低くなるように作製した。
【0041】サーミスタ素子24は、上述のように、所
望の抵抗値よりいくらか低い抵抗値に作製されている。
そこで、所定の抵抗値に調整するため、絶縁層15の窓
15aから外部に露出している表面電極13の一部13
aを除去した。この表面電極13の一部13aを除去す
る方法は、酸によるエッチングにより行なった。すなわ
ち、サーミスタ素子24を硝酸水溶液に浸漬し、絶縁層
15の窓15aから露出した表面電極13をエッチング
し、表面電極13の一部13aを除去した。その後、純
水で洗浄することにより、図1(a)に示すようなチッ
プ型サースタ11を得た。
【0042】このようにして得られたチップ型サーミス
タ11の抵抗値が所望の抵抗値よりまだ低い場合は、さ
らにエッチングを進行させ、チップ型サーミスタ11の
抵抗値が設計値もしくはその許容誤差範囲の抵抗値とな
るように、除去部分のエッチング量を調整すればよい。
【0043】なお、上記実施例で、表面電極13、14
を覆う絶縁層15として感光性ポリイミド膜を用いた
が、感光性のあるガラスペーストをスクリーン印刷して
もよい。また、サーミスタウエハー19をスクライブ法
で分割したが、縦溝C、横溝Dに沿ってダイシングソウ
で切断してもよい。
【0044】また、露出した表面電極13を除去する方
法として、サンドブラスト法やドライエッチング法、さ
らにリアクティブ・イオン・エッチング法なども用いる
ことができる。
【0045】
【実施例2】この発明における他の実施の形態につい
て、図5(a)、図5(b)、図5(c)に示すチップ
型サーミスタ31を参考に説明する。ただし、実施例1
のチップ型サーミスタ11と同一のものについては同一
の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0046】チップ型サーミスタ31は、チップ型サー
ミスタ11と同様、半導体セラミックスよりなるサーミ
スタ素体12と、このサーミスタ素体12の上面に形成
された表面電極33、34と、この表面電極33、34
を被覆するようにサーミスタ素体12の上面全面に形成
された絶縁層15およびサーミスタ素体12の下面全面
に形成された絶縁層16と、サーミスタ素体12の端面
に形成された外部電極17、18とからなる。
【0047】チップ型サーミスタ31では、絶縁層15
から露出する表面電極33、34の一部33a、33
b、34a、34bを除去することにより、チップ型サ
ーミスタ31の抵抗値が設計抵抗値もしくはその許容誤
差範囲の抵抗値になるように調整している。すなわち、
表面電極33、34の一部33a、33b、34a、3
4b、この場合は表面電極33、34の両側縁が、絶縁
層15で被覆されずにサーミスタ素体12の側面側にお
いて外部に露出しており、かつ、この露出した表面電極
33、34の一部33a、33b、34a、34bがサ
ーミスタ素体12の上面内方に向かって除去されてい
る。
【0048】なお、上記表面電極33、34の一部33
a、33b、34a、34bを除去する方法について
は、表面電極33、34の両側縁をサーミスタ素体12
の側面側において露出するように形成しておき、このサ
ーミスタ素体12の側面側において露出した表面電極3
3、34を、酸を用いたエッチングによりサーミスタ素
体12の上面内方に向かって除去していく。
【0049】また、上記表面電極33、34の一部33
a、33b、34a、34bを除去する態様について
は、その除去部分は、必ずしも一対の表面電極33、3
4の両側縁四ヶ所に形成される必要はなく、両側縁の少
なくとも一部を除去すればよい。すなわち、図6(a)
に示すチップ型サーミスタ31aのように、まず、図6
(b)に示すように、表面電極33、34のうち、表面
電極33の一方側縁の一部33cがサーミスタ素体12
の側面側に露出するように形成しておき、この露出した
位置からサーミスタ素体12の上面内方に向かって表面
電極33の一部33cを除去し、除去部分の大きさによ
り抵抗値修正を行なってもよい。
【0050】なお、表面電極33、34の一部33a、
33b、34a、34bのエッチング量は、酸水溶液を
エッチング液に用い、エッチング液への浸漬時間や酸濃
度を変更することにより、適宜選択することができる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、この発明であるチッ
プ型サーミスタは、絶縁層から表面電極を露出させてお
き、その露出した表面電極を除去して抵抗値を調整す
る。この抵抗値修正方法によれば、レーザトリミングに
よる抵抗値調整のように、熱ストレスでサーミスタ素体
にクラックが発生することがない。したがって、より高
精度の抵抗値修正を行なうことができ、所望の抵抗値の
チップ型サーミスタを高精度に得ることができる。
【0052】これにより、抵抗値が設計値に近接したチ
ップ型サーミスタを判別するという煩雑な作業が軽減さ
れ、生産性が向上する。
【0053】さらに、このチップ型サーミスタは機械的
強度が高く、回路基板へ実装する際の熱ストレスよって
も壊れにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一つの実施の形態のチップ型サ
ーミスタを示しており、(a)は斜視図、(b)は平面
図、(c)は断面図および表面電極を除去した状態の拡
大斜視図である。
【図2】図1のチップ型サーミスタの一つの変形例を示
す平面図である。
【図3】図1のチップ型サーミスタの他の変形例を示す
平面図である。
【図4】図1に示したチップ型サーミスタの製造方法の
説明図である。
【図5】この発明に係る他の実施の形態のチップ型サー
ミスタを示しており、(a)は斜視図、(b)は平面
図、(c)は断面図である。
【図6】図5のチップ型サーミスタの一つの変形例を示
しており、(a)は表面電極を除去した後の平面図、
(b)は表面電極を除去する前の平面図である。
【図7】従来例のチップ型サーミスタを示しており、
(a)は抵抗値修正後の斜視図、(b)は抵抗値修正前
の斜視図である。
【符号の説明】
11、31 チップ
型サーミスタ 12 サーミ
スタ素体 13、14、 表面電
極 13a、13b、14a、33a、33b、33c、3
4a、34b 表面電極の一部 15、16 絶縁層 15a 窓 17、18 外部電

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ素体と、このサーミスタ素体
    の主面において互いに対向するように形成された表面電
    極と、この表面電極をほぼ被覆するように前記サーミス
    タ素体の主面に形成された絶縁層と、前記表面電極にそ
    れぞれ電気的に接続され、かつ前記サーミスタ素体の両
    端部に形成された外部電極と、を備え、 前記表面電極は、前記絶縁層から露出しており、その露
    出した位置から表面電極が除去されていることを特徴と
    するチップ型サーミスタ。
  2. 【請求項2】 前記表面電極は、前記サーミスタ素体の
    主面に形成された絶縁層を除去した個所から露出してお
    り、かつ、その露出した位置から表面電極が除去されて
    いることを特徴とする請求項1記載のチップ型サーミス
    タ。
  3. 【請求項3】 前記表面電極は、前記サーミスタ素体の
    側面側において露出しており、かつ、その露出した位置
    から表面電極が除去されていることを特徴とする請求項
    1記載のチップ型サーミスタ。
  4. 【請求項4】 サーミスタ素体と、このサーミスタ素体
    の主面において互いに対向するように形成された表面電
    極と、この表面電極の一部を露出させ、かつ、この表面
    電極をほぼ被覆するように前記サーミスタ素体の主面に
    形成された絶縁層と、前記表面電極にそれぞれ電気的に
    接続され、かつ前記サーミスタ素体の両端部に形成され
    た外部電極とを備えたチップ型サーミスタを準備し、 前記露出した表面電極の除去量を制御して前記外部電極
    間の抵抗値を所望の抵抗値にすることを特徴とするチッ
    プ型サーミスタの抵抗値修正方法。
  5. 【請求項5】 前記表面電極を除去する工程が、前記サ
    ーミスタ素体の主面に形成された絶縁層を除去した個所
    から露出した表面電極を除去することにより行われるこ
    とを特徴とする請求項4記載のチップ型サーミスタの抵
    抗値修正方法。
  6. 【請求項6】 前記表面電極を除去する工程が、前記サ
    ーミスタ素体の側面側において露出した表面電極を除去
    することにより行われることを特徴とする請求項4記載
    のチップ型サーミスタの抵抗値修正方法。
  7. 【請求項7】 前記表面電極を除去する工程が、エッチ
    ングにより行われることを特徴とする請求項4から請求
    項6のいずれかに記載のチップ型サーミスタの抵抗値修
    正方法。
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