JP2000348901A - サーミスタ薄膜の製造方法 - Google Patents

サーミスタ薄膜の製造方法

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JP2000348901A
JP2000348901A JP11156123A JP15612399A JP2000348901A JP 2000348901 A JP2000348901 A JP 2000348901A JP 11156123 A JP11156123 A JP 11156123A JP 15612399 A JP15612399 A JP 15612399A JP 2000348901 A JP2000348901 A JP 2000348901A
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Japan
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thin film
thermistor
sputtering
thermistor thin
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JP11156123A
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Akiyuki Fujii
映志 藤井
Hideo Torii
秀雄 鳥井
Atsushi Tomosawa
淳 友澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度・高信頼性のサーミスタ薄膜の製造方
法を提供する。 【解決手段】 下地基板2上に、スパッタリング法によ
りMnを主成分とした酸化物薄膜を形成し、酸化物薄膜
上に電極対を形成することによりサーミスタ薄膜を製造
する際、ターゲット4が、バッキンブプレート上に複数
個のMnを主成分とした酸化物焼結体ブロックを敷き詰
めてボンディングしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報機器、通信機
器、住設機器、自動車機器などの温度センサに用いる薄
膜サーミスタ素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度検知に用いる素子のなかでも酸化物
半導体材料を用いたサーミスタは、熱電対や白金測温抵
抗体と比較して、抵抗の温度変化が大きく温度分解能が
大きい、簡単な回路での計測が可能である、材料が安定
でかつ外界の影響を受けにくいため経事変化が小さく高
信頼性である、大量生産が可能であり安価である、など
といった特徴を有するため大量に使用されている。
【0003】従来サーミスタ素子には、Mn,Co,N
i,Feなどの遷移金属のスピネル型結晶構造を主成分
とした酸化物焼結体チップの端面にAgなどの電極を塗
布・焼き付けにより形成した構成のものが用いられてき
た。近年の電子機器の小型化・軽量化および高性能化に
伴い、サーミスタ素子にも素子サイズの超小型化(例え
ば1mm×0.5mmサイズ以下)や測定温度での抵抗値や
B定数の高精度化(例えば、ばらつき3%以内)が求め
られている。しかしながら、焼結体を用いた上記構成の
サーミスタでは加工精度の問題から超小型化が困難であ
る。また、小型化によりサーミスタ素子の使用温度での
抵抗値やB定数の値のバラツキが大きくなってしまうと
言った欠点があった。この問題を解決するために、サー
ミスタ材料および電極の形成に薄膜技術を用いた薄膜サ
ーミスタ素子の開発が盛んになされている。
【0004】薄膜サーミスタ素子は、Mn,Ni,C
o、Feなどからなる複合酸化物の焼結体をターゲット
に使用したスパッタリング法による膜形成、およびその
後の大気中熱処理(200〜800℃)によるスピネル
型構造への結晶化、さらにサーミスタ薄膜上への電極パ
ターン形成することにより得られる(特開平3−548
42号公報、および、増田陽一郎他:八戸工業大学紀
要、第8巻、P25〜34)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Mn、Ni、Co、F
eなどからなる複合酸化物の焼結体をターゲットに使用
したスパッタリング法により膜形成する際、膜厚や膜組
成にバラツキがあると、薄膜サーミスタ素子の抵抗値や
B定数の高精度化は実現できないため、スパッタリング
の際の成膜面積はターゲットサイズよりも小さくする必
要がある。すなわち、一度に大量の薄膜サーミスタ素子
を製造するためには、できるだけ大きなターゲット(例
えばφ10インチで厚み5mm)を用いてスパッタリン
グしなくてはならない。しかしながら、上記サーミスタ
材料は堅くてもろいため、大面積に均一にしかも緻密に
焼結させた上で、バッキングプレートにボンディングす
ることはかなり困難である。
【0006】本発明は、従来技術による上記問題点を解
決し、高精度・高信頼性の薄膜サーミスタ素子の製造方
法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の薄膜サーミスタ素子は、スパッタリングに
用いるターゲットに、Mnを主成分とした酸化物焼結体
ブロックを複数個用意し、それらのブロックを、バッキ
ングプレート上に隙間なく敷き詰めてボンディングした
構成を有することを特徴とするものである。
【0008】なお、下地基板を設置した基板ホルダーを
回転させながらスパッタ形成する事が望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明におけるサーミスタ
薄膜の製造方法について図面を用いて説明する。
【0010】図1は、サーミスタ薄膜を作製するために
用いたスパッタ装置のターゲットおよび基板ホルダー周
りの斜視図である。図1において1は下地基板を保持し
ている基板ホルダーで、2は基板ホルダーのターゲット
側に設置した下地基板(アルミナ基板:120×120
×0.3mm)、3は高周波電源(13.56MH
z)、4はターゲット、5はシールドカバー(開口部φ
200mm)である。
【0011】ターゲット4は、φ250mmのバッキン
グプレート(Cu)上に、40×40mm(×5mm:
厚み)、40×20mm(×5mm:厚み)、20×2
0mm(×5mm:厚み)の3種類のサイズのMnCo
Ni酸化物(いずれも組成Mn:Co:Ni=67:1
8:15)の焼結体ブロックを敷き詰めて、ボンディン
グすることによって作製した。なお、それぞれの焼結体
ブロック間の隙間は、すべて0.5mm以下となってい
る。
【0012】以下、本発明のサーミスタ薄膜の製造方法
について、具体的な実施の形態をあげて説明する。
【0013】下地基板には表面を研磨したアルミナ基板
(表面凹凸が0.03μm以下、120mm×120m
m×0.3mmサイズ)とガラス基板(120×120
×3mmサイズ)を用いた。いずれの基板を用いた場合
も、アルゴンと酸素の混合ガス(Ar/O2=18/2
SCCM)中で、400℃に加熱した基板ホルダーを回
転させながら(5回転/分)、180分間サーミスタ薄
膜を作製した。プラズマパワーは900W、成膜時の真
空度は1Paであった。そして、スパッタ後大気中80
0℃で10時間熱処理を行った。
【0014】ガラス基板上に形成したサーミスタ膜を分
析した結果、膜厚は1.82μmで、基板内での膜厚の
分布は1%であった。膜組成はMn:Co:Ni=6
5:19:16で、ターゲット組成殻ややずれていた
が、基板内でのばらつきは1%であった。また、サーミ
スタ薄膜内からバッキングプレート材料であるCuは検
出されなかった。
【0015】アルミナ基板上に作製したサーミスタ薄膜
は、熱処理後、電極としてのPt薄膜(厚み:0.1μ
m)をサーミスタ薄膜上の全面に形成し、その後通常の
フォトリソプロセスによりレジストパターンを形成し、
ArによるドライエッチングによりPt電極のくし形パ
ターン形成を行った。そして、ダイシング装置により基
板周辺部を除いて1×0.5mmサイズにカットするこ
とにより、サーミスタ薄膜を用いた薄膜サーミスタ素子
を25000個作製した。
【0016】得られた薄膜サーミスタ素子の抵抗の平均
値は153kΩ、B定数の平均値は3490Kであっ
た。ここで、作製した25000個の素子間におけるバ
ラツキは抵抗値が2%以内、B定数が0.5%以内であ
った。
【0017】また、経時変化および高温耐久性試験を行
った。その結果、大気中250℃における1000時間
放置後の変化は、すべての素子において抵抗値が2%以
内、B定数が1%以内であった。
【0018】以上の結果から、サーミスタ薄膜をスパッ
タリングで形成する際のターゲットを、Mnを主成分と
した酸化物焼結体ブロックを複数個用意し、それらのブ
ロックを、バッキングプレート上に隙間なく敷き詰めて
ボンディングした構成としたことにより、高精度で高信
頼性のサーミスタ薄膜が、1回のスパッタ成膜で大量に
製造することを可能とすることがわかる。
【0019】なお、本発明の実施の形態において、Mn
を主成分としたサーミスタ薄膜をMn−Co−Ni酸化
物としたが、これに限られるものではなく、Mn以外に
Co、Ni、Fe、Al、Cu、Crのうちの1種以上
の元素を含む組成とした場合においても同様に優れた結
果が得られた。
【0020】なお、本発明の実施の形態において、下地
基板にアルミナを用いたが、その他のセラミクス基板ま
たはガラス基板を用いた場合においても同様に優れた結
果が得られた。
【0021】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、Mnを主
成分とした酸化物焼結体のターゲット面積を大きくする
ことができるため、高精度・高信頼性のサーミスタ薄膜
を1回のスパッタ成膜で大量に製造することを可能とす
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーミスタ薄膜の製造に用いるスパッ
タ装置のターゲットおよび基板ホルダー周りの図
【符号の説明】
1 基板ホルダー 2 下地基板 3 高周波電源 4 ターゲット 5 シールドカバー
フロントページの続き (72)発明者 友澤 淳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E034 BA09 BB08 BC03 CB08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地基板上に、スパッタリング法により
    Mnを主成分とした酸化物薄膜を形成し、前記酸化物薄
    膜上に電極対を形成することによりサーミスタ薄膜を製
    造する方法であって、スパッタリングの際に用いるター
    ゲットが、バッキンブプレート上に複数個のMnを主成
    分とした酸化物焼結体ブロックを敷き詰めてボンディン
    グした構成であることを特徴とする薄膜サーミスタの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 下地基板を設置した基板ホルダーを回転
    させながらスパッタ形成する事を特徴とする請求項1記
    載のサーミスタ薄膜の製造方法。
JP11156123A 1999-06-03 1999-06-03 サーミスタ薄膜の製造方法 Pending JP2000348901A (ja)

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