JP2000348338A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法

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JP2000348338A
JP2000348338A JP2000093304A JP2000093304A JP2000348338A JP 2000348338 A JP2000348338 A JP 2000348338A JP 2000093304 A JP2000093304 A JP 2000093304A JP 2000093304 A JP2000093304 A JP 2000093304A JP 2000348338 A JP2000348338 A JP 2000348338A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板上に研磨残り等が残留しない情報
記録媒体用ガラス基板の製造方法等を提供する。 【解決手段】 ガラス基板の主表面を研磨する工程を有
する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前
記主表面を研磨する工程の後に、少なくとも前記主表面
を硫酸洗浄することによって、前記ガラス基板の表面粗
さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したとき、Ra=
0.1〜0.7nm、Rmax/Ra<20とすること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理機器の記録
媒体として使用される情報記録媒体、及びその基板の製
造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の情報記録媒体の一つとして磁気
ディスクがある。磁気ディスクは、基板上に磁性層等の
薄膜を形成して構成されたものであり、その基板として
はアルミやガラス基板が用いられてきた。しかし、最近
では、高記録密度化の追求に呼応して、アルミと比べて
磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔をより狭くすること
が可能なガラス基板の占める比率が次第に高くなってき
ている。このように増加の傾向にあるガラス基板は、磁
気ディスクドライブに装着された際の衝撃に耐え得るよ
うに一般的に強度を増すために化学強化されて製造され
ている。また、ガラス基板表面は磁気ヘッドの浮上高さ
を極力下げることができるように、高精度に研磨して高
記録密度化を実現している。
【0003】他方、ガラス基板だけではなく、磁気ヘッ
ドも薄膜ヘッドから磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、
巨大(大型)磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)に推移
し、高記録密度化に応えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように高記録
密度化にとって必要な低フライングハイト化のために磁
気ディスク表面の高い平滑性は必要不可欠である。加え
て、MRヘッドを用いた場合、サーマル・アスペリティ
ー(ThermalAsperity)の問題からも磁
気記録媒体の表面には高い平滑性が必要となる。このサ
ーマル・アスペリティーは、磁気ディスクの表面上に異
常突起があると、この突起にMRヘッドが影響をうけて
MRヘッドに熱が発生し、この熱によってヘッドの抵抗
値が変動し電磁変換に誤動作を引き起こす現象である。
なお、本発明でいう異常突起とは、表面粗さRaが0.
1〜0.7nm程度とする場合、Rmax/Raが20
以上となるような突起をいう。
【0005】このように、低フライングハイト化にとっ
ても、サーマル・アスペリティーの発生防止のためにも
磁気ディスク表面の高い平滑性の要請は日増しに高まっ
てきている。このような、磁気ディスク表面の高い平滑
性を得るためには、結局、高い平滑性の基板表面が求め
られるが、もはや、高精度に基板表面を研磨するだけで
は、磁気ディスクの高記録密度化を実現できない段階ま
できている。つまり、いくら、高精度に研磨しても基板
上に異物が付着していては高い平滑性は得られない。勿
論、従来から異物の除去はなされていたが、従来では許
容されていた基板上の異物が、今日の高密度化のレベル
では問題視される状況にある。一方、上述の高い平滑性
を有するガラス基板は、酸化セリウムの研磨砥粒を使っ
た研磨工程と、コロイダルシリカ砥粒を使った研磨工程
を経て得ていたが、磁気ディスク用ガラス基板がノート
型パソコンのハードディスクに搭載される2.5インチ
のガラス基板だけでなく、ディスクトップ型パソコンに
も有用であることがわかり、3インチ、3.5インチの
ガラス基板の需要が急速に高まってきている。このよう
な状況のもと、異なる研磨砥粒を使って研磨工程を行っ
ていてはコスト的に問題となってきており、酸化セリウ
ム砥粒を使って従来と同様の高い平滑性が得られるガラ
ス基板の製造方法が要求される。しかし、上述したよう
な異物は酸化セリウム砥粒による研磨工程の後で無視で
きないことがわかった。
【0006】この種の異物は、酸化セリウム等の研磨砥
粒を用いた表面粗さRaが1.0nm程度以下になるよ
うな精密研磨工程後に行われる通常の洗浄工程(中性洗
剤、水、IPA(イソプロピルアルコール)等による超
音波洗浄やスクラブ洗浄など)では除去できないもの
で、突起高さ(Rmax)は10nm程度のものであ
る。この種の異物は、酸化セリウム等の研磨砥粒を用い
た精密研磨工程が原因で生じるものであって、研磨残り
(突起)が主であると考えられる。最近では、例えば、
Rmaxで3nm以下、Raで0.3nm以下の超平滑
な表面粗さのガラス基板が求められてきており、このよ
うな状況では、この種の研磨残り等が問題となる。この
種の研磨残り等がガラス基板上に付着した状態で磁性膜
等の薄膜を積層すると、磁気ディスク表面に突部が形成
され、低フライング・ハイト化や、サーマル・アスペリ
ティーの防止の阻害要因になる。
【0007】本発明は、この種の研磨残り等がガラス基
板に残留することの防止を目的とする。また、他の目的
は、膜下欠陥となる研磨残り等を除去したガラス基板を
使用することにより、高い歩留まりで情報記録媒体を製
造することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を鑑みてなされたものであり、以下の構成を採用した。
【0009】(構成1)ガラス基板の主表面を研磨する
工程を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法にお
いて、前記主表面を研磨する工程の後に、少なくとも前
記主表面を硫酸洗浄することによって、前記ガラス基板
の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したと
き、Ra=0.1〜0.7nm、Rmax/Ra<20
とすることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製
造方法。
【0010】(構成2)ガラス基板の主表面を研磨する
工程と、ガラス基板の中に含まれる一部のイオンを、そ
のイオンより大きなイオン径のイオンに置換することに
よりガラス基板を強化する化学強化工程と、を有する情
報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記研磨
工程の後であって化学強化工程の前に、少なくとも前記
主表面を硫酸で洗浄する工程を有することを特徴とする
情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0011】(構成3)前記硫酸で洗浄する前に、アル
カリによる前洗浄を行うことを特徴とする構成2記載の
情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0012】(構成4)ガラス基板の主表面を研磨する
工程を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法にお
いて、前記主表面を研磨する工程の後に、少なくとも前
記主表面をアルカリ性を示す洗浄液で洗浄する工程と、
少なくとも前記主表面を硫酸で洗浄する工程と、を有す
ることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方
法。
【0013】(構成5)前記主表面を研磨する工程で使
用する研磨砥粒は、酸化セリウムであることを特徴とす
る構成1乃至4の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラ
ス基板の製造方法。
【0014】(構成6)ガラス基板の主表面を研磨する
工程を有する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法にお
いて、前記主表面を研磨する工程で使用する研磨砥粒
は、酸化セリウムであって、前記主表面を研磨する工程
の後、少なくとも前記主表面を硫酸で洗浄する工程を有
することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造
方法。
【0015】(構成7)前記硫酸で洗浄する前に、アル
カリによる前洗浄を行うことを特徴とする構成6記載の
情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0016】(構成8)前記主表面を硫酸で洗浄した
後、ガラス基板の中に含まれる一部のイオンを、そのイ
オンより大きなイオン径のイオンに置換することにより
ガラス基板を強化する化学強化工程を行うことを特徴と
する構成4乃至7の何れか一に記載の情報記録媒体用ガ
ラス基板の製造方法。
【0017】(構成9)前記主表面を研磨する工程は、
ガラス基板の表面粗さRaを1.0〜0.1nm以下と
なるように研磨することを特徴とする構成2乃至8の何
れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0018】(構成10)前記硫酸の洗浄工程で使用す
る硫酸は、濃度が25体積%以上であることを特徴とす
る構成2乃至9の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラ
ス基板の製造方法。
【0019】(構成11)情報記録媒体用ガラス基板
が、磁気ディスク用ガラス基板であることを特徴とする
構成1乃至10の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラ
ス基板の製造方法。
【0020】(構成12)情報記録媒体用ガラス基板
が、磁気抵抗型ヘッド用磁気ディスク用ガラス基板であ
ることを特徴とする構成11記載の情報記録媒体用ガラ
ス基板の製造方法。
【0021】(構成13)構成1乃至12の何れか一に
記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によって得
られたガラス基板上に少なくとも記録層を形成すること
を特徴とする情報記録媒体の製造方法。
【0022】(構成14)記録層が磁性層であることを
特徴とする構成13記載の情報記録媒体の製造方法。
【0023】以下、本発明の情報記録媒体用ガラス基板
の製造方法について説明する。
【0024】本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造
方法は、主表面を精密研磨する工程を有する情報記録媒
体用ガラス基板の製造方法において、研磨工程の後に、
ガラス基板を硫酸で洗浄する工程を有することを特徴と
する。
【0025】このように研磨工程の後に硫酸洗浄を行う
ことによって、研磨工程が原因で生じる(残留する)研
磨残り(突起)等を効果的に除去することができる。こ
の種の研磨残り等は、通常の洗浄工程(中性洗剤、水、
IPA等による超音波洗浄やスクラブ洗浄など)では除
去できない。
【0026】硫酸洗浄に使用する硫酸の濃度は、25体
積%以上が好ましい。硫酸濃度が25体積%未満の場
合、研磨残りを硫酸によって溶解除去する効果が弱く、
異常突起を除去しにくくなるので好ましくない。硫酸の
濃度は、さらに望ましくは50%以上、より望ましくは
75%以上である。硫酸の濃度が高くなるに従い洗浄効
果が向上する。硫酸洗浄の温度条件は、40℃以上ガラ
ス転移点以下、好ましくは60℃以上120℃以下であ
る。硫酸の温度が高くなるに従い洗浄効果が向上する。
【0027】硫酸洗浄する工程は、情報記録媒体用ガラ
ス基板の製造工程中、特に、表面粗さRaを1.0nm
以下に粗さを低減させることを目的とする主表面の精密
研磨工程後に行うことが好ましい。これは、後述するよ
うに、精密研磨工程で使用する酸化セリウム等が研磨残
り等の原因となりやすいからである。なお、硫酸洗浄す
る工程は、精密研磨工程以外の研磨工程の後に行っても
研磨残り等の除去に効果がある。
【0028】化学強化工程を伴う場合にあっては、硫酸
洗浄する工程は、主表面の精密研磨工程後であって化学
強化工程の前に行うことが好ましい。これは、硫酸洗浄
によって精密研磨工程における研磨残り(突起)を溶解
して除去することができるからである。研磨残りがガラ
ス基板上に付着した状態で化学強化を行うと、化学強化
処理液に化学強化に不必要な異物が混入されることにな
り、化学強化の際にガラス基板に異物が付着することに
より膜下欠陥となる。化学強化工程後に精密研磨を行う
場合にあっては、この化学強化工程後の精密研磨の後に
おいても硫酸洗浄することが好ましい。
【0029】なお、硫酸洗浄する工程は、研磨工程直後
の濡れた状態で行うことが好ましい。これは、研磨工程
直後の濡れた状態で硫酸洗浄を行うと上述した研磨残り
等が乾燥して強固に付着する前であるので上述した研磨
残り等を効果的に除去することができるからである。
【0030】本発明では、上記本発明の硫酸洗浄を行う
前に、アルカリによる前洗浄を行うことが好ましい。ア
ルカリによる前洗浄を行うことにより、研磨工程で使用
しガラス基板に付着した研磨剤を分散させ、緩やかなエ
ッチング効果により研磨剤を効率的に除去することがで
きる。アルカリ洗浄に使用する洗浄液としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ
性を示す水溶液であれば使用可能である。
【0031】本発明において、主表面の精密研磨工程で
使用する研磨砥粒は、酸化セリウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、コロイダルシリ
カ等が挙げられる。本発明の硫酸洗浄は、特に、酸化セ
リウムを研磨砥粒として精密研磨した後の洗浄に効果的
である。
【0032】本発明において、ガラス基板の種類、サイ
ズ、厚さ等は特に制限されない。ガラス基板の材質とし
ては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライ
ムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシ
リケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、
チェーンシリケートガラス、又は、結晶化ガラス等のガ
ラスセラミックなどが挙げられる。
【0033】中でも硫酸に対して比較的耐性の強く、化
学強化のしやすさなどから、アルミノシリケートガラス
が良い。その中でも、アルミノシリケートガラスとして
は、SiO2:58〜75重量%、Al23:5〜23
重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13
重量%を主成分として含有する化学強化用ガラスや、T
iO2:5〜30モル%、CaO:1〜45モル%、M
gO+CaO:10〜45モル%、Na2O+Li2O:
3〜30モル%、Al23:0〜15モル%、Si
2:35〜60モル%を含有する化学強化用ガラス等
が好ましい。このような組成のアルミノシリケートガラ
ス等は、珪フッ酸を用いた洗浄(エッチング作用あり)
により異物の除去が可能であるが、この洗浄(エッチン
グ作用)によりガラスの表面粗さが粗くなるので、この
ようなガラスに対して本発明の硫酸洗浄は適している。
また、上記のような組成のアルミノシリケートガラス等
は、化学強化することによって、抗折強度が増加し、圧
縮応力層の深さも深く、ヌープ硬度にも優れる。
【0034】本発明では、耐衝撃性や耐振動性等の向上
を目的として、ガラス基板の表面に低温イオン交換法に
よる化学強化処理を施すことがある。ここで、化学強化
方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特に
制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点から転移
温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強化
などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶融塩とし
ては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるいは、それ
らを混合した硝酸塩などが挙げられる。化学強化する際
のガラス基板の保持手段としては、種々の形態が考えら
れるが、要は、ガラス基板に化学強化処理液が所定の状
態で接触することが可能であり、液ダレを起こさないも
のが好ましい。
【0035】上記本発明の製造方法に係る情報記録媒体
用ガラス基板は、磁気記録媒体用のガラス基板、光磁気
ディスク用のガラス基板、光ディスクなどの電子光学用
ディスク基板として利用できる。特に、磁気抵抗型ヘッ
ド(大型磁気抵抗型ヘッドも含む)で記録再生する磁気
抵抗型ヘッド用の磁気ディスク基板として好適に利用で
きる。
【0036】次に、本発明の情報記録媒体の製造方法に
ついて説明する。
【0037】本発明の情報記録媒体の製造方法は、上記
本発明で得られる情報記録媒体用ガラス基板上に、少な
くとも磁性層等の記録層を形成することを特徴とする。
【0038】本発明では、特に、磁気記録媒体の場合、
サーマル・アスペリティーあるいはヘッドクラッシュの
原因となる上述した研磨残り(突起)等がガラス基板上
に残留することを防止できるので、ガラス基板上に磁性
層等を形成した磁気記録媒体を高歩留まりで製造するこ
とができる。また、磁気抵抗型ヘッドの機能を十分に引
き出すことができる。さらに、磁気抵抗型ヘッドに好適
に使用することができるCoPt系等の磁気記録媒体と
してもその性能を十分に引き出すことができる。
【0039】同様に、磁気記録媒体の記録・再生面にお
いてもサーマル・アスペリティーの原因となる上述した
研磨残り(突起)等によって形成される凸部が発生せ
ず、より高いレベルでヘッドクラッシュを防止できる。
【0040】また、サーマル・アスペリティーの原因と
なる上述した研磨残り(突起)等によって、磁性層等の
膜に欠陥が発生しエラーの原因となるということもな
い。
【0041】磁気記録媒体は、通常、所定の平坦度、表
面粗さを有し、必要に応じ表面の化学強化処理を施した
磁気ディスク用ガラス基板上に、下地層、磁性層、保護
層、潤滑層を順次積層して製造する。
【0042】磁気記録媒体における下地層は、磁性層に
応じて選択される。
【0043】下地層としては、例えば、Cr、Mo、T
a、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属から選ば
れる少なくとも一種以上の材料からなる下地層等が挙げ
られる。Coを主成分とする磁性層の場合には、磁気特
性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好
ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種
の層を積層した複数層構造とすることもできる。例え
ば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、Cr
V/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrMo、N
iAl/CrV等の多層下地層等が挙げられる。
【0044】磁気記録媒体における磁性層の材料は特に
制限されない。
【0045】磁性層としては、例えば、Coを主成分と
するCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、C
oCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNi
CrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、Co
CrPtB、CoCrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げ
られる。磁性層は、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、
CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図っ
た多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoP
tCr、CoCrPtTa/CrMo/CoCrPtT
aなど)としても良い。
【0046】磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は大型
磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層として
は、Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、G
e、Sn、Znから選択される不純物元素、又はこれら
の不純物元素の酸化物を含有させたものなども含まれ
る。
【0047】また、磁性層としては、上記の他、フェラ
イト系、鉄−希土類系や、SiO2、BNなどからなる
非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の
磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどであって
も良い。また、磁性層は、面内型、垂直型のいずれの記
録形式であっても良い。
【0048】磁気記録媒体における保護層は特に制限さ
れない。
【0049】保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合
金膜、カーボン膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げら
れる。これらの保護膜は、下地層、磁性層等とともにイ
ンライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、
これらの保護膜は、単層としても良く、あるいは、同一
又は異種の膜からなる多層構成としても良い。
【0050】本発明では、上記保護層上に、あるいは上
記保護層に替えて、他の保護層を形成しても良い。例え
ば、上記保護層に替えて、Cr膜の上にテトラアルコキ
シランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダ
ルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して酸化
ケイ素(SiO2)膜を形成しても良い。
【0051】磁気記録媒体における潤滑層は特に制限さ
れない。
【0052】潤滑層は、例えば、液体潤滑剤であるパー
フロロポリエーテルをフレオン系などの溶媒で希釈し、
媒体表面にディップ法、スピンコート法、スプレイ法に
よって塗布し、必要に応じ加熱処理を行って形成する。
【0053】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに具体
的に説明する。
【0054】実施例1
【0055】(1)荒ずり工程 まず、ダウンドロー法で形成したシートガラスから、研
削砥石で直径約100mmφ、厚さ3mmの円盤状に切
り出したアルミノシリケートガラスからなるガラス基板
を、比較的粗いダイヤモンド砥石で研削加工して、直径
約100mmφ、厚さ1.5mmに成形した。この場
合、ダウンドロー法の代わりに、溶融ガラスを、上型、
下型、胴型を用いてダイレクトプレスして、円盤状のガ
ラス体を得ても良い。また、フロート法で形成しても良
い。
【0056】なお、アルミノシリケートガラスとして
は、SiO2:58〜75重量%、Al23:5〜23
重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13
重量%を主成分として含有する化学強化用ガラス(例え
ば、SiO2:63.5重量%、Al23:14.2重
量%、Na2O:10.4重量%、Li2O:5.4重量
%、ZrO2:6.0重量%、Sb23:0.4重量
%、As23:0.1重量%含有するアルミノシリケー
トガラス)を使用した。
【0057】次いで、上記砥石よりも粒度の細かいダイ
ヤモンド砥石で上記ガラス基板の両面を片面ずつ研削加
工した。このときの荷重は100kg程度とした。これ
により、ガラス基板両面の表面粗さをRmax(JIS
B0601で測定)で10μm程度に仕上げた。
【0058】次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の
中央部分に直径25mmφの孔を開けるとともに、外周
端面も研削して直径を95mmφとした後、外周端面及
び内周面に所定の面取り加工を施した。このときのガラ
ス基板端面の表面粗さは、Rmaxで4μm程度であっ
た。
【0059】(2)端面鏡面加工工程 次いで、ブラシ研磨により、ガラス基板を回転させなが
らガラス基板の端面の表面粗さを、Rmaxで1μm、
Raで0.3μm程度に研磨した。
【0060】上記端面鏡面加工を終えたガラス基板の表
面を水洗浄した。
【0061】(3)砂掛け(ラッピング)工程 次に、ガラス基板に砂掛け加工を施した。この砂掛け工
程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。
砂掛け加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒
度を#400、#1000と替えて2回行った。
【0062】詳しくは、はじめに、粒度#400のアル
ミナ砥粒を用い、荷重Lを100kg程度に設定して、
内転ギアと外転ギアを回転させることによって、キャリ
ア内に収納したガラス基板の両面を面精度0〜1μm、
表面粗さ(Rmax)6μm程度にラッピングした。
【0063】次いで、アルミナ砥粒の粒度を#1000
に替えてラッピングを行い、表面粗さ(Rmax)2μ
m程度とした。
【0064】上記砂掛け加工を終えたガラス基板を、中
性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
【0065】(4)第一研磨工程 次に、第一研磨工程を施した。この第一研磨工程は、上
述した砂掛け工程で残留した傷や歪みの除去を目的とす
るもので、研磨装置を用いて行った。
【0066】詳しくは、ポリシャ(研磨粉)として硬質
ポリシャ(セリウムパッドMHC15:スピードファム
社製)を用い、以下の研磨条件で第一研磨工程を実施し
た。
【0067】研磨液:酸化セリウム(粒径1.3μm)
(遊離砥粒)+水 荷重:300g/cm2(L=238kg) 研磨時間:15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40rpm 上定盤回転数:35rpm 内ギア回転数:14rpm 外ギア回転数:29rpm
【0068】上記第一研磨工程を終えたガラス基板を、
中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコー
ル)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、
洗浄した。
【0069】(5)第二研磨工程 次に、第一研磨工程で使用した研磨装置を用い、ポリシ
ャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリテックス:ス
ピードファム社製)に替えて、第二研磨工程を実施し
た。この第二研磨工程は、上述した第一研磨工程で得ら
れた平坦な表面を維持しつつ、例えば表面粗さRaが
1.0〜0.3nm程度以下の粗さの低減を目的とする
ものである。研磨条件は、研磨液を酸化セリウム(粒径
1.0μm)+水とし、荷重を100g/cm2、研磨
時間を5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一研
磨工程と同様とした。
【0070】(6)硫酸洗浄 次に、このガラス基板を温度60℃の濃硫酸(96%)
で洗浄して、酸化セリウム研磨による研磨残り(突起)
を溶解して除去した。硫酸洗浄の方法は、洗浄槽に収容
された硫酸に複数枚保持されたガラス基板を浸漬して
(約6分)行った。このように、次工程の化学強化の前
に研磨残り(突起)を除去することにより、膜下欠陥を
防止できる。特にこの硫酸洗浄を化学強化前に行うこと
は重要である。つまり、酸化セリウム研磨による研磨残
りがガラス基板上に付着した状態で化学強化を行うと、
化学強化処理液に化学強化に不必要な異物が混入される
ことになり、化学強化の際にガラス基板に異物が付着す
ることにより膜下欠陥となる。このような膜下欠陥の発
生を上述の硫酸洗浄で防止できる。
【0071】上記硫酸による洗浄を終えたガラス基板を
洗浄する。この洗浄工程は精密洗浄を意味し、ガラス基
板に付着した有機成分からなる汚れや、パーティクルな
どを除去することを目的とするものである。この洗浄工
程からケースへの梱包に至るプロセスは、クリーンブー
スによって供給された清浄な空気の環境下で実施した。
まず、最初の洗浄はガラス基板を、中性洗剤、中性洗
剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、
IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄し
た。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
【0072】(7)化学強化工程 次に、洗浄工程を終えたガラス基板に化学強化を施し
た。化学強化は、化学強化処理液を化学強化処理槽に入
れ、保持部材で保持したガラス基板を化学強化処理液に
浸漬して行う。なお、ガラス基板の保持部材は、ガラス
基板の配列方向に等間隔でV溝を複数個形成した3本の
支柱を、その両端面で連結部材で連結して形成されてい
る。複数のガラス基板は、各ガラス基板が3本の支柱の
同一平面内にあるV溝によって3点支持されて保持さ
れ、支柱の延在する方向に複数枚配列されている。
【0073】本実施例の保持部材の各支柱と連結部材は
化学強化の際必要となる高温域での耐食性に優れたオー
ステナイト系ステンレス合金であるSUS316で構成
している。また、化学強化処理槽は,オーステナイト系
ステンレス合金のSUS304で構成している。化学強
化処理槽と保持手段の材料は、同種でも異種でも良い。
他のステンレス合金としては、例えば、SUS316L
などが好適である。また、本実施例の化学強化処理液
は、フィルターを通して循環しているので、化学強化処
理液が清浄に保たれている。
【0074】化学強化の具体的方法は、硝酸カリウム
(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学
強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加熱
し、300℃に予熱された洗浄済みのガラス基板を約3
時間浸漬して行った。この浸漬の際に、ガラス基板の表
面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス
基板が端面で保持されるように保持部材で保持して行っ
た。
【0075】このように、化学強化溶液に浸漬処理する
ことによって、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナト
リウムイオンは、化学強化溶液中のナトリウムイオン、
カリウムイオンにそれぞれ置換されガラス基板は強化さ
れる。
【0076】ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層
の厚さは、約100〜200μmであった。
【0077】上記化学強化を終えたガラス基板を、20
℃の水槽に浸漬して急冷し約10分間維持した。これに
より、微小クラックが入った不良品を除去できる。
【0078】上記の工程を経て得られたガラス基板の主
表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定した
ところ、Rmaxで2.81nm、Raで0.24n
m、Rqで0.30nmであった。さらに、ガラス表面
を精密検査したところサーマル・アスペリティーの原因
となる異常突起は観察されなかった。
【0079】(8)磁気ディスク製造工程 上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板
の両面に、インライン型スパッタリング装置を用いて、
NiAlのシード層、CrMo下地層、CoCrPtT
a磁性層、水素化カーボン保護層を順次成膜し、ディッ
プ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を成膜して
磁気ディスクを得た。
【0080】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、異常突起によるヒット(ヘッド
が磁気ディスク表面の突起にかすること)やクラッシュ
(ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝突すること)は
認められなかった。また、サーマル・アスペリティーの
原因となる突起によって、磁性層等の膜に欠陥が発生し
ていないことも確認できた。
【0081】また、グライドテストを終えた本実施例の
磁気ディスクについて、磁気抵抗型ヘッドで再生試験を
行ったが、複数のサンプル(500枚)の全数について
サーマル・アスペリティーによる再生の誤動作は認めら
れなかった。
【0082】比較例1 研磨工程後の硫酸洗浄を行わなかったこと以外は実施例
1と同様にして、ガラス基板を作製した。得られたガラ
ス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)
で測定したところ、Rmaxで11.0nm、Raで
0.30nm、Rqで0.40nmであった。また、ガ
ラス基板表面を精密検査したところ研磨残りと見られる
異常突起が観察された。
【0083】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び磁気抵抗型ヘ
ッドによる再生試験を実施したところ、異常突起による
グライド不良と、サーマル・アスペリティーによる再生
の誤動作が確認された。
【0084】実施例2 実施例1に記載の硫酸洗浄の前に、6wt%の水酸化ナ
トリウム水溶液(50℃、30分)による前洗浄を行な
ったこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板を作
製した。得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子
間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、Rmaxで
3.70nm、Raで0.27nm、Rqで0.35n
mであった。また、ガラス基板表面を精密検査したとこ
ろサーマル・アスペリティーの原因となる異常突起は観
察されなかった。
【0085】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び磁気抵抗型ヘ
ッドによる再生試験を実施したところ、異常突起による
グライド不良や、サーマル・アスペリティーによる再生
の誤動作は認められなかった。
【0086】実施例3 実施例1における第二研磨工程の後に、第三研磨工程を
施したこと以外は実施例2と同様にして、ガラス基板を
作製した。この第三研磨工程は、表面粗さRaが0.3
〜0.1nm以下になるように粗さの低減を目的とする
ものである。なお、第三研磨工程の研磨条件は、研磨液
をコロイダルシリカ(平均粒径:100nm)+水と
し、荷重を25〜100g/cm2、研磨時間を5〜2
0分、除去量を1〜5μmとしたこと以外は、第二研磨
工程と同様とした。得られたガラス基板の主表面の表面
粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、R
maxで2.0nm、Raで0.15nm、Rqで0.
19nmであった。また、ガラス基板表面を精密検査し
たところサーマル・アスペリティーの原因となる異常突
起は観察されなかった。
【0087】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び磁気抵抗型ヘ
ッドによる再生試験を実施したところ、異常突起による
グライド不良や、サーマル・アスペリティーによる再生
の誤動作は認められなかった。
【0088】なお、実施例2や実施例3のように、硫酸
洗浄の前にアルカリによる前洗浄を行うことにより、研
磨工程で使用しガラス基板に付着した研磨剤を分散さ
せ、緩やかなエッチング効果により研磨剤を効率的に除
去することができるので好ましい。
【0089】参考例 実施例1に記載の濃硫酸の代わりに、濃度が20体積%
の希硫酸による洗浄(60℃、6分)としたこと以外は
実施例1と同様にして、ガラス基板を作製した。得られ
たガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(A
FM)で測定したところ、Rmaxで10nm、Raで
0.3nm、Rqで0.35nmであった。また、ガラ
ス基板表面を精密検査したところ研磨残りと見られる異
常突起が観察された。
【0090】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び磁気抵抗型ヘ
ッドによる再生試験を実施したところ、異常突起による
グライド不良と、サーマル・アスペリティーによる再生
の誤動作が確認された。
【0091】実施例4〜6 実施例1に記載の硫酸洗浄の条件を、濃度が75体積%
(60℃)(実施例4)、濃度が50体積%(120
℃)(実施例5)、濃度が25体積%(110℃)(実
施例6)としたこと以外は実施例1と同様にして、ガラ
ス基板を作製した。得られたガラス基板の主表面の表面
粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、実
施例4では、Rmax=2.95nm、Ra=0.24
nm、Rq=0.31nm、実施例5では、Rmax=
4.51nm、Ra=0.40nm、Rq=0.49n
m、実施例6では、Rmax=5.83nm、Ra=
0.58nm、Rq=0.71nm、であった。また、
ガラス基板表面を精密検査したところサーマル・アスペ
リティーの原因となる異常突起は観察されなかった。
【0092】次に、実施例1と同様の膜構成を有する磁
気ディスクを作製し、グライドテスト及び磁気抵抗型ヘ
ッドによる再生試験を実施したところ、異常突起による
グライド不良や、サーマル・アスペリティーによる再生
の誤動作は認められなかった。
【0093】実施例7〜9 実施例1で使用したアルミノシリケートガラスの代わり
に、ソーダライムガラス(実施例7)、アルミノボロシ
リケートガラス(実施例8)、結晶化ガラス(実施例
9)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ガラス
基板及び磁気ディスクを作製した。
【0094】その結果、ガラス基板において実施例1と
同様の表面粗さが得られ、サーマル・アスペリティーの
原因となる異常突起は観察されなかった。また、磁気デ
ィスクについてのグライドテスト及び磁気抵抗型ヘッド
による再生試験においても、異常突起によるグライド不
良や、サーマル・アスペリティーによる再生の誤動作は
認められなかった。
【0095】以上好ましい実施例を挙げて本発明を説明
したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。
【0096】例えば、本発明の硫酸洗浄は、表面粗さの
低減を目的とした上述の第二研磨工程や第三研磨工程と
いった最終研磨工程の後の洗浄に限らず、ラッピング工
程で残留した傷や歪みの除去を目的とする第一研磨工程
や、基板の寸法精度及び形状精度の向上を目的とするラ
ッピング工程、端面研磨工程の後の洗浄としても使用で
きることはいうまでもない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
ラス基板上に研磨残り等が残留していない情報記録媒体
用ガラス基板を得られる。またこの情報記録媒体用ガラ
ス基板を用いて情報記録層等を製造すれば、膜下欠陥の
ない情報記録媒体が得られる。
【0098】特に、磁気記録媒体の場合、へッドクラッ
シュの無い低フライングハイトを実現できる。更に、磁
気抵抗型ヘッドにより電磁変換する磁気記録媒体の場
合、サーマル・アスペリティーの原因となる突起がない
ので、サーマル・アスペリティーによる再生機能の低下
を防止することができる。また、サーマル・アスペリテ
ィーの原因となる突起に起因する製造不良を回避でき、
より高品質の磁気記録媒体が高歩留まりで得られる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板の主表面を研磨する工程を有
    する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、 前記主表面を研磨する工程の後に、少なくとも前記主表
    面を硫酸洗浄することによって、前記ガラス基板の表面
    粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定したとき、Ra
    =0.1〜0.7nm、Rmax/Ra<20とするこ
    とを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス基板の主表面を研磨する工程と、
    ガラス基板の中に含まれる一部のイオンを、そのイオン
    より大きなイオン径のイオンに置換することによりガラ
    ス基板を強化する化学強化工程と、を有する情報記録媒
    体用ガラス基板の製造方法において、 前記研磨工程の後であって化学強化工程の前に、少なく
    とも前記主表面を硫酸で洗浄する工程を有することを特
    徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記硫酸で洗浄する前に、アルカリによ
    る前洗浄を行うことを特徴とする請求項2記載の情報記
    録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス基板の主表面を研磨する工程を有
    する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、 前記主表面を研磨する工程の後に、少なくとも前記主表
    面をアルカリ性を示す洗浄液で洗浄する工程と、少なく
    とも前記主表面を硫酸で洗浄する工程と、を有すること
    を特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記主表面を研磨する工程で使用する研
    磨砥粒は、酸化セリウムであることを特徴とする請求項
    1乃至4の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板の主表面を研磨する工程を有
    する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、 前記主表面を研磨する工程で使用する研磨砥粒は、酸化
    セリウムであって、 前記主表面を研磨する工程の後、少なくとも前記主表面
    を硫酸で洗浄する工程を有することを特徴とする情報記
    録媒体用ガラス基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記硫酸で洗浄する前に、アルカリによ
    る前洗浄を行うことを特徴とする請求項6記載の情報記
    録媒体用ガラス基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記主表面を硫酸で洗浄した後、ガラス
    基板の中に含まれる一部のイオンを、そのイオンより大
    きなイオン径のイオンに置換することによりガラス基板
    を強化する化学強化工程を行うことを特徴とする請求項
    4乃至7の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基板
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記主表面を研磨する工程は、ガラス基
    板の表面粗さRaを1.0〜0.1nm以下となるよう
    に研磨することを特徴とする請求項2乃至8の何れか一
    に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記硫酸の洗浄工程で使用する硫酸
    は、濃度が25体積%以上であることを特徴とする請求
    項2乃至9の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基
    板の製造方法。
  11. 【請求項11】 情報記録媒体用ガラス基板が、磁気デ
    ィスク用ガラス基板であることを特徴とする請求項1乃
    至10の何れか一に記載の情報記録媒体用ガラス基板の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 情報記録媒体用ガラス基板が、磁気抵
    抗型ヘッド用磁気ディスク用ガラス基板であることを特
    徴とする請求項11記載の情報記録媒体用ガラス基板の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れか一に記載の
    情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によって得られた
    ガラス基板上に少なくとも記録層を形成することを特徴
    とする情報記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 記録層が磁性層であることを特徴とす
    る請求項13記載の情報記録媒体の製造方法。
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