JP2000347088A - レンズホルダ、レンズホルダの製造方法、レンズホルダ製造用金型及び対物レンズ装置 - Google Patents

レンズホルダ、レンズホルダの製造方法、レンズホルダ製造用金型及び対物レンズ装置

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JP2000347088A
JP2000347088A JP2000063386A JP2000063386A JP2000347088A JP 2000347088 A JP2000347088 A JP 2000347088A JP 2000063386 A JP2000063386 A JP 2000063386A JP 2000063386 A JP2000063386 A JP 2000063386A JP 2000347088 A JP2000347088 A JP 2000347088A
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lens
lens holder
mold
holder
objective lens
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Kenji Yamamoto
健二 山本
Fumisada Maeda
史貞 前田
Kiyoshi Osato
潔 大里
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のレンズを無調整で固定することを可能
にし、各レンズ間の位置決めを高精度に行うことを可能
にする。 【解決手段】 レンズホルダ4において、第1の光軸方
向基準面4a1と第2の取付け部4bの第2の光軸方向
基準面4b1とは、ともに物点側に向けて形成されてお
り、第1のレンズ2と第2のレンズ3との光軸方向にお
ける間隔を決定する基準面となる。また、第1の光軸方
向基準面4a1と第2の光軸方向基準面4b1とは、レ
ンズ2,3の傾きを規制する基準面としても機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光ディス
ク等のような情報記録媒体に対する記録及び再生を行う
際に使用される光学ヘッドに搭載される対物レンズ等の
対物レンズを支持するレンズホルダ、そのようなレンズ
ホルダを製造するレンズホルダの製造方法、そのような
レンズホルダの製造において使用されるレンズホルダ製
造用金型、及びこれら対物レンズとレンズホルダとによ
り構成される対物レンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】再生専用光ディスク、相変化ディスク、
光磁気ディスク、または、光カード等の如き情報記録媒
体は、映像情報、音声情報、または、コンピュータ用プ
ログラム等のデータを保存するために広く使用されてい
る。そして、これらの情報記録媒体に対する高記録密度
化及び大容量化の要求は、近年ますます強くなってい
る。
【0003】情報記録媒体の記録密度を高めるために
は、光学ヘッドに搭載される対物レンズの開口数(N
A)を大きくしたり、光源の発光波長を短くしたりし
て、対物レンズによって集光される光スポット径を小径
化することが有効である。例えば、すでに実用化され、
主に音楽情報を記録しているデジタル光ディスクである
いわゆる「CD」(商標)用の光ヘッドにおいては、対
物レンズの開口数(NA)が0.45、光源の発光波長
が780nmとされているのに対し、いわゆる「DV
D」(商標)用の光ヘッドにおいては、対物レンズの開
口数(NA)が0.6、光源の発光波長が650nmと
され、この「DVD」は「CD」よりも記録密度が向上
され、映像情報等の記録が可能とされている。
【0004】このような従来の「CD」や「DVD」に
対して情報の記録及び/又は再生のために使用される対
物レンズは、ガラスやプラスティックモールドにより成
形される単玉非球面レンズが主流となっている。単玉非
球面レンズは、レンズホルダにより支持されて、対物レ
ンズ装置を構成し、光学ヘッドに搭載されている。例え
ば、単玉非球面レンズは、レンズホルダの基準面に接着
されて取り付けられている。そして、このように単玉非
球面レンズが取り付けられたレンズホルダが、光学ヘッ
ドに対して規定の精度で搭載されている。
【0005】しかし、近年、情報記録媒体はさらなる高
記録密度及び大容量化が望まれており、そのためには、
対物レンズの開口数(NA)をさらに大きく、光源の発
光波長を例えば650nmよりもさらに短くすることが
要求されている。
【0006】ところが、開口数(NA)が0.75より
大きい単玉非球面レンズを作ることは、金型の加工時及
びレンズ成形時の偏心制御が困難になるという理由によ
り、不可能である。すなわち、開口数(NA)が0.7
5以上の単玉非球面レンズを成形するための金型の加工
にあたっては、レンズの周辺部ではレンズ面の傾き角が
光軸に対して40°未満となるため、切削刃(ダイヤモ
ンドバイト等)の先端の大きさから加工が困難とされて
いる。また、レンズ面の曲率が大きくなると、サグ(レ
ンズ面の頂点から最外周までの光軸方向に沿った深さ)
が大きくなり、金型の切削加工が困難になる。このよう
な理由から、0.75以上の開口数(NA)を有する対
物レンズを単レンズとして構成することは困難とされて
いる。
【0007】近年、開口数(NA)が0.75以上の対
物レンズを実現する手法として、2群構成のレンズを用
いることが行われている。これは、対物レンズを複数枚
のレンズにより構成することによって、各々のレンズの
屈折力を小さくするものであって、これにより非球面で
あるレンズ面の曲率半径が大きくなり、開口数0.75
以上の対物レンズを製造することが可能になっている。
【0008】しかしながら、このような開口数(NA)
の大きな2群構成の対物レンズ(以下、2群対物レンズ
という。)においては、複数枚のレンズを一つに組み立
てるときのレンズ相互の位置精度として非常に高い精度
を要求される。例えば、レンズ間の偏心、離間間隔につ
いてはミクロンのオーダーの精度が必要であり、また、
レンズのティルト(傾き)については、分オーダーの精
度が必要になる。ここで、例えば、3次元的な位置調整
をすることにより、このような精度を満たしてレンズを
組み立てることは十分可能である。しかしながら、この
ように3次元的に位置調整することは、高価な治具と高
度な位置調整技術を必要とし、量産工程には適していな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、簡単にレンズ
を位置決めしながら各レンズを一つに組み立てることが
できる一手段として、レンズの取付けのための基準面を
有する基準部が精度よく形成されたレンズホルダに各レ
ンズを組み込むことが考えられる。
【0010】レンズホルダに形成される基準部は、レン
ズの偏心、ティルト及びレンズの間隔(以下、レンズの
偏心、ティルト及びレンズの間隔を3要素という。)に
ついて、各レンズを位置決めするような形状とされて決
定されており、このような3要素について基準部を高精
度に形成することにより、個々のレンズについての位置
調整を要することなく対物レンズの組立てを高精度で行
うことができる。すなわち、レンズホルダの形状設計を
十分に最適化することだけで、対物レンズを高精度で組
み立てることが可能になるはずである。
【0011】このようなレンズホルダの形状ついて、想
定される製造方法を含めて説明する。図15及び図16
には、2群対物レンズを構成する第1のレンズ202及
び第2のレンズ203が、レンズホルダ204に組み込
まれた対物レンズ装置201の構成を示している。
【0012】第1のレンズ202は、図示しない光源か
ら出射されたレーザ光が入射されるレンズである。第1
のレンズ202は、第2のレンズ203に対向させる面
(以下、出射面という。)の中央部分が非球面形状のレ
ンズ面202aに形成され、このレンズ面202aの外
縁側には、光軸に対して垂直な平面部が形成されてい
る。また、この第1のレンズ202の他方の面である光
源からの出射光が入射される面(以下、入射面とい
う。)についても、中央部分が非球面形状のレンズ面2
02bに形成され、このレンズ面202bの外縁側に
は、光軸に対して垂直な平面部が形成されている。
【0013】第2のレンズ203は、2群対物レンズに
おいて相変化型光ディスクや光磁気ディスク等のデジタ
ル光ディスク(以下、単にディスクという。)に対向さ
れるレンズである。この第2のレンズ203は、図示し
ないディスクに対向される面(以下、対向面という。)
203aが平面形状に形成され、他方の面である第1の
レンズ202に対向される面(以下、入射面という)の
中央部分が非球面形状のレンズ面203bに形成され、
このレンズ面203bの外縁側には、光軸に対して垂直
な平面部が形成されている。
【0014】なお、以後、対物レンズ装置201に対し
て光源からの出射光が入射される側を物点側といい、デ
ィスクが配置される方向、すなわち光源からの出射光に
より2群対物レンズ201が像点が形成する側を像点側
という。よって、例えば、第1及び第2のレンズ20
2,203共に、物点側に非球面形状のレンズ面が形成
されている。
【0015】レンズホルダ204は、略円環形状に形成
されている。このレンズホルダ204には、物点側の内
周側に第1のレンズ202が取付けられる第1の取付け
部204aが形成され、また、像点側の内周側に第2の
レンズ203が取付けられる第2の取付け部204bが
形成されている。
【0016】第1の取付け部204aは、物点側の開口
部の内周部に段差状に一体的に形成されており、物点側
に面して形成されている第1の光軸方向基準面204a
1と、光軸を軸線とする円筒状に形成されている半径方
向基準面204a2とが一体的に形成されている。
【0017】第2の取付け部204bは、像点側の開口
部の内周部に段差状に一体的に形成されており、像点側
に面して形成されている第2の光軸方向基準面204b
1と、光軸を軸線とする円筒状に形成されている半径方
向基準面204b2とが一体的に形成されている。この
レンズホルダ204は、例えば、樹脂モールドにより成
形されている。
【0018】このような形状とされるレンズホルダ20
4において、第1の取付け部204aの第1の光軸方向
基準面204a1と第2の取付け部204bの第2の光
軸方向基準面204b1とは、第1のレンズ202と第
2のレンズ203との光軸方向における間隔を決定する
基準面とされる。また、第1の光軸方向基準面204a
1と第2の光軸方向基準面204b1とは、レンズ20
2,203の傾きを規制する基準面としても機能する。
ここで、第1の光軸方向基準面204a1と第2の光軸
方向基準面204b1との向きの関係は、光軸方向にお
いて180°異なる位置関係になっているといえる。一
方、第1の取付け部204aの半径方向基準面204a
2と第2の取付け部204bの半径方向基準面204b
2とは、第1のレンズ202と第2のレンズ203との
レンズの径方向における位置を決定する基準面とされ
る。
【0019】このような形状からなるレンズホルダ20
4に対して、第1のレンズ202は外周部202cが第
1の取付け部204aに取り付けられる。第2のレンズ
203は、外周部203cが第2の取付け部204bに
取り付けられる。
【0020】このレンズホルダ204はモールド成型に
より製造されており、例えば、図17に示すようなおす
型(以下、第1の金型という。)301とめす型302
(以下、第2の金型という。)とを有するレンズホルダ
製造用金型を使用して製造されている。これらの金型3
01,302が、図17に示すように、組み合わされた
状態において、図18に示すように、該第1の金型30
1と該第2の金型302との間の空隙部(キャビティ)
にレンズホルダ204を成形するための成形材料204
aが充填されて、レンズホルダ204が成形される。
【0021】このレンズホルダ製造用金型において、第
1の金型301には、第1の取付け部204aを形成す
るための成形部(以下、第1の取付け部成形部とい
う。)301aが設けられている。また、第2の金型3
02には、第2の取付け部204bを形成するための成
形部(以下、第2の取付け部成形部という。)302a
が設けられている。
【0022】第1の金型301は、図17及び図18に
示すように、基部301bとこの基部301b上に設け
られた突部301cとからなり、全体として略凸形状と
されている。
【0023】基部301bは、略平板形状に形成されて
いる。この基部301bには、第2の金型302が位置
される方向(2群対物レンズ201の像点側に対応され
る方向、以下、像点側方向という。)の主面301b1
上の略中心に位置して突部301cが設けられている。
また、基部301bの主面301b1の外周部近傍は、
第2の金型302の後述する当接面302b21に当接
される当接面301b2とされている。
【0024】突部301cは、図19にも示すように、
像点側方向に向かい直径が順次小さくなる段部301
d,301e,301fからなる形状とされている。そ
して、突部301cにおいて、当該突部301cの先端
部とされる段部301fの主面301f1が第2の金型
302の後述する主面302c1に当接される面とな
る。この第1の金型301において、上述した第1の取
付け部成形部301aは、段部301dの外周部分の像
点側方向に向いている面301a1と該段部301dの
外周面301a2とから構成される。
【0025】第2の金型302は、略平板形状からなる
底部302b1、及びこの底部302b1の外周部であ
って、第1の金型301が位置される方向(2群対物レ
ンズ201の物点側に対応される方向、以下、物点側方
向という。)の主面302b1の外周部に立設された側
壁部302b2とからなり、全体として略凹形状とされ
た基部302bと、主面302b11上の略中心に突設
されている突部302cとから構成されている。
【0026】第2の金型302において側壁部302b
2は、第1の金型301の突部301cの外周に位置さ
れる部分とされ、端面が第1の金型301の当接面30
1b2と当接される当接面302b21とされる。
【0027】突部302cの主面302c1は、第1の
金型301の主面301f1と当接される当接面とな
る。
【0028】このような形状からなる金型301,30
2を図17に示すように組み合わせた状態において、図
18に示すように成形材料204aを充填して、レンズ
ホルダ204がモールド成型により製造される。
【0029】以上のような形状からなる金型301,3
02を組み合わせた状態で、成形材料204aを充填
し、レンズホルダ204を製造することにより、レンズ
ホルダ204には、各レンズ202,203の位置決め
用の基準面が形成されるので、コストと時間を要するこ
となく各レンズ202,203を一体の2群レンズに組
み立てることが可能となる。
【0030】ここで、複数のレンズを組み立てる際に
は、精度として、上述した3要素、すなわち、第1のレ
ンズ202と第2のレンズ203との間の偏心・ティル
ト・間隔についての精度が要求され、すなわち、レンズ
ホルダ204の形状にそのような精度が要求される。
【0031】ところが、上述したようなレンズホルダの
製造方法では、第1のレンズ202を位置決めする第1
の取付け部204aが第1の金型301により形成さ
れ、第2のレンズ203を位置決めする第2の取付け部
204bが第2の金型302により形成されているため
に、第1の金型301に対して第2の金型301が適切
に位置決めされない状態で成形材料204aが充填され
てしまうと、上述した3要素にずれが生じてしまう。
【0032】例えば、第1の金型301に対して、図2
0に示すように、所定の位置よりずれて第2の金型30
2が位置決めされた状態で成形材料204aが充填され
ると、これにより成形されたレンズホルダ204に組み
込んだ第1のレンズ202と第2のレンズ203との間
に偏心・ティルト・間隔についてずれがそのまま生じて
しまう。
【0033】すなわち、第1の金型301に対して第2
の金型302が図20に示すようにずれた状態とされて
しまうと、第1の金型301の中心軸O1に対して、第
2の金型302の中心軸O2がずれてしまうことによる
偏心のずれ量Xと、第1の金型301の中心軸O1に対
して第2の金型302の中心軸O2が傾いてしまうこと
によるティルトのずれ量θと、第1の金型301に対し
て第2の金型302が離間されてしまうことによる間隔
のずれ量Zとが発生し、これが、第1の取付け部204
aを成形する第1の金型301上の第1の取付け部成形
部301aと、第2の取付け部204bを成形する第2
の金型302上の第2の取付け部成形部302aとの位
置関係についてのずれ量となる。そして、第1の金型3
01に対して第2の金型302が3要素についてこのよ
うなずれ量を有している状態において成形されたレンズ
ホルダ204に、図21に示すように、第1のレンズ2
02と第2のレンズ203とを組み込んでしまうと、第
1のレンズ202と第2のレンズ203との間に、金型
301,302の形状からくる誤差(金型製造誤差)
に、金型301,302の組合せのずれ量として偏心の
ずれ量X、ティルトのずれ量θ、間隔のずれ量Zが加わ
ってしまう。
【0034】例えば、金型製造誤差は、偏心及び間隔に
ついては約3μm、ティルトについては約0.02°が
見込まれる。よって、第1の金型301と第2の金型が
ずれている場合には、このような金型製造誤差量にその
第1の金型301と第2の金型302とのずれ量が加わ
った量の分だけ、第1のレンズ202と第2のレンズ2
03との間にずれが生じる。例えば、モールド成型する
ときの金型間の偏心・間隔が約10μm、ティルトが約
0.067°見込まれるので、このときのずれは和とし
て与えられ、偏心・間隔が約13μm、ティルトが約
0.087°になる。
【0035】以上より、上述のような、第1のレンズ2
02が取り付けられる第1の取付け部204aと第2の
レンズ203が取りつけられる第2の取付け部204b
とを別体の金型により形成するレンズホルダの製造方法
では、第1の金型301と第2の金型302とを組み合
わせた際にずれが生じてしまうと、それがそのまま第1
のレンズ202と第2のレンズ203とのレンズを取り
付ける基準面のずれになってしまうことになる。これに
より、第1のレンズ202と第2のレンズ203とを構
成した際の該第1のレンズ202と該第2のレンズ20
3との位置関係が所望の位置関係にならなくなってしま
う。
【0036】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてな
されたものであり、複数のレンズを無調整で精度良く固
定することを可能にし、該レンズ間の位置決めを高精度
に行うことを可能にするレンズホルダ、レンズホルダの
製造方法、レンズホルダ製造用金型、及び、このような
レンズホルダを用いて構成された対物レンズ装置を提供
しようとするものである。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレンズホル
ダは、レーザ光を用いて情報記録媒体に対して情報信号
の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにおいて光軸上
に配列される複数のレンズからなる対物レンズを支持し
て対物レンズ装置を構成するレンズホルダであって、上
述の課題を解決するため、複数のレンズが対応して取り
付けられ該各レンズの光軸方向位置及び傾きを規制する
基準面が光軸方向における一方向に向けて複数設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0038】このような構成を有するレンズホルダにお
いては、同一方向からの加工により基準面が形成され
る。
【0039】また、本発明に係るレンズホルダの製造方
法は、レーザ光を用いて情報記録媒体に対して情報信号
の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにおいて光軸上
に配列される複数のレンズからなる対物レンズを支持し
て対物レンズ装置を構成するレンズホルダを少なくとも
おす型とめす型とを有する金型を使用して射出成形手段
により製造するレンズホルダの製造方法であって、おす
型又はめす型のいずれか一方に複数のレンズが各々対応
して取り付けられるレンズホルダの複数の基準部を形成
する基準部成形部が設けられている金型を使用すること
を特徴とするものである。
【0040】このようなレンズホルダの製造方法におい
ては、おす型又はめす型のいずれか一方に形成されてい
る基準部成形部によりレンズホルダの基準部を形成す
る。
【0041】そして、本発明に係るレンズホルダ製造用
金型は、レーザ光を用いて情報記録媒体に対して情報信
号の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにおいて光軸
上に配列される複数のレンズからなる対物レンズを支持
して対物レンズ装置を構成するレンズホルダの製造に使
用する少なくともおす型とめす型とを有するレンズホル
ダ製造用金型であって、おす型又はめす型のいずれか一
方に複数のレンズが各々対応して取り付けられるレンズ
ホルダの複数の基準部を形成する基準部成形部が設けら
れていることを特徴とするものである。
【0042】このような構成を有するレンズホルダの製
造用金型により、おす型又はめす型のいずれか一方に形
成されている基準部成形部によりレンズホルダの基準部
が形成される。
【0043】さらに、本発明に係る対物レンズ装置は、
レーザ光を用いて情報記録媒体に情報信号の記録及び/
又は再生を行う光学ヘッドの対物レンズ装置であって、
第1のレンズ及び第2のレンズからなる対物レンズと、
この対物レンズを支持するレンズホルダとを備え、第1
及び第2のレンズは、少なくとも一方の面において中央
部分がレンズ面となされ外縁部近傍が光軸に垂直な平面
部となされ、レンズホルダは、第1及び第2のレンズが
それぞれ対応して取付けられ該レンズの光軸方向位置及
び傾きを規制する第1及び第2の基準面を有し、これら
基準面を光軸方向における一方向に向けており、該第1
のレンズの平面部を該第1の基準面と同一平面となして
該第1のレンズを支持し、該第2のレンズの平面部を該
第2の基準面と同一平面となして該第2のレンズを支持
していることを特徴とするものである。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。第1の実施の形態は、
情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う
際に使用される2群レンズが取り付けられるレンズホル
ダに適用したものである。ここで、情報記録媒体は、再
生専用の光ディスク、相変化型光ディスク、光磁気ディ
スク、または、光カード等である。以下、情報記録媒体
を単にディスクという。
【0045】レンズホルダ4には、図1に示すように、
2群レンズを構成する第1のレンズ2及び第2のレンズ
3が取り付けられている。このようにレンズホルダ4に
組み込まれたレンズ2,3は、光軸上に配列されて対物
レンズを構成し、このレンズ2,3により構成される光
学系は物点が無限遠方に位置することとなるいわゆる無
限系となる。また、この2群レンズは、開口数(NA)
が0.75以上とされている。なお、以下、レンズホル
ダ4とこのレンズホルダ4に組み込まれたレンズ2,3
とからなる構成を対物レンズ装置1という。
【0046】第1のレンズ2は、図示しない光源から出
射されたレーザ光が入射されるレンズである。第1のレ
ンズ2は、第2のレンズ3に対向させる面(以下、出射
面という。)の中央部分が非球面形状のレンズ面2aに
形成され、このレンズ面2aの外縁側には、光軸に対し
て垂直な平面部2dが形成されている。また、この第1
のレンズ2の他方の面である光源からの出射光が入射さ
れる面(以下、入射面という。)についても、中央部分
が非球面形状のレンズ面2bに形成され、このレンズ面
2bの外縁側には、光軸に対して垂直な平面部が形成さ
れている。
【0047】第2のレンズ3は、対物レンズ装置1にお
いて、ディスクに対向されるレンズである。この第2の
レンズ3は、図示しないディスクに対向される面(以
下、対向面という。)3aが平面形状に形成され、他方
の面である第1のレンズ2に対向される面(以下、入射
面という)の中央部分が非球面形状のレンズ面3bに形
成され、このレンズ面3bの外縁側には、光軸に対して
垂直な平面部3dが形成されている。この第2のレンズ
3の外径d2は、第1のレンズ2の外径d1よりも小径
となされている(d1>d2)。
【0048】なお、以下の説明では、対物レンズ装置1
に対して光源からの出射光が入射される側を物点側とい
い、ディスクが配置される方向、すなわち光源からの出
射光により対物レンズ装置1が像点が形成する側を像点
側という。よって、例えば、第1及び第2のレンズ2,
3共に、物点側に非球面形状のレンズ面が形成されてい
る。
【0049】これら第1及び第2のレンズ2,3は、
「発明が解決しようとする課題」において上述した第1
のレンズ2及び第2のレンズ3と同一のレンズであって
もよい。すなわち、本発明に係るレンズホルダ4は、レ
ンズの形状を加工することなく、これらを一体にしてレ
ンズ装置1を構成することができる。
【0050】レンズホルダ4は、略円環形状に形成され
ている。そして、レンズホルダ4には、物点側の内周側
に第1のレンズ2の取付け部4aと、像点側の内周側に
第2のレンズ3の取付け部4bとが形成されている。ま
た、このレンズホルダ4には、レンズ2,3が各々対応
して取り付けられる当該レンズ2,3の光軸方向位置及
び傾きを規制する光軸方向基準面4a1,4b1が光軸
方向における一方向に向けて設けられている。なお、レ
ンズホルダ4は、熱硬化樹脂材料により形成することが
できる。
【0051】第1のレンズ2の取付け部(以下、第1の
取付け部という。)4aは、物点側の開口部の内周部に
段差状に一体的に形成されており、物点側に面して形成
されている第1の光軸方向基準面4a1と、光軸を軸線
とする円筒状に形成されている半径方向基準面4a2と
が一体的に形成されている。また、半径方向基準面4a
2は、第1のレンズ2の外径d1よりも僅かに小さい直
径となるように形成されている。
【0052】第2のレンズ3の取付け部(以下、第2の
取付け部という。)4bは、像点側の開口部の内周面か
ら第2のレンズ3の半径方向に向かって突出された突出
部4dの物点側に形成されており、物点側に面して形成
されている第2の光軸方向基準面4b1と、光軸を軸線
とする円筒状に形成されている半径方向基準面4b2と
が一体的に形成されて、段部をなしている。また、ここ
で、半径方向基準面4b2は、第2のレンズ3の外径d
2よりも僅かに小さい直径となるように形成されてい
る。
【0053】このような形状からなるレンズホルダ4に
おいて、第1の取付け部4aの第1の光軸方向基準面4
a1と第2の取付け部4bの第2の光軸方向基準面4b
1とは、共に物点側を向いて形成されており、第1のレ
ンズ2と第2のレンズ3との光軸方向における間隔を決
定する基準面となる。また、第1の光軸方向基準面4a
1と第2の光軸方向基準面4b1とは、レンズ2,3の
傾きを規制する基準面としても機能する。ここで、第1
の光軸方向基準面4a1と第2の光軸方向基準面4b1
との方軸方向における向きの関係については、前述した
レンズホルダ204では180°異なる関係になってい
たが、それとは反対の位置関係となり、同一方向を向い
た関係となっている。一方、第1の取付け部4aの半径
方向基準面4a2と第2の取付け部4bの半径方向基準
面4b2とは、第1のレンズ2と第2のレンズ3とのレ
ンズの径方向における位置を決定する基準面となる。
【0054】また、第1の取付け部4aは、第2の取付
け部4bよりも大径とされて形成されており、すなわ
ち、第1の取付け部4aと第2の取付け部4bとが物点
側の外方に臨むように、レンズホルダ4の内周側に設け
られている。
【0055】このような形状からなるレンズホルダ4に
対して、第1のレンズ2は、外周部2cが第1の取付け
部4aに取り付けられる。第2のレンズ3は、外周部3
cが第2の取付け部4bに取り付けられる。
【0056】レンズホルダ4への第1のレンズ2及び第
2のレンズ3の取付けは、具体的には、第1のレンズ2
の取付け部とされる第1の取付け部4aの半径方向基準
面4a2の直径が第1のレンズ2の外径d1よりも僅か
に小径とされ、また、第2のレンズ3の取付け部4bの
半径方向基準面4b2の直径が第2のレンズ3の外径よ
りも僅かに小径とされていること、及びレンズホルダ4
が樹脂材料により形成されていることから、圧入による
ものとなる。
【0057】このように、各レンズ2,3をレンズホル
ダ4に対して圧入することにより対物レンズ装置1を組
み立てる場合、各レンズ2,3は、圧入による変形を考
慮したレンズ形状として設計することとしてもよい。ま
た、各レンズ2,3をレンズホルダ4に対して圧入した
後に、さらに、紫外線硬化型接着剤などを用いて、該各
レンズ2,3を該レンズホルダ4に対して固定すること
としてもよい。
【0058】次に、上述したレンズホルダ4の製造方法
について説明する。レンズホルダ4は、図2に示すよう
なおす型(第1の金型)51とめす型(第2の金型)5
2とを有するレンズホルダ製造用金型を使用して製造さ
れる。これらの金型51,52が組み合わされた状態に
おいて、図3に示すように、第1の金型51と第2の金
型52との間の空隙部(キャビティ)内にレンズホルダ
4を成形するための成形材料(熱硬化樹脂材)4aが充
填されて、レンズホルダ4がモールド成型される。
【0059】このレンズホルダ4の製造の際に使用する
レンズホルダ製造用金型は、第1の金型51に対して、
全てのレンズの取付け部を形成する成形部が設けられて
いる。すなわち、第1の金型51上に、第1の取付け部
4aを形成するための成形部(以下、第1の取付け部成
形部という。)51iと第2の取付け部4bを形成する
ための成形部(以下、第2の取付け部成形部という。)
51jとが設けられている。
【0060】第1の金型51は、基部51bとこの基部
51b上に設けられた突部51cとからなり、全体とし
て略凸形状とされている。
【0061】基部51bは、略平板形状に形成されてい
る。基部51bは、第2の金型52が位置される方向
(対物レンズ装置1の像点側に対応される方向、以下、
像点側方向という。)の主面51b1上の略中心に位置
して突部51cが設けられている。また、基部51bの
主面51b1の外周部近傍は、第2の金型52の後述す
る当接面52c1と当接される当接面51b2とされて
いる。
【0062】突部51cは、像点側方向に向かい直径が
順次小さくなる段部51d,51e,51f,51gか
らなる形状とされている。そして、突部51cにおい
て、先端部をなす段部51gの主面51g1が、第2の
金型52の後述する主面52b1に当接される面とな
る。
【0063】この第1の金型51において、上述した第
1の取付け部成形部51iは、段部51dの外周部分の
像点側方向に向いている面51d1と当該段部51dの
外周面51d2とから構成され、また、上述した第2の
取付け形成部51jは、段部51fの外周部分の像点側
方向に向いている面51f1と当該段部51fの外周面
51f2とから構成される。
【0064】第2の金型52は、略平板形状からなる底
部52bと、この底部52bの外周部であって、第1の
金型51が位置される方向(対物レンズ装置1の物点側
に対応される方向、以下、物点側方向という。)の主面
52b1の外周部に立設された側壁部52cとからな
り、全体として略凹形状とされている。
【0065】底部52bの主面52b1の中心部近傍
は、第1の金型51の段部51gの主面51g1と当接
される当接面となる。側壁部52cは、第2の金型52
において、第1の金型51の突部51cの外周に位置さ
れる部分とされ、端面52c1が第1の金型51の当接
面51b2との当接面となる。
【0066】このような形状からなる金型51,52を
図2に示すように組み合わせた状態において、図3に示
すように、成形材料4aを空隙部内に充填して、レンズ
ホルダ4がモールド成型により製造される。
【0067】このとき第1の取付け部4aは、第1の金
型51上に形成された第1の取付け部成形部51iによ
り形成され、第2の取付け部4bは、第1の金型51上
に形成された第2の取付け部形成部51jにより形成さ
れる。すなわち、第1の金型51と第2の金型52によ
りレンズホルダ4が成形されるが、第1の取り付け部4
a及び第2の取付け部4bについては、共に一方の金型
である第1の金型51により形成される。換言すれば、
第2の金型52は、レンズホルダ4の外側面形状を成形
する金型としてのみ機能する。
【0068】ここで、レンズホルダ4の製造工程におい
て、第1の金型51と第2の金型52との間に偏心・テ
ィルト・間隔についてずれが生じた状態で成形材料4a
が充填され、レンズホルダ4が成形された場合について
考えてみる。例えば、第1の金型51に対して第2の金
型52が、図4のようにずれた状態とされた場合につい
て考えてみる。
【0069】図4に示すように、第1の金型51に対し
て第2の金型52がずれた状態とされると、第1の金型
51の中心軸O1に対して、第2の金型52の中心軸O
2がずれてしまうことによる偏心のずれ量Xと、第1の
金型51の中心軸O1に対して第2の金型52の中心軸
O2が傾いてしまうことによるティルトのずれ量θと、
第1の金型51に対して第2の金型52が離間されてし
まうことによる間隔のずれ量Zとが発生する。
【0070】しかし、このように第1の金型51に対し
て第2の金型52がずれた位置関係とされて、偏心・テ
ィルト・間隔(3要素)についてのずれ量X,θ,Zが
発生した場合でも、第1の取付け部成形部51iと第2
の取付け部成形部51jとが第1の金型51上に形成さ
れていることから、当該第1の取付け部成形部51iと
当該第2の取付け部成形部51jには、そのずれによる
影響はない。よって、図5に示すように、レンズホルダ
4には、第1の金型51と第2の金型52の位置ずれの
影響を受けることなく、第1の取付け部4a及び第2の
取付け部4bが形成される。
【0071】以上、第1の実施の形態のレンズホルダ
4、レンズホルダ4の製造方法、レンズホルダ4の製造
に使用するレンズホルダ製造用金型、及び対物レンズ装
置について説明した。
【0072】次に第2の実施の形態のレンズホルダにつ
いて説明する。上述した第1の実施の形態のレンズホル
ダ4は、図1に示したように、第2のレンズ3の光ディ
スクに対向される対向面3aの外周部に突出部4dが形
成されている。以下に説明する第2の実施の形態のレン
ズホルダは、図6に示すように、第2のレンズ3の対向
面3a上に構成部の一部も配することなく、当該第2の
レンズ3を保持することを可能にしている。
【0073】レンズホルダ14は、略円環形状に形成さ
れている。そして、レンズホルダ4の内周面に、第1及
び第2のレンズ2,3の取付け部14a,14bが設け
られている。
【0074】第1の取付け部14aについては、上述し
たレンズホルダ4と略同一形状とされている。すなわ
ち、第1の取付け部14aは、物点側の開口部の内周部
に段差状に一体として形成されており、第1のレンズ2
の物点側に面して形成されている第1の光軸方向基準面
14a1と、光軸を軸線とする円筒状に形成されている
半径方向基準面4a2とが一体として形成されている。
【0075】一方、第2の取付け部14bは、像点側の
開口部に設けられており、光軸を軸線とする円筒状に形
成されている半径方向基準面4bを有している。ここ
で、第2の取付け部14bは、第2のレンズ3の光軸方
向位置及び傾きを規制する機能を有していない。よっ
て、レンズホルダ14については、第2のレンズ3を光
軸方向位置及び傾きについて規制する手段が必要にな
る。
【0076】第2のレンズ3の光軸方向位置及び傾きを
規制する手段について、図7を用いて説明する。この図
7に示すように、第2のレンズ3の光軸方向位置及び傾
きについての位置決めは、レンズホルダ14内に略平板
リング形状のホルダ70を取り付けて行う。すなわち、
上述したレンズホルダ4の突出部4dと同様に第2のレ
ンズ3の光軸方向位置及び傾きを規制する機能を有する
ものとしてホルダ70を備え、このホルダ70を第2の
レンズ3に対して物点側に配置して、ホルダ70の像点
側の基準面70aにより、第2のレンズ3の平面部3d
とレンズホルダ14の内周面に物点側方向に向いて形成
された取付け面14cとを同一平面となすことにより、
第2のレンズ3の光軸方向位置及び傾きを規制する。す
なわち、光軸方向基準面の向きを光軸方向において、1
80°変換して、第2のレンズ3の光軸方向位置及び傾
きを規制する。
【0077】具体的には、レンズホルダ14へのホルダ
70の取付けは、第1のレンズ2及び第2のレンズ3が
レンズホルダ14に装着されていない状態において、ホ
ルダ70を、レンズホルダ14の第1のレンズ2が取り
付けられる開口部から内部に挿入し、レンズホルダ14
の内周面の所定位置に取り付ける。レンズホルダ14の
内周面に物点側方向に向いて取付け面14cが形成され
ており、ホルダ70を、この取付け面14cに取り付け
て行う。
【0078】このようにレンズホルダ14にホルダ70
を取り付けることにより、レンズホルダ14において、
ホルダ70の基準面70aがレンズの半径方向であって
光軸側に突出されて、第2のレンズ3の平面部3dに当
接されることで、像点側に向かう基準面として構成され
る。
【0079】すなわち、第1のレンズ2をレンズホルダ
14に取り付け、第2のレンズ3をホルダ70の基準面
70aに取り付ける。ここで、第2のレンズ3をレンズ
ホルダ14に取り付ける際に、基準面70aに第2のレ
ンズ3の入射面3bの平面部3dを付き当てる。基準面
70aがレンズホルダ14の第1の光軸方向基準面14
a1と同様な位置決め機能を有することから、第2のレ
ンズ3は、これにより光軸方向位置及び傾きについて規
制されて位置決めされることになる。よって、実質的に
は、第1の取付け部14aの第1の光軸方向基準面14
a1と同一方向を向いてレンズホルダ14に形成されて
いる取付け面14cが、上述したレンズホルダ4の第2
の光軸方向基準面4b1と同様な機能を持ち、第2のレ
ンズ3の光軸方向位置及び傾きを規制する第2の光軸方
向基準面として機能していることになる。
【0080】ここで、例えば、ホルダ70の形状につい
ては、少なくともレンズを3箇所において支持する突起
部の各頂点部を含む仮想平面が基準面70aとなるよう
な形状とすることができる。具体的には、図8に示すよ
うに、ホルダ70の基準面70aを、内周面70bに3
点ボス形状をなす突部70a1,70a2,70a3と
して構成する。これにより、第2のレンズ3は、突部7
0a1,70a2,70a3を含む仮想平面からなる基
準面により光軸方向位置及び傾きが規制されて位置決め
される。
【0081】また、ホルダ70は最終的にレンズホルダ
14から第2のレンズ3の装着後に取り外し可能として
も良く、レンズホルダ14に取り付けたままであっても
良い。第2のレンズ3を取り付けた後、レンズホルダ1
4から取り外し可能なホルダ70とする場合、第2のレ
ンズ3をレンズホルダ14に位置決めした後、接着剤等
を用いてレンズホルダ14に第2のレンズ3を固定し、
それからホルダ70を取り外す。
【0082】このようにホルダ70を第2のレンズ3を
レンズホルダ14に装着した後に取り外し可能にするこ
とで、対物レンズ装置1全体の重量の軽量化が図れ、対
物レンズ装置1を駆動するアクチュエータの高性能化が
期待できる。
【0083】さらに、第2のレンズ3の位置決めは、上
述のホルダ70に代えて、端面が該ホルダ70の主面部
に相当する形状を有する円筒状の冶具71によっても行
うことができる。すなわち、図9に示すように、第2の
レンズ3の光軸方向位置及び傾きについての位置決め
は、レンズホルダ14内に略円筒状の冶具71を取り付
けて行う。すなわち、上述したレンズホルダ4の突出部
4dと同様に第2のレンズ3の光軸方向位置及び傾きを
規制する機能を有するものとして冶具71を用い、この
冶具71を第2のレンズ3に対して物点側に配置して、
冶具71の像点側の端面である基準面71aにより、第
2のレンズ3の平面部3dとレンズホルダ14の内周面
に物点側方向に向いて形成された取付け面14cとを同
一平面となすことにより、第2のレンズ3の光軸方向位
置及び傾きを規制する。すなわち、光軸方向基準面の向
きを光軸方向において、180°変換して、第2のレン
ズ3の光軸方向位置及び傾きを規制する。
【0084】具体的には、レンズホルダ14への冶具7
1の装着は、第1のレンズ2及び第2のレンズ3がレン
ズホルダ14に装着されていない状態において、冶具7
1を、レンズホルダ14の第1のレンズ2が取り付けら
れる開口部から内部に挿入し、レンズホルダ14の内周
面の所定位置に装着する。レンズホルダ14の内周面に
物点側方向に向いて取付け面14cが形成されており、
冶具71の端面である基準面71aを、この取付け面1
4cに当接させて行う。
【0085】このようにレンズホルダ14に冶具71を
装着することにより、レンズホルダ14において、冶具
71の基準面71aがレンズの半径方向であって光軸側
に突出されて、第2のレンズ3の平面部3dに当接され
ることで、像点側に向かう基準面として構成される。
【0086】すなわち、第1のレンズ2をレンズホルダ
14に取り付ける前に、第2のレンズ3を冶具71の基
準面71aを基準としてレンズホルダ14に取り付け
る。ここで、第2のレンズ3をレンズホルダ14に取り
付ける際に、基準面71aに第2のレンズ3の入射面3
bの平面部3dを付き当てる。基準面71aがレンズホ
ルダ14の第1の光軸方向基準面14a1と同様な位置
決め機能を有することから、第2のレンズ3は、これに
より光軸方向位置及び傾きについて規制されて位置決め
されることになる。よって、実質的には、第1の取付け
部14aの第1の光軸方向基準面14a1と同一方向を
向いてレンズホルダ14に形成されている取付け面14
cが、上述したレンズホルダ4の第2の光軸方向基準面
4b1と同様な機能を持ち、第2のレンズ3の光軸方向
位置及び傾きを規制する第2の光軸方向基準面として機
能していることになる。
【0087】冶具71の先端面の形状については、上述
のホルダ71と同様に、少なくともレンズを3箇所にお
いて支持する突起部の各頂点部を含む仮想平面が基準面
71aとなるような形状としてもよい。具体的には、冶
具71の基準面71aを、該冶具71の内周面に3点ボ
ス形状をなす突部として構成する。これにより、第2の
レンズ3は、突部を含む仮想平面からなる基準面により
光軸方向位置及び傾きが規制されて位置決めされる。
【0088】そして、冶具71は、第2のレンズ3をレ
ンズホルダ14に位置決めし、接着剤等を用いて第2の
レンズ3がレンズホルダ14に対して固定された後、該
レンズホルダ14より取り外される。冶具71は、ホル
ダ70のようにレンズホルダ14に取付けられたままに
なることがないので、対物レンズ装置1全体の重量の軽
量化が図れ、対物レンズ装置1を駆動するアクチュエー
タの高性能化が期待できる。
【0089】また、第2のレンズ3を支持する基準面を
3点ボス形状にすることは、上述したレンズホルダ4に
も適用することができる。この場合には、レンズホルダ
4において、突出部4dを、上述したような3点ボス形
状にする。
【0090】図10には、図6により上述したレンズホ
ルダ14の製造に使用するおす型とされる第1の金型6
1とめす型とされる第2の金型62とを有するレンズホ
ルダ製造用金型を示している。この第1の金型61は、
上述した第1の金型51と全体としては略同形状とさ
れ、また、第2の金型62は、上述した第2の金型52
と全体としては略同形状とされている。
【0091】第1の金型61は、基部61bとこの基部
61b上に設けられた突部61cとからなり、全体とし
て略凸形状とされている。基部61bは、略平板形状に
形成されている。基部61bは、像点側方向の主面61
b1上の略中心に位置して突部61cが設けられてい
る。また、基部61bの主面61b1の外周部近傍は、
第2の金型62の後述する当接面62c1と当接される
当接面61b2とされている。
【0092】突部61cは、像点側方向に向かい直径が
順次小さくなる段部61d,61e,61fからなる形
状とされている。そして、突部61cにおいて、当該突
部61cの先端部とされる段部61fの主面61f1が
第2の金型62の後述する主面62b1に当接される面
となる。
【0093】この第1の金型61において、第1のレン
ズ2が取り付けられる第1の取付け形成部61iが段部
61dの外周部分の像点側方向に向いている面61d1
と当該段部61dの外周面61d2とから構成され、ま
た、第2のレンズ3が取り付けられる第2の取付け部形
成部61jが段部61fの外周面61f2から構成され
る。
【0094】第2の金型62は、略平板形状からなる底
部62bと、この底部62bの外周部であって、物点側
方向の主面62b1の外周部に立設された側壁部62c
とからなり、全体として略凹形状とされている。
【0095】底部62bの主面62b1の中心部近傍
は、第1の金型61の段部61fの主面61f1に当接
される当接面となる。
【0096】側壁部62cは、第2の金型62におい
て、第1の金型61の突部61cの外周に位置される部
分とされ、端面62c1が第1の金型61の当接面61
b2との当接面となる。
【0097】このような形状からなる各金型61,62
を図10に示すように組み合わせた状態において、各金
型61,62間の空隙部に成形材料4aを充填して、レ
ンズホルダ14がモールド成型により製造される。
【0098】以上のような形状からなるレンズホルダ4
及びレンズホルダ14に、第1のレンズ2と第2のレン
ズ3とからなる2群の対物レンズを取り付けることによ
り、対物レンズ装置1が構成される。そして、レンズホ
ルダ4及びレンズホルダ14は、上述したように、第1
の金型と第2の金型を有するレンズホルダ製造用金型を
使用して製造される。
【0099】上述したように、レンズホルダ4及びレン
ズホルダ14には、第1の取付け部及び第2の取付け部
が光軸方向について同一方向に向けられて形成されてい
る。これにより、レンズホルダ4及びレンズホルダ14
は、同一金型上に形成された第1の取付け部成形部及び
第2の取付け部成形部により、第1の取付け部と、第2
の取付け部とが形成される。このように、同一金型上に
各レンズが取付けられる各取付け部を形成する成形部が
設けられていることにより、2つの金型を組み合わせた
際に該2つの金型間に偏心・ティルト・間隔についてず
れが生じていた場合でも、そのような金型間のずれ量に
影響されずに第1の取付け部と第2の取付け部との位置
関係を維持して、レンズホルダ4及びレンズホルダ14
に形成することができる。よって、レンズホルダ4及び
レンズホルダ14の各々のレンズの取付け部は、位置関
係の誤差は金型の加工精度の誤差にのみ依存することに
なり、レンズ位置を無調整で対物レンズ装置1を組み立
ててもなお、第1のレンズ2と第2のレンズ3との間の
偏心・ティルト・間隔の誤差が抑えられる。これによ
り、対物レンズ装置1は、金型の組立ての際のずれによ
って発生する光学的収差をなくすことができる。
【0100】すなわち、同一金型上にレンズの取付け部
の形成のための取付け部成形部が全て設けられているこ
とから、3要素への影響は金型製造誤差のみになる。例
えば、偏心・ティルト・間隔は一つの金型製造誤差のみ
として、偏心及び間隔誤差は約3μm、ティルト誤差は
0.02°とされ、この場合、波面収差WFEは偏心に
ついて0.005rmsλ、間隔誤差について0.01
2rmsλ、ティルトについて0.008rmsλとな
り、光学的な理想結像を限界値であるマレシャルのクラ
イテリオンの値WFE0.7rmsλより十分小さな値
となる。
【0101】一方、前述したように異なる金型に各取付
け部成形部を設けた場合には、金型301,302の製
造誤差にその組み合わせのずれを加えた量、例えば、偏
心・間隔が約13μm、ティルトが約0.087°にな
り、前述のレンズホルダ204に本発明に係る対物レン
ズ装置1と同一のレンズ2,3を使用した場合であって
も、波面収差WFEは偏心0.023rmsλ、間隔誤
差0.051rmsλ、ティルト0.035rmsλと
なり、本発明に係るレンズホルダ14に組み込んだ場合
に比べて大きくなる。
【0102】また、レンズホルダ4及びレンズホルダ1
4に各レンズ2,3を取付け位置を調整をせずに高精度
で取り付けることができるので、レンズホルダ4及びレ
ンズホルダ14の形状設計を十分に最適化することがで
きる。さらに、レンズホルダ4及びレンズホルダ14に
各レンズ2,3を取付け位置を調整をせずに高精度で取
り付けることができるので、量産化が可能となり、生産
コストも抑えることができる。
【0103】また、レンズホルダ4及びレンズホルダ1
4に光軸方向における一方向に臨むように第1の取付け
部と第2の取り付け部とが設けられていることから、各
レンズ2,3の取付けが容易になされるようになる。例
えば、各レンズ2,3を取り付ける際にレンズホルダ4
及びレンズホルダ14を保持する部材に対して当該レン
ズホルダ4及びレンズホルダ14を付け替えることな
く、レンズ2,3を取り付けることができる。
【0104】また、レンズホルダ4及びレンズホルダ1
4は、第1の取付け部及び第2の取付け部の半径方向基
準面の直径をレンズ2,3の外径よりも僅かに小さい径
となるように形成して、レンズ2,3を圧入して取り付
けるようにすることにより、レンズホルダ4及びレンズ
ホルダ14へのレンズ2,3の取付けが容易とされ、か
つ、該レンズ2,3の半径方向の位置決めを容易に行う
ことができる。すなわち、レンズホルダとそのレンズホ
ルダに取り付けられるレンズとの間にレンズの半径方向
に隙間があると、最大その量だけレンズは偏心しまうこ
とになるが、レンズホルダ4(レンズホルダ14)にレ
ンズ2,3を圧入することによりレンズ2,3にはその
ような偏心を生じることもない。
【0105】また、レンズホルダ4,14を熱硬化樹脂
を成形材料として形成することにより、成形時の精度が
確保し易くなる。これにより、レンズ2,3の位置を決
定する基準面を高精度に形成することができる。例え
ば、レンズの外径がφ3mm程度の場合において、形成
材料として熱可塑性樹脂材を用いたときには10μm程
度の偏心が生じてしまうが、熱硬化性樹脂材を用いると
その偏心量を3μm程度に抑えることができる。
【0106】また、ディスク表面と対物レンズの最終面
との間隔を作動距離(ワーキング・ディスタンス)とい
うが、レンズホルダ14においては、このレンズホルダ
14のディスク側の端面よりも第2のレンズ3の対向面
3aが突出しており、該レンズホルダ14の一部が対物
レンズの最終面(第2のレンズ3の対向面3a)よりも
ディスク側に突き出ることがないので、対物レンズの作
動距離を短くすることができる。すなわち、対物レンズ
の最終面とディスクとの間隔が極めて狭い光学系におい
ても、ディスクとレンズホルダとの間隔を確保すること
ができる。
【0107】例えば、レンズホルダ4の突出部4dの対
物レンズの最終面からの光軸方向への突出量は、0.5
mm以上になると考えられる。0.5mm以下では、樹
脂により形成した突出部4dの強度を十分に確保するこ
とができないからである。よって、レンズホルダ4の場
合には、対物レンズの作動距離は、少なくとも0.5m
m以上必要になる。このようなことから、突出部4dを
設けていない形状とされても第2のレンズ3の位置決め
及びその保持を可能にするレンズホルダ14は、作動距
離0.5mm以下の対物レンズを用いて対物レンズ装置
を構成することができる。例えば、開口数(NA)が高
い対物レンズ、特に多群のレンズ構成の対物レンズで
は、作動距離が短くなるので、本発明の実施の形態にお
ける2群の対物レンズのように、開口数(NA)が0.
75以上とされる場合に有効である。
【0108】また、高い開口数(高NA)を可能にする
2群対物レンズの組立てを高精度に行うことができるの
で、対物レンズの性能を良好に維持し、情報記録媒体の
高記録密度化及び大容量化を図ることができる。
【0109】また、レンズホルダ14に対して第2のレ
ンズ3の光軸方向位置及び傾きを規制するホルダ70や
冶具71の基準面を、上述したように、3点ボス形状を
なす突部70a1,70a2,70a3により構成する
ことにより、第2のレンズ3とホルダ70や冶具71と
が接触する面積を少なくすることができる。これによ
り、第2のレンズ3をレンズホルダ14に組み込む時点
でホルダ70や冶具71内に粉塵等などが侵入した場合
であっても、第2のレンズ3とホルダ70や冶具71と
の間にその粉塵が挟まれることがないので、レンズホル
ダ14に第2のレンズ3を適切に位置決めして取り付け
ることができる。例えば、第2のレンズ3の外周全体を
支持するようにホルダ70、冶具71を形成した場合に
は、侵入した粉塵等によりホルダ70、冶具71と第2
のレンズ3との間に粉塵等が挟まれて、第2のレンズ3
にティルトに関してずれが発生してしまう場合がある
が、第2のレンズ3を少なくとも3点で支持することに
より、粉塵等が侵入してしまった場合でもその影響をな
くして、かつ第2のレンズ3をティルトに関しずれを発
生させることなく位置決めをすることができる。
【0110】なお、上述した実施の形態では、2群の対
物レンズにより対物レンズ装置1を構成している例を挙
げて説明しているが、本発明はこれに限定されるもので
はないことはいうまでもない。すなわち、レンズホルダ
4及びレンズホルダ14を、光軸上に配列される3群以
上のレンズを一体にするような形状とし、この場合、レ
ンズの各々に対向される基準面を、当該レンズの光軸方
向位置及び傾きを規制する基準面として、光軸方向にお
ける一方向に向けて設けることができる。
【0111】また、上述した実施の形態では、レンズホ
ルダ4及びレンズホルダ14をモールド成型により形成
する場合について説明しているが、本発明はこれに限定
されるものではない。例えば、切削加工によりレンズホ
ルダ4及びレンズホルダ14を形成することもできる。
この場合、例えば、レンズホルダを形成するための切削
母材に対して切削用のバイトを一方向から進入させてレ
ンズホルダを形成することができるので、切削母材を工
具に対して付け替えることなく各レンズ2,3の取付け
部を形成することができ、これにより、各レンズ2,3
の取付け部の形状を高精度に形成することができる。
【0112】次に、第1のレンズ2及び第2のレンズ3
からなる2群対物レンズの具体例、対物レンズ装置1が
搭載される記録再生装置の具体例について説明する。
【0113】以下の〔表1〕に、第1のレンズ2及び第
2のレンズ3の形状等について示す。
【0114】
【表1】
【0115】この〔表1〕においては、物点をOBJと
して、開口絞りをSTOとし、レンズの面順にS1,S
2,S3,・・・として、ディスクの記録面を結像面
(IMG)としている。
【0116】また、図11及び図12には、2群対物レ
ンズによる光学系の光学特性を示している。図11中
(a)は球面収差を示し、図11中(b)は非球面収差
を示し、図11中(c)は歪曲収差を示し、図12中
(a)は画角0.5°での横収差を示し、図12中
(b)は軸上での横収差を示している。
【0117】次に、上述の対物レンズ装置1を備えた光
学ヘッドの構成の一例を図13に示す。光学ヘッド10
1は、ディスク(情報記録媒体)400に対して情報を
記録及び/又は再生する記録再生装置に搭載されるもの
で、ディスク400にレーザ光を出射し、該ディスク4
00からの戻り光を検出する部分として機能する。
【0118】なお、以下の説明では、上述したディスク
400の例として、相変化型光ディスクを挙げ、相変化
型光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を
行う場合について説明しているが、情報記録媒体につい
ては、再生専用光ディスク、光磁気ディスク、あるい
は、光カードであっても良い。相変化型光ディスクは、
略平板円盤形状とされて基板401上に記録層402と
保護層403を順に積層させた構造となっている。
【0119】光学ヘッド101は、図示しない光源、偏
光ビームスプリッタ102、1/4波長板103及び2
群対物レンズを有する対物レンズ装置1を備えている。
また、光源と偏光ビームスプリッタ102との間には、
図示しない回折格子及びコリメータレンズが配置されて
いる。
【0120】光源は、発行波長λが例えば635nmの
直線偏光レーザ光を出射する半導体レーザからなる。ま
た、光源は、ディスク400から情報信号を再生する際
は一定の出力のレーザ光を出射し、ディスク400に情
報信号を記録する際は、記録する情報信号に応じて、出
射するレーザ光の強度を変調する。なお、光源から出射
されるレーザ光の波長λは、特に限定されるものでな
く、より短波長のものを用いた方が、さらなる高記録密
度化及び大容量化を図る上で好適である。
【0121】光源から出射されたレーザ光は、図示しな
い回折格子によって回折されて、0次光及び+1次光、
−1次光に分割され、これらの0次光及び±1次光は図
示しないコリメータレンズによってそれぞれ平行光束と
される。
【0122】コリメータレンズによって平行光束とされ
た入射レーザ光は、偏光ビームスプリッタ102を透過
し、1/4波長板103に入射される。レーザ光は、1
/4波長板103を透過することにより円偏光状態とな
され、対物レンズ装置1に入射される。
【0123】対物レンズ装置1は、上述したように第1
のレンズ2と第2のレンズ3を有して構成されており、
本例では、レンズホルダ14を用いて構成されたものを
示している。1/4波長板103を透過して円偏光光束
とされたレーザ光は、この対物レンズ装置1の第1のレ
ンズ2及び第2のレンズ3を透過することによりディス
ク400の記録層402の表面部である信号記録面上に
集光される。
【0124】ディスク400の信号記録面上に集光され
た入射光は、この信号記録面で反射されて戻り光とな
る。この戻り光は、対物レンズ装置1の対物レンズを透
過した後、1/4波長板103に入射する。そして、こ
の戻り光は、1/4波長板103を透過することによ
り、往きの偏光方向に対して90°回転された直線偏光
とされ、偏光ビームスプリッタ102の反射面において
反射される。
【0125】偏光ビームスプリッタ102において反射
された戻り光は、フォーカシングレンズ104及びマル
チレンズ105を経て、光検出器106によって検出さ
れる。
【0126】ここで、マルチレンズ105は、入射光束
に対して、いわゆる非点収差法による非点収差によりフ
ォーカシングサーボ信号の検出を可能とするための非点
収差を与えるものである。また、光検出器106は、例
えば、6つのフォトダイオードを備えており、各フォト
ダイオードに入射した戻り光の光強度に応じた電気信号
をそれぞれ出力する。
【0127】記録再生装置は、この光検出器106から
出力された電子信号に対して所定の演算処理を施して、
いわゆる非点収差法によってフォーカスサーボ信号を生
成し、いわゆる3ビーム法によってトラッキングサーボ
信号を生成し、それらの信号に基づいて2軸アクチュエ
ータ107を駆動する。この2軸アクチュエータ107
は、フォーカスサーボ信号及びトラッキングサーボ信号
に基づいて、対物レンズ装置1を、対物レンズの光軸方
向及びディスク400の径方向に移動操作する。
【0128】また、光検出器106は、各フォトダイオ
ードに入射した戻り光の光強度に応じた電気信号に対し
て所定の演算処理を施して、ディスク400からの再生
信号を生成して出力する。
【0129】以上のように、対物レンズ装置1を備えて
構成される光学ヘッド101により、ディスク400に
対する情報信号の書き込み及び読み出しを行うことがで
きる。
【0130】次に、このような光学ヘッド101を備え
る記録再生装置の一例について説明する。記録再生装置
は、図14に示すように、ディスク400を回転駆動さ
せるスピンドルモータ121と、上述した光学ヘッド1
01と、光学ヘッド101の移動のための送りモータ1
22と、所定の変調処理及び復調処理を行う変復調回路
124と、光学ヘッド101のサーボ制御等を行うサー
ボ制御回路125と、システム全体の制御を行うシステ
ムコンローラ126とを備えている。
【0131】スピンドルモータ121は、図示しない回
転テーブルに装着されたディスク400を所定の回転数
で回転駆動するためのものであり、サーボ制御回路12
5からの制御信号に基づいて駆動される。
【0132】光学ヘッド101は、変復調回路124に
接続されている。光学ヘッド101は、情報信号の記録
を行う際には、外部回路127から出力されて、変復調
回路124により所定の変調処理された信号に基づい
て、ディスク400に対して、光強度変調を施したレー
ザ光を照射する。
【0133】また、情報信号の再生を行う際には、光学
ヘッド101は、ディスク400に対して、一定出力の
レーザ光を照射し、その戻り光から再生信号を生成し、
当該再生信号を変復調回路124に供給する。
【0134】また、この光学ヘッド101は、サーボ制
御回路125にも接続されている。光学ヘッド101
は、ディスク400からの戻り光から、フォーカスサー
ボ信号を生成し、それらのサーボ信号をサーボ制御回路
125に供給する。サーボ制御回路125は、サーボ信
号に基づいて、2軸アクチュエータ107によるフォー
カス及びトラッキングの制御を行う。
【0135】また、変復調回路124は、システムコン
トローラ126に接続されている。変復調回路124
は、システムコントローラ126による制御の下で、記
録及び再生信号に対して所定の変調処理を施す。
【0136】送りモータ123は、光学ヘッド101を
ディスク400の径方向の所定の位置に送るためのもの
であり、サーボ制御回路125からの制御信号に基づい
て駆動される。
【0137】サーボ制御回路125は、システムコント
ローラ126による制御のもとで、スピンドルモータ1
22、送りモータ123を制御する。
【0138】以上のような構成を有する記録再生装置1
21により、ディスク400に対する情報の記録及び/
又は再生が可能となる。
【0139】そして、記録再生装置121は、上述した
ように、製造工程において第1のレンズ2と第2のレン
ズ3との位置ずれを生じることのない2群の対物レンズ
を有する対物レンズ装置1を使用しているので、上述し
た3要素の誤差による劣化を含むことなく、情報信号を
ディスク400に対して記録及び再生することができ
る。
【0140】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るレンズホル
ダは、複数のレンズが各々対応して取り付けられる該レ
ンズの光軸方向位置及び傾きを規制する基準面が光軸方
向における一方向に向けて複数設けられているので、同
一方向からの加工により基準面を形成することができ
る。
【0141】このレンズホルダにより、複数のレンズを
無調整で高精度に位置決めして固定することが可能にな
り、該レンズ間の位置決めを高精度で行うことが可能に
なる。
【0142】また、本発明に係るレンズホルダの製造方
法は、おす型又はめす型のいずれか一方に複数のレンズ
が各々対応して取り付けられるレンズホルダの複数の基
準部を形成する基準部成形部が設けられている金型を使
用しているので、おす型又はめす型のいずれか一方に形
成されている基準部成形部によりレンズホルダの基準部
を形成することができる。
【0143】このレンズホルダの製造方法は、複数のレ
ンズを無調整で固定することを可能にし、当該レンズ間
の位置決めを高精度で行うことを可能にする。
【0144】また、本発明に係るレンズホルダの製造用
金型は、おす型又はめす型のいずれか一方に複数のレン
ズが各々対応して取り付けられるレンズホルダの複数の
基準部を形成する基準部成形部が設けられていることに
より、おす型又はめす型のいずれか一方に形成されてい
る基準部成形部でレンズホルダの基準部を形成すること
ができる。
【0145】このレンズホルダの製造用金型は、複数の
レンズを無調整で高精度に位置決めして固定することが
できるレンズホルダの製造を可能にし、該レンズ間の位
置決めを高精度で行うことを可能にする。
【0146】そして、本発明に係る対物レンズ装置は、
上述のようなレンズホルダを備えて構成され、対物レン
ズをなす複数のレンズが無調整で高精度に位置決めして
固定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるレンズホルダ
により2群の対物レンズが保持されてなる対物レンズ装
置の構成を示す縦断面図である。
【図2】上述したレンズホルダを製造するために使用す
る第1の金型及び第2の金型を有するレンズホルダの製
造用金型を示す縦断面図である。
【図3】上述したレンズホルダの成形のための成形材料
が充填された上述したレンズホルダの製造用金型を示す
縦断面図である。
【図4】上述した第1の金型に対して第2の金型がずれ
た状態とされたレンズホルダの製造用金型を示す縦断面
図である。
【図5】第1の金型に対して第2の金型がずれた状態と
されたままで形成されたレンズホルダを有して構成され
る対物レンズ装置の構成を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態であるレンズホルダ
により2群の対物レンズが保持されてなる対物レンズ装
置の構成を示す縦断面図である。
【図7】第2の実施の形態であるレンズホルダに対して
第2のレンズの光軸方向位置及び傾きを規制するホルダ
が取り付けられている状態を示す縦断面図である。
【図8】上述したホルダの構成を示す平面図である。
【図9】第2の実施の形態であるレンズホルダに対して
第2のレンズの光軸方向位置及び傾きを規制する冶具が
取り付けられている状態を示す縦断面図である。
【図10】第2の実施の形態のレンズホルダを製造する
ために使用する第1の金型及び第2の金型を有するレン
ズホルダの製造用金型、及びこのレンズホルダの製造用
金型に成形材料が充填された状態を示す縦断面図であ
る。
【図11】上述した2群レンズの球面収差、非点収差、
及び歪曲収差を示す特性図である。
【図12】上述した2群レンズの横収差を示す特性図で
ある。
【図13】光学ヘッドを示す構成図である。
【図14】記録再生装置を示すブロック図である。
【図15】課題として想定されるレンズホルダにより2
群の対物レンズが保持されてなる対物レンズ装置の構成
を示す縦断面図である。
【図16】課題として想定されるレンズホルダにより2
群の対物レンズが保持されてなる対物レンズ装置の構成
を示す横断面図である。
【図17】課題として想定されるレンズホルダを製造す
るために使用する第1の金型及び第2の金型を有するレ
ンズホルダの製造用金型を示す縦断面図である。
【図18】課題として想定されるレンズホルダの成形の
ための成形材料が充填された上述したレンズホルダの製
造用金型を示す縦断面図である。
【図19】課題として想定されるレンズホルダ製造用金
型の第1の金型を示す平面図である。
【図20】第1の金型に対して第2の金型がずれた状態
とされた従来のレンズホルダの製造用金型を示す縦断面
図である。
【図21】課題として想定される第1の金型に対して第
2の金型がずれた状態とされたままで形成されたレンズ
ホルダを有して構成される2群対物レンズの構成を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 2群対物レンズ、2 第1のレンズ、3 第2のレ
ンズ、4 レンズホルダ、4a 第1の取付け部、4a
1 第1の光軸方向基準面、4a2 半径方向基準面、
4b 第2の取付け部、4b1 第2の光軸方向基準
面、4b2 半径方向基準面、14 レンズホルダ、1
4a 取付け部、14a1 第1の光軸方向基準面、1
4a2 半径方向基準面、14b 第2の取付け部、5
1 第1の金型、52 第2の金型、51i 第1の取
付け部成形部、51j 第2の取付け部成形部、61
第1の金型、62 第2の金型、61i 第1の取付け
部成形部、61f2 第2の取付け部成形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/22 G11B 7/22 // B29K 101:10 B29L 11:00 (72)発明者 大里 潔 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AA02 AA03 AA08 AA15 AA17 AJ04 AJ05 2H087 KA13 PA02 PA17 PB02 QA02 QA05 QA13 QA21 QA33 QA41 RA05 RA12 4F202 AA36 AH73 CA11 CB01 CK11 5D119 AA03 EC01 JA44 JB02 JC03 JC04 JC05 JC06 LB12

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を用いて情報記録媒体に対して
    情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにおい
    て光軸上に配列される複数のレンズからなる対物レンズ
    を支持して対物レンズ装置を構成するレンズホルダであ
    って、 上記複数のレンズが対応して取り付けられ該各レンズの
    光軸方向位置及び傾きを規制する基準面が光軸方向にお
    ける一方向に向けて複数設けられていることを特徴とす
    るレンズホルダ。
  2. 【請求項2】 光軸上に配列される2群のレンズからな
    る対物レンズを支持するための2つの基準面を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のレンズホルダ。
  3. 【請求項3】 基準面に隣接してレンズの半径方向に該
    レンズを位置決めする半径方向基準面が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のレンズホルダ。
  4. 【請求項4】 弾性材料により形成されており、レンズ
    が半径方向基準面に対して圧入されることを特徴とする
    請求項3記載のレンズホルダ。
  5. 【請求項5】 基準面は、レンズを少なくとも3箇所に
    おいて支持する突起部の各頂点部を含む仮想平面である
    ことを特徴とする請求項1記載のレンズホルダ。
  6. 【請求項6】 モールド成型により形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のレンズホルダ。
  7. 【請求項7】 熱硬化樹脂材料により形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のレンズホルダ。
  8. 【請求項8】 開口数が略々0.75以上の対物レンズ
    を支持することを特徴とする請求項1記載のレンズホル
    ダ。
  9. 【請求項9】 情報記録媒体との間の作動距離が略0.
    5mm以下の対物レンズを支持することを特徴とする請
    求項1記載のレンズホルダ。
  10. 【請求項10】 レーザ光を出射する光源と、情報記録
    媒体上で反射された該光源からのレーザ光の反射光を受
    光する受光手段とを備えた光学ヘッドにおいて対物レン
    ズを支持することを特徴とする請求項1記載のレンズホ
    ルダ。
  11. 【請求項11】 レーザ光を用いて情報記録媒体に対し
    て情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにお
    いて光軸上に配列される複数のレンズからなる対物レン
    ズを支持して対物レンズ装置を構成するレンズホルダ
    を、少なくともおす型とめす型とを有する金型を使用し
    て射出成形手段により製造するレンズホルダの製造方法
    であって、 上記おす型又は上記めす型のいずれか一方に、上記複数
    のレンズが各々対応して取り付けられる上記レンズホル
    ダの複数の基準部を形成する基準部成形部が設けられて
    いる金型を使用することを特徴とするレンズホルダの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 熱硬化樹脂材料により製造することを
    特徴とする請求項11記載のレンズホルダの製造方法。
  13. 【請求項13】 基準部成形部により、対物レンズの各
    レンズについて当該レンズの光軸方向の位置及び傾きを
    規制する基準面を有する各基準部を形成することを特徴
    とする請求項11記載のレンズホルダの製造方法。
  14. 【請求項14】 複数の基準部の基準面を、対物レンズ
    の光軸方向における一方向に向けて形成することを特徴
    とする請求項13記載のレンズホルダの製造方法。
  15. 【請求項15】 基準部成形部により、基準部を、対物
    レンズを構成するレンズの半径方向について該レンズの
    位置決めをする半径方向基準面を有するものとして形成
    することを特徴とする請求項14記載のレンズホルダの
    製造方法。
  16. 【請求項16】 基準部成形部により、基準部を、対物
    レンズを構成するレンズを少なくとも3箇所において支
    持しそれぞれの頂点部を含む仮想平面が基準面となる突
    起部を有するものとして形成することを特徴とする請求
    項15記載のレンズホルダの製造方法。
  17. 【請求項17】 レーザ光を用いて情報記録媒体に対し
    て情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドにお
    いて光軸上に配列される複数のレンズからなる対物レン
    ズを支持して対物レンズ装置を構成するレンズホルダの
    製造に使用する少なくともおす型とめす型とを有するレ
    ンズホルダ製造用金型であって、 上記おす型又は上記めす型のいずれか一方に上記複数の
    レンズが各々対応して取り付けられる上記レンズホルダ
    の複数の基準部を形成する基準部成形部が設けられてい
    ることを特徴とするレンズホルダ製造用金型。
  18. 【請求項18】 基準部成形部は、各基準部を、対物レ
    ンズの各レンズについて該レンズの光軸方向の位置及び
    傾きを規制する基準面を有するものとして形成するもの
    であることを特徴とする請求項17記載のレンズホルダ
    製造用金型。
  19. 【請求項19】 基準部成形部の基準面を形成する部分
    は、一方向に向けて形成されていることを特徴とする請
    求項18記載のレンズホルダ製造用金型。
  20. 【請求項20】 基準部成形部は、基準部を、対物レン
    ズを構成するレンズについて該レンズの半径方向の位置
    決めをする半径方向基準面を有するものとして形成する
    ことを特徴とする請求項18記載のレンズホルダ製造用
    金型。
  21. 【請求項21】 基準部成形部は、基準部を、対物レン
    ズを構成するレンズを少なくとも3箇所において支持し
    それぞれの頂点部を含む仮想平面が基準面となる突起部
    を有するものとして形成することを特徴とする請求項1
    8記載のレンズホルダ製造用金型。
  22. 【請求項22】 レーザ光を用いて情報記録媒体に情報
    信号の記録及び/又は再生を行う光学ヘッドの対物レン
    ズ装置であって、 第1のレンズ及び第2のレンズからなる対物レンズと、 上記対物レンズを支持するレンズホルダとを備え、 上記第1及び第2のレンズは、少なくとも一方の面にお
    いて中央部分がレンズ面となされ外縁部近傍が光軸に垂
    直な平面部となされ、 上記レンズホルダは、上記第1及び第2のレンズがそれ
    ぞれ対応して取付けられ該レンズの光軸方向位置及び傾
    きを規制する第1及び第2の基準面を有し、これら基準
    面を光軸方向における一方向に向けており、該第1のレ
    ンズの平面部を該第1の基準面と同一平面となして該第
    1のレンズを支持し、該第2のレンズの平面部を該第2
    の基準面と同一平面となして該第2のレンズを支持して
    いることを特徴とする対物レンズ装置。
  23. 【請求項23】 レンズホルダは、第1の基準面に隣接
    して形成され第1のレンズを該第1のレンズの半径方向
    について位置決めする第1の半径方向基準面と、第2の
    基準面に隣接して形成され第2のレンズを該第2のレン
    ズの半径方向について位置決めする第2の半径方向基準
    面とを備え、 第1のレンズは、周面を上記第1の半径方向基準面に当
    接させて支持され、 第2のレンズは、周面を上記第2の半径方向基準面に当
    接させて支持されていることを特徴とする請求項22記
    載の対物レンズ装置。
  24. 【請求項24】 第1のレンズは、第1の半径方向基準
    面が形成する円筒状部内に対して圧入されることにより
    支持され、第2のレンズは、第2の半径方向基準面が形
    成する円筒状部内に対して圧入されることにより支持さ
    れていることを特徴とする請求項22記載の対物レンズ
    装置。
  25. 【請求項25】 第1及び第2のレンズは、レンズホル
    ダに対して接着剤により固定されて支持されていること
    を特徴とする請求項22記載の対物レンズ装置。
  26. 【請求項26】 第1のレンズは、第1の半径方向基準
    面が形成する円筒状部内に対して圧入された後に接着剤
    によりレンズホルダに対して接着剤により固定されて支
    持され、第2のレンズは、第2の半径方向基準面が形成
    する円筒状部内に対して圧入された後に接着剤によりレ
    ンズホルダに対して接着剤により固定されて支持されて
    いることを特徴とする請求項22記載の対物レンズ装
    置。
  27. 【請求項27】 第1及び第2のレンズの少なくとも一
    方は、端面をレンズホルダの端面よりも外方側に突出さ
    せていることを特徴とする請求項22記載の対物レンズ
    装置。
  28. 【請求項28】 第1及び第2のレンズのうちの端面を
    レンズホルダの端面よりも外方側に突出させている一方
    のレンズは、他方のレンズよりも小径であり、平面部を
    この平面部と同一平面となる基準面の内方側に位置させ
    ていることを特徴とする請求項22記載の対物レンズ装
    置。
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