JP2000346817A - 測定装置、照射装置および露光方法 - Google Patents

測定装置、照射装置および露光方法

Info

Publication number
JP2000346817A
JP2000346817A JP11159020A JP15902099A JP2000346817A JP 2000346817 A JP2000346817 A JP 2000346817A JP 11159020 A JP11159020 A JP 11159020A JP 15902099 A JP15902099 A JP 15902099A JP 2000346817 A JP2000346817 A JP 2000346817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
electrons
energy
energy range
emitted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11159020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000346817A5 (ja
Inventor
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP11159020A priority Critical patent/JP2000346817A/ja
Priority to US09/587,626 priority patent/US6545272B1/en
Publication of JP2000346817A publication Critical patent/JP2000346817A/ja
Publication of JP2000346817A5 publication Critical patent/JP2000346817A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70908Hygiene, e.g. preventing apparatus pollution, mitigating effect of pollution or removing pollutants from apparatus
    • G03F7/70916Pollution mitigation, i.e. mitigating effect of contamination or debris, e.g. foil traps
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N22/00Investigating or analysing materials by the use of microwaves or radio waves, i.e. electromagnetic waves with a wavelength of one millimetre or more
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/22Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material
    • G01N23/225Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material using electron or ion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線光学素子上の汚染状態を測定することを
目的とする。また、更に、X線光学素子の交換や洗浄の
必要性の有無を知ることができるX線照射装置又は露光
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 光学素子23、25に電磁波又は電子線
を照射して、光学素子23、25の汚れ具合を測定する
測定装置において、光学素子23、25から放出される
電子を検出し、検出された電子のうち所定のエネルギー
範囲の電子を選択して、選択されたエネルギー範囲内の
電子を測定する測定手段3a、3bを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線や紫外線等を
用いた顕微鏡や分析装置、露光装置などに用いられる光
学素子の汚染状況を検出する測定装置、および光学素子
の汚染状況を見ながら、使用される顕微鏡や分析装置、
露光装置などに代表される照射装置および半導体装置の
製造時に使用する露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射光リングから輻射される放射光は、
輝度が高く、また、波長可変であることから、X線分析
装置やX線顕微鏡、X線露光装置の光源として用いられ
る。また、パルスレーザー光を真空容器内に配置された
標的物質に集光し、標的物質をプラズマ化して、このプ
ラズマから輻射されるX線を取り出すことで光源として
利用するレーザープラズマX線源(以下、「LPX」と
する。)も同様に光源として用いられる。特にこのレー
ザプラズマX線源は、小型でありながら、アンジュレー
ター光源に匹敵するほどの輝度を持つため、X線機器の
光源として近年注目されている。
【0003】また、Zピンチプラズマやキャピラリー中
での放電による放電プラズマを用いたX線源も安価な光
源として注目されている。これらのX線機器では、X線
源から放出されたX線をX線光学素子により、試料やマ
スク、レジストが形成された基板に照射している。とく
に、X線縮小投影露光装置などに使用されているX線の
波長は、数ナノメータから50ナノメータ程度の波長域
である極端紫外線域である。この波長域は、物質の吸収
が大きいので、このような光学素子に僅かでも汚染物質
が付着しただけで、反射率や透過率などの光学素子の光
学的特性が著しく低下する。
【0004】ところで、軟X線を用いた光学装置では、
空気によるX線の減衰を排除するために、光路中を真空
に排気する。したがって、軟X線の光路に当たる部分は
真空チャンバーで覆い、真空チャンバー内をロータリポ
ンプや拡散ポンプなどの真空排気装置で排気する。この
ため、排気中に真空排気装置からオイルが逆流し、オイ
ル分子が真空容器内に僅かながら存在する。したがっ
て、長時間装置の運転を続けると真空容器内に漂ってい
るオイル分子が光学素子に付着・堆積するようになり、
真空チャンバー内に配置された光学素子の光学特性が低
下してしまう。
【0005】また、一方、軟X線の光源として、先に説
明したようにLPXや放電プラズマX線源が注目されて
いる。このLPXや放電プラズマX線源は、プラズマや
プラズマ近傍の配置された部材から飛散粒子が放出され
る。このような飛散粒子は光学素子上に付着すると、そ
の光学素子の光学特性が低下してしまう。このように、
軟X線を用いた光学装置は、各種の要因により汚染物質
が付着して、光学素子の光学特性が低下すると、光学装
置自体のスループットの低下を招くため、光学素子の汚
染量を監視し、汚染量が所定を超えた場合、汚れた光学
素子を交換したり、クリーニングしなければならない。
【0006】ところで、光学装置の一種である従来の露
光装置では、光学素子上の汚染物質の量を装置運転中に
監視する機構は無く、露光装置を運転した結果、被照射
物体への露光量が不足してきたときに、光学素子の汚染
を疑っている。また、他の光学装置についても、同様に
判断されている。例えば、LPXを使ったX線顕微鏡の
場合には、鮮明な観察像を得るのに10ショット必要で
あったのが、20ショット必要になってきた場合に、光
学素子の汚染を判断したり、また、放射光を使用したX
線露光装置の場合には、ある線幅のパターンを転写する
のに必要な時間が長くなるようになってきた場合に、光
学素子の汚染を判断していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、露光量が足りなくなってきてから光学素子の汚
染の有無を判断している。したがって、汚染による影響
が使用者にわかる程度発現するまで、光学素子の汚染の
有無がわからなかった。本発明は、このような従来技術
の問題点に鑑みてなされたもので、X線光学素子上の汚
染状態を測定することを目的とする。また、更に、X線
光学素子の交換や洗浄の必要性の有無を知ることができ
るX線照射装置又は露光方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の形態では、光学素子に電磁波又は電
子線を照射して、光学素子の汚れ具合を測定する測定装
置において、光学素子から放出される電子を検出し、検
出された電子のうち所定のエネルギー範囲の電子を選択
して、選択されたエネルギー範囲内の電子を測定する測
定手段を備えた。
【0009】本発明では、X線源や電子線源、紫外光源
などから放射された電磁波や電子線を光学素子に照射す
ることにより発生する光電子やオージェ電子などの電子
を検出して、検出された電子のうち所定のエネルギー範
囲の電子を選択して測定することで、光学素子の汚れ具
合を測定することとした。また、本発明の第1の形態で
は、測定手段では、光学素子から放出された電子を検出
して検出信号を出力する検出手段を備え、所定の距離に
おける電子の飛行時間を計測することで電子のエネルギ
ーを測定する飛行時間法により検出手段で得られた信号
を基に、所定のエネルギー範囲の電子の情報を選択する
こととした。この様に飛行時間法を用いて、測定手段に
到達した電子のエネルギーを測定して、選択することで
簡便な検査装置を得ることができる。
【0010】また、本発明の第1の形態では、所定のエ
ネルギー範囲は、前記光学素子を構成する物質と電磁波
又は電子線のエネルギーに応じて定めた。また、更に測
定手段では、選択されたエネルギー範囲内に該当する電
子数に関する信号を取得し、その信号を基に前記光学素
子の汚れ具合を検出することとした。この様に、電子を
選択する範囲は、光学素子に入射する電磁波又は電子線
のエネルギーと光学素子を構成する物質から決めて、そ
の範囲の電子のみを検討することとした。そして、更に
測定手段では、光学素子上に汚染物質が付着すると、光
学素子から放出される電子の数が少なくなることから、
決められた範囲内での電子の数量を計測することで光学
素子の汚れ具合を検出するようにした。
【0011】また、本発明の第1の形態では、他にも次
のような形態を有する。所定のエネルギー範囲は、光学
素子に付着すると予想される汚染物質と電磁波又は電子
線のエネルギーに応じて定められたエネルギー範囲で設
定する。そして、測定手段では、選択されたエネルギー
範囲での電子数に関する信号を取得し、その信号を基に
前記光学素子の汚れ具合を測定することとする形態であ
る。
【0012】このように、汚染物質と電磁波又は電子線
のエネルギーとから決められる電子のエネルギー範囲を
設定して、予想される汚染物質からの電子のみを選択す
ることとした。そして、その電子の数を検出すること
で、光学素子の汚れ具合を検出することとした。また、
本発明の第1の形態では、測定手段に、光学素子を構成
する物質と電磁波又は電子線の持つエネルギーとに応じ
て定められたエネルギー範囲内の電子について、そのス
ペクトルを得て、そのスペクトルのピーク値から光学素
子に付着した汚染物質を特定する物質特定部を備えるこ
とで、汚染物質の特定を行うことの検査装置を提供する
ことができる。
【0013】物質に応じて、電子の束縛エネルギーが異
なるので、同一振動数の電磁波で放出された電子は、物
質によってエネルギーが異なる。このことに着目して、
本発明は物質の特定を行うこととした。ところで、本発
明の第1の形態では、エネルギー範囲として上述以外に
も、光学素子を構成する物質と電磁波又は電子線の持つ
エネルギーとに応じて定められた第1の電子のエネルギ
ー範囲と、光学素子に付着すると予想される汚染物質と
電磁波又は電子線の持つエネルギーとに応じて定められ
た第2の電子のエネルギー範囲の二つの範囲を設定する
こととし、かつ測定手段では、第1及び第2のエネルギ
ー範囲のそれぞれで光学素子から放出された電子を検出
して、第1のエネルギー範囲での電子の数量に関する第
1の信号及び第2のエネルギー範囲での電子の数量に関
する第2の信号を取得し、第1の信号と第2の信号を基
に、第1のエネルギー範囲と第2のエネルギー範囲での
電子の数量の比較して、光学素子の汚れ具合を検出する
こととした。
【0014】この様に光学素子からの電子と汚染物質か
らの電子のそれぞれを検出して、両者の比を取ること
で、光学素子の汚れ具合を検出することした。また、本
発明の第1の形態では、測定手段に、光学素子から所定
の角度範囲で放出される電子を検出する検出手段が備え
られ、光学素子から放出される電子のうち、所定の角度
範囲でのみ電子を検出することとした。
【0015】一般的に、物質から放出する電子が非弾性
散乱を起こさずに物体を通過して脱出できる距離は、放
出する電子のエネルギーに依存している。したがって、
被測定物体の表面に対して垂直方向に放出された電子を
検出した場合、被測定物体の表面に対して垂直以外の角
度で放出された電子を検出したよりも、表面から深い位
置で放出された電子を検出することができる。このこと
を利用して、本発明では、検出手段の検出角度を変える
ことで、放出される電子の検出可能な深さを可変してい
る。
【0016】また、更に本発明の第1の形態では、光学
素子には、光学素子への電磁波又は電子線の照射により
所定のエネルギーの電子を放出する物質が形成されてい
ることとした。光学素子を構成する物質では、電子の放
出が起こらない場合には、光学素子を構成する物質より
も低い束縛エネルギーを有する物質を光学素子に設ける
ことで、電子を放出させる。そして、その電子の数を測
定することで、光学素子の汚れ具合の測定をすることが
できる。
【0017】次に、上記課題を解決するために本発明の
第2の形態では、光学素子に電磁波又は電子線を照射し
て、光学素子の汚れ具合を測定する測定装置において、
光学素子に付着した汚染物質から放出される電子を検出
して、光学素子の汚れ具合を測定することとした。この
様に光学素子に付着した汚染物質から放出される電子を
検出することで、光学素子の汚れ具合を測定する。
【0018】また、上記課題を解決するために本発明の
第3の形態では、被照射物体上に、X線を照射する照射
装置において、感光材料が感光可能な露光波長を有する
X線を生成する光源と、光源からのX線を基板に到達さ
せる少なくとも一つの光学素子と、光学素子及び光学素
子に付着した汚染物質から放出される電子を検出し、検
出された電子のうち、所定のエネルギー範囲の電子を選
択して、選択されたエネルギー範囲内における電子を測
定する測定手段を備えたこととした。
【0019】また、更に本発明の第3の形態では、測定
手段は、被照射物体又は光源に最も近い位置に配置され
た光学素子又は光源を含んでいる容器内に置かれている
前記光学素子に設けた。更に、本発明の第3の形態で
は、光学素子は真空容器内に設けられ、真空容器には、
真空容器内に存在する気体を真空容器外に放出する吸引
手段が備えられ、測定手段は、吸引手段に最も近い位置
に配置された光学素子に設けることとした。
【0020】このように、汚染源である真空ポンプなど
が配置されている近傍に設けられた光学素子について、
汚れを測定することで、そのほかの光学素子に設けなく
とも全ての光学素子の汚染状況を推測することができ
る。なお、本発明の第3の形態は、更に本発明の第1の
形態で有した各構成を備えても良い。
【0021】また、本発明の第4の形態は、X線源から
放射された光を光学素子を介して、パターンが形成され
たマスクに照射しかつ感光剤が設けられた基板上にマス
クの像を投影する露光方法において、光学素子から放出
される電子を検出して、検出された電子のうち、所定の
エネルギー範囲の電子を選択して、選択されたエネルギ
ー範囲内の電子を測定することで、光学素子の汚染状況
を得て、露光することとした。
【0022】このように、露光するときに光学素子から
放出される電子を検出して、所定のエネルギー範囲の電
子を選択して測定することで、光学素子の汚れ状況を見
ながら、露光する事ができる。なお、本発明の第4の形
態は、更に本発明の第1の形態で有した各構成を備えて
も良い。
【0023】次に、本発明を更に詳しく説明するため
に、発明の実施の形態を挙げて、説明するものとする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態である
X線露光装置を挙げて、本発明を説明するものとする。
この本発明の第1の実施の形態であるX線露光装置を図
1に示す。このX線露光装置は、露光光用の照明光とし
て軟X線領域の光を用いて、ステップ・アンド・スキャ
ン方式により露光動作を行う露光装置である。
【0025】このX線露光装置は、X線を放射する光源
部1と、反射マスク110に光源部1からのX線を照射
し、かつ反射マスク110の像をウェハー26に投影す
る光学系が載置された露光光学系2と、露光光学系を構
成する光学素子の汚れ具合を測定する検出部3a、3b
とからなる。ところで、本X線露光装置では、光源部1
は、LPXを採用した。このLPXからなる光源部1
は、パルスレーザ発生装置10と、ビームスプリッタ6
と、パルスレーザ発生装置10から放射された光を集光
するレンズ12と、真空容器の透過窓13が設けられた
真空容器11と、標的物質であるガスを噴出するノズル
14と、放射されたX線を所定の方向に反射する放物面
ミラー17と、X線を真空容器11から導出するための
窓18とを備えている。
【0026】そして、パルスレーザ装置10から発せら
れたレーザ光101は、ビームスプリッタ6を通過し
て、レンズ12に入射する。レンズ12に入射したレー
ザ光101は、透過窓13を透過して真空容器内11に
集光される。一方、標的物質であるキセノン(Xe)ガ
スは、フィールドスルーを通して、真空容器11内に導
入される。そして、キセノンガスはノズル14から真空
容器11内に噴出される。なお、噴出されたガスはパル
スジェット状に噴出するように、ノズル14はパルスジ
ェットノズルを用いている。なお、ノズルが開いている
時間はおよそ500マイクロ秒になるように設定されて
いる。また、キセノンガスは背圧50気圧でノズル14
から真空容器11中に噴出される。
【0027】ところで、真空容器11中に噴出されたキ
セノンガスは、断熱自由膨張により急激にその温度が低
下して、ファン・デル・ワールス力により原子同士が互
いにくっつき合い、原子数が数十から数十万個にも及ぶ
クラスター分子15が形成される。そのクラスター分子
15にレンズ12で集光されたレーザ光101を照射す
ると、プラズマ16が生成される。なお、実際には、キ
セノンガスが真空中に噴出された後、数100マイクロ
秒程度経過してから、レーザ光101を照射している。
【0028】このようにして生成されたプラズマ16
は、X線を放射する。放射したX線はパルス状に放出さ
れ、ノズル14の近傍に取り付けられた放物面ミラー1
7にて、所定の方向にX線が伝搬するように集光する。
なお、この放物面ミラー17は、多層膜で形成され、放
物線の回転面と同形状の反射面を有している。そして、
放物面ミラー17で反射して平行化されたX線は、可視
光カットX線フィルターが設けられた窓18を透過後、
露光光学系2を備えた真空容器内に入射する。
【0029】なお、光源部1から放射されるX線の強度
は、レーザ光101のエネルギーによって変化する。そ
のため、レーザ光101の一部はビームスプリッタ6に
より分割されて、レーザエネルギーモニター19に入射
される。この様にして、パルスレーザ発生装置から放射
されるレーザ光のパルス毎のエネルギーあるいは、ある
ショット数間の平均値をモニターして、放射されるX線
の強度を推測している。
【0030】次に、露光光学系2について説明する。こ
の露光光学系2は、照明光学系21や投影対物光学系を
形成しているミラー22やミラー23及び光学系24
と、投影する回路パターンが描かれている反射マスク1
10と、回路パターンを形成する基板26と、フィルタ
ー25が備えられている。光源部1で放射されたX線
は、最初に照明光学系21に入射する。この照明光学系
21の概略構成図は図2に示す通りである。この照明光
学系2は、折り返しミラー201と、第1の反射素子群
202aと、第2の反射素子群202bと、コンデンサ
ミラー203から構成されている。
【0031】光源部1の放物面ミラー17から射出され
るX線は、ほぼコリメートされた状態で折り返しミラー
201によって所定方向に反射される。そして、オプテ
ィカルインテグレータとしての反射型フライアイ光学系
202に向かう。この反射型フライアイ光学系202
は、複数の反射面(複数のミラー要素)を集積してなる
第1の反射素子群202aと、この第1の反射素子群2
02aのそれぞれの反射面に対して異なる反射面を設け
た第2の反射素子群202bとで構成されている。
【0032】この反射型フライアイ光学系202では、
光源部1からのX線を第1の反射素子群202aで波面
分割を行い、複数の光源像を形成する。また、第2の反
射素子群202bを複数の光源像が形成される近傍に設
けた。そして、分割されたそれぞれの波面に対して、別
々の反射面でコンデンサーミラー203の方へX線を反
射している。なお、第2の反射素子群202bは、フィ
ールドミラーの機能も果たしている。なお、この反射型
フライアイ光学系202については、本願出願人による
特願平10−47400号に提案されている。
【0033】この様に一旦、複数の光源像が形成されて
伝搬するX線は、次にコンデンサーミラー203に入射
する。このコンデンサーミラー203は、その焦点位置
が第1の反射素子群202aによる光源像が形成される
位置の近傍になるように配置されている。このコンデン
サーミラー203によって反射されたX線は、反射マス
ク110に到達するようになっている。このようにし
て、反射マスク110の所定の照明領域は、反射型フラ
イアイ光学系202で形成された光源像からの光により
重畳的に均一照明する。
【0034】ところで、反射マスク110で反射された
X線は、投影対物光学系を形成しているミラー22やミ
ラー23で反射して、図3に示す光学系24に入射す
る。この光学系は、凹面形状の第1ミラー24a、凸面
形状の第2ミラー24b、凸面形状の第3ミラー24c
及び凹面形状の第4ミラー24dの反射鏡、そして、ミ
ラー23で反射されたX線を第1ミラー24aに導くた
めのミラー24eから構成されている。それぞれのミラ
ー24a〜24dは、それぞれの光軸が共軸となるよう
に配置されている。そして、それぞれのミラー24a〜
24dより形成される光路を遮断しないために、第1ミ
ラー24a、第2ミラー24b及び第4ミラー24dに
は、切り欠きが設けられている。
【0035】そして、反射型マスク110にて反射され
たX線は、これら投影対物光学系により、基板26上の
露光領域に、所定の縮小倍率β(例えば、|β|=1/
4,1/5,1/6)のもとで反射型マスク110のパ
ターンの縮小像を形成する。なお、図1には、不図示で
あるが、反射型マスク110は少なくとも一方向に沿っ
て移動可能なレチクルステージにより支持されており、
基板26は、3次元的に移動可能な基板ステージにより
支持されている。露光動作の際には、レチクルステージ
を一方向に移動させながら、基板ステージも投影対物光
学系の縮小倍率により定まる所定の速度で移動させる。
これにより、基板26上の所定のショット領域内には、
反射型マスク110のパターンが走査露光される。
【0036】また、以上の反射鏡又はミラーの全ては、
その反射面にX線を反射するための多層膜が形成されて
いる。この多層膜はモリブデンとシリコンの交互多層膜
からなっており、反射X線の中心波長を13.5nmと
なるように膜の周期長が決定されている。また、反射マ
スク110も同様である。更に、X線露光装置の露光光
学系2を収納した真空容器には、真空容器内の気体を排
出するための排出口211と、その排出口211から気
体を真空容器外に放出するための真空ポンプ212が備
えられ、大気より低い気圧にしている。
【0037】また、X線露光装置の露光光学系2を収納
した真空容器内には、露光光学系2を構成する光学素子
の汚れ具合を測定する検出部3a、3bを備えている。
ところで、この検出部3a、3bは、検査する光学素子
の近傍に配置されており、以下に説明する方法により光
学素子の汚れ具合を検出している。光学素子にX線が入
射すると、光学素子表面から光電子が放出される。光学
素子に入射するX線が十分に単色であれば、光学素子表
面から放出される光電子のエネルギーは、照射されたX
線のエネルギーと光学素子の表面の物質とで決まる。す
なわち、X線の光子エネルギーをEx、光学素子表面を
構成する物質の結合エネルギーをEb とした場合、仕
事関数を無視して考えると、放出される光電子のエネル
ギーはEp は、X線の光子エネルギーEx と結合エネル
ギーEb との差で決まる。また、光電子のエネルギー幅
は入射するX線のエネルギー幅にほぼ等しくなる。
【0038】ところで、光電子が物質表面から非弾性散
乱を起こさずに脱出できる平均距離(以下、「脱出深
さ」とする)は、光電子が持つエネルギーに依存してい
る。この脱出深さと光電子のエネルギーと関係を図4に
示す。図4の横軸は、光電子のエネルギーを示してお
り、縦軸は脱出深さを示している。この図4からわかる
ように、光電子のエネルギーが数10eVから1keV
程度の範囲では、脱出深さは数Åから数十Åであり、そ
の厚さは非常に浅い。このことは、光学素子表面に非常
に薄く汚染物質が付着・堆積しても、光学素子を構成す
る物質からの光電子は、検出されなくなることを示して
いる。
【0039】そこで、本発明に係るX線露光装置は、光
学素子表面から放出された光電子を検出して、光学素子
表面から放出された電子に関する情報を選択して、その
光電子量を監視することで、光学素子表面の汚染をモニ
ターするものとして使用ができる。すなわち、光学素子
表面を構成する物質の結合エネルギーに対して、放出さ
れる光電子が数10eVから1keVのエネルギーを有
するようなX線を放射することで、光学素子表面から放
出する光電子を得ることができる。また、その際、汚染
物質から放出された光電子も発生しているかもしれない
ので、放出された光電子をエネルギー毎に選択して、光
学素子表面を構成する物質から放出した電子を選択でき
るように所定のエネルギー範囲内の光電子を選択し、そ
の光電子量を測定する。そして、光学素子を構成する物
質から得られた光電子量が低下してきたら、光学素子表
面を形成する物質に汚染物質が付着してきたと推定する
ことができる。このことを利用して、所定の値まで低下
したら、光学素子を交換したり、光学素子の洗浄を行う
時期に来たと判断できる。
【0040】ところで、検出する電子は、光学素子表面
を構成する物質から得られる光電子だけに限られず、オ
ージェ電子についても同様に検出することで、光学素子
表面の汚れ具合を測定することができる。このオージェ
電子とは、X線や電子線による励起によって電子が放出
された後にできる空孔に、他の準位の電子が遷移してき
て、その準位を埋める。そのときに、残りのエネルギー
差に相当するエネルギーを持って真空中に放出された電
子である。ちなみに、オージェ電子の持つエネルギーE
aは、紫外線、X線や電子線などの励起源により放出さ
れた電子の結合エネルギーEbから、空孔を埋める電子
のエネルギーE1 とオージェ電子として放出される電子
の結合エネルギーE2との和を引き算したものと等し
い。式に表すとEa=Eb−(E1+E2)となる。
【0041】このオージェ電子が持つエネルギーも光電
子と同様に数10eVから1keV程度のエネルギーと
なるので、光電子と同様にその脱出深さは非常に浅い。
したがって、光電子と同様に光学素子表面を形成する物
質から得られるオージェ電子のみを選択し、そのオージ
ェ電子の電子量を計測することで光学素子の汚れ具合を
検出することができる。
【0042】この様に、検出部3a、3bは、光学素子
から放出される光電子やオージェ電子のうち、光学素子
表面を形成する物質から得られる光電子やオージェ電子
のエネルギー範囲内の電子を選択して、電子数を検出す
る事で光学素子の汚れ具合を検査している。ところで、
上述の検出を行うために、検出部3a、3bは次のよう
な構成を有する。この検出部3a、3bは、飛行時間型
エネルギー分析装置になっており、磁気シールドされた
飛行管33a、33bと、光電子やオージェ電子を検出
するマルチチャンネルプレート34a、34bと、飛行
管33a、33bに設けられ、光電子やオージェ電子の
エネルギーを低下させる阻止電界印加用のメッシュ電極
31a,b及び32a,bを備えている。
【0043】なお、飛行時間法はパルス光源の場合に適
した分析法である。また、他のエネルギー分析器に比べ
て電子の検出効率が高いので、感度よく電子を検出する
ことができる。この飛行時間法は、パルスX線源から極
短時間(たとえば、数ns以下)だけ被検査物体にX線
が照射されると、被検査物体からはほぼ同時(X線のパ
ルス幅と同時間内)に光電子が放出される。被検査物体
からはいろいろなエネルギーを持った電子が放出される
が、エネルギーの大きな電子は速度が大きいので速く検
出部3a、3bに到達し、エネルギーの小さな電子は遅
く検出部3a、3bに到達する。
【0044】すなわち、電子のエネルギーをE、電子の
質量をm、被検査物体から検出器までの距離L、検出部
3a、3bまでの到達時間をTとすると、次の式1の関
係を有する。
【0045】
【数1】
【0046】したがって、検出部3a、3bまでの距離
Lがわかっていれば、電子の到達時間Tを測定すれば、
電子のエネルギーを知ることができる。また、飛行時間
型エネルギー分析器のエネルギー分解能は、式2で与え
られる。
【0047】
【数2】
【0048】ここで、δTはX線のパルス幅や検出部3
a、3bの応答時間等である。δTが一定であれば、電
子の到達時間Tが長ければ長いほど、エネルギー分解能
は向上する。そこで、本発明の実施の形態で使用した検
出部3a、3bでは、阻止電界を印加できるようにし
て、電子のエネルギーEを低下させ、到達時間Tを長く
することによりエネルギー分解能を向上させ、微細なス
ペクトル構造を観測できるようにしている。
【0049】この様な構成で、検出部3a、3bは、ミ
ラー23やフィルター25の汚れ具合をモニターしてい
る。露光光学系2の中でミラー23は、真空ポンプ21
2の近傍に設けられている。したがって、真空ポンプ2
12から拡散されるオイルによる汚染が最も激しいと考
えられる。また、フィルター25は、基板26に塗布さ
れたレジストから発生したガスにより最も汚染されやす
いと考えられる。このように、それぞれ最も汚染されや
すい光学素子の近傍に検出部3aおよび検出部3bを備
えた。
【0050】そして、検出部3a、3bでは、メッシュ
電極31aとメッシュ電極32aの間、又はメッシュ電
極31bとメッシュ電極32bの間に、適当な電圧を印
加する。そして、ミラー23やフィルター25が光源部
1からのX線に照射された時に放出される電子のエネル
ギーをメッシュ電極31a、bとメッシュ電極32a、
bにより、低下させる。そして、エネルギーが低下され
た電子は飛行管33a、b内を通過後、光電変換部を有
したマルチチャンネルプレート34a、34bに到達す
る。
【0051】ところで、マルチチャンネルプレート34
a、34bからの出力信号は、露光光学系部2の真空容
器の外部に、同軸ケーブルにより取り出され、処理部4
に出力される。この処理部4では、マルチチャンネルプ
レート34a及び34bからの出力信号から、それぞれ
のエネルギー毎に、検出された電子数に関する情報を得
る。そして、あるエネルギー範囲における電子数を測定
することで、ミラー23やフィルター25の汚れ具合を
検出している。そのため、処理部4は、図5に示すよう
に、信号処理部4a、選択部4b、比較部4c、メモリ
4dを有して処理を行っている。
【0052】信号処理部4aは、マルチチャンネルプレ
ート34aおよび34bから得られた信号から、マルチ
チャンネルプレート34a,bで検出された電子のエネ
ルギー毎に、検出された電子の数量に関するデータ信号
を出力する。なお、信号処理部34a、34bは、マル
チチャンネルプレートからの出力信号を電子スペクトル
に変化して、次段の選択部でエネルギー範囲として指定
出来るようにしても良いし、前述の様に飛行時間法で
は、エネルギーと到達時間が1対1に対応しているの
で、時間範囲を選択して行っても良い。
【0053】選択部4bは、光源部1で放射されたX線
の振動数と、フィルター25又はミラー23の最表層を
形成する物質とから、最表層を形成する物質から放出さ
れた電子が有するエネルギー範囲又はそれに相当する時
間範囲を選択範囲として予め決めている。そして、信号
処理部4aで出力された信号から、予め定められた選択
範囲内に有する電子のデータのみを選択し、その範囲内
における電子の数を示すデータ信号を比較部4cに出力
する。
【0054】そして、比較部4cでは、選択部4bで選
択されたエネルギー範囲又はそれに相当する時間範囲に
おける電子の数量を所定の値と比較する。検出された電
子の数量が所定の値より小さくなった場合は、ミラー2
3やフィルター25が汚染され、交換又は洗浄を必要と
すると推定して、表示手段5にその旨を表示している。
【0055】なお、メモリ4dは、比較部4cで用いら
れる所定の値についての情報を格納している。この所定
の値は、ミラー23やフィルター25が交換又は洗浄を
必要とするような汚染状態になるときに、ミラー23や
フィルター25の最表面物質から得られるだろうと考え
られる電子の数量の値と同じである。このような値は、
予め使用者などが処理部4に入力することで、メモリ4
dに格納することができる。なお、この様な一連の処理
は、図5に示したブロックを有した回路だけに限られ
ず、CPU等を用いて同様な処理を行っても良い。
【0056】なお、上述では、電子数を比較対象として
いるが、たとえば、マイクロチャンネルプレートの出力
信号などの電子数と相関のある信号で比較しても良い。
ところで、X線露光装置に用いられる各種ミラーはモリ
ブデンの酸化による反射率低下を防ぐために、珪素を最
上にして使用している。しかし、この珪素の2pの結合
エネルギーは99eVであり、13.5nmのX線にお
ける光子エネルギーは、91eVであるので、ミラー2
3はX線が入射しても。電子が放出されない。
【0057】そこで、本発明の第1の実施の形態である
X線露光装置のミラー23には、その最表層に光学的に
X線の吸収などが無視できる程度の白金膜を形成した。
白金膜の膜厚は、数オングストローム程度あれば十分な
電子数が得られる。実際、本発明の実施の形態では、5
オングストローム程度の白金膜を成膜しているが、それ
による反射率の低下は5%であり、実用上無視できる程
度である。そして、白金は、波長13.5nmのX線が
照射されると、4f準位の電子の結合エネルギーは7
4.5eV(4f5/2)及び71.2eV(4f7/
2)であるから、白金から放出される光電子は、およそ
16.5eV及び19.8eVのエネルギーを持つ。
【0058】ところで、上述の構成を有した露光装置で
は、光源部1で生成されたプラズマ16から放出される
X線は、広い波長範囲に渡って放出される。しかし、放
物面ミラー17や照明光学系21、反射マスク110、
ミラー22などの多層膜ミラーで反射されるうちに、X
線のスペクトル幅は多層膜のバンド幅で制限され、投影
対物光学系の一部であるミラー23に入射するX線のス
ペクトル幅は、使用波長をλとすると、δλ/λ=約
2.5%のバンド幅になっている。
【0059】したがって、使用波長は13.5nmであ
るからスペクトル幅はδλ=0.34nmとなり、光子
エネルギーではδE=2.3eVとなる。したがって、
上述のミラー上に成膜された白金からは、16.5eV
及び19.8eVを中心に2.3eV程度のエネルギー
幅を持ったスペクトルが観測される。
【0060】そこで、検出部3a、3bで検出された電
子のうち、16.5eV及び19.8eVを中心に2.
3eVの範囲でエネルギーを持つ電子の数量を処理部4
で算出し、その電子の数量が所定の値より小さくなった
場合に、交換や洗浄などの対処の必要を使用者に表示す
るようにしている。この様に本発明の第1の実施の形態
における露光装置では、使用波長では、光学素子から電
子が放出されない場合に、光学素子を形成する物質とは
異なる物質をその表面に形成した。しかし、この様な目
的で形成する物質は、光学素子の一部の表面だけでも良
い。また、同じ目的で形成する物質は、白金だけに限ら
れず、用いた波長の光源により内殻電子を放出できるも
のであれば、どのような物質でも構わない。
【0061】また、光学素子の表面にコートされる物質
は、上述の他に光電子の脱出深さが適当になるような物
質を選んでも良い。図4からわかるように光学素子から
放出される電子が10eV程度以下あるいは数100e
V程度以上のエネルギーを有する時には、脱出深さが数
10オングストローム程度と比較的深いが、30eVか
ら100eV程度の範囲では脱出深さが数オングストロ
ーム程度しかない。この脱出深さの電子エネルギー依存
性を利用し、汚染物質がX線を吸収することによって、
放出されるエネルギーが適当な値になるように光学素子
にコートする物質を選択する事が好ましい。
【0062】また、本発明の第1の実施の形態であるX
線露光装置に用いられた検出部3a、3bでは、検出す
る電子数が不足している場合には、マグネティックボト
ルなどの磁気的レンズや静電レンズなどを設けて、より
広い角度で電子を捕捉できるようにしても構わない。次
に本発明の第2の実施の形態であるX線露光装置をあげ
て、本発明を説明する。なお、本発明の第2の実施の形
態であるX線露光装置が、第1の実施の形態であるX線
露光装置と比べて異なる点は、処理部4のみである。し
たがって、第1の実施の形態と異なる点のみここで説明
する。なお、説明に用いる図面は図5を流用することに
する。
【0063】本発明の第2の実施の形態では、マルチチ
ャンネルプレート34a、34bで検出された電子のう
ち、光学素子に付着すると予想される汚染物質から放出
される電子を選択して、光学素子の汚れを検査する方法
を行っている。汚染物質の付着する量が多くなってくる
と、汚染物質によって形成される膜が所定の厚さになる
まで、汚染物質から放出される電子の量が多くなってく
る。
【0064】そのために、本第2の実施の形態であるX
線露光装置では、処理部4はマルチチャンネルプレート
34a及び34bからの出力信号から、予想される汚染
物質と光源部1で放射されたX線のエネルギーとから、
汚染物質から放出された電子を選択するようにした。そ
こで、第2の実施の形態における処理部4は、図5に示
したブロックのうち選択部4bと比較部4cのみが異な
る。
【0065】ところで、選択部4bは、予想される汚染
物質と光源部1で放射されたX線のエネルギーとから、
汚染物質から放出された電子が有するエネルギー範囲を
選択範囲として予め記憶している。そして、信号処理部
4aで出力された信号から、予め定められた選択範囲内
に該当する電子のデータのみを選択し、その選択範囲内
における電子数を示すデータ信号を比較部4cに出力す
る。
【0066】そして、比較部4cでは、選択部4bで選
択されたエネルギー範囲における電子数を所定の値と比
較する。検出された電子数が所定の値より大きくなった
場合は、ミラー23やフィルター25が交換又は洗浄を
必要とすると推定して、表示手段5にその旨を表示して
いる。なお、メモリ4dに格納された所定の値は、ミラ
ー23やフィルター25が交換又は洗浄を必要とするよ
うな汚染状態になるときに、汚染物質から得られるだろ
考えられる電子数の値と同じである。
【0067】ところで、選択されたエネルギー範囲にお
ける電子数は、汚染物質の厚さが電子の脱出深さ程度ま
でであれば、その汚染物質の量とほぼ等しい。したがっ
て、上述のように汚染物質から放射された電子数を検出
することで、汚染物質の量も測定することができる。次
に、本発明の第3の実施の形態であるX線露光装置につ
いて説明する。
【0068】本発明の第3の実施の形態であるX線露光
装置が第1の実施の形態であるX線露光装置と比べて異
なる点は、処理部4のみである。したがって、第1の実
施の形態と異なる点のみ説明する。なお、説明に用いる
図面は図5を流用することにする。本発明の第3の実施
の形態では、マルチチャンネルプレート34a、34b
で検出された電子のうち、ミラー23やフィルター25
の最表層を形成する物質から放出された電子及び光学素
子に付着すると予想される汚染物質から放出された電子
を選択し、それぞれの電子数を比較して、光学素子の汚
れ具合を検出することとしたものである。
【0069】そのために、処理部4の選択部4bでは、
信号処理部4aから得られた信号から、ミラー23やフ
ィルター25の最表層を形成する物質から放出された電
子数と汚染物質から放出された電子数に関するデータの
みをそれぞれ選択し、比較部4cに出力する。そして、
比較部4cでは、ミラー23やフィルター25の最表層
を形成する物質から放出された電子数と汚染物質から放
出された電子数との比を取って、その値が所定の値より
大きいか否かで、ミラー23やフィルター25の交換又
は洗浄の必要性を判断する。
【0070】次に本発明の第4の実施の形態であるX線
露光装置について、説明する。このX線露光装置には、
本発明の第1の実施の形態での処理部4の代わりに、物
質特定部を備えた点が、第1の実施の形態であるX線露
光装置と異なる。なお、それ以外は第1の実施の形態で
あるX線露光装置とは、同じなのでここでの説明は省略
する。
【0071】ところで、本第4の実施の形態であるX線
露光装置は、マルチチャンネルプレート34a、34b
から出力された信号から、ミラー23やフィルター25
から放出された電子のスペクトルを得て、そのスペクト
ルの中でピークを持つ電子のエネルギー値から物質を特
定することとした。先にも説明したとおり、放出される
光電子やオージェ電子のエネルギー値は、光源部1から
放射された光の振動数と照射された物質とから決まる。
したがって、得られる電子スペクトルのピーク値から放
出された光電子やオージェ電子の発生源を特定すること
ができる。
【0072】そこで、本第4の実施の形態であるX線露
光装置は、処理部4の代わりに、物質特定部を備えた。
この物質特定部は、処理部4の信号処理部4aと同様な
ものを備え、マルチチャンネルプレート34a、34b
で検出された電子のエネルギースペクトルに関するデー
タを取得する。その電子のスペクトルデータの中でピー
ク値を検出し、ピーク値が検出された電子のエネルギー
値から、電子を放出した物質を特定する特定部を更に備
えている。
【0073】なお、本発明では、この物質特定部と先に
説明した処理部4を両方とも備え、光学素子に付着した
汚染物質の特定と、光学素子の汚れ具合の両方を検出す
ることでも構わない。次に、本発明の第5の実施の形態
であるX線露光装置について説明する。このX線露光装
置の概略構成は、図6に示した。なお、図6で示した図
番のうち、図1で示した図番と同一符号の構成は、第1
の実施の形態におけるX線露光装置に用いたものと同じ
ものなので、ここでの説明は省略するものとする。
【0074】ところで、第5の実施の形態であるX線露
光装置には、ミラー23やフィルター25から放出され
る電子を検出する検出手段として、円筒型のエネルギー
分析器7a、7bを備えている。そして、この円筒型の
エネルギー分析器7a、7bは、ミラー23やフィルタ
ー25に対して、その設置角度が任意の角度をなすよう
に、移動可能に取り付けられている。
【0075】これら円筒型のエネルギー分析器7a、7
bの検出方向は、所定の角度範囲を有している。そし
て、円筒型のエネルギー分析器7a、7bの設置角度を
可変して放出電子の検出方向を変えることができ、放出
電子が発生する検出可能な深さを調整することができ
る。次に、円筒型のエネルギー分析器7a、7bの検出
角度を光学素子の表面に対して変化させることで、放出
電子の検出可能な深さを変えられる理由を図7を用いて
説明する。図7は、光学素子の表面近傍と、円筒型のエ
ネルギー分析器7の配置関係を示した図である。
【0076】ところで、円筒型のエネルギー分析器7
a、7bが光学素子の表面の法線方向にある場合は、図
7(a)に示したような配置となる。この場合、X線が
照射された時に表面から深さλまでの領域までにおい
て、放出された電子を検出することができる。しかし、
円筒型のエネルギー分析器7a、7bの配置された位置
が、光学素子の表面からの角度が小さい場合には、図7
(b)に示したような配置関係となる。この場合、円筒
型のエネルギー分析器7の検出方向と光学素子の表面と
のなす角度をθとすると、円筒型のエネルギー分析器7
a、7bは、光学素子の表面からλsinθの深さまで
しか放出電子が検出出来ない。しかし、両方とも検出可
能な最も深い位置では、電子が通る実質的な光学素子中
での移動距離は同じであり、それは先に述べた電子の脱
出深さで決められる。
【0077】このように、光学素子の表面に対して検出
器の検出角度のなす角度を浅くなるように配置すること
で、表面の状態に非常に敏感になり、光学素子の表面に
対して浅い領域から放出された電子のみを検出すること
ができる。そして、汚染物質によるX線の吸収が小さ
く、ある程度厚く付着しないとX線の吸収が問題になら
ない場合には、検査する光学素子の法線方向近傍に検出
器を配置することが好ましい。
【0078】以上のとおり、本発明の第5の実施の形態
であるX線露光装置には、円筒型のエネルギー分析器7
a、7bの角度調節を行って、付着する汚染物質に応じ
て所望の深さまで放出電子を検出するようにしている。
なお、以上のことは、本発明の他の実施の形態にも同様
に適用できる。ところで、本第5の実施の形態であるX
線露光装置には、ミラー23やフィルター25からの光
電子やオージェ電子を十分な量で検出できるように、ミ
ラー23やフィルター25に強い強度でX線を照射する
ことができる検査用光源部301a、301bを設け
た。この検査用光源部301a、301bは、アルミニ
ウムを電極としたX線管からなっている。したがって、
検査用光源部301a、301bからは、アルミニウム
のKα線のX線が放射される。このKα線はその光子エ
ネルギーが高いため、ほとんど全ての物質の内殻電子を
励起して、放出させることが出来る。
【0079】以上のとおり、本発明に係る実施の形態で
あるX線露光装置では、上述のように、たとえばミラー
23をモデルにした場合、その最表層が珪素で構成され
ているので、汚れが付着していない場合は、珪素の電子
スペクトルしか観測出来ない。しかし、長時間運転して
いると、真空ポンプ212から逆流してきたオイルなど
がミラー23に付着・堆積して、次第に反射率や透過率
などの光学性能を低下させてしまう。
【0080】また、このような場合、ミラー23上に付
着したオイルの成分である炭素や酸素の光電子スペクト
ルが観測されるようになり、得られた光電子スペクトル
の強度から汚染物質の付着量を得ることが、本発明では
可能となる。また、このようなデータから、光学素子の
交換や洗浄の時期を得ることができる。なお、本発明
は、光源を持つ装置にのみ適用するものではなく、特段
X線源等を持たない光学機器にも適用できる。
【0081】なお、光学素子の汚染状況を本発明を用い
て調べるために使用する光源としては、X線を放射する
線源だけに限られず。光学素子や光学素子に付着した汚
染物質に照射した際に、電子の放出が得られるものであ
れば良い。たとえば、電子線を照射するものであっても
よいし、紫外域の光線を照射することでも良い。なお、
紫外線などを用いたときには、ラインスペクトルを有す
る光を放出する光源であることが好ましい。
【0082】また、励起する電子は内殻電子に限られ
ず、外殻電子を励起し、放出させてその電子を計測して
も構わない。また、用いた光源がパルス状の光源では無
い場合には、第1の実施の形態で説明した以外の電子検
出器を用いても構わない。たとえば、一般の光電子分析
装置やオージェ電子分析装置に用いられているような静
電同心半球型分析器や円筒鏡型分析器、あるいは阻止電
場型分析器などが使用できる。
【0083】なお、上述の実施の形態では、真空ポンプ
212やレジストが塗布された基板26に最も近きミラ
ー23やフィルター25について、汚れ具合をモニター
したが、他の光学素子をモニターしても構わない。ま
た、複数の光学素子をモニターする事で、汚染状況の違
いに応じて、それぞれの光学素子において別々の交換や
洗浄時期を決定することができる。
【0084】このことを半導体製造を行う露光装置の光
学素子に対して適用することで、運転を中止して真空系
を破り、光学素子を検査することを防ぐことができ、半
導体製造におけるスループットが向上する。また、上述
の実施の形態では、汚れ具合を検出する際に、検出した
スペクトルにおいて、そのスペクトルのピーク強度を求
めて行ってきたが、これ以外にもスペクトルの変化量や
スペクトルの形状の変化などを得て、汚れ具合を検出し
ても構わない。
【0085】なお、本発明のX線露光装置の光源につい
ては、LPX以外にも放射光リングや放電プラズマを用
いたものでも良い。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の測定装置
によれば、光学素子上の汚れ具合を計測あるいは推定で
き、様々な光学機器に取り付けることが出来る。したが
って、このような機器の運転を行いながら、汚れ具合の
計測あるいは交換・洗浄時期の推定ができるため、効率
的に光学素子の交換や洗浄を行うことができる。
【0087】また、更にX線照射装置や露光装置に用い
られる光学素子を本発明の方法又は構成によって汚染具
合を検出することで、高いスループットを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の係る第1の実施の形態におけるX線
露光装置の概略構成図である。
【図2】:本発明の係る第1の実施の形態におけるX線
露光装置の照明光学系21の概略構成図である。
【図3】:本発明の係る第1の実施の形態におけるX線
露光装置の投影対物光学系24の概略構成図である。
【図4】:光電子やオージェ電子の物質からの脱出深さ
と、それら電子のエネルギーとの相関関係を示した図で
ある。
【図5】:本発明の係る第1の実施の形態におけるX線
露光装置の処理部4の概略構成図である。
【図6】:本発明の係る第5の実施の形態におけるX線
露光装置の概略構成図である。
【図7】:電子を検出するエネルギー分析器と光学素子
表面とのなす角度と、放出電子の検出可能な深さの関係
を示す図である。
【符号の説明】
1・・・光源部 6・・・ビームスプリッタ 10・・・レーザ 11・・・真空容器 12・・・レンズ 13・・・透過窓 14・・・ノズル 15・・・クラスター分子 16・・・プラズマ 17・・・放物面ミラー 18・・・窓 19・・・レーザエネルギーモニター 2・・・露光光学系 21・・・照明光学系 22,23・・・ミラー 24・・・光学系 25・・・フィルター 26・・・基板 211・・排気口 212・・真空ポンプ 3a、3b・・・検出部 31a,31b、32a,32b・・・メッシュ電極 33a,33b・・・飛行管 34a,34b・・・マルチチャンネルプレート 4・・・処理部 5・・・表示手段 6・・・ビームスプリッタ 7a,7b・・・円筒型のエネルギー分析器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子に電磁波又は電子線を照射し
    て、前記光学素子の汚れ具合を測定する測定装置におい
    て、 前記光学素子から放出される電子を検出し、前記検出さ
    れた電子のうち、所定のエネルギー範囲の電子を選択し
    て、前記選択されたエネルギー範囲内の前記電子を測定
    する測定手段を備えたことを特徴とする測定装置。
  2. 【請求項2】 前記測定手段では、前記光学素子から放
    出された電子を検出して検出信号を出力する検出手段を
    備え、 飛行時間法により前記電子のエネルギーを測定すること
    で、前記検出手段で得られた信号を基に前記所定のエネ
    ルギー範囲の電子の情報を選択することを特徴とする請
    求項1に記載の測定装置。
  3. 【請求項3】前記所定のエネルギー範囲は、前記光学素
    子を構成する物質と前記電磁波又は前記電子線のエネル
    ギーに応じて定めたエネルギー範囲であり、 かつ前記測定手段では、前記選択されたエネルギー範囲
    での電子数に関する信号を取得し、前記信号を基に前記
    光学素子の汚れ具合を検出することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の測定装置。
  4. 【請求項4】 前記所定のエネルギー範囲は、前記光学
    素子に付着すると予想される汚染物質と前記電磁波又は
    前記電子線のエネルギーに応じて定められたエネルギー
    範囲であり、 かつ前記測定手段では、前記選択されたエネルギー範囲
    での電子数に関する信号を取得し、前記信号を基に前記
    光学素子の汚れ具合を測定することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の測定装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段では前記光学素子を構成す
    る物質と前記電磁波又は前記電子線のエネルギーに応じ
    て定められたエネルギー範囲内の電子についてそのスペ
    クトルを得て、前記スペクトルのピーク値から、前記光
    学素子に付着した汚染物質を特定する物質特定部を備え
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  6. 【請求項6】 前記エネルギー範囲は、前記光学素子を
    構成する物質と前記電磁波又は前記電子線のエネルギー
    とに応じて定められた第1の電子のエネルギー範囲と、
    前記光学素子に付着すると予想される汚染物質と前記電
    磁波又は前記電子線のエネルギーに応じて定められた第
    2の電子のエネルギー範囲とからなり、 かつ前記測定手段では、前記第1及び第2のエネルギー
    範囲のそれぞれで前記光学素子から放出された電子を検
    出して、前記第1のエネルギー範囲における電子数に関
    する第1の信号及び前記第2のエネルギー範囲での電子
    数に関する第2の信号を取得し、前記第1の信号と前記
    第2の信号を基に、前記第1のエネルギー範囲の電子数
    と前記第2のエネルギー範囲での電子数を比較して、前
    記光学素子の汚れ具合を検出することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の測定装置。
  7. 【請求項7】 前記測定手段では、前記光学素子から所
    定の角度範囲で放出される電子を検出する検出手段が備
    えられ、前記検出手段の前記光学素子に対する検出角度
    が可変であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    測定装置。
  8. 【請求項8】 前記光学素子には、前記光学素子への前
    記電磁波又は前記電子線の照射により所定のエネルギー
    の電子を放出する物質が形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至7のうちいづれか一項記載の測定装置。
  9. 【請求項9】 光学素子に電磁波又は電子線を照射し
    て、前記光学素子の汚れ具合を測定する測定装置におい
    て、 前記光学素子に付着した汚染物質から放出される電子を
    検出して、前記光学素子の汚れ具合を測定することを特
    徴とする測定装置。
  10. 【請求項10】 被照射物体上に、X線を照射する照射
    装置において、 感光材料が感光可能な露光波長を有する前記X線を生成
    する光源と、 前記光源からの電磁波を前記基板に到達させる少なくと
    も一つの光学素子と、 前記光学素子及び前記光学素子に付着した汚染物質から
    放出される電子を検出し、前記検出された電子のうち、
    所定のエネルギー範囲の電子を選択して、前記選択され
    たエネルギー範囲内における前記電子を測定する測定手
    段を備えたことを特徴とするX線照射装置。
  11. 【請求項11】 前記測定手段は、前記被照射物体又は
    前記光源に最も近い位置に配置された前記光学素子又は
    前記光源を含んでいる容器内に置かれている前記光学素
    子に設けられたことを特徴とする請求項10に記載のX
    線照射装置。
  12. 【請求項12】 前記光学素子は真空容器内に設けら
    れ、 前記真空容器には、前記真空容器内に存在する気体を前
    記真空容器外に放出する吸引手段が備えられ、 前記測定手段は、前記吸引手段に最も近い位置に配置さ
    れた前記光学素子に設けられたことを特徴とする請求項
    10に記載のX線照射装置。
  13. 【請求項13】 X線源から放射された光を光学素子を
    介して、パターンが形成されたマスクに照射しかつ感光
    剤が設けられた基板上にマスクの像を投影する露光方法
    において、 前記光学素子から放出される電子を検出して、前記検出
    された電子のうち、所定のエネルギー範囲の電子を選択
    して、前記選択されたエネルギー範囲内の前記電子を測
    定することで、前記光学素子の汚染状況を得て、露光す
    ることを特徴とする露光方法。
JP11159020A 1999-06-07 1999-06-07 測定装置、照射装置および露光方法 Pending JP2000346817A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11159020A JP2000346817A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 測定装置、照射装置および露光方法
US09/587,626 US6545272B1 (en) 1999-06-07 2000-06-05 Apparatus and methods for monitoring contamination of an optical component in an optical system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11159020A JP2000346817A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 測定装置、照射装置および露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000346817A true JP2000346817A (ja) 2000-12-15
JP2000346817A5 JP2000346817A5 (ja) 2006-03-30

Family

ID=15684511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11159020A Pending JP2000346817A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 測定装置、照射装置および露光方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6545272B1 (ja)
JP (1) JP2000346817A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003075098A2 (de) * 2002-03-07 2003-09-12 Carl Zeiss Smt Ag Vermeidung von kontamination auf optischen elementen und reinigung dieser elemente
WO2003092056A1 (en) * 2002-04-26 2003-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and device fabrication method using the same
JP2006032578A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Canon Inc 光源装置、当該光源装置を有する露光装置
JP2007027237A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Canon Inc 露光装置、光源装置及びデバイス製造方法
JP2007064973A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Wonkwang Univ Center For Industry-Academy Corp 軟エックス線顕微鏡装置
JP2007173804A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Asml Netherlands Bv 汚染を検出するためのモニタデバイスを有するリソグラフィ装置
JP2007200671A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Komatsu Ltd 極端紫外光源装置
KR100767837B1 (ko) * 2000-12-22 2007-10-17 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 리소그래피장치, 디바이스제조방법 및 그 디바이스
JP2009079955A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Jeol Ltd 試料の深さ方向分析方法
JP2010004002A (ja) * 2008-05-20 2010-01-07 Komatsu Ltd 極端紫外光を用いる半導体露光装置
JP2010506423A (ja) * 2006-10-10 2010-02-25 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. クリーニング方法、装置およびクリーニングシステム
WO2014051121A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 株式会社ニコン 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
KR101412375B1 (ko) 2010-01-25 2014-06-25 가부시키가이샤 리가쿠 미소부 x선 계측 장치
JP2015081819A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 富士通株式会社 分析方法

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070030948A1 (en) * 1998-05-05 2007-02-08 Carl Zeiss Smt Ag Illumination system with field mirrors for producing uniform scanning energy
US7142285B2 (en) * 1998-05-05 2006-11-28 Carl Zeiss Smt Ag Illumination system particularly for microlithography
US20050002090A1 (en) * 1998-05-05 2005-01-06 Carl Zeiss Smt Ag EUV illumination system having a folding geometry
US7006595B2 (en) * 1998-05-05 2006-02-28 Carl Zeiss Semiconductor Manufacturing Technologies Ag Illumination system particularly for microlithography
US7329886B2 (en) * 1998-05-05 2008-02-12 Carl Zeiss Smt Ag EUV illumination system having a plurality of light sources for illuminating an optical element
US7238942B2 (en) * 2001-05-02 2007-07-03 Csir Spectrometric using broadband filters with overlapping spectral ranges
US6755653B2 (en) * 2001-10-25 2004-06-29 Cubic Defense Systems, Inc. System and method for preventing cheating in a simulated combat exercise
SG115621A1 (en) * 2003-02-24 2005-10-28 Asml Netherlands Bv Method and device for measuring contamination of a surface of a component of a lithographic apparatus
WO2004104707A2 (de) * 2003-05-22 2004-12-02 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Verfahren und vorrichtung zum reinigen mindestens einer optischen komponente
JP2005050579A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線装置
US7030375B1 (en) * 2003-10-07 2006-04-18 Kla-Tencor Technologies Corporation Time of flight electron detector
SG112033A1 (en) * 2003-11-07 2005-06-29 Asml Netherlands Bv Radiation detector
DE102004047677B4 (de) * 2004-09-30 2007-06-21 Advanced Micro Devices, Inc., Sunnyvale Verfahren und System für die Kontaminationserkennung und Überwachung in einer Lithographiebelichtungsanlage und Verfahren zum Betreiben der gleichen unter gesteuerten atomsphärischen Bedingungen
US7256399B2 (en) * 2005-04-07 2007-08-14 International Business Machines Corporation Non-destructive in-situ elemental profiling
US7399963B2 (en) * 2005-09-27 2008-07-15 Revera Incorporated Photoelectron spectroscopy apparatus and method of use
KR101370203B1 (ko) * 2005-11-10 2014-03-05 칼 짜이스 에스엠테 게엠베하 광원의 요동을 측정하기 위한 시스템을 구비한 euv 조명시스템
JP4875886B2 (ja) * 2005-11-22 2012-02-15 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
JP5305568B2 (ja) * 2006-05-22 2013-10-02 株式会社東芝 露光装置及びケミカルフィルタ寿命検知方法
WO2009059614A1 (en) 2007-11-06 2009-05-14 Carl Zeiss Smt Ag Method for removing a contamination layer from an optical surface, method for generating a cleaning gas, and corresponding cleaning and cleaning...
US20110001952A1 (en) * 2008-09-25 2011-01-06 Eran & Jan, Inc Resist exposure and contamination testing apparatus for EUV lithography
WO2011116897A1 (en) * 2010-03-25 2011-09-29 Eth Zurich A beam line for a source of extreme ultraviolet (euv) radiation
US9453801B2 (en) * 2012-05-25 2016-09-27 Kla-Tencor Corporation Photoemission monitoring of EUV mirror and mask surface contamination in actinic EUV systems
KR101914231B1 (ko) * 2012-05-30 2018-11-02 삼성디스플레이 주식회사 주사 전자 현미경을 이용한 검사 시스템
WO2017205391A1 (en) * 2016-05-23 2017-11-30 Applied Materials, Inc. Particle detection for substrate processing
CN112904318A (zh) * 2021-02-01 2021-06-04 田斌 一种激光探空遥测系统窗口污染实时监测装置及方法
CN113758561B (zh) * 2021-08-11 2022-08-09 中国科学院上海光学精密机械研究所 一种航天器空间紫外诱发污染增强效应试验装置与方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3965351A (en) * 1974-10-30 1976-06-22 The United States Of America As Represented By The United States Energy Research And Development Administration Differential auger spectrometry
JPH0225737A (ja) * 1988-07-15 1990-01-29 Hitachi Ltd 表面分析方法および装置
US5569916A (en) * 1992-07-09 1996-10-29 Agency Of Industrial Science & Technology, Ministry Of International Trade & Industry Electron spectroscopy apparatus
US5393980A (en) * 1993-05-11 1995-02-28 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Quality monitor and monitoring technique employing optically stimulated electron emmission

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100767837B1 (ko) * 2000-12-22 2007-10-17 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 리소그래피장치, 디바이스제조방법 및 그 디바이스
WO2003075098A2 (de) * 2002-03-07 2003-09-12 Carl Zeiss Smt Ag Vermeidung von kontamination auf optischen elementen und reinigung dieser elemente
US7462842B2 (en) 2002-03-07 2008-12-09 Carl Zeiss Smt Ag Device, EUV lithographic device and method for preventing and cleaning contamination on optical elements
WO2003075098A3 (de) * 2002-03-07 2004-02-19 Zeiss Carl Smt Ag Vermeidung von kontamination auf optischen elementen und reinigung dieser elemente
JP2005519333A (ja) * 2002-03-07 2005-06-30 カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー 光学要素上の汚染を防止し、クリーニングするためのデバイス、euvリソグラフィーデバイスおよび方法
US7060993B2 (en) 2002-03-07 2006-06-13 Carl Zeiss Smt Ag Device, EUV-lithographic device and method for preventing and cleaning contamination on optical elements
US7274435B2 (en) 2002-04-26 2007-09-25 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and device fabrication method using the same
WO2003092056A1 (en) * 2002-04-26 2003-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and device fabrication method using the same
CN100375238C (zh) * 2002-04-26 2008-03-12 佳能株式会社 曝光设备以及使用该曝光设备的器件制造方法
JP2006032578A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Canon Inc 光源装置、当該光源装置を有する露光装置
JP2007027237A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Canon Inc 露光装置、光源装置及びデバイス製造方法
JP2007064973A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Wonkwang Univ Center For Industry-Academy Corp 軟エックス線顕微鏡装置
JP2007173804A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Asml Netherlands Bv 汚染を検出するためのモニタデバイスを有するリソグラフィ装置
JP4509094B2 (ja) * 2005-12-20 2010-07-21 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 汚染を検出するためのモニタデバイスを有するリソグラフィ装置
JP2007200671A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Komatsu Ltd 極端紫外光源装置
JP2010506423A (ja) * 2006-10-10 2010-02-25 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. クリーニング方法、装置およびクリーニングシステム
JP2009079955A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Jeol Ltd 試料の深さ方向分析方法
JP2010004002A (ja) * 2008-05-20 2010-01-07 Komatsu Ltd 極端紫外光を用いる半導体露光装置
KR101412375B1 (ko) 2010-01-25 2014-06-25 가부시키가이샤 리가쿠 미소부 x선 계측 장치
WO2014051121A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 株式会社ニコン 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP2015081819A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 富士通株式会社 分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6545272B1 (en) 2003-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000346817A (ja) 測定装置、照射装置および露光方法
US7245696B2 (en) Element-specific X-ray fluorescence microscope and method of operation
Richardson et al. High conversion efficiency mass-limited Sn-based laser plasma source for extreme ultraviolet lithography
US5808312A (en) System and process for inspecting and repairing an original
JP3626627B2 (ja) リトグラフ投影装置およびディバイス製造方法
JP3728495B2 (ja) 多層膜マスク欠陥検査方法及び装置
JP4374735B2 (ja) 反射型軟x線顕微鏡、マスク検査装置及び反射マスクの製造方法
JP5081247B2 (ja) リソグラフィ装置およびリソグラフィ方法
US6897456B2 (en) Differential pumping system and exposure apparatus
US20020163793A1 (en) EUV-transparent interface structure
US7141798B2 (en) Spectrum measuring apparatus and method
JP4303224B2 (ja) 較正装置及びリソグラフィ装置の放射センサを較正する方法
JP2005294087A (ja) 光源ユニット、照明光学装置、露光装置および露光方法
WO2004090957A1 (ja) 光源ユニット、照明光学装置、露光装置および露光方法
JP2014212353A (ja) 放射検出器
Thompson et al. Experimental test chamber design for optics exposure testing and debris characterization of a xenon discharge produced plasma source for extreme ultraviolet lithography
US6847463B2 (en) Method and apparatus for detecting the presence and thickness of carbon and oxide layers on EUV reflective surfaces
US20050184247A1 (en) Device for measuring angular distribution of EUV light intensity, and method for measuring angular distribution of EUV light intensity
US7016030B2 (en) Extended surface parallel coating inspection method
Hansson et al. LPP EUV source development for HVM
Fomenkov et al. Laser-produced plasma light source for EUVL
Koay Radiation studies of the tin-doped microscopic droplet laser plasma light source specific to EUV lithography
US20060138311A1 (en) Irradiation device for testing objects coated with light-sensitive paint
JP2007027237A (ja) 露光装置、光源装置及びデバイス製造方法
Stamm et al. Development status of gas discharge produced plasma Z-pinch EUV sources for use in beta-tools and high volume chip manufacturing tools

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080409