JP2000345400A - 銀の電解剥離剤及び電解剥離方法 - Google Patents

銀の電解剥離剤及び電解剥離方法

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JP2000345400A JP11155975A JP15597599A JP2000345400A JP 2000345400 A JP2000345400 A JP 2000345400A JP 11155975 A JP11155975 A JP 11155975A JP 15597599 A JP15597599 A JP 15597599A JP 2000345400 A JP2000345400 A JP 2000345400A
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Tamahiro Aiba
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25FPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
    • C25F5/00Electrolytic stripping of metallic layers or coatings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離液が安定し浴寿命が長く、高電流密度
(高速)での銀の剥離が可能であり、またボンディング特
性に悪影響を及ぼすことはなく、電解剥離剤を使用した
場合に、被処理物である銅または銅合金等の素材の変色
あるいは腐食が発生せず、特にレジストアタックが発生
せず、素材及び残存する銀めっきの外観が損なわれない
銀の電解剥離剤及び電解剥離方法を得る。 【解決手段】 分子中にカルボキシル基(−COOH)
1個及び水酸基(−OH)1個以上持つオキシ酸又その
塩を主成分とし、特に、サリチル酸、没食子酸、マンデ
ル酸、トロバ酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル
酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、グルコン酸の群から選
択した1種以上の酸又はこれらの塩を主成分とする銀の
電解剥離剤及びこれらを用いた電解剥離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレーム、
コネクター等の銀めっき部品から、めっき皮膜の全部又
は不要部分を電解剥離するのに適した銀の電解剥離剤及
び銀の電解剥離方法に関し、特に銅または銅合金等の金
属被処理物(素材)とする場合に、該素材の外観及び残
存する銀めっき皮膜の外観が良好であり、かつレジスト
アタックがない銀の電解剥離剤及び電解剥離方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体リードフレームやコネクタピンな
どの電子部品に対して、銀の部分めっきが行われること
が多い。このような場合、通常めっき不要部分にマスキ
ング処理を施した後めっきされるが、マスキングがすべ
て完全に行われるとは限らず、めっき不要部分に銀めっ
き皮膜がはみ出す場合がある。このような場合には、は
み出した銀めっき皮膜を剥離する必要がある。不要部分
の銀めっき皮膜を剥離する方法としては、電解剥離法が
知られている。この電解剥離法は、剥離剤(剥離液)の
浴中に目的とする銀めっきされた被処理物を浸漬して、
該被処理物を陽極として電解することによって銀めっき
皮膜を剥離する方法である。
【0003】従来、銀の電解剥離剤としては、濃硫酸に
硝酸ナトリウムを添加したもの、シアン化合物を含むも
の、チオ硫酸ナトリウムを主成分としたものなどが用い
られてきたが、下地素材(銅や銅合金等の金属)を腐食
(エッチング)して外観不良を生じたり、必要な銀めっ
き部分まで侵食したり、さらには毒性の高いシアン化合
物を用いる場合には、そのための排水処理、毒物管理等
の処理剤の取り扱いに注意を要するなどの問題点があっ
た。
【0004】そのため、危険な濃硫酸や毒性の高いシア
ン化合物を使用しない剥離剤としてコハク酸イミドまた
はフタル酸イミドとアルカリ金属水酸化物を主成分とす
るもの(特開平2−104699号)や、2−ピロリド
ン−5−カルボン酸を含有するもの及びそれに加えて糖
類を更に含有するもの(特開平6−41800号)な
ど、分子中に1個の窒素原子を含む環状酸イミドを主成
分とする剥離剤が提案されている。 また、バルビツル
酸ウラシル、グルタルイミド等の−NH−を有する5員
環または6員環化合物(特開平2−175825号)
や、錯形成剤としてヒダントイン化合物(特開平7−2
43100号)が提唱されている。
【0005】しかし、分子中に1個の窒素原子を含む環
状酸イミドを主成分とする化合物からなる剥離剤は、ア
ルカリにより加水分解を起こし易く、分解物が浴中に蓄
積すると、銀めっき表面の不働態化や変色、ムラなどの
必要部分の銀めっき面への悪影響を与え、主成分の消耗
量が多く、浴の寿命が短いという問題があった。また、
高電流密度の条件で剥離を行うと、銀めっき表面が不働
態化したり、ムラになりやすいという問題もあった。
【0006】また、半導体デバイスでは、ダイ・ボンデ
ィングやワイヤーボンディングといったボンディング工
程を経由する。ダイ・ボンディングは半導体チップとリ
ードフレームをエポキシ樹脂で接着する工程であり、こ
こでエポキシ・ブリードアウトが発生すると、ダイパッ
トが有機物で汚染されグランドボンディング不良とな
り、外部との導通が取れなくなる。ワイヤー・ボンディ
ングは半導体チップとリードフレームインナーリードを
Au,Al線等で配線する工程であり、インナーリード
部Ag面が汚染されていたり、表面状態が非常にラフな
場合、外部との導通が取れなくなる。従って、銀剥離後
のボンディング特性に悪影響を及ぼさないものであるこ
とは重要である。上述した銀剥離剤はこうした要求を満
足するものではなかった。
【0007】以上から、主成分となる剥離液の加水分解
が生じ難く、浴寿命が長いと同時に、高電流密度での銀
の剥離を可能とし、しかもボンディング特性に悪影響を
及ぼさないもので、さらに銀の電解剥離剤を使用した場
合に、被処理物である銅または銅合金等の素材の若干の
溶解が起こり、素材表面が活性化するために電解剥離後
の保管中に変色あるいは腐食が発生しやすいという問題
があったが、これらが事実上防止できる銀の電解剥離剤
及び電解剥離方法として、本発明者らは先にヒダントイ
ン等の銀の電解剥離剤及び電解剥離方法(特開平9−4
9100号)を提唱した。この銀の電解剥離剤及び電解
剥離方法は従来に比べて、上記の問題点を解決し、特性
が優れていたが、アルカリ性であるため残念ながらレジ
ストを侵食する(レジストアタック)という問題が生
じ、したがって、銀剥離時に被処理物にレジストが付い
ているような場合には、使用できないという問題が発生
した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上から、本発明は剥
離液が安定し浴寿命が長いと同時に、高電流密度(高速)
での銀の剥離を可能とし、ボンディング特性に悪影響を
及ぼさないもので、電解剥離剤を使用した場合に、被処
理物である銅または銅合金等の素材の変色あるいは腐食
が発生せず、特にレジストアタックが発生せず、素材及
び残存する銀めっき外観が損なわれない銀の電解剥離剤
及び電解剥離方法を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、アルカリ性の銀
剥離剤は自己分解を起こし易く、またレジストを侵食す
る問題があるので、酸性の銀の剥離剤が有効であるとの
知見を得た。これらの知見に基づき、本発明は 1 分子中にカルボキシル基(−COOH)1個及び水
酸基(−OH)1個以上持つオキシ酸又その塩を主成分
とすることを特徴とする銀の電解剥離剤 2 サリチル酸、没食子酸、マンデル酸、トロバ酸、グ
リコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、オキシ酪酸、グ
リセリン酸、グルコン酸の群から選択した1種以上の酸
又はこれらの塩を主成分とすることを特徴とする銀の電
解剥離剤 3 上記酸又は塩の浴中濃度が5〜300g/lである
ことを特徴とする上記1又は2記載の銀の電解剥離剤。 4 上記酸又は塩の浴中濃度が20〜120g/lであ
ることを特徴とする1又は2記載の銀の電解剥離剤 5 ほう酸系又はりん酸系のpH緩衝剤を5〜100g
/l含有することを特徴とする上記1〜4のそれぞれに
記載の銀の電解剥離剤 6 ほう酸系又はりん酸系のpH緩衝剤を10〜50g
/l含有することを特徴とする上記1〜4のそれぞれに
記載の銀の電解剥離剤 7 アニオン系、カチオン系、ノニオン系から選択した
1種以上の界面活性剤を10μg/l〜10g/l含有
することを特徴とする上記1〜6のそれぞれに記載の銀
の電解剥離剤 8 アニオン系、カチオン系、ノニオン系から選択した
1種以上の界面活性剤を100μg/l〜1g/l含有
することを特徴とする上記1〜6のそれぞれに記載の銀
の電解剥離剤 9 トリアゾール系、イミダゾール系、ピロール系、ピ
ラゾール系、チアゾール系、チオール系、カルボン酸
系、アミン系から選択された1種以上の変色防止剤を1
mg/L〜10g/L含有することを特徴とする上記1
〜8のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤 10 トリアゾール系、イミダゾール系、ピロール系、
ピラゾール系、チアゾール系、チオール系、カルボン酸
系、アミン系から選択された1種以上の変色防止剤を1
0mg/L〜1g/L含有することを特徴とする上記1
〜8のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤 11 表面に銀が被覆された被処理材を陽極とし、これ
を上記1〜10のそれぞれに記載の銀電解剥離の浴に浸
漬して、pH7以下、電流密度0.1〜50A/dm
浴温5〜80°Cで電解することを特徴とする銀の電
解剥離方法 12 pH2〜7、電流密度0.5〜20A/dm
、浴温10〜50°Cで電解することを特徴とする
上記11記載の銀の電解剥離方法、を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の銀の電解剥離剤及び電解
剥離剤方法は、被処理物として銅、銅合金、42合金の
ような鉄−ニッケル合金、ステンレススチール、ニッケ
ル合金などの各種金属下地素材上に、銀めっき、銀ロウ
等により銀又は銀を主成分とした皮膜を形成した場合
の、該皮膜の全部又は1部を剥離する場合に適応でき
る。
【0011】本発明の銀電解剥離剤の主成分は、分子中
にカルボキシル基(−COOH)1個及び水酸基(−O
H)1個以上持つオキシ酸又その塩であり、具体的には
サリチル酸、没食子酸、マンデル酸、トロバ酸、グリコ
ール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、オキシ酪酸、グリセ
リン酸、グルコン酸の群から選択した1種以上の酸又は
これらの塩を主成分とする。これら主成分の化学式を下
記化学式1に示す。分子中にカルボキシル基(−COO
H)2個以上又は水酸基(−OH)を有しないオキシ酸
又その塩は銀剥離速度が遅く、又銀剥離後の銀面、素材
面の外観が悪い。上記銀の電解剥離剤の主成分となる酸
又は塩の浴中濃度が5〜300g/lであることが望ま
しい。濃度が低すぎると銀の電解剥離速度が遅く、高い
濃度では電解剥離効果が飽和し、効果的でない。したが
って、上記浴中濃度が5〜300g/lとする。さらに
好ましくは、上記酸又は塩の浴中濃度が20〜120g
/lとするのが良い。
【0012】
【化1】
【0013】本発明の銀の電解剥離剤には、さらにほう
酸系又はりん酸系のpH緩衝剤を5〜100g/l含有
させることが望ましい。このpH緩衝剤として、例えば
四ほう酸カリウム、(オルト)ほう酸、二ほう酸カリウ
ム、ほう酸ナトリウム、五ほう酸ナトリウムのような、
ほう酸塩や二、四、五ほう酸塩などのほう酸化合物、あ
るいはメタりん酸、オルトりん酸、ピロりん酸のよう
な、りん酸又はその塩を使用することができる。pH緩
衝剤5g/l未満ではpH緩衝能が低く、添加の意味が
ない。また100g/lを超える濃度では、効果が飽和
しメリットがないので、効果的なpH緩衝能を持たせる
ためには、上記5〜100g/lの範囲で添加する。さ
らに好ましい範囲は10〜50g/lである。
【0014】さらに、本発明の銀の電解剥離剤には、ア
ニオン系、カチオン系、ノニオン系から選択した1種以
上の界面活性剤を10μg/l〜10g/l添加するこ
とが望ましい。界面活性剤は銀の電解剥離能を高める。
10μg未満では添加の効果がなく、10g/lを超え
る濃度では、効果が飽和しメリットがないので、上記範
囲とする。添加の効果を上げるために、より好ましくは
100μg/l〜1g/l添加することが望ましい。
【0015】銅又は銅合金を被処理素材として使用する
場合には、トリアゾール系、イミダゾール系、ピロール
系、ピラゾール系、チアゾール系、チオール系、カルボ
ン酸系、アミン系から選択された1種以上の変色防止剤
を1mg/L〜10g/L含有するすることにより、銀
剥離と同時に素材の防錆処理を行うことができる。1m
g/L未満では変色防止効果が低く、10g/Lを超え
ると効果が飽和し、無駄である。さらに有効な範囲は1
0mg/L〜1g/Lである。
【0016】表面に銀の皮膜を形成した被処理物を、上
記のように調整した電解剥離剤の浴に浸漬し、該被処理
物を陽極として電解する。陰極の材質は特に制限されな
いが、一般にステンレススチールが使用される。電流密
度は、剥離する銀の面積に対して0.1〜50A/dm
、好ましくは0.5〜10A/dmとする。電流密
度が低すぎると剥離速度が遅く、他方電流密度が高すぎ
ると銀の不働態化が起こり易くなるため好ましくない。
また、浴の温度は5〜80°C、好ましくは10〜50
°Cで電解を行う。浴の温度が低すぎると剥離速度が遅
く、他方高すぎると浴が不安定になるため好ましくな
い。なお、電解中には浴の攪拌を行うことが望ましく、
特に電流密度が高い場合には 不働態化を抑制するため
に攪拌速度は速い方が良い。
【0017】銅または銅合金の下地素材の上に銀めっ
き、銀ロウなどによって銀の皮膜を形成したものを剥離
対象とする場合には、上記銅変色防止剤(銅インヒビタ
ー)を含む浴に浸漬し、上述した条件で該被処理物を陽
極として電解することができる。銀の電解剥離の後に、
銅インヒビター溶液に被処理物を浸漬することも効果的
である。液中に5秒以上浸漬すれば銅の変色防止効果は
十分にある。
【0018】被処理物の銀めっき皮膜の一部を剥離剤浴
により剥離する場合、剥離すべきでない必要部分の銀め
っき皮膜はマスキングを施したり、剥離すべき部分のみ
を局所的に浸漬するといった方法を採用することができ
る。また、必要部分の銀めっき皮膜が十分に厚く、剥離
すべき不要部分と同じ程度に剥離されても差し支えない
場合には全体を浸漬してもよい。また、リードフレーム
を被処理物とする場合には、パット部分等の必要部分の
銀めっき皮膜は通常電解剥離時に低電流密度部分とな
り、そしてその周辺の不要部分の銀めっき皮膜は高電流
部分となることから、必要部分の銀めっき部分にマスキ
ングすることなくそのまま電解剥離しても不要部分の銀
めっき皮膜のみを剥離することが可能である。
【0019】
【実施例および比較例】次に、本発明の実施例について
比較例と対比しながら説明する。なお、本実施例はあく
まで1例であり、この例に制限されるものではない。す
なわち、本発明の技術思想の範囲内で、本実施例以外の
態様あるいは変形を全て包含するものである。
【0020】(実施例)表1の試料No.1〜10に示
す組成の剥離剤浴を調製した。なお、表中※1はポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルを示し、※2はラ
ウリルベタインを示す。試料No.1はサリチル酸25
g/lを主成分とし、さらに界面活性剤としてポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル10mg/l、銅変
色防止剤としてベンゾトリアゾール50mg/lを含有
させたもの、試料No.2は没食子酸10g/lを含有
させたもの、試料No.3はマンデル酸25g/lを主
成分とし、さらに銅変色防止剤としてベンゾトリアゾー
ル50mg/lを含有させたもの、試料No.4はトロ
バ酸50g/lを主成分とし、さらにpH緩衝剤として
ほう酸15g/lを含有させたもの、試料No.5はグ
リコール酸25g/lを主成分とし、さらに界面活性剤
としてステアリン酸100mg/lを含有させたもの、
試料No.6は乳酸25g/lを含有させたもの、試料
No.7はヒドロアクリル酸10g/lを含有させたも
の、試料No.8はオキシ酪酸50g/lを主成分と
し、さらにpH緩衝剤としてほう酸15g/l、界面活
性剤として酪酸100mg/l、銅変色防止剤としてヘ
キサデシルメルカフ50mg/lを含有させたもの、試
料No.9はグリセリン酸50g/lを主成分とし、さ
らに界面活性剤としてラウリルベタイン10mg/lを
含有させたもの、試料No.10グルコン酸50g/l
を含有させたものである。上記剥離剤の主成分は、全て
分子中にカルボキシル基(−COOH)1個及び水酸基
(−OH)1個以上持つオキシ酸又その塩である。銅を
素材とするリードフレームのパット部分に厚さ5μmの
部分銀めっきを行ったもの(パット部分周辺の不要部分
にも銀めっき皮膜が形成されている)をサンプルとして
上記の各剥離剤浴中に浸漬し、表1に示す剥離条件、す
なわちpH:4.0〜6.0、電流密度:1.0〜5.
0A/dm、浴温:25℃、攪拌速度:0.5m/
秒、時間:30〜60秒で電解を行い、不要部分の銀の
電解剥離を行った。
【0021】
【表1】
【0022】剥離後のサンプリングについて銀表面外観
及び素材外観並を顕微鏡観察(×100)により評価し
た。また同時に、銀剥離速度及びレジストアタックを調
査した。この結果、試料No.1〜10の全てについ
て、銀表面外観及び素材外観ともに良好であった。表1
に示す通り、銀剥離速度は0.5〜1.4μmとなり、
後述する比較例と対比して若干遅くなるものもあった
が、特に問題となるものではなく十分な剥離性能を示し
た。特に重要な評価項目であるレジストアタックについ
ては、試料No.1〜10の全てについて、それが全く
見られず良好な結果が得られた。また、表には示してい
ないが、ボンディング特性も良好であり、さらに、使用
後92日後の試験においても全く同じ結果が得られた。
このことから浴寿命も良好であることが確認できた。
【0023】(比較例)次に、比較例1及び2につい
て、同様に表1に示す組成の剥離剤浴を調製した。比較
例1の電解剥離浴はコハク酸イミド50g/lを含有
し、比較例2の電解剥離浴はヒダントイン50g/lを
含有する。pHはそれぞれ9.0及び10.0でアルカ
リ性を示す。実施例と同様にして、表1に示す剥離条
件、すなわち電流密度:5.0A/dm、浴温:25
℃、攪拌速度:0.5m/秒、時間:30秒間電解を行
い、不要部分の銀の電解剥離を行った。この結果、銀表
面外観及び素材外観いずれも良好であり、また銀剥離速
度も1.5〜1.6μmと申し分なかったが、レジスト
アタックが見られ、レジストを使用する電子部品の製作
には不適であった。
【0024】
【発明の効果】上記に示す通り、本発明の銀の電解剥離
剤及び電解剥離方法は、剥離液が安定し浴寿命が長いと
同時に、高電流密度(高速)での銀の剥離が可能であり、
またボンディング特性に悪影響を及ぼすことはなく、電
解剥離剤を使用した場合に、被処理物である銅または銅
合金等の素材の変色あるいは腐食が発生せず、特にレジ
ストアタックが発生せず、素材及び残存する銀めっきの
外観が損なわれないという優れた効果を有する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中にカルボキシル基(−COOH)
    1個及び水酸基(−OH)1個以上持つオキシ酸又その
    塩を主成分とすることを特徴とする銀電解剥離剤。
  2. 【請求項2】 サリチル酸、没食子酸、マンデル酸、ト
    ロバ酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、オキ
    シ酪酸、グリセリン酸、グルコン酸の群から選択した1
    種以上の酸又はこれらの塩を主成分とすることを特徴と
    する銀の電解剥離剤。
  3. 【請求項3】 上記酸又は塩の浴中濃度が5〜300g
    /lであることを特徴とする請求項1又は2記載の銀の
    電解剥離剤。
  4. 【請求項4】 上記酸又は塩の浴中濃度が20〜120
    g/lであることを特徴とする請求項1又は2記載の銀
    の電解剥離剤。
  5. 【請求項5】 ほう酸系又はりん酸系のpH緩衝剤を5
    〜100g/l含有することを特徴とする請求項1〜4
    のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤。
  6. 【請求項6】 ほう酸系又はりん酸系のpH緩衝剤を1
    0〜50g/l含有することを特徴とする請求項1〜4
    のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤。
  7. 【請求項7】 アニオン系、カチオン系、ノニオン系か
    ら選択した1種以上の界面活性剤を10μg/l〜10
    g/l含有することを特徴とする請求項1〜6のそれぞ
    れに記載の銀の電解剥離剤。
  8. 【請求項8】 アニオン系、カチオン系、ノニオン系か
    ら選択した1種以上の界面活性剤を100μg/l〜1
    g/l含有することを特徴とする請求項1〜6のそれぞ
    れに記載の銀の電解剥離剤。
  9. 【請求項9】 トリアゾール系、イミダゾール系、ピロ
    ール系、ピラゾール系、チアゾール系、チオール系、カ
    ルボン酸系、アミン系から選択された1種以上の変色防
    止剤を1mg/L〜10g/L含有することを特徴とす
    る請求項1〜8のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤。
  10. 【請求項10】 トリアゾール系、イミダゾール系、ピ
    ロール系、ピラゾール系、チアゾール系、チオール系、
    カルボン酸系、アミン系から選択された1種以上の変色
    防止剤を10mg/L〜1g/L含有することを特徴と
    する請求項1〜8のそれぞれに記載の銀の電解剥離剤。
  11. 【請求項11】 表面に銀が被覆された被処理材を陽極
    とし、これを請求項1〜10のそれぞれに記載の銀電解
    剥離の浴に浸漬して、pH7以下、電流密度0.1〜5
    0A/dm 浴温5〜80°Cで電解することを特徴
    とする銀の電解剥離方法。
  12. 【請求項12】 pH2〜7、電流密度0.5〜20A
    /dm 、浴温10〜50°Cで電解することを特徴
    とする請求項11記載の銀の電解剥離方法。
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