JP2000344296A - 飲料注出用タップ及びこれを備えた注出装置 - Google Patents

飲料注出用タップ及びこれを備えた注出装置

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JP2000344296A
JP2000344296A JP11246408A JP24640899A JP2000344296A JP 2000344296 A JP2000344296 A JP 2000344296A JP 11246408 A JP11246408 A JP 11246408A JP 24640899 A JP24640899 A JP 24640899A JP 2000344296 A JP2000344296 A JP 2000344296A
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tap
beer
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dispensing
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Tetsuya Kadona
哲也 門奈
Noritoshi Shin
紀年 進
Hirokuni Saegusa
寛邦 三枝
Seizo Hosogai
征三 細貝
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Sapporo Breweries Ltd
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Sapporo Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多孔質部材を介して放出されるガスに接触させ
ながらビールを注出してクリーム状の泡を形成させるこ
とができる飲料注出用のタップを提供する。 【解決手段】飲料供給通路とガス供給路が接続されてい
る飲料注出用のタップで、ガス供給路に接続される多孔
質部材を有し、操作レバーにより飲料の注出が行われる
際に、上記飲料供給路から吐出口に流れる飲料が、上記
多孔質部材を介して放出される圧縮ガスに接触するよう
にされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビール、発泡酒等の
泡立ちのある飲料をジョッキ等の容器に注ぎ出す際に一
度の注出操作でクリーム状の泡を形成させることができ
る注出用タップ、及びこのタップを備えた注出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ビールに代表される発泡性の飲料(以下
ビールと称す)はジョッキ等の容器に注いだ時に、適度
な量の泡がビールの上に形成されることが好ましいとさ
れている。例えば、ビール7割に対して、泡を3割程度
を目安にジョッキに注がれる。この泡は、ビールに含有
される炭酸ガスを逃がさない役割を果たし、ビールの口
当たを良くし、さらにユーザーの視覚に訴えて需要を喚
起するする等、多くの機能を果たしている。これらの機
能を果たす上で、ビール上に形成される泡は木目の細か
いクリ−ミ状のものが良いとされている。ビールがジョ
ッキに雑に注がれた時に発生する泡は木目が粗く、泡持
ちが悪く、口当たりが悪いものとなるからである。
【0003】そのため、ビールを注ぎ出す操作をする者
は、クリーム状の泡がビールの上に適度に形成されるよ
うに注意を払いながら注出操作を行う必要がある。しか
し、この注出操作は熟練を要し、特に1度注ぎと称され
て1回のレバー操作で、木目の細かいクリーム状の泡を
適量ビール上に形成させることは困難とされている。そ
こで、従来からこのクリーム状の泡を形成するための注
出装置が案出されている。この種の注出装置は注出操作
を行うための注出タップが設けられている。この注出タ
ップは注出操作用の操作レバー、飲料を容器に注ぎ出す
吐出口等を有している。注出タップ内にはビールを吐出
口に導くビール供給路と泡付け手段が設けられている。
この泡付け手段はビール供給路を絞り込んで微細な孔か
らビールを放出させることで泡を形成させるものであ
る。ビールが微細な孔を通過すると発泡する性質を利用
したものである。
【0004】実際の注出操作ではまず、操作レバーをビ
ール供給路側としてビールをジョッキ内に7〜8割程度
まで注ぎ出す。その際は泡を立てない様に、ジョッキ内
壁面に沿う様に注ぎ出す。その後、操作レバーを泡付け
手段側に切替えてビール上に泡を乗せる泡付け作業を行
う。この様に泡付け作業を本来のビール注出の後に行う
ようにしたことで、熟練者でなくてもビール上にてクリ
ーム上の泡を適量に形成させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように従来の注出装置ではビールの注出作業と泡付け作
業という2度の操作を必要とする。例えば、435ml
のジョッキにビール約7割、泡約3割を注出する時間
は、市場でよく使用されている注出装置ではビール注出
に約6秒、泡付けに約3秒を要している。すなわち泡付
け作業に3割程度の時間を要している。これは操作レバ
ーを切替えなければならず、さらに泡を形成させる為の
微細な孔の直径が0. 8mm〜1. 0mmと小さくビー
ルの通過に時間が掛かるからである。より木目の細かい
クリーム状の泡にするためには、孔の直径をより小さく
する必要があり更に時間を要することになる。このよう
に、ビールの注出操作と別に泡付け作業を行うと1度の
操作に比較してジョッキ1杯当たりに掛かる注出時間が
多くなってしまう。特に、1度に10杯以上ジョッキに
ビールを注ぐこともまれではないビアホール等では、こ
の影響が大きくなり、注出操作をしている時間が長くな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した問題を解決する
ために、本発明にあっては、請求項1に記載されるよう
に、吐出口と操作レバーを備え、飲料を外部に注出する
ときに使用される飲料注出用のタップであって、飲料容
器から飲料を外部に導く飲料供給通路に接続され、圧縮
ガス源から導かれるガス供給路に接続される多孔質部材
を有し、上記操作レバーにより飲料の注出が行われる際
に、上記飲料供給路から上記吐出口に流れる飲料が、上
記多孔質部材を介して放出される圧縮ガスに接触するよ
うにされていることを特徴とする飲料注出用のタップと
して構成される。
【0007】上記本発明の飲料注出用のタップは注出装
置にセットして使用される。操作レバーを操作するだけ
で飲料は多孔質部材を介して放出される圧縮ガスに接触
しながら吐出口を経て容器に注がれる。したがって、通
常の飲料注出の操作を行う際に圧縮ガスの供給を同時に
行えば、吐出口から出てくる飲料は圧縮ガスを含有しな
がら容器に注がれるので、容器内でクリーム状の泡を形
成することができる。操作者は飲料を容器の内壁に沿う
ようにして所定量の飲料を注げば、後に容器内にクリー
ム状の泡が生じるので1回の注出操作で作業が完了し、
短時間の注出操作となる。また、一連の飲料注出操作の
後段で、飲料の流量を少量に抑制しつつ圧縮ガスの供給
を同時に行うようにすれば、注出操作の後段でクリーム
状の微細な泡を主に注出することもできる。
【0008】また、請求項1に記載の発明は、請求項2
に記載のように、前記操作レバーの注出操作に伴って、
前記飲料供給路と前記ガス供給路の連通を同時に行う、
連動機構を設けた飲料注出用タップとして構成とするこ
とができる。この場合、操作レバーを操作するだけで飲
料の注出操作と合わせて、飲料供給路及び前ガス供給路
の開閉を同時に行えるので、より作業の簡素化が図られ
る。
【0009】また、請求項1に記載の発明は、請求項3
に記載のように、前記操作レバーは、飲料の注出を停止
する停止位置、第1の注出位置及び第2の注出位置への
切換が可能であり、上記操作レバーが上記第1の注出位
置にある時には、圧縮ガスに接触するとことなく所定量
の飲料が上記飲料供給路から上記吐出口へ注出され、上
記操作レバーが上記第2の注出位置にある時は、上記飲
料供給路から上記吐出口へ流れる飲料が少量に抑制さ
れ、上記多孔質部材を介して放出される圧縮ガスに接触
しながら注出されるように設定されている飲料注出用タ
ップとして構成とすることができる。
【0010】この場合、一連の注出操作として、操作レ
バーを所定流量で飲料注出が行われる第1の注出位置か
ら泡付けを主に行う第2の注出位置へ切換えると、吐出
口へ向かって流れる少量の飲料に多孔質部材を介して放
出される圧縮ガスが接触する。よって、短時間で木目の
細かいクリーム状の泡が形成でき、注出済みの飲料上に
泡付けを行うことができる。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
4に記載のように、前記操作レバーは、前記停止位置、
第1の注出位置及び第2の注出位置に連続的に切換え可
能であり、かつ該操作レバーが第2の注出位置に来た時
には前記飲料供給路の幅を狭めて飲料の流量を抑制する
と共に、前記ガス供給路の連通を行う切換連動機構を設
けた飲料注出用のタップとして構成することができる。
【0012】この場合、連続的な注出操作の後段で、操
作レバーが第2の注出位置に来た時には飲料供給路の幅
を狭めて飲料の流量を抑制すると共に、ガス供給路が開
となるので、作業が簡素化されより短時間で泡の形成を
行うことができる。そして、請求項5に記載のように、
本発明の飲料注出用タップ内の前記多孔質部材は気孔径
が最大で2.0μmの孔を多数有する多孔質構造とする
ことができ、注がれた飲料の上に好ましいクリーム状の
泡を形成させることができる。
【0013】また、請求項6に記載のように、本発明の
飲料注出用タップ内の前記多孔質部材にはセラミック、
燒結金属又は紙或いは樹脂フィルムよりなる濾紙を用い
ることができる。これらの素材は加工が簡単でセラミッ
ク、焼結金属等の多孔質材は長期の使用において耐久性
を備え、濾紙は使い捨てによる易洗浄メンテナンス性を
有し、安定的に泡を形成させる上で好ましい。
【0014】また、請求項7に記載されるように、本発
明の飲料注出用タップに使用される前記圧縮ガスは、炭
酸ガス、窒素ガス、炭酸ガスと窒素ガスからなる混合ガ
ス及び圧縮空気からなる群から選択される。ここで、泡
持ちを高める観点からは窒素を含む圧縮ガスが好まし
い。大気中には窒素が多く存在し大気に近い成分とした
方が泡持ちが良くなるからである。泡の内部と大気の成
分が異なる場合は泡内の気体の拡散しようとする力が泡
の膜を壊そうとするからである。
【0015】さらに請求項8に記載される発明のよう
に、前記請求項1から4のいずれかに記載の飲料注出用
タップは注出装置本体の注出操作部に取り付けられて、
注出装置と一体となる。これによりクリーム状の泡を飲
料上に形成できる注出装置として提供できる。更に注出
装置本体は従来のものをそのまま、或いは軽微な変更を
加えて使用できるので低コストでの提供が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の一
実施形態としての飲料注出用のタップ及び注出装置につ
いて説明する。飲料としてビールを例に説明する。図1
は本発明の第1実施例に係る飲料注出用のタップ1の概
要構成を示す図である。飲料注出タップ本体11はビー
ル供給側(同図で左)から圧縮ガス供給路側(同図で
右)まで貫通する管路15を有し、この管路15は下方
に延び開口している吐出口12に途中で接続されてい
る。管路15のビール供給側端部には拡径された開口1
4が形成されている。開口14は後述されるように注出
装置側からのビール(飲料)供給通路40に接続され
る。開口14には弁座37が設けられている。
【0017】一方、上記管路15反対側の圧縮ガス供給
路側の開口13にはスライド弁33が内設されている。
このスライド弁33は注出操作用の操作レバー10によ
り注出タップ本体11内を摺動されて、停止位置又は注
出位置へ選択的に移動される。なお、図1は操作レバー
10は停止位置にある。上記スライド弁33は内部に圧
縮ガス供給路の一部をなすガス管路33aを有してい
る。ガス管路33aの一端は外部の圧縮ガス源(図示せ
ず)から続く開閉弁32を備えた圧縮ガス供給路30に
接続されている。一方、ガス管路33aの他端には圧縮
ガス放出管34が接続されている。この圧縮ガス放出管
34には外方向に開口する微細なガス放出穴34aが形
成されており、このガス放出穴34aから外方、すなわ
ち上記管路15内に圧縮ガスが放出される様になってい
る。このガス放出穴34aを覆うように筒状の多孔質部
材35が圧縮ガス放出管34に装着されている。
【0018】そして、圧縮ガス放出管34は途中で固定
リング38が外周に固定されており、またビール供給側
端部はネジ穴34Cが設けられている。このネジ穴34
Cにはビール弁36のネジ36aがねじ込まれて固定さ
れるようになっている。したがって、、多孔質部材35
は固定リング38とビール弁36との間で締め込まれて
ることで固定されるようになっている。このように多孔
質部材35は圧縮ガス放出管34に対して着脱自在であ
るが、装着された時には上記ガス放出穴34aから放出
される圧縮ガスが多孔質部材35を介して管路15内に
放出されるように一定のシール性を有している。上記多
孔質部材35は気孔径は最大で2.0μmの微細な孔を
多数有する多孔質構造を有している。上記気孔径の大き
さは、当該気孔を通じてビール若しくは発泡酒に気体を
吹込み、これをグラス等の容器に注いだ時に得られる泡
の大きさに対応する。前述したようにビール、発泡酒に
とって理想的な泡とされる木目の細かいクリミーな泡と
は、一般にその泡径が200μm以下のものであると言
われている。本発明者等の研究結果によると、泡径20
0μm以下の泡を発生させるためには、多孔質部材35
の気孔径が2.0μm以下であることが必要であり、気
孔径が2.0μm以下の気孔を有する多孔質部材を用い
ることが好ましいことが確認された。すなわち気孔径が
2.0μmよりも大きい多孔質部材を用いた場合は、形
成される泡径が200μmを超えるものが多くなり、見
た目にも木目の細かいクリーミーな泡とは言い難くな
る。
【0019】なお、多孔質部材35の気孔径は最大で
2.0μm、すなわち以下2.0μmであればよいが、
現状の多孔質部材の製造限界は気孔径が0.1μmであ
る。よって、実質的な多孔質部材の気孔径は0.1μm
から2.0μmとなる。この多孔質部材35はセラミッ
ク、燒結金属又は濾紙により形成することができる。な
お、上記ビール弁36は操作レバー10が図1に示すよ
うに停止位置にある時には、弁座37に着座して開口1
4を閉鎖するようになっている。
【0020】次に図1及び図2に基づいて、飲料注出用
のタップ1の動作の説明をする。なお、図2は図1と同
様に飲料注出用のタップ1の概要構成を示す図であり、
操作レバー10が注出位置にある時の状態を示す図であ
る。図1では操作レバー10が略垂直に立ち、停止状態
にある。スライド弁33は停止位置にあり、このスライ
ド弁33に圧縮ガス放出管34を介して接続されている
ビール弁36は弁座37に着座して開口14を閉鎖して
いる。したがって、ビール供給路40からのビールはビ
ール弁36で堰き止められている。一方、圧縮ガス供給
側も圧縮ガス供給路30の開閉弁32は閉とされてお
り、圧縮ガス放出管34へ圧縮ガスの供給はない。
【0021】次に図2に示されるように、操作レバー1
0を傾けて注出状態とした場合は、スライド弁33がビ
ール弁36を開弁する方向(図2で左)にスライドす
る。そのために、ビール弁36は弁座37から離座し、
開口14の閉鎖状態が解除される。たがって、ビール供
給路40からのビールは開口14を介して注出タップ本
体11内の管路15に流れ込み、多孔質部材35と接触
しながら吐出口12に向かうことになる。
【0022】一方この時、圧縮ガス側の開閉弁32を開
とすると、圧縮ガス供給路30からの圧縮ガスはスライ
ド弁33内を介して圧縮ガス放出管34まで送られる。
この圧縮ガス放出管34には外方向に開口する微細なガ
ス放出穴34aが形成されているので、このガス放出穴
34aから圧縮ガスが放出されることになる。ところが
このガス放出穴34a上には多孔質部材35が設けられ
てきるので、圧縮ガスはこの多孔質部材の微細な孔から
管路15内に放出されることになる。
【0023】したがって、管路15内で多孔質部材35
の表面から放出される圧縮ガスに接触しながらビールは
吐出口12から注出される。そのために、ビールは微細
な気泡を混入させた状態でジョッキ等の容器に注がれる
ことになる。注出操作を1度行って所定量をジョッキに
注ぐとビール上にクリーム状の泡が形成される。なお、
本発明の飲料注出用のタップで使用される圧縮ガスは、
飲料に使用可能なガスであればよいが、特に炭酸ガス、
窒素ガス、炭酸ガスと窒素ガスからなる混合ガス及び圧
縮空気からなる群から選択されるものが好ましい。炭酸
ガスはビール等に予め含有され、ビール等の飲料を飲料
容器から注出装置へ圧送するのに使用されるので付加設
備が不必要な点からは好ましい。また、泡持ちを良くす
る点からは窒素或いは空気組成と同等の窒素を含有する
圧縮ガス又は圧縮空気でもよい。泡の内部と大気の成分
が異なると気体の拡散効果によって、泡の膜が壊される
傾向があるからである。
【0024】また、一般に注出装置に供給されているビ
ールには1.0〜4.0Kg/cm 2 程度の注出圧が掛
けられており、50〜80ml/sec程度の注出量と
されている。この場合にクリーム状の泡を効率良く発生
させるため使用されるガス圧に関しては、上記多孔質部
材35の長さl及び直径等を考慮して定められる。これ
らの値により、ビールとガスの接触面積、存在する気孔
数が変るためビールに混入する微細な気泡の割合が変化
するからである。この点を総合的に勘案して採用するガ
スの種類、使用する圧縮ガスの圧力及び多孔質部材35
の種類とその長さl、直径、微細な気孔径を決定する。
例えば、多孔質部材35としてセラミックを採用し、長
さ18mm、直径10mm、気孔径0. 5μmの多孔質
とした場合には、ガス圧を約0.6〜約1.5Kgf/
cm2 とすると、注出されたビールにクリーム状の泡を
効率良く発生させることができる。
【0025】上述した第1実施例の飲料注出用のタップ
を使用た時は、注出時にビールをジョッキの壁面に沿わ
せ泡が立たぬ様にして注出操作をすれば後にジョッキ内
にクリーム状の泡が形成されることである。すなわち、
従来の泡付けを行う技術ではこの後さらに操作レバーを
操作して泡付け作業をする必要があったが、第1実施例
の飲料注出用のタップでは1度の注出操作で泡付け作業
まで完了していることとなり、操作時間が短縮化され、
作業が簡素化されていることが分かる。
【0026】次に図3及び図4をに基づいて本発明の第
2実施例を説明する。本実施例はビール供給路40とガ
ス供給路130の連動機構を設け、ビール供給路と前ガ
ス供給路の連通を同時に行うことが可能な飲料注出用の
タップ100である。ただし、前述した図1及び図2に
記載された第1実施例と同一部分には同一符号を付し
て、重複した説明は省略する。
【0027】飲料注出タップ本体111にはスライド弁
133の下部で管路15に連通する圧縮ガス供給口11
1aが形成されている。この圧縮ガス供給口111aに
は外部の圧縮ガス源(図示せず)から続く圧縮ガス供給
路130に接続されている。この圧縮ガス供給路130
には圧縮ガス源から所定の圧縮ガスが常に供給されてい
る状態にある。
【0028】管路15の圧縮ガス供給路側の開口13に
はスライド弁133が内設されている。このスライド弁
133は注出操作用の操作レバー10により注出タップ
本体111内を摺動されて、停止位置又は注出位置へ選
択的に摺動される。なお、図3は操作レバー10は停止
位置にある。スライド弁133の内部にはガス供給路の
一部をなすガス管路137が形成されている。このガス
管路137は水平部137aと立下部137bを有して
いる。水平部137aの開口側は圧縮ガス放出管34に
接続されている。一方、立下部137bの開口はスライ
ド弁133の摺動に伴って上記圧縮ガス供給口111a
と選択的に対向するようになっている。
【0029】すなわち図3の如く操作レバー10が停止
状態にあり、スライド弁133が停止位置にある時に
は、立下部137bの開口と圧縮ガス供給口111aは
ずれた位置にあり、圧縮ガスはスライド弁133のガス
管路137に供給されない。一方、図4の如く操作レバ
ー10が注出状態にあり、スライド弁133がビールバ
ルブ36を開弁側に押し出す位置にある時には、立下部
137bの開口と圧縮ガス供給口111aとは対向した
位置にあり、圧縮ガスはスライド弁133のガス管路1
37に供給されるように設定されている。
【0030】なお、スライド弁133の周表面には3つ
のOリング134、135,136がそれぞれ、嵌め込
まれている。これらはスライド弁133が停止位置及び
注出装位置の間を摺動するときに圧縮ガスがリークしな
いように、スライド弁133と管路15の内壁とをシー
ルしている。図3及び図4に基づき、本実施例の飲料注
出用のタップ100の動作を説明する。図3では操作レ
バー10が停止位置にあり、スライド弁133は停止位
置にある。この時、ガス管路137の立下部137bの
開口と圧縮ガス供給口111aはずれた位置にあり、圧
縮ガスはスライド弁133のガス管路137に供給され
ない。また、Oリング135、136によりスライド弁
133と管路15の内壁がシールされているので、圧縮
ガスは圧縮ガス供給口111aで止まっている。
【0031】一方、図4では操作レバー10が注出位置
にあり、スライド弁133は注出位置へ移動される。ビ
ールバルブ36は弁座から離座しビール供給路40と管
路15は連通される。したがってビール供給路40から
のビールは開口14を介して注出タップ本体111内の
管路15に流れ込み、多孔質部材35と接触しながら吐
出口12に向かうことになる。
【0032】これと連動して、同時にガス管路137の
立下部137bの開口と圧縮ガス供給口111aは一致
して対向位置とされて圧縮ガスはスライド弁133のガ
ス管路137に供給される。また、Oリング134、1
35、によりスライド弁133と管路15の内壁がシー
ルされているので、圧縮ガスはガス管路137からを介
して、圧縮ガス放出管34まで送られる。この圧縮ガス
放出管34には外方向に開口する微細なガス放出穴34
aが形成されているので、このガス放出穴34aから圧
縮ガスが放出されることになる。ところがこのガス放出
穴34a上には多孔質部材35が設けられてきるので、
圧縮ガスはこの多孔質部材の微細な孔から管路15内に
放出されることになる。
【0033】したがって、管路15内で多孔質部材35
の表面から放出される圧縮ガスに接触しながらビールは
吐出口12から注出される。そのために、ビールは微細
な気泡を混入させた状態でジョッキ等の容器に注がれる
ことになる。注出操作を1度行って所定量をジョッキに
注ぐと、その後混入された微細な気泡が順次上方に移動
してある程度鎮静化した時点で、ビール上にクリーム状
の泡が形成される。
【0034】また、図4の注出状態から図3の停止状態
に操作レバー10を戻せば、連動してビール供給路40
からのビール供給及びガス供給路130からの圧縮ガス
供給が同時に停止される。本実施例による飲料注出用の
タップの特徴は操作レバーの操作のみで、前記ビール供
給路40と前記ガス供給路130が同時に連通し、同時
に停止できる点にあり、このような連動機構を採用すれ
ばガス供給に配慮することなく注出操作に集中でき、作
業の簡素化、効率化となる。
【0035】また、前記ガス供給路に設けたバルブと飲
料注出用のタップの操作レバーを連動させガス供給を開
閉することも可能である。次に図5乃至図8に基づいて
第3実施例の飲料用注出タップについて説明する。本第
3実施例は上記第1及び第2実施例の場合とは異なり、
操作レバーの操作位置として第1の注出位置と第2の注
出位置がある。第1の注出位置でビールは圧縮ガスと接
触することなく通常の流量により注出が行われる。一
方、第2の注出位置では、ビールの流量を少量に抑制し
つつ圧縮ガスと接触させることにより泡形成が主に成さ
れる注出が行われる。したがって、本第3実施例は注出
操作の後段で泡付けの注出操作を行うことから従来の注
出操作に近いものとなってはいる。
【0036】しかし、従来の泡付けはビール供給路を絞
り込んで微細な孔からビールを放出させることで泡を形
成させるものであり、泡を形成させるために時間を要し
ていた。一方、本第3実施例の飲料注出用のタップ50
はビール供給路から吐出口に向かうビール量を通常より
少なく抑え、このビールに多孔質部材から放出される圧
縮ガスを接触させながら連続的に吐出口へ送り出す。よ
って、ビール自体を狭い通路に通すことなく泡の形成が
なされるので、短時間での泡付形成を可能としている。
【0037】さらに、本第3実施例の飲料注出用のタッ
プ50は、操作レバーを停止位置、第1の注出位置及び
第2の注出位置に連続的に切換えが可能で、しかもこの
操作レバーが第2の注出位置に来た時にはビール供給路
の幅を狭めると共に、ガス供給路を連通させることが可
能な切換連動機構を備えて、作業の簡素化も図られてい
る。
【0038】以下図に基づいて第3実施例の飲料注出タ
ップ50を説明する。図5は注出タップ50が操作レバ
ーが停止位置にある時の状態を示す図、図6は操作レバ
ーが第1の注出位置にあるときの状態を示す図、図7は
操作レバーが第2の注出位置にある時の状態を示す図で
ある。図8は切換連動機構の一部をなす切換機構の変形
例について示す図である。なお、前述した図1及び図2
に記載された第1実施例と実質的に同一部分には同一符
号を付して、重複した説明は省略する。
【0039】飲料注出タップ本体51にはスライド弁5
3の上部で管路15に連通する圧縮ガス供給口51aが
形成されている。この圧縮ガス供給口51aには外部の
圧縮ガス源(図示せず)から続く圧縮ガス供給路70が
接続されている。この圧縮ガス供給路70には圧縮ガス
源から所定の圧縮ガスが常に供給されている状態にあ
る。
【0040】また、上記第1及び第2実施例では管路1
5のビール供給側は拡径されていたが、本第3実施例で
は狭径化された狭径部38とされている。弁座37と狭
径部38との間に空間39が形成され、スライド弁53
の移動に伴なってビール弁36はこの空間39内を移動
する。図5で示す操作ハンドル10が停止位置あるとき
にはビール弁36は弁座37に着座して管路15を閉鎖
し、図6に示す操作ハンドル10が第1の注出位置ある
ときにはビール弁36は空間39の略中央にあり管路1
5を開とし、図7に示す操作ハンドル10が第2の注出
位置あるときにはビール弁36は狭径部38に接近して
管路15を狭めビールの流量を少量に抑制するようにな
っている。
【0041】上記管路15にはスライド弁53が内設さ
れている。このスライド弁53は注出操作用の操作レバ
ー10により注出タップ本体51内を、停止位置、第1
の注出位置及び第2の注出位置へ選択的に摺動される。
本飲料注出タップ50は操作レバー10を停止位置、第
1の注出位置及び第2の注出装置へ連続的に移動させる
ための切換機構60を備えている。切換機構60はスラ
イド弁53の端部に配設されている。切換機構60の基
部61はスライド弁53の端部に固定され、この基部6
1上にこれより幅を狭めた中間部62が固定され、さら
にこの中間部62上に頂部63が固定されて固定軸部を
成している。移動部材65は注出タップ本体51の端部
に当接可能な幅を有し、上記中間部62に沿い基部61
と頂部63の間で移動可能に配置される。さらに、コイ
ルバネ62は頂部63と移動部材65の間に配設され、
移動部材65を基部61側に押しつける方向に付勢して
いる。
【0042】上記のような切換機構60では、図5に示
す操作レバー10が停止位置にあるときには、移動部材
65は注出タップ本体51とは離間した状態である。次
に、図6に示す操作レバー10が第1の注出位置にある
ときには、移動部材65は注出タップ本体51と当接す
る状態にある。この状態の時、操作者は移動部材65が
注出タップ本体51に当接したことを感じることができ
るので、操作レバー10を第1の注出位置とすることが
できる。さらに、図7に示す操作レバー10が第2の注
出位置にあるときには、移動部材65は注出タップ本体
51と当接し、さらにコイルバネ64の付勢力に反して
押込む状態である。この状態の時、操作者はコイルバネ
64の反力を感じることができるので、操作レバー10
を第2の注出位置とすることができる。
【0043】以上のように、本第3実施例の注出タップ
50は、切換機構60により操作レバー10を停止位
置、第1の注出位置及び第2の注出装置へ連続的に移動
させることができる。さらに、上記注出タップ50は操
作レバー10が第2の注出位置にある時のみ圧縮ガスの
放出を行うような連動機構も備えている。上記スライド
弁53の内部にはガス供給路の一部をなすガス管路57
が形成されている。このガス管路57は水平部57aと
立上部57bを有している。水平部57aの開口側は圧
縮ガス放出管34に接続されている。一方、立上部57
bの開口はスライド弁53の摺動に伴って上記圧縮ガス
供給口51aと選択的に対向するようになっている。
【0044】すなわち図5の如く操作レバー10が停止
位置にある時には、立上部57bの開口と圧縮ガス供給
口51aはずれた位置にあり、圧縮ガスはスライド弁5
3のガス管路57に供給されない。さらに、図6の如く
操作レバー10が第1の注出位置にある時にも、立上部
57bの開口と圧縮ガス供給口51aはずれた位置にあ
り、圧縮ガスはスライド弁53のガス管路57に供給さ
れない。このとき、ビール弁36は管路15を全開状態
に開けるので吐出孔12からビールが注出される。
【0045】一方、図7の如く操作レバー10が第2の
注出位置にあり、スライド弁53がビールバルブ36を
狭径部38側に押しビールの流量が少なく抑えられてい
る時には、立上部57bの開口と圧縮ガス供給口51a
とは対向した位置にあり、圧縮ガスはスライド弁53の
ガス管路57に供給されるように設定されている。な
お、スライド弁53の周表面には3つのOリング54、
55,56がそれぞれ、嵌め込まれている。これらはス
ライド弁53が停止位置、第1の注出位置及び第2の注
出位置の間を摺動するときに圧縮ガスがリークしないよ
うに、スライド弁53と管路15の内壁とをシールして
いる。
【0046】上記のように、本第3実施例の注出タップ
50は操作レバー10が第2の注出位置にある時のみ圧
縮ガスの放出を行うようにする連動機構と上記切換機構
60とにより切換連動機構をなしている。これにより、
操作レバー10を停止位置、第1の注出位置及び第2の
注出位置へと連続的に移動可能とし、操作レバー10が
第2の注出位置に来た時のみ圧縮ガスとビールが接触す
るよう設定されている。
【0047】図5乃至図7図に基づき、本実施例の飲料
注出用のタップ50の動作を説明する。図5では操作レ
バー10が停止位置にある。この時、ガス管路57の立
上部57bの開口と圧縮ガス供給口51aはずれた位置
にあり、圧縮ガスはスライド弁53のガス管路57に供
給されない。また、Oリング55、56によりスライド
弁53と管路15の内壁がシールされているので、圧縮
ガスは圧縮ガス供給口51aで止まっている。
【0048】図6では操作レバー10は第1の注出位置
にある。この時も停止位置と同様に、ガス管路57の立
上部57bの開口と圧縮ガス供給口51aはずれた位置
にあり、圧縮ガスはスライド弁53のガス管路57に供
給されない。しかし、ビールバルブ36は弁座から離座
し空間39内を中央側に移動するので、管路15は連通
し、ビール供給路40からのビールは管路15に流れ込
み、吐出口12から容器に注ぎ出される。この時、注出
されるビールは多孔質部材35と接触しているが圧縮ガ
スの放出はされていない。
【0049】さらに、図7では操作レバー10が第2の
注出位置とされる。ビールバルブ36は空間39の中央
から狭径部38側に押込まれる。この時、管路15の連
通状態は維持されているがビールの流量は少量に抑制さ
れることになる。この少量のビールは多孔質部材35と
接触しながら吐出口12に向かう。そして、操作レバー
10が第2の注出位置に来た時には、同時にガス管路5
7の立上部57bの開口と圧縮ガス供給口51aは一致
するので、対向位置とされて圧縮ガスはスライド弁53
のガス管路57に供給される。ガス放出穴34aから圧
縮ガスが放出されることになる。圧縮ガスはこの多孔質
部材の微細な孔から管路15内に放出される。
【0050】したがって、管路15内で多孔質部材35
の表面から放出される圧縮ガスに接触する少量のビール
は微細な泡となって吐出口12から注出される。そのた
めにジョッキ等の容器内に既に注がれたビール上に泡付
けを行うことができる。また、図7の第2の注出位置か
ら図6の第1の注出位置を経て図5の停止位置へと操作
レバー10を連続的に戻せば、ガス供給路70からの圧
縮ガス供給及びビール供給路40からのビール供給が順
に停止される。
【0051】本第3実施例による飲料注出用のタップ5
0では操作レバー10を停止位置、第1の注出位置、第
2の注出位置へと連続的に操作するだけで、一連のビー
ル注出動作の後段として泡付けを行うことができる。し
かも、少量のビールを多孔質部材から放出される圧縮ガ
スに接触させながら連続的に吐出口へ送り出すことによ
って泡の形成を行うので、短時間での泡付けを可能とす
るものである。
【0052】図8は第3実施例の切換機構60の変形例
を示している。図8(A)はスライド弁53にスプリン
グ71とボール72を埋め込み、タップ本体51の内周
面にボール受け部73、74、75を形成し、停止位
置、第1の注出位置及び第2の注出位置に操作レバー1
0を位置決めする例が示されている。このような切換機
構によっても、停止位置、第1の注出位置及び第2の注
出位置へ操作レバー10を連続的に切換えることができ
る。
【0053】図8(B)は切換機構の他の変形例を示し
ている。枠体80により操作レバー10を案内するよう
にし、枠体80の途中に段部81を設けて切換を行うよ
うにするれば、同様に停止位置(a)、第1の注出位置
(b)及び第2の注出位置(c)へ操作レバー10を連
続的に切換えることができる。図8(C)はさらに他の
切換機構の変形例を示している。図8(B)の場合と同
様に枠体85により操作レバー10を案内するようして
いる。本変形例では枠体85の途中に一段だけ段部86
を設けて第1の注出位置(b)への切換を行うようにし
ている。一方、第2の注出位置(c)から停止位置
(a)へ操作レバー10を切換えるときは段部を介さず
切換を行うので、速やかな注出操作を行うことができ
る。
【0054】上述した第1から第3実施例に示した飲料
注出用のタップは注出装置本体の注出部にネジ等の結合
手段を介して取りつけられるものである。したがって、
既存の注出装置の飲料注出用のタップを本発明の飲料注
出用のタップに変更するだけで本発明を容易に実施し
て、容易にクリーム状の泡を形成できる注出装置とする
ことができる。
【0055】さらに、図9に基づき本発明の第4実施例
を説明する。図9は本発明の第4実施例で、注出装置に
かかる全体構成を示す図である。本例はビール押出しに
使用される炭酸ガスとクリーム状の泡を形成させるガス
を異なるものとし、第1実施例で説明した本発明の飲料
注出用のタップを適用した注出装置の例を示す。図1と
同一の符号は同一部位である。
【0056】注出装置本体200にはビール供給側から
液体供給路40を介してビール樽(飲料容器)230が
接続され、このビール樽230にはガスチューブ220
を介して炭酸ガスボンベ210が接続されている。ガス
チューブ230には調圧弁250と圧力計240が配さ
れている。ここで、炭酸ガスボンベ210内の圧縮炭酸
ガスがビール樽230の導入され、内部のビールを液体
供給路40を介して注出装置本体200に圧送するよう
になっている。
【0057】一方、クリーム状の泡を形成するために、
注出装置本体200に上記実施例1にかかる飲料注出用
のタップ1が取り付けられている。飲料注出用のタップ
1には炭酸ガスとは異なるガス、例えば窒素ガスのガス
ボンベ260に接続されている。飲料注出用のタップ1
とガスボンベ260は圧縮ガス供給路30で接続されて
いる。圧縮ガス供給路30には、飲料注出用のタップ1
側から順にガス開閉弁32、圧力計280、調圧弁27
0が配設されている。
【0058】飲料注出用のタップ1は注出装置本体20
0前面の注出部に取り付けられている。なお、注出装置
本体200の内部ではビール樽230から延びる液体供
給路40はコイル状をなして飲料注出用のタップ1に接
続されている。上記の注出装置では操作レバー10を傾
けて注出状態とされる。液体供給路40は吐出口12と
連通状態となり、ビールがジョッキへ注出可能となる。
この時、泡形成用のガス側の開閉弁32を開とすると、
圧縮ガス供給路30からの圧縮ガスは飲料注出用のタッ
プ1内まで送られる。タップ1内では多孔質部材の表面
から放出される圧縮ガスに接触しながらビールが吐出口
12へ送られる。したがって、ビールは微細な気泡を混
入させた状態でジョッキの容器に注がれることになる。
このように、注出操作を1度行って所定量をジョッキに
注ぐと、その後混入された微細な気泡が順次上方に移動
してある程度鎮静化した時点で、ビール上にクリーム状
の泡が形成される。
【0059】なお、本第4実施例では第1実施例で示し
た飲料注出用のタップを採用したが、第2実施例及び第
3実施例で示した飲料注出用のタップを採用することも
もちろん可能である。最後に、図10に基づき本発明の
第5実施例を説明する。図10は本発明の第5実施例
で、注出装置にかかる全体構成を示す図である。本例は
クリーム状の泡を形成させるガスに炭酸ガスを採用し
て、ビール押出しに使用されるガスと併用にし設備の簡
素化を図るものである。ここでは、第1実施例で説明し
た本発明の飲料注出用のタップを適用した注出装置の例
を示す。図1と同一の符号は同一部位である。
【0060】注出装置本体300にはビール供給側から
液体供給路40を介してビール樽(飲料容器)350が
接続され、このビール樽350にはガスチューブ320
を介して炭酸ガスボンベ310が接続されている。ガス
チューブ320には調圧弁330と圧力計340が配さ
れている。ここで、炭酸ガスボンベ210内の圧縮炭酸
ガスがビール樽230の導入され、内部のビールを液体
供給路40を介して注出装置本体200に圧送するよう
になっている。
【0061】一方、クリーム状の泡を形成するために、
注出装置本体300に上記実施例1にかかる飲料注出用
のタップ1が取り付けられている。飲料注出用のタップ
1も上記炭酸ガスのガスボンベ310に接続されてい
る。飲料注出用のタップ1とガスボンベ310は圧縮ガ
ス供給路30で接続されている。圧縮ガス供給路30に
は、飲料注出用のタップ1側から順にガス開閉弁32、
圧力計370、調圧弁360が配設されている。
【0062】飲料注出用のタップ1は注出装置本体30
0前面の注出部に取り付けられている。なお、注出装置
本体300の内部ではビール樽350から延びる液体供
給路40はコイル状をなして飲料注出用のタップ1に接
続されている。上記の注出装置では操作レバー10を傾
けて注出状態とされる。液体供給路40は吐出口12と
連通状態となり、ビールがジョッキへ注出可能となる。
この時、泡形成用のガス側の開閉弁32を開とすると、
圧縮ガス供給路30からの圧縮ガスは飲料注出用のタッ
プ1内まで送られる。タップ1内では多孔質部材の表面
から放出される圧縮ガスに接触しながらビールが吐出口
12へ送られる。したがって、ビールは微細な気泡を混
入させた状態でジョッキの容器に注がれることになる。
このように、注出操作を1度行って所定量をジョッキに
注ぐと、その後混入された微細な気泡が順次上方に移動
してある程度鎮静化した時点で、ビール上にクリーム状
の泡が形成される。
【0063】本第5実施例では従来から使用されている
炭酸ガスを泡を形成させるためにも兼用するようにした
ので、従来注出装置に軽微な変更を加えるだけで実施が
可能である。なお、本第5実施例では第1実施例で示し
た飲料注出用のタップを採用したが、第2実施例及び第
3実施例で示した飲料注出用のタップを採用することも
可能である。
【0064】以上、本発明の好ましい実施例について詳
述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨
の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。ま
た、本発明は飲料をビールに限るものではなく発泡酒、
清涼飲料等の泡立ちを与えて飲用する飲料一般に適用で
きる。
【0065】
【発明の効果】以上、詳述したよう請求項1に記載した
本発明の飲料注出用タップであれば、多孔質部材から発
生するガスに接触させながら飲料を注出できるので、効
率よく飲料中に微細な気泡を混入できる。したがって、
通常の飲料注出操作に伴なって同時に飲料中に微細な気
泡を混入すれば注出操作後に容器内にクリーム状の泡が
形成でき、別途の泡付け作業が不要となり、作業時間の
短縮化、簡素化が図られる。また、通常の飲料注出操作
の後段で泡付けを行う場合にも効率よく飲料に微細な気
泡形成することができる。
【0066】さらに、請求項2に記載したように、請求
項1に記載した本発明の飲料注出用タップに連動機構を
設けると、操作レバーを操作するだけで飲料の注出操作
と合わせて、飲料供給路及び前ガス供給路の開閉を同時
に行えるので、より作業の簡素化が図られる。また、請
求項3に記載したように、吐出口へ向かって流れる少量
の飲料に多孔質部材を介して放出される圧縮ガスが接触
するようにすれば、短時間で木目の細かいクリーム状の
泡を形成できる。
【0067】さらに、請求項4に記載のように、切換連
動機構を設けた構成するれば、操作レバーを停止位置、
第1の注出位置及び第2の注出位置に連続的に切換え操
作するだけで、一連の注出操作の後段で操作レバーが第
2の注出位置に来た時には飲料供給路を狭くして流量を
少なくした時にガス供給路が開となるので、作業が簡素
化されより短時間で飲料に泡付けを行うことができる。
【0068】また、請求項5から7に記載したように、
多孔質部材の気孔径、素材、圧縮ガスの種類について、
所定の範囲からで選択すれば、より好ましい飲料注出用
タップとなる。さらに、請求項8に記載したように請求
項1から4に記載の飲料注出用タップを備えた注出装置
は従来の注出装置のように別途の泡付け作業を不要とし
或いは通常の注出操作後に泡付けを行う場合でも、木目
の細かい泡が形成できる効率的な注出装置として提供で
きる。しかも、従来の注出装置に軽微な変更を加えるだ
けでよいので、低コストでの実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る飲料注出用のタップ
の概要構成を示す図である。
【図2】図1と同様に飲料注出用のタップの概要構成を
示す図であり、操作レバーが注出位置にある時の状態を
示す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る飲料注出用のタップ
の概要構成を示す図である。
【図4】図3と同様に飲料注出用のタップの概要構成を
示す図であり、操作レバーが注出位置にある時の状態を
示す図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る飲料注出用のタップ
の操作レバーが停止位置にある時の状態を示す図であ
る。
【図6】本発明の第3実施例に係る飲料注出用のタップ
の操作レバーが第1の注出位置にある時の状態を示す図
である。
【図7】本発明の第3実施例に係る飲料注出用のタップ
の操作レバーが第2の注出位置にある時の状態を示す図
である。
【図8】切換機構の変形例について示す図である。
【図9】本発明の第4実施例について示し、注出装置の
全体構成を示す図である。
【図10】本発明の第5実施例について示し、注出装置
の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 飲料注出用のタップ 10 操作レバー 12 吐出口 30、33a、34 ガス供給路 35 多孔質部材 40 飲料供給通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三枝 寛邦 埼玉県川口市並木元町1−1 サッポロビ ール株式会社製造部テクニカルセンター内 (72)発明者 細貝 征三 埼玉県川口市並木元町1−1 サッポロビ ール株式会社プラント事業部内 Fターム(参考) 3E082 AA04 BB03 CC01 DD01 DD07 FF05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口と操作レバーを備え、飲料を外部
    に注出するときに使用される飲料注出用のタップであっ
    て、 飲料容器から飲料を外部に導く飲料供給通路に接続さ
    れ、 圧縮ガス源から導かれるガス供給路に接続される多孔質
    部材を有し、 上記操作レバーにより飲料の注出が行われる際に、上記
    飲料供給路から上記吐出口に流れる飲料が、上記多孔質
    部材を介して放出される圧縮ガスに接触するようにされ
    ていることを特徴とする飲料注出用のタップ。
  2. 【請求項2】 前記操作レバーの注出操作に伴って、前
    記飲料供給路と前記ガス供給路の連通を同時に行う、連
    動機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の飲料
    注出用のタップ。
  3. 【請求項3】 前記操作レバーは、飲料の注出を停止す
    る停止位置、第1の注出位置及び第2の注出位置への切
    換が可能であり、 上記操作レバーが上記第1の注出位置にある時には、圧
    縮ガスに接触するとことなく所定量の飲料が上記飲料供
    給路から上記吐出口へ注出され、 上記操作レバーが上記第2の注出位置にある時には、上
    記飲料供給路から上記吐出口へ流れる飲料が少量に抑制
    され、上記多孔質部材を介して放出される圧縮ガスに該
    飲料が接触しながら注出されるように設定されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の飲料注出用のタップ。
  4. 【請求項4】 前記操作レバーは、前記停止位置、第1
    の注出位置及び第2の注出位置に連続的に切換え可能で
    あり、かつ該操作レバーが第2の注出位置に来た時には
    前記飲料供給路の幅を狭めて飲料の流量を抑制すると共
    に、前記ガス供給路の連通を行う切換連動機構を設けた
    ことを特徴とする請求項3に記載の飲料注出用のタッ
    プ。
  5. 【請求項5】 前記多孔質部材は気孔径が最大で2. 0
    μmの孔を多数有する多孔質構造であることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載の飲料注出用のタッ
    プ。
  6. 【請求項6】 前記多孔質部材はセラミック、燒結金属
    又は紙或いは樹脂フィルムよりなる濾紙により形成され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の飲料注出用の
    タップ。
  7. 【請求項7】 前記圧縮ガスは、炭酸ガス、窒素ガス、
    炭酸ガスと窒素ガスからなる混合ガス及び圧縮空気から
    なる群から選択されることを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載の飲料注出用のタップ。
  8. 【請求項8】 請求項1から4のいずれかに記載の飲料
    注出用のタップを備えた飲料注出装置。
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