JP2000343695A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

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JP2000343695A
JP2000343695A JP15773699A JP15773699A JP2000343695A JP 2000343695 A JP2000343695 A JP 2000343695A JP 15773699 A JP15773699 A JP 15773699A JP 15773699 A JP15773699 A JP 15773699A JP 2000343695 A JP2000343695 A JP 2000343695A
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substrate
discharge head
sensor
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Yoshiyuki Imanaka
良行 今仲
Masahiko Kubota
雅彦 久保田
Akihiro Yamanaka
昭弘 山中
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より安定した液体吐出が可能な液体吐出ヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 互いに接合されることで、複数の吐出口
とそれぞれ連通する複数の液流路を構成する素子基板3
1および天板33を有する。素子基板31に、電気エネ
ルギーを上記液流路内の液体を吐出するためのエネルギ
ーに変換する発熱体32が各液流路毎に形成され、天板
33に、上記液流路内の液体の状態を検出するセンサが
各液流路毎に形成され(センサ部11)、さらにこれら
センサの出力を増幅する増幅機13が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを利
用して液体を吐出する液体吐出ヘッドおよびそのヘッド
を用いる液体吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の液体吐出ヘッドは、液体(イン
クなど)の吐出を安定に行うための種々の機構を備えて
いる。一例として、特開平7-52387号公報には、インク
温度制御機能を備えたインクジェット記録ヘッドが開示
されている。このインクジェット記録ヘッドの概略構成
を図9に示し、そのインクジェット記録ヘッドのヘッド
基板に形成される温度制御部の構成を図10に示す。
【0003】図9において、インクジェット記録ヘッド
は、ヘッド基板500上に複数のヒータHnが形成され
るとともに、これらヒータHnに対応したインク路を形
成するための隔壁501が形成され、該隔壁501に天
板502が接合されることにより、吐出口503、イン
ク路505及び共通液室504が形成された構成となっ
ている。ヘッド基板500には、図10に示すように、
ヘッド温度を検出するための温度センサ510と、ヘッ
ド温度を調節するためのサブヒータ511a,511b
と、温度センサ510の出力に基づいてサブヒータ51
1a,511bを駆動するための回路、すなわちアナロ
グ変換器512、増幅器513、比較器514、サブヒ
ータドライバ515からなる回路と、から構成される温
度制御回路が造り込まれている。
【0004】上記インクジェット記録ヘッドでは、温度
センサ510の出力に応じてサブヒータ511a,51
1bの駆動が制御され、これによりヘッド温度が所望の
温度範囲に維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液体の吐出をより安定
して行うための機構として、上述したようなヘッド温度
制御以外に、ノズルの状態変化を細かく検出(各ノズル
毎に液体を介しての抵抗または温度の変化を検出)し
て、その結果に応じて液体吐出用ヒータ(発熱体)の駆
動を制御するといった手法が検討されている。しかしな
がら、そのようなノズルの状態変化を検出するセンサは
比較的に出力インピーダンスが高いため、その出力にヒ
ータ駆動電流などによるノイズがのり易い。そのため、
そのようなセンサをヒータ、駆動回路、ロジック素子な
どが形成される素子基板側に設けてしまうと、ヒータ駆
動電流ノイズなどによってその検出精度が低下するとい
う問題が生じる。特に、最近では、液体吐出ヘッドの多
ノズル化、高速化に伴ってヘッド基板に流れる電流(ヒ
ータ駆動電流)の量が増加しており、ノズルの状態変化
を細かくモニタする上で上記ノイズ問題は重要な課題の
1つとなっている。
【0006】また、最近では、発熱体の駆動による熱膨
張により素子基板および天板にずれが生じないように、
素子基板および天板をシリコンという同一材料をベース
とした材料で構成するようにしたものが開発されてお
り、その結果、センサや種々の回路素子をその機能に応
じて素子基板および天板に振り分けて形成することが可
能となっているが、上記のようなノイズ問題を考慮した
ヘッドはこれまでになく、その開発が課題の1つとなっ
ていた。
【0007】さらに、センサで出力された信号は増幅器
によって増幅することによりノイズの影響を受け難くす
ることができるが、センサと増幅器との距離が長くなる
とノイズをひろいやすくなるため、センサと増幅器との
位置関係においてもノイズ問題を考慮することは重要な
課題であった。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、より
安定した液体吐出が可能な液体吐出ヘッド、およびその
液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液体吐出ヘッドは、互いに接合されること
で、複数の吐出口とそれぞれ連通する複数の液流路を構
成する第1および第2の基板を有し、前記第1の基板
に、電気エネルギーを前記液流路内の液体を吐出するた
めのエネルギーに変換するエネルギー変換素子が各液流
路毎に形成され、前記第2の基板に、前記液流路内の液
体の状態を検出する検出素子が各液流路毎に形成される
とともに、これら検出素子の出力をそれぞれ増幅する増
幅手段が形成されていることを特徴とする。
【0010】本発明の液体吐出装置は、上記の液体吐出
ヘッドを備え、前記液体吐出ヘッドを構成する第2の基
板の検出素子で得られた検出結果に基づいて、前記液体
吐出ヘッドを構成する第1の基板のエネルギー発生素子
を調整しながら駆動し、記録媒体に液体を吐出して記録
を行うことを特徴とする。
【0011】上記のとおりの本発明によれば、検出素子
および増幅手段はエネルギー変換素子が形成される第1
の基板とは異なる第2の基板に形成されているので、エ
ネルギー変換素子を駆動する際に生じるノイズ(ヒータ
駆動電流ノイズ)が検出素子の出力にのりにくくなると
ともに、検出素子と増幅手段との距離を短くすることが
できるため検出精度を低下させるといった問題は生じな
い。
【0012】また、本発明によれば、検出素子および増
幅手段は、エネルギー変換素子が形成される第1の基板
に比べて比較的配置スペースに余裕のある第2の基板に
形成されるので、前述の課題で述べたような配置スペー
スの問題は生じない。
【0013】さらに、検出先切替スイッチ手段を備える
ものにおいては、各検出素子をシリアル駆動するように
構成されているので、第2の基板におけるそれら素子の
配置スペースが少なくて済む。
【0014】なお、本発明の説明で用いる「上流」「下
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(または可動
部材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関し
て、またはこの構成上の方向に関しての表現として用い
られる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0016】まず、本発明に適用可能な液体吐出ヘッド
の構造の概略について説明する。本発明の適用可能な液
体吐出ヘッドは、素子基板および天板が互いに接合され
ることで、複数の吐出口とそれぞれ連通する複数の液流
路が形成される構造を有する。図2に、本発明に適用可
能な液体吐出ヘッドの一形態を示す。
【0017】図2に示す液体吐出ヘッドは、液体に気泡
を発生させるための熱エネルギーを与える複数個(図2
では1つのみ示す)の発熱体2が並列に設けられた素子
基板1と、この素子基板1上に接合された天板3と、素
子基板1および天板3の前端面に接合されたオリフィス
プレート4と、素子基板1と天板3とで構成される液流
路7内に設置された可動部材6とを有する。
【0018】素子基板1は、シリコン等の基板上に絶縁
および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜または窒化シリ
コン膜を成膜し、その上に、発熱体2を構成する電気抵
抗層および配線をパターニングしたものである。この配
線から電気抵抗層に電圧を印加し、電気抵抗層に電流を
流すことで発熱体2が発熱する。
【0019】天板3は、各発熱体2に対応した複数の液
流路7および各液流路7に液体を供給するための共通液
室8を構成するためのもので、天井部分から各発熱体2
の間に延びる流路側壁9が一体的に設けられている。天
板3はシリコン系の材料で構成され、液流路7および共
通液室9のパターンをエッチングで形成したり、シリコ
ン基板上にCVD等の公知の成膜方法により窒化シリコ
ン、酸化シリコンなど、流路側壁9となる材料を堆積し
た後、液流路7の部分をエッチングして形成することが
できる。さらに、この天板3は後述する本発明の特徴で
ある温度制御部の各回路素子をその製造過程において造
り込むことができる。
【0020】オリフィスプレート4には、各液流路7に
対応しそれぞれ液流路7を介して共通液室8に連通する
複数の吐出口5が形成されている。オリフィスプレート
4もシリコン系の材料からなるものであり、例えば、吐
出口5を形成したシリコン基板を10〜150μm程度
の厚さに削ることにより形成される。なお、オリフィス
プレート4は本発明には必ずしも必要な構成ではなく、
オリフィスプレート4を設ける代わりに、天板3に液流
路7を形成する際に天板3の先端面にオリフィスプレー
ト4の厚さ相当の壁を残し、この部分に吐出口5を形成
することで、吐出口付きの天板とすることもできる。
【0021】可動部材6は、液流路7を吐出口5に連通
した第1の液流路7aと、発熱体2を有する第2の液流
路7bとに分けるように、発熱体2に対面して配置され
た片持梁状の薄膜であり、窒化シリコンや酸化シリコン
などのシリコン系の材料で形成される。
【0022】この可動部材6は、液体の吐出動作によっ
て共通液室8から可動部材6を経て吐出口5側へ流れる
大きな流れの上流側に支点6aを持ち、この支点6aに
対して下流側に自由端6bを持つように、発熱体2に面
した位置に発熱体2を覆うような状態で発熱体2から所
定の距離を隔てて配されている。この発熱体2と可動部
材6との間が気泡発生領域10となる。
【0023】上記構成に基づき、発熱体2を発熱させる
と、可動部材6と発熱体2との間の気泡発生領域10の
液体に熱が作用し、これにより発熱体2上に膜沸騰現象
に基づく気泡が発生し、成長する。この気泡の成長に伴
う圧力は可動部材6に優先的に作用し、可動部材6は図
2に破線で示されるように、支点6aを中心に吐出口5
側に大きく開くように変位する。可動部材6の変位もし
くは変位した状態によって、気泡の発生に基づく圧力の
伝搬や気泡自身の成長が吐出口5側に導かれ、吐出口5
から液体が吐出する。
【0024】つまり、気泡発生領域10上に、液流路7
内の液体の流れの上流側(共通液室8側)に支点6aを
持ち下流側(吐出口5側)に自由端6bを持つ可動部材
6を設けることによって、気泡の圧力伝搬方向が下流側
へ導かれ、気泡の圧力が直接的に効率よく吐出に寄与す
ることになる。そして、気泡の成長方向自体も圧力伝搬
方向と同様に下流方向に導かれ、上流より下流で大きく
成長する。このように、気泡の成長方向自体を可動部材
によって制御し、気泡の圧力伝搬方向を制御すること
で、吐出効率や吐出力または吐出速度等の根本的な吐出
特性を向上させることができる。
【0025】一方、気泡が消泡工程に入ると、可動部材
6の弾性力との相乗効果で気泡は急速に消泡し、可動部
材6も最終的には図2に実線で示した初期位置に復帰す
る。このとき、気泡発生領域10での気泡の収縮体積を
補うため、また、吐出された液体の体積分を補うため
に、上流側すなわち共通液室8側から液体が流れ込み、
液流路7への液体の充填(リフィル)が行われるが、こ
の液体のリフィルは、可動部材6の復帰作用に伴って効
率よく合理的かつ安定して行われる。
【0026】次に、本発明の液体吐出ヘッドの特徴であ
る、上記回路素子の配置について詳細に説明する。図1
は、本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドの素子基板お
よび天板に形成される回路素子の構成を示す図である。
【0027】図1(a)に示すように、素子基板31
(図2の素子基板1に相当する。)には、一列に配列さ
れた発熱体32(図2の発熱体2に相当する。)と、ド
ライバとして機能するパワートランジスタ41と、パワ
ートランジスタ41の駆動を制御するためのAND回路
39と、パワートランジスタ41の駆動タイミングを制
御するための駆動タイミング制御ロジック回路38と、
シフトレジスタおよびラッチ回路で構成される画像デー
タ転送回路42と、発熱体32の抵抗値または温度を直
接検出するランクヒータ43とが形成されている。
【0028】駆動タイミング制御ロジック回路38は、
装置の電源容量を少なくする目的で、全ての発熱体32
を同時に通電するのではなく発熱体32を分割駆動して
時間をずらして通電するためのものであり、この駆動タ
イミング制御ロジック回路38を駆動するイネーブル信
号は、外部コンタクトパッドであるイネーブル信号入力
端子45k〜45nから入力される。
【0029】また、素子基板31に設けられる外部コン
タクトパッドとしては、イネーブル信号入力端子45k
〜45nの他に、発熱体32の駆動電源の入力端子45
a、パワートランジスタ41の接地端子45b、発熱体
32を駆動するエネルギーを制御するために必要な信号
用の入力端子45c〜45e、ロジック回路の駆動電源
端子45f、接地端子45g、画像データ転送回路42
のシフトレジスタに入力されるシリアルデータの入力端
子45iおよびこれに同期するシリアルクロック信号の
入力端子45h、ラッチ回路に入力されるラッチクロッ
ク信号の入力端子45jがある。
【0030】一方、図1(b)に示すように、天板33
(図2の天板3に相当する。)には、液体を介しての抵
抗値または温度の変化を検出するセンサが各流路毎に設
けられたセンサ部11と、センサ部11の各センサを順
次選択する検出先切替スイッチ12と、検出先切替スイ
ッチ12にて選択されたセンサの出力を増幅する増幅器
13と、検出先切替スイッチ12にて選択されたセンサ
およびランクヒータ43を駆動するセンサ駆動回路47
と、増幅器13およびランクヒータ43の出力をそれぞ
れモニタしその結果に応じて発熱体32への印加エネル
ギーを制御する駆動信号制御回路46と、センサ部11
の各センサで検出される抵抗値データ(または温度デー
タ)あるいは抵抗値(または温度)からランク分けされ
たコード値、および予め測定されている各発熱体32に
よる液体吐出量特性(一定温度で、所定のパルス印加に
おける液体吐出量)をヘッド情報として記憶し駆動信号
制御回路46に出力するメモリ49とが形成されてい
る。
【0031】また、接続用コンタクトパッドとして、素
子基板31および天板33には、ランクヒータ43とセ
ンサ駆動回路47とを接続する端子44g,44h,4
8g,48h、外部から上記発熱体32を駆動するエネ
ルギーを制御するために必要な信号用の入力端子45c
〜45eと駆動信号制御回路46とを接続する端子44
b〜44d,48b〜48d、駆動信号制御回路46の
出力をAND回路39の一方の入力端子に入力させるた
めの端子48a等が設けられている。
【0032】上述のように構成される本形態の液体吐出
ヘッドでは、ランクヒータ43によって素子基板31側
における発熱体32(またはその近傍)の状態変化が直
接検出されるとともに、センサ部11の各センサによっ
て各液流路毎の液体の状態変化が細かく検出され、これ
ら検出結果に基づいて発熱体32の駆動制御が行われ
る。以下、各駆動制御について詳細に説明する。
【0033】<センサ部11を用いた駆動制御>センサ
部11では、各液流路(ノズル)の状態変化、すなわち
液体を介した抵抗値または温度の変化が検出される。こ
こでは、センサ部11を抵抗センサにより構成した場合
の動作を説明する。
【0034】まず、検出先切替スイッチ12によってセ
ンサ部11の各センサのうちからセンサが1つ選択さ
れ、その選択されたセンサがセンサ駆動回路47によっ
て駆動される。駆動されたセンサからの検出結果(抵抗
値データ)は、増幅器13を介してメモリ43に入力さ
れ記憶される。駆動信号制御回路46では、上記メモリ
49に記憶された抵抗値データおよび液体吐出量特性に
応じて発熱体32の駆動パルスの立ち上がりデータおよ
び立ち下がりデータを決定し、端子48a,44aを介
してAND回路39に出力する。続いて、検出先切替ス
イッチ12によってセンサ部11のセンサのうちから別
のセンサが選択され、同様にして検出結果がメモリ49
に記憶され、発熱体32の駆動パルスの立ち上がりデー
タおよび立ち下がりデータがAND回路39へ出力され
る。このようにして、検出先切替スイッチ12にてセン
サ部11のセンサが順次選択され、それぞれのセンサの
検出結果に基づく立ち上がりデータおよび立ち下がりデ
ータがAND回路39へ出力される。一方、シリアルで
入力された画像データは、画像データ転送回路42のシ
フトレジスタに記憶され、ラッチ信号によりラッチ回路
にラッチされて、駆動タイミング制御回路38を介して
AND回路39に出力される。これにより、立ち上がり
データおよび立ち下がりデータに応じてヒートパルスの
パルス幅が決定され、このパルス幅で発熱体32への通
電が行われる。この結果、各吐出口での液体吐出量は一
定になる。
【0035】なお、センサ部11を構成するセンサとし
て温度センサを用い、液体を介した温度変化の検出を行
うようにした場合は、センサ部11の各温度センサが順
次選択されてその検出結果がメモリ49に記憶されるこ
とになる。この場合、駆動信号制御回路46では、メモ
リ49に記憶された検出結果および液体吐出量特性に応
じて、液体吐出のためのヒートパルスを印加する前に、
液体を吐出しない程度の小さいエネルギーのパルス(プ
レヒートパルス)を加え、そのプレヒートパルスのパル
ス幅やその出力タイミングを変更することにより、液流
路内の液体の温度を所望の範囲内に維持することが行わ
れる。これにより、液体の吐出量が各吐出口で一定にな
る。
【0036】上記の温度センサを用いた駆動制御の場
合、プレヒート幅を決定する選択データの保存は、例え
ば液体吐出装置の起動時等に一度だけ行えばよい。この
場合には、液体吐出装置の電源が投入された後、予め測
定されている液体吐出量特性と、センサ部11で検出さ
れた温度データに応じて、駆動信号制御回路46は各発
熱体32のプレヒート幅を決定する。メモリ49には、
各発熱体32に対応するプレヒート幅を選択するための
選択データが記憶されており、実際にプレヒートを行う
際に、メモリ49に記憶されている選択データに従って
プレヒート信号が選択され、これに応じて発熱体32が
プレヒートされる。
【0037】上述の構造によれば、センサ部11の各セ
ンサおよび増幅器は天板側に形成されているので、セン
サ部11の各センサの出力及びセンサと増幅器との間で
素子基板31側で発生するヒータ駆動電流ノイズの影響
が生じることはない。
【0038】また、センサ駆動回路47、駆動信号制御
回路46、検出先切替スイッチ12も天板側に形成され
ているので、これら回路に上記ヒータ駆動電流ノイズの
影響が生じることはない。
【0039】さらに、検出先切替スイッチ12を用いて
センサ部11の各センサをシリアル駆動するように構成
されているので、天板33におけるそれら回路の配置ス
ペースが少なくて済み、ヘッドの小型化を図ることがで
きる。
【0040】上述の抵抗センサ、温度センサを用いた駆
動制御を応用して、液流路内の液体の粘度、濃度などを
検出し、それらの値が所望の範囲内に維持されるように
発熱体32の駆動を制御することもできる。一例とし
て、図3(a)に、液流路内の液体の粘度を検出する機
能を備えた液体吐出ヘッドの液流路方向に沿った断面図
を示し、図3(b)に、天板に設けられた粘度測定用回
路の概略図を示す。なお、図3(a)中、図2に示した
構成と同じ構成には同じ符号を付している。
【0041】この例では、液体に気泡を発生させるため
の熱エネルギーを与える複数個(図3では1つのみ示
す)の発熱体2が並列に設けられた素子基板1と、この
素子基板1上に接合され、粘度センサ200の電極20
0a、200bが設けられた天板3と、素子基板1およ
び天板3の前端面に接合されたオリフィスプレート4
と、素子基板1と天板3とで構成される液流路7内に設
置された可動部材6とを有する。
【0042】天板3の表面には、各第1の液流路7a内
の液体の粘度を測定するための粘度センサ200が形成
されている。粘度センサ200は、吐出口5付近に液体
に接するように設けられた電極200a、200bを有
し、これら電極は流れ方向に並列に配されている。
【0043】粘度測定用回路は、図3(b)に示すよう
に、電極200a、200b間の液体の粘度に応じてそ
の抵抗値が変化する抵抗201と、基準となる抵抗値を
与えるための抵抗203と、バッファとしての機能を有
するオペアンプ204とから構成される。この粘度測定
用回路を構成する各回路素子は、半導体ウェハプロセス
により天板に形成される。
【0044】上記粘度測定用回路では、粘度センサ20
0を駆動する粘度センサ駆動回路(不図示)より印加さ
れる入力パルス電圧202と抵抗201の抵抗値とによ
って決まる出力電圧Vが、液体粘度の検出結果として得
られる。そして、この検出結果に基づいて上述したよう
な駆動制御が行われる。
【0045】<ランクヒータ43を用いた駆動制御>ラ
ンクヒータ43は素子基板31に形成されており、発熱
体32の抵抗や素子基板31の温度を直接検出する。ラ
ンクヒータ43としては、発熱体32の近傍の温度を直
接測定する温度センサや、発熱体32の抵抗値を直接モ
ニタする抵抗センサ等が用いられる。このようなランク
ヒータ43では、検出する温度または抵抗の変化が大き
いため、その出力に前述したヒータ駆動電流ノイズがの
るものの、その影響は少ない。
【0046】上記ランクヒータ43にて素子基板31の
異常昇温が検出されると、その結果が駆動信号制御回路
46へ送出される。駆動信号制御回路46では、発熱体
32の駆動を制限あるいは停止する動作が行われる。
【0047】以上説明した発熱体32の駆動制御におい
て、センサ部11を、抵抗センサおよび温度センサの2
つのセンサをそれぞれ複数配置した構成とし、それぞれ
のセンサの検出結果に応じてヒートパルスおよびプレヒ
ートパルスの双方を制御することで、画像品位をより向
上させることもできる。
【0048】また、センサ部11は、発熱体32の並び
を複数のブロックに分け、ブロック単位に対応して液体
の状態を検出するようにしてもよい。この場合、駆動信
号制御回路46による発熱体32の駆動制御および画像
データ転送部42による画像データの出力もその分割ブ
ロック単位に行われる。これにより、印字速度の高速化
に容易に対応することができる。
【0049】さらに、センサ部11の各センサおよびラ
ンクヒータ43の各出力結果をメモリ49に記憶し、こ
れら検出結果と予め与えられている、該検出結果に応じ
た液体吐出特性とに基づいて、発熱体32の駆動制御を
行うようにしてもよい。
【0050】さらに、メモリ49に記憶されるヘッド情
報としては、上述した発熱体の抵抗値データ等の他に、
吐出する液体の種類(液体がインクの場合には、インク
の色等)も含めることもできる。液体の種類によっては
その物性が異なり、吐出特性が異なるからである。これ
らのヘッド情報のメモリ49への記憶は、この液体吐出
ヘッドの組立後に不揮発的に行ってもよいし、この液体
吐出ヘッドを搭載した液体吐出装置の立ち上げ後に装置
側から転送されることで行ってもよい。
【0051】次に、素子基板31および天板33への回
路等の形成手順の一例について説明する。
【0052】素子基板31については、シリコン基板上
に、駆動タイミング制御ロジック回路38、画像データ
転送部42およびランクヒータ43を構成する回路を半
導体ウェハプロセス技術を用いて形成した後、発熱体3
2を形成し、最後に、接続用コンタクトパッドおよび外
部コンタクトパッドを形成する。
【0053】天板33については、シリコン基板上に、
センサ部11、検出先切替スイッチ12、増幅器13、
駆動信号制御回路46およびセンサ駆動回路47を構成
する回路を半導体ウェハプロセス技術を用いて形成した
後、成膜技術およびエッチングによって、液流路や共通
液室を構成する溝および供給口を形成し、最後に、接続
用コンタクトパッドを形成する。
【0054】上記のように構成された素子基板31と天
板33とを位置合わせして接合すると、各液流路に対応
して発熱体32が配置されるとともに、それぞれの接続
用パッドを介して素子基板31および天板33に形成さ
れた回路等が電気的に接続される。この電気的接続は例
えば、接続用パッドに金バンプ等を載せて行う方法があ
るが、それ以外の方法でもよい。素子基板31と天板3
3との接合後に、液流路の先端にオリフィスプレートを
接合し、これにより液体吐出ヘッドが完成する。 な
お、図2に示したように本実施形態の液体吐出ヘッドは
可動部材6を有しているが、この可動部材6について
も、上述のようにして素子基板に回路等を形成した後、
フォトリソグラフィプロセスを用いて素子基板31上に
形成される。
【0055】このようにして得られた液体吐出ヘッドを
ヘッドカートリッジや液体吐出装置に搭載する場合に
は、図4に示すように、プリント配線基板23が搭載さ
れたベース基板22上に固定し、液体吐出ヘッドユニッ
ト20とされる。図4において、プリント配線基板23
には、液体吐出装置のヘッド制御部と電気的に接続され
る複数の配線パターン24が設けられ、これら配線パタ
ーン24は、ボンディングワイヤー25を介して外部コ
ンタクトパッド15と電気的に接続される。ここでは、
外部コンタクトパッド15を素子基板のみに設けた例に
ついて説明したが、素子基板ではなく天板のみに設けて
もよい。
【0056】以上説明した液体吐出ヘッドでは、各セン
サの出力に応じて発熱体32の駆動が制御されるように
なっているが、各センサ出力に応じて素子基板31の温
度を制御するように構成することもできる。以下に、素
子基板の温度を制御することが可能な液体吐出ヘッドを
説明する。
【0057】図5は、センサ出力に応じて素子基板の温
度を制御する例の素子基板および天板の回路構成を示す
図である。図中、図1と同じ構成のものには同じ符号を
付している。
【0058】この例では、図5に示すように、素子基板
31に、液体の吐出用の発熱体32とは別に、素子基板
31の温度を調節するために素子基板31自体を加熱す
る保温ヒータ55と、その保温ヒータ55のドライバと
なるパワートランジスタ56とが設けられている。この
場合、天板33側のセンサ部11のセンサとして温度セ
ンサが用いられる。
【0059】本形態では、駆動信号制御回路46はコン
パレータを有しており、素子基板31の必要とされる温
度に基づいて予め決定された閾値と各センサからの出力
とを比較し、閾値よりもセンサからの出力が大きい場合
に、保温ヒータ55を駆動するためのヒータ制御信号を
出力する。ここで、上記の素子基板31の必要とされる
温度とは、この液体吐出ヘッド内の液体の粘性が安定吐
出範囲にあるような温度である。駆動信号制御回路46
から出力されるヒータ制御信号は、素子基板31および
天板33に形成された端子(接続用コンタクトパッド)
を介して保温ヒータ用のパワートランジスタ56に入力
される。
【0060】上記の構成により、各センサの出力結果に
応じて、駆動信号制御回路46により保温ヒータ55が
駆動され、素子基板31の温度が所定の温度に保たれ
る。その結果、液体吐出ヘッド内の液体の粘性が安定吐
出範囲に保たれ、良好な吐出が可能となる。
【0061】なお、各センサには、固体差による出力値
のばらつきがある。より正確な温度調節を行いたい場合
には、このばらつきを補正するために、ヘッド情報とし
て出力値のばらつきの補正値をメモリ49に記憶させ、
メモリ49に記憶された補正値に応じて、駆動信号制御
回路46に設定された閾値を調整してもよい。
【0062】次に、上述した本発明の液体吐出ヘッドの
変形例として、少なくともインク有無検知のための温度
センサおよびその出力を増幅するアンプを天板側に設け
たいくつかの例を挙げ、その温度センサの検出結果に基
づくヘッド駆動動作を説明する。
【0063】図6〜図8はいずれも本発明の液体吐出ヘ
ッドの素子基板及び天板の回路構成の変形例を説明する
ための概略説明図であり、各図いずれも(a)は素子基
板の平面図、(b)は天板の平面図を示している。な
お、これらの図は、図1と同様、各図の(a)と(b)
とで互いの対向面を図示しており、各図の(b)におけ
る点線部は、素子基板と接合した時の液室及び流路の位
置を示している。各図中、温度センサの出力を増加する
アンプは示されていないが、いずれの例においても天板
側にアンプが配置されているものとする。以下の各説明
において、特に断りのない限りは、図6〜図8に示す各
実施例をそれぞれ組合わせた形態も本発明に含まれるも
のであることは言うまでもない。また、以下の説明で、
共通の機能を有する部分については、同じ符号を用いて
説明している。
【0064】図6(a)において、素子基板401に
は、各流路に対応して並列に配列された複数の発熱体4
02と、共通液室内に設けられたサブヒータ455と、
画像データに応じてこれら発熱体402を駆動するドラ
イバ411と、入力された画像データをドライバ411
に出力する画像データ転送部412が設けられている。
さらに、この素子基板401には、ノズルを形成するた
めの流路壁401aや、共通液室を形成するための液室
枠401bが設けられている。
【0065】一方、図6(b)において、天板403に
は、共通液室内の温度を測定するための温度センサ41
3と、温度センサ413を駆動するセンサ駆動部417
と、温度センサの出力に基づいて発熱体402の駆動を
制限または停止する制限回路459と、センサ駆動部4
17及び制限回路459の信号に基づいて発熱体402
の駆動条件を制御する発熱体制御部416とが設けられ
るとともに、外部から共通液室に液体を供給するため
に、共通液室に連通した供給口403aが開口してい
る。
【0066】さらに、素子基板401および天板403
の接合面の、互いの対向する部位にはそれぞれ、素子基
板401に形成された回路等と天板403に形成された
回路等とを電気的に接続するための接続用コンタクトパ
ッド414,418が設けられている。また、素子基板
401には、外部からの電気信号の入力端子となる外部
コンタクトパッド415が設けられている。素子基板4
01の大きさは天板403の大きさよりも大きく、外部
コンタクトパッド415は、素子基板401と天板40
3とを接合したときに天板403から露出する位置に設
けられている。これらは、半導体ウェハプロセスにより
回路が形成されている。そして、上記のように構成され
た素子基板401と天板403とを位置合わせして接合
すると、各液流路に対応して発熱体402が配置される
とともに、それぞれの接続用コンタクトパッド414,
418を介して素子基板401および天板403に形成
された回路等が電気的に接続される。
【0067】素子基板401(第1の基板)と天板40
3(第2の基板)との間には、数十μmというスペース
にインクが満たされるようになっている。このため、サ
ブヒータ455による加熱を行なった際に、インクの有
無によって第2基板への熱の伝わりかたに差が生じる。
この熱の伝わりかたの差をPN接合を利用したダイオー
ドセンサ等により構成される温度センサ413で検知す
ることで、液室内のインクの有無を検知することが可能
となる。そこで、この温度センサ413による検出結果
に応じて、例えば温度センサ413がインクがあるとき
と比べて異常な温度を検知した場合には制限回路459
により、発熱体402への駆動を制限、あるいは停止し
たり、本体へ異常を知らせる信号を出力したりすること
で、ヘッドの物理的な損傷を防止し、常に安定した吐出
性能を発揮することのできるヘッドを提供することがで
きる。
【0068】特に、本発明の場合には、上述の温度セン
サ、及び制限回路を半導体ウェハプロセスにより製造す
ることができるので、最適な位置に素子を配置すること
ができるとともに、ヘッド自体のコストアップをするこ
となくヘッドの損傷防止機能を付加することができる。
【0069】図7は、図6の変形例を示す説明図であ
り、図7に示される変形例では、サブヒータではなく、
吐出用のヒータすなわち発熱体402を用いている点が
前述の図6に示す形態と異なっている。図7に示す変形
例では、温度センサ413は発熱体402と対向する天
板403上の領域に設けられており、発熱体402で発
泡しないレベルの短パルス、あるいは低電圧で駆動した
ときの温度を検出することで、インク有無検知を行なう
ようにしたものである。インク有無検知を行う他、液体
の吐出動作を行いながら温度をモニターし、駆動にフィ
ードバックすることも可能である。本変形例の構成は、
共通液室にサブヒータを配置しづらい場合は特に有効で
ある。また、本変形例では、発熱体制御部416によっ
て、温度センサ413の出力に基づくヘッド駆動の制限
あるいは停止が行われている。
【0070】図8に示す変形例は、図7に示す変形例と
比較して、温度センサ413を異なる発熱体402に対
応する複数のグループ(図面上では413a,413
b、413c...と一つ一つのノズルに対応)を形成す
るように配置している点が異なっている。発熱体402
は選択的に駆動できることから、このように複数の温度
センサを設けることで、より細かい部分でのインク有無
など、インクの状態の検知を行うことができる。
【0071】さらに、本実施例のように各発熱体402
に一対一で対応するように温度センサを設けることで、
液体吐出時の温度変化をノズル単位に検出することがで
き、ノズル内のインクの有無、さらには発泡状態を温度
で検出することが可能となる。各ノズル毎のインク切れ
による部分的な不吐出の検知については、ヘッドの製造
工程においてインクがない場合とある場合とでの発熱抵
抗素子の加熱時の温度変化をヘッド情報として記憶し発
熱体制御部416に出力するメモリを設け、メモリ内に
保持される性状吐出の場合のデータとの比較により行な
ってもよいし、隣接する複数のノズルのデータと比較す
ること(例えば413a、413b、413c....で4
13bだけ異常な出力となった場合は、413bについ
て異常と判定する)により行なってもよい。このように
メモリの値とセンサの出力とを比較することで、より精
度の高いインク有無検知を行うことができる。
【0072】なお、上記の場合、発熱体402に対して
各温度センサ413a、413b、413c...は電気
配線接続で対応しているわけではないので、天板403
に設けていても配線が複雑になる等の問題はない。ま
た、複数のセンサを設ける場合であっても、本発明のよ
うに半導体ウェハプロセスにより製造することで、コス
トの上昇を招くことはない。
【0073】以上、説明した各実施形態、変形例の構成
が適用される液体吐出ヘッドの構造は、図2に示した構
造に限られるものではなく、熱エネルギーを利用する種
々の液体吐出ヘッドに適用可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液体の状態を検出するセンサの検出精度がヒータ駆動電
流ノイズによって低下することはないので、液体吐出を
より安定的に行うことができる。
【0075】また、センサおよびアンプは比較的スペー
スに余裕のある天板に形成されるので、設計の自由度が
向上する。
【0076】さらに、検出先切替スイッチを用いて各セ
ンサをシリアル駆動するように構成したものにおいて
は、素子の配置スペースが少なくて済むので、ヘッドの
小型化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドの構成を
説明するための図であり、(a)は素子基板の平面図、
(b)は天板の平面図である。
【図2】本発明の一実施形態である液体吐出ヘッド構造
を説明するための、液流路方向に沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施形態である液体粘度センサを備
える液体吐出ヘッドを説明するための図であり、(a)
は液体吐出ヘッドの液流路方向に沿った断面図、(b)
は粘度測定用回路の概略図である。
【図4】図1に示す液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出
ヘッドユニットの平面図である。
【図5】本発明の一実施形態である素子基板温度を制御
する液体吐出ヘッドの一例を示す図である。
【図6】本発明の変形例を説明するための図であり、
(a)は素子基板の平面図、(b)は天板の平面図であ
る。
【図7】本発明の変形例を説明するための図であり、
(a)は素子基板の平面図、(b)は天板の平面図であ
る。
【図8】本発明の変形例を説明するための図であり、
(a)は素子基板の平面図、(b)は天板の平面図であ
る。
【図9】インクジェット記録ヘッドの概略構成を示す図
である。
【図10】図9に示すインクジェット記録ヘッドのヘッ
ド基板に形成される温度制御回路の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 センサ部 12 検出先切替スイッチ 13 増幅器 31 素子基板 32 発熱体 33 天板 38 駆動タイミング制御ロジック回路 39 AND回路 41 パワートランジスタ 42 画像データ転送回路 43 ランクヒータ 46 駆動信号制御回路 47 センサ駆動回路 49 メモリ
フロントページの続き (72)発明者 山中 昭弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF82 AG30 AG46 AG83 AK07 AL14 AM16 AN01 AR14 AR17 BA05 BA13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接合されることで、複数の吐出口
    とそれぞれ連通する複数の液流路を構成する第1および
    第2の基板を有し、 前記第1の基板に、電気エネルギーを前記液流路内の液
    体を吐出するためのエネルギーに変換するエネルギー変
    換素子が各液流路毎に形成され、 前記第2の基板に、前記液流路内の液体の状態を検出す
    る検出素子が各液流路毎に形成されるとともに、これら
    検出素子の出力をそれぞれ増幅する増幅手段が形成され
    ている液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記増幅手段は、前記検出素子の出力をそれぞれ高イン
    ピーダンスで受けて低インピーダンスで出力するように
    構成されている液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記第2の基板に、前記検出素子をそれぞれ駆動するた
    めの駆動手段がさらに形成された液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記第2の基板に、前記検出素子の検出結果をそれぞれ
    前記増幅手段を介して受け、該検出結果に応じて前記各
    エネルギー変換素子の駆動条件を制御する駆動制御手段
    がさらに形成された液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記第2の基板に、前記検出素子の駆動および検出をシ
    リアルに行うための検出先切替スイッチ手段がさらに形
    成された液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記エネルギー変換素子は液体に熱エネルギーを作用さ
    せることで液体に気泡を発生させるものであり、 前記液流路には前記エネルギー変換素子に面して配され
    前記吐出口に向かう下流側が自由端となる可動部材が設
    けられている液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおい
    て、 前記検出素子が、液体を介しての抵抗または温度の変化
    を検出するセンサである液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    液体吐出ヘッドを備え、前記液体吐出ヘッドを構成する
    第2の基板の検出素子で得られた検出結果に基づいて、
    前記液体吐出ヘッドを構成する第1の基板のエネルギー
    発生素子を調整しながら駆動し、記録媒体に液体を吐出
    して記録を行う液体吐出記録装置。
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