JP2000343112A - 板圧延における形状制御方法およびその装置 - Google Patents

板圧延における形状制御方法およびその装置

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JP2000343112A JP2000093963A JP2000093963A JP2000343112A JP 2000343112 A JP2000343112 A JP 2000343112A JP 2000093963 A JP2000093963 A JP 2000093963A JP 2000093963 A JP2000093963 A JP 2000093963A JP 2000343112 A JP2000343112 A JP 2000343112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メカニカル板クラウンを変更可能な板形状変
更手段をそなえる圧延機により、走間寸法変更中に目標
メカニカル板クラウン設定値に合うよう板形状変更手段
を動作させつつ圧延を行うに当たり、圧延中に大幅なメ
カニカル板クラウンの変更を行うような場合であって
も、安定した板形状を得ることを可能にする。 【解決手段】 走間寸法変更中の目標メカニカル板クラ
ウン設定値を、板寸法変更前と板寸法変更後の目標メカ
ニカル板クラウンの設定値に基づいて走間寸法変更開始
前にあらかじめ設定するとともに、走間寸法変更中の実
績メカニカル板クラウンが前記走間寸法変更中の目標メ
カニカル板クラウンに等しくなるように板形状変更手段
を動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、同一母材から板
厚及び/又は板幅が異なる複数の寸法(板厚や板幅や板
クラウン等)に圧延する場合や、成分の異なる異種母材
を接合して連続的に圧延する場合などのように、圧延中
に寸法変更(以下、走間寸法変更と呼ぶ)を目的として
圧延条件を変更する場合の板形状制御方法及び形状制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プロセスの連続化と生産性の向上を目的
として、圧延途中で材料の寸法(板厚や板幅や板クラウ
ン等)を変更する、いわゆる走間寸法変更技術の開発が
各方面で進められ、冷間圧延機では既に多くのプラント
で実施されている。また、近年では熱間圧延機において
も各種周辺技術の進歩により、走間寸法変更が適用され
つつある。
【0003】この走間寸法変更を実施するケースとして
は、次の四つの場合が挙げられる。(1) 同一成分の母材
から板厚の異なる複数の製品を製造する場合、(2) 同一
成分の母材から板幅の異なる複数の製品を製造する場
合、(3) 同一成分の母材から板幅及び板厚の異なる複数
の製品を製造する場合、(4) 成分の異なる母材を接合
し、連続的に圧延する場合。これには、接合される母材
の寸法が同一の場合と異なる場合とがある。
【0004】かかる走間寸法変更は、圧延機に設けた板
厚、板幅などを変更する手段と板形状変更手段(例え
ば、ロールベンド手段、ロールクロス手段、ワークロー
ルシフト手段)により、圧延中に圧延条件を急変させる
ことによって行われる。したがって、板形状変更手段の
制御の如何によっては、圧延材の板形状が悪化したり、
形状不良の領域が必要以上に圧延方向へ延びたりする問
題がある。
【0005】板形状の悪化防止方法に関する従来技術と
して、例えば、特開平62−57704号公報、特開平
4−351213号公報に開示されたものがある。この
特開平62−57704号公報では、板厚又は板幅、あ
るいは板厚、板幅の双方が異なる材料を接続して連続的
に圧延するに際し、圧延板と作業ロールとの間の幅方向
圧延荷重を一様とした場合の幅方向板厚分布と圧延条件
との関係を示すメカニカル板モデル式をあらかじめ設定
し、このメカニカル板クラウンモデル式、あるいはこれ
を更に簡略化及び/又は変形した計算式を用いて材料接
合部及びその近傍における板形状変更手段の操作量を算
出し、本算出値に基づいて所定のタイミングで圧延板の
形状を制御する方法が、ロールベンド力、ロールシフト
力、シフトロールを板形状変更手段とする圧延機を例に
開示されている。
【0006】また、前掲特開平4−351213号公報
では、多種類のコイルを接続して連続的に圧延する際
に、ワークロールのロールベンド力、ロールクロス角を
板形状変更手段とする圧延板の形状制御方法が開示され
ている。具体的には図2に示すように、動作速度の遅い
ロールクロス角の制御を、板厚変更の開始に先立って後
行材のクロス角の目標値に向かって開始するとともに、
このクロス角の動作を補償するようにロールベンド力を
調整し、続いて板厚変更と同期して板厚変更に見合うロ
ールベンド力に順次変更し、クロス角の変更終了時点に
おいては、ロールクロス角及びロールベンド力が後行材
の設定値となるように制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した方法では、い
ずれも板厚変更点が当該圧延スタンドに到達する前に、
後行材についての形状制御量を予測し、その制御量に基
づいて形状制御装置の操作量を決定している。そのた
め、かかる事前に予測した後行材の先端部における目標
メカニカル板クラウンと、実際のメカニカル板クラウン
とが一致する場合には、圧延後の材料の形状は良好であ
る。しかし、実際には、圧延材温度の予測誤差、圧延材
の変形抵抗の予測誤差、実績板厚変動などによって実績
圧延荷重が変動する場合があり、事前に予測した後行材
の先端部における目標メカニカル板クラウンと、実際の
メカニカル板クラウンとの差が大きくなる場合がある。
かかる場合には十分な形状制御が達成できず、圧延後の
材料に不適切な形状変動が発生し、形状変動が大きい場
合には、板破断を引き起こし、圧延材の通板に支障を来
すという問題があった。
【0008】上記問題は、走間寸法変更中における目標
メカニカル板クラウンが設定されていないことに起因し
ており、目標が設定されていないため走間寸法変更中の
メカニカル板クラウン誤差を時々刻々と評価することが
できず、ましてや、板形状変更手段を操作して上記誤差
を修正することもできなかった。
【0009】一般に走間寸法変更では、歩留まりを高め
る目的から、複数の圧延スタンドにおいて圧延材の同一
点を起点として寸法変更がおこなわれる為、各圧延スタ
ンドの入側寸法および出側寸法が同時に変更される複雑
な現象が起こっている。
【0010】従来は、このような複雑な現象が発生して
いる寸法変更に対しては、簡略されたモデルでは走間寸
法変更中のメカニカル板クラウンを実用上満足する精度
で予測することは困難と考えられており、また、複雑な
モデルを使用するには、計算機能力が不足していたた
め、前述の従来技術のように、走間寸法変更前後におけ
る板形状変更手段の操作量を求めているのみであり、走
間寸法変更中の目標メカニカル板クラウンを設定するこ
とはできなかった。
【0011】また、従来は、熱間仕上圧延においては、
板厚1.2mm以上の鋼板しか圧延していなかったの
で、従来の方法では、先行材から後行材への寸法変更中
(走間板厚変更中)に形状不良を修正しなくても実操業
上問題がなかった。ところが、発明者らが世界で初めて
実用化した連続熱間仕上圧延において、板厚0.8mm
までの熱間仕上圧延を実施するようになると、走間板厚
変更中にも形状不良を防止するための制御を継続しない
と鋼板が破断するなどの新たな問題が発生するようにな
った。
【0012】なお、圧延中の目標メカニカル板クラウン
と実際のメカニカル板クラウンとを一致するように制御
する従来技術としては、例えば、特開昭59−6411
1号公報に開示されている方法がある。この公報に記さ
れた技術では、メカニカル板クラウンの主たる変動要因
である圧延荷重の変動に対応して、板形状制御手段によ
る形状制御量を変更している。
【0013】しかし、特開昭59−64111号公報に
開示されている方法は、単一の材料において、同一の目
標メカニカル板クラウンを維持するように、圧延中の目
標メカニカル板クラウンと実際のメカニカル板クラウン
とを一致させる制御方法であり、目標メカニカル板クラ
ウンを変更する必要がなかった。ところが、前述したよ
うな、複数の寸法の材料を連続的に圧延するような場合
には、先行材と後行材とで目標メカニカル板クラウンを
連続圧延中に積極的に変更しなければ、安定した板形状
を得ることが困難であるが、特開昭59−64111号
公報においては、目標メカニカル板クラウンの変更方法
については何も開示されていないため、走間寸法変更へ
適用することが困難であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明者らは従来、全く考
慮されていなかった走間寸法変更中の目標メカニカル板
クラウンを求め、実績メカニカル板クラウンと当該目標
メカニカル板クラウンの誤差を時々刻々求めることによ
り、その誤差に応じて板形状変更手段を操作することを
想到するに至った。即ち、先行材の目標メカニカル板ク
ラウンと後行材の目標メカニカル板クラウンを用いて、
先行材から後行材へ走間寸法変更途中の目標メカニカル
板クラウンを算出する。具体的には、先行材のメカニカ
ル板クラウン設定値と後行材のメカニカル板クラウン設
定値を結ぶ任意の関数として設定することを特徴とする
形状制御方法であって、任意の関数としては直線、曲
線、その他の適当な関数が使用できる。
【0015】この発明では、圧延中に大幅な板寸法の変
更を行うような場合であっても、安定した板形状を得る
ことが可能な、板圧延における形状制御方法を提案する
ことを目的とする。
【0016】この発明は、メカニカル板クラウンを変更
可能な板形状変更手段をそなえる圧延機により、圧延材
を連続して圧延するに当たり、板寸法変更前と板寸法変
更後の目標メカニカル板クラウン設定値に基づいて板形
状変更手段を動作させる走間寸法変更圧延において、走
間寸法変更中の目標メカニカル板クラウン設定値を、前
記板寸法変更前と板寸法変更後の目標メカニカル板クラ
ウン設定値に基づいて走間寸法変更開始前にあらかじめ
設定するとともに、走間寸法変更中の実績メカニカル板
クラウンが前記走間寸法変更中の目標メカニカル板クラ
ウンに等しくなるように前記板形状変更手段を動作させ
ることを特徴とする板圧延における形状制御方法であ
る。
【0017】また、この発明は、圧延材が複数の接合さ
れた材料であり、先行材と後行材の目標メカニカル板ク
ラウン設定値に基づいて板寸法変更手段を動作させる走
間寸法変更圧延において、走間寸法変更中の目標メカニ
カル板クラウン設定値を、前記先行材と後行材の目標メ
カニカル板クラウン設定値に基づいて走間寸法変更開始
前にあらかじめ設定するとともに、走間寸法変更中の実
績メカニカル板クラウンが前記走間寸法変更中の目標メ
カニカル板クラウンに等しくなるように前記形状変更手
段を動作させることを特徴とする形状制御方法である。
【0018】また、この発明は、圧延材が圧延方向にお
いて板厚及び/又は板幅の異なる一つの板材であり、板
寸法変更前と板寸法変更後の目標メカニカル板クラウン
設定値に基づいて板形状変更手段を動作させる走間寸法
変更圧延において、走間寸法変更中の目標メカニカル板
クラウン設定値を、前記板寸法変更前と板寸法変更後の
目標メカニカル板クラウンの設定値に基づいて走間寸法
変更開始前にあらかじめ設定するとともに、走間寸法変
更中の実績メカニカル板クラウンが前記走間寸法変更中
の目標メカニカル板クラウンに等しくなるように前記板
形状変更手段を動作させることを特徴とする形状制御方
法である。
【0019】また、この発明は、先行材およびこれに接
続された後行材を連続的に圧延する過程、あるいは、一
つのコイルの圧延過程において、走間寸法変更を目的と
して板形状変更手段を走間中に動作させる装置であっ
て、走間寸法変更開始前に、板寸法変更前と板寸法変更
後の目標メカニカル板クラウン設定値に基づいて走間寸
法変更中における板形状変更手段の操作量を設定する設
定量演算装置、及び、走間寸法変更前と走間寸法変更後
の目標メカニカル板クラウン設定値に基づいて走間寸法
変更中の目標メカニカル板クラウンを演算し、走間寸法
変更中の実績メカニカル板クラウンとの差に応じて板形
状変更手段の操作量を補正する板形状変更手段補正量演
算装置を具備することを特徴とする板圧延における形状
制御装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】板形状制御手段として、ロールベ
ンド手段及びロールクロス手段を具備する圧延機を例に
してこの発明をより具体的に説明する。
【0021】メカニカル板クラウンを、圧延荷重、ロー
ルベンド力、ロールクロス角及びロールクラウンという
要因で整理すると、次の(1) 式に示すように、各要因の
和として表現できる。 Ch=funcCP(P)+funcCB(B)+funcCC(C)+funcCW(Cw) ……(1) なお、上式において、 Ch:メカニカル板クラウン、 funcCP:メカニカル板クラウンの圧延荷重成分、 funcCB:メカニカル板クラウンのロールベンド力成
分、 funcCC:メカニカル板クラウンのロールクロス角成
分、 funcCW:メカニカル板クラウンのロールクラウン成分 P:圧延荷重、 B:ロールベンド力、 C:ロールクロス角、 Cw:ロールクラウン である。走間寸法変更中の実際のメカニカル板クラウン
も上式で表現される。
【0022】また、走間寸法変更中の目標メカニカル板
クラウンをChFGC、目標圧延荷重をPFGC、目標ロール
ベンド力設定値をBFGC、目標ロールクロス角をCFGCとす
ると、下記(2)式のようになる。 ChFGC=funcCP(PFGC)+funcCB(BFGC)+funcCC(CFGC)+funcCW(Cw) ……(2)
【0023】したがって、走間寸法変更中に発生するメ
カニカル板クラウン誤差ΔChは、次の(3) 式のように
なる。 ΔCh=Ch−ChFGC =funcCP(P−PFGC)+funcCB(B−BFGC)+funcCC(C−CFGC) ……(3)
【0024】ここで、走間寸法変更中のロールベンド力
を目標ロールベンド力設定値BFGCに合わせ、また、走間
寸法変更中のロールクロス角を目標ロールクロス角CFGC
に合わせて、図2に従い各々の後行材設定値に向かって
動作させると、上記走間寸法変更中に発生するメカニカ
ル板クラウン誤差ΔChは、次の(4)式のように予測圧延
荷重誤差によるメカニカル板クラウン成分と同じにな
る。 ΔCh=funcCP(P−PFGC) ……(4)
【0025】したがって、走間寸法変更中にこの圧延荷
重誤差を検知し、圧延荷重誤差を解消するようにロール
ベンド力を更に調整すれば、走間寸法変更中のメカニカ
ル板クラウン誤差に起因する形状変動を抑制できるので
ある。
【0026】この圧延荷重誤差を解消するようなロール
ベンド力の制御は、次のようにして行うことができる。
通常、ロールベンド力及び圧延荷重によるメカニカル板
クラウンへの影響は、次の(5)式で表されるように、線
形関数として近似されることが多い。 ΔCh=kP×(P−Pset)+kB×(B−Bset) ……(5) ここに、 kP, kB:圧延材に応じた影響係数 Pset:圧延荷重基準値 Bset:ロールベンド力基準値
【0027】したがって、(4)式により求められる圧延
荷重誤差によるメカニカル板クラウン誤差を抑制するた
めのロールベンド力ΔBは、次の(6)式により与えるこ
とができる。 ΔB=k×(P−PFGC) ……(6) ここに、 k:上記(5)式のkP, kBにより演算される値
【0028】なお、走間寸法変更中の目標圧延荷重PFGC
は、走間寸法変更中の圧延材硬さ、入側板厚、出側板厚
などの条件を基に算出してもよいが、先行材の圧延荷重
の設定値と、後行材の圧延荷重設定値を任意の関数で結
んで算出してもよい。任意の関数としては直線、曲線、
その他の適当な関数が使用できる。走間寸法変更時間が
例えば1秒のように、ロールベンド力の応答の数倍以内
のように短い場合は、先行材の圧延荷重の設定値と、後
行材の圧延荷重設定値を直線で結んで算出してもよい。
【0029】この発明の形状制御方法は、(1) 先行して
搬送される先行材の後端部と先行材に引き続いて搬送さ
れる後行材の先端部とを接合した材料の連続的な圧延を
行う場合、及び(2) 圧延途中で板形状の変更が行われる
一本の材料の圧延を行う場合のいずれにおいても適用す
ることができる。
【0030】
【実施例】この発明の実施例を、板形状変更手段に関し
ロールベンド力制御装置及びロールクロス角制御装置を
そなえる圧延機を例にとり、図1及び図3を用いて説明
する。
【0031】図1は、この発明の制御方法の説明図であ
り、図中1は圧延材、2は圧延機のワークロール、4は
圧延機のバックアップロールである。この圧延機におい
て走間寸法変更を行うときには、目標メカニカル板クラ
ウン設定値を、圧延前における寸法変更前後の圧延材の
目標メカニカル板クラウンの設定値に基づいてあらかじ
め設定する。
【0032】このため、設定量演算装置40により、後行
材に応じた目標メカニカル板クラウンを算出し、この目
標メカニカル板クラウンに基づいて、設定量演算装置40
からロールベンド力設定量変更装置22及びロールクロス
角設定量変更装置32に、それぞれ後行材に応じたロール
ベンド力設定値、ロールクロス角設定値を送信する。な
お、設定量演算装置40における圧延材に応じた目標メカ
ニカル板クラウンの算出は、例えば、圧延スタンドにお
ける入側板クラウン、出側板クラウン目標値、出側板ク
ラウン目標値、板形状変更手段の制御能力などに基づい
て決定される。
【0033】一方、設定変更タイミング指示装置50は、
メカニカル板クラウンの変更点の位置を従来公知の手段
により把握し、圧延途中で走間寸法変更を行う所定のタ
イミングにおいて、設定変更タイミング指示装置50か
ら、ロールベンド力設定量変更装置22及びロールクロス
角設定量変更装置32へ、上記したロールベンド力設定
値、ロールクロス角設定値の各設定量の変更タイミング
を出力する。
【0034】また、同時に、あらかじめ設定した走間寸
法変更中の目標メカニカル板クラウンに、走間寸法変更
中の実績メカニカル板クラウンが等しくなるように板形
状変更手段を動作させる。そのために、ロールベンド力
補正量演算装置24では、設定変更タイミング指示装置50
から送信された走間寸法変更開始信号と共に、設定量演
算装置40から送信された圧延情報を使用して、走間寸法
変更中の目標圧延荷重を時々刻々算出し、荷重検出器10
により検出した荷重実績値と図示していないロールベン
ド力検出器から検出したロールベンド力実績値を用いて
算出した圧延荷重実績値と上記目標圧延荷重との差に応
じて、前記(6)式によりロールベンド力補正量を演算す
る。
【0035】上記ロールベンド力設定量変更装置22にお
いて決定されたロールベンド力設定量及びロールベンド
力補正量演算装置24により決定されたロールベンド力補
正量を、加算器60にて加算して、ロールベンド力制御装
置20へロールベンド力設定を行うことにより、走間寸法
変更中のロールベンド力を時々刻々と変更させることが
できるのである。
【0036】この発明に従う板形状制御法を従来法との
対比で図3に示す。この図3では、圧延途中で板厚が変
化する材料の圧延する場合における圧延荷重、ロールク
ロス角、ロールベンド力、加算ロールベンド力及び材料
形状の時系列変化を、従来法(同図(a))及び本発明法(同
図(b))で示したものである。
【0037】従来法では、走間板厚変更開始前に、ロー
ルクロスおよびロールベンドを所定のパターンに従って
後行材のロールクロス角設定値およびロールベンド力設
定値へ向かって動作させているが、走間板厚変更中の圧
延荷重誤差に伴って発生するメカニカル板クラウン誤差
へは、誤差の判定基準となる目標メカニカル板クラウン
がなく対応できないため、走間板厚変更前に加算ロール
ベンド力をホールドし、走間板厚変更終了後に、改めて
メカニカル板クラウン誤差に基づいて加算ロールベンド
力を修正している。そのため、加算ロールベンド力をホ
ールドした区間においては、圧延荷重誤差に応じたロー
ルベンド力制御が行えず、例えば図3(a) に示すよう
に、圧延荷重誤差(メカニカル板クラウン誤差)に伴
い、耳伸びなどの形状不良が発生していた。
【0038】これに対して、本発明法では、上記圧延荷
重予測誤差に応じて時々刻々と加算ロールベンド力を加
えているため、形状変動をほとんど生じることなく、安
定な圧延材の通板が可能になっている。また、板の破断
の発生もない。
【0039】なお、この実施例では、形状制御手段とし
てロールベント力及びロールクロス角を用いた圧延機の
例で示したが、この発明では、ロールベント力のみを形
状制御手段とした圧延機においても適用することができ
る。また、形状制御手段は、この他にも、例えば、ロー
ルシフト装置を用いることもできる。
【0040】
【発明の効果】この発明によれば、走間寸法変更に伴う
板形状変化を、形状制御手段の設定変更により防止する
とともに、走間寸法変更中の予測誤差に伴う形状変動に
対しては、予測誤差をなくすように形状制御手段を動作
させることにより、走間寸法変更中の形状変動も同時に
防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す図である。
【図2】 従来の制御方法を説明する図である。
【図3】 この発明の効果を説明する図である。
【符号の説明】
1 圧延材 2 ワークロール 10 荷重検出器 20 ロールベンド力制御装置 24 ロールベンド力補正量演算装置 30 ロールクロス角制御装置 32 ロールクロス角設定量変更装置 40 設定量演算装置 50 設定変更タイミング指示装置 60 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 潮海 弘資 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 竹林 克浩 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4E024 AA03 AA07 AA08 CC02 DD02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカニカル板クラウンを変更可能な板形
    状変更手段をそなえる圧延機により、圧延材を連続して
    圧延するに当たり、板寸法変更前と板寸法変更後の目標
    メカニカル板クラウン設定値に基づいて板形状変更手段
    を動作させる走間寸法変更圧延において、 走間寸法変更中の目標メカニカル板クラウン設定値を、
    板寸法変更前と板寸法変更後の目標メカニカル板クラウ
    ンの設定値に基づいて走間寸法変更開始前にあらかじめ
    設定するとともに、 走間寸法変更中の実績メカニカル板クラウンが前記走間
    寸法変更中の目標メカニカル板クラウンに等しくなるよ
    うに前記板形状変更手段を動作させることを特徴とする
    板圧延における形状制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 圧延材が複数の接合された材料であり、先行材と後行材
    の目標メカニカル板クラウン設定値に基づいて板形状変
    更手段を動作させる走間寸法変更圧延において、 走間寸法変更中の目標メカニカル板クラウン設定値を、
    先行材と後行材の目標メカニカル板クラウンの設定値に
    基づいて走間寸法変更開始前にあらかじめ設定するとと
    もに、 走間寸法変更中の実績メカニカル板クラウンが前記走間
    寸法変更中の目標メカニカル板クラウンに等しくなるよ
    うに前記板形状変更手段を動作させることを特徴とする
    形状制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 圧延材が圧延方向において板厚及び/又は板幅の異なる
    一つの板材であり、板寸法変更前と板寸法変更後の目標
    メカニカル板クラウン設定値に基づいて板形状変更手段
    を動作させる走間寸法変更圧延において、 走間寸法変更中の目標メカニカル板クラウン設定値を、
    板寸法変更前と板寸法変更後の目標メカニカル板クラウ
    ンの設定値に基づいて走間寸法変更開始前にあらかじめ
    設定するとともに、 走間寸法変更中の実績メカニカル板クラウンが前記走間
    寸法変更中の目標メカニカル板クラウンに等しくなるよ
    うに前記板形状変更手段を動作させることを特徴とする
    形状制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において、 前記走間寸法変更中の目標メカニカル板クラウン設定値
    ChFGCを、下記式から求めることを特徴とする形状制
    御方法。 ChFGC=funcCP(PFGC)+funcCB(BFGC)+funcCC
    (CFGC)+funcCW(Cw) funcCP(PFGC):目標圧延荷重(PFGC)を変数とするメ
    カニカル板クラウンの圧延荷重の関数式、 funcCB(BFGC):目標ロールベンド力設定値(BFGC)を
    変数とするメカニカル板クラウンの関数式、 funcCC(CFGC):目標ロールクロス角(CFGC)を変数と
    するメカニカル板クラウンのロールクロス角の関数式、 funcCW(Cw):ロールクラウン(Cw)を変数とする
    メカニカル板クラウンのロールクラウンの関数式、
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一項において、 前記走間寸法変更中の実績メカニカル板クラウンを前記
    走間寸法変更中の目標メカニカル板クラウンに等しくす
    るための板形状変更手段が、走間寸法変更中に目標圧延
    荷重と実績圧延荷重との誤差を検出し、この誤差を最小
    にするようにロールベンド力を動作させるものであるこ
    とを特徴とする形状制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記走間寸法変更中の目標圧延荷重値を、前記走間寸法
    変更前の圧延荷重設定値と前記走間寸法変更後の圧延荷
    重設定値を結ぶ関数として設定することを特徴とする形
    状制御方法。
  7. 【請求項7】 先行材およびこれに接続された後行材を
    連続的に圧延する過程、あるいは、一つのコイルの圧延
    過程において、走間寸法変更を目的として板形状変更手
    段を走間中に動作させる装置であって、 走間寸法変更開始前に、板寸法変更前と板寸法変更後の
    目標メカニカル板クラウン設定値に基づいて走間寸法変
    更中における板形状変更手段の操作量を設定する設定量
    演算装置、及び、走間寸法変更前と走間寸法変更後の目
    標メカニカル板クラウン設定値に基づいて走間寸法変更
    中の目標メカニカル板クラウンを演算し、走間寸法変更
    中の実績メカニカル板クラウンとの差に応じて板形状変
    更手段の操作量を補正する板形状変更手段補正量演算装
    置を具備することを特徴とする板圧延における形状制御
    装置。
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