JP2000342002A - 耕耘機の操作レバー - Google Patents

耕耘機の操作レバー

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JP2000342002A
JP2000342002A JP11159358A JP15935899A JP2000342002A JP 2000342002 A JP2000342002 A JP 2000342002A JP 11159358 A JP11159358 A JP 11159358A JP 15935899 A JP15935899 A JP 15935899A JP 2000342002 A JP2000342002 A JP 2000342002A
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JP
Japan
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lever
shaft
pto
clutch
transmission
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JP11159358A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Tanji
光彦 丹治
Masanori Nakano
将憲 中野
Hiromitsu Hayata
裕光 早田
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の耕耘機においては、HSTを操作する
主変速レバーと、作業機への駆動伝達を断接するための
PTOクラッチレバーとを操作部に配置していたため、
操作レバーの本数が多く、作業が煩わしかった。また、
小型化の進む耕耘機においては、操作部のコンパクト化
が必要であった。 【解決手段】 HSTの操作を行う主変速レバー12
と、PTOクラッチの断接切換を行う操作レバーとを兼
用する構成とした。また、PTOクラッチ「接」側への
操作は、主変速レバー12の中立位置140Nを経由し
た場合のみ操作可能とし、PTOクラッチ「接」の状態
でHST12の操作を行う作業用ガイド孔140bに、
低速側と高速側の傾動を規制する係止ガイド140Sを
設けた。また、主変速レバー12を、常時PTOクラッ
チ「断」側へ付勢する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耕耘機の操作レバ
ーの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジン回転出力を油圧式無
段変速装置において変速した後、さらにギア伝達構造に
より回転出力を減速し、その後、車軸に動力を伝達する
よう構成した耕耘機が公知となっている。また、エンジ
ン回転出力をPTO軸に入力し、該PTO軸から駆動力
を作業機側へ伝達して作業機の駆動を行うよう構成して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、エンジン回転出力を変速するため、HST
を操作する主変速レバーを操作部に有しており、また、
作業機への駆動伝達を断接するためのPTOクラッチレ
バーを操作部に有していた。このため、操作レバーの本
数が多くて操作が煩わしく、作業性の向上が望まれてい
た。また、小型化の進む耕耘機においては、できるだけ
部品点数を減らす必要があり、操作部のコンパクト化が
必要であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する
課題であり、次に課題を解決するための手段を説明す
る。即ち、エンジン出力をHSTで変速した後、車軸を
駆動して走行するとともに、エンジン出力をPTO軸に
入力して作業機を駆動させる構成の耕耘機において、H
STの操作を行う主変速レバーと、PTO軸への駆動伝
達を断接切換する操作レバーとを兼用する構成とした。
【0005】また、前記主変速レバーによるPTOクラ
ッチ「接」側への操作は、主変速レバーの中立位置を経
由した場合のみ操作可能とする構成とした。
【0006】また、前記主変速レバーは、作業用ガイド
孔内を傾動させることにより、PTOクラッチ「接」の
状態で前記HSTの操作を可能とし、該作業用ガイド孔
の途中部に係止ガイドを設けた。
【0007】また、前記主変速レバーは、常時、PTO
クラッチ「断」側へ付勢される構成とした。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。最初に、本発明の一実施例に係る耕耘機の全体構成
について説明する。図1は本発明の一実施例に係る耕耘
機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図
である。
【0009】即ち、図1・図2に示す如く、この耕耘機
は、左右一対の走行輪1・1をミッションケース2に車
軸3・3を介して装設させ、ミッションケース2後部に
ハンドル台4下部を固定し、ハンドル台4上部に平面視
ループ状の操向ハンドル5を連結させて、ミッションケ
ース2の後方斜上方に操向ハンドル5が位置する構成と
している。そして、主変速レバー6、クラッチレバー
7、デフロックレバー8や、エンジンの回転数を変更す
るアクセルレバー10等を操向ハンドル5近傍の操作部
9に取り付けている。主変速レバー6は後述するPTO
クラッチの断接操作兼用としており、レバーの前後傾動
により耕耘機の前後進及び速度の変更操作を行い、左右
傾動によりPTOクラッチの断接操作を行うようにして
いる。
【0010】また、図1に示すように、前記ミッション
ケース2上面の略水平面2a上にエンジン11を載置固
定し、エンジン11の出力を無段変速する静油圧式無段
変速装置(以下「HST」)12をミッションケース2
後部の左右一側側面に設け、エンジン11の出力軸17
とHST12の入力軸18とを、出力プーリ15、入力
プーリ16、ベルト14により連結している。エンジン
11の上部には燃料タンク34を設けている。
【0011】また、前記ミッションケース2は側面視
「L」型に形成して、後側を下方に突出させて上下延設
部19とし、ミッションケース2後側の下部に左右の車
軸3・3を軸支させ、ミッションケース2後部の上下延
設部19内に走行変速機構20を設け、車軸3・3の略
直上方に入力軸18を配設させ、入力軸18の略直上方
に出力軸17を配設させている。更に、エンジン11の
下方にはHST12を配設させ、HST12の下方に車
軸3・3を配設させ、エンジン11の駆動力を上方から
下方に伝えて走行輪1・1を駆動させる。
【0012】さらに、前記ミッションケース2上部は前
方に突出させて前後延設部28とし、その前部にPTO
軸21を軸支させ、図2に示すようにミッションケース
2前部左右にパイプ部材99・99を突出させ、該パイ
プ部材99・99を介して伝動ケース22及びサイドフ
レーム23をミッションケース2前部に固定させ、伝動
ケース22及びサイドフレーム23を介して作業機24
を設け、ミッションケース2前側に作業機24を装設さ
せており、伝動ケース22とサイドフレーム23にロー
タリ軸25の両端を回転自在に軸支し、耕耘と草刈に兼
用する複数の切削ロータリ刃26・26・・・をロータ
リ軸25に取り付け、各切削ロータリ刃26・26・・
・の上面及び左右をロータリカバー27によって閉塞さ
せ、前記作業機24を構成している。
【0013】また、前記ミッションケース2の前後延設
部28にはPTOクラッチや正逆転切替機構や減速機構
等からなるPTO変速機構29を設け、前記入力軸18
前方にPTO軸21を設けて作業機24のロータリ軸2
5に連結させ、切削ロータリ刃26・26・・・を走行
輪1・1の前進側回転と同一方向(矢視Aの方向。以下
「正転方向」)に低速で回転させることによって耕耘作
業を行わせる一方、上記と逆方向(以下「逆転方向」)
に切削ロータリ刃26・26・・・を高速回転させて草
刈作業を行わせる。
【0014】さらに、この耕耘機は、前記作業機24の
耕耘作業と同時に畔立作業を行わせる後作業機30を備
え(図1)、ミッションケース2後面の後ヒッチ31に
ヒッチピン32を介して後作業機30を着脱自在に設け
るとともに、後作業機30をヒッチピン32回りに回転
させて昇降自在としており、後作業機30を下降着地さ
せて畔立作業位置に支持させたり、ハンドル台4後側に
後作業機30を持ち上げて非作業位置に支持させる。
【0015】次に、作業機24の構成について、主に図
3乃至図5を参照して説明する。図3は耕耘機の前部に
取り付けられる作業機の構成を示した側面図、図4は同
じく平面図である。図5は作業機におけるロータリ刃の
取り付け構成を示した側面図一部断面図である。
【0016】即ち、作業機24左右の適宜位置にて調高
アーム39・39及びゲージフレーム35・35を支軸
40・40を介して傾動自在に枢支し、ゲージフレーム
35・35の先端は前方に突出されてゲージ輪36・3
6をそれぞれ方向転換自在に取り付け、ゲージフレーム
35を介してゲージ輪36が昇降可能となるようにして
いる。更に、ゲージフレーム35・35にはブラケット
81を固定させ、平面視門型の前面カバー45の左右両
端部を該ブラケット81に支軸46・46を介して回転
自在に取り付けており、ゲージフレーム35の上下傾動
操作と連動して前面カバー45の上昇又は下降が行われ
るようにしている。
【0017】該前面カバー45の左右側面上縁には板状
部材82を突出して、該板状部材82にピン83を突設
する一方、上記調高アーム39は、その前縁部に上下二
つの凹部39a・39bを設けている。この構成によ
り、上記ピン83を上側凹部39aに係止することによ
り、ゲージフレーム35を上方へ傾動させてゲージ輪3
6を耕耘作業位置Naへ上昇させた状態で保持固定でき
るようにしている。一方、ピン83を下側凹部39bに
係止することにより、ゲージフレーム35を下方へ傾動
させてゲージ輪36を草刈作業位置Nbへ下降させた状
態で保持固定できるようにしている。上記ゲージ輪36
の高さの変更は、前面カバー45前部に設けた作業高さ
変更部材である把持部84をオペレータが握って昇降操
作することにより行われる。また、上記ブラケット81
にはワイヤー85が連結されて、ミッションケースのP
TO変速機構29に配設された、後述の正逆転クラッチ
機構115に連係されている。
【0018】また、図3・図4に示すように、前記ロー
タリ軸25には爪台49を固定させ、爪台49に支軸5
0を介して切削ロータリ刃26を枢支しており、草刈作
業時にはロータリ軸25を逆転方向(矢視Aと逆方向)
に高速回転させることにより、切削ロータリ刃26は遠
心力によって放射線方向に保持されながら回転するよう
にしている。また、草刈作業時に切削ロータリ刃26が
石等に当たっても、その衝撃は、切削ロータリ刃26の
支軸50回りの回転によって吸収されるようにしてお
り、作業機24の破損を防止する構成となっている。一
方、前記爪台49には後退ストッパ51が固設されてお
り、ロータリ軸25を矢視A方向に正転させて耕耘作業
を行うときは、切削ロータリ刃26が該ストッパ51に
当接して、切削ロータリ刃26を後傾姿勢で保持させる
ようにしており、形成される後退角により耕耘抵抗を低
減させるとともに、耕耘力(耕耘深さ)を確保するよう
にしている。このように、本発明に係る耕耘機のロータ
リ軸25は、同一の爪台49及び支軸50により、草刈
及び耕耘兼用の切削ロータリ刃26を支持する構成とし
ているので、シンプルな構成で他用途の作業に対応可能
としているのである。
【0019】次に、エンジン11とミッションケース2
間に配されるベルトテンションクラッチ機構について説
明する。図12はベルトテンションクラッチ機構を示す
背面断面図、図13は同じく左側面図である。エンジン
11の出力軸17は、図12に示すようにエンジン11
の左側面からエンジン外方に突出し、その端部に出力プ
ーリ15を固設している。また、エンジン11の下部に
配されるミッションケース2の左側面からは、HST1
2の入力軸18がミッションケース外方に突出し、その
端部に入力プーリ16及びブレーキ用プーリ120を固
設している。そして、該出力プーリ15と入力プーリ1
6間にベルト14を巻装し、該プーリ15・16・10
2、ベルト14等をベルトケース121で被装してい
る。
【0020】そして、図12及び図13に示すように、
プーリ15・16間のベルト14には、ベルトテンショ
ンクラッチ13が配置されている。ベルトテンションク
ラッチ13はスウィング軸122上に回転自在に取付け
られており、該スウィング軸122の一端がミッション
ケース2側に延設して、その端部に回動アーム123を
固設している。一方、ミッションケース2とベルトケー
ス121間に軸支された支点軸124上にはパイプ12
4aが遊嵌されており、回動アーム123の基部が該パ
イプ124aに固設されている。また、パイプ124a
の外周には、ばね125が巻装されており、該ばね12
5の一端125aはミッションケース2側に係止される
とともに、他端125bが屈曲して、前記回動アーム1
23の基部付近に係止されている。
【0021】この構成により、ばね125の付勢力によ
ってパイプ124aと回動アーム123とが一体的に図
13における矢視R1方向(図12における紙面の奥
側)に回動し、前記ベルトテンションクラッチ13がベ
ルト14から外れてクラッチ「断」の切換を行うのであ
る。また、前記スウィング軸122の他端には、連結ア
ーム126が回動自在に連結され、さらに連結アーム1
26の先端はブレーキプレート127が回動自在に連結
されている。ブレーキプレート127は、前記ブレーキ
用プーリ120に嵌合する側面視で略半円上のブレーキ
パット127aを有し、該ブレーキプレート127の端
部が、ベルトケース121内に固定された回動軸128
上に回動自在に支持されている。
【0022】以上の構成により、前記ばね125の付勢
力によって前記ベルトテンションクラッチ13が図13
の矢視R1方向に回動した場合には、これに連動して、
ブレーキプレート127が回動軸128を中心に図の矢
視R2方向に回動し、ブレーキパット127aがブレー
キ用プーリ120に嵌合圧接するのである。このように
して、ベルトテンションクラッチ13のクラッチ「断」
切換により入力軸18への回転駆動を遮断しているので
ある。また、ブレーキパット127aの内径を、ブレー
キ用プーリ120の外径よりも小さく構成し、ブレーキ
パット127aが確実にブレーキ用プーリ120に食い
込むよう構成して、動力遮断後の慣性による入力軸18
の回転を制動するとともに、耕耘機の静止時におけるブ
レーキ作用としても作用するため、耕耘機の停止状態を
確実に維持可能としているのである。そして、前記回動
アーム123の基部には、スプリング129が係止され
ており、該スプリング129が図示せぬリンク機構を介
して上記操作部9のクラッチレバー7に連係され、該ク
ラッチレバー7の操作により、該スプリング129が引
かれると、回動アーム123が図12における紙面の手
前側に回動し、これによってベルトテンションクラッチ
13が図13の矢視R1方向とは逆方向に回動して、ベ
ルト14に当接してベルト14を図13における右方向
に押圧し、ベルト14に充分緊張力を与えてクラッチ
「接」の切換を行うのである。
【0023】次に、ミッションケース2内の駆動伝達構
造について説明する。まず、ミッションケース2の上下
延設部19内に配設された、上述の走行変速機構20を
説明する。図6はミッションケース内部の伝動系の構成
を示した平面断面展開図であり、図7はミッションケー
ス右側面図(一部内部を示す)、図8はミッションケー
ス内部の走行変速機構20を示した平面断面展開図であ
る。
【0024】即ち、図6に示す如く、上記HST12に
は、その出力軸52の回転方向及び回転速度を変更する
ためのトラニオンレバー12aが装設され、該トラニオ
ンレバー12aは、ワイヤーやリンク機構等を介して、
上記操作部9の主変速レバー6に連係される。そして、
図6及び図8に示すように、該HST12の出力軸52
にはパイプ状の減速出力軸53が相対回転不能に取り付
けられ、該減速出力軸53の外周面にはギア53aが刻
設され、出力軸52と同回転で駆動される。また、上記
減速出力軸53下方(図6及び図8における上方)には
減速中間軸65が配設され、該減速中間軸65にはギア
66が固定され、該ギア66は上記減速出力軸53のギ
ア53aに噛合される。上記減速中間軸65にはギア6
5aが形設され、該ギア65aは、上記減速出力軸53
上に遊嵌したパイプ状の減速最終軸70上に固定したギ
ア67に噛合される。こうして、ギア53a、ギア6
6、ギア65a、ギア67によって減速され、低回転数
の駆動力が減速最終軸70に伝えられる。該減速最終軸
70にはスプロケット68が一体的に形設されており、
該スプロケット68は、左右車軸3・3を差動的に結合
するボールデフ機構55に設けられた入力スプロケット
69に、走行駆動チェーン54を介して連動連結され
る。ボールデフ機構55には、操作部に配設された上述
のデフロックレバー8に連係される、デフロック機構5
5aが配設される。
【0025】以上構成により、入力プーリ16を介して
入力軸18に入力されたエンジン11の動力は、HST
12にて回転速度及び回転方向の制御が行われた後、出
力軸52から減速出力軸53→ギア53a→ギア66→
減速中間軸65と伝達されて減速された後、ギア65a
→ギア67→減速最終軸70と伝達され、スプロケット
68から走行駆動チェーン54を経由し、ボールデフ機
構55を介して左右車軸3・3を駆動する。
【0026】次に、ミッションケース2の前後延設部2
8内に配設された、上述のPTO変速機構29を説明す
る。図9は、ミッションケース内部のPTO変速機構を
示した平面断面展開図、図10はPTOクラッチ機構を
示す平面断面図である。即ち、図6に示すように、上記
入力軸18にはPTO出力スプロケット71が一体的に
形設され、該入力軸の前方に設けられた伝動軸72には
図9に示すように入力スプロケット73が相対回転自在
に遊嵌され、両スプロケット71・73はPTO入力チ
ェーン56を介して連動連結される。そして、上記伝動
軸72にはPTOクラッチスライダ74が相対回転不能
及び軸方向摺動自在にスプライン嵌合され、該クラッチ
スライダ74には爪クラッチ74aを設けている。従っ
て、PTOクラッチスライダが図9における右方向(同
じく図6における右方向)へ摺動することにより、上記
爪クラッチ74aが上記入力スプロケット73に係合
し、PTOクラッチが「接」となり、入力スプロケット
73の回転が該PTOクラッチスライダ74を介して伝
動軸72に伝達される。また、PTOクラッチスライダ
74には逆転ギア77が固定される。
【0027】このPTOクラッチスライダ74には、図
7及び図10に示すようにPTOクラッチフォーク10
2が嵌合しており、該クラッチフォーク102の摺動に
よりPTOクラッチの断接操作が行えるようにしてい
る。該クラッチフォーク102は図10に示すように、
ミッションケース内でその一端を軸支されたシャフト1
00上に固設されており、該シャフト100外周上には
ミッションケース2の内壁と該クラッチフォーク102
間にばね101を巻装させ、該クラッチフォーク102
を図の矢視F1方向に付勢している。また、シャフト1
00の他端はミッションケース2の外側に突出してお
り、その端部にピン100aを固設し、該ピン100a
においてアーム104を回動自在に支持している。アー
ム104は略U字状のプレートであり(図7に示す)、
その一端が回動支点104aにおいてミッションケース
2に回動自在に支持され、ピン100aに軸支される部
分からミッションケース2の外方側に屈曲し、その他端
にはピン104bを固設し、該ピン104bにばね10
5の一端を係止している。さらに該ばね105の他端に
はワイヤケーブル106が連結され、該ワイヤケーブル
106がリンク機構を介して後述する操作部の主変速レ
バー6に連係されている。
【0028】以上の構成において、ばね101の付勢力
により図10の矢視F1方向に付勢されるクラッチフォ
ーク102により前記PTOクラッチスライダ74が同
じく矢視F2方向に付勢され、PTOクラッチスライダ
74が図9における左方向へ摺動することにより、PT
Oクラッチが「断」の状態となる。そして、前記主変速
レバー6の左右傾動によりPTOクラッチ「断」の操作
が行われると、ワイヤケーブル106が図10の矢視F
3方向に引張られ、前記アーム104が回動し、前記シ
ャフト100及びクラッチフォーク102を一体的に矢
視F1(F2)方向とは逆方向に摺動させる。これによ
り、PTOクラッチスライダ74が図9における右方向
へ摺動して、PTOクラッチが「接」の操作が行われる
のである。
【0029】次に、作業高さの変更操作と正逆転切換ク
ラッチスライダ78の連動構造について説明する。図1
1は正逆転クラッチ機構を示す断面図である。図9にお
いて伝動軸72には耕耘側出力スプロケット75が一体
的に形設され、該スプロケット75は、伝動軸72前方
に軸支された上述のPTO軸21に相対回転自在に取り
付けられた耕耘側入力スプロケットであるスプロケット
76に、低速正転チェーン61を介して連動連結され
る。そして、PTO軸21には正逆転切替クラッチスラ
イダ78が相対回転不能及び軸方向摺動自在にスプライ
ン嵌合され、該正逆転切替クラッチスライダ78には、
耕耘側入力爪クラッチ78aと草刈側入力ギア78bと
を設けている。
【0030】正逆転切換クラッチスライダ78には、図
7及び図11に示すように、正逆転クラッチフォーク1
10が嵌合しており、該正逆転クラッチフォーク110
がミッションケース内に摺動自在に支持されたシャフト
111に固設されている。シャフト111は、その両端
をミッションケース2の外方に突出させ、その一端は、
ミッションケース2の外面に固定されたプレート112
を貫通して外方に突出し、その先端部外周にはストッパ
プレート113を固設している。そして、該プレート1
12とストッパプレート113間においてシャフト11
1の外周には2本のばね114a・114bを巻装し、
該シャフト111を図の矢視F4方向に付勢している。
これにより、クラッチフォーク110が摺動移動し、正
逆転クラッチスライダ78を図の矢視F5方向に付勢す
るのである。以上の構成より正逆転クラッチ機構115
を構成している。また、シャフト111の他端側(スト
ッパプレート113が配設される端部とは逆側の端部)
は、前述したブラケット81(ゲージフレーム35の上
部に固定されている。)に連結されたワイヤー85と図
示せぬリンク機構を介して連係されている。
【0031】以上の構成により、上記前面カバー45の
把持部84をオペレータが握って持ち上げたときは、ゲ
ージフレーム35が上方へ傾動され、ゲージ輪36が耕
耘作業位置Naまで上昇され、ロータリ軸25のゲージ
輪36に対する相対高さが低くなって、耕耘作業に適し
た深さで切削ロータリ刃26を地中に突入可能とすると
ともに、前面カバー45も上昇退避されて耕耘作業の邪
魔にならないようにしている。また、ブラケット81に
よるワイヤー85の張引が解除され、これに連動して正
逆転正クラッチ機構115のシャフト111がばね11
4a・114bの付勢力により図の矢視F4方向に摺動
し、これに伴って逆転クラッチスライダ78が矢視F5
方向に摺動され、逆転ギヤ77との接続が解除されて、
耕耘側入力爪クラッチ78bと(耕耘側入力)スプロケ
ット76との係合が行われ、この状態で耕耘機を駆動さ
せた場合は上記ロータリ軸25に正転方向(矢視A)の
低速回転が伝達されて、耕耘作業が行われるようにして
いる。
【0032】一方、上記把持部84を握って押下したと
きは、ゲージフレーム35が下方へ傾動され、ゲージ輪
36が草刈作業位置Nbまで下降され、ロータリ軸25
のゲージ輪36に対する相対高さが高くなって草刈作業
に適した位置となるとともに、前面カバー45が下降し
てロータリカバー27の前部を遮蔽して、刈り取られた
草等が飛散するのを防止するようにしている。また、ブ
ラケット81がワイヤー85を張引するので、連動して
正逆転クラッチ機構115のシャフト111がばね11
4a・114bの付勢力に抗して図11における矢視F
4方向とは逆方向に摺動する。これにより正逆転クラッ
チスライダ78が図の矢視F5方向とは逆方向に摺動
し、(耕耘側入力)スプロケット76との係合が解除さ
れ、草刈側入力ギア78bと逆転ギア77とが噛合し、
この状態で耕耘機が駆動された場合は上記ロータリ軸2
5に逆転方向の高速回転が伝達されて、草刈作業が行わ
れるようにしているのである。
【0033】以上構成より、入力軸18からPTO出力
スプロケット71→PTO入力チェーン56→入力スプ
ロケット73→PTOクラッチスライダ74と伝達され
た動力は、二手に分岐されて、一方は伝動軸72→(耕
耘側出力)スプロケット75→低速正転チェーン61→
(耕耘側入力)スプロケット76と減速されながら伝達
され、他方は逆転ギア77にて増速及び回転方向の正逆
変換を行う。そして、スプロケット76又は逆転ギア7
7の動力が択一的に正逆転切替クラッチスライダ78に
入力されて、PTO軸21に低速正転又は高速逆転の動
力を伝達している。
【0034】また、図3に示すように前面カバー45の
上部位置には、前面カバー45とゲージフレーム35の
上下高さを微調整するための微調整機構116が設けら
れている。微調整機構116は、調高ハンドル42、螺
着子43、前記調高アーム39等より構成されており、
前記左右のパイプ部材99・99のうち一側の中途部に
固定させる受け台41には、調高ハンドル軸42aが回
転自在及び摺動不能に取り付けられ、該調高ハンドル軸
42aの前端にはネジ部44が設けられる一方、左右の
調高アーム39・39はその上部を連結パイプ80によ
り連結され、該連結パイプ80の中途部に取り付ける螺
着子43に上記ネジ部44を螺挿し、調高ハンドル軸4
2a後端に基端を固設する調高ハンドル42の回転操作
によって支軸40回りにゲージフレーム35を揺動さ
せ、ゲージ輪36の高さの細かい調整が行えるようにし
ている。
【0035】このように構成とすることで、調高ハンド
ル42の操作により、ゲージ輪36が耕耘作業位置Na
にある場合には、位置Na付近での耕耘作業に適したゲ
ージ輪36の最適位置調整が行えるとともに、ゲージ輪
36が草刈作業位置Nbにある時には、位置Nbの付近
で草刈作業に適したゲージ輪36の最適位置調整を可能
としているのである。
【0036】また、図4に示すように、上記PTO軸2
1は前記パイプ部材99・99のうち一側の内部を挿通
して伝動ケース22内に突出されて、該突出部分にはス
プロケット90が取り付けられる一方、作業機のロータ
リ軸25には基軸91を介してスプロケット92が相対
回転不能に取り付けられており、伝動チェーン63によ
り両スプロケット90・92が連動連結されて、PTO
軸21の回転をロータリ軸25に伝達している。更に
は、ミッションケース内壁には制動部材58(図6、図
9に示す)が設けられており、前記PTOクラッチスラ
イダ74が「断」となったときは、該制動部材58を上
記逆転ギア77の側面に圧接させて制動作用を行わせ
て、特に草刈り作業におけるPTOクラッチ「断」操作
直後の、切削ロータリ刃26の慣性力による回転を素早
く停止するようにしている。
【0037】次に、図20を用いて上記ミッションケー
ス内の伝達構造について別実施例を説明する。まず、走
行変速機構20に副変速機構を配設した実施例について
説明する。図に示すように前記減速出力軸53には、低
速用ギア53b及び高速用ギア53cが固設されてお
り、出力軸52と同回転で駆動する。また、前記減速中
間軸65には、クラッチスライダ62が相対回転不能で
摺動自在にスプライン嵌合されており、該クラッチスラ
イダ62は低速用ギア62b及び高速用ギア62cが固
設されている。以上の構成より、前述した減速出力軸5
3→減速中間軸65→減速最終軸70へと至る変速機構
に、副変速機構を装備し、低速ギア53b・62bを介
して駆動伝達する低速副変速と、高速ギア53c・62
cを介して駆動伝達する高速副変速を可能としている。
【0038】次に、PTO変速機構29の別実施例につ
いて説明する。図20に示すように、本実施例において
は、前記PTOクラッチスライダ74と逆転ギア77は
別構成としている。そして、前述した実施例と同様に、
PTOクラッチスライダ74が前記入力スプロケット7
3に係合することにより、エンジン駆動力を伝動軸72
に伝達し、伝動軸72上に固設された逆転ギア77、草
刈側入力ギア78bを介してPTO軸21に駆動伝達
し、草刈作業を行う。また、正逆転クラッチスライダ7
8が耕耘側に切換えられた場合には、耕耘側出力スプロ
ケット75、低速正転チェーン61、耕耘側入力スプロ
ケット76を介してPTO軸21に駆動伝達し、耕耘作
業を行うのである。
【0039】また、該PTO軸21には、ブレーキ板7
9がスプライン嵌合されており、該ブレーキ板79のデ
ィスク部分が、前記PTOクラッチスライダ74のクラ
ッチ「断」側に配置され、ばね等によって矢視F6方向
に付勢されている。一方、PTO軸21上には、ストッ
パ79aが装着され、ブレーキ板79の矢視F6方向へ
の移動の限界を規定し、PTOクラッチ「接」の状態で
ブレーキ作用が働かないように構成している。以上の構
成により、該PTOクラッチスライダ74が切断された
後には、該ブレーキ板79のディスクがPTOクラッチ
スライダ74に当接し、伝動軸72の慣性力による回転
を素早く停止させるようにしている。
【0040】また、上述した走行変速機構20の副変速
機構のクラッチスライダ62と、PTO変速機構29の
PTOクラッチスライダ74の切換動作を連係させる構
成とすることが可能である。つまり、図21の模式図で
示すように、該クラッチスライダ62のフォーク軸62
hと、PTOクラッチスライダ74のフォーク軸74h
とをリンク板160で連結するのである。これにより、
PTOクラッチ「接」となるフォーク軸74hの状態
(図の位置74C)では、フォーク軸62hが図の62
Cの状態となり副変速機構が低速(つまり、前記低速ギ
ア53b・62bが噛合する)となるよう構成し、PT
Oクラッチ「断」となるフォーク軸74hの状態(図の
位置74S)では、フォーク軸62hが図の62Sの状
態となり副変速機構が高速(つまり、前記高速ギア53
c・62cが噛合する)となるよう構成するのである。
このような構成とすることで、1本の操作レバーによ
り、副変速が低速で作業時の時のみPTOクラッチを
「接」に切換え、移動時の場合にはPTOクラッチが
「断」への切換となる操作が可能となり、作業性が向上
するのである。
【0041】次に本発明に係るPTOクラッチの断接操
作兼用とした主変速レバー6の構成について説明する。
図14は操作部の平面図、図15は操向ハンドルの平面
図(操作台を図示せず)、図16は操作部の背面図、図
17は操作部の右側面図、図18は同じく要部拡大図、
図19はワイヤーケーブルを示す図である。
【0042】図14及び図15に示すように、前記操向
ハンドル5には左右方向にパイプ132が横設され、該
パイプ132は平面視ループ状の操向ハンドル5を補強
するとともに、中央右寄りに前記操作部9の主変速レバ
ー6等を配設する操作台130を載置している。操作台
130は図に示すように、パイプ132に固設された2
本の支持プレート131・131上に取付けられてお
り、該操作台130には、主変速レバー6、デフロック
レバー8等が配置されている。デフロックレバー8は操
作台130上において、機体中央側へ配置させることに
より、操向ハンドル5の左右方向で略中央に位置するこ
ととなる。これにより、オペレータが左右どちらの手で
も操作が可能であり、また、操向ハンドル5が本実施例
の如くループ形状の場合等は、ハンドルの左右側部に位
置して操作することがあるが、この場合にもデフロック
レバー8が操作しやすく、作業性が向上した。
【0043】そして図14及び図16に示すように、主
変速レバー6のレバーシャフト6aが操作台130に設
けられたレバーガイド孔140を貫通して下方に延設
し、下部が右側に屈曲して、その端部にワイヤー支持板
141を固設している。レバーガイド孔140は図14
で示すように、HST12の回転方向、回転数を制御す
る変速操作用の主変速用ガイド孔140aと、草刈作業
及び耕耘作業用の作業用ガイド孔140bがそれぞれ前
後方向に配列されている。そして主変速レバー6は主変
速用ガイド孔140a内の中立位置140Nにおいて、
HST12の出力を遮断して耕耘機を停止させ、中立位
置140Nよりも前方側に傾動させることで前進増速
し、中立位置140Nよりも後方側に傾動させた場合に
は、後進増速するようにしている。そして中立位置14
0Nと前記作業用ガイド孔140bの後端が連結されて
PTOクラッチ切換路140cを形成している。作業用
ガイド孔140bは、PTOクラッチ切換路140cの
連結部より前方のみに穿設されているので、PTOクラ
ッチ「接」の状態で後進側へ変速されることはなく、ま
た、作業用ガイド孔140bの前後方向の長さを主変速
用ガイド孔140aより短く構成し、作業中には高速走
行とならないよう適切な作業速度(以下、作業速とす
る)を確保できるようにしている。
【0044】また、前記ワイヤー支持板141は図16
乃至図18に示すように、2枚の円板を接合したもの
で、その外周端部をそれぞれ外方側に屈曲させることに
より、ワイヤー支持板141の外周部に断面略V字状の
ワイヤ溝141aを形成している。そして、該ワイヤ溝
141aにワイヤケーブル144を巻回し、ワイヤ溝1
41aの後端側の固定点141bにおいてワイヤケーブ
ル144を固定し、ワイヤ支持板141の略上下端14
1u・141dから前下方に向けて該ワイヤケーブル1
44を延設している。そして、該ワイヤケーブル144
は後述するブラケット142のワイヤ支持部142u・
142dにおいて支持され、アウタワイヤ144a・1
44aに被装されて、さらに延設して前述したHST1
2のトラニオンレバー12aに連結されHST12の回
転数及び回転方向の制御を行うのである。
【0045】また、図14で示すようにワイヤ支持板1
41が固設される前記レバーシャフト6aの端部は、さ
らに延設してワイヤ支持板141の右側部に配設される
ブラケット142を貫通し、摩擦部材、ボルト等でブラ
ケット142を支持し、ある程度の抵抗を与えながら、
ブラケット142に対してレバーシャフト6aが相対回
転可能となるように構成している。ブラケット142は
前面板142a及び側板142bより構成される平面視
略L字状の部材であり、側板142bの後端部がレバー
シャフト6aに回転摺動自在に支持されている。一方、
図14及び図15で示すように前記パイプ132には、
前記支持プレート131・131間に支持ブラケット1
33を装着している。支持ブラケット133は平面視略
U字状の部材であり、その前後のプレート133f・1
33rが上方に突出しており、その突出した部位におい
てパイプ132を前後から挟みこむようにして取付けら
れている。そして、図18等で示すように支持ブラケッ
ト133はパイプ132から下方に向けて延設し、その
下部において、前後プレート133f・133r間にパ
イプ134bを支持固定し、該パイプ134b内に回転
自在に回動支点ピン134aを挿嵌している。そして、
該回動支点ピン134aの後端部に前記ブラケット14
2の前面板142aを固設しているのである。
【0046】以上の構成により、主変速レバー6、ワイ
ヤ支持板141、ブラケット142が回動支点ピン13
4aを中心に図16に示す矢視R3方向に一体的に回動
可能としている。また、主変速レバー6を前後方向に傾
動させることにより、主変速レバー6及びワイヤ支持板
141が、該主変速レバー6とワイヤ支持板141の固
設部を回動中心として、図17及び図18における矢視
R6方向に回動する。これによって、ワイヤケーブル1
44のトラニオンレバー12aに対する操作が行われ、
HST12の回転数及び回転方向の調整を可能としてい
るのである。
【0047】このように、HST12の操作を行うワイ
ヤケーブル144は、インナケーブルであるワイヤケー
ブル144を支持しているワイヤ支持板141と、アウ
タワイヤ144aを支持しているブラケット142が、
ユニットとして一体構成になっている。これにより、主
変速ワイヤであるワイヤケーブル144のPTOクラッ
チ操作によるねじれを防止し、主変速操作の信頼性を確
実なものとしている。また、図19に示すように、本実
施例においては1本のワイヤケーブル144に対して2
本のアウタワイヤ144a・144aをセットする構成
としているので、従来2本必要であったワイヤケーブル
144を1本とすることで、部品点数を削減し、低コス
ト化が図れた。
【0048】また、前記ブラケット142の側板142
bには、該側板142bの側面に対して略垂直方向にピ
ン143が突設され、該側板142bの右側部方向に延
設している。一方、前記支持ブラケット133の下部に
取付けられたパイプ134bの右側部には支持軸135
が固設されている。支持軸135は図14で示すよう
に、左端をパイプ134bに固設するとともに、前面側
を支持ブラケット133の前プレート133fに固定し
て右方向に延設し、その右端の外周には回動パイプ15
0aを遊嵌している。そして該回動パイプ150aの右
端には主変速レバーPTOクラッチ連動用の連動プレー
ト150が固設されている。連動プレート150は図1
7及び図18に示すように、側面視略三角形状のプレー
トであり、その後部側には、ガイド溝150bが形成さ
れており、該ガイド溝150bには、前記ブラケット1
42に突設されたピン143を挿嵌している。
【0049】以上の構成により、主変速レバー6を図1
6における矢視R4方向に回動させて、主変速用ガイド
孔140a側からPTOクラッチ切換路140cを経由
して、作業用ガイド孔140b側に移動させた場合に
は、回動支点ピン134aを中心にレバーシャフト6
a、ワイヤ支持板141、ブラケット142、ピン14
3が一体的に矢視R3方向で図の上方側に回動する。こ
れによってピン143が連動プレート150のガイド溝
150bに係止された状態で、矢視R3方向で図の上方
側に回動し、このピン143の回動運動によって、連動
プレート150が支持軸135を回動中心として、図1
7及び図18における矢視R5方向に回動するのであ
る。そして、連動プレート150の前下部には前述した
PTOクラッチ機構の操作用ケーブルである前記ワイヤ
ケーブル106が連結されており、該連動プレート15
0の回動に伴い、ワイヤケーブル106を後方側(図1
7及び図18における右方向)に引張ることによってP
TOクラッチ「接」の切換が行われるのである。
【0050】このように本発明においては、HST12
の回転数及び回転方向を制御することにより車速の操作
を行う主変速レバー6が、PTOクラッチの断接切換用
操作レバーとして兼用されている。このため操作が簡単
で作業性がよく、また、操作部9のレバー本数を削減す
ることが可能となり、操作部9をコンパクトな構成とす
ることができ、耕耘機の小型化を可能とした。そして、
耕耘機の走行移動中においては、PTOクラッチ「断」
の状態を維持し、PTOクラッチ「接」の状態において
は、前述した作業速を維持できるので、誤動作の防止
と、安定した作業を可能とした。また、前述したよう
に、主変速レバー6によるPTOクラッチ「接」側への
操作は、必ず主変速レバー6が主変速用ガイド孔140
a内の中立位置140Nを経由した場合のみ操作可能と
する構成としたので、高速移動中などに誤ってPTOク
ラッチ「接」の操作が行われる等、誤動作を防止するこ
とができ、安定した作業が可能となった。
【0051】そして、ワイヤケーブル106は前述した
PTOクラッチ機構のばね力によって常時クラッチ
「断」側へ付勢されているので、この付勢力によってワ
イヤケーブル106が前方側(図17及び図18におけ
る左方向)に常時付勢されている。これによって、前記
連動プレート150は矢視R5方向とは逆方向に回動す
るため、ブラケット142に突設されたピン143を下
方側に回動させ、主変速レバー6を図16における右方
向、つまり主変速用ガイド孔140a側に傾動させるの
である。このような構成としたことで、オペレータの意
図しない操作によって、主変速レバー6がPTOクラッ
チ「接」の方向へ切り換わることがなく、誤操作を防止
することができ、作業性が安定した。
【0052】また、主変速レバー6が作業用ガイド孔1
40b内を前後方向に傾動操作される場合には、主変速
レバー6は主変速用ガイド孔140の中立位置140N
よりも前方側でのみ傾動することとなるので、作業中に
誤って後進側への操作をすることがなく安定した作業が
可能となっている。そして、主変速レバー6による主変
速用ガイド孔140内における傾動操作と、作業用ガイ
ド孔140b内における傾動操作は、背面視においてレ
バーのストレート部延長上に回動軸心があるためレバー
の左右傾動によるレバーのレバーガイドからの突出長さ
が変化しないので操作性がよい。
【0053】また、作業用ガイド孔140b内の前後方
向中央よりもやや前方で、左側部には、図14で示すよ
うに係止ガイド140Sが突設している。この係止ガイ
ド140Sを設けたことによって、PTOクラッチ
「接」の状態で高速側へ主変速レバー6を傾動させるた
めには、オペレータが積極的に係止ガイド140Sを避
けて主変速レバー6を前方側へ傾動させる操作を行わな
ければならないので、前述した低速正回転で行われる耕
耘作業中に誤って、車速を高速にすることなく作業性が
向上した。このようにして、主変速レバー6を係止ガイ
ド140Sの手前側で操作することにより耕耘作業を行
い、係止ガイド140Sよりも前方側で操作することに
より草刈作業を行うようにしているのである。
【0054】
【発明の効果】本発明の耕耘機の駆動伝達構造は以上の
如く構成したので、以下のような効果を奏するものであ
る。即ち、エンジン出力をHSTで変速した後、車軸を
駆動して走行するとともに、エンジン出力をPTO軸に
入力して作業機を駆動させる構成の耕耘機において、H
STの操作を行う主変速レバーと、PTO軸への駆動伝
達を断接切換する操作レバーとを兼用する構成としたの
で、操作が簡単で作業性がよく、また、操作部のレバー
本数を削減することが可能となり、操作部をコンパクト
な構成とすることが可能となった。
【0055】また、前記主変速レバーによるPTOクラ
ッチ「接」側への操作は、主変速レバーの中立位置を経
由した場合のみ操作可能とする構成としたので、高速移
動中などに誤ってPTOクラッチ「接」の操作が行われ
る等、誤動作を防止することができ、安定した作業が可
能となった。
【0056】また、前記主変速レバーは、作業用ガイド
孔内を傾動させることにより、PTOクラッチ「接」の
状態で前記HSTの操作を可能とし、該作業用ガイド孔
の途中部に係止ガイドを設けたので、低速正回転で行わ
れる耕耘作業中に誤って、車速を高速にすることを防止
する等、作業状態に合わせた速度規制を行うことが可能
となった。
【0057】また、前記主変速レバーは、常時、PTO
クラッチ「断」側へ付勢される構成としたので、オペレ
ータの意図しない操作によって、主変速レバーがPTO
クラッチ「接」の方向へ切り換わることがなく、誤操作
を防止することができ、作業性が安定した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る耕耘機の全体的な構成
を示した側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】耕耘機の前部に取り付けられる作業機の構成を
示した側面図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】作業機におけるロータリ刃の取り付け構成を示
した側面図一部断面図である。
【図6】ミッションケース内部の伝動系の構成を示した
平面断面展開図である。
【図7】ミッションケース右側面図(一部内部を示す)
である。
【図8】ミッションケース内部の走行変速機構を示した
平面断面展開図である。
【図9】ミッションケース内部のPTO変速機構を示し
た平面断面展開図である。
【図10】PTOクラッチ機構を示す平面断面図であ
る。
【図11】正逆転クラッチ機構を示す断面図である。
【図12】ベルトテンションクラッチ機構を示す背面断
面図である。
【図13】ベルトテンションクラッチ機構を示す左側面
図である。
【図14】操作部の平面図である。
【図15】操向ハンドルの平面図である。(操作台を図
示せず)
【図16】操作部の背面図である。
【図17】操作部の右側面図である。
【図18】同じく要部拡大図である。
【図19】(a)ワイヤー(インナ)ケーブルを示す図
である。 (b)ワイヤケーブル及びアウタワイヤを示す図であ
る。
【図20】ミッションケース内部の副変速、PTOクラ
ッチ機構の別実施例を示す平面展開断面図である。
【図21】副変速、PTOクラッチリンク機構を示す模
式図である。
【符号の説明】
2 ミッションケース 5 操向ハンドル 6 主変速レバー 11 エンジン 12 HST 12a トラニオンレバー 21 PTO軸 106 ワイヤケーブル 130 操作台 133 支持ブラケット 140 レバーガイド孔 140a 主変速用ガイド孔 140b 作業用ガイド孔 141 ワイヤ支持板 142 ブラケット 144 ワイヤケーブル 144a アウタワイヤ 150 連動プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早田 裕光 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 Fターム(参考) 2B033 AA06 AB01 AB11 AB18 AC05 AC08 BA01 BB04 CA04 CA07 CA08 CA22 DA02 ED01 ED04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力をHSTで変速した後、車
    軸を駆動して走行するとともに、エンジン出力をPTO
    軸に入力して作業機を駆動させる構成の耕耘機におい
    て、HSTの操作を行う主変速レバーと、PTO軸への
    駆動伝達を断接切換する操作レバーとを兼用する構成と
    したことを特徴とする耕耘機の操作レバー。
  2. 【請求項2】 前記主変速レバーによるPTOクラッチ
    「接」側への操作は、主変速レバーの中立位置を経由し
    た場合のみ操作可能とする構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の耕耘機の操作レバー。
  3. 【請求項3】 前記主変速レバーは、作業用ガイド孔内
    を傾動させることにより、PTOクラッチ「接」の状態
    で前記HSTの操作を可能とし、該作業用ガイド孔の途
    中部に係止ガイドを設けたことを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の耕耘機の操作レバー。
  4. 【請求項4】 前記主変速レバーは、常時、PTOクラ
    ッチ「断」側へ付勢される構成としたことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3に記載の耕耘機の操作レバー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104186037A (zh) * 2014-09-12 2014-12-10 重庆亚卓机械制造有限公司 多功能微耕机
KR20210030863A (ko) * 2019-09-10 2021-03-18 가부시끼 가이샤 구보다 보행형 관리기

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