JP2000341675A - 複合型監視装置 - Google Patents

複合型監視装置

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JP2000341675A
JP2000341675A JP11148971A JP14897199A JP2000341675A JP 2000341675 A JP2000341675 A JP 2000341675A JP 11148971 A JP11148971 A JP 11148971A JP 14897199 A JP14897199 A JP 14897199A JP 2000341675 A JP2000341675 A JP 2000341675A
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infrared sensor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外センサと画像センサとを組み合わされた
監視装置において、センサから人体までの距離や人体の
速度に応じて赤外線の感度を調整する。 【解決手段】 受光波形解析部34によって赤外線の受
光信号が解析され、それにより第1評価値E1が算出さ
れる。画像解析部32によって画像情報が解析されこれ
によって第2評価値E2が算出される。総合判定部36
は、各評価値を個別的に評価しつつ、状況に応じて2つ
の評価値を加算し、その加算値に基づいて総合判定を行
なう。総合判定部36は人体の有無及び画策の有無の判
定を行なっている。画像情報に基づいて画像内における
人体の位置(センサからの距離)が特定され、それに基
づいて赤外線センサの感度が調整される。画像情報を用
いて人体の移動速度を求め、それに基づいて感度調整を
行うようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合型監視装置に関
し、特に監視領域内における人体を検出する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】人体を検出する監視装置に
おいては各種のセンサが利用される。そのセンサには大
別してアクティブ型及びパッシブ型がある。後者のパッ
シブ型のセンサとしては、例えば赤外線センサ(PIR
センサ)、CCDやCMOSなどの撮像素子を利用した
画像センサが知られてる。
【0003】ところで、防犯用の監視装置の場合、赤外
線センサなどのセンサが部屋の天井の隅などに設置さ
れ、その地点から斜め方向に室内が監視される。そし
て、赤外線センサによって、その視野角に入る生体から
の赤外線が受光され、その受光信号に基づいて人体の存
否が判定される。なお、実際には、監視領域に複数の赤
外線感知ゾーンが設定され、ゾーンを人体が横切ったこ
とによる信号変動をもって人体の侵入が検知される。
【0004】赤外線センサは、同じ物体であっても、そ
れがセンサの近くを通過した場合と遠くを通過した場合
とでは受光信号の出力が異なることになる。すなわち、
赤外線センサの出力は、物体までの距離に依存し、その
距離が遠ければ遠いほど同一発熱体の通過による出力が
小さくなる。このため、失報を防止するために、赤外線
センサの感度を高めに設定し、監視領域のうちセンサか
ら遠い場所でも、人体を検出できるようにしていた。し
かし、その場合にはセンサの近くを小動物(例えば猫)
が通過すると、それを監視領域のうちセンサから遠い場
所の人体と区別できず誤検出してしまうという問題があ
った。これは、小動物は人体に比べて赤外線の放射量が
小さいが、赤外線センサからの距離によっては区別がで
きなくなるからである。
【0005】この問題は、物体の移動速度の違いによっ
ても生じ、例えば、物体の移動速度が早いと赤外線信号
の出力が小さくなる。このため、移動速度が速い物体を
検出するために赤外線センサの感度を高く設定しておく
と、本来検出しないレベルの赤外線を放射するような小
動物がゆっくり移動するような場合、それを人体として
誤検出してしまうという問題があった。
【0006】上記問題は、人体以外の物体の検出を行う
場合にも指摘される問題である。なお、特開平6−22
3276号公報、特開昭62−147391号公報に
は、関連する技術が開示されているが、以下の本発明の
目的は達成できない。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、精度の高い物体検出を行える
信頼性の高い監視装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、赤外線センサから物
体までの距離に応じて適切な検出条件を設定できるよう
にすることにある。
【0009】本発明の他の目的は、物体の移動速度に応
じて適切な検出条件を設定できるようにすることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、監視領域からの赤外線を検出し、
検出信号を出力する赤外線センサと、前記監視領域を撮
像し、画像情報を出力する撮像センサと、前記検出信号
及び前記画像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行
う監視手段と、前記画像情報に基づいて、前記赤外線セ
ンサから目的物体までの距離を判定する距離判定手段
と、前記距離に基づいて、前記赤外線センサの感度又は
前記検出信号の処理条件を調整する調整手段と、を含む
ことを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、画像情報を利用して、
赤外線センサから目的物体までの距離が判定され、その
距離に応じて赤外線センサの感度又は検出信号の処理条
件が調整される。よって、例えば目的物体が遠方にある
場合と近傍にある場合とで受光感度を直接的に又は間接
的に変更して、距離差に基づく誤差の影響を軽減・解消
可能である。なお、検出信号の処理条件の調整の概念に
は、目的物体の判定基準の調整も含まれる。ここで、目
的物体は望ましくは人体である。
【0012】望ましくは、前記赤外線センサ及び前記撮
像センサは、前記監視領域を斜めに見下ろす位置に設置
され、前記距離判定手段は、前記撮像センサにより撮像
された画像を遠近方向に複数の区分に分割し、目的物体
像が属する区分に応じて前記距離を判定する。上記構成
によれば、画像上の目的物体の位置を大まかに判定し
て、その位置に応じて距離を判定可能である。
【0013】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、監視領域からの赤外線を検出し、検出信号を
出力する赤外線センサと、前記監視領域を撮像し、画像
情報を出力する撮像センサと、前記検出信号及び前記画
像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視手段
と、前記画像情報に基づいて、前記監視領域内を移動す
る目的物体の速度を判定する速度判定手段と、前記速度
に基づいて、前記赤外線センサの感度又は前記検出信号
の処理条件を調整する調整手段と、を含むことを特徴と
する。
【0014】上記構成によれば、画像情報に基づいて目
的物体の速度が判定され、その速度に基づいてセンサの
感度を直接的又は間接的に調整可能である。
【0015】(3)また、上記目的を達成するために、
本発明は、監視領域からの赤外線を検出し、検出信号を
出力する赤外線センサと、前記監視領域を撮像し、画像
情報を出力する撮像センサと、前記検出信号及び前記画
像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視手段
と、前記画像情報に基づいて、前記赤外線センサから目
的物体までの距離及び目的物体の速度を判定する判定手
段と、前記距離及び前記速度に基づいて、前記赤外線セ
ンサの感度又は前記検出信号の処理条件を調整する調整
手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、目的物体までの距離及
びその速度に応じて、赤外線センサの感度を直接的又は
間接的に調整して、監視精度をより向上可能である。
【0017】(4)ここで、図1を用いて本発明に係る
実施形態の概念について説明する。監視領域が赤外線セ
ンサ及び画像センサによって監視されている状態におい
て、S101では、画像情報に基づいて、赤外線センサ
から移動体(目的物体)までの距離が認識され、移動体
が遠くに存在するか又は近くに存在するかが判定され
る。遠方に存在すると判定された場合、S102におい
て赤外線センサが高感度に設定される。その一方、移動
体が近くに存在すると判定された場合、S103におい
て赤外線センサの感度が低感度に設定される。そして、
このような感度調整の下で移動体の有無の判定が行われ
る。
【0018】図1の例では、移動体の位置が判定されて
いたが、その速度を判定し、速度に基づいて感度調整を
行うようにしてもよい。その場合には、S101におい
て、移動体の速度が所定値以上であるか否かを判定し、
所定値以上であればS102で赤外線センサの感度を高
感度に設定し、所定値以下であればS103において赤
外線センサの感度を低感度に設定すればよい。
【0019】また、上記の例では感度が二段階に調整さ
れていたが、三段階以上調整可能にしてもよく、また連
続的に可変してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0021】図2には、本発明の好適な実施形態が示さ
れており、図1はその全体構成を示す概念図である。
【0022】図2において、本実施形態にかかる複合型
監視装置はたとえば防犯用途として用いられるものであ
る。その複合型監視装置はたとえば部屋の天井の隅など
に設置される。
【0023】カバー10は、たとえばドーム型の形状を
有し、そのカバー10内には画像センサ12、照明用L
ED16、及び赤外線センサ14が設けられている。こ
れらによって検出部が構成される。ちなみに、それらの
センサは固定設置されていてもよいが、可動型であって
もよい。画像センサ12は、たとえば近赤外領域の光を
検出するCCDなどで構成されるものである。もちろ
ん、その画像センサ12としてはCCD以外にもCMO
S撮像素子などの装置を利用してもよい。画像センサ1
2の前方側にはレンズ18が設けられ、そのレンズ18
によって監視領域全体からの光が集光され、画像センサ
12上に結像されている。画像センサにはカメラであっ
てもよい。
【0024】赤外線センサ14は、監視領域内からの赤
外線を検出するセンサであり、本実施形態においては、
PIRセンサとしての焦電素子が利用されている。もち
ろん、サーモパイル素子など他のタイプの赤外線センサ
を利用することも可能である。赤外線センサ14の前方
にはフレネルレンズ20が設けられ、これによって監視
領域内における複数のゾーンからの赤外線が赤外線セン
サ14によって受光される。ちなみに、本実施形態にお
いては、監視領域内における物体の移動に伴う赤外線出
力信号に基づいて後述する信号波形処理が実行されてい
る。
【0025】照明用LED16はたとえば夜間などにお
いて監視領域を画像センサ12によって撮像するための
近赤外光源として機能するものである。画像センサ12
からの信号はA/D変換器22においてデジタル信号に
変換され、そのデジタル信号としての画像情報が演算処
理部30に出力されている。また、赤外線センサ14か
らの受光信号はアンプ24によって増幅された後、それ
がA/D変換器26においてデジタル信号に変換され、
そのデジタル信号としての受光信号が演算処理部30に
出力されている。
【0026】演算処理部30はたとえばMPUなどで構
成されるものであり、図2にはその演算処理部30の主
要な機能がブロック図として示されている。具体的に
は、演算処理部30は画像解析部32、受光波形解析部
34及び総合判定部36を有する。ここで、本実施形態
において、演算処理部30は、後述のように、赤外線感
度の調整機能を有する。
【0027】受光波形解析部34は、赤外線の受光信号
に対して波形解析を行なって、人体の存在可能性の大き
さを示す第1評価値E1を演算する手段である。また、
画像解析部32は、画像情報を解析することによって、
人体の存在可能性の大きさを示す第2評価値E2を演算
する手段である。総合判定部36は、第1評価値E1及
び第2評価値E2に基づいて人体の有無および画策の有
無の判定を行なう手段である。その判定結果は出力部3
8を介して外部に出力されている。たとえば、その出力
信号は通信回線を介して監視センタなどに送られてい
る。
【0028】演算処理部30には電源部40が接続され
ており、この電源部40を介して商用電源から電力が供
給され、あるいはバッテリーから電力が供給される。ま
た、演算処理部30には外部メモリ42が接続されてお
り、その外部メモリ42内には演算処理部30の演算に
あたって必要な情報が適宜格納される。
【0029】ちなみに、図2に示す複合型監視装置はそ
れ全体としてカバー10内に収納可能であり、当該装置
は上述のように部屋の天井などに下向きで設置される。
次に、図3〜図6を用いて、演算処理部30の動作につ
いて説明する。
【0030】図3には、メインルーチンを示すフローチ
ャートが示されている。ここで、このメインルーチンは
たとえば25msごとに実行されるものである。
【0031】S201に示す受光波形解析処理は、図2
に示した受光波形解析部34によって実行されるもので
あり、その具体的な処理内容は図4に示されている。ま
た、S202に示す画像解析処理は、図2に示した画像
解析部32によって行なわれるものであり、その具体的
な処理内容は図5に示されている。また、S203に示
す判断処理は、図2に示した総合判定部36によって実
行されるものであり、その具体的な処理内容が図6に示
されている。以下、図4〜図6に示す処理を説明した上
で、図3に示すS204〜S210の各処理について説
明することにする。
【0032】図4には、受光波形解析処理が示されてい
る。まずS301では、赤外線の受光信号の電圧値と所
定の閾値とが比較され、閾値を超える信号が発生したか
否かが判断される。ここで、所定の閾値とは赤外線の受
光信号が人体に起因したものでないことが明らかな場合
における電圧値の上限及び下限である。閾値を超える電
圧値の存在が判定されると、S302において所定のP
IRカウンタが1つインクリメントされ、S303にお
いて、ピーク値a、ピーク回数b及び極性変化回数cに
関する処理が実行される。それらのパラメータは受光信
号波形の特徴を示すものであり、後述するPIRデータ
(第1評価値)E1を算出するための要素となるもので
ある。従って、波形の特徴を指標できる限りにおいて、
各種の特徴量を利用可能である。
【0033】本実施形態において、ピーク値aは一定期
間内における電圧値のピークの値を示しており、S30
3では、過去に求められたピーク値よりも大きなピーク
値が得られた場合、変数aが新しい値に更新される。ま
た、ピーク回数bは後述するリセットがなされるまでの
ピークの発生回数を示すものであり、また極性変化回数
cは後述するリセットまでの期間において基準電圧とゼ
ロクロスを生じた回数に相当している。もちろん、その
ような各パラメータの定義及びその利用方法については
各種のものがあり、図4に示されたものに限られない。
【0034】S304では、本実施形態において、ピー
ク値a,ピーク回数b及び極性変化回数c、加えて補正
係数gを利用してPIRデータとしての第1評価値E1
が算出される。ここで、その算出方法について説明する
と、PIRデータE1は、図7の(E)に示す式によっ
て算出されており、また各パラメータa,b,cはそれ
ぞれ(A)〜(C)に示すテーブルによってその値が決
定される。また、補正係数gは図7の(D)示すテーブ
ルによって定義され、具体的には、後述するように、画
像上における変位領域(人体像に相当)の位置に応じて
(後述の図9(B)参照)、補正係数gの値が可変設定
される。これに関しては図5のS432〜S434にお
いて説明する。いずれにしても、補正係数gの値を大き
くすれば第1評価値E1の値を大きくすることができ、
結果として赤外線感度を上げたことになる。
【0035】なお、パラメータaは、ピーク値の電圧に
よって定義されている。図7(E)に示す計算式によっ
て第1評価値を定義した場合、その値は0〜150まで
をとり得ることになる。もちろん、この計算式は一例で
あって、各種の状況に応じて各種の計算式を採用し得
る。
【0036】図4に戻って、S301で赤外線の電圧値
が所定の閾値を超えていない(所定の範囲内)と判断さ
れた場合、S305で所定のPIRカウンタの値が0を
超えるか否かが判断され、PIRカウンタの値が0を超
えると判断された場合、S306においてPIRカウン
タが1つインクリメントされ、S307でPIRカウン
タの値が400(10秒に相当)を超えるか否かが判断
される。すなわち、このS307は、リセットまでの猶
予期間を設定するための条件として機能する。PIRカ
ウンタの値が400を超えなければS303が実行さ
れ、PIRカウンタの値が400を超えればS308に
おいて、各パラメータa、b、c及びPIRカウンタが
ゼロにリセットされる。
【0037】図5には、画像解析処理がフローチャート
として示されている。
【0038】S401では、所定の撮像カウンタが1つ
インクリメントされる。そして、S402では、その撮
像カウンタの値が4になったか否かが判断されている。
すなわち、S403以降のステップを0.1秒ごとに実
行させるために、この撮像カウンタが機能している。
【0039】S402の条件が満たされた場合、S40
3で撮像カウンタがリセットされる。そして、S404
において所定の基準画像からの変化があったか否かが判
断される。ここで、基準画像は現在の画像に対して対比
される画像であり、たとえば装置立ち上げ時における人
体が存在していない状態でのデフォルト画像である。も
ちろん、基準画像としては各種のものを援用できる。ま
た、その基準画像を用いることなくたとえばフレーム間
差分などを利用して画像変化を検出してもよい。
【0040】S404の条件が満たされた場合、S40
5において所定の画像カウンタが1つインクリメントさ
れる。S406では、現画像における変化領域の大きさ
dが算出される。そして、S407では、その変化領域
の大きさdが全画像の50%を超えるか否かが判断され
る。すなわち、変化領域がかなり大きい場合、図2に示
したカバー10に対して何らかの画策が施された可能性
が高いため、そのような状況をこのS407によって判
定するものである。したがって、そのような判定が行な
える限りにおいて各種の条件を採用可能である。
【0041】S408では所定のカバーカウンタが1つ
インクリメントされ、S409ではそのカバーカウンタ
の値が600を超えたか否かが判断される。ここで、そ
のようなS409の条件が設けられているのは、たとえ
ば図2に示したカバー10の清掃などによって一時的に
変化領域が発生している可能性があるためである。たと
えば1分以上にわたって変化領域が存在するような場合
には画策の可能性が高いので、S410において画策検
出フラグ1がセットされる。
【0042】S407に戻って、変化領域の大きさdが
全画面の50%以下であれば、S430において変化領
域の位置eが算出される。
【0043】S432において、その変化領域の画像上
での位置が判定される。具体的には、検出部(センサ)
に近い区分(画面下方領域)及び検出部に遠い区分(画
面上方領域)のいずれに変化領域が属するかが判定され
る。ここで、近い区分に属すると判定された場合、S4
33において、補正係数gに例えば1(低感度に相当)
が代入され、遠い区分に属すると判定された場合、S4
34において、補正係数gに例えば2(高感度に相当)
が代入される。ちなみに、両方の区分に跨って存在する
場合、補正係数gに例えば1が代入される。これについ
ては既に図7(D)において示した通りである。以上の
ように補正係数gを設定すれば、第1評価値E1の演算
に当たって目的物体までの距離に応じた重み付けを行う
ことができる。
【0044】S435においては、変化領域の連続性f
が算出される。そして、S436では、カバーカウンタ
がリセットされる。
【0045】S437においては、評価値としての画像
データE2が算出される。これについて図8及び図9を
用いて説明する。
【0046】図8(C)には、S437における第2評
価値E2の算出式の一例が示されている。このような算
出式を採用した場合、第2評価値E2は0〜150まで
の値をとり得る。ここで、(A)には、連続性に相当す
る連続回数とパラメータfとの関係が示されており、た
とえば変化領域が連続して存在するフレームの個数すな
わち連続回数としてfが定義される。また、(B)に示
すように変化領域の大きさdは、その変化領域を定義し
ている画素数によって決定されている。もちろん、この
ようなパラメータの定義は一例であって、第2評価値の
算出要素としては各種のものを採用可能である。
【0047】図9(A)には部屋100内の天井に設置
される複合型監視装置102の概念が示されている。こ
のような状態において部屋100内を撮像すると(B)
に示すような画像200を得ることができる。ここで、
部屋100内に人体が存在すれば符号202で示すよう
な変化領域が発生する。ちなみに、符号102Aは複合
型監視装置の位置を示している。上述した変化領域の大
きさdはこの変化領域202を構成する画素の個数によ
って定義される。また、本実施形態においては、複合型
監視装置から人体位置までの距離を判定するため、上述
のように画像200が複合型監視装置の位置に近い側と
遠い側とで2分割されており、近い領域については位置
のパラメータeに1が設定され、遠い領域に変化領域が
存在している場合にはそのパラメータeに2が設定され
る。なお、上記の補正係数の演算においても、同様の原
理に基づいて人体までの距離が判定されるのは、上述の
通りである。
【0048】図5における上述のS406、S430及
びS435においては、上記のパラメータe,f,dの
それぞれについて値が決定され、そしてS437におい
ては図8(C)に示す計算式が実行され、その結果、第
2評価値E2が決定される。本実施形態においては、複
合型監視装置からの距離に応じて変化するパラメータe
を計算式内に取り込んでいるので、人体の見方の相違に
したがって的確な判定を行なえるという利点がある。実
際に画像200を画面表示する場合には、通常、画面上
側が遠い領域で画面下側が近い領域となるように表示さ
れる。
【0049】図5におけるS404で基準画像からの変
化がないと判断された場合、S414で画像カウンタの
値が0よりも大きいか否かが判断され、画像カウンタの
値が0よりも大きい場合にはS415において画像カウ
ンタが1つインクリメントされ、S416において画像
カウンタの値が20(2秒に相当)よりも大きいか否か
が判断される。ここで、S416はリセットまでの猶予
期間を設定するための条件に相当する。S416で画像
カウンタの値が20よりも大きいと判断された場合に
は、S417において各パラメータd,e,f及び画像
カウンタがゼロにリセットされる。
【0050】図6には、総合判断処理の内容がフローチ
ャートとして示されている。
【0051】S501では、第1評価値(PIRデー
タ)E1が100以上であるか否かが判断される。10
0(第1閾値)以上であれば、S502において上記の
画像カウンタがリセットされ、またS503において上
記の画策フラグ1がリセットされる。そして、S504
において人体検出フラグがセットされる。
【0052】S501において、第1評価値E1が10
0未満である場合には、S505において第2評価値
(画像データ)E2が100(第2及び第5閾値)以上
であるか否かが判断される。ここで、E2が100以上
であれば、S506において、第1評価値E1が0(第
4閾値以下)であるか否かが判断される。ここで、第1
評価値E1が0であれば、S507において、所定の画
策カウンタが1つインクリメントされ、S508におい
てその画策カウンタが10以上であるか否かが判断され
る。ここで、画策カウンタが10以上であれば、S50
9において所定の画策フラグ2がセットされ、その後、
S512において上記の画策カウンタがリセットされ
る。
【0053】その一方、上記のS506において、第1
評価値E1が0でなければ、また、S508において画
策カウンタが10未満であれば、S510において所定
の人体検出フラグがセットされる。
【0054】他方、S505において第2評価値E2が
100未満であれば、S511が実行される。
【0055】S511では、第1評価値E1と第2評価
値E2が加算され、その加算値が100(第3閾値)以
上であるか否かが判断される。すなわち、各評価値は相
互に規格化されており、このような線形加算によって両
方の評価値を総合評価することが可能となる。ここで、
その加算値が100未満であれば本ルーチンが終了し、
一方、100以上であればS510において人体検出フ
ラグがセットされる。
【0056】この図6の処理について補足説明すると、
図6に示すA1は、赤外線解析を優先させた単独判定に
相当する。すなわち、第1評価値E1のみによって人体
が判定される場合である。図6に示すA2は、画像解析
結果を優先させた単独判定に相当するものである。ま
た、図6に示すB1は総合判定の結果として人体が判定
された場合に相当している。更に、図6に示すB2は、
総合判定の結果として画策が判定された場合に相当して
いる。すなわち、その場合においては第2指標値と第1
指標値とに矛盾が生じており、その結果、赤外線の検出
に対する妨害工作が有力視されるのである。
【0057】ちなみに、S508において画策カウンタ
と一定値とを比較するのは、一定時間にわたって上記の
矛盾状態が生じた場合において初めて画策判定を行なう
ためである。すなわち外乱などによって突発的に矛盾が
生じた場合に誤報が発生してしまうことを防止するもの
である。
【0058】ここで図3に戻って、以上のように各処理
においてフラグが設定された結果、S204において人
体検出フラグがセットされていると判断された場合、S
205において外部に人体検出信号が出力される。そし
て、S206では上記の人体検出フラグがリセットされ
る。また、S207において、画策検出フラグ1がセッ
トされていると判断された場合またはS208において
画策検出フラグ2がセットされていると判断された場合
には、S209において画策検出信号が外部に出力さ
れ、S210において2つの画策検出フラグがそれぞれ
リセットされる。ちなみに、S204,S207,S2
08の各工程において何れのフラグもセットされていな
いと判断された場合には、上述のS201からの各工程
が所定のサイクルで実行される。
【0059】なお、上記実施形態では、人体までの距離
に応じて赤外線の感度を調整したが、例えば人体の移動
速度に応じて赤外線の感度を調整してもよい。また、距
離及び速度の双方に基づいて赤外線の感度を調整しても
よい。
【0060】以上説明したように、上記実施形態によれ
ば、目的物体すなわち人体の存否及び画策の有無を総合
判定できる。特に、測定条件に応じて赤外線の感度を調
整できるので、監視精度を高めることができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
精度の高い物体検出を行える信頼性の高い監視装置を提
供できる。また、本発明によれば、赤外線センサから物
体までの距離や物体の速度に応じて適切な検出条件を設
定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる複合型監視方式の概念を示す
フローチャートである。
【図2】 本実施形態にかかる複合型監視装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図3】 演算処理部によって実行されるメインルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図4】 受光波形解析部によって実行される受光波形
解析処理を示すフローチャートである。
【図5】 画像解析部によって実行される画像解析処理
を示すフローチャートである。
【図6】 総合判定部によって実行される総合判断処理
を示すフローチャートである。
【図7】 第1評価値を算出するための各パラメータの
定義及び算出式を示す図である。
【図8】 第2評価値を算出するための各パラメータの
定義及び算出式を示す図である。
【図9】 複合型監視装置の設置状態とそれにより取得
される画像とを示す概念図である。
【符号の説明】
10 カバー、12 画像センサ、14 赤外線セン
サ、18 レンズ、20フレネルレンズ、30 演算処
理部、32 画像解析部、34 受光波形解析部、36
総合判定部、38 出力部。
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA07 AB02 BC05 BC11 5C054 CA05 CC05 CE01 CE06 CE11 DA09 EA01 EB05 ED06 EF06 FC01 FC13 FC15 HA19 5C084 AA01 AA02 AA07 AA08 BB05 BB32 BB40 DD12 DD42 DD57 DD58 GG42 GG43 GG52 GG57 GG78 5J084 AA02 AA05 AA07 AB07 AD05 BA32 BB02 BB06 CA53 CA61 CA65 EA05 5L096 AA09 BA02 CA02 FA66 HA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視領域からの赤外線を検出し、検出信
    号を出力する赤外線センサと、 前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する撮像センサ
    と、 前記検出信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領
    域の監視を行う監視手段と、 前記画像情報に基づいて、前記赤外線センサから目的物
    体までの距離を判定する距離判定手段と、 前記距離に基づいて、前記赤外線センサの感度又は前記
    検出信号の処理条件を調整する調整手段と、 を含むことを特徴とする複合型監視装置。
  2. 【請求項2】 請求項2記載の装置において、 前記赤外線センサ及び前記撮像センサは、前記監視領域
    を斜めに見下ろす位置に設置され、 前記距離判定手段は、前記撮像センサにより撮像された
    画像を遠近方向に複数の区分に分割し、目的物体像が属
    する区分に応じて前記距離を判定することを特徴とする
    複合型監視装置。
  3. 【請求項3】 監視領域からの赤外線を検出し、検出信
    号を出力する赤外線センサと、 前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する撮像センサ
    と、 前記検出信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領
    域の監視を行う監視手段と、 前記画像情報に基づいて、前記監視領域内を移動する目
    的物体の速度を判定する速度判定手段と、 前記速度に基づいて、前記赤外線センサの感度又は前記
    検出信号の処理条件を調整する調整手段と、 を含むことを特徴とする複合型監視装置。
  4. 【請求項4】 監視領域からの赤外線を検出し、検出信
    号を出力する赤外線センサと、 前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する撮像センサ
    と、 前記検出信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領
    域の監視を行う監視手段と、 前記画像情報に基づいて、前記赤外線センサから目的物
    体までの距離及び目的物体の速度を判定する判定手段
    と、 前記距離及び前記速度に基づいて、前記赤外線センサの
    感度又は前記検出信号の処理条件を調整する調整手段
    と、 を含むことを特徴とする複合型監視装置。
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