JP5357668B2 - 侵入者検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主としてベランダやバルコニからの侵入者を検知する侵入者検知装置に関するものである。
従来から、視野内の空間を撮像するとともに視野内について画素値を距離値とする距離画像を生成する距離画像センサを用いて侵入警戒を行う技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、距離画像センサを室内に配置するとともに、窓のような開口部を含む領域を距離画像センサにより撮像し、隣接する画素間の距離値の差が所定のしきい値以上になる部位を、建物の壁と開口部との境界部分の画素として抽出している。さらに、開口部の外側については検知領域から除外して、開口部よりも内側に検知境界を設定し、検知境界よりも近距離側の物体が占める画素数を検出することにより、開口部からの侵入者があると判断している。
特開2006−48157号公報
ところで、特許文献1に記載された技術では、距離画像センサから開口部までの距離を検出し、開口部よりも近距離側に侵入する物体について、当該物体が占める画素数が一定値を超えるという条件でのみ侵入者と判断しているから、室内への侵入者は判別可能ではあるが、他の場所に転用することができないという問題を有している。
とくに、ベランダやバルコニのように、エアコンの室外機のような常置される物体や、洗濯物のような仮置される物体が混在して存在する場合に、侵入者か否かの判別が困難になる。また、開口部から侵入する侵入者と、開口部に近付く家人との識別が十分にできるとは言えないという問題も有している。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、とくにベランダやバルコニのように様々な物体が置かれたり野鳥や猫のような小動物が侵入したりすることのある場所でも誤認することなく侵入者を検出することができる侵入者検知装置を提供することにある。
本発明は、上述の目的を達成するために、撮像手段の視野に発光源から信号光を投光するとともに、撮像手段の視野内の物体による信号光の反射光を撮像手段で受光し、投光から受光までの時間差により物体までの距離を検出して画素値を距離値とする距離画像を出力する距離画像センサと、距離画像を用いることにより、撮像手段の視野において距離値が得られる近傍領域と通常は物体による反射光が得られない遠方領域との境界に沿って遠方領域に3次元の警戒エリアを設定するとともに、警戒エリアを除く撮像手段の視野を3次元の監視エリアとするエリア設定手段と、距離画像センサから時間経過に伴って出力される複数の距離画像により警戒エリアと監視エリアとにおける物体の振る舞いを監視し、物体の振る舞いから物体の種別を判別する判別手段とを備えることを特徴とする。
判別手段は、警戒エリアにおいて最初に物体が検出されたときに、物体が検出される直前の距離画像において前記監視エリアにおいて物体が検出されていなければ、当該物体を侵入者の候補と判別するのが望ましい。
また、判別手段は、警戒エリアにおいて最初に物体が検出されたときに、物体が検出される直前の距離画像において監視エリアにおいて物体が検出されていれば、当該物体を侵入者以外と判別するのが望ましい。
さらに、判別手段は、物体の3次元の形状を距離画像から検出し、規定時間内における形状の変化が所定の範囲内であるとともに、規定時間内において物体の代表点の位置の移動が規定の範囲内であるときに、物体を非生物と判別するのが望ましい。
あるいはまた、判別手段は、物体の体積および3次元の形状を距離画像から検出し、体積が規定の判定値以下であって体積と形状との少なくとも一方について規定時間内における変化が所定の範囲内であるとともに、規定時間内において物体の代表点の位置の移動が規定の範囲を超えているときに、物体を小動物と判別するのが望ましい。
本発明の構成によれば、信号光を投光するとともに信号光の物体による反射光が入射することにより物体までの距離を検出して距離画像を生成し、撮像手段の視野において距離値が得られる近傍領域と通常は物体による反射光が得られない遠方領域との境界に沿って遠方領域に3次元の警戒エリアを設定し、さらに、警戒エリアを除く撮像手段の視野を3次元の監視エリアとしているから、撮像手段の視野内において、警戒エリアと監視エリアとを自動的に設定することができるという利点がある。警戒エリアは、視野内に物体が存在していても信号光の反射光が得られない遠方領域であるから、通常は人が存在し得ない領域であって、警戒エリアにおいて物体が検出された場合には、侵入者である可能性が高くなる。このような警戒エリアを自動的に設定するから、侵入者の有無の可能性を監視する警戒エリアの設定するにあたって、利用者は撮像手段を適正な場所に設置するだけの簡単な作業で校正作業を伴う必要がなく、容易に使用することができるという利点を有する。
遠方領域と近傍領域とは、たとえば、建物に付設したベランダやバルコニのように建物から離れる遠方側において一部が開放されている空間において形成される。すなわち、開放空間(ベランダやバルコニの外側空間)である遠方領域と非開放空間(ベランダやバルコニの内側空間)である近傍領域との境界が撮像手段の視野内に含まれるように撮像手段を設置すれば、遠方領域と近傍領域との境界に基づいて警戒エリアが自動的に設定されることになる。この場合、ベランダやバルコニへの外部からの侵入者は必ず警戒エリアを通過するから、侵入者を検知することができる。
しかも、視野内を警戒エリアと監視エリアとに分けるとともに、距離画像センサから時間経過に伴って出力される複数の距離画像により警戒エリアと監視エリアとにおける物体の振る舞いを監視し、物体の振る舞いから物体の種別を判別するから、侵入者と他の物体とを高い精度で判別することができ、侵入者を他の物体と誤認する可能性を大幅に低減することができる。
警戒エリアにおいて物体が検出されたときに、直前の距離画像で監視エリアにおいて物体が検出されていなければ侵入者の候補と判別する構成では、侵入者は遠方領域から侵入するという知識を利用して、侵入者の候補を判別していることになる。すなわち、ベランダやバルコニのような空間では、侵入者は外側空間から侵入してくるから、警戒エリアにおいて物体が検出される以前に、内側空間である監視エリアにおいて物体が存在していなければ、当該物体を侵入者の候補とみなすことができる。
また、警戒エリアにおいて物体が検出されたときに、直前の距離画像で監視エリアにおいて物体が検出されていれば侵入者以外と判別する構成では、建物内から外に出る家人であれば、警戒エリアにおいて検出される前に監視エリアを通過するという知識を利用することにより、当該物体を家人とみなすことができる。このように、知識を利用することにより、家人と侵入者とを判別することができる。
規定時間内における物体の3次元の形状の変化が小さく物体の代表点の位置の移動が少ない場合に、物体を非生物と判別する構成では、監視エリアに置かれた物体を家人やペットや野鳥などと誤認することを防止できる。たとえば、ベランダやバルコニであれば、洗濯物などを誤認することを防止できる。
物体の体積が比較的小さく、体積と3次元の形状との少なくとも一方の変化が少なく、しかも物体の代表点の移動が多い場合に、物体を小動物と判別するの構成では、警戒エリアに野鳥が飛来したり猫のような小動物が存在したりする場合に、侵入者と誤認することを防止できる。
実施形態を示すブロック図である。 同上の動作説明図である。 同上の使用例を示す斜視図である。 同上の設置例を示す斜視図である。 同上の動作例を示す図である。
本発明の侵入者検知装置は、画像を構成する画素の値が距離値である距離画像を用いて画像内に侵入者が存在するか否かを判別する構成を採用している。本発明では、主として住宅のベランダやバルコニに外部から侵入する侵入者を検知することを目的としており、距離画像において侵入者を警戒する範囲を自動的に設定する技術と、距離画像での物体の振る舞いに関する知識を用いて物体の種類を判別する技術とを用いることで、侵入者か否かの判別を行うことを可能にしている。
以下の説明では、まず距離画像を生成する構成について説明した後、距離画像を用いて侵入者を警戒する構成について説明する。
距離画像の生成には、撮像手段の視野に発光源から赤外線のような信号光を投光し、視野内に存在する物体(人を含む)での反射光を撮像手段で受光し、投光から受光までの時間差に相当する情報を用いることにより、物体までの距離を検出する飛行時間法(Time Of Flight)の原理を用いる。すなわち、発光源から信号光を投光するとともに、信号光を投光している空間を撮像手段で撮像し、撮像手段の出力を用いて物体までの距離を検出するアクティブ型の距離画像センサを用いる。
発光源からは時間経過に伴って強度が変化する信号光(変調光)を出射し、物体で反射され撮像手段で受光された信号光と投光した信号光との位相差を、投光から受光までの時間差に相当する情報として用いる。信号光の変調波形には、正弦波、三角波、鋸歯状波、方形波などを用いることができる。正弦波、三角波、鋸歯状波を用いる場合には信号光の周期を一定周期とする。
また、方形波を用いる場合には信号光の周期を一定周期とするほか、オン期間(発光源の投光期間)とオフ期間(発光源の非投光期間)との比率を乱数的に変化させる技術を採用することも可能である。後者の構成については詳述しないが、オン期間とオフ期間とを多数回繰り返すことにより、乱数性によってオン期間とオフ期間とが1対1とみなせることを利用する。この動作では、周期性を有する周囲光の影響を軽減できる。
撮像手段は、複数個の画素が2次元に配列された撮像素子を備える。撮像素子は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサとして提供されている濃淡画像を撮像するための周知構成のものを用いることができる。この種の撮像素子を用いる場合には、周囲光による飽和を防止し、かつ信号光の成分を検出することができるように、波長選択フィルタおよび減光フィルタを用いるとともに、信号光の強度を高め、さらに距離を計測する範囲を近距離(数m程度)とすることが望ましい。
周囲光の影響を軽減するには、距離画像センサに適した構造を有するように専用に設計された撮像素子を用いることが望ましい。この種の撮像素子としては、たとえば、周囲光成分に相当する電荷を廃棄し、信号光成分に相当する電荷を集積することによって、周囲光による飽和を防止する構成が知られている。この種の撮像素子を用いることにより、受光領域で生成した電荷のうち信号光ではない環境光ないし周囲光の成分を低減させることができ、信号光成分に対するダイナミックレンジを大きくとることが可能になる。
撮像素子は、複数個の画素(受光領域)を有し、各受光領域では受光強度に応じた電荷量の電荷を生成する。また、受光領域ごとの受光感度が電気信号により制御可能であり、以下に説明するように信号光を受光するタイミングを制御することにより、投光と受光との位相差を含む情報を検出することができる。また、撮像素子では、各受光領域で生成された電荷を信号光の変調周期の整数倍(たとえば、10000周期)の期間に亘って蓄積した後に、外部に取り出すことにより異常値の発生を抑制している。
以下では、理解を助けるために距離画像センサの一構成例として下記構成を想定して説明するが、この構成は本発明を限定する趣旨ではなく、信号光の変調波形、撮像素子の構成、撮像素子の制御などに関して、周知の種々の距離画像センサに提供された構成を用いることができる。
以下の説明で用いる距離画像センサ10は、図1に示すように、光(近赤外線を用いるのが望ましい)を出射する発光源1と、対象空間からの光を受光する撮像素子2とを備える。発光源1には、発光ダイオードやレーザダイオードのように入力の瞬時値に比例した光出力が得られる発光素子を用いる。また、発光源1から出射する光量を確保するために、発光源1は適数個の発光素子を用いて構成される。
発光源1は、発光源1から出力された信号光を対象空間に投光する投光光学系3とともに投光手段を構成している。また、撮像素子2は、対象空間からの光を撮像素子2に入射させる受光光学系4とともに撮像手段を構成している。投光光学系3と受光光学系4とは互いに近接して配置してあり、投光光学系3と受光光学系4との距離は視野に対して実質的に無視することができるものとする。
距離画像センサ10には、発光源1を駆動するための変調信号を出力する変調信号生成部5と、変調信号生成部5から出力された変調信号に基づいて撮像素子2での受光タイミングを規定する受光タイミング信号を生成するタイミング制御部6と、撮像素子2から出力された受光信号を用いて対象空間に存在する物体までの距離を求めて距離画像を生成する距離画像生成部7とが設けられる。
変調信号生成部5は、出力電圧が一定周波数(たとえば、20MHz)の正弦波形で変化する変調信号を生成し、変調信号を発光源1に与えることにより、図2(a)(b)のように光出力が正弦波状に変化する信号光が発光源1から出射される。発光源1として発光ダイオードを用いる場合には、電流制限抵抗を介して発光ダイオードに変調信号の信号電圧を印加することにより、発光ダイオードの通電電流を変化させ信号光を出射させる。
撮像素子2は、電子シャッタの技術を用いることで、受光タイミング信号に同期する期間にのみ受光強度に応じた電荷を生成することが可能になっている。また、受光領域で生成された電荷は、遮光された蓄積領域に転送され、蓄積領域において変調信号の複数周期(たとえば、10000周期)に相当する蓄積期間に蓄積された後、撮像素子2の外部に受光出力として取り出される。
タイミング制御部6では、変調信号に同期する受光タイミング信号を生成する。ここでは、変調信号の1周期における異なる4位相を規定し、各位相ごとに一定時間幅の受光期間を設定する4種類の受光タイミング信号を生成するとともに、蓄積期間ごとに4種類の受光タイミング信号のうちの各1種類の受光タイミング信号を撮像素子2に与える。
すなわち、1種類の受光タイミング信号で規定した受光期間において受光領域で生成した電荷を1回の蓄積期間において蓄積し、蓄積後の電荷を受光出力として撮像素子2の外部に取り出す処理を4回繰り返し、4回の蓄積期間で4種類の受光タイミング信号に対応する受光出力を撮像素子2の外部に取り出す。
いま、図2(c)のように、受光タイミング信号を変調信号の1周期において90度ずつ異なる位相で規定しているものとする。この場合、各受光タイミング信号に対応する受光出力(電荷量)を、それぞれA0,A1,A2,A3とするときに、位相差ψ〔rad〕は下式で表される。
ψ=(A0−A2)/(A1−A3)
変調信号の周波数をf〔Hz〕とすれば、投光から受光までの時間差Δtは位相差ψを用いて、Δt=ψ/2π・fと表されるから、光速をc〔m/s〕とすると、物体までの距離は、c・ψ/4π・fと表すことができる。
すなわち、4種類の受光出力(電荷量)A0〜A3により物体までの距離を求めることができる。なお、受光期間の時間幅は、受光領域において適正な受光量が得られるように、適宜に設定することができる(たとえば、変調信号の4分の1周期に相当する時間幅とすることができる)。ただし、各受光期間の時間幅は互いに等しくすることが必要である。
距離画像生成部7では、受光出力(電荷量)A0〜A3に基づいて位相差ψを求め、距離に換算する上述の処理のほか、以下に説明する処理も行うことができる。距離画像生成部7はコンピュータを用いて構成され、上述した処理はコンピュータでプログラムを実行することにより実現される。また、距離画像生成部7だけではなく、発光源1および撮像素子2を除く構成は、コンピュータを用いて実現される。
なお、上述の動作例では、4種類の受光タイミング信号を用いているが、3種類の受光タイミング信号でも位相差ψを求めることができ、環境光ないし周囲光が存在しない環境下では、2種類の受光タイミング信号でも位相差ψを求めることが可能である。
また、上述の動作では、1画素について1個の受光領域を用いているから、4種類の受光出力(電荷量)A0〜A3を撮像素子2から取り出すために4回の蓄積期間が必要であるが、1画素について2個の受光領域を設ければ、変調信号の1周期で2種類の受光タイミング信号に対応する電荷を生成することが可能になるから、撮像素子2から2種類の受光タイミング信号に対応した受光出力を1回で読み出すことが可能になる。同様に、1画素に4個の受光領域を設ければ、変調信号の1周期で4種類の受光タイミング信号に対応する電荷を生成し、4種類の受光タイミング信号に対応する受光出力を1回で読み出すことが可能になる。
上述した距離画像センサ10は、対象空間からの光を受光するための受光素子として複数個の画素が2次元配列された撮像素子2を用いているから、各画素の画素値として距離値を求めることにより距離画像が生成されることになる。生成された距離画像はコンピュータのメモリに格納される。
本実施形態は、上述したように、ベランダやバルコニ(以下では、ベランダとバルコニとの総称として「ベランダ」と記載する)への侵入者を判別することが目的であって、そのため、まず距離画像センサ10で生成された距離画像内において侵入者を警戒する範囲を設定する。
ベランダにおいて侵入者を警戒する範囲は、図3に示すように、一般に、ベランダVには外周に囲いFがあり、侵入者は囲いFを越えて侵入するという知識を用いて設定する。すなわち、囲いFの近傍に警戒エリアE1を設定すれば、侵入者を警戒する必要条件として、人が警戒エリアE1に存在するという条件を用いることができる。
警戒エリアE1は囲いFの近傍に設定する必要があり、侵入者は囲いFの上を通過すると考えられる。したがって、囲いFの境界Bを検出することにより、当該境界Bを基準にして警戒エリアE1を自動的に設定することができる。本実施形態では、距離画像センサ10の特性を利用することによって、囲いFの境界Bを検出することを特徴の一つにしている。
すなわち、図4に示すように、ベランダVの内側から外側に向かう距離を計測するように距離画像センサ10を建物に配置すると、距離画像センサ10の視野内において、囲いFの内側についてはベランダVの床や囲いFによる反射光が撮像素子2に入射するが、囲いFの外側については開放されているから通常は物体による反射光が得られず反射光が撮像素子2に入射しない。このことから、距離画像センサ10の視野には、距離値が得られる近傍領域と、距離値が得られない遠方領域とが形成されると言える。
また、距離画像センサ10は、発光源1から投光する信号光の変調周期や、信号光が物体で反射されることによる反射光を撮像素子2で検出可能な感度などの仕様により、計測可能な距離範囲に制限を有している。たとえば、上述した構成例のように変調波形が正弦波であり、変調周波数が20MHzであるとすれば、計測可能な距離範囲は、最大で7.5mになる。すなわち、上述したように、位相差ψに対して、物体までの距離がc・ψ/4π・fであるから、計測可能な最大距離は、ψ=2πのときのc/2fであり、c=3×10m、f=2×10Hzを代入することで、最大距離は7.5mになる。
上述のようにして求められる近傍領域と遠方領域との境界は、図3のように、囲いFの境界Bとほぼ一致するから、近傍領域と遠方領域との境界を囲いFの境界Bとして代用可能である。そこで、距離画像センサ10で生成された距離画像をエリア設定手段11に与える。エリア設定手段11では、近傍領域と遠方領域との境界を基準に用い、この基準に対して遠方領域に3次元の警戒エリアE1を設定する。
警戒エリアE1を正確に設定するには、距離画像における座標系と、実空間に規定される座標系との間の座標変換を行うことが望ましいが、座標変換を行わずに距離画像の座標系を用いて警戒エリアE1を設定してもよい。座標変換を行う場合は、距離画像センサ10について設置場所とベランダにおける基準線(たとえば、囲いFの縦横の直線部分)との関係を用いてキャリブレーションを行う必要がある。
なお、距離画像における座標系は、撮像素子2の各受光領域から受光光学系4の中心を通して視野の各部位を見込む方向と距離とで位置を特定する極座標系であり、囲いFの境界Bを扱う場合には実空間において直交座標系を規定することが望ましい。したがって、極座標系から直交座標系への座標変換を行うことになる。この場合、互いの座標系での座標軸の向きの関係についてキャリブレーションが必要である。
警戒エリアE1は、囲いFの上方に囲いFの上縁に沿って形成される。また、囲いFに連続する壁Wがある場合は、警戒エリアE1の一部は壁Wの端縁に沿って壁Wの内側に形成される。警戒エリアE1は、囲いFの厚み寸法程度(15〜30cm)の奥行きで、人の胸部から頭頂までの高さ寸法程度(30〜50cm)の高さに設定される。距離画像を用いることにより、上述のように、距離画像センサ10の視野内に3次元で区切った警戒エリアE1を設定することができるのである。エリア設定手段11では、距離画像センサ10の視野内において、警戒エリアE1を除く部位は、3次元の監視エリアE2として扱う。すなわち、エリア設定手段11において、距離画像センサ10で生成された距離画像を用いて警戒エリアE1と監視エリアE2とが自動的に設定される。
上述のように、エリア設定手段11により警戒エリアE1と監視エリアE2とを設定すると、時間経過に伴って出力される複数の距離画像を用いることにより、警戒エリアE1と監視エリアE2とにおける物体の振る舞いを監視することができ、物体の振る舞いにより物体の種別を判別することが可能になる。
警戒エリアE1と監視エリアE2とを用いた物体の種類の判別は、判別手段12において行う。判別手段12は、エリア設定手段11とともにコンピュータを用いて構成されている。判別手段12では、複数種類の条件が規定されており、規定された条件を満足するか否かにより距離画像センサ10の視野内の物体の種別を判別する。
本実施形態の判別手段12において判別する物体としては、侵入者、家人、常置されている物体、仮置されている物体、野鳥や猫のような小動物を想定している。物体の有無については、異なる時刻に生成された距離画像の差分画像を用いることにより、視野内での物体の出現や移動を検出する。すなわち、図5(a)のような背景画像としての距離画像を生成して警戒エリアE1と監視エリアE2とを設定しておき、図5(b)のような背景画像に対する差分画像において侵入者などの有無を検出する。
また、検出された物体の表面の3次元形状と、3次元形状に対する知識とを用いることにより、直方体や回転楕円体のような単純な幾何学形状の組み合わせによるモデルを生成し、生成したモデルにより物体の体積を評価する。モデルから求めた体積は、物体の正確な体積ではないが、物体の体積の目安として用いることができる。
時系列で得られる複数枚の距離画像において、物体の形状や体積は、物体の位置とともに、異なる距離画像において同じ物体か否かの判断に用いられる。すなわち、時系列において隣り合う一対の距離画像において物体の位置が所定範囲(移動する物体の最大速度に基づいて設定される範囲)内であれば、同一の物体である可能性があり、さらに形状および体積の変化が所定範囲(実質的に同じとみなせる範囲)内であれば、同一の物体と判断される。
侵入者については、侵入者は遠方領域から侵入するという知識に基づいて判別する。すなわち、時間経過に伴って得られる距離画像のいずれかにおいて警戒エリアE1における物体の存在が最初に検出されたときに、時系列における直前の距離画像の監視エリアE2で同じ物体が検出されていなければ、ベランダの外部から移動してきた物体であると判定する。このような物体は、野鳥や猫のような小動物である可能性を残しているが、侵入者である可能性があるから、侵入者の候補と判別する。
ここで、直前の距離画像は、1枚の距離画像を用いる場合に限らず、直前の複数枚の距離画像を用いてもよい。直前の複数枚の距離画像を用いると、仮に監視エリアE2において物体が検出されていたとしても、物体の移動方向を検出することにより、ベランダの外側からの侵入か、建物内からベランダに出てきたかの判別が可能になる。つまり、外側から侵入してきた物体であれば侵入者の候補として扱い、建物内からベランダに出てきた場合は家人として扱う。直前の複数枚の距離画像の監視エリアE2において移動する物体が検出されていなければ、警戒エリアE1で検出された物体は侵入者の候補と判別される。
同様にして、警戒エリアE1で最初に物体が検出されたときに、時系列における前後の複数枚の距離画像を用いることで、物体の移動の向きを監視してもよい。この場合、警戒エリアE1で検出された物体を追跡することができるから、直前の距離画像を用いた判別結果と、直後の距離画像から得られる物体の移動の向きとを合わせて用いることにより、侵入者の候補か否かを判別することができ、物体が侵入者の候補であるか否かを高い精度で判別することが可能になる
上述のようにして、判別手段12では、警戒エリアE1における物体の存在が検出された最初の距離画像に対する直前の距離画像の監視エリアE2において、同じ物体と推定される物体が検出されていなければ侵入者の候補と判別し、同じ物体と推定される物体が検出されていれば侵入者以外であると判別する。要するに、侵入者であれば、監視エリアE2を通過せずに警戒エリアE1に侵入するという知識と、家人であれば、監視エリアE2を通過して警戒エリアE1に侵入するという知識とを用いることにより、家人のような侵入者以外の物体と、侵入者の候補とを判別する。
ところで、侵入者の候補と判別された物体であっても、野鳥や猫のような小動物である可能性を排除できない。つまり、この種の小動物もベランダの外部から侵入してくる場合があるから、いずれかの距離画像において警戒エリアE1で物体が初めて検出されたときに、直前の距離画像において同じ物体と推定される物体が監視エリアE2において検知されていない可能性がある。
そこで、判別手段12では、距離画像から形状や体積を計測することができる点を利用し、物体の形状のモデルと、モデルから求めた体積との少なくとも一方を用いることにより、侵入者と小動物との識別を行う。また、この場合に物体のモデルについて代表点の移動を評価し、代表点が規定の範囲を超えて移動しているときに、静止している物体や洗濯物のように所定範囲内で揺れ動く物体ではなく、小動物であると判別する。物体の代表点としては、たとえば、モデルの重心点を用いる。
要するに、小動物か侵入者かにかかわらず移動し、かつ小動物であれば侵入者とは形状と体積とが異なるという知識を用いることにより、洗濯物のような物体との識別を行い、かつ小動物を侵入者と識別するのである。また、侵入者の候補には、小動物を含んでいるが、小動物を分離することができるから、小動物でなければ侵入者と判別することができる。
判別手段12では、上述した知識を用いることにより、侵入者、家人、小動物の判別が可能になるが、距離画像内には仮置されている物体(たとえば、洗濯物)も存在する可能性があるから、このような物体を侵入者などと誤認しないためには、このような物体を判別することが必要である。
そこで、判別手段12では、距離画像から検出した物体の形状について、規定時間(たとえば、洗濯物が揺れているときの周期程度)内における形状の変化が所定の範囲(たとえば、洗濯物が揺れている状態を許容する程度の範囲)内であれば、実質的に同じ物体であると判断する。形状の変化の範囲は、たとえば、物体のモデルについて重心の全周囲における表面までの距離の差分の総和を求めることにより評価することができる。距離の差分の総和については符号を考慮する必要がないように、差分の絶対値の総和を用いるか、差分を二乗した総和の平方根を用いる。
上述のようにして、異なる距離画像において実質的に同じ物体と判断された物体について、規定時間内における物体の代表点の位置の移動を検出し、代表点の位置が規定の範囲内(たとえば、洗濯物が揺れる範囲内)であるときに、当該物体を非生物と判別する。物体の代表点の位置の移動に関しては、位置の移動平均を求め、移動平均の変化を検出してもよい。移動平均は、たとえば1秒毎に求める。
以上説明したように、判別手段12では、距離画像から得られる物体の特徴量(形状、体積、位置、時間変化など)と、警戒エリアE1および監視エリアE2と物体との関係とに関する種々の知識を用いることにより、物体の種別を判別することができる。上述した物体の種別は一例であり、必要に応じて他の知識を用いて他の物体を判別するようにしてもよい。
判別手段12により物体の種類が判別されると、必要に応じて物体の種類に応じた報知や威嚇を行う。たとえば、侵入者に対しては、音や光による威嚇を行うとともに、家人や軽微会社への報知を行う。また、小動物に対しても音や光による威嚇を行えばよい。侵入者に対する威嚇と小動物に対する威嚇とは、異なる種類とするのが望ましい。
なお、上述の動作例では、警戒エリアE1および監視エリアE2を設定するとともに背景画像を生成する設定モードと、侵入者を警戒する警戒モードとの2つの動作モードを利用者が切り替えることを想定しているが、装置の設置後において電源を投入すると自動的に設定モードになり、設定終了後に警戒モードに移行する構成としてもよい。
1 発光源
2 撮像素子(撮像手段)
3 投光光学系
4 受光光学系(撮像手段)
10 距離画像センサ
11 エリア設定手段
12 判別手段
E1 警戒エリア
E2 監視エリア

Claims (5)

  1. 撮像手段の視野に発光源から信号光を投光するとともに、撮像手段の視野内の物体による信号光の反射光を撮像手段で受光し、投光から受光までの時間差により物体までの距離を検出して画素値を距離値とする距離画像を出力する距離画像センサと、距離画像を用いることにより、撮像手段の視野において距離値が得られる近傍領域と通常は物体による反射光が得られない遠方領域との境界に沿って遠方領域に3次元の警戒エリアを設定するとともに、警戒エリアを除く撮像手段の視野を3次元の監視エリアとするエリア設定手段と、距離画像センサから時間経過に伴って出力される複数の距離画像により警戒エリアと監視エリアとにおける物体の振る舞いを監視し、物体の振る舞いから物体の種別を判別する判別手段とを備えることを特徴とする侵入者検知装置。
  2. 前記判別手段は、前記警戒エリアにおいて最初に物体が検出されたときに、物体が検出される直前の距離画像において前記監視エリアにおいて物体が検出されていなければ、当該物体を侵入者の候補と判別することを特徴とする請求項1記載の侵入者検知装置。
  3. 前記判別手段は、前記警戒エリアにおいて最初に物体が検出されたときに、物体が検出される直前の距離画像において前記監視エリアにおいて物体が検出されていれば、当該物体を侵入者以外と判別することを特徴とする請求項1又は2記載の侵入者検知装置。
  4. 前記判別手段は、物体の3次元の形状を距離画像から検出し、規定時間内における形状の変化が所定の範囲内であるとともに、規定時間内において物体の代表点の位置の移動が規定の範囲内であるときに、物体を非生物と判別することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の侵入者検知装置。
  5. 前記判別手段は、物体の体積および3次元の形状を距離画像から検出し、体積が規定の判定値以下であって体積と形状との少なくとも一方について規定時間内における変化が所定の範囲内であるとともに、規定時間内において物体の代表点の位置の移動が規定の範囲を超えているときに、物体を小動物と判別することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の侵入者検知装置。
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