JP3960712B2 - 複合型監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複合型監視装置に関し、特に、マイクロ波センサ及び画像センサを備えた監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来から、各種の監視装置が利用されている。例えば、画像センサを利用した監視装置では、画像センサが部屋の天井などに設置され、部屋の様子が斜め上方から監視される。例えば、フレーム間での画像の差分を演算すれば動き成分を抽出でき、そのような差分画像から部屋に侵入した人物を検知可能である。しかし、画像センサを用いた場合、車のヘッドライト等からの光を受けるとハレーションを生じ、その状態では人体の検知が困難となる。また、監視領域において影や太陽光の変化があると、それを人体と誤検知してしまうという問題がある。
【0003】
その一方、マイクロ波による監視によれば、上記の問題の影響を受けにくいが、空間分解能を有していないので、センサから遠方の人体とセンサ直近のねずみなどの小動物とを区別困難であるという問題が指摘される。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、マイクロ波センサと画像センサとを併用し、信頼性の高い目的物体の検出を行うことにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、画策が行われた場合にそれを判定できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、監視領域に対してマイクロ波を送受波し、受信信号を出力するマイクロ波センサと、前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する画像センサと、前記受信信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視部と、を含むことを特徴とする監視装置に関する。
【0007】
上記構成によれば、マイクロ波による監視及び撮像による監視のそれぞれの特質を巧みに利用して、精度の高い目的物体の監視を行うことができる。すなわち、マイクロ波による監視によれば、特に物体の動きに注目した監視を行え、その一方、撮像による監視によれば、特に物体の大きさを考慮した監視を行える。よって、例えば、マイクロ波の検出を妨害する画策が施され、あるいはハレーション等が発生しても、両監視結果に基づいて誤報や失報の可能性を著しく低減できる。
【0008】
前記監視部は、前記受信信号を解析する波形解析手段と、前記画像情報を解析する画像解析手段と、波形解析結果及び画像解析結果に基づいて人体判定を行うとともに、前記波形解析結果が画策判定用のしきい値を越えており且つ前記画像解析結果が画策可能性を示している状態が時間的に継続した場合に画策判定を行う統合判定手段と、を含む。
【0009】
本発明は、監視領域に対してマイクロ波を送受波し、受信信号を出力するマイクロ波センサと、前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する画像センサと、前記受信信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視部と、を含み、前記監視部は、前記受信信号を解析する波形解析手段と、前記画像情報を解析する画像解析手段と、波形解析結果及び画像解析結果に基づいて人体判定を行う統合判定手段と、を含み、前記波形解析手段は、前記受信信号に基づいて、目的物体の存在確率を示すマイクロ波人体値と、前記画像情報の評価のための画像重みと、を演算し、前記画像解析手段は、前記画像情報に基づいて、目的物体の存在確率を示す画像人体値と、前記受信信号の評価のためのマイクロ波重みと、を演算し、前記統合判定手段は、前記マイクロ波人体値を前記マイクロ波重みによって重み付けした値と、前記画像人体値を前記画像重みによって重み付けした値と、に基づいて、人体判定を行うことを特徴とする複合型監視装置に関する。
【0010】
上記構成によれば、受信信号及び画像情報の一方を基準として人体の存在可能性を独自に評価しながら、他方についての重みを決定でき、そして、それらの統合評価によって人体の有無を判定可能である。例えば、マイクロ波検出に対する画策が施された可能性がある場合には、画像情報についての重みを大きく設定してもよく、また、ハレーションの可能性があるような場合には、受信信号についての重みを大きくしてもよい。このような総合的評価によって、各センサの弱点を補いつつ精度のよい監視を行える。
【0011】
望ましくは、前記画像解析手段は、画像異常を判定する画像異常判定手段を含み、前記画像異常の判定結果を考慮して、前記画像人体値及び前記マイクロ波重みを決定する。また望ましくは、前記画像異常判定手段は、少なくともハレーションを判定する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1には、本発明に係る複合型監視装置の実施形態が示されており、(A)は正面から見た模式図であり、(B)は側面から見た模式図である。なお、監視領域は固定されていてもよいが、可変されるようにしてもよい。
【0014】
図1において、複合型監視装置10は防犯用として利用される。そのベース12は天井の隅などに固定設置される。ベース12とセンサカバー14によって囲まれる空間に画像センサ16及びマイクロ波センサ(基板含む)18が設けられている。ここで、センサカバー14は、画像センサ16で受光される可視光あるいは近赤外光などの光線やマイクロ波センサによって送受波されるマイクロ波を透過する部材で構成される。図1において、符号100は画像センサ16の監視領域を示し、符号102はマイクロ波センサの監視領域を示している。
【0015】
図2には、複合型監視装置10の設置状態の一例が示され、画像センサ16の監視領域100及びマイクロ波センサの監視領域102が概念的に表されている。(A)は横から見た状態を示し、(B)は上から見た状態を示している。ここで、2つの監視領域は実質的に重複している。(A)において、符号A,Bは通常、人体が存在する部位を示し、符号Cは複合型監視装置10に対して画策を施そうとして当該装置に非常に近接した人体の位置を示している。
【0016】
図3は、複合型監視装置10の全体構成を示すブロック図である。マイクロ波センサ18は、マイクロ波を送信し、物体によって反射されたマイクロ波を受信するセンサである。このマイクロ波センサ18としては各種のものを利用可能である。マイクロ波センサの出力電圧値は、一般に、移動物体がセンサに近いところを通過すればするほど大きくなり、また、移動物体の大きさが大きければ大きいほど大きくなる。画像センサ16は、監視領域の画像を撮影するセンサであり、例えばCCD、CMOSなどの撮像素子を利用可能である。
【0017】
画像センサ16からの画像情報及びマイクロ波センサ18からの受信信号(ドップラ成分に相当する受信信号)は処理部20に入力されている。ここで、この処理部20はマイコンなどによって構成される。
【0018】
処理部20において、受信波形解析部22は、受信信号の波形を解析する手段であり、後述する「MW人体値」、「画像重み」、などのパラメータを設定する。画像解析部24は、画像情報を解析し、後述する「画像人体値」、「MW重み」などのパラメータを設定する。統合判定部26は、上記の複数のパラメータに基づいて、人体の有無の判定、画策の有無の判定などを行う機能を有する。その判定結果は、出力部28を介して外部に出力されている。例えば、出力部28は警報装置や通信回線を介して監視センターに接続されている。
【0019】
図4には、波形解析の概念及び撮像タイミングが示されている。(A)には動く物体を検知した際のマイクロ波センサ18の受信波形が示されている。縦軸はドップラ成分を表す信号の電圧値である。ここで、ドップラ成分の生じていない時の電圧値を0とする。人体が監視領域に存在するか否かを判断するために、本実施形態では、2段のしきい値THv1,THv2が設けられている。ちなみに、THv1とTHv2との間には、THv1>THv2の関係がある。しきい値THv1は、画策判定用のしきい値であり、しきい値THv2は人体判定用のしきい値である。
【0020】
画像センサ16による撮像は、例えば0.5秒間隔で実行される。図4におけるT1は前画像の取得タイミングを示し、T0は現画像の取得タイミングを示している。各画像とも、次の画像の取得タイミングまでの間(期間T)で解析される。図4の(B)には、撮像フラグが示され、この撮像フラグは撮像時にセットされる。
【0021】
マイクロ波受信波形の電圧値がしきい値THv1を越えると、人体が複合型監視装置10に非常に接近しており、複合型監視装置10に画策を施す恐れがあると判断し、(C)に示す画策フラグがセットされる。この処理は符号200で示すように電圧値がしきい値THv1を越えたことを契機として、次の撮像タイミングに同期して実行されている。但し、しきい値THv1を越えた時点で画策フラグをセットしてもよい。
【0022】
次に、図5から図10を用いて監視処理の具体例について説明する。
【0023】
図5には、メインルーチンの処理フローが示されている。S101では、各種のパラメータがリセットされ、その他必要な初期設定が行われる。また、このS101では、基準画像の取得が行われる。次の撮像までの所定期間T内において、S102において、連続して入力されるマイクロ波受信波形の電圧値を取り込み、後に解析するための前処理を行う。ここでは、図6に示すように、当該期間T内における電圧値の最大値が特定されている。すなわち、S201において、電圧値が逐次的に取り込まれ、S202においてその電圧値が今までの最大値より大きいか否かが判断され、電圧値がそれまでの最大値より大きい場合に限って、S203において当該電圧値が最大値に代入され、すなわち最大値が更新される。これにより、期間T内における最大値が特定されることになる。
【0024】
図5において、S103では、画像が新たに撮影されたか否かを確認し、撮影されていない場合は再度S102が実行される。なお、画像センサ16による撮影は、期間Tごとに繰り返されている。
【0025】
S103において、画像の撮影が確認されると、S104で画像撮像フラグをONにし、S105においてマイクロ波受信波形解析が実行される。これについては後に図7を用いて詳述するが、この処理では受信波形の解析結果として「MW(マイクロウエーブ)人体値」、「画像重み」の2つのパラメータが決定される。
【0026】
図5のS106では、画像解析処理が実行され、後に図8を用いて詳述する処理が実行される。これにより、「画像人体値」、「MW重み」の2つのパラメータが決定される。その後、S107において、画像撮像フラグがリセットされる。
【0027】
S108では、後に図9を用いて詳述する処理によって、上記の各パラメータに基づいて、人体の有無及び画策の有無が判定される。S109で、画策が検出されたと判断された場合、S111で画策検出信号が外部に出力される。S109で画策がないと判断された場合は、S110に移行しS110で人体が検出されたと判断された場合、S112で人体検出信号が外部に出力される。そして、上記の処理が繰り返し実行される。
【0028】
図7には、マイクロ波受信波形解析処理フロ−が示されている。マイクロ波受信波形についての期間T内での最大電圧値に対し、S204及びS205においてしきい値THv1,THv2が比較される。
【0029】
ここで、最大電圧値がしきい値THv1よりも大きければ、すなわちマイクロ波センサ18の近傍に物体が存在する可能性があれば、画策の可能性があるので、S208が実行される。ここでは、画策フラグがセットされ、また、「MW人体値」に2が設定され、「画像重み」に5が設定される。
【0030】
なお、「MW人体値」は例えば0〜2の間の値を取り得る。その値が大きいほど、人体の存在可能性が高いことを示している。また、「画像重み」は、画像センサ16によって取得された画像情報の評価に当たっての重み付け値を示しており、それは例えば0〜5の間の値を取り得る。上記S208では、画策の可能性と人体の存在可能性の両方が考えられるがゆえに、人体値及び重みとも高い値が設定されている。
【0031】
最大電圧値がしきい値THv1以下でしきい値THv2より大きければ、人体の可能性があるものの、人体以外の動体や監視領域外の人体である可能性もあるので、S207において、「MW人体値」に1が設定され、「画像重み」に4が設定される。すなわち、中間的な設定が行われる。
【0032】
最大電圧値がしきい値THv2以下であれば、人体の可能性が低いので、S206において、「MW人体値」に0が設定され、「画像重み」に0が設定される。このように、「画像重み」を0にした結果、画像センサからの画像情報に動く物体が存在し、後述の「画像人体値」が大きな値を持っても、その値は最終的な評価から除外される。このため、光や影や虫の動きによる誤報が除去される。
【0033】
S209では、最大電圧値に0が設定される。なお、上記の各パラメータ設定方法は一例であって、各種の条件などに応じて適宜変更可能である。
【0034】
図8には、画像解析処理フローが示されている。撮像した画像が入力されると、S301において、画像の輝度分布が計算される。ここでは、例えば1画像内の画素値のヒストグラムを作成することにより、輝度分布が作成される。S302では、その輝度分布の偏りや平均輝度に基づいて、画像が真白な状態であるか、真黒な状態であるかが判断される。これは、ハレーションの発生及び画策用カバーの装着などの状態を判定するためである。真白又は真黒な画像であると判定されると、後述のS310が実行され、一方、そのような画像でないと判定された場合にはS303において画像のエッジ強度が演算される。ここで、エッジ強度は、画像の先鋭さなどを指標するものであり、上記輝度分布についての分散などを演算することによって算出可能である。
【0035】
S304では、エッジ強度がしきい値THi1と比較される。エッジ強度がしきい値THi1より小さい場合、その画像はピンボケ状態であると判定され、S310が実行される。例えば、センサカバー上に特殊な屈折作用をもった透明カバーが装着されると、上記S302の判定ではその状態を判定困難である。しかし、S304において、エッジ強度を判定基準にすれば、そのような特殊カバーの装着によるピンボケ状態を判定可能である。
【0036】
S310では、画策フラグの状態が確認される。画策フラグがONである場合は、人による画策の疑いがあり、かつ、画像センサ16の監視能力が無効にされている可能性が高いため、S312において、画策カウントを1つ加算する。また、画像による人体検出が不可能となっているため、「画像人体値」に0が設定され、画像センサが画策された状態で人体検知を行うにはマイクロ波センサ18による監視に依存する必要があるため、「MW重み」に3が設定される。
【0037】
なお、「画像人体値」は、画像情報の観点から人体が存在する可能性の大きさを指標するものであり、例えば0〜2の値を取り得る。「MW重み」は上記「MW人体値」に対する重み付け値であり、例えば0〜3の値を取り得る。
【0038】
S310において、画策フラグがOFFであると判定された場合、画像センサ16への直接の光の射し込み、すなわちハレーションの可能性がある。その場合、その画像を判定基準にすることは困難であるため、S311において、「画像人体値」に0を設定し、「MW重み」に3が設定される。このように、ハレーションの発生が危惧される場合、マイクロ波による監視が重視されるので、失報の問題を解消可能である。
【0039】
S302及びS304において、画像が真白または真黒ではなく、かつピンボケでもないと判定された場合、すなわち画像監視が有効であると判定された場合、S305において、画策フラグがOFFにされ、画策カウントに0が設定される。
【0040】
そして、S306において、動き成分を抽出するために前画像と現画像との差分演算が実行され、S307において、その差分画像の大きさや量などに基づいて、ある程度の大きさをもった動く物体があるか否かが判断される。ここで、そのような物体の存在が判定されれば、S308において、「画像人体値」に2が設定され、「MW重み」に2が設定される。その一方、ある程度の大きさをもった動く物体がないと判定された場合には、S309において「画像人体値」に0が設定され、「MW重み」に1が設定される。ここで、画像センサ16が監視可能な状態でかつ動く物体を見つけることができなくても、「MW重み」は0にならず、1に設定されるので、その状態でもマイクロ波受信波形から人体を見つけることが可能となる。例えば、人体と室内の壁面が区別できないときや、毛布などをかぶって床面をほふくしているような、人体の検出が難しい場合でも失報とはならない。
【0041】
図9には、判断処理フローが示されている。S401では、上記のように演算された各パラメータの値が入力される。すなわち、「MW人体値」、「画像重み」、「画像人体値」、「MW重み」の各値が入力される。また、画策フラグ、画策カウント、画像撮像フラグのステータスも以下の処理にあたって必要に応じて参照される。S401では、以下の計算が実行される。
【0042】
人体検出値=(画像人体値×画像重み)+(MW人体値×MW重み)・・・(1)
そして、S401では、上記の人体検出値を積算する。上記(1)式では、2つの個別評価結果が統合されており、すなわち、同じ座標系上で両者が線形加算され、人体検出値という統合値で人体の存在可能性の大きさが指標される。特に、一方を基準にして他方を重み付けする操作が行われており、単なる統合を越えた総合評価を実現できる。
【0043】
もちろん、上記の計算式は一例であって、また上記パラメータの設定も一例であって、他の手法を利用することも可能である。いずれにしても、画像の特質及びマイクロ波の特質を考慮しつつ総合判断を行うのが望ましい。
【0044】
図9のS402では、積算値が0である条件、画策カウントの値が0である条件の両方が満たされたか否かが判断される。ここで、積算値が0であり、かつ画策カウントの値が0であれば、この処理は終了し、後述のS408でのリセット処理は実行されない。一方、S402において、積算値が1以上又は画策カウントの値が1以上であれば、以下の処理が実行される。
【0045】
S403では、画策カウントの値が所定のしきい値(例えば、THj2=150とする)と比較され、画策カウントの値が所定のしきい値よりも大きければ、画策されていると判断し、S409において画策検出の判定を行う。その後、S408において、各パラメータをリセットする。
【0046】
S403において、画策カウントが所定のしきい値(THj2)より小さい場合は、S404においてタイマーをカウントし、S405においてタイマーの値が一定時間を越えたか否かが判断される。タイマーの値が一定時間(例えば、タイマーカウント値:40)を越えていれば、上記S408が実行され、タイマーの値が一定時間を越えていなければ、S406が実行される。
【0047】
S406では、積算値が所定値(例えば、THj1=30)と比較され、積算値が所定値以下であればS408のリセット処理を迂回してこの処理は終了する。一方、積算値が所定値を越えていれば、S407において、人体検出の判定を行う。そして、S408において各パラメータがリセットされる。
【0048】
よって、上記処理によれば、画策カウントがしきい値を越えた時点で画策を判定できるので、ある程度定常的に画策のおそれが検出され続けた場合にはじめて画策と判定し、誤報を防止できる。例えば、清掃などによって一時的に画像に変化が生じても、それによる誤報を防止可能である。また、上記処理によれば、人体検出値の時間的な積算値をもって、人体の存在を判定できるので、上記同様に誤報要因を排除でき、精度の高い人体検出判定を行える。
【0049】
なお、上記のように、図5において、S109で画策検出がなされたと判断された場合、S111で画策検出信号が外部に出力される。また、S109で画策がないと判断された場合は、S110に移行し、S110で人体検出がなされたと判断された場合、S112において人体検出信号が外部に出力される。
【0050】
図10には、上記処理結果がテーブルとして示されており、すなわち、マイクロ波受信波形の電圧値に基づく「MW人体値」及び「画像重み」と、画像に基づく「画像人体値」及び「MW重み」と、それらによって算出される人体検出値との関係が例示されている。
【0051】
この図10から明らかなように、画像からある程度大きさを持つ動体があると判断された場合には、人体がいて侵入の可能性が大きいと判断され、人体検出値が14,10という大きな値になる。しかし、監視している室内に射し込んだ光や影が移動した場合や、画像センサ直近を虫が動いた場合には、マイクロ波受信波形に変化がないため、人体検出値はゼロとなり、誤報は発生しない。
【0052】
画像が真黒または真白で使用できない際にマイクロ波受信波形に変化が見られた場合には、マイクロ波受信波形の変化の大きさに応じて、人体検出値は6,3という値になる。この場合、人体検出値が0でないため、画像センサに直接光が射し込んだりしてハレーションを起こしているような一時的に監視が不可能な状態であっても、人体を検出することができ、失報とはならない。
【0053】
画像から動体が確認されなかったが、マイクロ波受信波形に変化が見られた場合は、マイクロ波受信波形の変化の大きさに応じて、人体検出値は2,1という値になる。この値が0でないため、監視している室内の壁面や床面と人体との識別が困難な場合も、ある程度人体を検出することができる。
【0054】
以上のように、人体のいる可能性が高いと思われるときほど大きな人体検出値となり、それを積算した積算値を基準として一定の可能性が得られた時点で人体検出信号を出力できる。よって、突発的な外乱による誤報を排除しつつも、失報を防止できるという利点がある。特に、上記処理によれば、光、影、虫などによる誤報を防止でき、また、ハレーションが発生していても人体検出を行える。更に、侵入者が毛布などをかぶってほふく移動し、このため当該侵入者を床面と識別困難であっても、当該侵入者を検知できるという利点がある。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マイクロ波センサと画像センサとを併用し、信頼性の高い目的物体の検出を行える。特に、本発明によれば、画策が行われた場合にそれを判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る複合型監視装置の模式図である。
【図2】 マイクロ波センサ及び画像センサの監視領域を示す概念図である。
【図3】 本実施形態に係る複合型監視装置の全体構成を示すブロック図である。
【図4】 マイクロ波センサの受信波形と撮像タイミングを示す説明図である。
【図5】 メインルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図6】 マイクロ波受信波形入力処理を示すフローチャートである。
【図7】 マイクロ波受信波形解析処理を示すフローチャートである。
【図8】 画像解析処理を示すフローチャートである。
【図9】 判断処理のフローチャートである。
【図10】 人体検出値の演算結果を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 複合型監視装置、14 センサカバー、16 画像センサ、18 マイクロ波センサ、20 処理部、22 受信波形解析部、24 画像解析部、26統合判定部、28 出力部。
Claims (4)
- 監視領域に対してマイクロ波を送受波し、受信信号を出力するマイクロ波センサと、
前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する画像センサと、
前記受信信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視部と、
を含み、
前記監視部は、
前記受信信号を解析する手段であって、所定期間内における前記受信信号の最大値が画策判定用のしきい値を越えているか否かを解析する機能を有する波形解析手段と、
前記画像情報を解析する手段であって、前記画像情報によって表される画像の輝度分布に基づき画策可能性ある画像状態を判断する機能を有する画像解析手段と、
前記波形解析手段の波形解析結果及び前記画像解析手段の画像解析結果に基づいて人体判定を行うとともに、前記所定期間内における前記受信信号の最大値が前記画策判定用のしきい値を越えている状態且つ前記画策可能性ある画像状態が時間的に継続した場合に画策検出の判定を行う統合判定手段と、
を含むことを特徴とする複合型監視装置。 - 監視領域に対してマイクロ波を送受波し、受信信号を出力するマイクロ波センサと、
前記監視領域を撮像し、画像情報を出力する画像センサと、
前記受信信号及び前記画像情報に基づいて、前記監視領域の監視を行う監視部と、
を含み、
前記監視部は、
前記受信信号を解析する波形解析手段と、
前記画像情報を解析する画像解析手段と、
波形解析結果及び画像解析結果に基づいて人体判定を行う統合判定手段と、
を含み、
前記波形解析手段は、前記受信信号に基づいて、目的物体の存在確率を示すマイクロ波人体値と、前記画像情報の評価のための画像重みと、を演算し、
前記画像解析手段は、前記画像情報に基づいて、目的物体の存在確率を示す画像人体値と、前記受信信号の評価のためのマイクロ波重みと、を演算し、
前記統合判定手段は、前記マイクロ波人体値を前記マイクロ波重みによって重み付けした値と、前記画像人体値を前記画像重みによって重み付けした値と、に基づいて、人体判定を行うことを特徴とする複合型監視装置。 - 請求項2記載の装置において、
前記画像解析手段は、画像異常を判定する画像異常判定手段を含み、
前記画像異常の判定結果を考慮して、前記画像人体値及び前記マイクロ波重みを決定することを特徴とする複合型監視装置。 - 請求項3記載の装置において、
前記画像異常判定手段は、少なくともハレーションを判定することを特徴とする複合型監視装置。
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