JP2000340394A - X線発生装置及びこれを有するx線露光装置及びx線の発生方法 - Google Patents
X線発生装置及びこれを有するx線露光装置及びx線の発生方法Info
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Abstract
ー光を減圧された容器中の標的に集光することにより、
該標的を構成する材料をプラズマ化し、該プラズマから
輻射されるX線を利用するX線発生装置において、前記
材料を前記容器中に送出する標的材料送出部を送出方向
の軸周りに軸回転させる回転機構を具備する。
Description
分析装置、X線露光装置等のX線機器のX線源として好
適なX線発生装置及びこれを具備した装置に関するもの
である。
を真空容器内の標的に集光し、標的を構成する材料をプ
ラズマ化し、このプラズマから輻射されるX線を利用す
るレーザープラズマX線源(X線発生装置、以下LPXと
呼ぶ)を具備した装置がある。これは小型でありなが
ら、アンジュレーターに匹敵する程の輝度を持つため、
X線分析装置やX線露光装置等のX線機器の光源として
近年注目を集めている。
時間の運転が可能であること、飛散粒子量(デブリ)が
少ないこと等が挙げあげられる。長時間の運転を行うた
めには、標的材料の連続供給が容易であることと、標的
材料を回収し再利用できることが重要である。特に標的
材料が高価な場合には、標的材料を回収し再利用するこ
とは、装置のランニングコストを下げるために重要であ
る。
は気体や液体あるいは固体微粒子が使用されている。こ
のような形態の標的材料はノズルなどの標的材料送出部
から真空容器内に送出され、これにレーザー光を照射す
る。例えば、標的材料として常温で気体である物質を用
い(例えば窒素、二酸化炭素、クリプトン、キセノン
等)、これをノズルから噴出させて、これらの標的材料
のガスあるいはガスを断熱膨張させることにより生成し
たクラスターにレーザー光を照射する方法が用いられて
いる。これらの標的材料は常温では気体であるから、光
学素子上に堆積することがないので、光学素子の性能を
劣化させることがない。
で長時間、X線を発生させ続けると、X線強度が低下し
てしまう問題が生じることがあった。また、X線発生位
置(即ち、光源位置)が変動してしまう問題点も発生し
た。
点の原因を探った。ノズルから噴出されたガスは自由膨
張により真空容器内に広がるため、ノズルからの距離が
離れるに従って、急激にその密度が減少する。このた
め、プラズマから放出されるX線量を多くしようとする
と、ガス(クラスター)密度の大きなノズル近傍(ノズ
ルの先端から約0.数mmから数mmの位置)にプラズマを
生成する必要がある。プラズマがノズル近傍に生成され
た場合、プラズマから放出された高速の原子やイオンあ
るいは電子がノズルやノズル近傍の部材に衝突し、これ
らを削り取る。その結果、長時間に渡ってX線を発生さ
せ続けるとノズル先端部が削られ、次第にノズル先端部
とレーザー光照射部との間隔が広がってしまうことが判
った。その結果、レーザー照射部でのガス(クラスタ
ー)密度が低下し、X線強度が低下してしまうことが判
った。
はなく、レーザーの集光レンズ方向等にずれているとノ
ズルの先端が均一に削り取られずに、プラズマに近い方
が多く削られるようになる。プラズマが集光レンズ側に
生成された場合に107shot照射した後のノズル形状を
示した概略図を図2(a)に、これとは反対側にプラズ
マ生成された場合のレーザー照射後のノズル形状の概略
図を図2(b)に示す。これらの図において、細線はレ
ーザー照射前のノズル形状を、太線はレーザーを107
回照射した後のノズル形状を示している。
ー光軸方向にずれている場合を示したが、プラズマがレ
ーザー光軸と直交する方向にずれていた場合も同様に不
均一にノズル先端が削られてしまう。更に、ノズル先端
の削られ方は、生成されるプラズマの形状にも影響され
る。プラズマがレーザー光軸方向にフィラメント状に生
成された場合は、ノズルはレーザー光軸からみてU字型
に削られてしまう。
示したものである。図2(c)は、レーザー光軸に垂直
な方向から、図2(d)はレーザー光軸から見たのもで
ある。そして、細線はレーザー照射前のノズル形状を、
太線はレーザーを107回照射した後のノズル形状を示
している。このようにノズル先端の形状が非対称的な形
状となると、ガス(クラスター)の噴出方向が変化して
しまい、レーザー集光位置でのガス(クラスター)密度
が変化してしまう。その結果、X線強度が変化してしま
ったり、X線発生位置(即ち、光源位置)が変動してし
まうことが判った。
ーの生成条件を変化させ、最適クラスター生成条件から
ずれてしまうため、X線強度を低下させる原因ともなる
ことも判った。更に、標的として液体を用いる場合に
は、ノズルから連続的に噴出したり、液滴として噴出
し、これらにレーザー光を照射している。標的材料とし
て固体微粒子を用いる場合には固体微粒子をガスととも
に噴出したり、自由落下させこれにレーザー光を照射し
ている。このような場合においても、レーザー光は標的
の位置安定性が高いノズル近傍に照射される(ノズルか
ら離れていると標的の位置がばらつき、レーザー光を標
的に当てるのが困難になる)。従って、上述のような現
象が起こり、標的材料送出部であるノズル先端が削ら
れ、標的材料の送出方向が変化してしまったり、またレ
ーザー光照射位置での標的の位置安定性が悪くなり、X
線強度が不安定になることも判った。
は先端が削られてゆき、形状が当初のものと異なるよう
になるため、新しいノズルに交換することで前記問題点
の解決を試みた。しかし、従来のこの種のX線発生装置
では、ノズルの交換時にはレーザー光集光位置とノズル
の位置を人の手で再調整しなければならず、非効率的で
あり、前記問題点の実質的な解決にはならなかった。
みてなされたものであり、ノズル等の標的材料送出部の
先端が均一または対称的に削り取られるようにしたもの
である。具体的には標的材料送出部を回転させる機構を
具備することにより、標的材料送出部の先端が均一ある
いは対称的に削り取られるようにし、標的材料の送出方
向を安定させ、標的の位置安定性を向上させたものであ
る。更に、ガスやクラスターを標的材料として用いた場
合には、レーザー集光位置での標的材料の密度変化を低
減して、長期間にわたり安定にX線を取り出すことがで
きるものである。
の先端位置の測定を行う機構を具備して、標的材料送出
部を軸回転させているときにその先端位置やその方向、
あるいは標的材料送出部の先端とプラズマまでの距離が
常に一定になるように位置を制御することにより、標的
材料送出部が軸回転中であっても安定にX線を発生させ
るものである。
により、標的材料送出部の交換時に適切な位置に新しい
標的材料送出部を短時間に設置することができるように
したものである。これにより運転効率を向上させること
が可能となった。そこで本発明は、第一に「パルスレー
ザー光を減圧された容器中の標的に集光することによ
り、該標的を構成する材料をプラズマ化し、該プラズマ
から輻射されるX線を利用するX線発生装置において、
前記材料を前記容器中に送出する標的材料送出部を送出
方向の軸周りに軸回転させる回転機構を具備することを
特徴とするX線発生装置(請求項1)」を提供する。第
二に「前記標的材料送出部の位置又は先端位置を測定す
る位置測定部を具備することを特徴とする請求項1に記
載のX線発生装置(請求項2)」を提供する。第三に
「前記プラズマから輻射されるX線の発生位置を測定す
るX線発生位置測定部を具備することを特徴とする請求
項1または2に記載のX線発生装置(請求項3)」を提
供する。第四に「前記標的材料送出部の位置又は先端位
置を測定する位置測定部で測定された測定値及び/また
はX線発生位置測定部で測定された測定値に基づき前記
標的材料送出部の位置又はその先端位置が所定の位置に
なるように、前記標的材料送出部を移動する移動機構を
具備することを特徴とする請求項2または3に記載のX
線発生装置(請求項4)」を提供する。第五に「前記標
的材料送出部がノズルであることを特徴とする請求項1
または2または3または4に記載のX線発生装置(請求
項5)」を提供する。第六に「標的材料送出部から標的
材料を減圧された容器中に送出する工程と、パルスレー
ザー光を前記容器中に送出された材料からなる標的に集
光する工程と、前記標的材料の送出方向を軸として前記
標的材料送出部を軸回転させる工程とを有することを特
徴とするX線の発生方法(請求項6)を提供する。第七
に「パルスレーザー光を減圧された容器中の標的に集光
することにより、該標的を構成する材料をプラズマ化
し、該プラズマより輻射されるX線を利用するX線発生
装置であり、前記材料を送出する標的材料送出部を送出
方向の軸周りに軸回転させる回転機構を具備するX線発
生装置を有することを特徴とするX線露光装置(請求項
7)」を提供する。
器中の標的に集光することにより、標的を構成する材料
をプラズマ化し、このプラズマから輻射されるX線を利
用する本発明にかかるX線発生装置では、標的材料を標
的材料送出部から送出し、真空中に送出された標的材料
にレーザー光を照射しX線を発生させている。
に説明する。図3では、標的材料送出部としてノズル30
0が用いられている。図3ではガス状の標的材料302がノ
ズル300から真空容器(不図示)内に噴出される。標的
材料302の噴出方向は、紙面の下から上に向かう方向で
ある。噴出されたガスは、断熱膨張により急激に冷却さ
れると共に、その一部はファンデルワールス力により分
子(あるいは原子)同士が互いにくっつき合いクラスタ
ーを形成する。
図示)によりノズル300の直上でノズル先端の近傍に集
光される。しかし、プラズマ303はノズルの直上よりも
集光レンズ側に偏った位置で生成されている。ノズル30
0の側面の2カ所には、触針式の変位センサー304,305
が取り付けられており、ノズル300の傾きを計測してい
る。ノズル300の下部には回転ステージ306が取り付けら
れており、ガス噴出方向を軸に回転できるようになって
いる。その下にはX,Y,Z方向の3軸直進ステージ30
7,308,309が互いに直交するように取り付けられてい
る。更に、その下にはゴニオステージ310が取り付けら
れており、ノズルの傾きを調整している。
置(パーソナルコンピュータ等)に入力され、ノズルの
傾きが許容量以上になったときにはゴニオステージ310
を駆動してノズルの傾きが許容量以下になるように制御
される。この制御は、作業者が行ってもよい。また、ノ
ズルの位置やノズル先端からプラズマまでの距離は真空
容器(不図示)外部に置かれたCCDカメラ(不図示)に
より観測され、常にノズル位置及びノズル先端とプラズ
マの距離が一定になるように中央演算装置によりXYZ
軸ステージを駆動することにより制御されている。
により一定速度で、標的材料の送出方向の軸周りに軸回
転している。ノズルの回転中は、変位センサー304,305
あるいは真空容器外部に置かれたCCDカメラにより、ノ
ズルの位置、傾き、ノズル先端からプラズマ間での距離
が常にモニターされ、これらが許容範囲内に収まるよう
にXYZ軸ステージやゴニオステージにより制御されて
いる。
もレンズ側に生成されるため、ノズル先端はレンズ側が
より多く削り取られるが、ノズルを軸回転させることに
よりガス送出方向の軸に対して対称に削られるようにな
る。その結果、ノズル先端形状の対称性が保たれるの
で、ガスの送出方向を変えることなく、常に一定の方向
(この例では真上方向)にガスを送出させ続けることが
可能になる。これにより、レーザー集光位置でのガス密
度は一定になり、安定してX線を発生させ続けることが
できる。
を1軸方向(レーザー光軸方向)のみ行っているが、同
様な変位センサー及びゴニオステージをレーザー光軸と
直交する方向に取り付け、2軸方向で制御しても良い。
この様に2つの軸でノズルの傾きを測定し修正すること
により、ノズルが軸回転中であっても完全にガスの吹き
出し方向を一定にすることができる。
料を噴出させているが、これに限らず、液体や液滴を噴
出させたり、固体微粒子をガスとともに噴出させてもよ
い。また、自由落下させてもよい。また、標的材料は加
熱や冷却された気体や液体、固体、固体微粒子の状態で
あってもよい。更に、図3では標的材料送出部としてノ
ズルを用いているが、標的材料を送り出す機構であれば
ノズルに限定されるものではない。例えば、細線を円筒
状の部材内部からから送り出す場合(特願平10−26
5887号)には、円筒状部材を軸回転させ、その先端
位置が一定になるようにすればよい。
するが、本発明はこれらの例に限定されるものではな
い。 [実施例]図1に本発明の実施例を示す。図1は本発明
に関わるX線発生装置を上から見た概略図である。
れ、レーザー光が途中で気中放電したり、プラズマから
輻射されたX線が吸収されて著しく減衰しないような圧
力にまで減圧されている。本実施例では標的材料送出部
として、ステンレス製のガスジェットノズル103を用
い、標的材料としてクリプトンを真空容器内に噴出させ
た。ガスの噴出方向は、紙面に垂直方向で紙面の裏側か
ら表側に向けて噴出している。
ルスレーザー光101は、レンズ102でノズル103の直上0.5
mmの位置に集光され、プラズマ104を生成する。プラズ
マ104の形状は、フィラメント状でありその大きさはレ
ーザー光軸方向に約300μmであり、レーザー光軸と直
交方向に約100μmである。また、プラズマ104は、ノズ
ルの直上よりも約100μm程度集光レンズ側に生成され
ている。
膜がコートされた放物面ミラー106によって特定の波長
のX線(例えば13nm)のみ反射され、平行光とされた
後、可視光カットX線透過フィルター(例えばBe薄膜
やSi薄膜等)107を透過して次段のX線光学系へと導
かれている。ノズル103の下部には、図3を用いて説明
したようにノズルをガス噴出軸に対して軸回転するため
の回転ステージと、ノズルの位置を決定し、これを制御
するための3軸直行ステージと、ノズルの傾きを制御す
るための2つのゴニオステージからなるステージ群105
が取り付けられている。
ズル先端とプラズマの距離の検出にはCCDカメラを用い
ており、ノズル及びプラズマ像を撮影することにより確
認を行っている。これについて以下に説明する。レーザ
ー光軸から45°の方向より光源110aからの光を照明レ
ンズ111aによりノズル103上に照射し、その透過光を対
物レンズ112aで拡大し、2次元検出器(CCD1)113a上に
結像している。また、この方向と直行する方向にも照明
用の光源が置かれており、同様に照明用のレンズ111bに
よりノズル103を照明し、その透過光を対物レンズ112b
で拡大し、2次元検出器(CCD2)113b上に結像してい
る。
フィルター114a、114bが取り付けられている。また、CC
Dの出力信号は各々の画像メモリー(フレームメモリ)1
15a、 115bに取り込まれる。取り込まれた画像はモニタ
ーテレビ116a、 116bに映し出される。画像メモリーに
取り込まれた画像データは、パーソナルコンピュータ11
7に転送され、外部記憶素子(ハードディスクなど)に
保存できるようになっている。パーソナルコンピュータ
117には、ステージコントローラ118が接続されており、
このステージコントローラ118によりノズル103が取り付
けられているステージ群105の全てのステージを駆動で
きるようになっている。
り、また、X線の角度分布が所望の分布となるようにノ
ズル103の位置をステージ群105を駆動することにより決
定することができたならば、CCD1(113a)及びCCD2(113
b)で撮像されたノズル103の像を画像メモリに取り込
み、ハードディスク上に保存する(以下、これを初期ノ
ズル像と呼ぶ)。
を生成させることにより求める。プラズマからは、X線
の他に可視光も輻射する。X線の発光領域よりも可視光
の発光領域の方が広いが、X線は可視光像の最も明るい
位置あるいは可視光像の中心部分から輻射されると考え
られる。そこで、プラズマの可視光像をCCD1(113a)及
びCCD2(113b)で撮像する。このとき、プラズマからの
可視光は非常に強いので、CCDが飽和しないように減光
フィルター114a、 114bを挿入して適当な明るさになる
ようにすることが好ましい。
位置、あるいは明るさの重心の位置等を求め、これをプ
ラズマ位置とする。この様にして求めたプラズマ位置
と、先に撮影したノズル像よりノズル先端からプラズマ
までの距離を求めることができる。得られたノズル先端
からプラズマまでの距離を初期値としてパーソナルコン
ピュータ内に記憶する(以下、これを初期ノズル−プラ
ズマ間距離と呼ぶ)。
ジ群105のうち回転ステージを一定の角速度で連続的に
回転させる。そして、レーザーショット毎または一定時
間ごとあるいは所定のレーザーショット数を打つ毎にノ
ズルの像とプラズマ像を撮影し、ノズルの位置や傾き、
ノズル先端からプラズマまでの距離を測定する。その結
果、ノズルの位置や傾きあるいはノズル先端からプラズ
マまでの距離の変化を初期ノズル像や初期ノズル−プラ
ズマ間距離と比較することにより求める。これらが許容
範囲よりも大きくなった場合には、ノズルが取り付けら
れているステージ群105のうち対応するステージを駆動
して許容範囲内に収まるようにする。
あっても、ノズルの位置や傾き、ノズル先端とプラズマ
までの距離は常に初期状態と同じに保たれる。また、LP
Xを長時間運転してノズル先端が削れてきてもノズルを
回転させることによりノズル先端が均一に削り取られる
か、またはガス噴出軸に対して対称な形状となる。従っ
て、ノズル先端とプラズマ(レーザー集光位置)との間
隔は、ほぼ一定に保たれるのでレーザー光集光位置での
ガス(クラスター)の密度もほぼ一定となる。そのた
め、初期のX線強度やX線角度分布と変わらない強度を
維持することができる。
Dにより撮影する事により求めていたが、ノズルの回転
に伴うノズル位置や角度の変化は、一度、ノズルがセッ
トされれば変化することはない。そこで、LPXを動作さ
せる前に、予めノズルに取り付けられている回転ステー
ジを回転させながら、回転ステージの回転角とそのとき
のノズル位置や角度を記憶しておき、各回転角に対する
各ステージの修正量をデータとして記憶しておく。そし
て、実際のLPX運転時にはノズル位置や傾きの計測を行
わずに、回転ステージの回転角と修正量のデータをもと
に各ステージを制御する。この様にすると、ノズル先端
とプラズマ間の距離を計測する以外の、ノズルの位置や
傾きを計測するためのデータ処理が必要なくなるので、
演算装置(パーソナルコンピュータなど)への負荷が低
減できる。
ズル先端とプラズマ間の距離計測も簡略化することがで
きる。またレーザー光軸が固定されているならば、レー
ザー光の集光位置(高さ方向)は固定されるので、プラ
ズマが生成される高さは変化しない。この様な場合に
は、ノズル先端とプラズマ間隔を求めるのにプラズマ像
をその都度撮影してプラズマ位置を求めなくとも、ノズ
ル像だけを撮影すればよい。即ち、一定時間毎または所
定のレーザーショット数を打つ毎にノズルの像を撮影
し、この像とLPXの運転を開始する前に撮られた初期ノ
ズル画像とを比べ、どれ位ノズル先端が削られたかを調
べる。その結果、削られた部分が許容範囲を越えたなら
ば、ノズルが取り付けられているステージ群のステージ
をガス噴出方向に動かし、初期ノズル画像とほぼ同じ位
置になるようにする。この様にすると、いちいちプラズ
マ位置を求める手間が省けるのでより効率的になる。こ
の様に、ノズルの像を観察することによりノズルの位置
や傾き、ノズル先端とプラズマ位置の距離を計測し、一
定に保つ様にするとLPXの運転(レーザー光照射やガス
噴出)を中断することがないので効率的である。
異なるようになった時にはノズルの交換を行う必要があ
る。本実施例ではノズル像を2方向から観測しているの
でノズルの位置を一意に決めることができる。そこで、
新しいノズルを取り付けた後にノズル像を2方向から撮
影し、この像と、交換前に2方向から撮られた初期ノズ
ル像と比較し、両者の像が一致するようにノズルが取り
付けられているステージを動かすようにすればよい。こ
の様にすれば、ノズル交換時における位置調整が容易に
なり、しかも迅速に行うことができ、LPXの運転効率を
上げることができるようになる。本実施例ではノズル像
観測方向を2方向から行っているが、観測方向は任意で
あり、また、その数も任意である(1方向だけでも良い
し、3方向以上であっても良い)。
に行っているが、これは一定時間毎あるいは一定回数の
レーザー照射毎に一定の角度だけステップ的に回転させ
るようにしても良い。また、回転させる方向は同じ方向
に回し続けても良いし、一定の角度だけ回転させたら逆
方向に回転させるようにしても良い。例えば、時計の回
転方向に180°回転させたら、逆方向に180°回転
させるようにしても良い。
らプラズマの位置(X線の発生位置)を推定していた
が、X線ピンホールカメラ等により直接X線を観察して
プラズマの位置(X線の発生位置)を求めても良い。ま
た本実施例では、標的材料としてクリプトン(Kr)を用い
ているが、これに限らずキセノン(Xe)や二酸化炭素(C
O2)、窒素(N2)等の常温で気体の物質を用いても良い。
また、気体の物質に限らず、液体を用いてもよく、固体
であっても良い。また液体の場合には、液滴であっても
良い。固体の場合には微粒子状であっても良い(例えば
錫(Sn)や錫の化合物(例えば酸化錫(SnO2)の微粒子
等))。また、加熱や冷却した状態の気体、液体、固体
であっても良い。
噴出させているが、標的材料が液体や固体微粒子の場合
には自由落下であっても良い。またノズルからの標的材
料の噴出は、パルス的であっても良いし、また連続的で
あっても良い。また本実施例では、ノズルを構成する材
料としてステンレスを用いているが、これに限るもので
はない。材料としてスパッターされにくい材料(例えば
モリブデン(Mo)やタンタル(Ta)、タングステン(W)等)
を用いれば、ノズルからの飛散粒子量が低減するので、
光学素子上への付着量を少なくすることができる。
るX線に対して透過率の高い材料を用いれば、たとえ削
られたノズルの材料が光学素子上に付着したとしても、
その影響(透過率や反射率の低下)を小さくすることが
できる。例えば、使用するX線の波長が13nm近傍であれ
ば、SiやZr、Moは13nmのX線に対して比較的透過率が高
いので、ノズルの材料としてSiCやSiO2、ZrO2、Moなど
を用いればよい。
がクリティカル照明になっているが、ケーラー照明であ
っても良い。更に本実施例では、ノズル像を観測するこ
とによりノズル先端位置を求め、これを制御していた
が、この方法に限らず、触針式のセンサーや非接触式の
センサー(レーザー変位センサー等)等を用いて、ノズ
ル先端位置の計測を行っても良い。この方法では、ノズ
ル位置が測定器により直接求められるので、計測系が単
純になる利点がある。
備えることが可能である。この場合、X線露光装置は、
光源として本発明のX線発生装置を用い、パターンが描
かれた原版を照射する照明光学系と、原版を透過した光
または反射した光を受光し、感光性樹脂が塗布された基
板上に原版を透過した光を露光する投影光学系を備えた
ものである。
し窓やレーザー光の入射窓及び照明光の入射窓がプラズ
マ発生に伴うデブリにより汚染され、レーザー光やX線
等の光量が変化することを防止するために、各窓と標的
材料との間に交換が可能である透明な遮蔽部材を設置す
ることが有効である。これによりデブリは、各窓に付着
することが無く、遮蔽部材を交換することで安定した光
を透過することが可能になる。また、遮蔽部材が汚染さ
れたら、新しい遮蔽部材が設置されるように、遮蔽部材
が移動する機構(例えば遮蔽部材を帯状にし、これを巻
き取る機構を有するもの)にすることがこのましい。
標的材料送出部の回転機構を有しているので、標的材料
送出部がプラズマで削られたとしても、均一あるいは標
的材料送出方向に対して対称に削られるので、標的材料
の送出方向を変化させずLPXの長時間運転を続けること
ができる。
的材料送出部を移動する手段を有することにより、標的
材料送出部の位置、角度あるいは先端位置を常に初期の
位置に保持することができる。その結果、LPXを長時間
運転してもレーザー光集光位置における標的材料の密度
や、位置を常に初期状態のまま維持できるので、長時間
安定してX線を発生させ続けることができる。また、標
的材料送出部を新しいものに交換する際も、所定の位置
に即座に保持できるので、交換時間を短縮することがで
き、装置の運転効率を向上させることができる。
る。
転させた後の標的材料送出部の形状を示した例である。
出部近傍の概略図である。 〔主要部分の符号の説明〕 100…真空容器、101…レーザー光、102…レン
ズ、103…ノズル、104…プラズマ、105…ステ
ージ、106…多層膜楕円ミラー、107…可視光カッ
トX線透過フィルター、108…バルブ、109…真空
排気装置、110a,110b…光源、111a,11
1b…照明用レンズ、112a,112b…対物レン
ズ、113a,113b…CCD、114a,114b
…減光フィルター、115a,115b…画像メモリ
(フレームメモリ)、116a,116b…モニターテ
レビ、117…パーソナルコンピュータ、118…ステ
ージコントローラ、200…ノズル、201…レーザー
光、202…プラズマ300…ノズル、301…レーザ
ー光、302…ガス、303…プラズマ、304,30
5…触針式変位センサー、306…回転ステージ、30
7…直進ステージ(X軸)、308…直進ステージ(Y
軸)、309…直進ステージ(Z軸)、310…ゴニオ
ステージ1/8
Claims (7)
- 【請求項1】 パルスレーザー光を減圧された容器中の
標的に集光することにより、該標的を構成する材料をプ
ラズマ化し、該プラズマから輻射されるX線を利用する
X線発生装置において、前記材料を前記容器中に送出す
る標的材料送出部を送出方向の軸周りに軸回転させる回
転機構を具備することを特徴とするX線発生装置。 - 【請求項2】 前記標的材料送出部の位置又は先端位置
を測定する位置測定部を具備することを特徴とする請求
項1に記載のX線発生装置。 - 【請求項3】 前記プラズマから輻射されるX線の発生
位置を測定するX線発生位置測定部を具備することを特
徴とする請求項1または2に記載のX線発生装置。 - 【請求項4】 前記標的材料送出部の位置又は先端位置
を測定する位置測定部で測定された測定値及び/または
X線発生位置測定部で測定された測定値に基づき前記標
的材料送出部の位置又はその先端位置が所定の位置にな
るように、前記標的材料送出部を移動する移動機構を具
備することを特徴とする請求項2または3に記載のX線
発生装置。 - 【請求項5】 前記標的材料送出部がノズルであること
を特徴とする請求項1または2または3または4に記載
のX線発生装置。 - 【請求項6】 標的材料送出部から標的材料を減圧され
た容器中に送出する工程と、パルスレーザー光を前記容
器中に送出された材料からなる標的に集光する工程と、
前記標的材料の送出方向を軸として前記標的材料送出部
を軸回転させる工程とを有することを特徴とするX線の
発生方法。 - 【請求項7】 パルスレーザー光を減圧された容器中の
標的に集光することにより、該標的を構成する材料をプ
ラズマ化し、該プラズマより輻射されるX線を利用する
X線発生装置であり、前記材料を送出する標的材料送出
部を送出方向の軸周りに軸回転させる回転機構を具備す
るX線発生装置を有することを特徴とするX線露光装
置。
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