JP2000338749A - 帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及び画像形成装置

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JP2000338749A
JP2000338749A JP15177099A JP15177099A JP2000338749A JP 2000338749 A JP2000338749 A JP 2000338749A JP 15177099 A JP15177099 A JP 15177099A JP 15177099 A JP15177099 A JP 15177099A JP 2000338749 A JP2000338749 A JP 2000338749A
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resistance value
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Atsuya Oojiya
篤哉 大慈彌
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Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電部材の製造時の抵抗値のバラツキや環境
変化等がある場合でも、地肌汚れや画像濃度低下の発生
を防止可能な帯電装置を提供する。 【解決手段】 帯電ローラ2に定電圧V0あるいは定電
流I0を流し、これによって流れる電流Iあるいは電圧
Vを測定することにより、帯電ローラ2の抵抗を測定
し、この抵抗測定結果に応じて温度検知結果に応じた帯
電ローラ2への印加電圧の補正量を変えて帯電ローラ2
に印加する電圧を決定する。例えば帯電ローラ2に−1
000Vの定電圧を印加して感光体ドラム1を帯電さ
せ、その時の印加電流を検知して抵抗値を算出する。印
加電流が−11.5μAである場合、抵抗値Rは電圧/
電流より8.7×107Ωとなる。そして、制御部によ
り抵抗値に応じた温度−印加電圧特性テーブルを選択し
て適切な帯電ローラ2の印加電圧を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電装置及びこれ
を用いた画像形成装置に関し、より詳しくは、被帯電体
に対して帯電部材を接触させあるいは僅小な隙間を介し
て対向させて配設し、帯電部材に直流電圧(DC電圧)
を印加して被帯電体に対する放電を行なわせて被帯電体
の帯電(本明細書において除電も含む。)を行う帯電装
置、及びこの帯電装置を像担持体の帯電手段とする画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
例えば電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置にお
いては、感光体や静電記録誘電体等の像担持体の帯電手
段としてはコロナ放電器が広く利用されていた。しかし
ながらコロナ放電器を用いた帯電処理系は、高電圧印加
が必要で、帯電効率が低く、コロナ放電生成物(O3
NOX等)が発生し、放電ワイヤが汚れやすい等の問題
があり、このため近年では、オゾンレス、低電力等の特
長を有する接触帯電装置が注目され、実用化されてきて
いる。
【0003】この接触帯電装置は、感光体等の被帯電体
に対して導電性の帯電部材を接触させ、帯電部材に電圧
を印加して被帯電体に対する放電を行なわせて被帯電体
の表面を所定の電位に帯電させるものである。なお、帯
電部材を被帯電体に対して直接に接触させず、被帯電体
の表面との間に放電現象を生じ得る僅小な空気間隙(エ
アギャップ)を介して非接触に対向配設させても、帯電
部材に所要の帯電バイアスを印加したとき帯電部材を被
帯電体に当接させて配置した場合と同様に被帯電体面の
帯電処理を実行させることができる。接触式の帯電部材
には高抵抗のゴムローラが用いられることが多い。
【0004】ところが、ゴムローラを使用した帯電部材
においては、帯電効率(=帯電電位/印加電圧)が帯電
ローラの抵抗値に依存し、低温や低湿環境であるほど抵
抗値が上がって帯電効率が低下する。従って、定電圧制
御では帯電効率が低下すると固定の印加電圧で得られる
帯電電位が低下し、画像濃度の低下や、その他の帯電電
位を基準値として制御されるプロセスコントロールも正
常に行われなくなるという不都合が発生する。
【0005】これを解決するために、例えば、特開平4
−6567号公報に開示の電子写真法にのように、帯電
用部材自体を加熱して帯電用部材の温度を35〜55℃
の範囲に維持することにより、一定の帯電電位を得られ
るようにしたものが提案されている。ところが、この技
術によれば、帯電用部材を加熱し、帯電用部材の温度を
一定にすることによって、帯電電位を維持できるように
しているものの、帯電用部材とともに感光体や他のユニ
ットも加熱されるため、感光体上の残留トナーを回収し
て現像装置に戻す、いわゆるトナーリサイクルにおい
て、高温の感光体上に残留したトナーが回収されて再利
用されることに起因するトナーブロッキングやトナーの
凝集度悪化が引き起こされやすくなるという問題があっ
た。
【0006】また、特開平5−341627号公報や特
開平7−168420号公報に開示の技術では、帯電部
材近傍の温度を検知し、温度に応じて信号を出力する温
度検知センサおよび電気信号変換回路と、電気信号変換
回路からの信号に基づいて帯電部材の印加電圧を制御す
ることにより常に一定の帯電電位を維持して画像品質を
安定化しながら、トナーブロッキングや、トナーの凝集
度悪化を防止しようとしている。しかしながら、帯電部
材となるゴムローラはその弾性体の材質により多少異な
るものの製造時における抵抗のバラツキがあり、そのば
らついた抵抗値に加えて、環境条件による体積抵抗の変
動もあり、しかも変動率も異なる場合が多い。従って、
特開平7−168420号公報に開示の技術のように帯
電部材近傍の温度を検知し、その検知結果に応じて帯電
部材の印加電圧を制御するだけでは、高い抵抗値や低い
抵抗値のローラが使用された場合に予め求めておいた検
知温度と印加電圧の関係とが異なるため、例えば低温環
境では帯電電位が予想外に低下したり、あるいは上昇し
たりして、画像品質に影響することがある。
【0007】本発明は上記従来の諸問題点にかんがみて
なされたもので、請求項1に係る帯電装置は、帯電部材
の製造時の抵抗値のバラツキや環境変化等がある場合で
も帯電部材の抵抗値に応じて帯電部材近傍の温度に応じ
た適切な帯電ローラ印加電圧を決定することにより、地
肌汚れや画像濃度低下の発生を防止可能とすることを目
的とする。
【0008】同請求項2に係る画像形成装置は、帯電部
材の製造時の抵抗値のバラツキや環境変化等がある場合
でも帯電部材の抵抗値に応じて帯電部材近傍の温度に応
じた適切な帯電ローラ印加電圧を決定することにより、
地肌汚れや画像濃度低下の発生を防止可能とすることを
目的とする。
【0009】同請求項3に係る画像形成装置は、帯電部
材の抵抗値測定時の帯電部材の温度に応じて帯電部材の
抵抗値を検知し、検知した帯電部材抵抗測定値に応じて
検知温度にあった帯電ローラの印加電圧の補正量を変え
て帯電部材に印加する電圧を決定することにより、さら
に精度の高い印加電圧制御を行って地肌汚れや画像濃度
低下の発生を防止可能とすることを目的とする。
【0010】請求項4に係る画像形成装置は、帯電部材
の抵抗値測定時の帯電部材の温度を規制することによ
り、さらに精度の高い印加電圧制御を行い、地肌汚れや
画像濃度低下の発生を防止可能とすることを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
帯電装置は、上記目的を達成するために、被帯電体に対
して帯電部材を接触させあるいは僅小な隙間を介して対
向させて配設し、上記帯電部材に直流電圧を印加して上
記被帯電体に対する放電を行なわせて上記被帯電体を帯
電させ、上記帯電部材に定電圧V0あるいは定電流I0
流し、これによって流れる電流Iあるいは電圧Vを測定
することにより上記帯電部材の抵抗値を測定する帯電装
置において、上記帯電部材の温度を検知する温度検知手
段を備え、上記帯電部材の抵抗測定結果に応じて上記温
度検知手段による検知温度に合った上記帯電部材の印加
電圧の補正量を可変して上記帯電部材に印加する電圧を
決定することを特徴とする。
【0012】同請求項2に係るものは、上記温度検知手
段に代えて湿度検知手段を備え、上記帯電部材の湿度を
検知し、該検知湿度に合った上記帯電部材の印加電圧の
補正量を可変して上記帯電部材に印加する電圧を決定す
ることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項3に係る画像形成装置は、
上記目的を達成するために、像担持体を帯電する工程を
含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形
成装置であって、上記像担持体に対して帯電部材を接触
させあるいは僅小な隙間を介して対向させて配設し、該
帯電部材に直流電圧を印加して像担持体に対する放電を
行なわせて該像担持体を帯電させ、上記帯電部材に定電
圧V0あるいは定電流I0を流し、これによって流れる電
流Iあるいは電圧Vを測定することにより上記帯電部材
の抵抗値を測定する帯電装置を備え、該帯電装置が、上
記帯電部材の温度を検知する温度検知手段を備え、上記
帯電部材の抵抗測定結果に応じて上記温度検知手段によ
る検知温度に合った上記帯電部材の印加電圧の補正量を
可変して上記帯電部材に印加する電圧を決定することを
特徴とする。
【0014】同請求項4に係るものは、上記目的を達成
するために、上記帯電部材の抵抗測定時の該帯電部材の
温度に応じて上記帯電部材の抵抗値を検知し、該検知し
た帯電部材の抵抗測定値に応じて上記検知温度に合った
上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上記帯電部
材に印加する電圧を決定することを特徴とする。
【0015】同請求項5に係るものは、上記目的を達成
するために、上記帯電部材の抵抗値の測定時の該帯電部
材の温度を常温20〜25℃とすることを特徴とする。
【0016】同請求項6に係るものは、上記目的を達成
するために、上記温度検知手段に代えて湿度検知手段を
備え、上記帯電部材の湿度を検知し、該検知湿度に合っ
た上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上記帯電
部材に印加する電圧を決定することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態及び実施例】以下本発明の実施の形
態及び実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明
の一実施形態となる画像形成装置の概略構成図である。
本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセスを利用
したレーザビームプリンタであり、図中1は像担持体
(被帯電体)としての感光体ドラムである。この感光体
ドラム1は、直径30mmの円筒状OPC感光体で、電
荷発生層の上に厚さ25μmの電荷輸送層(CT層)を
配置し、図1の紙面に垂直方向の中心軸線を中心に矢示
の時計方向Xに所定のプロセススピード(周速度:例え
ば90mm/秒)で回転駆動される。また図中2はこの
感光体ドラム1に接触させた帯電部材としての帯電ロー
ラであり、この帯電ローラ2は感光体ドラム1の回転に
従動して回転し、また電圧部(HVT、電源部)3から
所定の帯電バイアスが印加され、回転する感光体ドラム
1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電(本例は負帯
電)させる。
【0018】感光体ドラム1の帯電処理面に、レーザビ
ームスキャナ4から出力される画像変調されたレーザビ
ームLが照射(走査露光)され、露光部分の電位が減衰
して静電潜像が形成される。そして感光体ドラム1の回
転に伴って潜像が形成された部位が現像器5に対向する
現像部位に到来すると、現像器5から負帯電されたトナ
ーが供給されて反転現像によってトナー像が形成され
る。
【0019】感光体ドラム1の回転方向で現像器5の下
流側には、導電性転写ローラ6が感光体ドラム1に圧接
配置してあって、感光体ドラム1と導電性転写ローラ6
のニップ部が転写部位を形成している。感光体ドラム1
表面に形成されたトナー像が感光体ドラム1の回転に連
れて転写部位に到達すると、これとタイミングをあわせ
て、ガイド7から転写材Pが転写部位に供給され、これ
とともに電圧部3によって、所定の時点で所定の電圧が
転写ローラ6に印加され、トナー像が感光体ドラム1の
表面から転写材Pに転移する。転写部位でトナー像転写
を受けた転写材Pは、定着器8へ搬送されてトナー像の
定着を受け、その後で機外へ排出される。
【0020】感光体ドラム1の表面に残った転写残トナ
ーは、ウレタン製のカウンターブレード(クリーニング
ブレード)9によってかき落とされ、感光体ドラム1は
その表面が清掃されて、次の画像形成に備える。なお図
中10はコントロール部(CPU)であり、電源部3は
このコントロール部10により制御される。
【0021】帯電ローラ2は表面に高抵抗層、内側に弾
性層を持つ二層構成となっている。これは、感光体ドラ
ム1にピンホールが生じた場合、この部分に帯電電流が
集中し、帯電ローラ2表面の電位が降下して横筋の帯電
不良になることを防ぐためのものである。また、帯電ロ
ーラ2の近傍には温度検知手段11が設置されており、
帯電ローラ2の温度を測定可能にしている。この温度検
知手段には例えばサーミスタ等の温度センサを用いる。
【0022】現像器5は2成分現像方式を用いており、
感光体ドラム1表面の静電潜像は非磁性トナーによって
反転現像を受け、露光された部分がトナーによって可視
化される。転写ローラ6には例えば3kVの電圧を印加
して転写を行わせる。
【0023】次に本実施形態及び実施例での帯電ローラ
2に印加する電圧の制御について図2を参照して説明す
る。帯電ローラ2にDC電圧を印加した場合、印加電圧
が帯電開始電圧Vth以上で帯電を開始し、それ以降は
印加電圧の増加分とほぼ同じ割合で感光体表面電位は上
昇する。このことから、環境、感光体ドラム1の削れを
無視した場合には、目標とする感光体ドラム1の表面電
位Vdに帯電開始電圧Vthを加えた電圧で帯電ローラ
2を制御すればよいが、環境を変化させた場合には印加
電圧と表面電位の関係が変化するため、定電圧(図2
(B)では−1400V)で制御していては感光体ドラ
ム1の表面電位Vdの値が変化してVd’になることに
なる。すなわち図2(B)に示すように、H/H環境と
L/L環境とでは帯電ローラ2の抵抗値Mの場合で表面
電位にして100Vもの差が生じる。もし、表面電位V
dを通常環境と仮定して−800Vと見積もって−14
00Vの定電圧制御を行っていると、L/L環境では表
面電位Vdが−730Vに下降して地汚れを生じさせ
る。表面電位Vdの変化を検知するためには、プリンタ
本体に感光体ドラム1の表面電位測定器を設ければよい
が、コストが上昇するだけでなく、別の電源等のハード
が必要になる等の問題が生じる。
【0024】このことから上述した特開平07−168
420号公報に開示の技術では、帯電部材近傍の温度を
検知し、検知温度に応じて信号を出力する温度検知セン
サ及び電気信号変換回路と、電気信号変換回路からの信
号に基づいて帯電部材の印加電圧を制御することによ
り、常に一定の帯電電位を維持しており、例えばL/L
環境では図3(A)に示すように温度検知センサで温度
低下を検出することにより表面電位Vdが下降しないよ
うに印加電圧を−70V上げて−1470Vとして感光
体ドラムの表面電位Vdを−800Vに維持し、画像品
質を安定化している。ところが、図3(B)に示すよう
に、実際の画像形成装置での帯電ローラ2には製造時に
おける弾性層の抵抗のバラツキがあり、その抵抗値によ
って環境条件による体積抵抗の変動が大きく異なる傾向
がある。従って、図2(B)に示すように、抵抗の高い
帯電ローラ2が使用された場合、−1400Vの定電圧
制御を行っていると、L/L環境では感光体ドラム1の
表面電位Vdが−680Vに下降して地汚れを生じる。
さらに上記従来技術のように温度低下を検出して表面電
位Vdが下降しないように印加電圧を−70V上げて−
1470Vとしても、表面電位Vdは−750V程度で
あり、通常環境の表面電位−800Vに対して−50V
も電位が低く、地汚れを生じてしまう。
【0025】<第1実施例>そこで本発明の第1の実施
例としては、帯電ローラ2に定電圧V0あるいは定電流
0を流し、これによって流れる電流Iあるいは電圧V
を測定することにより、帯電ローラ2の抵抗を測定し、
この抵抗測定結果に応じて温度検知結果に応じた帯電ロ
ーラ2への印加電圧の補正量を変えて帯電ローラ2に印
加する電圧を決定する。具体的には、まず帯電ローラ2
に−1000Vの定電圧を印加して感光体ドラム1を帯
電させ、その時の印加電流を検知して抵抗値を算出す
る。例えば、印加電流が−11.5μAである場合、抵
抗値Rは電圧/電流より8.7×107Ωとなる。そし
て、制御部により抵抗値に応じた温度−印加電圧特性テ
ーブル(図3(A))を選択して適切な帯電ローラ2の
印加電圧を決定する。
【0026】本願発明者等が行った実際の画像形成例を
示す。感光体ドラム1の線速が90mm/秒、帯電ロー
ラ2の抵抗は抵抗検知結果より抵抗値H(高い)とし、
L/L環境で新品感光体ドラムを用いて上記の制御を行
った。抵抗値Hなので図3(A)の温度−印加電圧特性
テーブルのaテーブルを用い、温度検知手段により帯電
ローラ2は10℃と測定されたので温度検知結果に応じ
た帯電ローラの印加電圧は−1520Vとなる。実際に
この電圧で画像形成を行ったところ、良好な画像を得る
ことができ、この時の感光体ドラム1の表面電位を測定
したところ−800Vで、予測した値と同じ値を得た。
一方、印加電圧を−1400Vで一定にした場合は、感
光体ドラム1の表面電位Vdは−680Vになってしま
い、このため画像部の電位が下降し、画像濃度が高く
(暗く)、地汚れが発生してしまった。このように、単
純に印加電圧を一定にすると環境変動や帯電ローラの製
造時のバラツキにより画像が劣化することがあるが、本
発明を用いることによってこれを抑えることが可能であ
った。
【0027】<第2実施例>次に第2実施例を説明す
る。帯電ローラ2は抵抗検知時の温度によってその抵抗
値が大きく異なる。具体的には、抵抗検知時の帯電ロー
ラ2の温度が10℃の場合は、20℃の時と比較すると
抵抗値は高めに検知されてしまう。例えば、図3(C)
のように帯電ローラ2の温度が20℃の場合、抵抗値M
(通常)の抵抗値は8.7×107Ωであるが、10℃
の場合は、8.5×108Ωとなり、抵抗値は大きく異
なる。従って、帯電ローラ2の温度が10℃の時の抵抗
値を帯電ローラ2の抵抗値と検知した場合、「高い」と
誤検知してしまう。そこで、帯電ローラ2の抵抗検知時
の温度に応じて帯電ローラ2の抵抗値をも検知し、検知
した帯電ローラ2の抵抗測定値に応じて温度検知結果に
応じた帯電ローラ2への印加電圧の補正量を変えて帯電
ローラ2に印加する電圧を決定する。
【0028】本願発明者等が行った実際の画像形成例を
示す。感光体ドラム1の線速が90mm/秒、L/L環
境で新品感光体ドラムを用いて上記の制御を行った。L
/L環境では、帯電ローラ2の温度が10℃で8.5×
108Ωと抵抗検知されたので、図3(B)の温度−抵
抗値のテーブルより帯電ローラ2の抵抗値をM(通常)
と検知して制御部により抵抗値に応じた図3(A)の温
度−印加電圧特性テーブルのbテーブルを選択した。帯
電ローラ温度は10℃であるので、温度検知結果に応じ
た帯電ローラの印加電圧は、bテーブルより−1470
Vとなる。実際にこの電圧で画像形成を行ったところ、
良好な画像を得ることができ、この時の感光体表面電位
を測定すると−800Vで、予測した値と同じ値を得
た。抵抗値をH(高い)と誤検知した場合は、図3
(A)の温度−印加電圧特性テーブルのaテーブルを用
いて印加電圧を−1520Vに設定するので、感光体ド
ラム1の表面電位Vdは−850Vになってしまい、こ
のため画像部の電位が上昇し、画像濃度が低く(明る
く)、画像品質が劣化してしまった。このように、抵抗
測定時の帯電ローラ2の温度を考慮しないと環境変動や
帯電ローラの製造時のバラツキにより画像が劣化するこ
とがあるが、本発明を用いることによってこれを抑える
ことが可能であった。
【0029】<第3実施例>上述したように、帯電ロー
ラ2の抵抗検知時の帯電ローラ2の温度によって抵抗値
は大きく異なるので、帯電ローラ2の抵抗がもっとも安
定している常温20〜25℃にて帯電ローラ2の抵抗を
測定し、抵抗値に応じて温度検知結果に応じた帯電ロー
ラ2の印加電圧の補正量を変えて帯電ローラ2に印加す
る電圧を決定するとよい。具体的には、画像形成装置内
の定着装置の熱により機内温度が暖められた状態や排風
ファンにより機内温度が下げられ、かつ帯電ローラ2の
温度が20〜25℃に安定している状態でその抵抗値の
検知を実施する。例えば、抵抗値が8.7×107Ωと
検知した場合には、図3(B)の温度−抵抗値のテーブ
ルより帯電ローラ2の抵抗値をM(通常)と検知して制
御部により抵抗値に応じた温度−印加電圧特性テーブル
(図3(A))のbテーブルを選択して適切な帯電ロー
ラ2の印加電圧を決定する。このように、抵抗測定時の
帯電ローラ2の温度を常温20〜25℃の範囲とするこ
とで、環境変動や帯電ローラ製造時のバラツキによる画
像劣化を防止することが可能であった。
【0030】なお上述した実施形態及び実施例では、環
境変動要因として温度について説明したが、湿度につい
ても同様であり、また既述の特開平07−013401
号公報に開示のように絶対湿度を用いても同様な制御が
可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る帯電装置は、以
上説明してきたようなものなので、帯電部材の抵抗値に
応じて帯電部材近傍の検知温度にあった適切な帯電ロー
ラ印加電圧を決定して、帯電部材の製造時の抵抗値のバ
ラツキや環境変化等にかかわらず、被帯電体の帯電電位
を安定化することができるという効果がある。
【0032】請求項3に係る画像形成装置は、以上説明
してきたようなものなので、帯電部材の製造時の抵抗値
のバラツキや環境変化等にかかわらず、像担持体の帯電
電位を安定化することができるので常に良好な画像を安
定して出力することができるという効果がある。
【0033】請求項4に係る画像形成装置は、以上説明
してきたようなものなので、帯電部材の抵抗値測定時の
帯電部材の温度に応じて帯電部材の抵抗値を検知し、帯
電部材の抵抗値測定環境によらず、被帯電体の帯電電位
をより安定化することができ、常に良好な画像を安定し
て出力することができるという効果がある。
【0034】請求項5に係る画像形成装置は、以上説明
してきたようなものなので、帯電部材の抵抗値測定時の
帯電部材の温度を規制し、帯電部材の製造時の抵抗値の
バラツキや環境変化等にかかわらず、被帯電体の帯電電
位をより安定化することができるので常に良好な画像を
安定して出力することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態となる画像形成装置の概略
構成図である。
【図2】本発明の実施形態及び実施例における帯電ロー
ラへの印加電圧と感光体ドラムの表面電位の関係を示す
グラフ(A)と、帯電ローラの抵抗値及び環境の関係を
示す図である。
【図3】本発明の実施形態及び実施例における帯電ロー
ラの温度と帯電ローラへの印加電圧の関係を示すグラフ
(A)、帯電ローラの温度と抵抗値の関係を示すグラフ
(B)及び図(C)である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電ローラ 3 電圧部(HVT、電源部) 4 レーザビームスキャナ 5 現像器 6 導電性転写ローラ 7 ガイド 8 定着器 9 カウンターブレード(クリーニングブレード) 10 コントロール部(CPU) 11 温度検知手段 L レーザビーム P 転写材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に対して帯電部材を接触させあ
    るいは僅小な隙間を介して対向させて配設し、上記帯電
    部材に直流電圧を印加して上記被帯電体に対する放電を
    行なわせて上記被帯電体を帯電させ、上記帯電部材に定
    電圧V0あるいは定電流I0を流し、これによって流れる
    電流Iあるいは電圧Vを測定することにより上記帯電部
    材の抵抗値を測定する帯電装置において、上記帯電部材
    の温度を検知する温度検知手段を備え、上記帯電部材の
    抵抗測定結果に応じて上記温度検知手段による検知温度
    に合った上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上
    記帯電部材に印加する電圧を決定することを特徴とする
    帯電装置。
  2. 【請求項2】 上記温度検知手段に代えて湿度検知手段
    を備え、上記帯電部材の湿度を検知し、該検知湿度に合
    った上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上記帯
    電部材に印加する電圧を決定することを特徴とする請求
    項1の帯電装置。
  3. 【請求項3】 像担持体を帯電する工程を含む作像プロ
    セスを適用して画像形成を実行する画像形成装置であっ
    て、上記像担持体に対して帯電部材を接触させあるいは
    僅小な隙間を介して対向させて配設し、該帯電部材に直
    流電圧を印加して像担持体に対する放電を行なわせて該
    像担持体を帯電させ、上記帯電部材に定電圧V0あるい
    は定電流I0を流し、これによって流れる電流Iあるい
    は電圧Vを測定することにより上記帯電部材の抵抗値を
    測定する帯電装置を備え、該帯電装置が、上記帯電部材
    の温度を検知する温度検知手段を備え、上記帯電部材の
    抵抗測定結果に応じて上記温度検知手段による検知温度
    に合った上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上
    記帯電部材に印加する電圧を決定することを特徴とする
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記帯電部材の抵抗測定時の該帯電部材
    の温度に応じて上記帯電部材の抵抗値を検知し、該検知
    した帯電部材の抵抗測定値に応じて上記検知温度に合っ
    た上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上記帯電
    部材に印加する電圧を決定することを特徴とする請求項
    3の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記帯電部材の抵抗値の測定時の該帯電
    部材の温度を常温20〜25℃とすることを特徴とする
    請求項3または4の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 上記温度検知手段に代えて湿度検知手段
    を備え、上記帯電部材の湿度を検知し、該検知湿度に合
    った上記帯電部材の印加電圧の補正量を可変して上記帯
    電部材に印加する電圧を決定することを特徴とする請求
    項3ないし5のいずれかの画像形成装置。
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