JP2006276056A - 画像形成装置及び帯電制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感光体ドラムに与えるダメージを最低限にして、感光体ドラムに印加する交流電圧または交流電流を最適な条件に制御することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 回転駆動される感光体ドラム2と、感光体ドラムに接触又は近接して配置され、感光体ドラムを帯電させる帯電ローラ3と、帯電ローラ3に電圧レベルを順次変更した交流電圧を印加して、感光体ドラム2が飽和したときの印加電圧を基準値として検出し、帯電ローラ3に直流電圧を印加し感光体ドラム2が帯電し始めるときの印加電圧の変動量を検出し、この変動量をもとに基準値を補正する制御部12を有して構成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、放電を帯電原理とする接触又は近接帯電方式で、ACバイアスとDCバイアスとを印加して感光体を一様に帯電させる画像形成装置に関する。
従来より、帯電装置として、電圧を印加したローラやブレード等の帯電部材を感光体等の被帯電体の面に接触させて被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させる接触式の帯電装置が用いられている。
この接触式の帯電装置においては、帯電装置に帯電のためのDC電圧、AC電圧を印加する方式が取られている。DC電圧の印加だけでは、感光体上の抵抗の低いところにだけ電流が流れるため均一に帯電することができない。また、感光体表面が局所的によごれると、その部分だけ帯電しなくなるという問題が生じる。そのため、DC電圧とAC電圧の両方を帯電装置に印加し、感光体表面を帯電させている。
しかしながら、AC電圧は大きすぎると感光体の磨耗に影響がでる。逆に小さくすると、帯電の均一性が保てなくなり、プリントしたときにむらができる。そのため、AC電圧を必要最低限の最適な値に設定する必要がある。
特許文献1では、図1に示すように帯電ローラに印加するAC電圧を順次増やしていき、電位センサでそのときの感光体の帯電電位を検知して、感光体の帯電電位が上昇しなくなる飽和したところのAC電圧に基づいてAC振幅(AC電流又はAC電圧)を決定している。なお、以下では、飽和した電圧を肩電圧と呼ぶ。
また、特許文献2では、原理的に感光体が帯電し始める帯電開始電圧Vtの2倍が肩電圧となることを利用し、帯電開始電圧Vtの2倍以上の値をAC電圧として、AC振幅を設定している。
なお、帯電開始電圧とは、図3に示すように感光体ドラムと帯電ローラとの接触によってできる容量Cnipに、放電が始まる電圧を規定するパッシェンの電圧以上の電圧が、感光体の容量Cpr、帯電ローラの表面層の容量Cbcrの直列容量を考慮してもかかる印加電圧(帯電ローラに印加する電圧)である。
また感光体が帯電し始める帯電開始電圧Vtの測定は、特許文献3にも提案されており、感光体ドラムに直流の微小電流(具体的には0.5uA)が流れ始めるときに、帯電ローラに印加している印加電圧を感光体ドラムの帯電開始電圧としている。
特開平9−185219号公報 特公平3−52058号公報 特許公報第3214120号公報
しかしながら、特許文献1では、肩電圧を検知するためにAC電圧を印加すると、感光体での磨耗が進行してしまう。また画像形成装置の起動直後のように動作環境が変動する場合、肩電圧も変動するので環境変動に対応して印加するAC電圧を随時更新する必要があるが、特許文献1のようにAC電圧を順次印加してAC電圧を設定する方法では、頻繁に制御を行なうと、制御のためのAC電圧印加で感光体の磨耗が進行してしまう。
また特許文献2で指摘されているように、帯電開始電圧を検知してその2倍を肩電圧とする方法が考えられる。ここで帯電開始電圧Vtは帯電ローラに印加される印加電圧と、感光体ドラムに流れる直流電流とが、図2に示すような比例関係にあるので、DC電圧を印加したときに感光体ドラムに流れる直流電流を、DC電圧の値を変えて少なくとも2点で測定し、直流電流−電圧特性直線より導出すれば、高価な表面電位計を用いて表面電位―電圧直線を測定しなくても済む。しかし直流電流−電圧特性から検知した帯電開始電圧は、電流値が感光体の軸方向の帯電開始のばらつきをすべて含むので、2倍しても個々の場所では肩電圧に一致しない。さらに、低温低湿時には帯電器の抵抗が増加するため、帯電器に印加した電圧と、感光体の帯電電圧との関係が変化し、肩電圧の検知精度はさらに悪くなる。
また、特許文献3は、除電ランプがない構成の画像形成装置では、直流電流を微小にして帯電開始電圧を検知しようとしても、感光体の1周期以内に印加電圧を帯電開始電圧に収束させることができない。除電ランプなしの画像形成装置では、直流電流−電圧特性から帯電開始電圧を検知しようとすると、感光体の飽和により2周目以降は電流がながれなくなるので、感光体の1周以内で印加電圧を帯電開始電圧に収束させなければならない。しかしながら、特許文献3のように、0.5μA以下の微小な電流が流れるように印加電圧を制御して帯電開始電圧を検出する場合、プロセス速度が速くなると感光体の1周以内に印加電圧を帯電開始電圧に収束させることができない。
また、上述したように直流電流−電圧特性から検知した帯電開始電圧は、電流値が感光体の軸方向の帯電開始のばらつきを含んでいるので、図2に示すように微小電流領域で直線の傾きがなまる。そのため、この印加電圧を検知して帯電開始電圧を検知しても精度が悪い。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、感光体に与えるダメージを低限して、感光体に印加する交流電圧または交流電流を最適な条件に制御することができる画像形成装置及び帯電制御方法を提供することを特徴とする。
かかる目的を達成するために本発明の画像形成装置は、回転駆動される感光体と、前記感光体に接触又は近接して配置され、前記感光体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に電圧レベルを順次変更した交流電圧を印加して、前記感光体の帯電電位が飽和したときの印加電圧を基準値として検出し、前記帯電部材に直流電圧を印加し前記感光体が帯電し始めるときの印加電圧の変動量を検出し、該変動量をもとに前記基準値を補正する制御部を有して構成される。このように本発明は、印加電圧の基準値を求めておいて、感光体の摩耗への影響が小さい直流電圧の印加によって帯電開始電圧の変動量を求め、基準値を補正するので、感光体に与えるダメージを低限して、印加する交流電圧又は交流電流を随時最適な値に補正することができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、温度及び湿度が所定値以下となると、前記基準値の補正量を前記印加電圧の変動量の2倍以上となるようにするとよい。低温、低湿下では、帯電部材に印加する電圧と、感光体の表面電位との関係が大きく変動するため、基準値の補正量を大きくとることで補正精度を上げることができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記帯電部材から前記感光体間のインピーダンス成分又は抵抗成分を検出し、該検出結果に基づいて前記基準値の補正量を決定するとよい。インピーダンス成分又は抵抗成分を検出することで、特に低温、低湿化で帯電部材の抵抗値が増加して帯電部材に印加する電圧と感光体表面電位の関係が大きく変動する場合、基準値の補正を精度よく行なうことができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記帯電部材より、感光体が摩耗しないように前記帯電部材と前記感光体との間で、放電が発生しない範囲内の振幅の交流電圧を印加し、該印加した交流電圧の振幅と、前記交流電圧の印加によって前記帯電部材と前記感光体との間に流れる交流電流の振幅と、前記交流電圧と前記交流電流との位相差のいずれかを測定して前記インピーダンス成分又は前記抵抗成分を検出するとよい。従って、基準値の補正を精度よく行なうことができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記画像形成装置内の温度又は湿度の変動量が一定値以内となるまでの間に、前記基準値の補正を行なうとよい。環境が大きく変わる期間に補正を行なうことで、印加する交流電圧又は交流電流を随時最適な値に補正することができる。
本発明の画像形成装置は、回転駆動される感光体と、前記感光体に接触又は近接して配置され、前記感光体を帯電させる帯電部材と、前記感光体に直流バイアスを印加して前記感光体が帯電し始める帯電開始電圧を検知し、該帯電開始電圧の変動量に基づいて前記帯電部材に印加する交流電圧又は交流電流を制御する制御部とを有する画像形成装置であって、前記制御部は、前記直流バイアスの印加時に、定電圧駆動で前記帯電部材に一定電圧を印加した後に、定電流駆動によって前記感光体に定電流を流し前記感光体が帯電し始める前記帯電開始電圧の変動量を検知して制御する構成を備えている。このように本発明は、まず定電圧駆動によって印加電圧を所定のレベルまで上げておき、その後に定電流駆動で感光体の帯電開始電圧を検出するので、微小電流を流す時にも短時間に、また精度よく帯電開始電圧を検出することができる。従って、帯電開始電圧の変動を把握して、感光体に印加する交流電圧又は交流電流を最適に制御することができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記帯電部材に印加する電圧と、該印加した電圧によって前記感光体に流れる電流量とが略比例関係となる領域の定直流電流を前記感光体に流し、この時の印加電圧の変動量から、前記帯電開始電圧を検出して制御するとよい。環境が変動すると、感光体の帯電開始電圧はずれるが、帯電部材に印加する電圧と、感光体に流れる直流電流との関係を示す直線の傾きは変化しない。そこで、この直線になまりが生じる微小電流領域ではなく、印加電圧と、感光体に流れる電流量とが略比例関係にある領域を使用して帯電開始電圧の変動量を求めることで、検出精度を高めることができる。
上記画像形成装置において、前記制御部は、前記感光体の1周以内に、前記定電圧駆動と前記定電流駆動とを行い、前記帯電開始電圧の検知を行なうとよい。除電機能のない画像形成装置であっても帯電開始電圧の変動量を求めることができなる。
上記画像形成装置において、前記定電流駆動による前記定電流は、3μA以上であるとよい。帯電ローラを使用する場合のすべてのプロセス速度の除電機能なしの画像形成装置において、環境変動に対する帯電開始電圧の変動量を精度よく求めることができる。
本発明の帯電制御方法は、感光体を帯電させる帯電部材に電圧レベルを順次変更した交流電圧を印加して、前記感光体が飽和したときの印加電圧を基準値として検出するステップと、前記帯電部材に直流電圧を印加し前記感光体が帯電し始めるときの印加電圧の変動量を検出し、該変動量をもとに前記基準値を補正するステップとを有している。このように本発明は、印加電圧の基準値を求めておいて、直流電圧の印加によって帯電開始電圧の変動量を求め、基準値を補正するので、感光体に与えるダメージを最低限にして、印加する交流電圧又は交流電流を随時最適な値に補正することができる。
本発明の帯電制御方法は、感光体を帯電させる帯電部材に、定電圧駆動で定直流電圧を印加した後に、定電流駆動によって前記感光体に定直流電流を流し前記感光体が帯電し始める帯電開始電圧を検知するステップと、前記帯電開始電圧の変動量に基づいて前記帯電部材に印加する交流電圧又は交流電流を制御するステップとを有している。このように本発明は、まず定電圧駆動によって印加電圧を所定のレベルまで上げておき、その後に定電流駆動で感光体の帯電開始電圧を検出するので、素早く、また精度よく帯電開始電圧を検出することができる。従って、帯電開始電圧の変動を把握して、感光体に印加する交流電圧又は交流電流を最適に制御することができる。
このように本発明は、感光体に与えるダメージを最低限で、感光体に印加する交流電圧または交流電流を最適な条件に制御することができる。
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
まず、図4を参照しながら本実施例の構成を説明する。2は像担持体としての感光体ドラムである。本例の感光体ドラム2は円筒状OPC感光体であり、紙面に垂直方向の中心軸線を中心に矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
3はこの感光体ドラム2に接触させた帯電部材としての帯電ローラ(以下、BCR(Bias Charge Rollとも表記する)であり、この帯電ローラ3は感光体ドラム2の回転に従動して回転し、またAC電源14、DC電源15から所定の電圧が印加され、回転感光体ドラム2の周面が所定の極性・電位に一様に帯電(本例では負帯電)される。
次いで回転感光体ドラム2の帯電処理面に、ROS(Raster Optical Scanner)4から出力される、画像変調されたレーザビームLが照射(走査露光)され、露光部分の電位が減衰して静電潜像が形成される。
感光体ドラム2の回転にともなって該潜像が現像器5に対向する現像部位に到来すると、現像器5から負帯電されたトナーが供給されて反転現像によってトナー像が形成される。
感光体ドラム2の回転方向に見て現像器5の下流側には導電性の転写ローラ6が感光体ドラム2に圧接配置してあって、両者2・6のニップ部が転写部位を形成している。
感光体ドラム2の表面に形成されたトナー像が感光体ドラム2の回転につれて上記転写部位に到達すると、これとタイミングをあわせて、用紙が転写位置に供給され、これとともに所定の電圧が転写ローラ6に印加されて、トナー像が感光体ドラム2の表面から用紙に転写される。
転写位置でトナー像転写を受けた用紙は定着器9へ搬送されてトナー像の定着を受け機外へ排出される。
一方、感光体ドラム2の表面に残った転写残りトナーはクリーニングブレード7によってかき落されることで、感光体ドラム2はその表面が清掃されて、次の画像形成に備える。また、感光体ドラム2上の静電潜像は、除電ランプ8で消去される。
また、本実施例には帯電ローラ3に電圧を供給するAC電源14と、DC電源15と、帯電ローラ3に印加するAC電圧とDC電圧とを制御する制御部12と、帯電ローラ3に付加される電圧を検出する電圧検知部10と、基準値を保持する基準値保持部11と、感光体ドラム2に流れる電流を検出する電流検知抵抗16と、電流検知抵抗16で検知した電流量を制御部12に出力する電流検知部13とが備えられている。
本実施例では、まず、AC電圧を低い電圧から高い電圧まで順次印加し、図5(b)に示す肩電圧を検知する。この肩電圧を基準値としてAC電圧またはAC電流を帯電ローラ3に対して設定する。
基準値設定後に温度や湿度等マシーン内環境が変動すると、肩電圧が変動する。図5(A)に、時間の経過と温度上昇の変化との関係を示し、図5(B)に、図5(A)の点a、点bで測定した印加電圧と、表面電圧との関係を示す。図5(B)に示すように温度の上昇と共に肩電圧の位置がずれる。また図5(B)に示す点線は、a点よりもさらに低温、低湿の条件となった時の印加電圧と表面電位との関係を示し、低温、低湿時には図5(B)に示すように直線の傾きが変わってしまう。
そこで、基準値(肩電圧)を設定した後に、所定時間ごとにDC電圧を印加して帯電開始電圧の変動量を検知する。そして、検出した変動量に基づいて基準値を補正する。DC電圧の印加であるので、感光体に与えるダメージを最低源にしてAC電圧又はAC電流を最適な値に設定することができる。
帯電ローラ3に直流電圧を印加した時の印加電圧と、その時に感光体ドラム2に流れる電流との関係を示す、図2に示すような直流電流−電圧特性で検知した帯電開始電圧からは、感光体ドラム2の軸方向のばらつきが原因で肩電圧を正確に検出することができない。しかしながら、環境変動に対する帯電開始電圧の変動量は、感光体ドラム2の軸方向で個々の場所の表面電位を測定して求めた変動量と実験的に一致する。すなわち、図6に示すように図5(A)の点aの環境時の帯電開始電圧Vaと、点bの環境時の帯電開始電圧Vbとの変動量は、感光体ドラム2の表面電位を測定して求めた場合と、感光体ドラム2に流れる直流電流を測定して求めた場合でほぼ等しい。従って、DC電圧の印加した時に流れる直流電流を検出して求めた帯電開始電圧の変動量をもとに、AC電圧の印加で検知した肩電圧(基準値)を補正すれば、高価な表面電位計を用いて表面電位を測定せずとも環境変動に対してDC電圧を印加するだけで肩電圧を検知し続けられる。
また、AC電圧印加時の肩電圧Vthは、DC印加時の帯電開始電圧Vtに対し理想的にVth=2×Vtであるので、図7に示すように補正値も帯電開始電圧変動量の2倍の2(Vt_c−Vt_a)にすることで肩電圧を補正できる。しかしながら、低温低湿時のように、環境変動による帯電部材の抵抗変動や硬度変動が無視できなくなると、感光体ドラム2の表面電位−印加電圧(Vpp)特性の傾きが変動する(図5(B)に示す点線、又は図7(A)に示す点線)ので、2倍しても一致しない。そこで、傾きの変動分に対応して帯電開始電圧変動量の2倍以上の大きさで補正を行う。
この補正量を決める帯電開始電圧の変動量に対する倍率は、帯電ローラ3と感光体ドラム2間の、抵抗成分又はインピーダンス成分を検知した結果を元に設定する。感光体がダメージを受け摩耗しないように帯電ローラ3により、帯電ローラ3と感光体ドラム2との間で、放電が発生しない範囲内の振幅の交流電圧を印加し、印加した交流電圧の振幅と、交流電圧の印加によって電流検知抵抗16で検出される交流電流の振幅と、交流電圧と交流電流との位相差のいずれかを測定する。これらのうちのいずれか2つを測定することでインピーダンス成分または抵抗成分を検出することができる。
また、基準値(肩電圧)を補正するタイミングは、図5(A)に示すように起動直後の点aからマシーン内の温度が安定するbまでの時間内で繰り返し行なうことで、環境変動に追従して基準値を補正することができる。特に、低温、低湿化で画像形成装置の起動直後は、短時間で温度が10℃程度上昇し、基準値(肩電圧)の変動も10%程度になり最適印加電圧条件が著しく変動するが、補正頻度を上げれば、リアルタイムに近く環境変動に追従させることができる。
次に図8に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。まず、制御部12は、AC電圧を低い電圧から高い電圧まで順次印加し、目標の帯電電圧が得られる最低限の印加電圧(基準値)を求める(ステップS1)。求められた印加電圧(基準値)は、基準値保持部11に記録される。
次に、帯電ローラ3に直流電圧を印加し、このとき感光体ドラム2に流れる直流電流を測定する。これを印加電圧を変えて2点以上で行い、外挿から帯電開始電圧を求める(ステップS2)。次に、前回に求めた帯電開始電圧との差分を取り、帯電開始電圧の変動量を求める(ステップS3)。求めた帯電開始電圧の変動量から、基準値を補正する(ステップS4)。基準値の補正は、低温、低湿下ではない場合には、帯電開始電圧の変動量の2倍で補正する。また低温、低湿下の場合には、感光体ドラム2の磨耗が進まないように、放電が発生しない範囲の振幅の交流電圧を印加して、帯電ローラ3と感光体ドラム2間のインピーダンス成分、抵抗成分を測定する。測定したインピーダンス成分、抵抗成分をもとに、基準値を補正する倍率を決定する。
基準値の補正が終了すると、帯電ローラ3に印加する交流電圧又は直流電流を補正値をもとに調整する(ステップS5)。
このように本実施例は、環境が短時間で急激に変動する場合でも、帯電ローラ3に印加するAC電圧又はAC電流の補正のために感光体ドラム2に与えるダメージを最低限にして、AC電圧又はAC電流を最適な値に調整することができる。従って、帯電不良による画質欠損が生じることがなく、感光体を長寿命化することができる。
本実施例の構成を図9を参照しながら説明する。本実施例は、図4に示す第1実施例と比較して、除電ランプ8がない構成である。また、DC電圧源17と、DC電流源18とが設けられている。
本実施例では、感光体ドラム2の帯電開始電圧を精度よく検出する方法を提案する。除電ランプのない画像形成装置において、直流電流−電圧特性から帯電開始電圧を求めようとすると、感光体ドラムの2周目以降で、感光体ドラム2の飽和により電流が流れなくなる。このため、感光体ドラムの1周以内で帯電開始電圧まで出力電圧を収束させて検知する必要がある。
このため本実施例では、直流バイアスを印加する時に、定電圧駆動で電圧を印加した後で、定電流駆動に切り替えて定電流を流し、帯電開始電圧を検出する。最初に低出力インピータンスの定電圧駆動で電圧を印加し、感光体を帯電開始電圧付近まで帯電にするのに必要な電流を短時間で供給し、次に定電流駆動にして微小電流を流し、環境変動に帯する帯電開始電圧の変動を把握する。
また、定電流駆動時の定電流の設定値を、直流電流−電圧特性が直線になる領域に設定して、この電流値を帯電ローラに印加したときの電圧変動を電圧検知部10で検知する。マシーン内の環境変動に対して、検知した電圧の変動量は、帯電開始電圧の変動と一致するので、微小領域で検知するよりも精度を上げることができる。これについて図10を参照しながら詳述する。図10は、環境変動に対する直流電流−電圧特性の変化と、感光体ドラム2の膜厚変動に対する変化を測定した実験結果を示している。図10に示すように膜厚が変動すると、帯電開始電圧と、直流電流−電圧特性を示す直線の傾きとが両方変化する。しかし、環境変動に対しては、帯電開始電圧の変動(図10に示すVth_a→Vth_c)こそあれ、直線の傾きは一定となる。従って、環境変動に対する帯電開始電圧の変動は、帯電開始電圧付近の微小電流(図10に示すI(1)ではなく、より大きな電流のI(2)を印加した場合の電圧変動でも検知することができる。
また、帯電ローラ3を使用した画像形成装置として、高速なプロセス速度300mm/S、感光体膜厚φ30mm、帯電ローラと感光体との接触部の直列容量Cnip=300pF,帯電開始電圧Vth=600Vのシステムで、感光体1周の370ms以内に帯電開始電圧Vthまで直流電圧源と直流電流源とを駆動して出力電圧を収束させるのに必要な電流値Iを考える。なお、この電流値が除電ランプなしの画像形成装置の構成で、帯電開始電圧の変動を検知するのに最低限必要な電流値である。図3に帯電開始電圧を導く等価回路を示す。計算式は、以下のようになる。
Q=CVより、I=C×ΔV/Δt=(Cnip)×Vth/308ms
この計算式より、電流値は約0.6uAとなる。
但し、この計算は、理想的な電流源の場合であって、実際の電流源ではフィードバック制御で定電流出力を安定化させるのには、この5倍程度の時間が必要になる。従って、帯電ローラを使用する場合のすべてのプロセス速度で、かつ除電ランプなしの構成で、感光体1周以内に環境変動に対する帯電電圧変動を検知するのに必要な電流値はこの5倍程度の、3uAとなる。
このように本実施例は、温度や湿度等マシーン内の環境変動による帯電開始電圧の変動を、除電ランプなしのマシーンでも検出することができる。この電圧をもとにして、帯電時のAC電圧又はAC電流を最適な値に制御することで、低コストで感光体ドラム2の長寿命化を図ることができる。
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
肩電圧を示す図である。 印加電圧と感光体に流れる直流電流との関係を示す図である。 帯電開始電圧について説明するための図である。 画像形成装置の構成を示す図である。 (A)は、印加電圧の補正タイミングを示す図であり、(B)は、Aに示す点a、点bでの肩電圧を示す図である。 環境の変化による、帯電開始電圧の変動を示す図である。 (A)は、印加電圧と感光体の表面電圧との関係を示す図であり、(B)は、印加電圧と感光体に流れる直流電流との関係を示す図である。 動作手順を示すフローチャートである。 画像形成装置の構成を示す図である。 印加電圧と感光体に流れる直流電流との関係を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 帯電ローラ
4 ROS
5 現像器
6 転写ローラ
7 クリーニングブレード
8 除電ランプ
9 定着器
10 電圧検知部
11 基準値保持部
12 制御部
13 電流検知部
14 AC電源
15 DC電源
16 電流検知抵抗
17 DC電圧源
18 DC電流源

Claims (11)

  1. 回転駆動される感光体と、
    前記感光体に接触又は近接して配置され、前記感光体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に電圧レベルを順次変更した交流電圧を印加して、前記感光体の帯電電位が飽和したときの印加電圧を基準値として検出し、前記帯電部材に直流電圧を印加し前記感光体が帯電し始めるときの印加電圧の変動量を検出し、該変動量をもとに前記基準値を補正する制御部を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、温度及び湿度が所定値以下となると、前記基準値の補正量を前記印加電圧の変動量の2倍以上となるようにすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記帯電部材から前記感光体間のインピーダンス成分又は抵抗成分を検出し、該検出結果に基づいて前記基準値の補正量を決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記帯電部材により、前記帯電部材と前記感光体との間に、放電が発生しない範囲内の振幅の交流電圧を印加し、該印加した交流電圧の振幅と、前記交流電圧の印加によって前記帯電部材と前記感光体との間に流れる交流電流の振幅と、前記交流電圧と前記交流電流との位相差のいずれかを測定して前記インピーダンス成分又は前記抵抗成分を検出することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記画像形成装置内の温度又は湿度の変動量が一定値以内となるまでの間に、前記基準値の補正を行なうことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 回転駆動される感光体と、前記感光体に接触又は近接して配置され、前記感光体を帯電させる帯電部材と、前記感光体に直流バイアスを印加して前記感光体が帯電し始める帯電開始電圧を検知し、該帯電開始電圧の変動量に基づいて前記帯電部材に印加する交流電圧又は交流電流を制御する制御部とを有する画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記直流バイアスの印加時に、定電圧駆動で前記帯電部材に一定電圧を印加した後に、定電流駆動によって前記感光体に定電流を流し前記感光体が帯電し始める前記帯電開始電圧の変動量を検知して制御することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記帯電部材に印加する電圧と、該印加した電圧によって前記感光体に流れる電流量とが略比例関係となる領域の定直流電流を前記感光体に流し、この時の印加電圧の変動量から、前記帯電開始電圧を検出して制御することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記感光体の1周以内に、前記定電圧駆動と前記定電流駆動とを行い、前記帯電開始電圧の検知を行なうことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  9. 前記定電流駆動による前記定電流は、3μA以上であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  10. 感光体を帯電させる帯電部材に電圧レベルを順次変更した交流電圧を印加して、前記感光体の帯電電位が飽和したときの印加電圧を基準値として検出するステップと、
    前記帯電部材に直流電圧を印加し前記感光体が帯電し始めるときの印加電圧の変動量を検出し、該変動量をもとに前記基準値を補正するステップとを有することを特徴とする帯電制御方法。
  11. 感光体を帯電させる帯電部材に、定電圧駆動で定直流電圧を印加した後に、定電流駆動によって前記感光体に定直流電流を流し前記感光体が帯電し始める帯電開始電圧を検知するステップと、
    前記帯電開始電圧の変動量に基づいて前記帯電部材に印加する交流電圧又は交流電流を制御するステップとを有することを特徴とする帯電制御方法。
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