JP2000338493A - 液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents
液晶表示パネルの製造方法Info
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Abstract
の少ない液晶表示パネルの製造方法を提供する。 【解決手段】片面に電極2を設けた一対の基板3のうち
少なくとも一方の電極2上に光架橋性高分子膜5を形成
する工程と、高分子膜5に配向処理を施さずに光照射し
て架橋させる工程と、一対の電極2間にカイラルネマテ
ィック相を有する液晶1を挟み込む工程と、液晶1を等
方相転移点以上に加熱しその後室温に冷却する工程とを
含む。
Description
およびその製造方法に関するものである。
列し、その電極間に液晶を充填して多数の画素を形成
し、画像を表示する液晶表示素子はよく知られている。
ここでよく用いられている液晶は、ツイスティッドネマ
ティック型(TN型)液晶であった。このTN型液晶を
用いる場合は、電極上にポリイミドからなる薄膜を形成
し、ラビングして液晶配向膜として用いるのが普通であ
った。しかしながら、このようなTN型液晶セルは視野
角がせまいという問題があった。
および小林等により提案されている(SID93ダイジ
ェスト第622 頁〜625 頁)。この方式では、一対の電極
上にポリイミド配向膜を形成後、ラビングしないで一定
の空隙を保ちながら、カイラルネマティック液晶を注入
して液晶セルを作成する。カイラルネマティック液晶の
カイラルピッチはセル厚の4倍に設定されており、液晶
が自発的にセル内で90度程度捻れるようになってい
る。ここで、セルの両面に配置した偏光板を平行または
直交にして電圧を印加することにより光のスイッチが可
能となる。
甲等によるラビングしない液晶表示セルは液晶を等方相
でセルに注入しなければならず、液晶セル全体を等方相
転移温度以上に加熱する設備が必要になるという欠点が
あるとともに、注入時に加熱・冷却を行なうために注入
工程の時間が増加するという欠点があり、現実的ではな
かった。
について、従来からTN型液晶表示素子を作成する際に
用いられている、液晶をネマティック相で注入する方法
を用いた場合は、注入時の液晶の流れにより液晶が部分
的に配向するため、肉眼で見て均一性に乏しいという欠
点があった。またこのように流れで配向した液晶セルは
等方相で数時間保っても、その不均一性は完全に解消さ
れることはなかった。
な従来技術の欠点を改善するためになされたものであ
り、ラビングしない液晶表示素子の配向の不均一性の少
ない液晶表示パネルの製造方法を提供することである。
ルの製造方法は、片面に電極を設けた一対の基板のうち
少なくとも一方の電極上に光架橋性高分子膜を形成する
工程と、高分子膜に配向処理を施さずに光照射して架橋
させる工程と、一対の電極間にカイラルネマティック相
を有する液晶を挟み込む工程と、液晶を等方相転移点以
上に加熱しその後室温に冷却する工程とを含むものであ
る。
れば、配向膜として電極上に分子鎖が架橋している有機
高分子膜を形成したため、液晶を2枚の電極間に室温で
挟み込んだときに生じる流れによる配向乱れは、加熱に
よりなくすことが可能である。液晶の流れによる配向乱
れは、液晶が電極上の配向膜の表面に流れの方向に沿っ
て吸着し配向膜に変形を与えていることにより生じてい
ると考えられるが、従来の構成では配向膜の表面が変形
しているため液晶セルを液晶のネマティック相−等方相
転移点以上に加熱しても、この配向乱れは残存する。こ
れに対して、分子鎖が架橋した有機高分子膜は分子鎖が
固定されておりほとんど動くことができない。このため
液晶注入時の流れに対してもほとんど変形せず、流れに
よる液晶配向乱れを生じにくい。さらに、液晶をネマテ
ィック相−等方相転移点以上に加熱し等方性液体とする
と、液晶性物質はランダムにブラウン運動するようにな
る。このとき電極間に液晶を挟み込んだときに液晶の流
れにより生じた配向膜の表面への吸着は解消され、配向
膜表面での液晶分子の配列は基板面全体としてはランダ
ムになる。そのため、流れによる配向乱れを原因とする
肉眼で観測できる不均一さが生じなくなり、ラビング処
理を行なわずに液晶の配向不均一の少ない液晶表示パネ
ルを作製することが可能となる。
請求項1において、光架橋性高分子膜を光照射する工程
の光照射に用いる光が、紫外光および可視光の少なくと
も一方の波長域を有するものである。
項1において、光架橋性高分子膜を光照射する工程の光
照射に用いる光が、紫外光および可視光の少なくとも一
方の波長域を有するため、請求項1と同効果がある。
基づいて説明する。すなわち、図1はこの一実施の形態
の液晶表示パネルの断面図である。この液晶表示パネル
は、対向面に透明電極2を有する一対の基板3間に液晶
1を挟み込み、基板3の液晶1と接しない面には偏光板
4を備えた構成を有し、従来のTN型液晶表示素子と同
様に、偏光板4および液晶1さらにもう一つの偏光板4
を通る光の透過率が液晶1へかける電界の大きさにより
変化する機能がある。2つの偏光板4の配置方法は平行
または垂直が最も好ましい。そして、この実施の形態の
液晶表示パネルは、基板3の透明電極2上の少なくとも
一方に分子鎖同士が架橋した有機高分子膜5をもってい
る点に特徴がある。
ィック液晶にカイラル剤を少量添加したカイラルネマテ
ィック液晶を用い、正の誘電異方性を有し、液晶分子の
分子長軸方向が微視的には一様な方向に液晶分子長軸が
配向した領域が複数存在し、かつ各々の領域では液晶分
子長軸方向が異なって存在し、かつ領域内の一対の基板
3間では液晶分子は捻じれ配向状態を呈している。
スティッドネマティック(TN)型液晶表示パネルやス
ーパーツイスティッドネマティック(STN)型液晶表
示パネルに用いられている公知のものをそのまま用いる
ことができる。カイラル剤は、たとえばBDH社製のC
B15およびC15、メルク社製のCN、R811、S
811、R1011およびS1011、チッソ社製のC
M−19、CM、CM−20、CM−21およびCM−
22などを用いることができる。用いる液晶1の(液晶
層厚/ピッチ=d/p)は、0.1〜0.75程度が好ま
しく、0.25が液晶表示パネルの色付きが少なく最適で
ある。
ラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエー
テルスルホン、ポリアリレート等公知の透明物質を用い
ることができる。この基板3の厚みは特に規定しない
が、1.1mm 〜500 μm程度が一般的である。この基板
3上に蒸着・スパッタ・CVD等の手段で酸化すずやI
TO(インジウムスズオキシド)による透明電極2を形
成する。さらにこの表面に分子鎖同士が架橋した有機高
分子膜5を配向膜として作成する。
鎖状ポリマーや反応性オリゴマーを架橋剤で架橋させた
もの、多官能モノマーを重合したものなど、どのような
合成方法をもちいても構わない。架橋していない多官能
鎖状オリゴマー膜を透明電極2を有する基板3上に形成
したのち、分子鎖同士を架橋させるものが、薄膜を形成
しやすく好ましい。また有機高分子膜5は液晶1を水平
配向させる能力を有する必要があるので、側鎖としてト
リフロロメチル基や長鎖アルキル基などを有していない
方が好ましい。
は、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミドのγ線や
電子線などの放射線によるもの、感光性樹脂の光照射に
よるもの、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニル
エーテル、ポリエチレノキシドなどに過酸化物を混合し
加熱によるもの、イミノ基やアミノ基をエピクロロヒド
リンやジイソシアナートと反応させることによるものな
どがある。このうち光照射や熱反応によるものが簡便で
最も好ましい。光照射による場合は、オリゴマー間を光
架橋性低分子で架橋するのが最適である。この場合、紫
外光または可視光の波長域を用いるのが光架橋性低分子
の選択の幅が広がり好都合である。光源としては超高圧
水銀ランプ、メタルハライドランプなどが光源として好
ましい。オリゴマー間を架橋させるのにラジカル反応を
用いる場合は、酸素により重合阻害を受けやすいので反
応時に系内から酸素を除いておく必要がある。一方オリ
ゴマー間を架橋させるのにカチオン重合を利用すると酸
素による反応阻害を受けないので好都合である。
高分子と光重合開始剤をメチルエチルケトンなどの溶媒
に希釈して形成する方法、および光重合性高分子と光重
合開始剤を多官能モノマーに希釈して形成する方法など
があるが、溶媒を用いて希釈する方が膜厚の制御が容易
になるため好ましい。この高分子膜はスピンコート法や
印刷法、ディップ法など公知の方法を用いて形成するこ
とができる。基板3上に製膜した鎖状高分子膜は、溶媒
を除去するために加熱する必要がある。加熱温度は溶媒
によって異なるが、溶媒としてメチルエチルケトンを用
いた場合は100℃のホットプレート上で1分間加熱する
程度で十分である。この発明の分子鎖同士が架橋した有
機高分子膜5の膜厚は特に限定しない。しかしながら膜
厚は20nm以上200nm 以下にするのが最適である。膜厚が
20nm未満だと膜が全面を均一に覆うことができなくな
り、200nm より厚い場合は膜による電圧降下が大きくな
り、液晶表示パネルとしての表示品位が低下する。
た有機高分子膜5は、分子鎖が基板3の面全体でランダ
ムに配向している必要がある。分子鎖が一方向に揃って
いた場合、液晶1が一方向にそろいやすくなり、視野角
が狭くなるので好ましくない。この有機高分子膜5はス
ピンコートや印刷法等で基板3上に作成した場合は、分
子鎖は面内でランダムに配向している。LB法を用いて
製膜したり、作成した膜をラビングすると分子鎖が一方
向にそろうので不都合である。
膜5は、基板3上の透明電極2を有する面に作成され
る。この場合、透明電極2と有機高分子膜5の間に上下
の基板3のショート防止のため絶縁層が形成されてあっ
ても構わない。絶縁層はどのような材料であっても構わ
ないが、たとえば酸化珪素、酸化チタンが絶縁性と透明
性で優れている。
透明電極2を有する2枚の基板3を、それぞれの基板3
上の分子鎖同士が架橋した有機高分子膜5が相対するよ
うに適切な間隔を保持してその間隙に液晶1を挟み込
む。この挟み込む方法としては、真空注入法や液晶滴下
法などの公知の方法を用いることができる。2枚の基板
3の間隔を一定に保つために通常ガラスあるいは合成樹
脂の球状粒子を基板3間に配置するのが一般的である。
また液晶1を挟み込む前または挟み込むのと同時に2枚
の基板3を接着剤を用いて貼り合わせるのが好ましい。
接着剤としてはエポキシ樹脂がよく用いられる。
挟み込んだのち、液晶1の等方相転移点(NI点)以上の
温度にこの液晶1を挟持した基板3を保持する。保持す
る時間は特に限定しないが、熱風乾燥器を用いる場合は
2時間程度で十分である。液晶表示パネルをあまり長い
時間高温で保持すると液晶1が一部分解する可能性があ
るので好ましくない。
ネルの基板3の表面に偏光板4をその偏光軸が互いに直
交するように張り付ける。下側基板3より光を入射し、
上側基板3の上方より観察する。
を駆動させた時のオフ電圧での画素内の微視的な配向状
態を表した斜視図である。図2中、6は液晶分子の分子
長軸(ダイレクター)を表す。基板3の界面でのダイレ
クター6が異なる領域(ドメイン)7〜10が複数存在
し、各ドメイン7〜10間ではダイレクター6の方向が
異なるために発生するディスクリネーションライン11
が見られた。通常の液晶表示パネルでは基板3上の配向
膜にラビングを施すために、画素内では液晶のダイレク
ター6の方向が同一である1つのドメインしか見られな
い。この実施の形態の場合では分子鎖同士が架橋してい
る有機高分子膜5は一軸配向していないために、液晶分
子は非晶質状態となって配向し、複数のドメイン7〜1
0が発生したものと考えられる。各ドメイン7〜10内
では液晶分子は上下の基板3間でd/pの設定値に応じ
て捻れた配向状態を呈している。この実施の形態の場
合、d/pを0.25に設定しているので、液晶分子は
上下の基板3間で90゜捻れて配向している。この場
合、入射光は液晶1の層の複屈折効果により90゜偏光
方向を変えて出射すると考えられる。
ン7〜10内の液晶分子は捻れ配向状態からスプレイ配
向状態になるために、液晶1中(バルク)にも変形に伴
うディスクリネーションライン11が発生する。ドメイ
ン7〜10内では液晶分子はダイレクター6が電界方向
と平行になるように配向し、入射光はほぼ直線偏光状態
で液晶1の層を伝幡し、出射側偏光板4にてカットされ
暗状態が得られる。
1)〜(実施例2)により説明するとともに、分子鎖が
架橋した有機高分子膜5を有しない比較例1,2を述べ
る。
形電極を有するガラス基板3上の電極2を有する表面上
に、つぎの組成のものを塗布してホットプレート上に保
持して溶媒を除去し、膜厚70nmの膜を作成した。
0(共栄社油脂化学工業(株)製) 光重合開始剤:ダロキュアー1173(E.メルク社
製) 希釈剤:メチルエチルケトン さらにこの膜を形成した基板3を窒素中で超高圧水銀ラ
ンプにより光照射して架橋したウレタン膜を作成した。
この膜は鉛筆硬度でHB程度であった。ウレタン膜を形
成した基板3の2枚をウレタン膜が相対するように組み
合わせた。基板3の間隔を5.0 μmに保ち基板3の周囲
をエポキシ樹脂で一箇所を除きシールしたのち、真空注
入法によりNI点64℃のネマティック液晶(商品名LIXON6
604 、チッソ石油化学製)を基板3間に封入して液晶表
示パネルを作成した。ここで注入した液晶1は、カイラ
ル剤(商品名R811、E.メルク社製)を液晶1のピ
ッチが20μmになるように添加したものを用いた。この
液晶表示パネルを熱風乾燥器中120 ℃で1時間保持した
のち室温に冷却した。
うに配置した2枚の偏光板4間に挟持した。さらにこの
液晶表示パネルに5V、60Hzの矩形波を印加したところ電
極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過する
状態となった。
形電極を有するガラス基板3上の電極2を有する表面上
に次の組成のものを塗布してホットプレート上に保持し
て溶媒を除去し、膜厚70nmの膜を作成した。
KR−400(旭電化工業(株)製) 希釈剤:メチルエチルケトン さらにこの膜を形成した基板3を窒素中で超高圧水銀ラ
ンプにより光照射して架橋したエポキシ系樹脂膜を作成
した。この膜は鉛筆硬度でH程度であった。エポキシ系
樹脂膜を形成した基板3の2枚をエポキシ系樹脂膜が相
対するように組み合わせた。基板3の間隔を5.0 μmに
保ち基板3の周囲をエポキシ樹脂で一箇所を除きシール
したのち真空注入法によりNI点64℃のネマティック液晶
(商品名LIXON6604 、チッソ石油化学製)を基板3間に
封入して液晶表示パネルを作成した。ここで注入した液
晶1は、カイラル剤(商品名R811、E.メルク社
製)を液晶1のピッチが20μmになるように添加したも
のを用いた。この液晶表示パネルを熱風乾燥器中120 ℃
で1時間保持したのち室温に冷却した。
うに配置した2枚の偏光板4間に挟持した。さらにこの
液晶表示パネルに5V、60Hzの矩形波を印加したところ電
極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過する
状態となった。
3上の電極2を有する表面上にポリイミドワニス(商品
名LQ−S100、日立化成製)のN−メチルピロリド
ン溶液を塗布しホットプレートを用いて溶媒を除去した
のち熱風乾燥器中250 ℃で1時間硬化し、膜厚70nmの膜
を作成した。
の2枚を配向膜が相対するように組み合わせた。基板3
の間隔を5.0 μmに保ち基板3の周囲をエポキシ樹脂で
一箇所を除きシールしたのち真空注入法によりNI点64℃
のネマティック液晶(商品名LIXON6604 、チッソ石油化
学製)を基板3間に封入して液晶表示パネルを作成し
た。ここで注入した液晶1は、カイラル剤(商品名R8
11、E.メルク社製)を液晶1のピッチが20μmにな
るように添加したものを用いた。この液晶表示パネルは
高温に保持しなかった。
うに配置した2枚の偏光板4間に挟持した。さらにこの
液晶表示パネルに5V、60Hzの矩形波を印加したところ電
極部分は光の透過せず、それ以外の部分は光が透過する
状態となった。しかし電圧OFF時にもON時にも注入
時の液晶1の流れに沿った筋が観測できた。そのため電
圧OFF時には筋に沿って色づき、電圧ON時も均一な
黒表示にはならなかった。
3上の電極2を有する表面上にポリイミドワニス(商品
名PSI2201、チッソ石油化学製)を塗布しホット
プレートを用いて溶媒をとばしたのち250 ℃で1時間硬
化し、膜厚70nmの膜を作成した。
の2枚を配向膜が相対するように組み合わせた。基板3
の間隔を5.0 μmに保ち基板3の周囲をエポキシ樹脂で
一箇所を除きシールしたのち真空注入法によりNI点64℃
のネマティック液晶(商品名LIXON6604 、チッソ石油化
学製)を基板3間に封入して液晶表示パネルを作成し
た。ここで注入した液晶1は、カイラル剤(商品名R8
11、E.メルク社製)を液晶1のピッチが20μmにな
るように添加したものを用いた。この液晶表示パネルを
熱風乾燥器中120 ℃で1時間保持したのち室温に冷却し
た。
うに配置した2枚の偏光板4間に挟持した。さらにこの
液晶表示パネルに5V、60Hzの矩形波を印加したところ電
極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過する
状態となった。しかし電圧OFF時にもON時にも注入
時の液晶1の流れに沿った筋が観測できた。そのため電
圧ON時も均一な黒表示にはならなかった。
の液晶表示パネルの比較検討をするために液晶配向性を
調べた。その液晶配向性は電圧無印加時の目視観察で配
向欠陥が見られるかどうかで判断した。その結果を表に
示した。
び実施例2の架橋した分子鎖をもつ有機高分子膜を電極
上に有する液晶表示パネルは、液晶配向性が良好であり
液晶注入によるとみられる流れ方向の液晶1の配向不均
一は全く見られず、比較例1、2はともに配向乱れが観
察されたことがわかる。
液晶層厚を液晶ピッチで割った値が0.25である場合の液
晶表示パネルを例にとって説明したが、液晶層厚/液晶
ピッチはこれに限定されるものではない。
パネルを例にとって説明したが、一方の基板3上に反射
層をもつ反射型液晶表示パネルやTFT液晶パネルなど
にも用いることができる。
なくとも一方に設けられればよい。
よれば、配向膜として電極上に分子鎖が架橋している有
機高分子膜を形成したため、液晶を2枚の電極間に室温
で挟み込んだときに生じる流れによる配向乱れは、加熱
によりなくすことが可能である。液晶の流れによる配向
乱れは、液晶が電極上の配向膜の表面に流れの方向に沿
って吸着し配向膜に変形を与えていることにより生じて
いると考えられるが、従来の構成では配向膜の表面が変
形しているため液晶セルを液晶のネマティック相−等方
相転移点以上に加熱しても、この配向乱れは残存する。
これに対して、分子鎖が架橋した有機高分子膜は分子鎖
が固定されておりほとんど動くことができない。このた
め液晶注入時の流れに対してもほとんど変形せず、流れ
による液晶配向乱れを生じにくい。さらに、液晶をネマ
ティック相−等方相転移点以上に加熱し等方性液体とす
ると、液晶性物質はランダムにブラウン運動するように
なる。このとき電極間に液晶を挟み込んだときに液晶の
流れにより生じた配向膜の表面への吸着は解消され、配
向膜表面での液晶分子の配列は基板面全体としてはラン
ダムになる。そのため、流れによる配向乱れを原因とす
る肉眼で観測できる不均一さが生じなくなり、ラビング
処理を行なわずに液晶の配向不均一の少ない液晶表示パ
ネルを作製することが可能となるという効果がある。
れば、光架橋性高分子膜を光照射する工程の光照射に用
いる光が、波長に紫外光および可視光の少なくとも一方
の波長域を有するため、請求項1と同効果がある。
である。
態を示した斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 片面に電極を設けた一対の基板のうち少
なくとも一方の電極上に光架橋性高分子膜を形成する工
程と、前記高分子膜に配向処理を施さずに光照射して架
橋させる工程と、前記一対の電極間にカイラルネマティ
ック相を有する液晶を挟み込む工程と、前記液晶を等方
相転移点以上に加熱しその後室温に冷却する工程とを含
む液晶表示パネルの製造方法。 - 【請求項2】 光架橋性高分子膜を光照射する工程の光
照射に用いる光が、紫外光および可視光の少なくとも一
方の波長域を有する請求項1記載の液晶表示パネルの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000141306A JP3220126B2 (ja) | 1993-12-21 | 2000-05-15 | 液晶表示パネルの製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP3220126B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6867835B2 (en) * | 2000-08-28 | 2005-03-15 | Lg. Philips Lcd Co., Ltd. | In-plane switching LCD panel having different alignment layers |
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2000
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US6867835B2 (en) * | 2000-08-28 | 2005-03-15 | Lg. Philips Lcd Co., Ltd. | In-plane switching LCD panel having different alignment layers |
US7196757B2 (en) | 2000-08-28 | 2007-03-27 | Lg.Philips Lcd Co., Ltd. | In-plane switching LCD panel having different alignment layers |
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