JP2000336440A - 装飾用特殊アルミニウム青銅 - Google Patents

装飾用特殊アルミニウム青銅

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JP2000336440A
JP2000336440A JP11186249A JP18624999A JP2000336440A JP 2000336440 A JP2000336440 A JP 2000336440A JP 11186249 A JP11186249 A JP 11186249A JP 18624999 A JP18624999 A JP 18624999A JP 2000336440 A JP2000336440 A JP 2000336440A
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aluminum bronze
special aluminum
castability
corrosion resistance
spreadability
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Isao Tsukamoto
勲 塚本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の特殊アルミニウム青銅は、機械的強度を
高めるため、Ni又は、Fe添加量を多くせざるを得な
く、その為、合金の素地からの黄金色の色調の低下又
は、耐候性の劣化が見られ、且つ展延性、鋳造性が劣る
のが現状であった。この点を改良し耐食性、耐変色性、
鋳造性、展延性を付与し、黄金色を呈した材料をもっ
て、展伸材、美術的装飾的鋳造品として、長期に亘って
使用出来る。 【構成】化学成分は、重量%にてAl5〜7%,Ni
0.2〜1.5%,Fe0.2〜1.0%の他にMn
0.05〜0.1%,Cr0.01〜0.05%,Ge
0.002〜0.005%,Ti0.002〜0.00
5%のうち2種以上を含有し、残部Cuと不可避不純物
からなる化学組成、並びにAl5〜7%Ni0.2〜
1.5%,Cr0.01〜0.05%,Si0.002
5〜0.005%,Ti0.002〜0.005%と、
残部Cuと不可避不純物からなる化学組成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黄金色の美観をもって
展伸材、鋳造品など広い範囲に使用する装飾用特殊アル
ミニウム青銅である。
【0002】
【従来の技術】従来の特殊アルミニウム青銅は、日本工
業規格(JIS)鋳物として、第1種から第4種に分類
され、実用合金の多くは、Al7〜10%,Ni0.5
〜4.5%,Fe0.5〜5%,Mn0.1〜2%,残
Cuの化学成分の範囲である。これは、耐食性、耐海水
性、耐摩耗性などの化学的、機械的性質から、化学工業
部品、船舶部品、機械部品などの工業的用途に多く使用
されている。また、アルミニウム青銅は、アルミニウム
(Al)が、重量として5〜12%で、アルミ金と呼ば
れる美しい黄金色の色調を呈する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の実用合金は、加
工材が鏡面仕上げの場合は、時の経過とともに淡黄色と
なり光の干渉の変化によっては、白色に観察され、ま
た、粗仕上げの場合は、黒色に変化し、合金自体のもつ
黄金色の色調が低下し、青錆の発生も観察され、装飾用
の目的に使用できないのが現状である。この原因は、耐
食性と強度を向上させる作用のあるニッケル(Ni)の
添加量に起因する。また、ニッケル(Ni)の添加量が
少なく、鉄(Fe)の添加量が多い範囲の化学成分の場
合、鉄(Fe)は、強度と結晶粒微細化効果を目的とし
ながらも、鉄(Fe)の添加量が多いとFeAlの化合
物が析出し、耐食性が劣化する。更に実用合金は、展延
性に欠け薄板又は、条の用途には極めて困難である。鋳
造性についても、例えば精度の高さを要求する仏像の製
作にあたっては、鋳造欠陥が生じやすく、且つ、加工も
困難である。上記の化学成分を調整し、重量にてAl
7.0%、Ni1.0%、Fe1.0%Mn0.5%残
Cuの鏡面仕上げの試験品を180日間、屋内に曝露し
観察した結果、白色の変化は無しも、青錆の点在が見ら
れ、長期に亘って使用するには不可能である。従って、
黄金色の美観を目的とする展伸材、美術装飾的鋳造品に
使用するアルミニウム青銅の耐食性、耐変色性、鋳造
性、展延性に、改善の余地が残されていた。また、従
来、銅合金の変色を防ぐため、化学的処理を施して製作
されているが、製作された製品の表面に傷がついたり、
又は錆を発生させ、美観を損なうものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、機械的強度
の必要性を避け、長期に亘って美術的、装飾的目的に使
用するための耐食性、耐変色性、鋳造性、展延性を付与
すべく研究を行った。その結果、重量%にて、アルミニ
ウム(Al)5〜7%、ニッケル(Ni)0.2〜1.
5%鉄(Fe)0.2〜1.0%の他に、マンガン(M
n)0.05〜0.1%、クロム(Cr)0.01〜
0.05%、ゲルマニウム(Ge)0.002〜0.0
05%、チタン(Ti)0.002〜0.005%のう
ち2種以上を含有し、残部銅(Cu)と不可避不純物か
らなる化学組成。
【0005】さらに、重量%にて、アルミニウム(A
l)5〜7%、ニッケル(Ni)0.2〜1.5%クロ
ム(Cr)0.01〜0.05%、珪素(Si)0.0
025〜0.005%、チタン(Ti)0.002〜
0.005%、残部銅(Cu)と不可避不純物からなる
化学組成をもって目的に合うことをつきとめた。
【0006】
【作用】本発明の鋳塊を鏡面仕上げの試験片と、粗仕上
げの試験片に分類し、これを180日間の屋内曝露試験
の結果、安定な酸化皮膜の形成有るも、淡黄色又は黒色
の変化はなく、且つ青錆の発生も観察されない。また、
精度の高い仏像の試作の鋳造性と、0.5m/m条の試
作から、展延性が良好であることの確認を得たのであ
る。
【0007】本発明特殊合金の組成成分について、その
作用と添加量の限定理由を説明する。
【0008】Alは、黄金色の色調を決定する必要な主
元素であり、その添加量が5%未満では黄金色の色調と
強度が低下する。一方、7%を越えて添加すると延性が
低下する。
【0009】Niは耐食性の向上に有効な元素であり、
その添加量が0.2%未満では効果が充分ではなく、一
方、1.5%を越えて添加すると、耐変色性が低下す
る。
【0010】Feは、強度と結晶粒微細化効果に有効な
元素であるが、0.2%未満では効果が充分ではなく、
一方、1.0%を越えて添加すると、耐食性が低下す
る。
【0011】Mnは、合金の強度及び耐食性に寄与する
元素であるが、0.05%未満では、効果が充分ではな
く、一方、0.1%を越えて添加すると加工性が低下す
る。
【0012】Crは、Niとの相乗効果により、耐食
性、引っ張り強さを増す元素であり、その添加量が0.
01%未満では効果が充分ではなく、一方、0.05%
を越えて添加すると鋳造時の湯流れの低下及び脆化す
る。
【0013】Geは、耐食性、耐変色性に寄与する元素
であるが、その添加量が0.002%未満では、効果が
充分ではなく、一方、0.005%を越えて添加すると
鋳造性が低下する。
【0014】Siは、耐食性、耐変色性及び鋳造時の湯
流れに寄与する元素であるが、その添加量が、0.00
25%未満では、効果が充分ではなく、一方、0.00
5%を越えて添加すると鋳造性が低下する。
【0015】Tiは、合金の耐食性、冷間加工性を向上
させる元素であり、その添加量が0.002%末満では
効果が充分ではなく、一方、0.005%を越えて添加
すると素地中に金属間化合物が析出し、耐食性、冷間加
工性が低下する。
【0016】
【実施例】本発明合金の実施例として、その表を第1表
に示す。
【0017】第2表は、上記第1表の化学成分No1〜
No17の試験品を鏡面仕上げし、180日間屋内曝露
した時の色調の低下の有無と青錆発生の有無、ロスワッ
クスによる鋳造性の良否及び展延性の良否を評価した。
【0018】上記、第2表の結果から明らかなように、
本発明合金No1〜No8は耐食性、耐変色性、鋳造
性、展延性を有していることが分かる。
【0019】
【発明の効果】本発明合金は、化学的処理を施すること
なく、アルミ金と呼ばれる美しい黄金色をいつまでも保
持するばかりか、耐食性、耐変色性、鋳造性、展延性に
おいても、従来の素材にくらべて一段とすぐれ、黄金色
の色調を呈する展伸材、美術装飾的鋳造品などに使用す
る材料として極めて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、アルミニウム(Al)5〜7
    %、ニッケル0.2〜1.5%、鉄(Fe)0.2〜
    1.0%の他に、マンガン(Mn)0.05〜0.1
    %、クロム(Cr)0.01〜0.05%、ゲルマニウ
    ム(Ge)0.002〜0.005%、チタン(Ti)
    0.002〜0.005%のうち2種以上を含有し、残
    部銅(Cu)不可避不純物からなる装飾用特殊アルミニ
    ウム青銅。
  2. 【請求項2】 重量%にて、アルミニウム(Al)5〜
    7%、ニッケル(Ni)0.2〜1.5%、クロム(C
    r)0.01〜0.05%、珪素(Si)0.0025
    〜0.005%、チタン(Ti)0.002〜0.00
    5%、残部銅(Cu)と不可避不純物からなる装飾用ア
    ルミニウム青銅。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002060867A (ja) * 2000-08-18 2002-02-28 Masaya Mori アルミニウム青銅
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