JP2000336199A - プラスチック発泡体及びその製造方法 - Google Patents

プラスチック発泡体及びその製造方法

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JP2000336199A
JP2000336199A JP11146785A JP14678599A JP2000336199A JP 2000336199 A JP2000336199 A JP 2000336199A JP 11146785 A JP11146785 A JP 11146785A JP 14678599 A JP14678599 A JP 14678599A JP 2000336199 A JP2000336199 A JP 2000336199A
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Hironobu Meiraku
広宣 明楽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に摩擦静電気が帯電し難く、軽量で、衝
撃吸収性に優れるとともに、電磁波シ−ルド特性に優
れ、電磁波シ−ルド部材として好適に用いられるプラス
チック発泡体及びその効率的な製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部、発
泡剤1〜50重量部及び薄片状、粒状又は針状の金属粉
100〜1000重量部を主成分として含有する樹脂組
成物を発泡成形してなるプラスチック発泡体であって、
その厚さが2〜8mmであり、かつ、最上層の表面に金
属粉が露出してなることを特徴とするプラスチック発泡
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック発泡
体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、表面に
摩擦静電気が帯電し難く、軽量で、衝撃吸収性に優れる
とともに、電磁波シ−ルド特性に優れ、電磁波シ−ルド
(電気シ−ルド及び磁気シ−ルド)部材として好適に用
いられるプラスチック発泡体及びその効率的な製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器部品の保護袋や、フロッ
ピ−ディスク又は磁気カ−ドの収納ケ−スとしては、金
属粉を有する複合プラスチックフィルム又は金属を蒸着
したフィルムなどが用いられている。例えば、特開昭6
2−156950号公報には、3層の積層構造(最外層
が合成樹脂層で、中間層が合成樹脂層中に金属粉を添加
した導電性樹脂層で、最内層が加熱融着可能な合成樹脂
層)からなる複合プラスチックフィルムが開示されてい
る。しかしながら、特開昭62−156950に記載さ
れているような金属粉を有する複合プラスチックフィル
ムでは、運搬時にフィルムの表面に摩擦静電気が帯電
し、電子機器部品等に悪影響を及ぼすことがあり、必ず
しも十分に満足し得るものではなかった。また、金属を
蒸着したフィルムでは、落下等の衝撃が生じた場合、衝
撃吸収性が無く、内容物を破損することがあり、電子機
器部品等の保護袋としては必ずしも十分に満足し得るも
のではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みなされたものであり、表面に摩擦静電気が帯電し
難く、軽量で、衝撃吸収性に優れるとともに、電磁波シ
−ルド特性に優れ、電磁波シ−ルド部材として好適に用
いられるプラスチック発泡体及びその効率的な製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者等は、鋭意研究した結果、特定量の、ポリ
オレフィン系樹脂、発泡剤及び金属粉を主成分として含
有する樹脂組成物を特定の厚さとなるように発泡成形
し、かつ最上層の表面に金属粉を露出させたプラスチッ
ク発泡体にすることによって、前記目的が達成されるこ
とを知見し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に
よって、下記のプラスチック発泡体及びその製造方法が
提供される。
【0005】[1]ポリオレフィン系樹脂100重量
部、発泡剤1〜50重量部及び薄片状、粒状又は針状の
金属粉100〜1000重量部を主成分として含有する
樹脂組成物を発泡成形してなるプラスチック発泡体であ
って、その厚さが2〜8mmであり、かつ、最上層の表
面に金属粉が露出してなることを特徴とするプラスチッ
ク発泡体。
【0006】[2]前記ポリオレフィン系樹脂が、オレ
フィン系炭化水素の重合体又は共重合体である前記
[1]に記載のプラスチック発泡体。
【0007】[3]前記金属粉が、ニッケル粉、鉄粉、
銀粉及び銅粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の
粉体である前記[1]又は[2]に記載のプラスチック
発泡体。
【0008】[4]ポリオレフィン系樹脂100重量
部、発泡剤1〜50重量部、及び金属粉100〜100
0重量部を混合して樹脂組成物を調製し、得られた樹脂
組成物を、その厚さが2〜8mmとなるように発泡倍率
が5〜30倍で発泡成形し、得られた成形体の表面を1
0〜500μmの厚さだけ除去することを特徴とするプ
ラスチック発泡体の製造方法。
【0009】[5]前記ポリオレフィン系樹脂が、オレ
フィン系炭化水素の重合体又は共重合体である〔4〕に
記載のプラスチック発泡体の製造方法。
【0010】[6]前記金属粉が、ニッケル粉、鉄粉、
銀粉及び銅粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の
粉体である前記[4]又は[5]に記載のプラスチック
発泡体の製造方法。
【0011】[7]前記発泡プラスチックフィルムの体
積固有抵抗が、105〜10-10Ω・cmである〔4〕〜
〔6〕のいずれかに記載のプラスチック発泡体の製造方
法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
てさらに具体的に説明する。 I.プラスチック発泡体 本発明のプラスチック発泡体は、ポリオレフィン系樹
脂、発泡剤及び薄片状、粒状又は針状の金属粉を主成分
として含有する樹脂組成物を発泡成形してなるプラスチ
ック発泡体であって、その厚さが2〜8mmであり、か
つ、最上層の表面に金属粉が露出してなることを特徴と
する。
【0013】1.樹脂組成物 本発明に用いられる樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹
脂、発泡剤及び金属粉を主成分として、好ましくは樹脂
組成物の80重量%以上含有するものである。
【0014】(1)ポリオレフィン系樹脂 本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては特に
制限はないが、オレフィン系炭化水素の重合体又は共重
合体が好ましく、例えば、高密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ボ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1
−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合
体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エ
チレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテ
ン共重命体、エチレン−酢酸ビニル共電合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体、エチレン−スチレン共重合
体、プロピレン−スチレン−エチレン−ブタジエン共重
合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、メタロセンポリ
エチレン(エチレン及びエチレン以外のα−オレフィン
を四価の遷移金属を含むメタロセン化合物等を重合触媒
として共重合することにより得られる重合体)を挙げる
ことができる。
【0015】ここで、メタロセンポリエチレンについて
さらに具体的に説明する。メタロセンポリエチレンにお
けるエチレン以外のα−オレフィンとしては特に制限は
ないが、例えば、、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−
ヘプテン、1−オクテン等を挙げることができ、チ−グ
ラ−・ナッタ触媒、バナジウム系触媒、四価の遷移金属
を含むメタロセン化合物等を重合触媒として重合するこ
とができる。前記四価の遷移金属としては特に制限はな
いが、例えば、、チタン、ジルコニウムニッケル、パラ
ジウム、ハフニウム、白金等を挙げることができる。前
記メタロセン化合物とは、前記四価の遷移金属に1つ以
上のシクロペンタジエン環、類縁体等がリガンドとして
存在する化合物の総称を意味する。前記類縁体としては
特に制限はないが、例えば、炭化水素基、置換炭化水素
基、炭化水素−置換メタロイド基等により置換されたシ
クロペンタジエン環;シクロペンタジエニルオリゴマー
環;インデニル環;炭化水索基、置換炭化水索基、炭化
水秦−置換メタロイド基等により置換されたインデニル
環等を挙げることができる。前記シクロペンタジェン環
及び前記類縁体以外のリガンドとしては特に制限はない
が、例えば、塩索、臭索等の一価のアニオンリガンド;
二価のアニオンキレートリガンド;炭化水秦基;アルコ
キシド;アリールアミド;アリールオキシド;アミド;
アリールアミド;ホスフィド;アリ−ルホスフィド;シ
リル基;置換シリル基等を挙げることができる。また、
前記炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、
ヘキシル基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基ノ
ニル基、デシル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、
フェニル基等を挙げることができる。前記リガンドが配
位したメタロセン化合物としては、例えば、シクロペン
タジェニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチ
ルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルア
ミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジク
ロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエ
ニル−tert一ブチルアミドジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジェニル
−tert一ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリルテトラメチルシクロペンタジェニル−P−n
−ブチルフエニルアミドジルコニウムクロリド、メチル
フエニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t
ert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニ
ルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチ
タニウムトリス(ジェチルアミド)、インデニルチタニ
ウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、インデニルチ
タニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)(ジ−n−プロ
ピルアミド)等を挙げることができる。
【0016】本発明に用いられるポリエチレン系樹脂を
得るための、エチレン及びエチレン以外のα−オレフィ
ンの重合方法は特に限定されず、例えば、不活性媒体を
用いる溶液重合法;実質的に不活性媒体の存在しない塊
状重合法、気相重合法等を挙げることができる。重合温
度は、通常−10℃から300℃であり、重合圧力は、
通常100kg/cm2である。前記反応は、例えば、
重合触媒として本発明で用いられる四価の遷移金属を含
むメタロセン化合物に、共触媒として例えばメチルアル
ミノキサン、ホウ素系化合物等を加えた触媒系で行って
もよい。前記メタロセン化合物に対する前記共触媒の割
合は、通常10〜100万モル倍である。前記メタロセ
ン化合物を重合触媒に用いて製品化されたポリエチレン
系樹脂としては、例えば、ダウケミカル社製 商品名:
「AFFINITY」、「ENGAGE」、エクソンケ
ミカル社製 商品名:「EXACT」等を挙げることが
できる。本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂とし
ては、超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、メタロセンポ
リエチレンが好ましい。
【0017】(2)発泡剤 本発明に用いられる発泡剤としては特に制限はないが、
例えば、アゾジカルボンアミド、ヒドラドジカルボンア
ミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ニトロソグアニジ
ン、p,p−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバ
ジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、n,n−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒ
ドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド)、アゾビスイソブチロニトリル、イソペンタ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン等を挙げることができ
る。発泡剤の配合量は、所望の発泡倍率に応じて適宜調
整して用いられるが、オレフィン系樹脂100重量部に
対して通常1〜50重量部、4〜25重量部が好まし
い。1重量部未満であると発泡しないことがあり、50
重量部を超えると破泡することがある。発泡剤の樹脂組
成物への配合方法としては特に制限はないが、例えば、
リボンブレンダーやヘンシェル等の混合機を使用して配
合する方法を挙げることができる。
【0018】(3)金属粉 本発明に用いられる金属粉としては、薄片状、粒状又は
針状のものであれば特に制限はないが、例えば、ニッケ
ル粉、鉄粉、銀粉及び銅粉からなる群から選ばれる少な
くとも1種の粉体を挙げることができる。中でもニッケ
ル粉、鉄粉、銀粉が好ましい。
【0019】金属粉の配合量は、ポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して、通常100〜1000重量部、
300〜500重量部が好ましい。100重量部未満で
あると、導電性が悪く、電磁シ−ルド効果が不十分とな
ることがあり、1000重量部を超えると、その含有量
を増やしても導電性の向上は僅かであり、増量のメリッ
トが少ない。具体的には、薄片状のニッケル粉を添加す
る場合は、100〜800重量部が好ましい。また、鉄
粉を添加する場合は、鉄粉だけをニッケル粉単独添加の
場合と同量程度添加してもよいが、ニッケル粉との混合
物を添加すれぱ、さらに効果的な電磁シ−ルドを得るこ
とができる。
【0020】金属粉の樹脂組成物への配合方法としては
特に制限はないが、例えば、リボンブレンダーやヘンシ
ェル等の混合機を使用して配合する方法を挙げることが
できる。
【0021】(4)上記以外の配合成分 樹脂組成物には、得られる発泡体の特性を損なわない範
囲で、フェノ−ル系、リン系、アミン系、硫黄系等の抗
酸化剤、難燃剤、充填剤、顔料等を配合することができ
る。その配合量としては、樹脂組成物(ポリオレフィン
系樹脂、発泡剤及び金属粉の合計)100重量部に対し
て、1〜100重量部が好ましい。
【0022】2.樹脂組成物の発泡成形 本発明のプラスチック発泡体は、前記樹脂組成物を発泡
成形することにより得ることができる。発泡成形方法と
しては特に制限はないが、例えば、押し出し機により、
同時に発泡させることを挙げることができる。また、フ
ィルム状に押し出したものを二次加工で発泡しても良
い。
【0023】3.発泡体の厚さ 本発明のプラスチック発泡体の厚さは、通常2〜8mm
であり、4〜6mmが好ましい。2mm未満であると、
発泡体の引っ張り強度が不十分となり、また8mmを超
えると、体積が大きくなり電子部品系の保護袋には適さ
なくなる。
【0024】4.発泡体の体積固有抵抗 本発明のプラスチック発泡体の体積固有抵抗は、105
〜10-10Ω・cmであることが好ましく、22〜10-8
Ω・cmがさらに好ましい。
【0025】5.発泡体の表面最上層 本発明のプラスチック発泡体の表面最上層には、金属粉
が露出しておりスキン層を有しない。ここで、スキン層
とは、発泡体表面に形成される樹脂の連続した被膜を意
味する。このような表面最上層を実現するためには特に
制限はないが、例えば、押し出し成形したプラスチック
発泡体に、金属ブラシのついたロ−ルで表面最上層に存
在するスキン層を、好ましくは10〜500μm、さら
に好ましくは100〜300μm取り除くことを挙げる
ことができる。
【0026】II.プラスチック発泡体の製造方法 本発明のプラスチック発泡体の製造方法は、特定量の、
ポリオレフィン系樹脂、発泡剤及び金属粉を混合して樹
脂組成物を調製し、得られた樹脂組成物を、特定の厚さ
となるように特定の発泡倍率で発泡成形し、得られた成
形体の表面からその最上層部分を特定の厚さだけ除去す
ることを特徴とする。
【0027】以下、本発明のプラスチック発泡体の製造
方法を、各ステップごとに具体的に説明する。
【0028】1.樹脂組成物の調製 本発明の製造方法においては、まず、特定量の、ポリオ
レフィン系樹脂、発泡剤及び金属粉を混合して樹脂組成
物を調製する。混合及び調製方法としては特に制限はな
いが、例えば、リボンブレンダーやヘンシェル等の混合
機を使用して配合及び調整する方法を挙げることができ
る。ここで、用いられるポリオレフィン系樹脂、発泡剤
及び金属粉の種類、並びにこれらの配合量としては、前
述のプラスチック発泡体における説明で挙げたものを同
様に用いることができる。また、得られる発泡体の特性
を損なわない範囲で、フェノ−ル系、リン系、アミン
系、硫黄系等の抗酸化剤、難燃剤、充填剤、顔料等を配
合することができるのも前述の場合と同様である。
【0029】2.発泡成形 本発明の製造方法においては、上記樹脂組成物の調製
後、得られた樹脂組成物を、特定の厚さとなるように特
定の発泡倍率で発泡成形する。このような発泡成形方法
としては特に制限はないが、例えば、押出機を用いて直
接押出発泡成形する方法、押出成形後オーブンを用いて
発泡する方法等を挙げることができる。厚さ及び発泡倍
率は成形温度と発泡剤の選択により調整することができ
る。
【0030】3.成形体の最上層部の除去 本発明の製造方法においては、上記発泡成形後、得られ
た成形体の表面からその最上層部分を特定の厚さだけ除
去する。このような最上層部の除去方法としては特に制
限はないが、例えば、スキン層よりも硬度の高い金属ブ
ラシ等のついたロールや、ブラスト等の方法で除去する
ことができる。除去の厚さについてはブラシの長さや、
ブラスト方法によって調整することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例により何等制
限を受けるものではない。
【0032】プラスチック発泡体の調製 以下、本発明のプラスチック発泡体の調製例を実施例1
及び2に示し、調製比較例を比較例1に示す。
【0033】(実施例1)ポリオレフィン系樹脂とし
て、低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー社製ぺト
ロゼン)100重量部、発泡剤としてアゾジカルボンア
ミド15重量部、金属粉として、鉄粉(針状)280重
量部、ニッケル粉(針状)120重量部、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル1.0重
量部を混合した樹脂組成物を、GMエンジニアリング社
製、単軸30mmの押出機を用い、30kg/hの押出
量で成形し、最上層のスキン層を、10〜500μm程
度、金属ブラシのついたロ−ルで取り除き、得られた樹
脂シ−トをオ−ブンに入れ発泡させた。発泡倍率は15
倍であり、厚さが3mmの発泡体(I)を得た。
【0034】(実施例2)実施例1において、押出し量
を、30kg/hから50kg/hに変えたこと以外
は、実施例1と同様にして、厚さが5mmの発泡体(I
I)を得た。
【0035】(比較例1)実施例1において、最上層の
スキン層を金属ブラシのついたロ−ルで取り除かなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして、厚さが3mmの
発泡体(III)を得た。
【0036】プラスチック発泡体の評価 以下、得られたプラスチック発泡体の特性の評価を行な
い、その結果を評価例1〜5に示す。 (評価例1)実施例1で得られた発泡体(I)(プラス
チックフィルム)の電磁シ−ルド効果を、タケダ理研社
製TR17301装置を用いて測定した。その結果、電
磁シ−ルド効果として7dB(100MHz)の値を得
た。
【0037】(評価例2)図1に示す保護袋を、実施例
1で得られた発泡体(I)を用いて作成した。この保護
袋の電磁シ−ルド効果を、タケダ理研社製TR1730
1装置を用いて測定した。その結果、電磁シ−ルド効果
として13dB(100MHz)の値を得た。
【0038】(評価例3)実施例1で得られた発泡体
(I)の体積固有抵抗を東亜合成社製SME−8311
を用いて測定した。その結果、1016Ω・cmの値を得
た。
【0039】(評価例4)比較例1で得られた発泡体
(III)の体積固有抵抗を同様にして測定した。その結
果、2×10-2 Ω・cmの値を得た。
【0040】(評価例5)実施例1で得られた発泡体
(I)を1辺が10cmの正方形に切断し、最内層(ス
キン層を除去していない方の層)同士を合わせ、3辺を
端より0.4mm幅で熱融着させ電子部品の保護袋を得
た。この保護袋に用いた発泡体(I)の磁気シ−ルド効
果は、タケダ理研社製TR17301装置を用いて測定
したところ、7dB(100MHz),5dB(300
MHz),4dB(600MHz)であった。
【0041】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によっ
て、表面に摩擦静電気が帯電し難く、軽量で、衝撃吸収
性に優れるとともに、電磁波シ−ルド特性に優れ、電磁
波シ−ルド部材として好適に用いられるプラスチック発
泡体及びその効率的な製造方法を提供することができ
る。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック発泡体を用いた保護袋を
模式的に示す説明図、及びその一部断面図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂100重量部、発泡
    剤1〜50重量部及び薄片状、粒状又は針状の金属粉1
    00〜1000重量部を主成分として含有する樹脂組成
    物を発泡成形してなるプラスチック発泡体であって、そ
    の厚さが2〜8mmであり、かつ、最上層の表面に金属
    粉が露出してなることを特徴とするプラスチック発泡
    体。
  2. 【請求項2】前記ポリオレフィン系樹脂が、オレフィン
    系炭化水素の重合体又は共重合体である請求項1に記載
    のプラスチック発泡体。
  3. 【請求項3】前記金属粉が、ニッケル粉、鉄粉、銀粉及
    び銅粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の粉体で
    ある請求項1又は2に記載のプラスチック発泡体。
  4. 【請求項4】ポリオレフィン系樹脂100重量部、発泡
    剤1〜50重量部、及び金属粉100〜1000重量部
    を混合して樹脂組成物を調製し、得られた樹脂組成物
    を、その厚さが2〜8mmとなるように発泡倍率が5〜
    30倍で発泡成形し、得られた成形体の表面を10〜5
    00μmの厚さだけ除去することを特徴とするプラスチ
    ック発泡体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ポリオレフィン系樹脂が、オレフィン
    系炭化水素の重合体又は共重合体である請求項4に記載
    のプラスチック発泡体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記金属粉が、ニッケル粉、鉄粉、銀粉及
    び銅粉からなる群から選ばれる少なくとも1種の粉体で
    ある請求項4又は5に記載のプラスチック発泡体の製造
    方法。
  7. 【請求項7】前記発泡プラスチックフィルムの体積固有
    抵抗が、105〜10-10Ω・cmである請求項4〜6の
    いずれかに記載のプラスチック発泡体の製造方法。
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