JP2000336070A - 第4級アンモニウム塩の合成法 - Google Patents

第4級アンモニウム塩の合成法

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JP2000336070A
JP2000336070A JP11148360A JP14836099A JP2000336070A JP 2000336070 A JP2000336070 A JP 2000336070A JP 11148360 A JP11148360 A JP 11148360A JP 14836099 A JP14836099 A JP 14836099A JP 2000336070 A JP2000336070 A JP 2000336070A
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quaternary ammonium
ammonium salt
sodium
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Yutaka Hironaka
豊 弘中
Takao Miura
孝夫 三浦
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Earth Corp
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Earth Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の第4級アンモニウム塩の合成において
見られた塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(Br-)を
除去して、純度の高い第4級アンモニウム塩を工業的な
規模で常時安定して提供すること。 【解決手段】 4級化反応を行って第4級アンモニウム
塩型化合物を形成し、そこに特定のナトリウムまたはカ
リウム化合物のアルコール溶液を添加して、ナトリウム
あるいはカリウム塩を析出させ、次いで有機酸又は無機
酸で中和反応処理して対イオンの交換を行い、前記第4
級アンモニウム塩型化合物の陰イオンを、リン酸、マレ
イン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、フマル酸、ピ
ロリン酸、酢酸、乳酸又は硫酸の陰イオン、又はヒドロ
キサイドイオンに変換する第4級アンモニウム塩の合成
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第4級アンモニウ
ム塩の合成法に関し、特に繊維等の基材に保持して有害
生物の防除等を効果的になし得る第4級アンモニウム塩
の合成法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、第4級アンモニウム塩の調製に際し
て、アンモニウム塩の4級化を行なう際に、塩化メチ
ル、臭化メチル等を用いるために、得られる生成物の構
造式中に塩素イオン(Cl-)又は臭素イオン(Br-
が混入してしまい、工業的には除去することが困難であ
った。
【0003】Br-やCl-は燃焼時にガス化して有毒なハロ
ゲンガスを生じ、焼却処理時に炉をいためたり、また使
用時に金属と接触すると錆を発生して製造装置のメンテ
ナンスに弊害を及ぼし、生産効率の低下をまねく不備が
あった。また、Br-やCl-を除去するためにイオン交
換樹脂が使用できるが、これは一工程増えることにな
り、操作が煩雑となり、経済的、工業的な使用には適さ
なくなる。更に処理時にイオン交換樹脂からの不純物の
混入が見られることがあった。
【0004】
【発明が解決しようする課題】本発明は、斯かる実情に
鑑み、上記従来の技術における種々問題点を解決するこ
とを目的とするものであり、詳しくは、従来の第4級ア
ンモニウム塩の合成において見られた塩素イオン(Cl
-)、臭素イオン(Br-)を除去して、純度の高い第4
級アンモニウム塩を工業的な規模で常時安定して提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討し
た結果、下記の構成によって上記の目的を達成すること
を見いだし本発明に至った。 (1) 4級化反応を行って下記一般式(I)で示され
る第4級アンモニウム塩型化合物を形成し、そこに水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド及びカ
リウムエトキシドのうち少なくとも1種のアルコール溶
液を添加して、X-のナトリウムあるいはカリウム塩を
析出させ、次いで有機酸又は無機酸で中和反応処理して
対イオンの交換を行い、前記一般式(I)で示される化
合物の構造式中の陰イオン(X-)を、リン酸、マレイ
ン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、フマル酸、ピロ
リン酸、酢酸、乳酸又は硫酸の陰イオン、又はヒドロキ
サイドイオンに変換することを特徴とする第4級アンモ
ニウム塩の合成法。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々
独立に、アルキル基又はアルケニル基を表わし、R1
4 のうち1つ又は2つが炭素数が6から18個の基で
あり、その他が炭素数1〜3個の基である。X-は塩素
イオン又は臭素イオンを表す。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の第4級アンモニウム塩の
合成法において、上記一般式(I)で示されるR1〜R4
の炭素数が6〜18の範囲のアルキル基又はアルケニル
基としては、以下のものが挙げられる。先ず、アルキル
基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシ
ル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等を挙げるこ
とができる。
【0009】アルケニル基としては、ヘキセニル基、ヘ
プテニル基、オクテニル基、オクテニル基、デセニル
基、2,3−ジメチル−2−ブテニル基、3,3−ジメ
チル−1−ブテニル基、4−メチル−2−ペンテニル
基、テトラメチルエチレニル基等を挙げられる。炭素数
1〜3個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基等が挙げられる。
【0010】本発明においては、R1 〜R4 のうち、い
ずれかの2つが炭素数6〜18の基であり、その他の2
つが炭素数1〜3個の基であることが好ましい。また、
1 〜R4 としては、好ましくはアルキル基である。炭
素数6〜18個の基としては、特にn−ドデシル基が好
ましく、また、炭素数1〜3個の基としては、特にメチ
ル基が好ましい。
【0011】本発明の方法において、4級化反応を行っ
て上記一般式(I)で示される第4級アンモニウム塩型
化合物の合成法としては、汎用の技術を用いて作ること
ができる。例えば、相当する三級アミンとアルキル化剤
とを反応させることにより実施できる。上記一般式
(I)で示される第4級アンモニウム塩型化合物は、含
水率が低いものであって、なるべく高濃度のものを用い
ることが好ましい。
【0012】4級化反応が終了した時点で、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウムメトキシド及びカリウムエ
トキシドのうち少なくとも1種のアルコール溶液を添加
する。このアルコールとしては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられ
る。このアルコール溶液としては、飽和溶液が好まし
い。これらのアルコール溶液を添加することにより、X
- のナトリウムあるいはカリウム塩を析出させる。この
ときの条件としては、ほぼ等量(モル比で)か、2モル
%程ナトリウムまたはカリウムが多いぐらいが好まし
い。また、攪拌は十分に早く行う必要がある。このとき
析出したX- のナトリウムあるいはカリウム塩は濾過に
より除去する。濾過後のろ液に、有機酸あるいは無機酸
を加え、中和反応させる。有機酸あるいは無機酸として
は、リン酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン
酸、フマル酸、ピロリン酸、酢酸、乳酸又は硫酸を挙げ
ることができる。この中和反応の条件としては、少し発
熱するので、攪拌しながら行う。また、場合によっては
冷却が必要になる。なお、この時にpHを必要な値に合
わせておく。得られた溶液を、減圧濃縮し、場合により
沈殿物を除去して目的物を得ることができる。
【0013】X-から対イオン交換する陰イオンとして
は、上記に示した有機酸あるいは無機酸の陰イオンある
いはヒドロキサイドイオンであるが、好ましくは、リン
酸の陰イオン、マレイン酸の陰イオン、ピロリン酸の陰
イオンである。その中でもpHを6〜7近辺に合わした
ものが好ましい。本発明においては、一般式(I)で示
される第4級アンモニウム塩型化合物を1種で用いても
よいし、2種以上混合したものを用いてもよい。
【0014】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこの実施例により制限されるもの
ではない。 実施例1 塩化ジドデシルジメチルアンモニウムの5%1,3−ブ
チレングリコールペーストに、35℃に加温した水酸化
ナトリウムのエタノール飽和溶液を等モル量添加して塩
化ナトリウムを析出させた。濾過により、析出した塩化
ナトリウムを濾別して濾液を採取した。この濾液にリン
酸を添加してpHを7.0に合わせ、中和反応処理し、
構造式中にリン酸の入った第4級アンモニウム塩を生成
させて、減圧濃縮(エバポレーター)、溶媒除去処理し
て、下記構造の2種の化合物の混合物を得た。対イオン
の交換率は、90%以上であった。
【0015】
【化3】
【0016】実施例2 水酸化ナトリウムのエタノール飽和溶液の代りに、ナト
リウムメトキシドのメタノール30%溶液を使用し、析
出した塩化ナトリウム(又は苛性カリ)を遠心分離又は
濾過により除去し、得られた溶液にリン酸を中和量添加
して中和した後、さらに生成した沈殿物を濾別し、得ら
れた濾液を減圧濃縮して、上記と同様の構造の混合物を
調製した。対イオンの交換率は、90%以上であった。
【0017】(比較例) 比較例1 上記実施例2において、ナトリウムメトキシドのメタノ
ール30%溶液の代わりに水酸化カルシウムのエタノー
ル飽和又は懸濁溶液を使用して、上記実施例2と同様に
反応させたが、対イオンの交換率は、ほとんどなく、目
的物は得られなかった。
【0018】比較例2 上記実施例2において、ナトリウムメトキシドのメタノ
ール30%溶液の代わりに、水酸化ナトリウムの飽和水
溶液を用いて、実施例2と同様に反応させた。しかし、
対イオンの交換率が70%程度であり充分でなく、また
調製物が褐色に変色した。
【0019】
【発明の効果】本発明の第4級アンモニウム塩の合成法
によれば、従来のように例えばCl-等の構造体残留が
除去でき、種々用途に使用した廃棄物を焼却処理した場
合に炉をいためず、取扱が容易になり、使用時に金属と
接触しても錆を発生することもなく、製造装置に弊害を
及ぼすことなしに、生産効率の低下をまねくことがな
い。その上、工業的にも適用可能なので、極めて有益で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4級化反応を行って下記一般式(I)で
    示される第4級アンモニウム塩型化合物を形成し、そこ
    に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメト
    キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド及
    びカリウムエトキシドのうち少なくとも1種のアルコー
    ル溶液を添加して、X-のナトリウムあるいはカリウム
    塩を析出させ、次いで有機酸又は無機酸で中和反応処理
    して対イオンの交換を行い、前記一般式(I)で示され
    る化合物の構造式中の陰イオン(X-)を、リン酸、マ
    レイン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、フマル酸、
    ピロリン酸、酢酸、乳酸又は硫酸の陰イオン、又はヒド
    ロキサイドイオンに変換することを特徴とする第4級ア
    ンモニウム塩の合成法。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々独立に、アル
    キル基又はアルケニル基を表わし、R1 〜R4 のうち1
    つ又は2つが炭素数が6から18個の基であり、その他
    が炭素数1〜3個の基である。X-は塩素イオン又は臭
    素イオンを表す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433484B1 (ko) * 2001-05-04 2004-05-28 신영화성공업 주식회사 조 3-클로로-2-히드록시푸로필트리메틸암모늄클로라이드의정제방법
US7713341B2 (en) * 2007-04-10 2010-05-11 Kao Corporation Quaternary ammonium salt compositions

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