JP2000335997A - シリコンウエーハ及びシリコン単結晶 - Google Patents

シリコンウエーハ及びシリコン単結晶

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JP2000335997A
JP2000335997A JP2000122238A JP2000122238A JP2000335997A JP 2000335997 A JP2000335997 A JP 2000335997A JP 2000122238 A JP2000122238 A JP 2000122238A JP 2000122238 A JP2000122238 A JP 2000122238A JP 2000335997 A JP2000335997 A JP 2000335997A
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Masataka Horai
正隆 宝来
Eiji Kajita
栄治 梶田
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Grown-in欠陥のないシリコンウエーハ及びシ
リコン単結晶を製造する。 【解決手段】 シリコン融点に近い高温部での結晶表面
の軸方向温度勾配が結晶中心部の軸方向温度勾配より低
くなるCZ炉を用いる。結晶中心部が無欠陥領域、酸化
誘起積層欠陥発生領域又は赤外散乱欠陥発生領域となる
条件で結晶育成を行う。シリコン融点に近い高温部での
軸方向温度勾配G′とし、引き上げ速度をVとすると
き、結晶育成の進行に伴う軸方向温度勾配G′の変化に
対して、V/G′値が一定となるように、引き上げ速度
Vを調整する。平均の引き上げ速度Vを変えずに、目標
とするV/G′値を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子等の製造に
用いられるシリコンウェーハ及びシリコン単結晶、特に
チョクラルスキー法(以下CZ法という)により育成さ
れたシリコンウエーハ及びシリコン単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造に用いられるシリコン
単結晶ウェーハは主にCZ法により製造されている。C
Z法とは周知の如く石英坩堝内のシリコン融液に種結晶
を漬け、石英坩堝および種結晶を回転させながら種結晶
を引き上げることにより、円柱状のシリコン単結晶、即
ち直胴部を育成するものである。このときの直胴部の引
き上げ速度、すなわち単結晶育成速度は通常1.0〜2.0
mm/min である。
【0003】ところで、このようなCZ法により育成し
たシリコン単結晶ウェーハは、熱酸化処理(例えば10
00〜1200℃×1〜10時間)を受けたときに、リ
ング状に発生するOSFと呼ばれる酸化誘起積層欠陥を
生じることがある。このOSFリングは引き上げ速度が
速くなるにつれて単結晶の外周側へ移動することが知ら
れており、現在LSIの製造には、OSFリングが単結
晶の最外周に分布するように比較的高速の引き上げ速
度、すなわち1.0〜2.0mm/min で育成された高速育
成ウェーハが用いられている。
【0004】しかしながら、このような高速で育成され
たシリコン単結晶ウェーハには数種の微小欠陥(以下Gr
own-in欠陥と称す)が存在し、MOSデバイスのゲート
酸化膜耐圧特性を劣化させることが明らかになってき
た。また、これらのGrown-in欠陥は熱的に極めて安定で
あることから、デバイスの製造プロセス中においても消
滅せず、ウェーハ表面近傍の活性領域に残留し、酸化膜
耐圧特性だけでなく接合リーク特性を劣化させることも
明らかになってきた(例えばM.Horikawa et al.Semicon
ductor Silicon 1994,p987)。
【0005】近年LSI等のMOS型高集積半導体素子
の集積度増大に伴ってゲート酸化膜が薄膜化され、ソー
ス・ドレイン等の拡散層深さが浅くなったため、ゲート
酸化膜の絶縁耐圧特性の向上および接合リーク電流の低
減が強く要請されているが、現在LSIの製造に使用さ
れている高速育成ウェーハは、これらの特性が劣るた
め、最近の特に高い集積度に対しては対応が困難になっ
てきた。
【0006】そこで最近になって、引き上げ速度が0.8
mm/min 以下の中速または低速でシリコン単結晶を育
成する方法が特開平2−267195号公報により提案
された。しかしながら、このような中速〜低速で育成し
たシリコン単結晶ウェーハにも下記のような結晶品質上
の問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、単結晶内の温
度分布はCZ炉内の構造に依存しており、引き上げ速度
が変化しても、その分布は大きくは変わらない。そのた
め、同じ構造を有する装置により、引き上げ速度を変化
させて単結晶を育成すると、図1に示すような引き上げ
速度と欠陥発生分布との関係が見られる。装置が異なる
とこの関係は若干変化するが、傾向まで変化することは
ない。
【0008】引き上げ速度が0.8〜0.6mm/min の中
速育成の場合には、同図(A)に示すように、シリコン
単結晶ウェーハの半径の1/2付近にOSFリングが発
生する。リングの外側と内側とでは物性が異なり、OS
Fリングより外側の領域では、ゲート酸化膜の耐圧特性
は良好である。
【0009】しかし、リングより内側の領域では、いく
つかの種類のGrown-in欠陥が存在するため、その耐圧特
性は良好でない。なかでも結晶育成中に形成されas-gro
wn状態で赤外トモグラフ法で観察される赤外散乱欠陥が
約106 個/cm3 の密度で発生する。酸素析出物と考
えられるこの欠陥は熱的に極めて安定であるので、デバ
イスの熱処理プロセスでも消滅することはなく、デバイ
ス活性領域に残留して接合リーク特性も劣化させる。
【0010】またOSFリング自体は、数mm〜10m
m程度の幅で発生し、約104 個/cm2 の高密度でO
SFを含むことから、半導体素子の特性、例えば接合リ
ーク特性を悪化させる原因になる。更に、この領域に
は、ウェーハを熱処理した際に108 〜109 cm-3
密度で酸素析出物が発生する。この酸素析出物の核も熱
的に安定であり、1250℃の熱処理でも成長する。従
って、OSFリング自体もデバイスプロセス後の特性を
劣化させる原因になる。
【0011】シリコン単結晶の引き上げ速度を0.6〜0.
5mm/min に低下させた場合には、図1(B)に示す
ように、OSFリングの直径が更に小さくなり、ウェー
ハの中心付近にリング状または円盤状にOSFが発生す
る。リングより外側の面積が増大するために、酸化膜耐
圧特性は向上するが、代わってリング外側の外周部に転
位クラスタが発生する。この転位クラスタは大きさが約
10〜20μmで密度が約103 個/cm2 程度であ
り、これも半導体素子の特性を劣化させる原因になるこ
とは周知の通りである。
【0012】また、CZ法で育成されたシリコン単結晶
ウェーハには、酸素不純物が1〜2×1018 atoms/c
3 の濃度で含まれている。そして、この酸素不純物の
ためにデバイスプロセスでの熱処理(例えば600〜1
150℃×数十時間)により酸素析出が起こることは上
述した通りである。この酸素析出物はデバイス活性領域
に発生してデバイスの特性を劣化させる一方で、デバイ
スプロセス中に発生する重金属汚染をゲッタリングする
サイトとして作用する。
【0013】OSFリングより内側の領域では酸素析出
が強く起こるため、通常のイントリンシックゲッタリン
グ能(以下IG能という)が得られるが、OSFリング
より外側の転位クラスタが発生する領域では、この酸素
析出が起こりにくいためIG能は低下する。
【0014】このように、引き上げ速度が0.8〜0.5m
m/min の中速で育成されたウェーハは、OSFリング
が残り、そのリング自体が欠陥発生領域であるだけな
く、リングの内外にも欠陥が発生するため、高集積度の
半導体素子の製造には適さない。
【0015】一方、引き上げ速度が0.5mm/min 以下
の低速で育成されたウェーハでは、図1(C)に示すよ
うに、OSFリング領域はウェーハの中央部で消滅し、
これに伴いリングより内側の赤外散乱欠陥が発生する領
域も消える。しかし、ウェーハの全面に転位クラスタが
発生する。転位クラスタの発生がデバイス特性の低下や
IG能の低下の原因になることは上述した通りである。
従って、低速育成ウェーハも高集積度半導体素子の製造
に適さない。
【0016】以上のように、現状のCZ法によるシリコ
ン単結晶の育成では、引き上げ速度をいかに調整しても
結晶径方向の少なくとも一部に有害欠陥が生じ、全面無
欠陥のウェーハは製造されない。
【0017】本発明の目的は、有害欠陥が少ない高品質
なシリコンウエーハ及びシリコン単結晶を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】ところで本発明者らは先
にOSFリングの発生位置に関し次のような重要な事実
を得た。
【0019】同一の構造を有する結晶育成装置では、O
SFリングの径は結晶の引き上げ速度に依存して変化
し、引き上げ速度の低下と共にその径は減少するが、育
成装置が相違し、ホットゾーン構造が変化すると、同一
の引き上げ速度であってもOSFリングの径は異なる。
しかし、単結晶の引き上げ速度をV(mm/min )と
し、シリコン融点から1300℃までの高温域における
引き上げ軸方向の結晶内温度勾配の平均値をG(℃/m
m)とするとき、V/Gで表わされる比によりOSFリ
ングの径は一義的に決定される。つまり、V/G値を制
御することにより、OSFリングを狙いとする位置に発
生させることができ、また消滅させることも可能とな
る。
【0020】しかしながら、V/G値の制御によりOS
Fリングの発生位置を制御しても赤外散乱欠陥、転位ク
ラスタ等のGrown-in欠陥まで消滅させることはできな
い。
【0021】そこで本発明者らは欠陥分布に及ぼすV/
G値の影響を次のようにして調査した。単結晶の肩から
それぞれ100,200,300,400mmの各位置
に固液界面がある場合の温度分布を総合伝熱解析により
求めた。この伝熱解析においては、融液内の対流による
温度分布の効果が考慮されていないと、実際と異なる固
液界面形状が得られ、またこれによって結晶内の特に固
液界面に近い高温部での温度分布が実際のものと若干異
なることが懸念される。この計算上の問題を改善し、高
温部におけるより正確な温度分布を得るために、さらに
上記各位置での固液界面の形状を実結晶から計測し、界
面での温度をシリコンの融点として、これと上記伝熱計
算による結晶表面での温度を境界条件として再び結晶内
部の軸方向温度分布を計算し、これから軸方向温度勾配
の径方向分布を計算した。径方向位置を横軸とし、V/
G値を縦軸として欠陥分布を示したのが図2である。
【0022】図2から分かるように、V/G値が0.20
mm2 /℃・min 未満の場合、径方向全域において転位
クラスタが発生する。V/G値が0.20mm2 /℃・mi
n より大きくなるに連れて無欠陥領域、OSFリング発
生領域、赤外散乱欠陥発生領域の順に領域が変化する。
ここで無欠陥領域の下限は径方向位置に関係なく一定
(0.20mm2 /℃・min )であるが、上限は結晶中心
と結晶外周から30mmまでの位置との間では一定(0.
22mm2 /℃・min )となり、結晶外周から30mm
までの位置と結晶外周位置との間では、結晶外周に近づ
くに連れて大となる。そして、ホットゾーン構造が異な
る場合でも各種欠陥はこの図に従って分布する。
【0023】すなわち、ホットゾーン構造と引き上げ速
度が決まると、その育成装置が持つ結晶径方向でのV/
G値が破線のように決定される。引き上げ速度がV1
場合、そのV/G曲線が赤外散乱欠陥発生領域を横切る
結晶部位で赤外散乱欠陥が生じ、OSFリング発生領域
を横切る結晶部位でOSFリングが発生する。よって引
き上げ速度がV1 の場合はウェーハの最外周部にOSF
リングが発生し、その内側の領域には赤外散乱欠陥が生
じる。引き上げ速度が低下するとV/G曲線はV2 ,V
3 ,V4 ,V5 のように移動し、結晶に発生する欠陥の
径方向分布が変化する。
【0024】ここで注目すべきことは、CZ法によるシ
リコン単結晶の育成では単結晶の径方向全域において無
欠陥となるV/Gが存在すること、換言すればV/Gに
よっては単結晶の径方向全域において欠陥を無くすのが
可能であること、しかし従来の育成では単結晶の引き上
げ速度に関係なくV/G曲線が一般に右下がりとなるた
め径方向全域において無欠陥とするのができないことの
2点である。
【0025】V/G曲線が右下がりとなるのは、後で詳
しく述べるが、結晶内の軸方向温度勾配が中心部に比し
て外周部で大きいことによる。すなわち、Vが一定の状
態でGが中心から外周へ向かうに連れて増大するために
V/G曲線は右下がりとなる。そのため径方向の全域に
おいて無欠陥となるV/Gが存在するにもかかわらず、
ウェーハ全面を無欠陥にすることはできない。
【0026】例えばVがV1 の場合はウェーハの最外周
部にOSFリングが発生し、その内側に赤外散乱欠陥が
発生する。これは従来一般の高速育成である。VがV1
より遅いV2 ,V3 になると、ウェーハの径方向中間部
にOSFリングが発生し、その外側は無欠陥領域となる
が、内側には赤外散乱欠陥が発生する。これは中速育成
であり図1(A)に相当する。Vが更に遅いV4 になる
と、ウェーハ中心部にOSFリングが発生し、その外側
に無欠陥領域が残るが、最外周部には転位クラスタが発
生する。これは図1(B)に相当する中速育成である。
Vが更に遅いV 5 になると、OSFリングは中心部で消
滅するが、ウェーハ全面に転位クラスタが発生する。こ
れは図1(C)に相当する低速育成である。また仮に、
結晶中心部でV/Gを欠陥が生じない0.20〜0.22m
2 /℃・min に管理しても、結晶中心部から外れるに
連れてV/Gが低下するために、中心部以外は転位クラ
スタを生じる。
【0027】このように、CZ法によるシリコン単結晶
の育成では、単結晶の径方向全域において無欠陥領域を
形成し得るV/Gが存在するにもかかわらず、V/Gが
右下がりの曲線であるために、ウェーハ全面を無欠陥と
することができない。
【0028】しかしながら、もし仮に、単結晶の径方向
においてV/Gを径方向に一定の直線、あるいは外周部
において漸増する右上りの曲線とすることができれば、
径方向の全域において欠陥の発生を防止することができ
る。この仮定に基づき本発明者らは更なる調査解析を行
なった。その結果、結晶育成装置のホットゾーンの構造
によってはV/Gを図2に実線で示すような直線乃至は
右上りの曲線とすることができ、その結果、単結晶の径
方向全域において無欠陥領域が形成され、ここにこれま
で不可能であった全面無欠陥ウェーハの製造が可能にな
る。
【0029】即ち、欠陥分布をV/G値と結晶径方向位
置との関係で整理して示した図2上において、結晶径方
向でのV/G値の変化を示すV/G曲線が無欠陥領域を
通るようにホットゾーン構造を決定し、決定されたホッ
トゾーン構造で結晶育成を行うことにより、単結晶の径
方向全域において無欠陥領域が形成される。
【0030】本発明のシリコンウエーハは、CZ法によ
り育成されたシリコン単結晶の直胴部(直径75mm以
下を除く)から得られたシリコンウエーハであって、O
SF発生領域及び無欠陥領域のみからなる。
【0031】また、本発明のシリコンウエーハは、CZ
法により育成されたシリコン単結晶の直胴部(直径75
mm以下を除く)から得られたシリコンウエーハであっ
て、赤外散乱欠陥発生領域、OSF発生領域及び無欠陥
領域のみからなる。
【0032】また、本発明のシリコン単結晶は、シリコ
ン融点に近い高温部での結晶表面の軸方向温度勾配が結
晶中心の軸方向温度勾配より低くなるCZ炉を用いて育
成されたものである。
【0033】また、本発明のシリコン単結晶は、シリコ
ン融点に近い高温部での結晶表面の軸方向温度勾配が結
晶中心の軸方向温度勾配より低くなるCZ炉を用い、結
晶中心部が無欠陥領域となる条件で育成されたものであ
る。
【0034】また、本発明のシリコン単結晶は、シリコ
ン融点に近い高温部での結晶表面の軸方向温度勾配が結
晶中心の軸方向温度勾配より低くなるCZ炉を用い、結
晶中心部がOSF発生領域となる条件で育成されたもの
である。
【0035】また、本発明のシリコン単結晶は、シリコ
ン融点に近い高温部での結晶表面の軸方向温度勾配が結
晶中心の軸方向温度勾配より低くなるCZ炉を用い、結
晶中心部が赤外散乱欠陥発生領域となる条件で育成され
たものである。
【0036】また、本発明のシリコン単結晶は、CZ法
でシリコン単結晶を育成する際の引き上げ速度をVと
し、シリコン融点に近い高温部での軸方向温度勾配を
G′とするとき、欠陥分布をV/G′値と結晶径方向位
置との関係で整理して示した欠陥分布図を作成し、結晶
径方向でのV/G′値の変化を示すV/G′曲線が前記
欠陥分布図上で所望の領域を通るようにホットゾーン構
造を決定し、決定されたホットゾーン構造で結晶育成を
行うことにより得られたものである。
【0037】また、本発明のシリコン単結晶は、CZ法
でシリコン単結晶を育成する際の引き上げ速度をVと
し、シリコン融点に近い高温部での軸方向温度勾配を
G′とするとき、結晶育成の進行に伴う軸方向温度勾配
G′の変化に対して、V/G′値が一定になるように、
引き上げ速度Vを調整して結晶育成を行うことにより得
られたものである。
【0038】また、本発明のシリコン単結晶は、V/
G′値が一定になるように、引き上げ速度Vを調整する
際に、ヒータパワーの制御と連動または独立に一定のス
パンで引き上げ速度Vを変動させて直径制御しつつ、平
均の引き上げ速度Vを変えずに目標とするV/G′値を
維持するものである。
【0039】また、本発明のシリコン単結晶は、CZ法
でシリコン単結晶を育成する際の引き上げ速度をVと
し、シリコン融点に近い高温部での軸方向温度勾配を
G′とするとき、育成結晶における径方向欠陥分布の軸
方向変化を予め調査し、結晶軸方向の所定部分で得られ
た径方向欠陥分布を軸方向で連続して再現するために、
その所定部分におけるV/G′値を軸方向で維持するの
に必要な結晶軸方向での引き上げ速度Vの目標値を設定
し、これに従って結晶育成を行うことにより得られたも
のである。
【0040】軸方向温度勾配G′は、シリコン融点から
1300℃までの温度範囲における引き上げ軸方向の結
晶内温度勾配の平均値、即ちGとすることができる。
【0041】軸方向温度勾配G′は又、伝熱計算により
求めた結晶表面での温度と、実結晶から固液界面形状を
計測して得た固液界面での温度(シリコン温度)とを境
界条件として、計算により算出した軸方向温度分布によ
り正確に求めることができる。
【0042】以下に、本発明の作用を説明する。
【0043】一般に結晶内の軸方向温度勾配は中心部に
比較して外周部が大きい。これは、CZ炉内の発熱部が
結晶よりも下にあり、結晶の上方と周囲が低温部である
ことから、固液界面から流入した熱流が結晶中を引き上
げ軸にそって上方及び結晶の表面方向(外周)に向かっ
て流れることで、結晶が冷却されるためであり、結晶が
冷却され易い炉ほど結晶表面からの放熱が大きく、外周
部での温度勾配は大きくなる傾向がある。従って、結晶
冷却能の大きい構造を有する一般のCZ炉では、一定の
引き上げ速度で成長中の結晶内のV/Gの径方向分布
は、中心から外周に向かって低下する傾向がある。この
ようなCZ炉では、中心部でV/G値が図2の無欠陥領
域にあったとしても、外周に近づくとこの領域から外
れ、転位クラスタが発生する領域を横切るため、転位ク
ラスタの発生は避けられない。
【0044】しかし逆に、結晶が冷却されにくいCZ炉
は、熱流の方向が外周よりも主に上方に向かって流れ、
逆に融点に近い高温部の結晶表面は、融液や石英坩堝、
ヒーター等からの輻射によって、温度が相対的に高くな
る傾向があるため、温度勾配は中心よりも若干低くな
る。ただし、結晶表面からの放熱も少なからずあるた
め、無制限に温度勾配が小さくなることはない。このこ
とから、結晶が冷却されにくい構造を有するCZ炉で
は、V/G値は径方向に一定か、もしくは若干増大し、
無制限に増大しない傾向となる。従って、このようなC
Z炉を使用し、且つ結晶中心部でV/G値を無欠陥領域
に存在させておけば、V/G値は径方向全域において無
欠陥領域から外れることはない。その結果、OSFリン
グが結晶の中心部で消滅した低速育成結晶でありなが
ら、転位クラスタが発生しない単結晶が得られる。
【0045】即ち、シリコン融点に近い高温部での結晶
表面の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より
低くなるCZ炉を用い、結晶中心部が無欠陥領域となる
条件で育成を行うことにより、径方向全域で無欠陥のシ
リコン単結晶が得られる。
【0046】具体的には、CZ法でシリコン単結晶を育
成する際に、V/G値を結晶中心位置と結晶外周から3
0mmまでの位置との間では0.20〜0.22mm2 /℃
・min とし、結晶外周から30mmまでの位置と結晶外
周位置との間では0.20〜0.22mm2 /℃・min とす
るか若しくは結晶外周に向かって漸次増加させる。
【0047】即ち、結晶径方向でV/G値が無欠陥領域
のみを横切るようにCZ炉の温度分布を調節する。ここ
で無欠陥領域の下限値は、0.20mm2 /℃・min で一
定であり、上限値は、外周から30mmを除く部分にお
いては、0.22mm2 /℃・min で一定であり、外周か
ら30mmまでの部分においては外周に向かって漸次増
大している。従って、V/G値を結晶中心位置と結晶外
周から30mmまでの位置との間では0.20〜0.22m
2 /℃・min とし、結晶外周から30mmまでの位置
と結晶外周位置との間では0.20〜0.22mm2 /℃・
min とするか若しくは結晶外周に向かって漸次増加させ
る。
【0048】これにより、OSFリングが結晶中心部で
消滅し、且つ転位クラスタを含まない低速育成結晶が得
られる。この育成結晶から得られるウエーハは、OSF
リングがウェーハ中心部で消滅した低速育成ウェーハで
あるので、OSFおよびその内側に発生する赤外散乱欠
陥を含まない。そして、外側に発生するはずの転位クラ
スタも排除されている。よって全面にわたり有害欠陥の
ない高品質ウェーハとなる。
【0049】このように、シリコン融点に近い高温部で
の結晶表面の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾
配より低くなるCZ炉を用い、結晶中心部が無欠陥領域
となる条件で育成を行うことにより、径方向全域で無欠
陥のシリコン単結晶が得られ、この単結晶からは全面無
欠陥のウエーハが得られる。
【0050】また、シリコン融点に近い高温部での結晶
表面の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より
低くなるCZ炉を用い、結晶中心部がOSF発生領域と
なる条件で育成を行うことにより、結晶中心部がOSF
発生領域となり、その外側が無欠陥領域となるシリコン
単結晶が得られ(図3中の500mm参照)、この単結
晶からはOSF発生領域及び無欠陥領域のみからなるウ
エーハが得られる。このウエーハは、転位クラスタが排
除され、且つ、径方向の一部に無欠陥領域を含むので、
有害欠陥が少ない。
【0051】また、シリコン融点に近い高温部での結晶
表面の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より
低くなるCZ炉を用い、結晶中心部が赤外散乱欠陥発生
領域となる条件で育成を行うことにより、結晶径方向の
中心部が赤外散乱欠陥発生領域となり、その外側がOS
F発生領域となり、その更に外側が無欠陥領域となるシ
リコン単結晶が得られ(図3中の600mm,700m
m参照)、この単結晶からは赤外散乱欠陥発生領域、O
SF発生領域及び無欠陥領域のみからなるウエーハが得
られる。このウエーハも、転位クラスタが排除され、且
つ、径方向の一部に無欠陥領域を含むので、有害欠陥が
少ない。
【0052】このように、シリコン融点に近い高温部で
の結晶表面の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾
配より低くなるCZ炉を用いて育成を行うことにより、
径方向において全域無欠陥を含む有害欠陥の少ない高品
質な単結晶及びウエーハが得られる。
【0053】また、CZ法でシリコン単結晶を育成する
際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に近い高温部
での軸方向温度勾配をG′とするとき、欠陥分布をV/
G′値と結晶径方向位置との関係で整理して示した欠陥
分布図を作成し、結晶径方向でのV/G′値の変化を示
すV/G′曲線が前記欠陥分布図上で無欠陥領域等の所
望の領域を通るようにホットゾーン構造を決定し、決定
されたホットゾーン構造で結晶育成を行うことにより、
径方向において全域無欠陥を含む有害欠陥の少ないシリ
コン単結晶が得られる。
【0054】ところで、結晶内の融点に近い高温部にお
ける温度勾配は、結晶軸方向で必ずしも一定ではなく、
トップ部からテイル部にかけて若干変化する。これは、
結晶成長時に一定の直径を維持するためにヒーターパワ
ーが変化することや、結晶長、残融液量等の変化によっ
てCZ炉内の熱的な環境が徐々に変化することによっ
て、結晶に流入流出する熱流が変化するためである。従
って、従来のCZ法においては、引き上げ量の増大に伴
う結晶軸方向の温度勾配の変化によってV/G値も変化
し、発生する径方向の欠陥分布も軸方向にわずかずつ変
化する(図3参照)。
【0055】そこで、結晶軸方向の温度勾配Gの変化に
対して、V/Gが一定になるように引き上げ速度Vを調
整する(図5参照)。そうすることにより、軸方向全域
においても全面無欠陥とすることが可能となる。
【0056】即ち、CZ法でシリコン単結晶を育成する
際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に近い高温部
での軸方向温度勾配をG′とするとき、結晶育成の進行
に伴う軸方向温度勾配G′の変化に対して、V/G′値
が一定になるように、引き上げ速度Vを調整して結晶育
成を行うことにより、径方向における所定の欠陥分布が
軸方向で連続して得られ、軸方向で有害欠陥の少ないシ
リコン単結晶を得ることができる。
【0057】このように、欠陥制御の目的で引き上げ速
度を制御したとしても、結晶の直径制御は従来と同様に
可能である。すなわち、ヒーターパワーの制御とそれと
連動または独立に、欠陥制御のために必要な目標引上速
度の周りで、数秒の時間毎に一定のスパンで引き上げ速
度を変動させたとしても、平均の引き上げ速度Vは変わ
らず、目的とするV/G値は維持される。これは、この
ような短時間の引き上げ速度の変動に対して、欠陥の発
生が影響されないためである。
【0058】即ち、V/G′値が一定になるように、引
き上げ速度Vを調整する際に、ヒータパワーの制御と連
動または独立に一定のスパンで引き上げ速度Vを変動さ
せて直径制御を行いつつ、平均の引き上げ速度Vを変え
ずに目標とするV/G′値を維持することで、従来と同
様の直径制御を行いつつ、径方向における所定の欠陥分
布を軸方向で連続して得ることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を説明す
る。
【0060】18”石英坩堝及びカーボン坩堝が設置さ
れた6”単結晶の育成可能なCZ炉において、坩堝の周
囲に設置された円筒状のカーボンヒーターと坩堝との相
対位置、育成結晶の周囲に設置されたカーボンからなる
厚さ5mm、開口径200mmの半円錐形状の輻射遮蔽
体の先端と融液表面との距離、ヒータ周囲の断熱材構造
等の種々条件を総合伝熱計算によって種々検討し、結晶
外周から30mmまでの領域を除く部分においてはV/
Gがほぼ一定で、外周から30mmまでの領域において
は外周に向かってV/Gが単調に増大するように、上記
条件を決定した。計算結果を図3に示す。図中の0,1
00…700mmは結晶引き上げ量である。
【0061】上記条件を決定した後、18”石英坩堝に
高純度多結晶シリコンを65kg入れ、ボロンをドープ
して、多結晶シリコンを加熱溶解し、直径が150mm
で結晶成長方位が〈100〉の単結晶を引き上げ速度が
0.45mm/min の低速で長さ1300mmまで育成し
た。
【0062】育成後の結晶を結晶軸方向と平行に厚さ1.
5mmで切り出し、HFおよびHNO3 からなる混酸溶
液中で加工歪を溶解除去し、さらに希HF溶液中に浸漬
し、その後超純水でリンスし乾燥させた。このサンプル
を800℃/4hr+1000℃/16hr乾燥酸素中
で熱処理した後、X線トポグラフによって欠陥の発生分
布を調べた。欠陥の分布を図4に示すが、調べた欠陥の
分布は以下のように図3の計算結果に対応するものとな
った。なお、図4中の数字は単結晶の肩からの長さで、
図3中の引き上げ量に対応する。
【0063】引き上げ速度Vと融点から1300℃まで
の結晶軸方向温度勾配の平均値Gとの比V/Gは、結晶
の径方向に中心から45mmの位置まではほぼ一定値
で、45mmの位置からは外周部に向かって単調に増大
している。なお、中心から45mmの位置は外周から3
0mmの位置である。
【0064】V/Gをこのように管理した結果、結晶ト
ップから200mmまでの軸方向部位では、結晶中心部
でのV/Gが0.20mm2 /℃・min 未満であり、径方
向全域に転位クラスタが発生した。200mmから50
0mmにかけては、結晶中心部でのV/Gが0.22〜0.
20mm2 /℃・min となっており、特に400mm近
傍では結晶中心から45mmまでの領域でV/Gが0.2
2〜0.20mm2 /℃・min に維持され、45mmから
外側の領域でV/Gが単調に増加し、これらにより径方
向全域でV/Gが無欠陥領域内に管理されたため、径方
向全域でOSFリングや赤外散乱欠陥等のその他の有害
なGrown-in欠陥の発生は見られなかった。500mmか
ら結晶テールにかけての部位では、結晶中心部でのV/
Gが0.22mm2 /℃・min を超えたため、OSFリン
グが発生し、その内側には赤外散乱欠陥が発生した。
【0065】即ち、500mmから結晶テールにかけて
の部位では、結晶径方向の中心部が赤外散乱欠陥発生領
域となり、その外側がOSF発生領域となり、その更に
外側が無欠陥領域となる。
【0066】また、500mm付近の部位では、結晶中
心部に発生したOSFの外側全体が無欠陥となり、ここ
からは有害欠陥の非常に少ないウエーハが得られる。即
ち、V/G曲線が右下がりの場合は、結晶中心部にOS
Fを発生させると、結晶外周部に転位クラスタが発生す
るが、V/Gが径方向に一定の直線、あるいは外周部に
おいて漸増する右上がりの曲線の場合は、中心部のOS
F発生領域の外側全体を無欠陥領域とすることができ
る。
【0067】このような結果をふまえて次に、図5に示
すように、前記実施例における400mm近傍でのV/
G曲線を結晶軸方向の全長において再現した。すなわ
ち、結晶中心から45mmまでの領域でV/Gが0.22
〜0.20mm2 /℃・min に維持され、45mmから外
側の領域でV/Gが単調に増加するように結晶軸方向で
の目標引き上げ速度を設定した。引き上げ速度を除く他
の操業条件は前記実施例と同様に設定し、6”Bドープ
〈100〉、結晶長1300mmの単結晶を育成した。
前記実施例と同様の方法によってこの結晶内の欠陥の発
生分布を調べた。トップ部からテイル部、即ち直胴部の
全長において、OSFリング、赤外散乱欠陥、転位クラ
スタの発生は見られなかった。
【0068】このように、CZ法でシリコン単結晶を育
成する際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に近い
高温部での軸方向温度勾配をG′とするとき、育成結晶
における径方向欠陥分布の軸方向変化を予め調査し、結
晶軸方向の所定部分で得られた径方向欠陥分布を軸方向
で連続して再現するために、その所定部分におけるV/
G′値を軸方向で維持するのに必要な結晶軸方向での引
き上げ速度Vの目標値を設定し、これに従って結晶育成
を行うことにより、軸方向で欠陥の少ないシリコン単結
晶を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明のシリコン
ウエーハ及びシリコン単結晶は、熱的に極めて安定でデ
バイス活性領域に残留または成長し、ゲート酸化膜の信
頼性や接合リーグ特性を劣化させる有害なGrown-in欠陥
(赤外散乱欠陥、OSFリング、転位クラスタ)が少な
いために、高集積半導体素子に使用してその特性劣化を
防ぎ、素子製造歩留の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】CZ法で育成したシリコン単結晶ウェーハの欠
陥分布を示す模式図である。
【図2】横軸を結晶径方向位置とし縦軸をV/Gとした
ときの両者の関係(V/G曲線)および欠陥分布を示す
図表で、V/G曲線の傾きが欠陥の発生に及ぼす影響を
示す。
【図3】横軸を結晶径方向位置とし縦軸をV/Gとした
ときの両者の関係(V/G曲線)および欠陥分布を示す
図表で、V/G曲線のレベルが欠陥の発生に及ぼす影響
を示す。
【図4】結晶軸を含む平面での欠陥分布を示す模式図で
ある。
【図5】横軸を結晶径方向位置とし縦軸をV/Gとした
ときの両者の関係(V/G曲線)および欠陥分布を示す
図表で、軸方向全長にわたって欠陥の発生を防止する場
合を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法により育成されたシ
    リコン単結晶の直胴部(直径75mm以下を除く)から
    得られたシリコンウエーハであって、酸化誘起積層欠陥
    発生領域及び無欠陥領域のみからなるシリコンウエー
    ハ。
  2. 【請求項2】 チョクラルスキー法により育成されたシ
    リコン単結晶の直胴部(直径75mm以下を除く)から
    得られたシリコンウエーハであって、赤外散乱欠陥発生
    領域、酸化誘起積層欠陥発生領域及び無欠陥領域のみか
    らなるシリコンウエーハ。
  3. 【請求項3】 シリコン融点に近い高温部での結晶表面
    の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より低く
    なるCZ炉を用いて育成されたシリコン単結晶。
  4. 【請求項4】 シリコン融点に近い高温部での結晶表面
    の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より低く
    なるCZ炉を用い、結晶中心部が無欠陥領域となる条件
    で育成されたシリコン単結晶。
  5. 【請求項5】 シリコン融点に近い高温部での結晶表面
    の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より低く
    なるCZ炉を用い、結晶中心部が酸化誘起積層欠陥発生
    領域となる条件で育成されたシリコン単結晶。
  6. 【請求項6】 シリコン融点に近い高温部での結晶表面
    の軸方向温度勾配が結晶中心の軸方向温度勾配より低く
    なるCZ炉を用い、結晶中心部が赤外散乱欠陥発生領域
    となる条件で育成されたシリコン単結晶。
  7. 【請求項7】 チョクラルスキー法でシリコン単結晶を
    育成する際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に近
    い高温部での軸方向温度勾配をG′とするとき、欠陥分
    布をV/G′値と結晶径方向位置との関係で整理して示
    した欠陥分布図を作成し、結晶径方向でのV/G′値の
    変化を示すV/G′曲線が前記欠陥分布図上で所望の領
    域を通るようにホットゾーン構造を決定し、決定された
    ホットゾーン構造で結晶育成を行うことにより得られた
    シリコン単結晶。
  8. 【請求項8】 チョクラルスキー法でシリコン単結晶を
    育成する際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に近
    い高温部での軸方向温度勾配をG′とするとき、結晶育
    成の進行に伴う軸方向温度勾配G′の変化に対して、V
    /G′値が一定になるように、引き上げ速度Vを調整し
    て結晶育成を行うことにより得られたシリコン単結晶。
  9. 【請求項9】 ヒータパワーの制御と連動または独立に
    一定のスパンで引き上げ速度Vを変動させて直径制御し
    つつ、平均の引き上げ速度Vを変えずに目標とするV/
    G′値を維持する請求項8に記載のシリコン単結晶。
  10. 【請求項10】 チョクラルスキー法でシリコン単結晶
    を育成する際の引き上げ速度をVとし、シリコン融点に
    近い高温部での軸方向温度勾配をG′とするとき、育成
    結晶における径方向欠陥分布の軸方向変化を予め調査
    し、結晶軸方向の所定部分で得られた径方向欠陥分布を
    軸方向で連続して再現するために、その所定部分におけ
    るV/G′値を軸方向で維持するのに必要な結晶軸方向
    での引き上げ速度Vの目標値を設定し、これに従って結
    晶育成を行うことにより得られたシリコン単結晶。
  11. 【請求項11】 軸方向温度勾配G′は、シリコン融点
    から1300℃までの温度範囲における引き上げ軸方向
    の結晶内温度勾配の平均値である請求項7〜10の何れ
    かに記載のシリコン単結晶。
  12. 【請求項12】 軸方向温度勾配G′は、伝熱計算によ
    り求めた結晶表面での温度と、実結晶から固液界面形状
    を計測して得た固液界面での温度(シリコン温度)とを
    境界条件として、計算により算出した軸方向温度分布に
    より求めたものである請求項7〜11の何れかに記載の
    シリコン単結晶。
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