JP2000334359A - 塗布方法及びその装置 - Google Patents

塗布方法及びその装置

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JP2000334359A
JP2000334359A JP11145872A JP14587299A JP2000334359A JP 2000334359 A JP2000334359 A JP 2000334359A JP 11145872 A JP11145872 A JP 11145872A JP 14587299 A JP14587299 A JP 14587299A JP 2000334359 A JP2000334359 A JP 2000334359A
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slit
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JP11145872A
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Inventor
Akira Takahashi
章 高橋
Shinichi Numakura
新一 沼倉
Keiji Sato
敬二 佐藤
Osamu Maniwa
修 間庭
Katsue Takahashi
勝恵 高橋
Toru Sasaki
徹 佐々木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイ方式においてスリット幅(ギャップ量)
の調整を容易かつ迅速、正確に行い、塗布幅方向の厚み
ムラ、及びこの積層による歪みを減少させることのでき
る塗布方法及びその装置を提供すること。 【解決手段】 インライン厚み測定器20を用いてモニ
ターしながら、塗布厚の差がピークとなっている場所を
移動させる等の厚み修正を指令し、この修正指令25を
出力変換器26を通してE/P(電気/圧力)コンバー
タ27に入れ、コンバータ27からの制御信号によっ
て、リップ部のギャップ14を自在に変更できる、エア
シリンダー28とこれに連結された調整ボルト29とを
塗布幅方向に50点装備した遠隔調整機構30を作動さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に磁気テープな
どの磁気記録媒体の製造に適用するいわゆるエクストル
ージョン型の塗布方法及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、オーディオテープやビデオテー
プ及びコンピュータ機器用の記録媒体としては、ポリエ
ステルフィルム等の非磁性の支持体上に、磁性粉末や結
合剤、分散剤、潤滑剤等を有機溶剤に分散混練してなる
磁性塗料を塗布することにより、磁性層が形成されてい
る、いわゆる塗布型の磁気記録媒体が多く使用されてい
る。
【0003】このような塗布型の磁気記録媒体を製造す
るに際し、磁性塗料を支持体上に塗布するための装置と
しては、グラビアロールやリバースロール等のロールを
用いた塗布装置や、エクストルージョン(ダイ)型の塗
布装置がある。
【0004】上記グラビアロール方式では、磁性塗料の
構造粘性によっては、ロールから支持体であるベースフ
ィルム上への塗料転写性が損なわれて、塗布厚ムラによ
る出力変動や塗料飛散によるドロップアウト等が起こり
やすい傾向がある。そして、高速塗布になるに従って、
これらの問題が顕著になる傾向にある。
【0005】一方、このような問題を解決し得る塗布装
置として、エクストルージョン型の塗布装置が注目さ
れ、既に実用化されている。
【0006】例えば、磁気テープの塗布システムは、巻
出部、塗布部、乾燥炉及び巻取部が順次配された構成と
なっており、そのうち塗布部は、ダイのギャップ部(ス
リット)から磁性塗料が吐出され、走行しているプラス
チックベースフィルム(非磁性支持体)の上に必要な分
量だけ乗せる方法を取っている。
【0007】図4には、その概要が示され、巻出部1に
おいてプラスチックのベースフィルムロール2からベー
スフィルム3が引き出され、塗布部4においてエクスト
ルージョン型のダイ5によって磁性塗料がフィルム3上
に押し出し塗布された後、塗膜15は乾燥炉6で乾燥さ
れ、更にカレダー処理(図示せず)後に再び巻き取り部
17で巻き取られる。
【0008】従来のダイ塗布の場合は、図5に示すよう
に、磁性塗料8は、鏡面仕上げされたダイユニット内
部9にポンプ10で圧送(圧力5〜7kg/cm2
度)され、ダイ内部のポケット11で一旦内部の流体
抵抗を全幅に均一にさせ、400μm〜250μmの
隙間を通り、先端(即ち、リップ12−13間のスリッ
ト14(例えば200μm幅))より吐出される。
【0009】磁気テープの製造工程では、上記したよう
に、磁性塗料をプラスチックフィルム(非磁性支持体)
上に塗布し、乾燥させた後、ロール状に巻き取り、原反
と呼ばれる半製品状態で硬化炉に約20時間放置される
工程がある。近年プラスチックフィルムの薄型化、長尺
化等が進められており、その際、塗膜の塗布厚みに差異
が生じ、これが磁気テープ原反の形状に大きく影響して
きて、高精度の均一塗布が必要となっており、また塗布
厚みの差異が積層することによる永久歪が強く発生する
ことがある。
【0010】特にダイ方式を用いる塗布装置において
は、図6に示すように、塗布厚みの均一性は塗料吐出部
のスリット幅又はギャップ(以下、ギャップと称するこ
とがある。)の平行度の精度が支配している。これまで
の塗布厚みとリップの関係においては、実績としてギャ
ップの平行度精度は1μmまでであるが、サブミクロン
以下が求められている。
【0011】しかし、ダイ方式としてギャップ平行度
は、1μmまでが現時点では限界である。また、磁性塗
料の流動特性とダイ内部の流動抵抗が微妙に不均一であ
り、このために、塗料の流動ムラが幅方向に発生し、し
かも一定の場所に12mm〜20mm幅程度のスジ状の
塗布厚ムラとして発生する。
【0012】一般に塗布厚み差は0.1μm程度あり、
磁気テープ原反として23000m巻取られる場合に
は、厚みの差異は1万層積層で1.7mmとなる。この
状態で硬化工程を経ると、フィルムに永久歪みの伸びと
して残り、原反の表面は厚みムラによる凹凸状態にな
る。この永久歪みは、磁気テープの規定幅に裁断される
ことにより、湾曲、幅不良、蛇行となり、当たり不良等
の不良の発生原因となる。
【0013】上記したように、ダイ方式において、リッ
プ12と13の平行度精度が1μmであり、その値も塗
布厚みムラとして現れ、また、ダイユニット内部のポケ
ット11での圧力分布に偏りが常に存在するので、プラ
スチックベースフィルムに塗布された塗料に厚み差が発
生する。それが積層することにより、原反のプラスチッ
クベースフィルムに永久歪みとして残り、それが製品に
した時に磁気テープの湾曲、幅不良、感度むらとしての
不良の発生を招いてしまうのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】こうした問題を解決す
るため、従来のダイ方式では、図7に示すように、塗料
吐出のリップ部のギャップ14をできるだけフラットに
(平行度精度の向上のために)ジャッキボルト16を約
50本駆使し、六角レンチ17により手動で微妙にギャ
ップ量調整を随時行い、塗布幅方向の均一性を保つ手法
を取っている。
【0015】しかし、微妙なギャップ調整は、高度な経
験と感に頼らざるをえず、作業性が悪い上に、瞬時に全
幅において厚みパターンを変更することはできず、厚み
ムラの積層は避けられない。また、調整したギャップ量
の分布の把握もできないため、厚みの分布を再現するこ
とは、実質上不可能である。
【0016】そこで、本発明の目的は、ダイ方式におい
てスリット幅(ギャップ量)の調整を容易かつ迅速、正
確に行い、塗布幅方向の厚みムラ、及びこの積層による
歪みを減少させることのできる塗布方法及びその装置を
提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、塗料を
押し出すためのスリットが形成されたダイを使用し、相
対的に走行する支持体上に前記スリットから前記塗料を
押し出して塗膜を形成する塗布方法において、前記塗膜
の塗布幅方向での塗布厚分布を測定し、この測定値に基
づいて前記スリットの幅を前記塗布幅方向において場所
的に自動制御することを特徴とする塗布方法に係るもの
である。
【0018】また、本発明は、塗料を押し出すためのス
リットが形成されたダイを有し、相対的に走行する支持
体上に前記スリットから前記塗料を押し出して塗膜を形
成する塗布装置において、前記塗膜の塗布幅方向での塗
布厚分布を測定する測定手段と、その測定値に基づいて
前記スリットの幅を前記塗布幅方向において場所的に自
動制御する自動制御手段とを有することを特徴とする塗
布装置も提供するものである。
【0019】本発明によれば、前記スリットからの前記
塗料の押し出しにより形成する前記塗膜について、その
塗布幅方向での塗布厚分布を測定し、この測定値に基づ
いて前記スリットの幅を前記塗布幅方向において場所的
に自動制御しているので、塗布幅方向の厚みムラ及びそ
の積層による歪みを減少させる上で、厚み差が大きくて
も、これを測定値に基づいて自動的に修正して厚みムラ
を確実に減少させ、かつ作業を定量化して感覚に頼った
微妙な調整を軽減し、一台のダイで複数の塗布条件を変
更でき、交換時間、工数の削減が可能となり、また厚み
調整の頻度が減り、遠隔操作で同時に厚みパターンを迅
速に変更でき、厚みムラの積層量を最小化できる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明においては、具体的には、
前記塗布幅方向での塗布厚が相対的に大きい位置に対し
ては前記スリットの幅を縮小し、相対的に小さい位置に
対しては前記スリットの幅を拡大するように、前記測定
値に基づくスリット幅修正用の制御信号によって前記自
動制御を行うのがよい。
【0021】この場合、インライン膜厚測定器の検出ヘ
ッドを前記塗布幅方向に移動させることによって、前記
塗布幅方向における塗布厚を複数位置において検出し、
これらの検出情報を前記検出ヘッドの移動回数毎に累積
して塗布厚の最終プロファイルを予測し、この予測デー
タに基づいて実際の塗布厚を修正するための前記制御信
号を得ることが望ましい。
【0022】例えば、高精度のガンマ線膜厚測定器にて
塗布厚み分布を精度良く把握し、そのデータを積算計算
させ、原反の最終形状を予測表示し、幅方向の塗布厚み
ムラが0.1μmのときには、積層数が1700層に達
する前に厚み差のピーク場所を移動させ、積層を平均化
する。この場合、原反の外周形状が500μm以下の高
低差に抑えることが形状不良改善のポイントとなり、基
準内に入る確率として約75%のものが90%以上に改
善することができる。これまで、一層の厚み均一性とし
て0.1μm以下を目指してきたが、0.2μmと大き
くても、積層ムラを500μm以内に抑えることによ
り、巻き取った原反の外周を歪ませずに作製できる。
【0023】即ち、ダイによる塗布方式の場合、幅方向
の塗布厚み分布は、15mm〜20mmの幅で厚い部分
と薄い部分があり、その差が、0.1μm程度あるが、
これらが17000層積層しても、1700層積層され
るまでに厚み分布を修正することにより原反の外周形状
の高低差を500μm以下にするシステムを構築するこ
とができ、従って巻き取られた磁気記録媒体用の原反の
形状を常に歪みのない状態に保つことができる。
【0024】本発明において、上記したスリット幅(ギ
ャップ量)を自動的に調整する手段として、多数個のエ
アシリンダーを前記塗布幅方向において前記ダイにそれ
ぞれ接続し、0kg/cm2 〜5kg/cm2 のエア圧
で前記スリット幅の調整を最小値0.5μmまで可能と
する。勿論、エアシリンダー以外にも、種々の調整手段
を採用可能である。
【0025】また、初期の塗布厚ムラを0.15μm以
内に均一化するために、前記スリット幅を制御する前記
ダイの面側とは反対側の面側から、前記スリット幅を補
助調整すると、従来不可能であった適正な初期値を定量
化でき、再スタート又は再組み立て後の条件出しを容易
に行える。
【0026】なお、本発明は、磁気テープ、磁気ディス
クなどの磁気記録媒体の製造において支持体上に磁性塗
料を押し出して磁性塗膜を形成する際に好適である。
【0027】次に、本発明の好ましい実施の形態の例を
図面について説明する。
【0028】1.原反形状モニター装置 図1に示すように、磁気テープ用のプラスチックベース
フィルムの幅方向における塗布厚の分布を塗布断面形状
と捉え、高精度の厚み検出が可能なカンマ線透過式のイ
ンライン膜厚測定器20を用い、そのヘッド20Aを幅
方向にトラバースさせ、検出器20Bによる膜厚測定値
を96分割のトレンドデータとして信号処理器21に取
り入れる。その分割データをアナログ信号としてインタ
ーフェイス22を介して積層厚み演算器23に取り入
れ、トラバース1回ごとの厚みを累積し、得られた値を
グラフ処理することにより、原反表面のプロファイルと
してモニター24に表示できるシステムとする。
【0029】実際のモニター24上の形状プロファイル
からの最大値と最小値の管理規格を500μm以下と決
め、フロファイルの傾向と管理規格値が管理値の50%
に達する前に塗布厚の修正判断を行う構成としている。
【0030】2.上側ダイリップのギャップ調整機構 ダイ塗布方式においては、リップギャップが広ければ塗
料の流出量が多くなって磁性層が厚くなり、狭ければ薄
くなる特性がある。リップギャップ無調整(平行度1μ
mにおいて)では、ダイ35の内部の抵抗分布のムラが
あり、通常0.5μm〜3.0μmの厚み違いが発生す
る。
【0031】これを、上記(1)で述べたように、イン
ライン厚み測定器20を用いてモニターしながら、塗布
厚の差がピークとなっている場所を移動させる等の厚み
修正を指令し、この修正指令25を出力変換器26を通
してE/P(電気/圧力)コンバータ27に入力し、コ
ンバータ27からの制御信号によって、リップ部のギャ
ップ14を自在に変更できる、エアシリンダー28(エ
ア圧力は0.5〜5kg/cm2 )とこれに連結された
調整ボルト29とを塗布幅方向に50点装備した遠隔調
整機構30を作動させる。
【0032】即ち、塗布厚のムラをキャンセル制御(厚
い部分と薄い部分を一度に反転できる指令装置)により
遠隔調整機構30を操作し、エアシリンダー28の作動
杆31を介して、上側ダイリップ上に設けた調整ボルト
29を上下させ、ギャップ量を上記50箇所で任意に調
整することにより、インラインで0.2μmの厚み差で
も積層数が1700層以内に厚み制御して所望の塗布厚
を作り出すことができる。この結果、完全に巻き取られ
た原反の外周形状の高低差を平均化し、500μm以下
に抑えることができる。図2には、従来例と比較して本
実施の形態による原反ロールの形状を概略的に説明して
いる。
【0033】このように、従来のダイ塗布方式では避け
られなかった、幅方向の厚みムラ積層による原反フィル
ムの歪みを減少することができ、かつ、次の(1)〜
(4)の具体的効果も併せて得られる。 (1)これまでは一層の厚み均一性として0.1μm以
下を目指してきたが、0.2μmと大きくても積層ムラ
を500μm以内に抑制することにより、巻き取った原
反の外周は歪ませずに作成できる。 (2)厚み調整の頻度が減り、遠隔操作で同時に厚みパ
ターンを変更でき、積層量を最小化することができる。 (3)1台のダイで複数の品種の条件を変更でき、交換
時間、工数の削減が可能となる。 (4)ダイ塗布方式の作業が定量化され、感覚に頼った
微妙な調整が軽減され、人員配備の自由度が広がる。
【0034】本実施の形態では、調整ボルト29でリッ
プギャップを徐々に均一塗布に合せ込む方法を取ってお
り、そのギャップ調整範囲は0.6〜45μm、例えば
10μm程度である。エアシリンダー28のエア圧力と
ギャップ変化、塗布厚変化を図中に例示した。
【0035】この調整作業を改善する目的で、リップの
ギャップを遠隔で、かつ、幅方向において26箇所を同
時に調整する機構を設けることにより、10μmの範囲
で瞬時にギャップ変更が可能になった。
【0036】3.下側ダイのギャップ補助調整機構 上記(2)で述べたように、上側ダイリップのギャップ
調整機構でギャップを自在に調整できても、塗布工程初
期の塗布厚の均一化が重要である。このため、図3に示
すように、下側のダイに、上側の調整ポイントと位置を
ずらして51箇所に、調整ボルト32及びこれを操作す
る六角レンチ33からなるボルト式のギャップ補助調整
機構34を設けることにより、幅方向に0.1μm以上
のギャップムラがでても、これを局部的に補正できる。
【0037】この結果、従来不可能であった適正な初期
値を定量化でき、再スタート又は再組み立て後の条件出
しを容易に行えるようになる。
【0038】なお、上述した支持体や磁性材料等を構成
する材料は、従来公知のものがいずれも使用可能であ
り、何ら限定されるものではない。
【0039】例示するならば、上記支持体としては、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースダイアセテート、セル
ロースブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボ
ネート類、ポリイミド類、ポリアミドイミド等に代表さ
れるような、プラスチックによって形成される高分子基
板や、Al合金、チタン合金からなる金属基板、アルミ
ナガラス等からなるセラミックス基板、ガラス基板等が
あげられる。その形状も何ら限定されるものではない
が、支持体を連続走行させることを考慮すると、テープ
状、シート状の可撓性支持体であることが好ましい。
【0040】一方、磁性塗料を構成する磁性粉末として
は、Fe、Co、Ni等の強磁性金属原料や、Fe−C
o、Fe−Ni、Fe−Co−Ni、Co−Ni、Fe
−Mn−Zn、Fe−Ni−Zn、Fe−Co−Ni−
Cr、Fe−Co−Ni−P、Fe−Co−B、Fe−
Co−Cr−B、Fe−Co−V等のFe、Co、Ni
を主成分とする各種強磁性合金材料、Mn−Bi、Mn
−Al等の合金材料からなる強磁性金属粒子が好適であ
る。また、γ−Fe2 3 、Co含有γ−Fe2 3
Fe3 4 、Co被着γ−Fe3 4 、CrO2 等、従
来公知の酸化物磁性粉末であってもよい。
【0041】上述のような磁性粉末と共に用いられる結
合剤としては、塩化ビニル、酢酸ビリル、ビニルアルコ
ール、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリ
ル等の重合体、或いはこれら二種類以上を組み合わせた
共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂等が例示される。特に、ビニル系共重合体、ポ
リエステル−ポリウレタン系共重合体、ポリカーボネー
ト−ポリウレタン系共重合体、ニトロセルロース等を用
いて好適である。
【0042】また、これら結合剤と磁性粉末とを分散さ
せるための溶剤としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等のケト
ン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル
系、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチ
ルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドレン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素等が挙げられる。
【0043】そして、このような磁性塗料中には、添加
剤として、公知の分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防錆剤等が加えられてもよい。
【0044】また、磁性塗料以外に、非磁性塗料が塗布
される場合も、この非磁性塗料の材料は従来公知のもの
がいずれも使用できる。
【0045】さらに、上述した支持体には、必要に応じ
て、バックコート層、トップコート層等が形成されても
よい。この場合、バックコート層、トップコート層の成
膜条件は、通常この種の磁気記録媒体の製造方法に適用
される方法であればよく、特に限定されない。
【0046】そして、本発明の塗布方法及びその装置
は、このような塗布型の磁気記録媒体の製造工程におい
て、磁性塗料の塗布のみででなく、バックコート層や、
トップコート層を塗布する際に使用することも可能であ
る。
【0047】また、本発明の塗布方法及びその装置を写
真フィルムや印画紙等の製造分野に適用することも可能
である。
【0048】
【発明の作用効果】上述したように、本発明によれば、
スリットからの塗料の押し出しにより形成する塗膜につ
いて、その塗布幅方向での塗布厚分布を測定し、この測
定値に基づいてスリットの幅を塗布幅方向において場所
的に自動制御しているので、塗布幅方向の厚みムラ及び
その積層による歪みを減少させる上で、厚み差が大きく
ても、これを測定値に基づいて自動的に修正して厚みム
ラを確実に減少させ、かつ作業を定量化して感覚に頼っ
た微妙な調整を軽減し、一台のダイで複数の塗布条件を
変更でき、交換時間、工数の削減が可能となり、また厚
み調整の頻度が減り、遠隔操作で同時に厚みパターンを
迅速に変更でき、厚みムラの積層量を最小化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくダイのギャップ調整システムを
示す概略図である。
【図2】同、厚み制御による原反ロールを比較して説明
するための概略断面図である。
【図3】本発明に基づくダイの他のギャップ調整機構を
示す概略断面図である。
【図4】磁気テープの製造における磁性塗料の塗布工程
を示す概略フロー図である。
【図5】従来のダイとそのギャップの圧力分布を示す概
略断面図である。
【図6】同、塗布時のダイの概略断面図である。
【図7】従来のダイのギャップ調整機構を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
3…ベースフィルム、5、35…ダイ、8…磁性塗料、
12、13…リップ、14…スリット(ギャップ)、1
5…塗膜、20…ガンマ線膜厚測定器、21…96分割
厚み信号処理部、22…信号インターフェイス、23…
積層演算装置、24…モニター、25…修正指令マニュ
アル、26…出力変換部、27…E/Pコンバーター、
28…エアシリンダー、29、32…調整ボルト、30
…遠隔調整機構、34…補助調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 敬二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 間庭 修 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高橋 勝恵 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐々木 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC02 AC84 AC86 AC92 AC93 AC95 CA48 DA04 DB48 DC28 EA05 4F041 AA12 AB01 BA05 BA12 BA24 BA36 BA57 CA02 CA13 CA16 CA22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を押し出すためのスリットが形成さ
    れたダイを使用し、相対的に走行する支持体上に前記ス
    リットから前記塗料を押し出して塗膜を形成する塗布方
    法において、前記塗膜の塗布幅方向での塗布厚分布を測
    定し、この測定値に基づいて前記スリットの幅を前記塗
    布幅方向において場所的に自動制御することを特徴とす
    る塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記塗布幅方向での塗布厚が相対的に大
    きい位置に対しては前記スリットの幅を縮小し、相対的
    に小さい位置に対しては前記スリットの幅を拡大するよ
    うに、前記測定値に基づくスリット幅修正用の制御信号
    によって前記自動制御を行う、請求項1に記載した塗布
    方法。
  3. 【請求項3】 インライン膜厚測定器の検出ヘッドを前
    記塗布幅方向に移動させることによって、前記塗布幅方
    向における塗布厚を複数位置において検出し、これらの
    検出情報を前記検出ヘッドの移動回数毎に累積して塗布
    厚の最終プロファイルを予測し、この予測データに基づ
    いて実際の塗布厚を修正するための前記制御信号を得
    る、請求項2に記載した塗布方法。
  4. 【請求項4】 多数個のエアシリンダーを前記塗布幅方
    向において前記ダイにそれぞれ接続し、0kg/cm2
    〜5kg/cm2 のエア圧で前記スリット幅の調整を最
    小値0.5μmまで可能とする、請求項1に記載した塗
    布方法。
  5. 【請求項5】 初期の塗布厚ムラを0.15μm以内に
    均一化するために、前記スリット幅を制御する前記ダイ
    の面側とは反対側の面側から、前記スリット幅を補助調
    整する、請求項1に記載した塗布方法。
  6. 【請求項6】 磁気記録媒体の製造において支持体上に
    磁性塗料を押し出して磁性塗膜を形成する、請求項1に
    記載した塗布方法。
  7. 【請求項7】 塗料を押し出すためのスリットが形成さ
    れたダイを有し、相対的に走行する支持体上に前記スリ
    ットから前記塗料を押し出して塗膜を形成する塗布装置
    において、前記塗膜の塗布幅方向での塗布厚分布を測定
    する測定手段と、その測定値に基づいて前記スリットの
    幅を前記塗布幅方向において場所的に自動制御する自動
    制御手段とを有することを特徴とする塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記塗布幅方向での塗布厚が相対的に大
    きい位置に対しては前記スリットの幅が縮小され、相対
    的に小さい位置に対しては前記スリットの幅が拡大され
    るように、前記測定値に基づくスリット幅修正用の制御
    信号によって前記自動制御が行われる、請求項7に記載
    した塗布装置。
  9. 【請求項9】 インライン膜厚測定器の検出ヘッドを前
    記塗布幅方向に移動させることによって、前記塗布幅方
    向における塗布厚が複数位置において検出され、これら
    の検出情報を前記検出ヘッドの移動回数毎に累積して塗
    布厚の最終プロファイルが予測され、この予測データに
    基づいて実際の塗布厚を修正するための前記制御信号が
    得られる、請求項8に記載した塗布装置。
  10. 【請求項10】 多数個のエアシリンダーが前記塗布幅
    方向において前記ダイにそれぞれ接続され、0kg/c
    2 〜5kg/cm2 のエア圧で前記スリット幅の調整
    が最小値0.5μmまで可能とされる、請求項7に記載
    した塗布装置。
  11. 【請求項11】 初期の塗布厚ムラを0.15μm以内
    に均一化するために、前記スリット幅を制御する前記ダ
    イの面側とは反対側の面側に、前記スリット幅を補助調
    整する補助調整手段が設けられている、請求項7に記載
    した塗布装置。
  12. 【請求項12】 磁気記録媒体の製造において支持体上
    に磁性塗料を押し出して磁性塗膜を形成するのに用いら
    れる、請求項7に記載した塗布装置。
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