JP2000334206A - ヨウ化物で汚染された有機液体流からヨウ化物を除去する方法 - Google Patents

ヨウ化物で汚染された有機液体流からヨウ化物を除去する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨウ化物で汚染された有機液体流からヨウ化
物を除去する方法を提供する。 【解決手段】 酸性有機原料流を、吸着ゾーンで、実質
的に不溶性で多孔質耐火性無機酸化物結合剤を用いて、
ヨウ化物を吸着させ、液相を維持して実質的にヨウ化物
を含まない処理済液体流をつくりだすのに有効な吸着条
件で、固体無機性吸着剤、銀と陽イオン交換を行ったシ
リカを大量に含むゼオライト性分子ふるい、水銀、銅、
鉛、タリウム、パラジウム、あるいはそれらの混合物の
組み合わせで構成される固体無機性吸着剤と接触させる
工程を含む、有害な量の1つ又は複数のヨウ化物で汚染
された酸性有機液体流を処理する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有害な量の1つ又は
複数のヨウ化物で汚染された有機原料液を処理する方法
において、処理されるべき液体流内のこれら汚染物質の
幅広い濃度範囲で有害な化合物を除去する能力を有する
固体無機吸着剤を用いる方法に関するものである。本発
明はより具体的には、通常ヨウ素共プロモータを用いる
触媒技術を用いて生産される腐食性で危険な有機性液体
からのヨウ化アルキル化合物などの有害なヨウ素化合物
の選択的除去において、銀、水銀、銅、鉛、タリウム、
パラジウム、あるいはそれらの混合物によって構成され
るグループから選択される金属によって陽イオン交換さ
れた結合状態のシリカを多量に含む分子ふるいで構成さ
れる無機吸着剤に関連している。
【0002】
【従来の技術】化学工業においては、種々の低価値有機
物質からより多数の高い価値の物質を生産するために触
媒及び/又は触媒性プロモータあるいは共プロモータと
しての利用のための多数の実際例においてヨウ素及び/
又はヨウ化物の使用が提案されている。例えば、米国特
許出願No.3634531においては、ヨウ素又は臭素触媒を用
いてエチルベンゼンをスチレンにオキシ脱水素化のため
のプロセスが開示されている。スチレンを得るためのこ
うしたルートに関連する基本的な問題は30〜50重量ppm
のヨウ化物が粗スチレン生成物内に有機ヨウ化物として
存在していることである。粗スチレン生成物は、それら
が後で重合あるいは共重合体化された場合に商業的には
受け入れられない程変色した生成物が形成されてしまう
程度に有害な量のこれらのヨウ化物によって汚染されて
いる。なお、粗スチレン内の微量のヨウ化アルキルも後
での重合体化処理工程で触媒の非活性化を引き起こし
た。これらの汚染ヨウ化物を分留によって粗スチレンか
ら分離しようという試みは、主としてヨウ化物は不安定
で反応塔の底部からの重い物質から分離してしまい、有
害な量のヨウ素を形成して、そのヨウ素が反応塔の中間
生成物内に移送されて、さらにそれと反応して再びヨウ
化アルキルを形成することによって再度スチレンを汚染
してしまうことから、成功していない。
【0003】米国特許出願No.3658467は原子炉の正常あ
るいは異常な作動に関連したガス流からのヨウ化物を除
去するという問題に関するものである。同特許が対応し
ようとする問題は原子炉の正常な作動中、あるいはかな
りの量で放射性ヨウ化メチルが形成される燃料元素飛散
事故などの際の原子炉環境からの放射性ヨウ素含有物質
の除去である。放射性レベルのヨウ素ガスの除去はヨウ
素と反応する金属で被覆した炭素フィルターの利用によ
って十分に解決されている。銀及び/又は銅を含浸させ
た木炭のこの特許の教示で示唆されているが、木炭は比
較的低い温度でヨウ素元素を吸着するものの、有機性ヨ
ウ化物の吸着のために特に選択されるものではないと指
摘されている。その対策は気相状態で行われる銀とイオ
ン交換されたゼオライトX分子ふるいの使用である。対
照的に、本発明においては液相状態が用いられ、その骨
格においてアルミナ1モル当りわずか3モル程度のアル
ミナしか通常含んでおらず、従って有機メディアで骨格
Xゼオライトのアルミナ部分と反応しやすい傾向を有す
る酢酸を攻撃しやすい低シリカ含有物質であるというこ
とを考慮に入れてゼオライトXは使用しない。
【0004】米国特許出願No.4735786で、ヨウ素及び有
機ヨウ化物含有化合物を除去するという課題に対する別
の解決法が示されている。この特許は特に正常あるいは
異常な状態下で作動されている核施設からの放射性ヨウ
化物排出物に関連した問題点を特に中心に置いている。
同特許にはヨウ化物のガス相吸着のために先行技術にお
いて用いられている銀交換ゼオライトX吸着剤の欠陥を
認めて、高湿度条件下で吸着剤の能力がかなり減少する
ことが指摘されている。同特許が教示している解決方法
は特殊な分子式を有する高シリカ対アルミナ比ペンタシ
ル・ゼオライトとして特徴づけられる異なったタイプの
ゼオライトへの切換えである。もちろん、これらのペン
タシル・ゼオライトがZSM−5タイプのゼオライトで
よく代表されることは公知である。これらのペンタシル
・ゼオライトは5.1〜5.6オングストロームの範囲の寸法
を有する10個の構成リングで構成される中ぐらいのサイ
ズの孔を有するゼオライトであることは良く知られてい
る。この前記特許はしかしながら腐食性を有する有機流
の液相処理においてはそこで開示されているゼオライト
性吸着剤の使用については何も述べられておらず、こう
した目的のためには大孔径(つまり12個構成リング開口
部を有する)シリカを多量に含むアルミナ・ゼオライト
性物質の使用を示唆しているようである。加えて、前記
特許の教示は実施例で報告されている結果にもはっきり
示されているようにガス流からのヨウ化メチルの分離だ
けに重点が置かれている。であるから、この特許は本発
明にとっては特に重要な対象になる酢酸などの腐食性液
体からC6ヨウ化アルキル材などの高分子量ヨウ化アル
キルを除去するというさらに困難な課題に対しては何の
解決方法も示し得ていない。
【0005】米国特許出願No.4913850においては、気相
からのヨウ化メチル除去という問題がさらに検討されて
おり、主に80〜90%のゼオライトXと10〜20%のゼオラ
イトAとで構成されるいわゆる『バインダーレス』ゼオ
ライト物質を利用する方法が提案されている。同特許の
教示は、ヨウ化アルキルと実施例に示されているような
ヨウ化メチルよりずっと重い分子量を他の物質を含む腐
食性有機液の液相処理のために結合状態のシリカを多量
に含んだ、そして好ましくは大孔径のゼオライトを利用
することの他に、この液相処理ではゼオライトXもゼオ
ライトAも受け入れ可能な状態では機能しないことを明
らかにしている。
【0006】米国特許出願No.5075084では、放射性のヨ
ウ化メチルを含むガス流を清浄化するための技術の進歩
がその特許で使用が提案されている銀イオン交換ゼオラ
イト性吸着剤によって誘発され得る予期されない、そし
て有害な組換え反応に中心をおいて継続されている。同
特許で取り組まれ、解決されている具体的な問題は、さ
らに具体的には非常に発熱性の高く、望ましくない水素
の触媒性発火を発生させて原子炉を収容する建物に有害
な結果をもたしてしまう可能性のある水素と酸素の組換
え反応を引き起こしてしまう銀交換ゼオライト物質であ
る。同特許によれば、この望ましくない副反応は実施例
3に明確に述べられているように純粋な銀交換ゼオライ
ト内で発熱を引き起こす可能性のある副反応を抑制する
ためにその銀交換吸着剤に鉛などの重金属を加えること
によって抑制される。この特許は本発明が取り上げてい
る問題のいずれに対しても特別に教示しておらず、この
特許も、腐食性有機液媒体の清浄化における使用に関し
てシリカを多量に含むゼオライトについては触れておら
ず、いずれも、実施例で示されているように、本発明で
は用いられないゼオライトX及びゼオライトAの混合物
を吸着剤として利用することを示唆しているだけであ
る。
【0007】米国特許出願No.4088737では、ガス流から
の放射性ヨウ化メチルの除去という課題が、最初のガス
精製処理工程がゼオライトXを具体例とする銀イオン交
換ゼオライトでさらに取り組まれている。ヨウ化物ブレ
ークスルー後に、再生及び濃縮工程がガスとの接触から
ヨウ化物を含んだ吸着剤を引き出して、H2を多量に含
む気流によって脱着条件下にいれてヨウ化水素を含むオ
フ・ガス流をつくり出した後、脱着されたヨウ化水素を
濃縮するために鉛でイオン交換されたゼオライトでヨウ
化物を含むガス流を処理する。鉛でイオン交換されたX
がその具体例である。こうした多段処理の利点は汚染物
質の保管にかかる経費が鉛交換ゼオライトではより低く
て済む点である。この場合も、同特許の教示は処理の対
象がガス流である点と、その処理で用いられる物質が本
発明で典型的な処理対象とされている腐食性の環境では
成果があがらないシリカ対アルミナ比率が低いXタイプ
のゼオライトであるという点で、本発明が取り込もうと
する問題とは関連性がない。
【0008】米国特許出願No.4615806では、腐食性の有
機、非水性液体媒体が望ましくない量のヨウ化メチルに
汚染されており、ほとんどすべての望ましくないヨウ化
物汚染物質を除去するために液相での処理にかけられる
点で、本発明で取り上げられている具体的な問題がよく
定義されている。この特許の教示で説明されているよう
に、ここでの関心の重要は対象領域は少量のヨウ化メチ
ル、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化水素及びヨウ化ヘキシル
などのヨウ化物で汚染された生成物流をもたらすプロセ
スを介して酢酸などのカルボン酸を生産することであ
る。これらの有機ヨウ化汚染物質はその後での化学転換
操作で処理上の困難を引き起こすことが知られており、
他の物質を汚染して、汚染された酢酸を付加してしまう
可能性がある。ヨウ化物汚染に関する先行技術を検討し
た後、同特許はその問題を解決するため、及び実施例3
で吸着剤内の無機性物質の使用から発生する事実に照ら
して、吸着剤として特殊なタイプの有機樹脂の使用に焦
点を絞っている。同特許の清浄化手順にかけられた酢酸
原料流内のヨウ化物汚染物質の量は通常1ppbから100pp
bの間の範囲である。
【0009】米国特許出願No.4615806の教示を除いて、
液流から有害なヨウ化物を除去するという問題は残念な
ことにこれらの物質をガス流からの除去と関連して開発
されてきている。水性あるいは有機液体流から有機ヨウ
化物を除去することに関連した先行技術は、米国特許出
願No.4615806によく要約されており、この特許では銀な
どのヨウ化物との反応性を示す金属でイオン交換された
『ゲル・タイプ』を使用することに先行技術の教示につ
いて指摘している。この特許では、実質的にはその新規
性を、除去されるべく有機ヨウ化物を含み、さらにその
活性部分の1パーセントが例えばイオン交換で銀や水銀
に変換されている有機媒体中で『安定な』巨大網状化強
酸陽イオン交換樹脂である有機溶液からの有機ヨウ化物
を除去する新しい方法に依存している。巨大網状化樹脂
の使用はこの特許では一般的にゲル−タイプ・イオン交
換樹脂と特徴づけられる先行技術よりも新規性があると
述べられている。特許の発明は商業的に一定の成功を納
めているものの、その樹脂が有機媒体に露出された時に
『膨張』したり、あるいは寸法を変える(最大50%の変
化は許容される)ことが知られている有機物質がその吸
着剤床の設計を困難にしている。この樹脂はそれ程厳し
くない条件での分解にも影響を受け易く、さらに、その
内部に汚染有機ヨウ化物が解けている媒体であることが
しばしば見受けられる腐食性有機液内の薬剤による化学
的作用の影響を受け易い。有機性液体からヨウ化物を含
んだ物質を除去するための吸着剤としての樹脂の利用に
関連するもうひとつの問題点は、これらの物質の操作温
度が、その樹脂が分解を始めたり、高温に曝されること
に関連した軟化あるいは強度の喪失による有害な構造的
変化を受け始める温度によって制約されるという事実で
ある。通常、樹脂はその樹脂および陽イオン交換箇所に
関連した基本的なネットワークの破壊に関連するメカニ
ズムを介して100〜200℃程度の比較的低い温度で分解を
開始する。例えば、好ましくは同特許で用いられる樹脂
は実質的にはスチレン及びジビニルベンゼンのスルホン
化共重合体から構成される『強酸』陽イオン交換タイプ
の樹脂である。比較的低い温度条件で、このタイプの樹
脂の酸交換サイトは酸触媒脱スルホン化反応の影響を受
けて処理工程からの流出液内への金属陽イオンの放出と
有害な硫黄含有化合物をもたらすことが知られている。
これらの物質は、ヨウ化物処理工程からの流出液がさら
なる化学処理に用いられる下流での反応に影響を及ぼ
す。特許を注意深く読んでも、そこで教示されている再
生あるいは再活性化メカニズムについて触れられておら
ず、その主たる理由は、疑いもなくこれらの工程がここ
で教示されているような巨大網状化樹脂がかなり劣化さ
れるに耐えることができない比較的高い温度で行われる
からであろう。
【0010】本発明が解決をめざしている問題は、従っ
て、上記特許で限定されている処理で用いるための、そ
して無機物質が本質的には温度の制約や化学的制約を受
けず、さらに先行技術で用いられるような標準的な有機
性物質に関連する化学的露出に関する制約や物理的膨張
などの問題とは無関係な無機性吸着剤を提供することで
ある。
【0011】ゼオライト・タイプの吸着剤の利用に関連
したこの処理での利用とは異なった内容の重要な教示が
先行技術においてある。特に、1/16インチLinde5Aペ
レットとして特徴づけられた銀イオン交換ゼオライトが
腐食性酢酸液体流からのヨウ化物除去処理に用いられ、
操作全期間を通じてこの吸着剤から溶出される銀と黄色
がかった沈殿物が認められる点で不安定であると認めら
れた米国特許出願No.4615806(第6欄、第36〜49行)に
述べられている比較例を参照してもよいであろう。ゼオ
ライト性物質に関連するこうした不首尾な結果を考えれ
ば、同特許で正確に述べられているような腐食性環境で
使用するための適切な無機性吸着剤が実際には、そのゼ
オライト性物質が基本的に不溶性の結合剤と結合したシ
リカを多量に含む物質であればそれ程厳しくない条件で
ヨウ素及びヨウ化物含有化合物と反応することが知られ
ている適切な陽イオン物質とイオン交換された分子ふる
いであるという我々の発見は注目に値する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヨウ
化物で汚染された有機液体流からヨウ化物を除去する方
法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸性有機原料
流を、吸着ゾーンで、実質的に不溶性で多孔質耐火性無
機酸化物結合剤を用いて、ヨウ化物を吸着させ、液相を
維持して実質的にヨウ化物を含まない処理済液体流をつ
くりだすのに有効な吸着条件で、固体無機性吸着剤、銀
と陽イオン交換を行ったシリカを大量に含むゼオライト
性分子ふるい、水銀、銅、鉛、タリウム、パラジウム、
あるいはそれらの混合物の組み合わせで構成される固体
無機性吸着剤と接触させる工程を含む、有害な量の1つ
又は複数のヨウ化物で汚染された酸性有機液体流を処理
する方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】我々の知見はより具体的には上に
述べた問題に対する適切な無機的解決方法がゼオライト
分解が処理される腐食性有機液中で起きるのが観察され
る点より高いシリカ対アルミナ比率を有するゼオライト
性分子ふるいを含む吸着剤の使用であるという我々が確
認した事実に関連している。ゼオライトに関連したシリ
カ対アルミナ比について触れているのは、もちろん、ゼ
オライトを特徴づけるところの三次元構造の特性である
構造体シリカ対アルミナ比率を意味している。さらに我
々は酢酸の存在など腐食性有機環境内でのこのヨウ化物
除去面でゼオライトにうまくその性能を発揮させるこの
構造体シリカ対アルミナ比率が、それが十分に高い場合
に構造体比率だけに大きく依存していることを発見し
た。要するに、我々の知見では構造体比率が5:1の場
合には良好な結果が得られ、シリカ対アルミナ比率が6.
5:1の場合により良好な結果が得られ、そしてシリカ
対アルミナ比率が8:1の構造体比率の場合により優れ
た結果が得られる。さらに我々は予期しなかったことで
あるが、シリカを多量に含んだゼオライト性吸着剤が比
較的単純な手順で再活性化され、また必要は高い温度で
再生されることができることを見い出した。
【0015】全般的に、本発明はゼオライト性分子ふる
いが、シリカ対アルミナ比率が有害な量のアルミナが流
出液流に溶け出すのを防ぐのに十分な高い比率に設定さ
れていれば酸製造に関連したものなど、腐食性有機溶液
から有機ヨウ化物含有化合物を除去することができると
いう発見に基づいている。従って、本発明の目的は有害
な量のヨウ素又はヨウ化物で汚染された有機流の精製で
使用する場合に腐食性環境に対して安定した無機吸着剤
を提供することである。本発明の第2の目的はヨウ化物
除去処理で用いられたゼオライト性吸着剤を再活性化す
る方法を提供することである。さらに別の目的は通常有
機化学工業でヨウ化物プロモータを用いて製造される有
機性溶液に関連した腐食性環境に対して安定した有機ヨ
ウ化物選択性吸着剤を提供することである。さらに別の
目的は化学工業で見られるようなヨウ化物汚染有機液流
に関連した腐食性環境に耐える無機ヨウ化物選択性吸着
剤だけでなく、通常ヨウ化水素の形態で有害ヨウ化物質
から除去するために高温脱着流を用いての吸着又は化学
吸着によって形成されると考えられるヨウ化銀物質を分
解するように設計された高温処理で再生することができ
る無機吸着剤を提供することである。
【0016】1つの実施の形態で、本発明はヨウ化物を
吸収し、そして液相状態を維持するのに有効な条件下で
固体無機吸着剤に原料流を接触させて処理された酸性有
機液を含まないヨウ化物をつくりだす工程を含む、有害
な量の1つまたは複数の有機あるいは無機ヨウ化物化合
物で汚染された酸性有機原料液を処理する方法である。
この実施例で用いられる無機性吸着剤は銀、水銀、銅、
鉛、タリウム、パラジウムあるいはその混合物で陽イオ
ン交換されたシリカを多量に含んだゼオライト性分子ふ
るいと有機液体不溶性多孔質耐火性無機結合剤との組み
合わせである。この無機吸着剤は圧力低下に対する配慮
から比較的大きなサイズの物質の利用を必要とする固定
床システムでの使用に適した粒子サイズを提供するため
に結合状態で用いられる。
【0017】好ましい実施の形態においては、無機吸着
剤で用いられるゼオライト性分子ふるいは蒸気安定Yゼ
オライト、LZ−210,Y−85及びそれらの混合物で構
成されるグループから選択される、シリカ対アルミナ比
率構造体モル比が5:1以上の大孔径ゼオライト(例え
ば、0.6〜0.8ナノメータ)である。
【0018】特に好ましい実施の形態では、本発明は強
酸性有機原料液を上に述べたような無機吸着剤で処理す
る方法であり、ここで、固体無機吸着剤は銀でイオン交
換され、シリカ対アルミナ比率が8:1以上の疎水性超
安定ゼオライトLZ−210とシリカ、ジルコニア、ある
いはチタニア結合剤とのゼオライトが吸着剤の少なくと
も70重量%であり、イオン交換された銀は元素銀ベース
で吸着剤の1〜15重量%を提供するのに十分な量の組み
合わせで構成されている方法である。
【0019】別の側面では、本発明は上に述べた吸着工
程とブレークスルーが起きた後か、あるいは起きようと
している時に使用済みの吸着剤で行われる放射性工程と
の組み合わせである。この放射性工程は有機原料流との
接触から使用済みの吸着剤を引き出して、その後に引き
出された吸着剤を銀、水銀、銅、鉛、タリウム、パラジ
ウム、あるいはそれらの混合物の塩の溶液を追加的な量
のそうした金属がイオン交換によってその内部に含浸さ
れるまでイオン交換条件下で接触させる工程を含んでい
る。
【0020】本発明のさらに別の側面では、第1の実施
の形態で詳述されるヨウ化物吸着工程から回収される使
用済み固体吸着剤が水素、あるいは水素と不活性ガスと
の混合物を350〜600℃の温度を含む再生条件下で再生処
理にかけて、ヨウ化水素含有気相流出液流と、その内部
に含まれているヨウ化物反応性金属を活性状態に復活さ
せた後吸着状態で再使用するのに適したヨウ化物枯渇固
体吸着剤をつくりだす。
【0021】本発明のプロセスのための原料は1つ又は
複数の有機ヨウ化物によって汚染されたいずれの有機性
物質であってもよい。通常、これらの有機性原料は工業
プロセスで行われる特定の合成反応における触媒作用を
促進するためにヨウ素又は無機性あるいは有機性ヨウ化
物を用いる工業的プロセスでつくられる。上にも指摘し
たように、種々の反応での促進剤としての有機性ヨウ化
物の使用は文献で広く開示されており、特に種々の有機
物質の酸脱水素化して対応する非飽和化合物をつくるた
めの使用は広く知られている。本発明にとって最も重要
である具体的利用法はアルコール類を触媒的にカルボニ
ル化して対応するカルボン酸をつくるための促進剤ある
いは共促進剤として有機ヨウ化物を使用するよく知られ
た技術に関連している。有機性カルボン酸の合成のため
の促進剤あるいは共促進剤としてのヨウ化アルキルの利
用に関連する背景は米国特許No.5576458で検討されてお
り、ここでは詳述しない。本発明に関連する最も興味深
い例ではヨウ化メチルが一酸化炭素をカルボニル化剤と
して用いるメタノールからの酢酸の合成における共促進
剤として使われている。通常、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、及び吉草酸などの炭素原子数が2〜5の有機カルボ
ン酸におけるヨウ素汚染の清浄化には本発明を用いるこ
とが好ましい。有機溶液内に存在する有機ヨウ化物は通
常は炭素数が1〜10のヨウ化アルキルである。合成反応
の促進剤としてヨウ化メチルを用いることも可能である
が、それにも拘らずその反応の過程で他のヨウ化アルキ
ルが副産物としてつくられて、製品流に汚染物質として
入り込んでしまう傾向がある。いくつかの低沸点有機及
び無機ヨウ化物は有機酸合成プラントから製品をつくり
だす際に通常用いられる蒸留などの簡単な技術で製品の
カルボン酸から除去することができる。本発明にとって
最も興味深い例では、有害なヨウ化アルキルがC 1から
7の範囲に集中してしまうが、それは主として、これ
らが蒸留を介して一次精製にかけられるカルボン酸流と
ある程度共沸騰するからである。本発明で処理される量
の液流内に存在するヨウ化アルキルの量は通常は10〜1,
000ppbでより一般的には元素ベースで計算して100ppb以
下に相当するヨウ化アルキル濃度を有している。原料流
はまた、本発明の方法で精製される液流をつくりだした
合成媒体内の水分の存在のせいでかなりの量の水分も含
んでいる。一般的に、水分は10ppm程度から問題の有機
媒体内での溶解限度まで存在していて差し支えない。強
酸合成から誘導される原料流の場合、内部に含まれてい
る水分の量は50〜5000重量ppmの水分を含んでおり、一
般の商業的に生産されるものには一般的な操作モードで
約1000重量ppmの水分が含まれていると予想される。我
々の考えでは、我々の発明による清浄化処理技術は、水
分の量が1〜1000重量ppmの範囲の場合に最もよくその
能力を発揮し、5〜500重量ppmの場合の方がもっとよい
結果が得られる。いくつかの場合、水分量のレベルを望
ましい範囲に設定するために原料を乾燥させるための公
知の工程を用いることも本発明の範囲に含まれる。原料
内に存在している可能性のある他の汚染物質に関して
は、それらをできるだけ低く抑えるのが最も良いやり方
であり、原料からヨウ素との反応性を有する金属イオン
(例えば銀陽イオン)を減少させる能力を有しているこ
とがわかっている種々のアルデヒド及びケトン汚染物質
を排除するために適切な措置が取られるべきであると考
える。吸着剤内部で交換された金属の元素状態はその吸
着処理に対して活性が低いと考えられており、原料内に
こうした還元性のものが存在していることは推奨できな
い。本発明は腐食性の有機液流から有機性ヨウ化物を除
去するという課題に重点を置いているが、これはヨウ化
水素やヨウ化物の種々の無機塩などのいくつかの無機ヨ
ウ化物の存在の可能性を排除するものではない。これら
最後に挙げた物質は、非常に少量とは言え通常は存在し
ており、それらも本ヨウ化物除去技術で処理される対象
に含まれる。米国特許出願No.4615806の教示に示されて
いるように、酢酸溶液からの除去が最も難しいヨウ化物
は、通常は最終的な酢酸製品に分留すると考えられるヨ
ウ化ヘキシルであると考えられている。
【0022】原料流の定義にかかわるもう1つの要素は
そのpHの問題である。多くの場合、ヨウ化物で汚染され
た有機カルボン酸を処理する場合に、その有機溶液のpH
は2.5〜5の範囲である。この低pH状態は、先行技術が
このタイプの液流の清浄化に用いられる無機吸着剤に対
抗できなかった主な原因であると考えられている。それ
が本発明のヨウ化物精製技術が処理された有機液流にさ
らに汚染を引き起こさずに低pH有機液で効果を発揮でき
る本質的な特徴である。
【0023】本発明による処理にかけられる有機原料流
がヨウ化水素及び/又は無機性ヨウ化物を元素ベース換
算で100重量ppbを上回る量で含まれている場合、その原
料流をこれら過剰な量の無機性ヨウ化物を除去するよう
に考案されたオプションとしての予備処理工程にかける
のは本発明の範囲内である。米国特許出願No.5576458の
教示で、第9欄の最後のパラグラフ全体で予備精製工程
について教示されており、望ましくない量の無機性又は
有機性ヨウ化物、特に望ましくない量のヨウ化水素を除
去するために選択的反応(つまり,CH3OH+HI→
CH3I+H2O)の使用を含んでいる。この先行技術の
教示によれば、メタノールと水素の間の反応が進んでヨ
ウ化メチル+水をつくりだすように、過剰な量のヨウ化
物を含む原料流が蒸留塔内で十分な量のメタノールと接
触させられる。この無機性反応は生成物としてのヨウ化
メチルと水が塔の上部から引き出され、100ppb以下の量
のヨウ化水素を含む有機液流が塔の底部から引き出され
るように操作される蒸留塔の技術分野での当業者に公知
の条件で行われる。本発明の多くの実施の形態で、中間
液流を含む得られたヨウ化メチルをカルボン酸合成ゾー
ンに再循環させて反応ゾーンに対するヨウ化メチルの追
加的供給源を設け、それによって合成反応が進行できる
ようにするために加えられねばならない新鮮なヨウ化メ
チル剤の量を確保するのはきわめて有利である。
【0024】本発明の範囲内にあるオプション可能なさ
らに別のタイプの予備処理工程は米国特許出願No.46158
06の第5欄、第34行に記載されており、ここでは炭素質
系性物質の使用がヨウ化水素及びすべての微量のヨウ素
をヨウ化物処理工程より前に原料流から除去するために
予備接触工程で活用されている。活性炭素、木炭、骨
炭、リブナイトなどを含む炭質系物質はこの処理で特に
有効で、これらは無機性ヨウ化物の化学吸着性を増大さ
せることが知られている種々のアルカリ又はアルケン土
類金属剤で含浸されていても良いし、されていなくても
良い。炭質系物質によるこの前処理工程は有害な量の無
機性ヨウ化物、特にヨウ化水素を本発明の処理手順に送
られる原料流から除去して、有機性ヨウ化物の吸着ある
いは化学吸着での用いる反応箇所を維持するのに十分な
反応時間を含む条件下で行われる。もちろん、HI反応
による前処理工程を炭質系物質による予備接触工程との
両方を組み合わせることも本発明の範囲内である。この
特別の組み合わせ処理手順はどのような順序ででも行う
ことができるが、最初に過剰なヨウ化水素をメタノール
と反応させて、その後に炭素系物質による処理を行っ
て、本発明の有機性ヨウ化物処理手順にかけられ、ヨウ
素元素ベース換算で計算して100重量ppbよりかなり低い
量のヨウ化物、好ましくは50重量ppb以下のヨウ化物を
含んでいるような液流をつくる方がはっきりと好まし
い。
【0025】本発明によれば、望ましくない量の有機性
ヨウ化物を含む得られた有機液体原料流が有機性ヨウ化
物と反応する金属と陽イオン交換され、通常はほぼ不溶
性(処理される有機液流内で)多孔質耐火性酸化物を結
合剤として用いるペレット、錠剤、あるいは押し出し成
型物の形態で用いられる。この本発明による無機性吸着
剤との接触は原料流内に存在している他の有機性物質に
悪影響を及ぼすことなく有害なヨウ化物の吸着あるいは
化学吸着をもたらすのに十分な反応/吸着条件下で行わ
れる。この説明によって限定する意図は持たないが、我
々は本発明による処理工程で起きる吸着/化学吸着反応
の反応メカニズムには、有機性ヨウ化物が対応する未飽
和炭化水素と、後で対応する金属性ヨウ化物の形態の吸
着剤物質の活性箇所に吸着されるヨウ化水素の分子との
分解される反応が基本的にかかわっていると考える。こ
の分解反応でつくりだされる未飽和炭化水素は流出液内
に入り込んで、そこで、微量の、通常はC2〜C8オレフ
ィン化合物として存在する生成物流あるいはオレフィン
とその原料流内の他の成分との反応の結果による生成物
を形成する。
【0026】本発明による新しい無機吸着剤物質の重要
な成分はその内部で用いられるシリカを多量に含んだゼ
オライト性分子ふるいである。『シリカを多量に含ん
だ』という用語は本発明による原料流を構成する弱酸性
あるいは腐食性有機液流との長い接触にさらされること
によって悪影響を受けないようなシリカ対アルミナ比率
を有するゼオライトを含む範囲を意味している。これは
さらに具体的には、有害な量のアルミナあるいは他の成
分を流出液流内に放出せずに低pH酢酸溶液で構成される
通常の原料流に耐えるということを意味している。本発
明の『シリカを多量に含んだ』という必要条件が満たさ
れているかどうかを判定するための簡単なテストは問題
の特定のゼオライトが骨格アルミナがゼオライト中に相
当量溶け出さずに10〜200℃の温度で24時間酢酸溶液と
の継続的な接触に耐えることができるかどうかを調べる
ことである。この溶け出したアルミナは通常は生の酢酸
溶液との接触中に流出液内で白濁した沈殿物としてその
存在を示す。シリカ対アルミナ構造体比率が5:1以上
の場合のゼオライトを利用すると良い結果が得られ、そ
の比率が8:1以上の場合に最良の結果が得られた。も
ちろん、ゼオライト性物質を十分な量のアルミナを溶出
させるに十分な時間原料流に露出させて、その系を原料
流の酸性的環境に対して安定させることによってその現
場で『シリカを多量に含んだ』ゼオライトをつくること
も可能であるが、こうしたタイプの手順は本発明の好ま
しい実施の形態ではない。この最後の処理は、もちろ
ん、その物質が酢酸原料流にさらに露出されても安定な
点まで溶出された場合に存在するヨウ化物反応性金属と
の陽イオン交換に対するゼオライト活性が存在するよう
な方法で実行されねばならない。
【0027】本発明において有益なタイプのゼオライト
性物質に関して、吸着活性の目的のために、合わせると
8,10あるいは12メンバー・リング開口部を形成する
8,10又は12四面体構成ブロック単位で決められる孔開
口部を形成する四面体分子の数に応じてランク付けされ
たゼオライトの基本的に3つの幅広い分類がある。12メ
ンバー・リング分類に含まれる本発明にとって有益なゼ
オライトはタイプYフォージャサイト構造、モルデナイ
ト、タイプL、メガ、ZSM−12及びベータである。10
メンバー・リング孔サイズ分類内での有益なゼオライト
はZSM−5,ZSM−11、フェリエライト、ZSM−
23及び少量でも有意の量のアルミナを含んだいくつかの
シリカライト物質である。特に留意すべき点は(米国特
許出願No.2882243に定義されているような)、8メン
バー・リングを有する開口部を含むタイプA分子ふるい
は、主としてそれがシリカを多量に含んだ形態では通常
入手できないので、本発明の範囲には含まれない点であ
る。同様に、タイプX分子ふるいもそれが酸性の環境に
耐えられるシリカを多量に含んだ物質にすることができ
ないようなアルミナを多量に含んだ物質であるので本発
明の範囲には含まれないことも留意されねばならない。
ZSM−5は米国特許出願No.3702886内で定義されてお
り、その合成の詳細もそれを参照すれば分かる。ZSM
−11は米国特許出願No.3709979に定義されており、その
合成に関してはこの特許を参照されたい。ZSM−23は
米国特許出願No.4076842で定義されており、その合成詳
細に関しては同特許を参照されたい。シリカライトは米
国特許出願No.4061724に定義されており、その詳細につ
いては同特許を参照されたい。本発明において有益なタ
イプYゼオライトに関しては、米国特許出願No.3130007
で定義されており、その合成と構造の詳細に関しては同
特許を参照されたい。モルデナイトは天然由来の珪酸質
のゼオライトで12リング孔と8リング孔の両方を有して
いるが、12リング孔の方が本発明にとってはより対象と
なる。モルデナイト・ゼオライトの構造と性質に関して
はDonald W.Breck(John Wiley and Sons,1974)のZe
olite Molecu lar Sievesの122〜124ページと162〜163ペ
ージに記載されており、この物質の構造と合成に関する
さらに詳細な情報に関しては、この文献を参照された
い。ゼオライトLは米国特許出願No.3216789に記載され
ており、その独特の構造とその合成の詳細に関してはこ
の特許を参照されたい。ゼオライト・オメガは米国特許
出願No.4241036で定義されており、その構造、組成、及
び合成法の詳細に関しては同特許を参照されたい。ゼオ
ライトZSM−12に関しての最も重要な特徴付けを行っ
ている特許は米国特許出願No.3832449で、その構造、組
成、合成法に関するさらなる詳細情報に関しては、同特
許を参照されたい。ゼオライト・ベータは米国特許出願
No.3308069に定義されており、その構造、組成、及び好
ましい合成方法に関する詳細情報については同特許を参
照されたい。10〜12のメンバー・リング孔開口部を有す
るそうしたシリカを多量に含んだゼオライト性物質のす
べてを考慮に入れて、我々としては本発明によって必要
とされるシリカ対アルミナ構造体比率を達成するように
修正されたYゼオライト構造を有するものを利用するこ
とを優先する。本発明の場合、この比率は5:1より大
きく、特に好ましくはそれは8:1以上である。特に好
ましいのは蒸気安定化、化学処理、あるいはこれらのタ
イプの修正を組み合わせて修正されたタイプYゼオライ
トである。Yゼオライトの蒸気安定化には通常アンモニ
アあるいは水素形態のYゼオライト開始物質の比較的高
い温度、一般的には500℃以上の温度で蒸気の存在下で
焼成する工程を含んでいる。通常、この蒸気焼成手順の
次に、1つ又は複数のアンモニア・イオン交換手順が行
われ、さらに得られたゼオライトのナトリウム成分が酸
化ナトリウムの換算して0.5重量%以下のレベルに低下
するまでさらに追加的な蒸気焼成が行われる。本発明で
使う好ましい蒸気安定化Yゼオライトに関する詳細情報
については米国特許出願No.3929672を参照されたい。本
発明での使用が可能な第2のタイプの修正Yゼオライト
はいわゆるLZ−210版で、これはアルミナ四面体単位
をいわゆる二次合成技術を用いてシリカ四面体単位に選
択的に置換することによってシリカ対アルミナ構造体比
率を増大させるために化学処理に依存している。ゼオラ
イトLZ−210は米国特許出願No.4503023に定義されて
おり、その通常のYゼオライトからの化学処理による合
成に関してのさらに詳細な情報に関しては、同特許を参
照されたい。本発明で用いることが好ましいLZ−210
ゼオライトは5〜20の範囲のシリカ対アルミナを有して
いる。本発明で特に有用な最後のタイプの修正Yゼオラ
イトは蒸気安定化され化学的に修正されたゼオライトY
であるY−85で、この調製に関しては米国特許出願No.5
013699に詳細に開示されており、その合成に関しては同
特許を参照されたい。本発明での使用に好ましいゼオラ
イト物質は化学的及び/又は蒸気修正ゼオライトY物質
であるが、LZ−210タイプの物質を用いるのが最善の
実施の形態で、それはこれらの物質が最良の結果を与え
てくれるからである。LZ−210タイプのクラスの物質
では、シリカ対アルミナ構造体比率が少なくとも5:1
であるものを用いるのが好ましく、シリカ対アルミナ構
造体比率が8:1以上のもので最良の結果が得られる。
LZ−210ゼオライトは従って疎水性で超安定したゼオ
ライト性物質で、本発明での使用に最も適している。
【0028】本発明で用いられるシリカを多量に含んだ
ゼオライト性分子ふるいはヨウ化アルキルと反応するこ
とが知られているいずれかの金属性物質との適切なイオ
ン交換によって活性化される必要がある。我々は銀、水
銀、鉛、銅、タリウム、パラジウム、あるいはそれらの
混合物の塩とのイオン交換がこのヨウ化アルキル化学吸
着及び/又は吸着処理において良好な結果をもたらすこ
とを見出した。ナトリウム、アンモニア、あるいは水素
イオンを含有する上に述べたような分子ふるい開始物質
を本発明で用いるのに適切な活性形態に転化させる方法
は当業者には公知である。上に述べた金属のいずれかの
水溶性塩は選択された塩が水に対する十分な可溶性を有
する限りイオン交換手順で用いることができる。もちろ
ん、非水性有機媒体もその塩の十分な可溶性が達成され
る限り使用可能であることは良く知られている。酢酸
塩、硝酸塩、あるいはハロゲン化塩は通常望ましい金属
陽イオンの分子ふるいへの導入を促進するためにイオン
交換手順で用いられる。一般的にこのイオン交換手順は
未交換の分子ふるいを、一般的には室温と大気圧とを含
む適当な陽イオン交換条件下でふるい内部に交換させる
ための金属塩の適切な溶液と接触させることによって行
われる。陽イオン物質の望ましい付加を達成するのに必
要であれば、分子ふるいへの陽イオン溶液を提供する操
作を何回も繰り返す。いくつかの例で、望ましい陽イオ
ンの分子ふるい物質へのより高いレベルでの侵入を達成
させるためにイオン交換処理の間にその物質を乾燥、焼
成することが有利である場合もある。イオン交換工程後
に、イオン交換溶液を除去してゼオライトを活性化させ
るために70〜400℃の温度で数時間イオン交換された物
質を乾燥させるのが好ましいやり方である。我々は通常
元素ベースで計算して、陽イオン交換物質がその内部に
1〜15重量%程度存在しているような吸着剤を達成する
のに十分な陽イオンをゼオライト性分子ふるいに付加す
ることを好む。最良の結果は、通常、吸着剤物質に望ま
しい金属陽イオンを8〜12重量%金属付加させることで
得られる。本発明によるヨウ化物除去技術の多くの適用
例においては、銀陽イオン交換ゼオライト性物質が最も
好ましい。ゼオライト性物質上での銀の必要とされるレ
ベルは通常はその物質を酢酸銀及び/又は硝酸銀とその
ゼオライト性物質が必要な量の銀陽イオンを吸着するの
に十分な時間だけ接触させることによって達成すること
ができる。得られた陽イオン交換物質は通常は100〜200
℃の温度で乾燥され、その後、本発明のプロセスで使用
することができる。なお、上に述べたイオン交換手順
は、固定床システムで使うのに適切なペレット、押し出
し成型物、あるいは球などの大きな粒子に形成するまえ
にゼオライト粉末に直接適用することもできるし、ある
いは、ゼオライト性物質をヨウ化物除去処理で実際に使
われている結合剤との組み合わせに対して行ってもよ
い。操作の好ましいモードはそれが固定床システムでの
使用に適した大きなサイズの粒子に結合された後で金属
性陽イオン物質をゼオライト性物質内に組み込ませる方
法である。通常、本発明で用いられる分子ふるい粉末の
結晶サイズは0.1〜6ミクロンの範囲であるが、これら
の結晶物は10〜20ミクロンの範囲のサイズを有する粉末
粒子に団粒化してしまう傾向がある。それに対して固定
床システムで有益な粒子のサイズは直径が800ミクロン
から3200ミクロンの範囲の粒子である。一般的に、1600
ミクロンの直径を有する粒子が本発明での使用に好まし
いが、粒子の正確な寸法は重要な要素ではない。ここで
の唯一の必要条件は、粒子が固定床システムに入れられ
た時に、その床を通じての圧力降下が商業的運転にとっ
て適切であるということである。
【0029】本発明での使用に適しており十分な押しつ
ぶし強度を有しているのでここで構想されているような
ヨウ化物精製処理で分解しない大きなサイズの粒子をつ
くるために結合剤を分子ふるいと組み合わせるために
は、先行技術でいろいろな方法がある。結合剤物質はも
ちろん本発明の処理工程に対する原料となる腐食性の有
機液内に有意な量で解け出してはならない。我々は結合
剤が処理されるべき原料流内に基本的には不溶性である
ように選択された場合に最良の結果が得られることを見
出したが、この『不溶性』の意味は、ここでは100時間
と指定されるヨウ化物吸着条件下で吸着剤の粒子上に酢
酸溶液を通過させた後での流出液内に見られる結合剤物
質が10ppm以下ということである。この最初の100時間の
期間は吸着剤物質が安定して運転用組成の最終的開始点
に到達するための妥当な時間を提供するものである。
【0030】本発明のヨウ化物吸着剤を調製するのに有
益な結合剤物質はアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコ
ニア、クロミア、ボリア、バナディア、マグネシア、及
びそれらの混合物で、最良の結果は通常シリカ、チタニ
ア、及びジルコニアで形成されるグループから選択され
た結合剤によって達成される。アルミナは好ましくな
く、短時間の運転でのみ満足できる結果を提供する。本
発明での使用に最も適した結合剤はその入手のし易さと
その使用に伴う妥当な経済性を考えればシリカである。
シリカを多量に含んだゼオライト性分子ふるいと結合剤
物質の成型された団粒物を形成することは当業者に公知
の技術で行うことができる。ひとつの好ましい技術にお
いて、団粒化工程は十分な量のゼオライト粉末を目標量
の結合剤と混ぜ合わせて、得られた混合物を十分な量の
水とペレット化剤と混合して当業者に知られた技術を用
いて押し出し成型されるゲルあるいは粘土状のものを形
成する押し出し成型手順によって行うことができる。こ
の手順で形成される押し出し成型ペレットは最も普通に
は円筒形の断面を有しているが、汚染物質の吸着剤の大
きな孔への全体的分散を減らすようないろいろな断面を
有する押し出し成型物を形成することはまったく可能で
ある。吸着処理で使用するために特に好ましいタイプは
三葉状の断面を有するように押し出し成型された三葉状
物質である。結合剤のゼオライト性物質との一体化も吸
着剤分野の当業者に良く知られた技術を用いて球状ビー
ズを形成することで達成できる。得られたビーズは基本
的には球状であるが、他の望ましい形状であっても良
い。一般的に、押し出し成型物あるいはビーズ又はペレ
ットの形成は後で結合剤を固定して分子ふるいを活性化
させる焼成工程に送り込むのに十分な強度を有するいわ
ゆる『グリーン』粒子をつくる形成段階で行われる。な
お、上に述べたように分子ふるいは金属成分と予めイオ
ン交換してもよいが、好ましいやり方は分子ふるい粉末
が望ましい団粒に結合さた後にこの交換を行うことであ
る。このグリーン粒子を吸着処理で使うのに適した最終
的な粒子に転化するための焼成工程は通常450℃〜700℃
の範囲の結合剤を固定させるのに十分な温度で行うこと
ができるが、600〜650℃の温度で行うのが好ましい。本
発明の吸着剤の調製で用いられる結合物質の量は通常は
最終生成物の30重量%以下であり、好ましくは対応する
酸化物として計算された生成物の15〜25重量%である。
つまり、好ましい吸着剤はゼオライト性分子ふるいを少
なくとも70重量%は含んでいるべきであり、より好まし
くは75〜85重量%の分子ふるいを含んでいるべきであ
る。未交換吸着剤の残りの部分は結合剤である。金属性
成分の分子ふるい内への交換はもちろん3つの成分全部
を考えれば分子ふるいと結合剤の相対的な割合は減少す
る。
【0031】本発明の処理工程で用いられる球状吸着剤
団粒物の形成に用いられる好ましい方法は公知の『油
滴』法によって行われる。この手順は米国特許出願No.2
620314に詳細に述べられており、基本的には活性ゼオラ
イト性物質を懸濁させるための基材として用いられる結
合剤あるいは結合剤の適切なゾルの形成を伴う。本発明
の吸着剤物質のための上に述べた好ましい結合剤の場
合、この特許に述べられているタイプの温度活性化に基
づくゲル化剤を用いてゲル化できる酸性ヒドロゾルをつ
くるのが適切である。これは必然的に、この特許で述べ
られている好ましい温度活性化ゲル化剤であるヘキサメ
チレンテトラミン(HMT)などの温度に影響を受けや
すいゲル化剤によってゲル化されるように多少酸性であ
ることを必要とする。もちろん、シリカ・ゾルの場合、
ゾルをゲル化するためにゲル化剤を用いる必要がない場
合もしばしばあることは考慮に入れておいた方がよい。
これらシリカ・ゾルのいくつかは温度の変化だけでゲル
化することが知られており、このタイプの球状形成は本
発明の範囲内である。シリカ結合剤を形成するのに用い
ることができるタイプのシリカはその内部にコロイド状
のシリカ粒子が分散されているアクアゾルあるいはオル
ガノゾルの形態で市販されている。実際、多くの例で、
シリカ・ゾルを用いる場合に、シリカ・ゾルが上に述べ
たようなシリカを多量に含んだ分子ふるいと混ぜ合わさ
れた場合にかなり固定されて本発明での使用に適したサ
イズの望ましい粒子に制御された条件下で乾燥させるこ
とによって団粒化できる粘性混合物を形成することを考
えれば、ゾルを適切なゲルに転化させるためにゲル化剤
を用いたり本格的な熱処理を行ったりする必要はない。
シリカ・ゾルで油滴を行う場合、酸添加法を用いる方法
でつくられた逆転シリカ・ゾルと尿素とHMTの混合物
などの塩基性ゲル化剤を用いるのが好ましい。ジルコニ
ア結合剤を油滴調製手順で用いる場合、好ましい酸性ゾ
ルはジルコニル・ヒドロキシルクロライドと尿素の水溶
液である。チタニア結合剤がこの油滴手順で用いられる
場合、その酸性ゾルは好ましくはチタニル・オキシクロ
ライドと尿素の溶液である。
【0032】結合剤とシリカを多量に含んだ分子ふるい
の団粒物を形成するためのこれら良く知られた方法の重
要な特徴は、結合剤との反応がそのゾルの粒子が何らか
の有意な程度にその分子ふるいの孔をふさがないような
方法で行われることである。良く知られているように、
この現象は『結合剤ブラインデイング』と呼ばれ、分子
ふるい内の活性箇所に過剰の有機ヨウ化物が接触してし
まうことによる結合剤による干渉を引き起こしてしまう
可能性がある。いくつかの例では、団粒形成の前に、分
子ふるいと結合剤の混合物に対して分子ふるい粉末より
ある程度小さなサイズを持ち、結合剤との相互作用のた
めの架橋剤として機能することができ、それによってゼ
オライトの孔システムを維持できる不活性希釈剤を加え
る必要があるかもしれない。結合剤ブラインデイングを
防ぐために添加物として用いられる標準的な不活性希釈
剤は非コロイド状シリカの、低pH条件に対して抵抗性の
強いある種の粘土である。本発明の基本的な特徴はその
場合もちろんすべてのケースで結合剤の化学的特性がシ
リカを多量に含んだ分子ふるい及び処理される有機溶液
と、その分子ふるい及び結合剤物質の両方が基本的に、
上にも詳細に述べたように処理されるべき酸性有機液流
内でほとんど解けないように調整される。団粒物形成に
用いられる具体的な方法には関係なく、得られる粒子は
すべての場合に80〜150℃の比較的低い温度で数時間乾
燥され、その後、乾燥した空気内で450〜750℃の温度で
焼成され、多くの場合は600〜650℃の温度での焼成が好
ましい。
【0033】本発明によれば、その後、ヨウ化物汚染物
質を含んだ有機液流がヨウ化アルキルと反応する金属性
陽イオンを含有したシリカを多量に含んだゼオライト性
分子ふるいと上に述べたように選択されるほとんど不溶
性の多孔質耐火性酸化物との組み合わせで構成される吸
着剤と接触させられる。ヨウ化物含有有機性物質と反応
させられる活性金属を、団粒化物質の形成中に貴金属性
成分を失うのを回避するために、その形成後に得られた
吸着剤粒子に加えるのが好ましいやり方である。上に述
べたように好ましいやり方は分子ふるい内の活性箇所を
銀、水銀、銅、鉛、タリウム、パラジウムの可溶性塩、
そしていくつかの例ではそれらの金属の塩の1つあるい
は複数のものの混合物と陽イオン交換する方法である。
この技術分野の当業者には良く知られているように、こ
の陽イオン交換手順は通常は室温及び大気圧下で行わ
れ、そして交換を完了させる原動力は溶液からの金属成
分の陽イオン交換箇所を有する物質への濃度勾配であ
る。また、吸着剤内に金属性成分の望ましい濃度を実現
するためにこの陽イオン交換工程を数回繰り返して行う
のは良く知られた手順である。望ましい量の金属性成分
が団粒物内に取り入れられたら、得られた吸着剤を次に
100〜300℃の温度で数時間乾燥工程にかけ、その後、吸
着剤を最終的な形態に固定し活性化するためにオプショ
ンとしての焼成工程にかけることができる。このオプシ
ョンとしての焼成工程は、その結晶構造が高温条件に露
出されることによってかなりの量破壊されることがない
ように注意が払われ、そしてその温度がシリカを多量に
含んだ分子ふるい内の交換された金属陽イオンが基本的
に乱されないように設定されれば、400〜700℃の温度で
乾燥した空気内で数時間行うことができる。通常、有害
な量の液流をそのオプションとしての焼成工程にかけら
れている時に吸着剤の環境から出来るだけ少なくする、
あるいは取り除くのが好ましいやり方である。つまり、
好ましいやり方は乾燥工程とオプションとしての焼成工
程の両方を焼成、固定される吸着剤の環境にさらに水分
を追加しないで行うことである。
【0034】本発明のヨウ化物吸着工程で用いられるの
が好ましい吸着条件はこの技術分野の当業者にはよく知
られており、多くの場合は1〜10気圧(101〜1010kPa)
の範囲である液相溶液を維持するのに十分な圧力と、汚
染物質と吸着剤内の活性箇所との適切な相互作用を行わ
せるのに十分な温度を含んでおり、通常は20〜350℃の
温度範囲、特に40〜150℃の温度が好ましい。なお、本
発明の特徴はその構成物質が通常有機物質が高温に曝さ
れる時に起きる劣化に対して抵抗性を有する無機性物質
であるので、先行技術による樹脂に基づく吸着剤より高
い温度で操作できるという点にある。適切な液体時間空
間速度(“LHSV”)は0.5〜15hr- 1の範囲から選択
され、好ましい範囲は1〜10hr- 1のLHSVである。こ
の技術分野の当業者によく知られているように、LHS
Vは吸着剤を含むゾーンへの液流の流速(時速)をその
吸着ゾーンに含まれる吸着剤の床の体積で割って吸着剤
内での滞留時間に逆比例する数をつくりだすことによっ
て判定される。
【0035】有害なヨウ化物含有汚染物質の濃度が基本
的に枯渇した(つまり、好ましくは10重量ppb以下のレ
ベル、そして特にヨウ素元素ベースで計算して5重量%
以下のヨウ化物のレベルまで低下した)吸着ゾーンから
流出液を取り出して、その流出液をヨウ化物反応性金属
と未だ陽イオン交換されていない(つまり、未交換形
態)の吸着剤を含むシリカを多量に含んだゼオライト性
分子ふるいの第2次床で、ヨウ化物除去工程中にヨウ化
物吸着剤中に存在しており、吸着あるいは化学吸着中に
水素イオンによって置換されることによってその流出液
内に放出された金属陽イオンを『トラップする』ための
ガード床として機能する第2次床上を通過させるのは本
発明の範囲内である。この手順は吸着工程中の吸着剤か
ら放出される活性陽イオン性金属がそのシステムで確実
に捕捉、固定され、最終的な生成物流を汚染しないよう
にするものである。この処理で先行技術による未交換有
機性吸着剤(特に米国特許出願No.4615806で開示されて
いる未交換状態の巨大粒子化強酸交換樹脂物質)を用い
ることは可能であるが、我々としては本発明による未交
換形態の無機性吸着剤を用いることを好む。ヨウ化物と
反応する金属性陽イオンを含む活性物質移送ゾーンを1
つの反応床から別の反応床に押しやってそれによってそ
れらが銀などの活性交換金属上で有機ヨウ化物の吸着及
び/又は化学吸着させる工程を含む原理的な反応に継続
的に利用出来るようにするために二床システムを通じて
その流れを定期的に逆転させるのも本発明の範囲内であ
る。こうした二床システムの操作に関連する詳細はこの
技術分野の当業者には公知である。
【0036】本発明に関連する驚くべき知見は、それが
十分な有害ヨウ化物に露出された特に使用済みの吸着剤
が再活性化して流出液流へのヨウ化物の侵入が起きそう
になるということである。それは単純な再交換手順で再
活性化され得ることが分かった。我々の発見によれば、
吸着剤はそれを液流から取り出して少なくとも吸着剤の
活性箇所の一部が再現されるように別の量のヨウ化物反
応性金属成分との追加的なイオン交換工程にかけること
によって再活性化することができる。再活性化処理で前
に述べたイオン交換手順によって付加される金属成分の
量は最初につくられた時の吸着剤に付加された量の0.5
〜1.5倍であることが好ましいが、この量は金属成分の
非活性化の程度によっても変わる。この再活性化手順は
以下の実施例で示すように何回でも繰り返し行い、それ
によってヨウ化物選択性吸着剤の寿命をヨウ化物吸着の
一定の能力を取り戻すためにより抜本的な措置が取られ
るまで延ばすことができる。我々はこの無機性吸着剤の
性能が基本的になくなるまでに6サイクル再活性化を行
うことに成功した。
【0037】再活性化手順で本発明による使用済み無機
性吸着剤における十分なヨウ化物除去能力の再確立が出
来ない場合、分子ふるいの孔を有害な金属性ヨウ化物物
質から解放するためにより抜本的な手段を取ることが考
えられる。金属性成分が銀であるような好ましいケース
の場合は、孔閉塞物質はヨウ化銀である。我々の観察で
は、一度形成されたヨウ化銀は孔から結合剤の方に移行
し、その過程で吸着剤のかなりの数の孔を塞いでしまう
傾向があるが、その移行はゆっくりしており、少なくと
も最初の5〜10サイクルの間は再活性化される分子ふる
いに影響を及ぼすような速い速度にはならないようであ
る。ヨウ化物選択性無機吸着剤の性能がより本格的な再
生が必要となる点まで降下した場合、我々の知見では、
その無機性物質を水素、1つあるいは複数の希釈性物質
と混合された水素などの還元剤あるいはそれに相当する
還元性の物質の存在で高温処理するのが好適である。金
属性ヨウ化物を負荷された非活性化吸着剤は、より具体
的には、ヨウ化銀を還元してかなりの量のヨウ化水素を
放出させるために還元剤で高温処理にかけられる。米国
特許出願No.4088737に述べられているように、このタイ
プの再生手順は1〜10気圧程度の圧力と、400〜500℃の
高温と、そして400〜1000hr- 1の気体時間空間速度(G
HSV)を必要とする。この処理は例えば酢酸を合成す
るためにそのヨウ化物反応物を用いたプロセスに戻すこ
とができるヨウ化水素を含むガス流を放出し、このガス
流は上にも述べたようにさらにメタノールと反応させて
上流での化学合成工程で重要な薬剤として用いることが
できるヨウ化メチルをつくることができる。ヨウ化水素
が使用済みの吸着剤から除去されると、その吸着剤内に
残っている金属性薬剤を酸化してそれを本発明のヨウ化
物選択性吸着剤で再使用できるような陽イオン性状態に
戻すために適切な措置を取ることができる。金属成分を
陽イオン形態に酸化して得られた陽イオンをシリカを多
量に含んだ分子ふるいの活性箇所と再交換させるために
用いることができる技術は当業者には公知である。
【0038】本発明によるヨウ化物吸着工程が非常に腐
食性の高い有機液流に適用されるいくつかの例では、あ
る程度の少量のシリカ及び/又はアルミナがシリカ対ア
ルミナ比率がその腐食性液流内にさらに溶け込むことに
対して抵抗性を示すレベルまで増大するまでその吸着剤
の活性成分である分子ふるいから溶出する場合がある。
本発明による望ましいシリカを多量に含んだ分子ふるい
がその場所で形成されているこうした中間あるいは開始
時期には、有害な量の可溶性シリカあるいはアルミナを
ヨウ化物枯渇生成物流から除去するために後処理を行う
ことは本発明の範囲内である。可溶性のアルミナ及び/
又はシリコンを流出液流から除去するための最も好まし
い処理はそれをヨウ化物除去手順がすでに行われている
ことを考えれば銀や水銀を含んだイオン交換物質を用い
る必要がない点を除けば、米国特許出願No.4615806に述
べられているような強酸陽イオン交換樹脂上を通過させ
ることである。いくつかの場合、当業者に公知の技術を
使っての開始時期中に流出液流の望ましい清浄化を達成
するためには他の適切な公知の陽イオン交換性有機また
は無機性物質を用いることが有利である。
【0039】本発明の吸着工程は当業者に公知のいずれ
の技術を用いてでも行うことができる。具体的に、固定
床システム、移動床システム、流動床システム、又はバ
ッチ・タイプの操作を用いることができる。通常は、吸
着剤が上に述べたような活性吸着剤を含んだ吸着ゾーン
を通じて継続的に流れる固定床システムを用いるのが好
ましい。もちろん、この吸着工程は望ましい条件が維持
されるように適切な手段をその間に設けた複数の吸着ゾ
ーンで行われても差し支えない。いずれにせよ、最良の
結果は吸着条件が元素ベースで換算して10ppb以下のヨ
ウ化物を含むような流出液流を達成するように調節され
た場合に得られ、流出液内のヨウ化物レベルを5ppb以
下に達成するのは本発明の範囲内であり、最善のやり方
は1ppb以下のレベルを達成することである。本発明に
よる操作のメカニズムに関しては、もちろん、本発明の
吸着ゾーンと再活性化及び再生工程との間の吸着剤の反
応床の代わりに先行技術による振動床を用いることも可
能である。
【0040】
【実施例】以下の実施例は本発明に関連した利点と効果
を説明するために述べられるものである。
【0041】比較例1 米国特許出願No.4615806の第6欄、第35〜49行に述べら
れている比較例はここに参照することによって組み入れ
られる。この比較例によれば、不特定の量の、少なくて
もある程度の量の銀を分子ふるい物質に組み入れるのに
十分な量の硝酸銀でイオン交換されたゼオライトA(定
義については米国特許出願No.2882243参照)を含んだ1
/16インチ(1.6mm)サイズの5Aペレット50ml部を用い
て純粋な酢酸で構成される液体溶液から有害なヨウ化物
を除去するための試みが行われた。ゼオライトAのシリ
カ対アルミナ比率は通常2:1である。ヨウ化メチルと
酢酸の合成溶液を室温と大気圧下で1hr- 1のLHSVで
銀交換5Aふるいの粒子の反応床上を通過させた。運転
中流出液内に銀が継続的に溶け出してヨウ化銀と考えら
れる黄色みを帯びた沈殿物が酢酸流出液内に形成された
が、これはヨウ化メチルの流出が非常に迅速に起きたこ
とを示している。性能は受け入れがたいものと報告され
た。
【0042】比較例2 米国特許出願No.2882244に定義されているような粉末サ
イズが0.1〜6ミクロンのゼオライトXで構成された吸
着剤をカオリン・タイプの粘土と組み合わして、サイズ
が150〜840ミクロンの団粒をつくった。ゼオライトXの
量は重量ベースで80%のゼオライトを有する未焼成吸着
物質をもたらすのに十分であった。得られた団粒を75℃
で3時間乾燥してから、600℃の最終温度で4時間、乾
燥した空気中で焼成した。焼成された吸着剤粒子を次
に、十分な銀がゼオライトXと陽イオン交換されて未交
換銀陽イオンの形態で10.5重量%の銀を含む粒子が形成
されるまで硝酸銀溶液内に浸された。得られた銀交換粒
子を水で洗浄して交換液を取り除き、300℃で2時間乾
燥させた。結果として得られた吸着剤はシリカ/アルミ
ナ構造体比率が2.5、銀含有率が10.5重量%、そしてA
BD(見かけ体積密度)が0.7cc/gであった。その後、
交換された銀を含むこのゼオライトX吸着剤の酢酸溶液
からヨウ化メチルを吸着する能力を判定するために流出
テストが行われた。吸着剤の粒子を50ccカラムに入れて
酢酸に500ppmヨウ化メチルを含有する溶液を、LHSV
(反応床体積で液体流速を割ったもの)が4hr- 1、690k
Paの圧力を60℃の温度を含むヨウ化物吸着条件下でこの
カラム内を通過させた。ほとんど直後に、テスト・ゾー
ンからの流出液は濁り、沈殿物の形成が観察された。分
析結果によると、この沈殿物はヨウ化銀を含んでいるこ
とが認められ、ヨウ化物の流出が非常に早い段階で起き
たことが示唆された。加えて、この流出液はかなりの量
のアルミナを含んでいることが観察され、これはゼオラ
イト構造体の破壊と結合剤の劣化及び溶出が起きたこと
を示唆した。
【0043】実施例1 シリカ対アルミナ構造体比率が10:1のアルミナゼオラ
イトLZ−210(定義に関しては米国特許出願No.450302
3)として知られている特殊なタイプのゼオライトYと
アルミナ結合剤を用いて、前に述べた押し出し成型法で
吸着剤をつくった。得られた押し出し成型物粒子を破砕
して、150〜840ミクロンのサイズに調整した。分析の結
果、その物質は重量で80%がゼオライト、20%が結合剤
であった。得られた物質を乾燥、焼成、銀交換、水で洗
浄してから比較例2で述べたのと同じ方法で乾燥させ
た。得られた銀交換、アルミナ結合及びゼオライトY含
有吸着剤は13.2重量%のAgを含み、シリカ対アルミナ
構造体比率が10:1で、ABDは0.71g/ccであった。
比較例2で述べたのと同じ原料および条件を用いて流出
テストが行われた。サンプル・サイズは50ccから9ccに
減少された。比較例2で用いたのと同じ原料及びヨウ化
物吸着条件が用いられた。運転は22.2時間続けられ、流
出液のヨウ化物濃度は重量ベースで5ppb以下に維持さ
れた。その時点でヨウ化物の侵入(つまり、流出液内の
ヨウ化物含有量が10ppb以上に上昇)が起き、流出液内
のヨウ化物濃度が受け入れられないレベルまで急速に上
昇した。この侵入前に吸着されたヨウ化物の量に基づい
て、ヨウ化物処理量は吸着剤1ccあたり45.6mgであっ
た。この運転の見かけの成功にもかかわらず、流出液は
濁っており、その分析の結果アルミナによるかなりの汚
染が認められ、結合剤の溶出が示唆された。これらの結
果はアルミナ結合剤は短時間の運転には受け入れられる
が、長時間の商業的運転には不向きであることを示して
いる。
【0044】実施例2 ゼオライト4に対して重量比1のジルコニアを結合剤と
してのアルミナに置き換えたことを除いて実施例1と同
じテストが繰り返された。実施例2では吸着剤1ccあた
り44.9mgの特に流出が起きた。しかしながら流出液の分
析は有意の量のジルコニアの存在は示さず、微量のシリ
カとアルミニウムの存在が示されただけで、ジルコニア
が長期の商業運転に適していることが示された。
【0045】実施例3 シリカ対アルミナ比率が6.5のLZ−210ゼオライトとシ
リカ結合剤をゼオライトに対して1:4の重量比で用い
た点を除いて、実施例1と同様にテストを行った。得ら
れた吸着剤は9重量%の銀を含むABDは0.6g/ccであ
った。この侵入テストは、この吸着剤のヨウ化物吸着能
力が吸着剤1ccあたり36mgであることを示した。最初の
3時間の運転後、白い沈殿物が流出液内に形成されるの
が観察され、その分析結果では、その沈殿物はアルミナ
で、その場所でシリカ対アルミナ比率が多少上昇したこ
とが示唆された。これは分子ふるいの比率を高めた方が
好ましいことを示している。
【0046】実施例4 結合剤としてアルミナの代わりにチタニアを用いた点を
除いて、実施例1と同じテストが行われた。得られた吸
着剤は7.7重量%の銀を含んでおり、ABDは0.6cc/g
で、実施例1の場合と同様、吸着剤内でのゼオライト対
結合剤比率は4:1であった。侵入テストの結果ではヨ
ウ化物除去能力は吸着剤1ccあたり21mgであった。
【0047】実施例4A 実施例4の新鮮な吸着剤の2番目のサンプルをその新鮮
な吸着剤の調製に用いられたのと同じイオン交換及び仕
上げ手順を用いて追加的量の銀をその内部にイオン交換
させることによってさらに交換手順にかけた。この第2
の活性化サンプルの分析は、それが10.1重量%の銀を含
んでいることを示した。その後、同じ原料と吸着条件を
用いて侵入テストが繰り返され、二度イオン交換された
吸着剤は流出液内で10ppb以上で侵入が起きる前に吸着
剤1ccあたり23mgのヨウ化物処理量を持っていることが
示された。従って、性能は10%程度改良されたことにな
る。
【0048】実施例4B 実施例4Aからの新鮮な吸着剤のサンプルを実施例4A
に述べたようにさらにイオン交換手順にかけた。活性化
された吸着剤の分析は、11重量%の銀の含有を示した。
実施例1の流出テストが繰り返され、ヨウ化物処理能力
が吸着剤1ccあたり26mgであることが分かった。これは
実施例4Aの新鮮な吸着剤の能力が13%改善されたこと
を示しており、本発明による交換処理を数回繰り返すこ
との利点に関する強力な証拠である。
【0049】実施例5 結合剤がジルコニアで、調製方法が上に述べた油滴手順
であることを除けば実施例4と同じテストを繰り返し
た。ゼオライト対結合剤の重量比率は同じ(4:1)
で、新鮮な吸着剤の交換された銀は11.4重量%であっ
た。この新鮮な吸着剤の侵入テスト結果と実施例4で示
した銀再交換手順を用いて使用済みの吸着剤を5サイク
ル繰り返した結果を表1に示す。
【0050】
【表1】 この表に示されているように、使用済みの吸着剤を、ヨ
ウ化物に対する吸着能力を基本的に失わずに、銀を最低
5回再交換することによって再活性化することができ
る。
【0051】実施例6 用いられたシリカ対アルミナ構造体比率が10:1でシリ
カ結合剤が前に述べた油滴法で形成されたことを除いて
実施例3のテストが繰り返された。新鮮な吸着剤の3つ
のサンプルに関する侵入テストの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】 これらの結果はシリカ結合システムの再現性を示してい
る。
【0053】実施例7 シリカ対アルミナ比率が10のLZ−210とヨウ化メチル
の代わりにヨウ化ヘキシルを10重量ppmのヨウ化物に対
応する平均濃度を有する侵入テストの原料溶液を用いて
実施例3のテストを繰り返した。侵入テストの結果はよ
り重い有機性ヨウ化物に対する吸着剤の除去能力が吸着
剤1ccあたり15mgで、ゼオライトや結合剤の劣化は起き
ないことを示している。侵入は37日目まで起きなかっ
た。
【0054】実施例8 使用済みの吸着剤を実施例5で述べられた使用の5回目
のサイクルから回収して、本発明による再生手順にかけ
た。すべての原料物質を除去するために水で洗浄した
後、使用済み吸着剤を300℃で2時間乾燥させた。この
乾燥させた吸着剤をH2とN2を50/50の体積比で混合し
たものに、GHSV(ガスの流速(時速)を反応床の体
積で割ったもの)500hr- 1、圧力300kPa、そして温度525
℃で約20時間接触させて、ガス処理流からヨウ化水素を
除去した。得られたヨウ化物を除去した吸着剤を、ヨウ
化水素除去工程で発生された元素形態の銀の酸化を促進
するために緩やかな酸化処理にかけられた。その後、こ
の再生吸着剤を用いて実施例5の侵入テストが繰り返さ
れ、妥当な結果が得られた。
【0055】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、有機流
出液中のヨウ化物量を極めて微量に抑制することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベンジャミン シィ.スペルマン アメリカ合衆国 イリノイズ,デス プレ インズ,イースト アルゴンクイン ロー ド 25 (72)発明者 リチャード アール.ウイリス アメリカ合衆国 イリノイズ,デス プレ インズ,イースト アルゴンクイン ロー ド 25 (72)発明者 ジョン ディ.シャーマン アメリカ合衆国 イリノイズ,デス プレ インズ,イースト アルゴンクイン ロー ド 25 (72)発明者 ウイリアム エイ.リート アメリカ合衆国 イリノイズ,デス プレ インズ,イースト アルゴンクイン ロー ド 25 Fターム(参考) 4D017 AA03 BA12 CA05 CB01 4G066 AA62B CA31 DA07 EA09 GA31

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性有機原料流を、吸着ゾーンで、実質
    的に不溶性で多孔質耐火性無機酸化物結合剤を用いて、
    ヨウ化物を吸着させ、液相を維持して実質的にヨウ化物
    を含まない処理済液体流をつくりだすのに有効な吸着条
    件で、固体無機性吸着剤、銀と陽イオン交換を行ったシ
    リカを大量に含むゼオライト性分子ふるい、水銀、銅、
    鉛、タリウム、パラジウム、あるいはそれらの混合物の
    組み合わせで構成される固体無機性吸着剤と接触させる
    工程を含む、有害な量の1つ又は複数のヨウ化物で汚染
    された酸性有機液体流を処理する方法。
  2. 【請求項2】 分子ふるいが5:1以上のシリカ対アル
    ミナ構造体モル比である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 ゼオライトが蒸気で安定させたYゼオラ
    イト、LZ−210,Y−85及びそれらの混合物で構成さ
    れるグループから選択される請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライトが構造体シリカ対アルミナ比
    率が8:1以上のLZ−210である請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 不溶性多孔質耐火性無機結合剤がアルミ
    ナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、クロミア、ボリ
    ア、バナディア、マグネシア及びそれらの混合物で構成
    されるグループから選択される請求項1〜4のいずれか
    1項による方法。
  6. 【請求項6】 固体無機吸着剤が銀と陽イオン交換され
    シリカ対アルミナ・モル比が8:1以上の疎水性超安定
    ゼオライトとシリカ、ジルコニア、あるいはチタニア結
    合剤との組み合わせで構成されており、上記ゼオライト
    が上記吸着剤の少なくとも70重量%で、そしてイオン交
    換された銀が元素ベースで吸着物質の1〜15重量%であ
    る請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 酸性有機原料流が1〜7個の炭素原子を
    有するカルボン酸と1〜10個の炭素原子を含むヨウ化ア
    ルキルを含む請求項1〜4及び6のいずれか1項による
    方法。
  8. 【請求項8】 カルボン酸が酢酸であり、ヨウ化アルキ
    ルが主として1〜7個の炭素原子を有する請求項7の方
    法。
  9. 【請求項9】 酸性有機原料液体流が2.5〜5の範囲のp
    Hを有している請求項7の方法。
  10. 【請求項10】 吸着条件が40〜150℃の温度、液相を
    維持するに足る圧力、そして0.1〜10hr- 1のLHSVを
    有している請求項1〜4及び6のいずれか1項による方
    法。
  11. 【請求項11】 吸着工程がヨウ化物のブレーク・スル
    ーが起きるか、起きる直前まで継続され、その後、吸着
    剤がその原料液との接触から引き出されて、銀、水銀、
    銅、鉛、タリウムあるいはパラジウムの塩の溶液とそれ
    らの金属がイオン交換によって内部に取り込まれるまで
    接触させられることによって再活性化される請求項1の
    方法。
  12. 【請求項12】 処理済の酸性有機液体がその内部に含
    まれている可溶性シリカやアルミナをほとんど取り除く
    ために後処理工程にかけられる請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 吸着ゾーンから回収された処理済の酸
    性有機液体流を、その処理済酸性液体流をその内部に未
    イオン交換形態で含まれている、あるいは水素、アンモ
    ニア、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属と交換さ
    れたシリカを多量に含んだゼオライト性分子ふるいを有
    する上記固体無機吸着剤の他の部分とそのヨウ素吸着工
    程中に放出されたすべての陽イオン性金属を回収するの
    に有効な条件下で接触させることによる後処理にかける
    請求項1の方法。
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