JP2000333505A - 水平制御装置 - Google Patents

水平制御装置

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JP2000333505A
JP2000333505A JP14829699A JP14829699A JP2000333505A JP 2000333505 A JP2000333505 A JP 2000333505A JP 14829699 A JP14829699 A JP 14829699A JP 14829699 A JP14829699 A JP 14829699A JP 2000333505 A JP2000333505 A JP 2000333505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体と作業機の間に設けられたアクチュエー
タを駆動し、作業機のローリング角を調整して水平制御
を行う際に、機体のローリングによる作業機の行き過ぎ
や応答遅れを防止するとともに、機体の走行速度の高低
に応じてローリング角速度センサに基づく水平制御信号
の出力を調整する。 【解決手段】 機体に機体のローリング角を検出する傾
斜センサとローリング角速度センサを設け、ローリング
角速度センサにて検出した右方向角速度のピーク値と左
方向角速度のピーク値を収集し、各ピーク値の平均値か
らローリング角速度センサの中立位置を設定する。この
中立位置に対して予め定めた規定値ω0より大きなロー
リング角速度を検出したときは、ローリング角速度セン
サの検出値に基づく水平制御を行い、且つ、車速センサ
により機体が高速走行していると判別したときは前記規
定値ω0を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水平制御装置に関す
るものであり、特に、農業用トラクタや乗用管理機等の
水平制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】農業用
トラクタや乗用管理機等の農用作業車両では、機体の後
部にリンク機構を介してロータリ等の作業機を連結し、
該機体と作業機の間に機体に対する作業機のローリング
角を変更するアクチュエータを設けるとともに、該機体
に作業機のローリング角を設定する傾き調整ダイヤル等
を設け、作業機のローリング角を自動的に調整する水平
制御装置を備えたものが知られている。
【0003】この水平制御装置には、機体と作業機の間
に作業機のローリング角を検出するセンサを設けるとと
もに、該機体に機体のローリング角を検出する傾斜セン
サを設け、各センサの検出値に基づいて機体のローリン
グ角と作業機のローリング角を演算し、機体の姿勢に拘
らず作業機のローリング角を水平に維持すべく前記アク
チュエータへ駆動信号を出力したり、或いは、機体のロ
ーリング角と作業機のローリング角を平行に維持すべく
前記アクチュエータを駆動するように制御している。
【0004】一般に傾斜センサは、筐体内に常時鉛直方
向に向かう振り子を吊り下げておき、該振り子に対して
機体に取り付けた筐体の左右傾斜の角度変化を検出する
ように構成されており、該振り子自体の慣性力のため、
例えば機体が右下がり方向に傾斜し始めるときは、該振
り子は相対的に左側に取り残される。従って、傾斜セン
サは機体の傾斜開始直後は逆方向の検出信号を出力し、
また、検出信号の出力に時間遅れが生じることで、機体
の傾斜を迅速に検出するという応答性が良好ではない。
【0005】これに対して、機体に機体のローリング角
速度を検出するローリング角速度センサを設け、該ロー
リング角速度センサの検出値から機体のローリング角を
演算する方法も考えられる。しかし、機体の走行速度や
圃場の硬さ、或いはタイヤのラグパターン等の走行条件
や圃場条件により種々のノイズが発生し、ローリング角
速度センサの出力信号には連続的に小刻みの変化が表れ
る。該ローリング角速度センサの出力変化に同期して作
業機のローリング角を調整するには、全く応答遅れのな
い可変スピードの出せるアクチュエータが必要となり、
構成が複雑になるとともに極めて高価となる。
【0006】上記振動ノイズは機体の走行速度の高低に
よっても変化し、走行速度が高くなれば振動ノイズも大
きくなる。また、例えば作業機を脱着するに際して、機
体を停止若しくは微速走行させながら、ジョイント部分
を合わせるために作業機を揺らす等の振動を加えた場合
に、前記ローリング角速度センサが機体のローリング角
速度を検出して水平制御信号を出力すれば、作業者の意
図に拘らず突然作業機が動き出して危険である。
【0007】そこで、機体と作業機の間に設けられたア
クチュエータを駆動し、作業機のローリング角を調整し
て水平制御を行う際に、機体のローリングによる作業機
の行き過ぎや応答遅れを防止するとともに、機体の走行
速度の高低に応じてローリング角速度センサに基づく水
平制御信号の出力を調整するために解決すべき技術的課
題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、機体の後部にリンク
機構を介して作業機を連結し、該機体と作業機の間に機
体に対する作業機のローリング角を変更するアクチュエ
ータと該機体に対する作業機のローリング角を検出する
手段とを設け、該機体に機体のローリング角を検出する
傾斜センサと、作業機のローリング角を設定する傾き設
定手段とを備えた水平制御装置に於いて、該機体に機体
がローリングするときのローリング角速度検出手段と、
機体の走行速度を検出する手段とを設け、該ローリング
角速度検出手段により右方向角速度のピーク値と左方向
角速度のピーク値を所定時間継続して測定し、各ピーク
値の平均値から該ローリング角速度検出手段の中立位置
を設定し、この中立位置に対して予め定めた規定値より
大きなローリング角速度を検出したときは該ローリング
角速度検出手段の検出値に基づき作業機の水平制御信号
を出力するとともに、該ローリング角速度検出手段の検
出値が前記規定値内にあるときは前記傾斜センサの検出
値に基づき作業機の水平制御信号を出力し、更に、機体
の走行速度の高低に応じて前記規定値の大きさを補正す
るように構成した水平制御装置、及び、機体の走行速度
が一定値以下のときは、前記ローリング角速度検出手段
の検出値に基づく水平制御信号を出力しないように構成
した水平制御装置を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に従って詳述する。図1及び図2は作業車両の一例と
して小型のトラクタ10を示し、機体の後部にリンク機
構11を介してロータリ作業機12が連結されている。
運転席13の近傍には作業機の昇降位置設定手段である
ポジションレバー15、作業機の耕深量設定手段である
耕深調整ダイヤル16、作業機のローリング角を設定す
る傾き設定手段である傾き調整ダイヤル17等が設けら
れている。
【0010】一方、ミッションケース18には、変速ギ
ヤ機構部(図示せず)のほか、機体の走行速度を検出す
る手段として車速センサ40が設けられている。また、
該ミッションケース18の上面部には後車軸19の近傍
上方位置の略中央部に、機体のローリング角を検出する
手段である傾斜センサ41と、機体がピッチングすると
きの角速度を検出する手段であるピッチング角速度セン
サ42と、機体がローリングするときの角速度を検出す
る手段であるローリング角速度センサ43がケース44
内に一体的に収納されている。
【0011】前記リンク機構11はトップリンク20と
左右のロワリンク21,21とからなり、左右のリフト
アーム22,22の先端とロワリンク21,21をリフ
トロッド23,23にて連結し、リフトシリンダ24の
駆動にてリフトアーム22を回動することにより、リフ
トロッド23,23を介してロワリンク21,21が上
下動する。斯くして、ロワリンク21,21の先端部を
回動中心に前記ロータリ作業機12が昇降する。
【0012】リフトアーム22の回動基部には、作業機
の昇降位置を検出する手段としてリフトアーム角センサ
25が設けられ、このリフトアーム角センサ25にてリ
フトアーム22の回動角を検出し、コントローラ50に
てロータリ作業機12の昇降高さを演算する。また、ロ
ータリ作業機12のメインカバー26の後端部にリヤカ
バー27を上下回動自在に取り付け、リヤカバーセンサ
28により前記リヤカバー27の回動角を検出して、コ
ントローラ50にてロータリ作業機12の耕深量を演算
する。
【0013】一方、機体に対するロータリ作業機12の
ローリング角を変更するためのアクチュエータとして、
左右どちらかのリフトロッド23の途中にローリングシ
リンダ30を設け、該ローリングシリンダ30を伸縮さ
せてロワリンク21のリフト量を左右で変えることによ
り、機体に対するロータリ作業機12の左右方向への傾
きを変更できるように形成してある。
【0014】そして、機体に対するロータリ作業機12
のローリング角を検出する手段として、前記ローリング
シリンダ30に隣接してストロークセンサ31を設け、
該ストロークセンサ31によリローリングシリンダ30
の伸縮長さを検出し、機体に対するロータリ作業機12
のローリング角をコントローラ50にて演算するととも
に、前記傾き調整ダイヤル17の設定値に応じてローリ
ングシリンダ30を駆動し、ロータリ作業機12の水平
制御を行えるようにしてある。
【0015】ここで運転席13の前方には機体の操舵操
作部であるステアリングハンドル32が設けられ、該ス
テアリングハンドル32の近傍位置に前後進切換えレバ
ー33を設けてあり、該前後進切換えレバー33を操作
することにより、後輪34へ伝達する駆動力を逆転させ
て、機体の進行方向を選択できるようにしてある。ま
た、運転席13の前下方部に変速レバー35を設置する
とともに、左右独立して踏み込み可能な左右ブレーキペ
ダル36,36が設けられている。前記、ステアリング
ハンドル32の回転操作は操舵装置37へ伝達され、操
舵量に応じて前輪38が回向する。前輪38の操舵量は
前輪切れ角センサ39によって検出される。
【0016】図3は制御系のブロック図であり、耕深調
整ダイヤル16によってロータリ作業機12の耕深目標
値を設定し、リフトアーム角センサ25の検出信号にて
ロータリ作業機12の昇降位置を演算するとともに、リ
ヤカバーセンサ28にてリヤカバー27の回動角を検出
してロータリ作業機の耕深量を演算する。そして、リヤ
カバー27の回動角を前記耕深調整ダイヤル16にて設
定された耕深目標値に応じた所定角に維持すべく、リフ
トシリンダ24を駆動する電磁制御弁の上昇ソレノイド
または下降ソレノイドへコントローラ50から制御信号
を出力する。従って、リフトアーム22が上下回動して
ロータリ作業機12が昇降し、リヤカバー27が回動し
てリヤカバーセンサ28の検出値が耕深目標値と一致す
るように制御される。
【0017】一方、傾き調整ダイヤル17によってオペ
レータがロータリ作業機12のローリング角を任意に設
定できる。地面に対する機体のローリング角は傾斜セン
サ41にて検出し、機体に対するロータリ作業機12の
ローリング角はストロークセンサ31にて検出する。従
って、双方のセンサの検出値からロータリ作業機12の
地面に対するローリング角を演算することができ、前記
傾き調整ダイヤル17にて設定された作業機のローリン
グ角を維持すべく、ローリングシリンダ30を駆動する
電磁制御弁の右上げソレノイドまたは右下げソレノイド
へコントローラ50から制御信号を出力する。従って、
ローリングシリンダ30が伸縮してロータリ作業機12
のローリング角が変更され、ストロークセンサ31の検
出値が水平制御の目標値と一致するように制御される。
【0018】尚、ピッチング角速度センサ42及びロー
リング角速度センサ43は夫々振動ジャイロ方式のもの
を使用しており、構造が簡単で精密且つ安価である。し
かし、振動ジャイロ方式以外のセンサであってもよい。
之等傾斜センサ41とピッチング角速度センサ42とロ
ーリング角速度センサ43は、後車軸19の近傍上方位
置の略中央部に設けられており、前輪38側に設置する
場合と比較して機体の重心に近くなり、上下方向の振動
が少なく外乱を受けにくくなって測定精度が向上する。
また、前記3つのセンサがすべてケース44内に一体的
に収納されているので、設置スペースがコンパクトにな
り、電源回路を共用できる等、設置作業も簡単となる。
【0019】更に、水平切換スイッチ45により、水平
モードと機体平行モードと角度設定モードとを選択可能
にしてあり、機体と作業機の相対的な傾き及び地面に対
する傾きを検出しながら、該水平切換スイッチ45でセ
ットしたモードに応じて水平制御の目標値を定め、前記
ローリングシリンダ30を駆動してロータリ作業機12
の傾きを調整する。
【0020】例えば、水平切換スイッチ45が水平モー
ドにセットされているときは、傾斜センサ41の検出値
とストロークセンサ31の検出値からロータリ作業機1
2の地面に対する傾きを算出し、この傾きをゼロにする
ように水平制御の目標値を定める。そして、ストローク
センサ31の計測値がこの目標値に一致するように、ロ
ーリングシリンダ30を駆動する電磁制御弁の右上げソ
レノイドまたは右下げソレノイドへコントローラ50か
ら制御信号を出力する。従って、機体の姿勢に拘らずロ
ータリ作業機12の左右方向の傾きが水平となるように
制御される。
【0021】一方、水平切換スイッチ45が機体平行モ
ードにセットされているときは、左右のロワリンク21
のリフト量を等しくするように水平制御の目標値を定め
る。そして、ストロークセンサ31の計測値がこの目標
値に一致するようにローリングシリンダ30を駆動すべ
く、コントローラ50から前記右上げソレノイドまたは
右下げソレノイドへ制御信号を出力する。従って、ロー
タリ作業機12の左右方向の傾きが機体の傾きと平行に
なるように制御される。
【0022】また、水平切換スイッチ45が角度設定モ
ードにセットされているときは、オペレータが任意に設
定した傾き調整ダイヤル17の設定値に応じて水平制御
の目標値を定め、ストロークセンサ31の計測値がこの
目標値に一致するようにローリングシリンダ30を駆動
すべく、コントローラ50から前記右上げソレノイドま
たは右下げソレノイドへ制御信号を出力する。従って、
ロータリ作業機12が設定した任意の傾きとなるように
制御される。
【0023】ここで、機体の走行速度や圃場の硬さ或い
はタイヤのラグパターン等、走行条件や圃場条件によっ
て、前記ローリング角速度センサ43の検出信号には種
々の振動に起因するノイズが発生する。例えば、図4に
示すように、ローリング角速度センサ43の出力信号が
0Vから最大5Vまで変化し、機体が右方向へローリン
グしたときの角速度の変化がグラフの上方向に表れ、機
体が左方向へローリングしたときの角速度の変化が下方
向に表れるものとしたとき、振動ノイズによって、ロー
リング角速度センサ43の検出信号には連続的に小刻み
の変化が表れる。従って、ローリング角速度に基づいて
水平制御を行う場合は、ローリング角速度センサ43の
中立位置を求める必要がある。
【0024】図5に本発明の水平制御のフローチャート
を示す。水平制御が開始されると、先ず各種センサやス
イッチ及びダイヤル等の状態をコントローラ50に読み
込み(Step100)、続いてローリング角速度センサ43
のピーク値を収集する(Step110)。いま、図4に示し
たような振動ノイズが発生している場合、右方向角速度
のピーク値(上端ピーク値)と左方向角速度のピーク値
(下端ピーク値)を所定時間継続して測定し、各ピーク
値の移動平均値を算出する。そして、右方向角速度ピー
ク値の移動平均値と左方向角速度ピーク値の移動平均値
とからローリング角速度センサ43の中立位置を設定す
る(Step120)。
【0025】上記中立位置に対して予め規定値ω0を定
めておき、ローリング角速度センサ43の検出値が該規
定値ω0内にあるときは(Step130)、振動ノイズによる
角速度検出とみなして、前記傾斜センサ41の検出値に
て機体のローリング角を算出し、該傾斜センサ41の検
出値に基づいてローリングシリンダ30用の電磁制御弁
へ「右上げ」または「右下げ」の水平制御信号を出力す
る(Step140)。これに対して、予め定めた前記規定値
ω0より大きなローリング角速度を検出したときは、前
記ローリング角速度センサ43の検出値に基づいてロー
リングシリンダ30用の電磁制御弁へ水平制御信号を出
力する(Step150)。
【0026】尚、ローリング角速度センサ43にて検出
された機体のローリング角速度をω、検出時間をTとす
れば、機体のローリング角θは次式で表される。
【0027】θ=ω×T 上式によって求められた機体のローリング角θとストロ
ークセンサ31の検出値から、ロータリ作業機12のロ
ーリング角を演算し、傾き調整ダイヤル17の設定値に
応じて前記ローリングシリンダ用の電磁制御弁へ水平制
御信号を出力する。
【0028】ここで、前述したノイズに対応してローリ
ング角速度センサ43の中立位置を設定する際に、機体
の走行速度の高低により機体の振動が変化するため、前
記車速センサ40の検出値に応じてローリング角速度の
規定値ω0を補正する必要がある。図6(a)は機体の
走行速度が低速時に於けるローリング角速度センサ43
の検出信号を示し、機体の振動によるノイズは比較的小
さい。このときは、中立位置に対して前記規定値ω0
小さく設定し(例えば±0.5V)、該規定値ω0より大き
いローリング角速度を検出したときは(時間t1)、こ
のローリング角速度に基づいて水平制御信号を出力す
る。
【0029】これに対して、同図(b)は機体の走行速
度が高速時に於けるローリング角速度センサ43の検出
信号を示し、機体の振動によるノイズが大きくなってい
る。然るときは、中立位置に対して前記規定値ω0を大
きく設定することにより(例えば±1V)、低速走行時と
比較してより大きなローリング角速度が検出されたとき
に(時間t2)、ローリング角速度に基づく水平制御信
号を出力するため、ノイズによる誤動作を防止すること
ができる。即ち、図5のStep160に於いて、車速センサ
40の検出値から機体の走行速度が高速であると判別し
たときは、前記規定値ω0を大きく設定する(Step17
0)。或いは、機体の走行速度が高くなったときは、図
4に示した振動ノイズのピーク値+α以上の角速度を検
出したときに、ローリング角速度センサ43に基づく水
平制御信号を出力するようにしてもよい。
【0030】斯くして、傾斜変化の少ないときは、従来
通り傾斜センサ41によって水平制御を行い、傾斜変化
が大きくなってローリング角速度が規定値ω0より大き
くなったときは、応答遅れと反対出力の影響が大きい傾
斜センサ41は無視して、ローリング角速度センサ43
によって水平制御を行い、更に、機体の走行速度の高低
に応じて前記規定値ω0の大きさを補正するので、水平
制御の精度を向上することができる。
【0031】ここで、ローリング角速度センサ43に基
づく水平制御信号の停止タイミングは、角速度の検出値
が中立位置に戻ったときに停止するのでは遅く、作業機
が行き過ぎる虞がある。このため、ローリング角速度セ
ンサ43の検出値が減少方向に転じたとき、例えば図6
(a)では、時間t1の略中間で角速度の上限ピークを
過ぎた時点で、水平制御信号の出力を停止する。斯くし
て、油圧機器の応答遅れ等による作業機の行き過ぎを防
止できる。
【0032】しかし、図7に示すように、ローリング角
速度センサ43の検出値が減少方向に転じた後(周期t
3)に、再びローリング角速度が増加することもあるの
で、振動ノイズの上ピーク値から下ピーク値までの周期
幅t0より短い周期t3で角速度の減少変化があったとき
は水平制御信号を停止せず、ノイズのピーク値間の周期
幅t0を超えてなお変化を続けてた後に減少方向に転じ
た時点(時間t4経過以降)で、前記水平制御信号を停
止するものとする。
【0033】また、ローリング角速度センサ43の検出
値にて水平制御を行う場合は、図8に示すように、上ピ
ーク値U1と下ピーク値D1間の中間値M1、上ピーク
値U2と下ピーク値D1間の中間値M2のように、上下
ピーク値間の中間値M1,M2,M3,M4,M5…を
ローリング角速度の検出値とすることにより、エンジン
振動やタイヤラグによって生じるノイズ成分を減少する
ことができる。
【0034】更に、ローリング角速度センサ43の検出
値に基づく水平制御信号を出力するに際して、検出され
たローリング角速度の変化率を演算し、該変化率の大小
に応じてローリングシリンダ用の電磁制御弁に対する出
力パルス幅を調整する。例えば、ローリング角速度の変
化率が小であるときは、比較的緩やかに機体の傾斜変化
が起きている状態であるので、水平制御信号の出力パル
ス幅を狭くしてローリングシリンダ30の動作速度を遅
くすることにより、作業機の行き過ぎを防止できる。こ
れに対して、ローリング角速度の変化率が大であるとき
は、機体に急激な変化があった状態であり、水平制御信
号の出力パルス幅を広くするか或いは連続出力すること
により、早い速度にてローリングシリンダ30を駆動し
て作業機の傾斜を速やかに修正することができる。
【0035】一方、ローリング角速度センサ43の検出
値に基づく水平制御中に、機体を停止若しくは微速走行
させながら作業機を脱着することがある。然るときは、
ジョイント部分を合わせるために作業機を揺らす等、機
体に振動が生じることがあり、この振動により前記ロー
リング角速度センサ43が機体のローリング角速度を検
出して水平制御信号を出力すれば、作業者の意図に拘ら
ず突然作業機が動き出して危険である。
【0036】このため、図9に示すように、ローリング
角速度センサ43の検出値に基づく水平制御中に、車速
センサ40の検出値が一定値以下になったときは(Step
200)、機体が停止若しくは微速走行している状態であ
るので、ローリング角速度に基づく水平制御信号の出力
を禁止する(Step210)。斯くして、機体の停止時に不
用な水平制御出力を行わなくなり、作業機が不慮動作す
る危険を防止できる。尚、Step210に於いて、水平制御
信号を禁止するのではなく、ローリング角速度センサ4
3の不感帯を広げて、水平制御信号の出力タイミングを
抑止するように制御してもよい。
【0037】而して、本発明は、本発明の精神を逸脱し
ない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明
が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、請求項1記載の発明は機体の傾斜センサの検出値
と機体のローリング角速度の検出値とに基づいて作業機
の水平制御を行う際に、右方向のローリング角速度のピ
ーク値と左方向のローリング角速度のピーク値を平均し
た値から、ローリング角速度検出手段の中立位置を設定
する。そして、この中立位置に対して予め定めた規定値
より大きなローリング角速度が検出されたときは、ロー
リング角速度の検出値に基づいて水平制御信号を出力
し、更に、機体の走行速度の高低に応じて前記規定値の
大きさを補正する。
【0039】従って、機体の走行速度に応じて変化する
振動ノイズに対して、ローリング角速度に基づく水平制
御信号を正確に出力することができ、特別に高性能のセ
ンサやアクチュエータを使用せずして不要な出力をなく
すことができ、安価な費用にて作業機の行き過ぎや応答
遅れのない正確な水平制御を行うことができる。
【0040】請求項2記載の発明は、機体の走行速度の
高低に応じて前記規定値を補正するように構成したの
で、走行速度の上昇によって機体の振動ノイズが変化し
たとしても、常に安定したローリング角速度による水平
制御を実施できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】トラクタの機体とロータリ作業機の側面図。
【図2】リヤカバーセンサ等の図示を省略した図1の背
面図。
【図3】制御系のブロック図。
【図4】ノイズがあるときのローリング角速度センサの
検出信号を表したグラフ。
【図5】水平制御装置の制御手順を示すフローチャー
ト。
【図6】(a)は機体の走行速度が低速時のローリング
角速度センサの検出信号と規定値を表したグラフ。
(b)は機体の走行速度が高速時のローリング角速度セ
ンサの検出信号と規定値を表したグラフ。
【図7】水平制御信号の出力を停止するタイミングにつ
いて説明したグラフ。
【図8】ローリング角速度の上ピーク値と下ピーク値の
中間値を示す解説図。
【図9】機体の走行速度が一定値以下のときの水平制御
を説明するフローチャート。
【符号の説明】
10 トラクタ 12 ロータリ作業機 17 傾き調整ダイヤル 30 ローリングシリンダ 31 ストロークセンサ 40 車速センサ 41 傾斜センサ 43 ローリング角速度センサ 50 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B304 KA13 LA02 LA05 LB05 LB15 MA08 MB02 MC08 MC13 MD03 MD04 MD08 QA01 QA05 QA26 QB03 QB16 QB17 RA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体の後部にリンク機構を介して作業機
    を連結し、該機体と作業機の間に機体に対する作業機の
    ローリング角を変更するアクチュエータと該機体に対す
    る作業機のローリング角を検出する手段とを設け、該機
    体に機体のローリング角を検出する傾斜センサと、作業
    機のローリング角を設定する傾き設定手段とを備えた水
    平制御装置に於いて、該機体に機体がローリングすると
    きのローリング角速度検出手段と、機体の走行速度を検
    出する手段とを設け、該ローリング角速度検出手段によ
    り右方向角速度のピーク値と左方向角速度のピーク値を
    所定時間継続して測定し、各ピーク値の平均値から該ロ
    ーリング角速度検出手段の中立位置を設定し、この中立
    位置に対して予め定めた規定値より大きなローリング角
    速度を検出したときは該ローリング角速度検出手段の検
    出値に基づき作業機の水平制御信号を出力するととも
    に、該ローリング角速度検出手段の検出値が前記規定値
    内にあるときは前記傾斜センサの検出値に基づき作業機
    の水平制御信号を出力し、更に、機体の走行速度の高低
    に応じて前記規定値の大きさを補正するように構成した
    ことを特徴とする水平制御装置。
  2. 【請求項2】 機体の走行速度が一定値以下のときは、
    前記ローリング角速度検出手段の検出値に基づく水平制
    御信号を出力しないように構成した請求項1記載の水平
    制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005021139A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Ishikawajima Shibaura Mach Co Ltd 農用作業車
JP2007124905A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Yanmar Co Ltd 姿勢制御装置
JP2012235703A (ja) * 2011-05-09 2012-12-06 Yanmar Co Ltd 田植機

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