JP2000333070A - ズームレンズ装置 - Google Patents

ズームレンズ装置

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JP2000333070A
JP2000333070A JP11143662A JP14366299A JP2000333070A JP 2000333070 A JP2000333070 A JP 2000333070A JP 11143662 A JP11143662 A JP 11143662A JP 14366299 A JP14366299 A JP 14366299A JP 2000333070 A JP2000333070 A JP 2000333070A
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zoom lens
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moving ring
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浩 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作棒による手動操作方式とズームレートデマ
ンド等の操作部材によるサーボ方式の両方式でズーム駆
動することができ、かつズーム動作時に重量バランスを
とるためのバランス調整手段を有するズームレンズ装置
において、サーボ方式でズーム駆動する場合には、バラ
ンス調整手段への動的接続を切り離して良好な止まり特
性を持たせることができるようにする。 【解決手段】サーボ方式でズーム駆動することが切換ス
イッチ99によって検出されると、制御回路36は切換
部146を介して移動リング138をバランサカム14
0から離間させ、ズームカム60とバランサカム140
との動的接続を切り離す。これにより、サーボ方式でズ
ーム駆動する場合には、重量バランスをとるためのバラ
ンス調整装置130への駆動力の伝達を切り離し、サー
ボ駆動時のイナーシャを小さくし、止まりやすくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はズームレンズ装置に
係り、特に操作棒の押し引き操作による手動操作方式及
びズームレートデマンド等の操作部材からのズーム指令
信号に基づくサーボ方式の両方式でそれぞれズーム駆動
が可能なズームレンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放送用テレビカメラに使用される
箱型のズームレンズ装置(EFPレンズ)において、フ
ォーカス操作やズーム操作等のレンズ操作を手動で行う
ものと電動で行うものとがある。手動で行うものとして
は、1軸2操作式と呼ばれる操作方式が知られている。
1軸2操作式は、ズームレンズ装置から延設された操作
棒の押し引きでズーム操作を行い、操作棒の回転駆動力
でフォーカス操作を行うようにしたものである。
【0003】このような1軸2操作式の操作は、操作棒
の押し引き位置によってズーム位置の見当がつき、ま
た、迅速なズーム操作が可能であるためスポーツ中継等
のように瞬時の画角調整が要求される撮影において多く
使用されている。一方、レンズ操作を電動で行うものと
しては、ズームレートデマンドやフォーカスポジション
デマンド等の専用のコントローラからの指令信号により
サーボモータを駆動し、その駆動力によってズームレン
ズやフォーカスレンズを駆動させるサーボ方式と呼ばれ
る操作方式が知られている。ドラマ撮影のようにスロー
なズーム操作が要求される撮影の場合には、このサーボ
方式が多く使用されている。また、サーボ方式の場合に
は、ズームレンズをスムーズに止めたり、元のズーム位
置に戻したりする場合に有利である。
【0004】従来、このような1軸2操作式の手動操作
方式及びサーボ方式のいずれの方式でも撮影状況やカメ
ラマンの好みに応じて選択できるようにするため、1台
のズームレンズ装置に手動操作方式とサーボ方式の両方
の駆動機構を設けるようにしたものが提案されている
(実公昭60−27366号公報)。一方、ズームレン
ズが移動してもレンズ鏡胴の重量バランスが変動しない
ようにズームカムの回転に連動して回転するバランサカ
ムを介してバランサ(重り)を移動させるようにしたズ
ームレンズ装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公昭
60−27366号公報に記載のズームレンズ装置に重
量バランスをとるためのバランサを設けると、サーボ駆
動時にバランサ等のイナーシャにより止まりにくくなる
という問題がある。また、サーボ方式のみのズームレン
ズ装置用に設計されているサーボモジュールを、手動操
作方式とサーボ方式の両方の駆動機構が設けられたズー
ムレンズ装置に適用すると、イナーシャが異なるため、
止まり特性が変化するという問題がある。更に、操作棒
を使用しない場合には、操作棒が邪魔にならないように
操作棒を取り外すことが考えられるが、この場合には、
操作棒の着脱が煩雑になる。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、操作棒による手動操作方式とズームレートデマ
ンド等の操作部材によるサーボ方式の両方式でズーム駆
動可能なズームレンズ装置において、サーボ方式でズー
ム駆動する際に良好な止まり特性を持たせることがで
き、また、操作棒の未使用時に操作棒が邪魔にならない
ように固定することができるズームレンズ装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本願請求項1に係るズームレンズ装置は、操作棒の押
し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付けられ、該
操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部を回転させ
るマニュアルズーム手段と、前記操作棒とは異なるズー
ム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回
転部材をサーボモータによって回転させるズームサーボ
手段と、移動リングと、該移動リングを移動させて前記
ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に係合させる切
換手段とを有するクラッチ部と、前記クラッチ部の移動
リングを介して回転駆動力をズームレンズのズームカム
に伝達する動力伝達手段と、前記マニュアルズーム手段
から加えられる手動操作力のみによってバランサをズー
ムレンズの光軸方向に移動させ、該ズームレンズのズー
ム位置に関わらず重量バランスをとるバランス調整手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0008】即ち、移動リングを回転部材に係合させて
サーボ方式でズーム駆動する場合には、その駆動力が前
記バランス調整手段に伝達されないようにし、これによ
りサーボ駆動時にバランサ等のイナーシャにより止まり
にくくなるという不具合を解消している。前記バランス
調整手段は、本願請求項2に示すように前記ズームカム
の回転に連動して回転するバランサカムと、該バランサ
カムによって前記ズームレンズの光軸方向に移動する前
記バランサと、前記移動リングが前記回転部材と係合す
るときに前記ズームカムとバランサカムとの接続を切り
離し、前記移動リングが前記ワイヤ巻付部と係合すると
きに前記ズームカムとバランサカムとを接続するクラッ
チ部と、を有することを特徴としている。また、本願請
求項3に示すように、前記ズームカムとバランサカムと
の動的接続が切り離されると、前記バランサカム及びバ
ランサのうちの少なくとも一方を固定する固定手段を有
することを特徴としている。
【0009】前記バランス調整手段は、本願請求項4に
示すように前記ワイヤ巻付部から前記移動リングを経由
せずに回転駆動力が伝達されるバランサカムと、該バラ
ンサカムによって前記ズームレンズの光軸方向に移動す
る前記バランサと、を有することを特徴としている。即
ち、ズームレンズをサーボ方式でズーム駆動する駆動系
に対して最初からバランス調整手段を切り離しておき、
操作棒の押し引き操作による手動操作力のみによってバ
ランス調整手段を動作させるようにしている。
【0010】本願請求項5に係るズームレンズ装置は、
操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付
けられ、該操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部
を回転させるマニュアルズーム手段と、サーボモータが
内蔵され、ズームレンズ装置に対して着脱自在なサーボ
モジュールを有し、前記操作棒とは異なるズーム操作部
材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回転部材を
前記サーボモジュールによって回転させるズームサーボ
手段と、前記サーボモジュールを前記ズームレンズ装置
に装着する場合と、前記マニュアルズーム手段を有さな
いズームレンズ装置に装着する場合とで止まり特性を変
更する手段と、移動リングと、該移動リングを移動させ
て前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に係合さ
せる切換手段とを有するクラッチ部と、前記クラッチ部
の移動リングを介して回転駆動力をズームレンズのズー
ムカムに伝達する動力伝達手段と、を備えたことを特徴
としている。
【0011】即ち、サーボモジュールをサーボ方式のみ
のズームレンズ装置に適用する場合と、手動操作方式と
サーボ方式の両方の駆動機構が設けられたズームレンズ
装置に適用する場合とで、サーボモジュールの止まり特
性を変え、イナーシャが異なっていても同様な止まり特
性が実現できるようにしている。本願請求項6に係るズ
ームレンズ装置は、操作棒の押し引き操作に伴って移動
するワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に
伴ってワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段
と、前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じ
たズーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータに
よって回転させるズームサーボ手段と、移動リングと、
該移動リングを移動させて前記ワイヤ巻付部又は前記回
転部材と選択的に係合させる切換手段とを有するクラッ
チ部と、前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動
力をズームレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段
と、前記クラッチ部によって前記移動リングが前記回転
部材と係合するズームサーボ手段側に切り換えられる
と、前記マニュアルズーム手段の操作棒を固定する操作
棒固定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】また、本願請求項7に係るズームレンズ装
置は、更に前記操作棒の回転操作に応じた第1のフォー
カス指令信号を出力するフォーカス指令出力手段と、前
記フォーカス指令出力手段からの第1のフォーカス指令
信号及び前記操作棒とは異なるフォーカス操作部材の操
作に応じた第2のフォーカス指令信号のうちのいずれか
一方のフォーカス指令信号に基づいてフォーカスレンズ
を駆動するフォーカスサーボ手段と、を有することを特
徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るズームレンズ装置の好ましい実施の形態について詳述
する。本発明に係るズームレンズ装置は、撮影状況やカ
メラマンの好みで1軸2操作式の操作方式と、1軸2操
作式ではないズームレートデマンド及びフォーカスポジ
ションデマンドの操作方式のいずれかを選択し、その選
択した操作方式によりズーム操作及びフォーカス操作を
行えるようにしたもので、図1は1軸2操作式の操作方
式を使用する場合、図2はズームレートデマンド及びフ
ォーカスポジションデマンドの操作方式を使用する場合
についてテレビカメラシステム全体の構成を示した斜視
図である。
【0014】これらの図に示すようにテレビカメラ10
は、ズームレンズ装置12と、カメラ本体14とから構
成され、ズームレンズ装置12は、雲台22に載置され
たカメラ本体14の正面側に装着される。図1に示すよ
うに1軸2操作式で操作を行う場合、ズームレンズ装置
12の背面側(カメラ本体14に装着される面)には操
作棒16が設置され、その操作棒16は、カメラ本体1
4に形成された操作棒挿通孔14A(図2参照)を貫通
してカメラ本体14の背面側に突出される。カメラマン
は、カメラ本体14のビューファインダ20に映る映像
を見ながら、この操作棒16の指掛部18を把持して操
作棒16を押し引き操作することでズーム操作を行うこ
とができ、また、指掛部18を回転操作し、操作棒16
の軸を回転させることでフォーカス操作を行うことがで
きる。尚、操作棒16は、フォーカス操作範囲を越えて
回転させることにより、ネジ込み式で着脱できるように
なっている。
【0015】上記1軸2操作式の操作棒16とは異なる
ズーム操作部材及びフォーカス操作部材で操作を行う場
合には、図2に示すように雲台22から延設されたパン
チルト棒24A、24Bの先端にそれぞれズームレート
デマンド26とフォーカスポジションデマンド28が設
置される。ズームレートデマンド26及びフォーカスポ
ジションデマンド28からは、それぞれズーム速度を指
令するズーム速度指令信号とフォーカス位置を指令する
フォーカス位置指令信号が出力され、これらの指令信号
はケーブルを介してズームレンズ装置12に送信され
る。カメラマンは、ズームレートデマンド26のサムリ
ング26Aを親指で回動操作することによりズーム操作
を行うことができ、フォーカスポジションデマンド28
のフォーカスノブ28Aを回動操作することでフォーカ
ス操作を行うことができる。
【0016】図3は本発明に係るズームレンズ装置の内
部構成を示す全体構成図である。このズームレンズ装置
12は、図3に示すように主としてレンズ鏡胴30と、
1軸2操作式の操作ユニット32と、ズーム駆動切換用
のクラッチ部34と、制御回路36と、上記ズームレー
トデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28
とから構成されている。
【0017】レンズ鏡胴30には、前方から順にフォー
カスレンズ40、バリエータレンズ42A、コンペンセ
ータレンズ42B等のズーム系レンズ42、及びマスタ
ーレンズ44が配置される。フォーカスレンズ40は、
その支持枠40Aにリードスクリュー46が螺合してお
り、サーボモータが内蔵されているフォーカスサーボモ
ジュール48の回転出力部48Aから回転入力部50、
プーリー52、歯付きベルト54及びプーリー56を介
してリードスクリュー46に回転駆動力が伝達される
と、光軸方向に沿って前後動するようになっている。
尚、上記歯付きベルト54等により、フォーカスサーボ
モジュール48からリードスクリュー46までの動力伝
達系はバックラッシなしで回転駆動力を伝達できるよう
になっている。
【0018】上記リードスクリュー46にはフォーカス
位置センサ58が設けられており、このフォーカス位置
センサ58は、リードスクリュー46の回転量(フォー
カスレンズ40のフォーカス位置)を検出し、そのフォ
ーカス位置を示す信号を制御回路36に出力する。ズー
ム系レンズ42のバリエータレンズ42A及びコンペン
セータレンズ42Bは、これらの支持枠に植設されたカ
ムピン42C、42Dがズームカム60のカム溝60
A、60Bに係合しており、後述するクラッチ部34を
介してズームカム60が回動すると、これらのバリエー
タレンズ42A及びコンペンセータレンズ42Bがカム
溝60A、60Bで規制される位置関係により光軸に沿
って前後動するようになっている。このズームカム60
には、ズーム位置センサ62が設けられており、このズ
ーム位置センサ62は、ズームカム60の回転位置(ズ
ーム系レンズ42のズーム位置)を検出し、そのズーム
位置を示す信号を制御回路36に出力する。
【0019】次に、1軸2操作式の操作ユニット32に
ついて説明する。操作ユニット32の操作棒16は、回
転自在に軸支された中空軸64の内部に摺動自在に挿入
されている。中空軸64には、長手方向のキー溝64A
が形成されており、操作棒16の先端に固着されたピン
66がキー溝64Aに係合している。従って、操作棒1
6が回転操作されると、これに連動して中空軸64が回
転する。
【0020】尚、中空軸64の一端側にはピン64Bが
配設されており、このピン64Bは、所定量回転すると
ストッパ68に当接する。これにより中空軸64(操作
棒16)の回転範囲が規制されている。また、中空軸6
4の他端側には、フォーカス用位置センサ70が設けら
れており、このフォーカス用位置センサ70は、中空軸
64の回転位置(フォーカス位置)を検出し、そのフォ
ーカス位置を示すフォーカス位置指令信号を制御回路3
6に出力する。
【0021】一方、中空軸64には、移動枠72が軸方
向に移動自在に挿通されており、操作棒16のピン66
の先端は、その移動枠72の内周に形成された周方向の
溝72Aと係合している。この移動枠72には、ワイヤ
巻付部80に所定量巻き付け固定されるとともに、プー
リー73、74、75及び76を介して張設されたワイ
ヤ78の一部が固着されている。従って、操作棒16を
押し引き操作すると、これに連動してワイヤ78が移動
し、ワイヤ巻付部80が回転する。
【0022】次に、ズーム駆動切換用のクラッチ部34
について説明する。このクラッチ部34は、主として支
軸82を中心にして回転自在に配設された第1のプーリ
ー84と、この第1のプーリー84と一体形成された支
軸84Aにそれぞれ回転自在に配設されたワイヤ巻付部
80及び第3のプーリー86と、支軸84Aの軸方向に
移動自在に配設されて移動リング88と、この移動リン
グ88を移動させる切換ツマミ90等から構成されてい
る。
【0023】ワイヤ巻付部80には、前述したように操
作ユニット32の操作棒16を押し引き操作によって移
動するワイヤ78により回転駆動力が加えられるように
なっており、第3のプーリー86には、サーボモータが
内蔵されているズームサーボモジュール92の回転出力
部92Aから回転入力部93、第4のプーリー95、及
び歯付きベルト97を介して回転駆動力が加えられるよ
うになっている。尚、上記歯付きベルト97等により、
ズームサーボモジュール92から第3のプーリー86ま
での動力伝達系はバックラッシなしで回転駆動力を伝達
できるようになっている。
【0024】一方、移動リング88には、キー88Aが
設けられており、このキー88Aは、支軸84Aの長手
方向に形成されたキー溝84Bと係合している。また、
移動リング88は、支軸84Aの軸方向に移動すること
によりワイヤ巻付部80又は第3のプーリー86と係合
できるようになっている。従って、ワイヤ巻付部80又
は第3のプーリー86から移動リング88に回転駆動力
が伝達され、移動リング88が回転すると、これに連動
して支軸84A(第1のプーリー84)も回転する。
【0025】そして、第1のプーリー84が回転する
と、その回転駆動力は、第1のプーリー84から歯付き
ベルト83を介してズームカム60に固定された第2の
プーリー85にバックラッシなしで伝達される。これに
よりズームカム60が回動し、ズーム系レンズ42が駆
動される。さて、上記移動リング88を移動させるため
の切換ツマミ90は、その切換ツマミ90の軸にギア9
1が固定されており、このギア91の偏心した位置には
ベアリング94が設けられている。尚、ベアリング94
は、移動リング88の外周に形成された溝88Bに当接
し、移動リング88の回転に伴って回転できるようにな
っている。
【0026】また、ギア91にはギア96が噛み合って
おり、このギア96には、ギア96の回動位置(切換ツ
マミ90の回動位置)に応じてコイルバネ98により常
時、時計回り方向(CW方向)又は反時計回り方向(C
CW方向)に付勢力が加えられるようになっている。図
4は図3上の矢印A方向から上記ギア91及び96等を
見た要部矢視図である。図4上で、ギア96はコイルバ
ネ98によってCW方向に回動するように付勢されてお
り、その結果、ギア91はCCW方向に回動するように
付勢される。そして、ギア91の下面側の偏心した位置
に設けられたベアリング94は、点線で示すように移動
リング88の溝88Bの右側面に当接し、移動リング8
8を右方向に移動させるとともに右方向に付勢する。こ
れにより、移動リング88は、ワイヤ巻付部80と所定
の付勢力をもって係合する。
【0027】一方、切換ツマミ90(ギア91)をCW
方向に回動させ、ギア96を付勢するコイルバネ98が
点線で示す位置にくると、このコイルバネ98によって
ギア96はCCW方向に回動するように付勢され、その
結果、ギア91はCW方向に回動するように付勢され
る。そして、ギア91の下面側の偏心した位置に設けら
れたベアリング94は、一点鎖線で示すように移動リン
グ88の溝88Bの左側面に当接し、移動リング88を
左方向に移動させるとともに左方向に付勢する。これに
より、移動リング88は、第3のプーリー86と所定の
付勢力をもって係合する。
【0028】尚、図4上で99は、ギア96と共に回転
する突起部96Aによって動作する切換スイッチであ
り、この切換スイッチ99は、ズーム操作が1軸2操作
式の手動側に切り換えられたか、サーボ側に切り換えら
れたかを検出する。即ち、切換スイッチ99は、図4に
示す状態(移動リング88がワイヤ巻付部80と係合す
る状態)ではスイッチONとなり、手動側に切り換えら
れたことを示す信号を制御回路36に出力し、移動リン
グ88が第3のプーリー86と係合する状態ではスイッ
チOFFとなり、サーボ側に切り換えられたことを示す
信号を制御回路36に出力する。
【0029】次に、移動リング88とワイヤ巻付部80
及び第3のプーリー86との係合部について説明する。
図5は移動リング88の右側面とワイヤ巻付部80の左
側面の要部拡大図である。同図に示すように移動リング
88の右側面には、1本のテーパーピン89が植設され
ており、ワイヤ巻付部80の左側面には、上記テーパー
ピン89と係合する1つのテーパー孔81が穿設されて
いる。
【0030】このテーパーピン89は、金属材料からな
るテーパーピン本体89Aと、潤滑性材料からなる先端
部89Bとの複合構造となっている。従って、テーパー
ピン89は、ワイヤ巻付部80のテーパー孔81と係合
するまでは、ワイヤ巻付部80の側面に当接した状態で
摺動するが、その摺動動作を円滑に行うことができる。
また、テーパーピン89はテーパー孔81とバックラッ
シなしで係合することができ、更に移動リング88とワ
イヤ巻付部80とは、互いに所定の回転位置関係にある
ときのみ係合する。
【0031】図6はワイヤ巻付部80の左側面の他の実
施の形態を示す要部拡大図であり、テーパー孔81が穿
設されたワイヤ巻付部80の側面に、テーパーピンの摺
動を円滑にする潤滑性材料からなる板材81Aが設けら
れている。一方、移動リング88と第3のプーリー86
との係合部は、図3に示すように移動リング88の左側
面に設けられた歯付きギア87Aと、第3のプーリー8
6の右側面に設けられた歯付きギア87Bとによって構
成されている。そして、これらの歯付きギア87Aと8
7Bとは、バックラッシなしで、かつ歯のピッチに応じ
た複数の回転位置で噛み合うことができる。
【0032】尚、移動リング88とワイヤ巻付部80と
を互いに所定の回転位置関係にあるときのみ係合可能に
した理由は、操作棒16の位置とズーム位置との関係が
変化しないようにするためである。一方、第3のプーリ
ー86は、サーボ方式で速度制御されるため、移動リン
グ88に対してどの位置で係合してもよく、そのため任
意の回動位置(多数の回動位置)で係合できる構造とな
っている。
【0033】また、この実施の形態では、移動リング8
8とワイヤ巻付部80とを歯付きギアによって係合させ
るようにしたが、これに限らず、複数のテーパーピンと
テーパー孔、又は1本のテーパーピンと複数のテーパー
孔によって複数の位置で係合できるようにしてもよい。
更に、前記コイルバネ98による移動リング88の付勢
力は、前記テーパーピン89とテーパー孔81、あるい
は歯付きギア87Aと歯付きギア87Bとが回転駆動力
の伝達時に外れないように設定する必要がある。
【0034】次に、図3に示した制御回路36について
説明する。この制御回路36には、前述したようにフォ
ーカス位置センサ58及びズーム位置センサ62からそ
れぞれ現在のフォーカス位置及びズーム位置を示す信号
が加えられ、ズームレートデマンド26及びフォーカス
ポジションデマンド28からは、それぞれズーム速度を
指令するズーム速度指令信号とフォーカス位置を指令す
るフォーカス位置指令信号が加えられ、操作ユニット3
2に設けたフォーカス用位置センサ70からは、フォー
カス位置を示すフォーカス位置指令信号が加えられてい
る。また、切換スイッチ99からは、ズーム操作が1軸
2操作式の手動側に切り換えられたか、サーボ側に切り
換えられたかを示す信号が加えられている。
【0035】制御回路36は、切換スイッチ99からズ
ーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたこと
を示す信号を入力すると、ズームレートデマンド26及
びフォーカスポジションデマンド28からの入力信号を
無効とし、フォーカス用位置センサ70からの入力信号
を有効とする。従って、操作棒16を回転操作すると、
制御回路36にはフォーカス用位置センサ70から操作
棒16(中空軸64)の回転位置(フォーカス位置)を
示すフォーカス位置指令信号が加えられ、制御回路36
は、このフォーカス位置指令信号と、フォーカス位置セ
ンサ58から加えられる現在のフォーカス位置を示す信
号とに基づいてフォーカスサーボモジュール48に制御
信号を出力し、フォーカスレンズ40がフォーカス位置
指令信号に応じたフォーカス位置になるようにサーボ制
御する。
【0036】また、切換スイッチ99からズーム操作が
1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号
を入力している場合には、移動リング88はワイヤ巻付
部80と係合している。従って、操作棒16を押し引き
操作すると、ワイヤ78を介してワイヤ巻付部80が回
転する。このワイヤ巻付部80の回転駆動力は、ワイヤ
巻付部80と係合している移動リング88、移動リング
88のキー88A、及びキー溝84Bを介して第1のプ
ーリー84に伝達され、更に第1のプーリー84から歯
付きベルト83を介して第2のプーリー85及びズーム
カム60に伝達される。これによりズームカム60が回
動し、ズーム系レンズ42が手動駆動される。
【0037】一方、制御回路36は、切換スイッチ99
からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す
信号を入力すると、ズームレートデマンド26及びフォ
ーカスポジションデマンド28からの入力信号を有効と
し、フォーカス用位置センサ70からの入力信号を無効
とする。従って、ズームレートデマンド26の操作に基
づいてズームレートデマンド26からズーム速度指令信
号を入力すると、制御回路36は、このズーム速度指令
信号と、ズーム位置センサ62から加えられる現在のズ
ーム位置を示す信号(この信号を時間微分した信号はズ
ーム速度信号)とに基づいてズームサーボモジュール9
2に制御信号を出力し、ズームサーボモジュール92を
駆動する。
【0038】このズームサーボモジュール92の回転駆
動力は、回転出力部92Aから回転入力部93、第4の
プーリー95、及び歯付きベルト97を介して第3のプ
ーリー86に伝達される。また、切換スイッチ99から
ズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号
を入力している場合には、移動リング88は第3のプー
リー86と係合しているため、第3のプーリー86に伝
達された回転駆動力は、第3のプーリー86と係合して
いる移動リング88、移動リング88のキー88A、及
びキー溝84Bを介して第1のプーリー84に伝達さ
れ、更に第1のプーリー84から歯付きベルト83を介
して、第2のプーリー85及びズームカム60に伝達さ
れる。これによりズームカム60が回動し、ズーム系レ
ンズ42がサーボ駆動される。
【0039】また、フォーカスポジションデマンド28
の操作に基づいてフォーカスポジションデマンド28か
らフォーカス位置指令信号を入力すると、制御回路36
は、このフォーカス位置指令信号と、フォーカス位置セ
ンサ58から加えられる現在のフォーカス位置を示す信
号とに基づいてフォーカスサーボモジュール48に制御
信号を出力し、フォーカスレンズ40がフォーカス位置
指令信号に応じたフォーカス位置になるようにサーボ制
御する。
【0040】更に、この制御回路36は、表示器100
の表示内容を制御する。即ち、図7に示すように表示器
100は、操作棒(ズーム)、操作棒(フォーカス)、
ズームレートデマンド、フォーカスポジションデマンド
を示す4つの表示パネル100A〜100Dを有してお
り、制御回路36は、切換スイッチ99からの入力信号
に基づいて現在使用可能状態となっている操作部材を示
す表示パネルを点灯させる。これにより、操作者は、い
ずれの操作部材が使用可能状態となっているかを容易に
確認することができる。
【0041】また、制御回路36は、切換スイッチ99
からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられ
たことを示す信号を入力している場合において、断線等
によってフォーカス用位置センサ70からフォーカス位
置指令信号を受入できないときには、自動的にフォーカ
スポジションデマンド28からのフォーカス位置指令信
号を有効とし、フォーカスポジションデマンド28によ
るフォーカス制御を可能にしている。同様に、切換スイ
ッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたこ
とを示す信号を入力している場合において、フォーカス
ポジションデマンド28の未装着あるいは断線等により
フォーカスポジションデマンド28からフォーカス位置
指令信号を受入できないときには、自動的にフォーカス
用位置センサ70からフォーカス位置指令信号を有効と
し、操作棒16によるフォーカス制御を可能にしてい
る。尚、制御回路36は、この場合も上記と同様に表示
器100に現在使用可能状態となっている操作部材を示
す表示パネルを点灯させる。
【0042】図8は操作ユニット32の操作棒16を固
定する操作棒固定装置102の実施の形態を示す構成図
である。同図に示すように、この操作棒固定装置102
は、制御回路36と、切換スイッチ99と、鉄系のロッ
クレバー104と、ロックレバー104によるロックを
解除する方向にバネ付勢するコイルバネ106と、コイ
ルバネ106の付勢力に抗してロックレバー104をロ
ック方向に回動させるソレノイド108とから構成され
ている。尚、図8上で、109はゴムである。
【0043】制御回路36は、切換スイッチ99からズ
ーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を
入力すると、ソレノイド108を励磁し、ロックレバー
104をソレノイド108に吸引させる。これにより、
操作棒16は、ゴム109によって挟持され、押し引き
不能に固定される。一方、切換スイッチ99からズーム
操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示
す信号を入力すると、制御回路36はソレノイド108
を消磁する。これによりロックレバー104は、コイル
バネ106の付勢力によってロック解除方向に回動し、
操作棒16の押し引き操作を可能にする。
【0044】尚、この実施の形態では、操作棒16を直
接固定するようにしたが、これに限らず、ワイヤ78や
ワイヤ巻付部80を固定して実質的に操作棒16が軸方
向に移動しないように固定してもよい。図9は第1のプ
ーリー84からズームカム60に固定された第2のプー
リー85に回転駆動力を伝達する歯付きベルト83の張
力を調整する張力調整装置110の実施の形態を示す構
成図である。
【0045】同図に示すように、この張力調整装置11
0は、制御回路36と、切換スイッチ99と、歯付きベ
ルト83に当接するローラ112Aが先端に設けられ、
後端に圧縮バネ114が設けられたアーム112と、こ
のアーム112を回動させるために進退するネジ116
と、このネジ116をギア118、120を介して回転
させるモータ122と、ネジ116の回転量(移動位
置)を検出する位置センサ124とから構成されてい
る。
【0046】制御回路36は、切換スイッチ99からズ
ーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を
入力すると、位置センサ124によってネジ116が図
9上で右側に所定量移動したことが検出されるまでモー
タ122を駆動する。これにより、アーム112はネジ
116によってCW方向に所定量回動し、ローラ112
Aを介して歯付きベルト83を押圧し、歯付きベルト8
3の張力が大きくなるように変更する。
【0047】一方、切換スイッチ99からズーム操作が
1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号
を入力すると、制御回路36はネジ116が元の位置に
戻るようにモータ122を逆転駆動する。これにより、
アーム112はネジ116の後退により圧縮バネ114
によってCCW方向に所定量回動し、歯付きベルト83
への押圧力を減じ又は解除する。
【0048】このようにズーム操作がサーボ側に切り換
えられたときに歯付きベルト83の張力を大きくする理
由は、第1のプーリー84をサーボ駆動する場合には、
負荷が大きくても歯付きベルト83を介して回転駆動力
を確実に伝達するためである。一方、ズーム操作が1軸
2操作式の手動側に切り換えられたときに歯付きベルト
83の張力を減じる理由は、第1のプーリー84を手動
で駆動する場合には、負荷が大きくなり過ぎないように
するためである。
【0049】図10はレンズ鏡胴30の重量バランスを
とるバランス調整装置130の実施の形態を示す要部構
成図である。同図に示すように、このバランス調整装置
130は、制御回路36と、切換スイッチ99と、ズー
ムカム60と並設され、該ズームカム60からギア13
2、134を介して回転駆動力が伝達されるキー136
A付きの回転軸136と、この回転軸136に挿通され
前記キー136Aと係合するキー溝138Aを有する移
動リング138と、回転軸136に対して回転自在に配
設されたバランサカム140と、キー142A付きの支
軸142に沿って光軸方向に移動自在に配設され、前記
バランサカム140のカム溝140Aと係合するカムピ
ン144A及び前記キー142Aと係合するキー溝14
4Bを有するバランサ(重り)144と、バランサ14
4との動的接続を断続する切換部146等から構成され
ている。
【0050】前記切換部146は、移動リング138の
外周に形成された溝138Bに当接する偏心ピン148
Aを有する回転板148と、この回転板148をギア1
50、152を介して回転させるモータ154と、回転
板148の回転位置を検出する位置センサ156とから
構成されている。従って、モータ154を回転させる
と、ギア150、152を介して回転板148が回転
し、この回転板148の回転によって回転板148上の
偏心ピン148Aが移動リング138の溝138Bに当
接して移動リング138を移動させる。
【0051】制御回路36には、前記位置センサ156
及び切換スイッチ99からの検出信号が加えられてお
り、制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作
がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力する
と、移動リング138がバランサカム140から離間す
るようにモータ154を制御する。一方、切換スイッチ
99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換え
られたことを示す信号を入力すると、制御回路36は、
移動リング138の右側面がバランサカム140の左側
面に当たる位置まで移動リング138を移動させるよう
にモータ154を制御する。
【0052】図11に示すように移動リング138の右
側面には、テーパー孔139が形成されており、バラン
サカム140の左側面には、バネ141によって突出す
るように付勢されたテーパーピン143が設けられてい
る。従って、ズームカム60の回転にともなって移動リ
ング138が回転し、移動リング138のテーパー孔1
39が、バランサカム140のテーパーピン143の位
置と一致すると、テーパーピン143が突出してテーパ
ー孔139と係合し、移動リング138とバランサカム
140とが動的に接続される。これにより、移動リング
138(ズームカム60)とともにバランサカム140
が回転し、バランサカム140のカム溝140Aにカム
ピン144Aが係合しているバランサ144が支軸14
2に沿って移動し、ズーム系レンズ42の移動位置に関
わらず重心が移動しないように重量バランスが調整され
る。
【0053】尚、ズーム操作がサーボ側に切り換えられ
たときにズームカム60とバランサ144との動的接続
を切り離すようにした理由は、サーボ駆動時にイナーシ
ャが大きいと止めにくくなるからである。図12は前記
移動リング138をバランサカム140から離間させた
場合に、バランサカム140(バランサ144)を固定
する固定機構を示す図である。
【0054】即ち、バランサカム140は、回転軸13
6に対してスライドブッシュ160によって回転自在か
つ軸方向に移動自在に設けられ、コイルバネ162によ
って矢印A方向に付勢されている。また、バランサカム
140の一端には、フランジ部140Bが形成されると
ともに、このフランジ部140Bにはゴム164が貼付
されている。
【0055】従って、移動リング138がバランサカム
140から離間する方向に移動すると、バランサカム1
40は、コイルバネ162の付勢力によって矢印A方向
に移動し、フランジ部140Bのゴム164がストッパ
166に当接して停止する。これにより、バランサカム
140(バランサ144)は、コイルバネ162の付勢
力によってストッパ166に押圧された状態で固定され
る。
【0056】尚、図10に示したバランス調整装置13
0は、ズームカム60を経由してバランサカム140に
回転駆動力が伝達されるように構成されているが、これ
に限らず、ワイヤ巻付部80(図1)から直接バランサ
カムに回転駆動力を伝達するようにしてもよい。例え
ば、ワイヤ巻付部80と一体的に回転するプーリーを設
け、このプーリーから歯付きベルトを介してバランサカ
ムに固定したプーリーに回転駆動力を伝達するようにし
てもよい。これによれば、クラッチ部34の移動リング
88が第3のプーリー86と係合するサーボ駆動時に
は、このクラッチ部34によってバランス調整装置との
動的接続が切り離されることになり、バランサ等のイナ
ーシャにより止まりにくくなるという不具合がない。ま
た、図8に示した操作棒固定装置102によって操作棒
16を固定すれば、ワイヤ巻付部と動的に接続されたバ
ランサカムも固定されることになり、図12に示したバ
ランサカムの固定機構も不要となる。
【0057】図1に示したフォーカスサーボモジュール
48及びズームサーボモジュール92は、それぞれズー
ムレンズ装置に対して着脱自在となっている。これによ
り、サーボモジュール48又は92の代わりに、手動に
よる回転駆動力をフレキシブルワイヤを介して回転入力
部50又は回転入力部93に伝達するマニュアルモジュ
ールを適用することが可能となり、サーボ系を1軸2操
作式とは異なる手動操作系に変更することができる。
【0058】また、ズームサーボモジュール92は、ズ
ーム駆動切換用のクラッチ部34を有するズームレンズ
装置以外に、クラッチ部34を有しないズームレンズ装
置にも使用可能であるが、クラッチ部34を介してズー
ムカム60を回転させる場合と、直接ズームカム60を
回転させる場合とではイナーシャが異なる。そこで、ズ
ームサーボモジュール92は、前者のズームレンズ装置
に装着する場合と、後者のズームレンズ装置に装着する
場合とで、止まり特性等(速度指令に対する加減速カー
ブ等)を変更する手段が設けられており、使用するズー
ムレンズ装置に応じて止まり特性等を変更できるように
なっている。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るズーム
レンズ装置によれば、操作棒による手動操作方式とズー
ムレートデマンド等の操作部材によるサーボ方式の両方
式でズーム駆動可能な装置において、サーボ方式でズー
ム駆動する場合には、その駆動力がレンズ鏡胴の重量バ
ランスをとるためのバランス調整手段に伝達されないよ
うにしたため、サーボ駆動時にバランサ等のイナーシャ
により止まりにくくなるという不具合を解消することが
できる。また、サーボモータが内蔵された着脱自在なサ
ーボモジュールを、サーボ方式のみのズームレンズ装置
に適用する場合と、手動操作方式とサーボ方式の両方の
駆動機構が設けられたズームレンズ装置に適用する場合
とで、サーボモジュールの止まり特性を変えるようにし
たため、イナーシャが異なっていても同様な止まり特性
を実現することができる。更に、操作棒による手動操作
方式からズームレートデマンド等の操作部材によるサー
ボ方式に切り換わると、操作棒を自動的に固定するよう
にしたため、未使用時に操作棒がズームレンズ装置の傾
きに伴う自重等により移動して邪魔になるという不具合
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】1軸2操作式の操作方式を使用した場合のテレ
ビカメラシステム全体の構成を示した斜視図
【図2】ズームレートデマンド及びフォーカスポジショ
ンデマンドの操作方式を使用した場合のテレビカメラシ
ステム全体の構成を示した斜視図
【図3】本発明に係るズームレンズ装置の内部構成を示
す全体構成図
【図4】図3の矢印A方向から見た要部矢視図
【図5】図3に示した移動リングの右側面とワイヤ巻付
部の左側面の要部拡大図
【図6】図3に示したワイヤ巻付部の左側面の他の実施
の形態を示す要部拡大図
【図7】図3に示した表示器における表示内容の一例を
示す図
【図8】1軸2操作式の操作ユニットの操作棒を固定す
る操作棒固定装置の実施の形態を示す構成図
【図9】ズームカムに固定されたプーリーに回転駆動力
を伝達する歯付きベルトの張力を調整する張力調整装置
の実施の形態を示す構成図
【図10】レンズ鏡胴の重量バランスをとるバランス調
整装置の実施の形態を示す要部構成図
【図11】図10に示した移動リングの右側面とバラン
サカムの左側面の要部拡大図
【図12】図10に示したバランサカムを固定する固定
機構を示す図
【符号の説明】
10…テレビカメラ、12…ズームレンズ装置、14…
カメラ本体、16…操作棒、26…ズームレートデマン
ド、28…フォーカスポジションデマンド、30…レン
ズ鏡胴、32…操作ユニット、34…クラッチ部、36
…制御回路、40…フォーカスレンズ、42…ズーム系
レンズ、46…リードスクリュー、48…フォーカスサ
ーボモジュール、54、83、97…歯付きベルト、5
8…フォーカス位置センサ、60…ズームカム、62…
ズーム位置センサ、64…中空軸、166…ストッパ、
70…フォーカス用位置センサ、78…ワイヤ、80…
ワイヤ巻付部、81A、82、84A、142…支軸、
84…第1のプーリー、84B、138A、144B…
キー溝、85…第2のプーリー、86…第3のプーリ
ー、87A、87B…歯付きギア、88、138…移動
リング、88A、136A、142A…キー、88B…
溝、90…切換ツマミ、92…ズームサーボモジュー
ル、95…第4のプーリー、99…切換スイッチ、10
2…操作棒固定装置、104…ロックレバー、108…
ソレノイド、130…バランス調整装置、140…バラ
ンサカム、140B…フランジ部、144…バランサ、
146…切換部、154…モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H044 AE02 BA04 BD06 BD10 BE11 BF03 DA01 DA02 DB01 DB02 DD03 DD13 EC04 5C022 AA01 AB66 AC31 AC54 AC74 AC77

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作棒の押し引き操作に伴って移動する
    ワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴っ
    てワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、 前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズ
    ーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによっ
    て回転させるズームサーボ手段と、 移動リングと、該移動リングを移動させて前記ワイヤ巻
    付部又は前記回転部材と選択的に係合させる切換手段と
    を有するクラッチ部と、 前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズー
    ムレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、 前記マニュアルズーム手段から加えられる手動操作力の
    みによってバランサをズームレンズの光軸方向に移動さ
    せ、該ズームレンズのズーム位置に関わらず重量バラン
    スをとるバランス調整手段と、 を備えたことを特徴とするズームレンズ装置。
  2. 【請求項2】 前記バランス調整手段は、前記ズームカ
    ムの回転に連動して回転するバランサカムと、該バラン
    サカムによって前記ズームレンズの光軸方向に移動する
    前記バランサと、前記移動リングが前記回転部材と係合
    するときに前記ズームカムとバランサカムとの接続を切
    り離し、前記移動リングが前記ワイヤ巻付部と係合する
    ときに前記ズームカムとバランサカムとを接続するクラ
    ッチ部と、を有することを特徴とする請求項1のズーム
    レンズ装置。
  3. 【請求項3】 前記ズームカムとバランサカムとの動的
    接続が切り離されると、前記バランサカム及びバランサ
    のうちの少なくとも一方を固定する固定手段を有するこ
    とを特徴とする請求項2のズームレンズ装置。
  4. 【請求項4】 前記バランス調整手段は、前記ワイヤ巻
    付部から前記移動リングを経由せずに回転駆動力が伝達
    されるバランサカムと、該バランサカムによって前記ズ
    ームレンズの光軸方向に移動する前記バランサと、を有
    することを特徴とする請求項1のズームレンズ装置。
  5. 【請求項5】 操作棒の押し引き操作に伴って移動する
    ワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴っ
    てワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、 サーボモータが内蔵され、ズームレンズ装置に対して着
    脱自在なサーボモジュールを有し、前記操作棒とは異な
    るズーム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づ
    いて回転部材を前記サーボモジュールによって回転させ
    るズームサーボ手段と、 前記サーボモジュールを前記ズームレンズ装置に装着す
    る場合と、前記マニュアルズーム手段を有さないズーム
    レンズ装置に装着する場合とで止まり特性を変更する手
    段と、 移動リングと、該移動リングを移動させて前記ワイヤ巻
    付部又は前記回転部材と選択的に係合させる切換手段と
    を有するクラッチ部と、 前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズー
    ムレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、 を備えたことを特徴とするズームレンズ装置。
  6. 【請求項6】 操作棒の押し引き操作に伴って移動する
    ワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴っ
    てワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、 前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズ
    ーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによっ
    て回転させるズームサーボ手段と、 移動リングと、該移動リングを移動させて前記ワイヤ巻
    付部又は前記回転部材と選択的に係合させる切換手段と
    を有するクラッチ部と、 前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズー
    ムレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、 前記クラッチ部によって前記移動リングが前記回転部材
    と係合するズームサーボ手段側に切り換えられると、前
    記マニュアルズーム手段の操作棒を固定する操作棒固定
    手段と、 を備えたことを特徴とするズームレンズ装置。
  7. 【請求項7】 前記操作棒の回転操作に応じた第1のフ
    ォーカス指令信号を出力するフォーカス指令出力手段
    と、前記フォーカス指令出力手段からの第1のフォーカ
    ス指令信号及び前記操作棒とは異なるフォーカス操作部
    材の操作に応じた第2のフォーカス指令信号のうちのい
    ずれか一方のフォーカス指令信号に基づいてフォーカス
    レンズを駆動するフォーカスサーボ手段と、を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のズー
    ムレンズ装置。
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