JP2000332274A - 太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

太陽電池セルの製造方法

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JP2000332274A
JP2000332274A JP11145105A JP14510599A JP2000332274A JP 2000332274 A JP2000332274 A JP 2000332274A JP 11145105 A JP11145105 A JP 11145105A JP 14510599 A JP14510599 A JP 14510599A JP 2000332274 A JP2000332274 A JP 2000332274A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に電極が形成された半導体基板、すなわ
ち太陽電池セル本体の反りを除去して、カバーガラスの
ような支持板を接着する際の接着剤の使用量を減らし、
軽量で薄く、個々の製品による厚さも均一な太陽電池セ
ルを製造すること。 【解決手段】 太陽電池セルの製造方法は、厚さが20
0μm以下の半導体基板を用いて製造される太陽電池セ
ルの製造工程において、太陽電池セル本体を1回以上−
70℃以下に冷却することにより反りを除去し、その後
50℃から常温の範囲内で太陽電池セル本体を物理的に
支持または保護できる支持板を太陽電池セル本体へ接着
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽電池セルの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池セルの製造方法として
は、まず、半導体基板の一方表面に受光面となるP型ま
たはN型の不純物拡散層を形成してPN接合を行い、そ
の後、半導体基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を蒸着
し、受光面側にはさらに反射防止膜を蒸着した後、所定
の寸法に切り出して太陽電池セルとする製造方法が知ら
れている。
【0003】また一般的に、太陽電池セルの受光面に
は、放射線の被曝低減、紫外線遮断等の目的のためにカ
バーガラスがシリコン接着剤等で貼り合わせられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法で製造
された太陽電池セルでは、電極の形成中に半導体基板の
温度が上昇するため、形成後に半導体基板を常温に戻す
と電極(例えば銀製)と半導体基板(例えばシリコン
製)との熱膨張係数の差によって電極の方が大きく収縮
し、完成後の太陽電池セルが受光面側を上にして凸型に
反る現象が生じていた。
【0005】これは具体的に説明すると、太陽電池セル
に用いられる半導体基板は通常、受光面側と裏面側の電
極構造が異なっており、裏面側は半導体基板のほぼ全面
にわたって電極が形成されているのに対し、受光面側に
は半導体基板の5%程度の面積にしか電極が形成されな
い。このため、製造工程中に加熱されると、電極面積の
大きな裏面側から半導体基板に対して大きな収縮力が加
えられ、結果として太陽電池セルが受光面側を上にして
凸型に反ってしまうのである。
【0006】また、一般的に半導体基板には50μm〜
200μm程度の厚さのものが用いられるが、半導体基
板の厚みが薄いほど太陽電池セルの反りは大きくなる。
しかし、太陽電池セルには軽量化および放射線による特
性劣化の軽減を目的として、一般的に薄い半導体基板が
用いられている。このため曲げに対する機械的強度が弱
く、太陽電池セルの反りを助長させている。
【0007】一方、太陽電池セルの受光面の接着される
カバーガラスは平面である。そこで、この反りが生じて
いる太陽電池セルの受光面にカバーガラスを接着する
と、図7に示すようにカバーガラス49と太陽電池セル
の受光面44との間に生じる空間を接着剤50で埋める
必要が生じる。このため、接着剤50の使用量が増えて
完成後の太陽電池セル41は厚く重くなり、また個々の
製品の厚みも不均一になるという問題があった。なお、
図7において符号32で示されるのは、カバーガラス4
9を太陽電池セル41に接着する工程で用いられる太陽
電池セル保持治具であり、符号33は前記接着工程で用
いられる位置合わせ用ピンを示している。
【0008】また、反りのある太陽電池セルはその裏面
を太陽電池パネルに貼り付ける際にもカバーガラスの接
着と同様に接着剤の使用量が増えてしまい、結果として
太陽電池パネルの重量が増加し、また厚さも不均一にな
るという問題があった。
【0009】この発明は以上のような事情を考慮してな
されたものであり、薄く軽量で、個々の製品の厚さにも
不均一が生じない太陽電池セルの製造方法を提供するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、厚さが20
0μm以下の半導体基板を用いて製造される太陽電池セ
ルの製造工程において、太陽電池セル本体を1回以上−
70℃以下に冷却することにより反りを除去し、その後
50℃から常温の範囲内で太陽電池セル本体を物理的に
支持または保護できる支持板を太陽電池セル本体へ接着
することを特徴とする太陽電池セルの製造方法を提供す
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】この発明において、太陽電池セル本体と
は、半導体基板の一方の表面にP型またはN型の不純物
拡散層が形成され、さらに半導体基板の表面上に電極が
形成されたものを指す。
【0013】この発明では主に電極形成時に発生した太
陽電池セル本体の反りを太陽電池セル本体を−70℃以
下に冷却することにより除去し、その後約50℃から常
温の範囲内で支持板に接着することにより、反りのない
太陽電池セルを得ることができる。以下にこのような温
度による物理的な変化を利用するこの発明の原理につい
て図1に基づいて説明する。
【0014】図1は厚さ100μmのシリコン基板の一
方表面のほぼ全面に厚さ5μmの銀からなる電極を蒸着
した太陽電池セル本体を冷却処理した際の太陽電池セル
本体の冷却温度と反り量との関係を示すものである。図
1の横軸は太陽電池セル本体の冷却温度を示し、縦軸は
太陽電池セル本体の反り量と長さの比率を示している。
【0015】図1に示されるように、太陽電池セル本体
の冷却温度が約−70℃以下の領域から太陽電池セル本
体の反り量は急激に減少し、約−90℃以下の領域で太
陽電池セル本体の反り量はほぼなくなっている。
【0016】これは次のような原理によるものである。
冷却に伴い、電極とシリコン基板との熱膨張係数の違い
から電極の収縮がさらに大きくなり、大きな収縮力がシ
リコン基板と電極の界面に生じる。
【0017】その収縮力がある大きさ以上になると、電
極の結晶構造が耐えられなくなって、部分的な構造の転
移を生じ、そこに生じている収縮力を吸収してしまう。
このため、太陽電池セル本体の反りが除去されるのであ
る。
【0018】そして、この約−70℃以下に冷却された
太陽電池セル本体を常温に戻す過程では、電極が部分的
な結晶構造の転移を保持したまま熱膨張を起こすので、
常温(約25℃)下でも太陽電池セル本体の反りは除去
されている。但し、太陽電池セル本体を約50℃以上の
温度まで加熱すると電極の結晶構造の転移は元に戻って
しまい、反り量も元に戻る。
【0019】しかし、太陽電池セル本体の温度を約50
℃未満に維持したまま何らかの支持板(例えばカバーガ
ラス)に接着すれば、その後は太陽電池セル本体の温度
が約50℃以上になっても支持板の剛性が太陽電池セル
の反る力よりも勝っているので再び反ることはない。な
お、支持板の接着に用いる接着剤の硬化に際して約50
℃以上の高温が必要となる場合は、予め約50℃未満の
低温で部分的にでも接着剤を硬化させておけば、その後
は全体を約50℃以上の高温で硬化させてもよい。
【0020】以上、温度による物理的な変化を利用する
この発明の原理について、シリコン基板と銀からなる電
極の組み合わせを例に説明したが、シリコン以外の材質
からなる半導体基板と銀以外の材質からなる電極との組
み合わせにおいてもこの発明の原理は同じである。
【0021】この発明において用いることができる半導
体基板はシリコン基板に限られず、例えばゲルマニウム
基板、GaAs、InGaAs等の化合物半導体基板等
を用いることができる。
【0022】また、太陽電池セルに用いることのできる
半導体基板の厚さは、特に限定されるものではないが、
半導体基板の厚さが薄い程、太陽電池セルは受光面を上
にして凸型に反りやすくなる。このため、半導体基板の
厚みが200μm以下の場合に、特に太陽電池セルの製
造工程中に半導体基板の反りを除去することを特徴とす
るこの発明の効果は最大限に発揮される。
【0023】太陽電池セル本体とは、前述のように半導
体基板の一方の表面にP型またはN型の不純物拡散層が
形成され、さらに半導体基板の表面上に電極が形成され
たものを指す。
【0024】なお、上記の半導体基板に形成されるP型
またはN型の不純物拡散層は公知の方法、例えばイオン
注入、熱拡散等の方法により形成することができる。こ
の際、半導体基板の一方の表面にP型またはN型の不純
物拡散層を形成してもよいし、一方の表面にP型とN型
の両方の型の拡散層を形成してもよいし、または両表面
にP型とN型の不純物拡散層をそれぞれ形成してもよ
い。
【0025】また、上記の半導体基板の表面に形成され
る電極の形成方法としては、公知の方法、例えばスパッ
タリング法、蒸着法、CVD法等により形成することが
できる。この際の電極の厚みは特に限定されないが、例
えば1μm〜20μm程度が挙げられる。さらに、電極
の材質としては、特に限定されるものではないが、例え
ば銀、アルミニウム、銅、金、亜鉛、すず、Ti、T
a、W等の高融点金属、ZnO、SnO2 、ITO等の
酸化物、あるいは2種以上の積層膜との組み合わせ等を
用いることができる。
【0026】また、上記の半導体基板の表面に形成され
る電極の構成としては、(1)半導体基板の受光面の一
部のみに形成、(2)半導体基板の裏面の一部のみに形
成、(3)半導体基板の受光面の一部及び裏面の全面に
それぞれ形成、(4)半導体基板の受光面の全面または
裏面の全面に形成、等のいずれの構成であってもよい。
【0027】なかでも、半導体基板において、通常、受
光面または裏面の全面にのみ電極が形成されたものであ
れば太陽電池セル本体の反りが大きくなるので、この発
明の効果は特に顕著である。しかし、半導体基板の受光
面、裏面及びその全面、一部を問わず、半導体基板の表
面のどこかに電極が形成され、太陽電池セル本体に反り
が生じていればこの発明の効果は発揮されるので、電極
の構成については特に限定されるものではない。
【0028】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
においては、太陽電池セル本体を冷却する温度として好
ましくは約−70℃以下、さらに好ましくは約−90℃
以下であり、一方、反りが除去された太陽電池セル本体
に支持板を接着する際の温度として約50℃から常温の
範囲内であることが好ましい。
【0029】つまり、例えば厚さ100μm程度のシリ
コン基板に厚さ5μm程度の銀からなる電極が蒸着され
た太陽電池セル本体において、約−70℃というのは太
陽電池セル本体の反りが除去される温度であり、約50
℃というのは冷却により反りが除去された太陽電池セル
が再び反り始める温度である。しかし、太陽電池セル本
体に用いられる半導体基板および電極の厚みや材質、が
上記の具体例と異なる場合には、太陽電池セル本体の反
りを除去できる温度や、太陽電池セル本体が再び反り始
める温度も異なってくるので、この場合には製造工程に
おけるそれぞれの温度の設定を変更することで対応すれ
ばよい。
【0030】なお、支持板を太陽電池セル本体へ接着す
る際の温度を常温からとしているのは、接着剤の硬化の
し易さを考慮したものであり、常温(約25℃)よりも
低温で硬化させることができる接着剤を使用する場合に
はこの限りではない。
【0031】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
において、太陽電池セル本体の冷却は、太陽電池セル本
体に反りが生じた後から支持板に接着するまでの間であ
れば製造工程中のどこで行ってもよい。そして、その冷
却回数も1回に限られるものではなく、製造工程中の太
陽電池セル本体に反りが生じる度に冷却を行い、結果と
して冷却が複数回になっても構わない。
【0032】また、この発明の太陽電池セルには、太陽
電池セル本体を物理的に支持または保護できる支持板と
して、特に限定されるものではないが、例えばガラス
板、プラスチック板、金属板等を用いることができ、な
かでもガラス板が好ましい。ガラス板の場合には、太陽
電池セル本体の受光面に放射線の被曝低減、紫外線遮断
等の目的で備えられるカバーガラスの役目も果たすこと
ができるからである。しかし当然のことながら、カバー
ガラスとしてのガラス板を太陽電池セル本体の受光面に
接着し、さらに太陽電池セル本体の支持のみを目的とし
て太陽電池セル本体の裏面に金属板のような支持板を接
着するようにしてもよい。
【0033】なお、ガラス板に支持板とカバーガラスと
の役目も兼ねさせる場合には、厚さが50μm〜300
μm程度のガラス板を用いることが、重量及び強度等の
点からみて好ましい。
【0034】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
においては、太陽電池セル本体の反りを除去する工程
が、液体に太陽電池セル本体を浸すことによりなされる
ようにしてもよい。これは、太陽電池セル本体を冷却す
る方法として液体に浸ける方法が簡単で効果的だからで
ある。
【0035】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
においては、太陽電池セル本体が浸けられる液体とし
て、液体ヘリウム(沸点−268.9℃)、液体ネオン
(沸点−245.9℃)、液体窒素(沸点−195.8
℃)または液体アルゴン(沸点−185.9℃)のいず
れかを用いることが好ましい。これは、上記の液体が低
温で化学的に安定な性質を有し、太陽電池セル本体の冷
却に好適だからである。
【0036】太陽電池セル本体を冷却する方法としては
液体に浸ける以外にも様々な方法を採用することがで
き、例えば、−70℃以下の気体を太陽電池セル本体に
吹きつける方法や、−70℃以下の雰囲気中に太陽電池
セル本体を保持する方法等を採用できる。つまり、太陽
電池セル本体を損傷させることなく−70℃以下に冷却
することができればどのような方法であっても構わな
い。
【0037】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
では、太陽電池セル本体の反りを除去する工程におい
て、太陽電池セル本体を保持する保持部と、保持部を搬
送可能な搬送部と、冷却部とを備えた冷却装置を使用
し、太陽電池セル本体を保持する保持部を搬送部により
冷却部へ搬送して半導体基板を冷却するようにしてもよ
い。このようにすると、太陽電池セル本体を冷却する工
程を自動化することができるようになる。
【0038】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
では、冷却装置の冷却部が液体の冷媒を収容する槽であ
ってもよい。このように構成することにより、低温で化
学的に安定な液体を用いて容易に太陽電池セル本体を冷
却できるようになる。
【0039】また、この発明の太陽電池セルの製造方法
では、冷却装置に乾燥部がさらに備えられ、乾燥部が冷
却部の液体の冷媒によって冷却された太陽電池セル本体
を常温に戻すようにしてもよい。
【0040】なお、この発明による太陽電池セルの製造
方法は、薄く軽量で、個々の製品による厚みの均一さが
求められる人工衛星や宇宙ステーション等に搭載される
宇宙環境用の太陽電池セルの製造方法として特に適した
ものである。
【0041】さらに、この発明による太陽電池セルの製
造方法は、太陽電池セル、すなわち表面に電極が形成さ
れた半導体基板を冷却して、半導体基板の反りを除去す
る点に特徴があり、当然のことながら冷却の対象は太陽
電池セルに用いられる半導体基板だけに限定されず、そ
の他の半導体装置に用いられる半導体基板の反りの除去
にも適用できるものである。
【0042】
【実施例】以下に図面に示す実施例に基づいてこの発明
を詳述する。なお、この実施例によってこの発明が限定
されるものではない。なお、実施例ではP形基板を使用
したシリコン太陽電池セルの製造方法について第1工程
〜第4工程に分けて説明する。
【0043】第1工程ではまず、図2(a)に示すよう
に厚さ約100μmのP型のシリコン基板2の両面にP
/N接合を形成するためにリン等の不純物を拡散してN
型の不純物拡散層3を形成する。その後、図2(b)に
示すように片面の不純物拡散層3をエッチングにより取
り除き第1工程が完了する。なお、符号4で示されるの
は受光面である。
【0044】続いて第2工程では、図2(c)に示すよ
うに不純物拡散層3が残っている受光面4側にフォトレ
ジストを使用して電極パターン5を形成する。次に、図
2(d)に示すように電極材料である銀を受光面4側に
部分的に蒸着して厚さ約5μmの表面電極6を成膜す
る。次に、図3(e)に示すように、電極パターン5を
剥離し不要な電極材料を取り除く。その後、図3(f)
に示すように、シリコン基板2の裏面全面に電極材料で
ある銀を蒸着して厚さ約5μmの裏面電極7を成膜し、
第2工程が完了する(すなわち太陽電池本体が作成され
る)。なお、表面電極6と裏面電極7の成膜後には図3
(g)に示すように、受光面4側に反射防止膜8を蒸着
することが望ましい。
【0045】また、図3(f)および図3(g)に示さ
れるように、裏面電極7が成膜された後のシリコン基板
2には受光面4側を上にして凸形に反る現象が生じてい
る。これは、裏面電極7の成膜中にシリコン基板2の温
度が約50℃以上に上昇し、その後常温に戻る過程で裏
面電極7を構成する銀がシリコン基板2よりも大きく収
縮するためである。
【0046】続いて第3工程では、第2工程を経て反り
が生じているシリコン基板2(図3(g))を液体窒素
(液温約−196℃)に5秒程度浸けることによりシリ
コン基板2が約−90℃以下に冷却され、図3(h)に
示すように反りが除去された状態のシリコン基板2とな
る。
【0047】なお、第3工程は図5に示される冷却装置
21を用いてシリコン基板2の冷却作業を自動化するこ
ともできる。冷却装置21は、シリコン基板2を保持す
るキャリア22(保持部)と、キャリア22が搭載され
るローダー部23およびアンローダー部24と、キャリ
ア22を搬送する搬送装置25(搬送部)と、液体窒素
28を収容する冷却槽27(冷却部)と、ドライヤー2
9を備える乾燥部30とから構成されている。
【0048】以上の構成からなる冷却装置21を用いて
第3工程を実施する場合は、まず図5に示すように、シ
リコン基板2が保持されたキャリア22をローダー部2
3に搭載する。ローダー部23に搭載されたキャリア2
2は搬送装置25にて冷却槽27に搬送されて液体窒素
28中に規定時間(5秒程度)浸けられ、約−90℃以
下に冷却される。冷却槽27で冷却されたキャリア22
は搬送装置25にて乾燥部30に搬送され、乾燥部30
のドライヤー29からの温風で常温(約50℃以下)に
戻される。 そして、常温に戻されたキャリア22は搬
送装置25にてアンローダー部24に搬送され、第3工
程が完了する。
【0049】その後、図3(i)に示すように、第3工
程を経て反りが除去されたシリコン基板2をダイシング
によって所定の寸法に切り出し、太陽電池セル1とす
る。
【0050】最後の第4工程では、図6に示されるカバ
ーガラス保持治具31を用いることが望ましい。なお、
図6はカバーガラス保持治具31の平面図であり、符号
1で示される破線は太陽電池セルを表している。また符
号33は、太陽電池セルを所定位置に揃えるための位置
合わせ用ピンを示している。カバーガラス保持治具31
は真空吸着によりカバーガラス9(図4(j))を保持
できるようになっている。
【0051】まず、図4(j)に示されるように太陽電
池セル保持治具32に所定寸法に切り出された太陽電池
セル1を受光面4を上にして載せる。次に、同じく図4
(j)に示されるように片面にシリコンからなる接着剤
10を塗布したカバーガラス9をカバーガラス保持治具
31を用いて真空吸着し、太陽電池セル1の上に保持す
る。なお、ここでシリコンからなる接着剤としては例え
ば、ダウコーニング社製DC93−500を用いること
ができる。
【0052】続いて、カバーガラス保持治具31を太陽
電池セル1に近づけていき、太陽電池セル1とカバーガ
ラス9が接触する寸前にカバーガラス保持治具31の真
空状態を解除する。
【0053】その後、カバーガラス9はカバーガラス保
持治具31から離れ、図4(k)に示されるように太陽
電池セル1の受光面4に接着され、第4工程が完了す
る。ここで、太陽電池セル1は反りが除去された状態で
カバーガラス9が接着されるので使用される接着剤は少
量で済む。よって、完成後の太陽電池セル1は薄く軽量
となり、さらには個々の製品による厚さの不均一も生じ
ない。
【0054】なお、図4(j)に示すようにしてカバー
ガラス9を太陽電池セル1に接着する際には太陽電池セ
ル1の温度を常温(約25℃)から約50℃の範囲内に
に維持しながら接着剤10を硬化させなければならな
い。しかし、図4(k)に示されるように、いったん接
着剤10が硬化した後では、太陽電池セル1が約50℃
以上になり、再び反ろうする力が働いてもカバーガラス
9の剛性の方が勝っているので、太陽電池セル1が反る
ことはない。
【0055】
【発明の効果】この発明によれば、表面に電極が形成さ
れた半導体基板、すなわち太陽電池セルの本体の反りを
除去できるので、カバーガラスのような支持板を接着す
る際の接着剤の使用量を減らすことができ、軽量で薄
く、個々の製品による厚さも均一な太陽電池セルを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による太陽電池セルの製造方法におい
て、太陽電池セル本体の反り量と冷却温度との関係を示
すグラフ図である。
【図2】この発明による太陽電池セルの製造工程を示す
工程図である。
【図3】この発明による太陽電池セルの製造工程を示す
工程図である。
【図4】この発明による太陽電池セルの製造工程を示す
工程図である。
【図5】この発明による太陽電池セルの製造方法におい
て、半導体基板を冷却する工程で用いられる冷却装置の
構成を示す概略図である。
【図6】この発明による太陽電池セルの製造方法におい
て、太陽電池セルの受光面にカバーガラスを接着する工
程で用いられるカバーガラス保持治具の平面図である。
【図7】従来の製造方法で製造された太陽電池セルを示
す正面図である。
【符号の説明】
1・・・太陽電池セル 4・・・受光面 9・・・カバーガラス 10・・・接着剤 31・・・カバーガラス保持治具 32・・・太陽電池セル保持治具 33・・・位置合わせ用ピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さが200μm以下の半導体基板を用
    いて製造される太陽電池セルの製造工程において、太陽
    電池セル本体を1回以上−70℃以下に冷却することに
    より反りを除去し、その後50℃から常温の範囲内で太
    陽電池セル本体を物理的に支持または保護できる支持板
    を太陽電池セル本体へ接着することを特徴とする太陽電
    池セルの製造方法。
  2. 【請求項2】 太陽電池セル本体の反りを除去する工程
    が、液体に太陽電池セル本体を浸すことによりなされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 液体が液体ヘリウム、液体ネオン、液体
    窒素または液体アルゴンのいずれかであることを特徴と
    する請求項2に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 【請求項4】 太陽電池セル本体の反りを除去する工程
    において、太陽電池セル本体を保持する保持部と、保持
    部を搬送可能な搬送部と、冷却部とを備えた冷却装置を
    使用し、太陽電池セル本体を保持する保持部を搬送部に
    より冷却部へ搬送して太陽電池セル本体を冷却すること
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 冷却装置の冷却部が液体の冷媒を収容す
    る槽であることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池
    セルの製造方法。
  6. 【請求項6】 冷却装置に乾燥部がさらに備えられ、乾
    燥部が冷却部の液体の冷媒によって冷却された太陽電池
    セル本体を常温に戻すことを特徴とする請求項5に記載
    の太陽電池セルの製造方法。
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