JP2000332267A - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いBSF効果を有するとともに、製造
工程の簡略化が図られた太陽電池及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 太陽電池は、PN接合が形成された半導
体基板と、半導体基板の裏面に形成されたマスク材と、
半導体基板の裏面に形成された裏面電極とを有し、マス
ク材は、PN接合の少なくとも一部を分離するとともに
裏面電極のバック・サーフェイス・フィールド(BS
F)構造を妨げない部位に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽電池とその
製造方法に関し、PN接合の形成を改良した太陽電池と
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に従って、従来の太陽電池の製造方
法の一例を説明する。ここでは、基板101が、不純物
濃度が3×1015から4×1016cm-3で、結晶軸が
(100)の主面をもつ、シリコン基板からなるp型半
導体基板が用いられている。
【0003】図8(a)において、まず、基板101の
受光面に光の反射を低減する「テクスチャ表面」を形成
するために、数%の水酸化ナトリウムを含む水溶液中に
イソプロピルアルコールを添加して80〜90℃の温度
でシリコン基板101を20〜30分間処理する。これ
により、基板101の受光面に多くの微細な凹凸が形成
される。次に、図8(b)において、リン化合物などの
拡散源および反射防止膜102を形成するための酸化チ
タン等を含む薬剤102aをP型半導体基板101の主
面にスピン法で塗布する。
【0004】次に、図8(c)において、900℃前後
の温度で数十分間熱処理を行い、約0.4ミクロンのn
+層103を形成すると同時に反射防止膜102を形成
する。これにより、基板101の主面のみならず、基板
101の側面及び裏面にも形成されたn+層103ある
いはn+層104が、P型半導体基板101との間にP
N接合を形成する。しかし、上記シリコン基板101の
全表面にn+層が形成されていると、この太陽電池に負
電極(n側)と正電極(p側)を形成する際に両電極の
間が短絡されて、太陽電池セルの良好な電気特性が得ら
れない。したがって、少なくともシリコン基板101の
裏面の不要なn+層104を除去し、それによってPN
接合を一方の電極から分離する必要がある。
【0005】そこで、次に図8(d)において、反射防
止膜102上に耐酸性のレジスト105を、例えばスク
リーン印刷法によって形成し、その後、フッ酸と硝酸の
混酸(HF:HNO3 =1:3)でエッチングすること
によって、基板101の側面及び裏面のn+層104を
除去する。次いで、図8(e)において、レジスト層1
05をトルエン、キシレン等の溶剤を用いて除去する。
【0006】図8(f)において、銀を含むペースト1
06aとアルミニウムを含むペースト107aをそれぞ
れ所定のパターンで印刷して乾燥した後、700〜80
0℃で熱処理する。このとき、アルミニウムとシリコン
が合金化してアルミ電極107が形成されるともに、こ
のアルミ電極107の裏側にp+層108が形成され
る。このp+層108は約5μmの厚みを有し、バック
・サーフェイス・フィールド(Back Surface Field、略
称BSF)と呼ばれる背面電界構造を形成する。このB
SF構造は、通常、p+層108、p型半導体基板10
1及びn+層103で形成されるp+pn+構造により、
+p接合付近で形成された電子を、そこでの内部電界
によって表面方向に引き戻して裏面におけるキャリアの
再結合を減少させるとともに、p+層が拡散ポテンシャ
ルを増大させて開放電圧を高める効果(以下、BSF効
果という)を生じる。
【0007】図8(g)において、反射防止膜102上
に、銀を含むペースト109aを所定のパターンで印刷
して乾燥した後、基板101を700〜800℃で熱処
理して表面銀電極109を形成する。このとき、表面銀
電極109は反射防止膜102を貫通してn+層103
とオーミック接続を形成する。次いで、図8(h)にお
いて、上記表面銀電極109および裏面銀電極106の
表面に、はんだ110を被覆して太陽電池が完成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した太陽電池を製
造するに際し、n+層104を除去するためにレジスト
印刷工程、エッチング工程、レジスト除去工程を必要と
し、太陽電池の製造コストが高くなるという問題があ
る。この問題の解決のために、特開平2−33980号
公報には、PN接合を形成する基板の裏面に予めマスク
材を形成しておくことにより、レジスト除去工程を不要
とする方法が記載されている。しかし、マスク材と裏面
のアルミ電極の「重なり部分」が大きいと、アルミ電極
を用いることによって得られるBSF効果が阻害される
という問題がある。
【0009】さらに、特開平7−135333号公報に
は、上記と同様にマスク材を形成するとともに、後でマ
スク材を除去する方法が記載されている。マスク材の除
去により、BSF効果を有効に利用できるが、このマス
ク材の除去工程は太陽電池の製造コストの低減を妨げる
要因となる。
【0010】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、高いBSF効果を有するとともに、
製造工程の簡略化が図られた太陽電池及びその製造方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、PN接
合が形成された半導体基板と、半導体基板の裏面に形成
されたマスク材と、半導体基板の裏面に形成された裏面
電極とを有し、マスク材は、PN接合の少なくとも一部
を分離するとともに裏面電極のBSF構造を妨げない部
位に形成されたことを特徴とする太陽電池が提供され
る。
【0012】すなわち、従来から、PN接合を基板の表
面に成膜する工程で、半導体基板の裏面を含めた全面に
PN接合が形成されると、形成された太陽電池の負極と
正極が短絡されて電気的特性が低下するため、基板の一
部の表面にマスク材を形成してPN接合を分離する手法
が用いられている。一方、PN接合と対向する基板の裏
面に裏面電極の形成と同時に、BSF構造を形成する手
法が従来から用いられている。この発明の太陽電池は、
マスク材と裏面電極の互いの位置関係の最適化を図るこ
とにより、マスク材によるPN接合の確実な分離と有効
なBSF構造の形成を保証するものである。
【0013】この発明における裏面電極のBSF構造と
は、基板の表面のPN接合及び裏面電極の不純物拡散に
よるp+層で形成されるp+pn+構造であり、このp+
+構造により、p+p接合付近で形成された電子を、そ
こでの内部電界によって表面方向に引き戻して裏面にお
けるキャリアの再結合を減少させるとともに、p+層が
拡散ポテンシャルを増大させて開放電圧を高める効果を
生じる。
【0014】この発明において、マスク材と裏面電極の
互いの位置関係には2つの条件があり、1つはマスク材
と裏面電極とが半導体基板の裏面で重ならないことであ
り、もう1つは、マスク材と裏面電極とが重なり部分を
有して形成されてもよいが、その場合には、両者の重な
り部分において、マスク材の厚みが0.1〜0.2μm
であること及び/またはマスク材の幅が2mmを超えな
いことである。
【0015】また、本発明によれば、半導体基板の一面
にチタンを含むドーパント液を塗布した後、熱処理を行
いPN接合と反射防止膜を同時に形成する工程と、チタ
ンを溶媒中に含むマスク材塗布液を半導体基板の裏面に
塗布してマスク材を形成する工程と、裏面電極を半導体
基板の裏面に形成する工程とを含む太陽電池の製造方法
において、マスク材を裏面電極と重ならない部位に形成
することを特徴とする太陽電池の製造方法が提供され
る。
【0016】この発明の太陽電池の製造は、具体的に
は、半導体基板の一主面に二酸化チタンを含むドーパン
ト液を塗布する一方、他主面にPN接合の形成を防止す
る少なくともチタン酸アルキルを溶媒中に含むマスク液
を塗布する工程、熱処理によって一主面にPN接合を形
成する工程、他主面に電気的に接続された裏面銀電極と
アルミ電極を形成する工程、一主面におけるPN接合上
に表面銀電極を形成する工程からなるものが挙げられ
る。
【0017】この発明の太陽電池の製造において、半導
体基板が丸形であれば、チタンを溶媒中に含むマスク液
を、スピンコータを用いて基板上の電極形成部位に重な
らないよう塗布してマスク材を形成することができる。
また、半導体基板が角形であれば、マスク液を用いて、
スクリーン印刷により基板上の電極形成部位に重ならな
いようマスク材を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例により説
明する。図1は、本発明の太陽電池の構成の一例を示
す。太陽電池20は、p型半導体基板1と、基板1の一
主面に形成された反射防止膜2及びn+層3と、n+層3
に接続された表面銀電極9と、基板1の裏面に形成され
た裏面銀電極6、アルミ電極7及びマスク材11と、基
板1中にアルミ電極7のアルミニウムが拡散して形成さ
れたp+層8と、各電極6、9を被覆するはんだ10と
から主に形成される。
【0019】p型半導体基板1は、結晶軸が(100)
のシリコン基板であり、具体的にはSi、SiC、Si
N、SiGe、SiOが使用できる。基板1の表面には
微細な凹凸、例えばピラミッド状の凸部群からなるテク
スチャを有する。裏面銀電極6及び表面銀電極9は、銀
及びアルミニウムを材料に用いて成膜により形成され、
スパッタリング法あるいは蒸着法等の成膜方法を用い
る。これらの電極には、銀と、アルミニウム、チタン、
クロム、モリブデン、タングステン及びニッケル等を単
独であるいはこれらを組み合わせて用いることができ
る。
【0020】アルミ電極7は、裏面銀電極6における銀
の使用量を低減するとともに、BSF構造を形成する。
この実施例におけるBSF構造は、p+層8、p型半導
体基板1及びn+層3で形成されるp+pn+構造によ
り、p+p接合付近で形成された電子を、そこでの内部
電界によって表面方向に引き戻して裏面におけるキャリ
アの再結合を減少させるとともに、p+層が拡散ポテン
シャルを増大させて開放電圧を高める効果(BSF効
果)を生じる構造をいう。マスク材11は、PN接合を
確実に分離するために、TiO2等の電気絶縁性を有す
る層からなる膜を形成する材料で構成されるのが好まし
い。
【0021】以下、太陽電池20の製造方法の一例を図
2を参照して説明する。図2(a)において、p型半導
体基板1を酸溶液あるいはアルカリ溶液で処理して、表
面のダメージ層を除去する。そして、p型半導体基板1
を80〜90℃の水酸化ナトリウム水溶液(数%の濃
度)に浸漬して20〜30分間処理し、p型半導体基板
1の表面(受光面)に図中の拡大図に示すような微細な
テクスチャを形成する。
【0022】次いで、図2(b)において、従来と同様
に、ノズル(図示せず)を介して基板1の中心に滴下さ
れたチタン酸アルキルを含むドーパント液2aをスピン
コータ(図示せず)によって基板1の表面に塗布する。
その際、裏面の周辺部にはチタン酸を含むマスク液11
aを同時に塗布する。このマスク液11aは、塗布後の
乾燥によりマスク材11を形成する塗液であって、その
一例としては、エタノール及びチタン酸イソプロピルを
体積比で20:3に混合した混合液である。上記のドー
パント液2aの塗布は、ノズルを介してドーパント液2
aを基板の中心に滴下することにより行われたのに対
し、マスク液11aの塗布は、ノズルを介して上記混合
液を基板1の周辺部に吹きつけることにより行われる。
【0023】次いで、図2(c)において、上記ドーパ
ント液2aおよびマスク液11aが塗布されたp型半導
体基板1を拡散炉で熱処理(900℃、15分)するこ
とによって、p型半導体基板1の表面にn+層3を形成
する。このとき、ドーパント液2aは、チタン酸アルキ
ルを含む溶液であるため、同時に、表面に反射防止膜2
が形成される。その際、p型半導体基板1の裏面におけ
るマスク液11aが塗布されていない領域にも薄いn+
層4が形成される。一方、p型半導体基板1の裏面のマ
スク材11が形成されている領域ではTiO2膜が形成
され、その膜の下にはn+層は形成されない。このよう
に、p型半導体基板において裏面の中心部には薄いn+
層4が形成されるが、表面のn+層3とは分離されてい
るため、太陽電池20の性能には影響を及ぼさない。
【0024】図2(d)において、p型半導体基板1の
裏面に、銀を含むペースト6aを所定のパターンで印
刷、乾燥し、次いでアルミニウムを含むペースト7aを
所定のパターンで印刷・乾燥した後、700〜800℃
の高温処理をして裏面銀電極6及びアルミ電極7を形成
する。このとき、p型半導体基板1中にアルミ電極7の
アルミニウムが拡散して合金化し、p+層8が形成さ
れ、前述したBSF構造を生じる。図2(e)におい
て、p型半導体基板1の表面の反射防止膜2上に、銀を
含むペースト9aを所定のパターンで印刷、乾燥した
後、700〜800℃で高温熱処理し、表面銀電極9を
形成する。上記の太陽電池を、約190℃のはんだ槽に
浸漬し、表面銀電極9および裏面銀電極6の表面を、は
んだ10で被覆することにより、図1に示した太陽電池
20が形成される。
【0025】上述のように、本実施例における太陽電池
20の製造方法においては、PN接合の形成時に、基板
1におけるマスク材11の裏側の部分にはn+層4が形
成されないため、PN接合の逆方向電流を低減でき、か
つアルミ電極7のBSF効果を低下させないため、高出
力の太陽電池20が得られる。また、マスク材11の除
去が不要であるため、太陽電池の製造工程の簡略化が実
現される。
【0026】この発明の太陽電池の製造において、図3
に示すように、半導体基板1が丸形である太陽電池40
の場合には、基板1裏面の周縁部にスピンナーを用い
て、上記と同様の組成からなるマスク液31aを塗布
し、その内側に乾燥したマスク材31と重ならないよう
にアルミ電極7を形成することができる。また、図4に
示すように、半導体基板1が角形である太陽電池60の
場合には、マスク液51aを用いて、スクリーン印刷に
より基板1上のアルミ電極7の形成部位に重ならないよ
うマスク材51を形成することができる。なお、図中の
10はともに、はんだである。
【0027】さらに、他の実施例により、この発明の太
陽電池を説明する。図5に示した太陽電池80は、p型
半導体基板1と、基板1の一主面に形成された反射防止
膜2及びn+層3と、n+層3に接続された表面銀電極9
と、基板1の裏面に形成された裏面銀電極6、アルミ電
極7及びマスク材71と、基板1中にアルミ電極7のア
ルミニウムが拡散して形成されたp+層8と、各電極
6、9を被覆するはんだ10とから主に形成される。
【0028】前記した実施例がマスク材11とアルミ電
極7が重ならないよう形成されたのに対し、この実施例
では、マスク材71とアルミ電極7が一部重なる場合の
実施形態を示す。すなわち、マスク材71は、図中の基
板1の裏面においてその両端辺に沿って各端辺から所定
の幅及び所定の厚みを有して前記と同様の手法で形成さ
れ、アルミ電極7がマスク材71と所定の幅の重なり部
分5を有してマスク材71を覆うように形成されてい
る。重なり部分5において、マスク材71は、その厚み
が0.1〜0.2μmの範囲にあり、その重なり幅が2
mmを超えないよう形成されている。このような最適化
のための条件設定がなされることにより、アルミ電極7
による有効なBSF構造が形成される。
【0029】上記の最適化のための条件として設定され
た諸数値の根拠を以下に説明する。図6は、マスク材の
厚みと逆方向電流の関係(図6a)及びマスク材の厚み
と開放電圧の関係(図6b)を実験により求めたもので
あり、ともにマスク材とアルミ電極との重なり幅は4m
mに設定されている。図6によれば、マスク材の厚みが
厚くなるとマスク効果が増して、逆方向電流は減少す
る。一方、開放電圧は、マスク材がアルミニウムの拡散
を阻害するため、BSF効果の減少によって、低下す
る。したがって、逆方向電流が低く、かつ高い開放電圧
を得るためには、マスク材の厚みを0.1〜0.2μm
の範囲に設定すればよいことがわかる。
【0030】図7は、マスク材及びアルミ電極の重なり
幅と開放電圧の関係を実験により求めたものであり、マ
スク材の厚みは0.4μmに設定されている。図7によ
れば、マスク材とアルミ電極の重なりが大きくなるとマ
スク材がアルミニウムの拡散を阻害するため、BSF効
果が減少し、開放電圧は低下する。したがって、マスク
材とアルミ電極の重なり幅が2mm以上になれば開放電
圧が低下し始めるため、開放電圧の低下を抑えて高いB
SF効果を得るためには、重なり幅を2mm以内に設定
すればよいことがわかる。
【0031】上記のように、図5に示した実施例におけ
る太陽電池80は、アルミ電極7がマスク材71と所定
の幅の重なり部分5を有してマスク材71を覆うように
形成されているが、重なり部分におけるマスク材71の
厚み及びその重なり幅5を最適化することにより、PN
接合の逆方向電流を低減でき、開放電圧の低下を抑え、
かつアルミ電極7のBSF効果を低下させないため、高
出力の太陽電池80が得られる。また、マスク材71の
除去が不要であるため、太陽電池の製造工程の簡略化が
実現される。
【0032】
【発明の効果】本発明では、マスク材と裏面電極の互い
の位置関係の最適化を図ることにより、マスク材による
PN接合の確実な分離と有効なBSF構造の形成が保証
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による太陽電池の概略断
面図。
【図2】図1の太陽電池の製造方法を工程順に説明する
ための概略断面図。
【図3】本発明の他の実施の形態による太陽電池の裏面
模式図。
【図4】本発明の他の実施の形態による太陽電池の裏面
模式図。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態による太陽電池
の概略断面図。
【図6】図5の太陽電池におけるマスク材の厚みと逆方
向電流の関係を示すグラフ(a)及びマスク材の厚みと
開放電圧の関係を示すグラフ(b)。
【図7】図5の太陽電池におけるマスク材及びアルミ電
極の重なり部分と、開放電圧の関係を示すグラフ。
【図8】従来の太陽電池の製造方法を工程順に説明する
ための概略断面図。
【符号の説明】
1 p型半導体基板 2 反射防止膜 3 n+層(受光面側) 4 n+層(裏面側) 5 重なり部分 6 裏面銀電極 7 アルミ電極 8 p+層 9 表面銀電極 10 はんだ 11 マスク材 31 マスク材 51 マスク材 71 マスク材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PN接合が形成された半導体基板と、半
    導体基板の裏面に形成されたマスク材と、半導体基板の
    裏面に形成された裏面電極とを有し、 マスク材は、PN接合の少なくとも一部を分離するとと
    もに裏面電極のバック・サーフェイス・フィールド構造
    を妨げない部位に形成されたことを特徴とする太陽電
    池。
  2. 【請求項2】 マスク材が、半導体基板の裏面で裏面電
    極と重ならない請求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 マスク材が、半導体基板の裏面で裏面電
    極の一部と重なって形成され、その重なり部分のマスク
    材の厚みが、0.1〜0.2μmである請求項1に記載
    の太陽電池。
  4. 【請求項4】 マスク材が、半導体基板の裏面で裏面電
    極の一部と重なって形成され、その重なり部分のマスク
    材の幅が2mmを超えない請求項1または3に記載の太
    陽電池。
  5. 【請求項5】 半導体基板の一面にチタンを含むドーパ
    ント液を塗布した後、熱処理を行いPN接合と反射防止
    膜を同時に形成する工程と、チタンを溶媒中に含むマス
    ク材塗布液を半導体基板の裏面に塗布してマスク材を形
    成する工程と、裏面電極を半導体基板の裏面に形成する
    工程とを含む太陽電池の製造方法において、 マスク材を裏面電極と重ならない部位に形成することを
    特徴とする太陽電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 マスク材を形成する工程が、スピンコー
    タを用いて丸形半導体基板上の裏面電極形成部位に重な
    らないよう形成する工程からなる請求項5に記載の太陽
    電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 マスク材を形成する工程が、スクリーン
    印刷により角形半導体基板上の裏面電極形成部位に重な
    らないよう形成する工程からなる請求項5に記載の太陽
    電池の製造方法。
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