JP2000330365A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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JP2000330365A
JP2000330365A JP11136352A JP13635299A JP2000330365A JP 2000330365 A JP2000330365 A JP 2000330365A JP 11136352 A JP11136352 A JP 11136352A JP 13635299 A JP13635299 A JP 13635299A JP 2000330365 A JP2000330365 A JP 2000330365A
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developing
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image
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Minoru Sato
実 佐藤
Takao Nakagawa
貴夫 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像装置において、攪拌部材の弾性シートの
変形による、トナーの搬送不良を防止する。 【解決手段】 現像装置208のトナー容器131内に
トナーを収納する。攪拌部材5の矢印方向(時計回り)
の回転によって、弾性シート3により、トナー109を
現像スリーブ105に向けて搬送する。弾性シート3を
ポリフェニレンサルファイドによって形成することで、
過酷環境下(例えば、高温高湿や長期間放置等)での弾
性シート3の不要な変形を抑制することができるので、
トナー容器131内のトナー109の多少にかかわら
ず、トナー109を良好に現像ローラ105に供給する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、レーザプリンタ等に用いられる現像装置、プロセ
スカートリッジ、及びこれを備えた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来の現像装置208の縦断面
図を示す。同図に示す現像装置は、トナー容器(現像剤
収納容器)131と、現像容器104と、現像スリーブ
105と、弾性ブレード107aと、攪拌部材132と
を備えている。
【0003】トナー容器131に収納されたトナー10
9は、攪拌部材132の矢印方向(時計回り)の回転に
よって現像容器104側に供給される。供給されたトナ
ー109は、矢印R1方向に回転する現像スリーブ10
5の表面に薄層担持され、さらに弾性ブレード107a
によって層厚が規制された後、感光ドラム(不図示)に
対向する現像位置に搬送され、ここで、感光ドラム上の
静電潜像に付着されて静電潜像をトナー像として現像す
る。
【0004】上述の攪拌部材は、132は、剛体で形成
された棒状の攪拌支持部材133に、長方形状の弾性シ
ート134の長辺の一辺を固定して形成したものであ
り、攪拌支持部材133の回転軸を中心に矢印R2方向
に回転する。攪拌部材132をこのように構成した主な
目的は、以下の2点である。トナー容器131内のト
ナー量が多いとき(トナー量大時)はトナー109の現
像容器104へのトナー109の供給過剰を防ぐ。ト
ナー容器131内のトナー量が少ないとき(トナー量小
時)はトナー容器131底面に溜まったトナー109を
確実に現像容器104へ送る。
【0005】この目的のため、一般に弾性シート134
の材料として用いられているポリエチレンテレフタレー
ト(PET)の厚みtを以下の挙動を示すように選定
し、t=0.1としていた。図8と図9は、攪拌部材1
32の動きを説明した図であり、図8は、耐久初期の状
態で、トナー109が大量にトナー容器131内に入っ
ているため、トナー容器131内のトナー109からの
負荷により、弾性シート部材134が後方に曲がって攪
拌径141が小さくなり、現像スリーブ105側へのト
ナー109の供給が抑えられている。一方、図9は、ト
ナー109が少なくなったときの状態で、トナー109
による負荷が軽減されたため、弾性シート134がほぼ
元の状態に戻って核半径140が大きくなり、トナー容
器131底部のトナー109を搬出することが可能とな
る。
【0006】また、図10に別の従来例を示す。例えば
自由長(長さ)の異なる2枚の弾性シート135、13
6を重ね合わせて同様の目的を達成するものである。な
お、3枚以上とすることもできる。
【0007】上述の攪拌部材132の駆動方法は、例え
ば現像スリーブ105の駆動源(不図示)からのギヤ列
で適当な回転速度に減速するのが一般的である。
【0008】上述の現像装置208は、画像形成装置本
体に対して着脱自在なプロセスカートリッジに一体的に
組み込まれて、画像形成装置本体に対してプロセスカー
トリッジとともに装着されるものがよく知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来例
に基づき、攪拌部材がトナー容器内のトナーをさらに良
好に攪拌できるようにした現像装置、プロセスカートリ
ッジ、これを備えた画像形成装置を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1に係る本発明は、現像剤を収容する現像容
器と、該現像容器内の現像剤を攪拌するとともに現像ロ
ーラに向けて搬送する攪拌部材とを備えた現像装置にお
いて、前記攪拌部材は、長手方向に向けた回転軸を有す
る棒状の攪拌支持部材と、板状に形成されて基端部を前
記攪拌支持部材に固定された弾性シートと、を備え、該
弾性シートが、ポリフェニレンサルファイドによって形
成されたシート材によって構成されている、ことを特徴
とする。
【0011】請求項2に係る本発明は、請求項1の現像
装置において、前記弾性シートが、ポリフェニレンサル
ファイドによって形成された複数枚のシート材を重ねて
構成されている、ことを特徴とする。
【0012】請求項3に係る本発明は、請求項1の現像
装置において、前記弾性シートが、ポリフェニレンサル
ファイドによって形成された少なくとも1枚のシート材
と、他部材で形成されたシート材とによって構成され、
これらシート材における前記基端部と反対の先端部の自
由長について、前記ポリフェニレンサルファイドのシー
ト材が最長である、ことを特徴とする。
【0013】請求項4に係る本発明は、画像形成装置本
体に装着される着脱自在のプロセスカートリッジにおい
て、前記請求項1、2、又は3に記載の現像装置が一体
的に組み込まれている、ことを特徴とする。
【0014】請求項5に係る本発明は、像担持体と、該
像担持体表面を一様に帯電する帯電装置と、帯電後の前
記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光装置
と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として
現像する現像装置を、前記像担持体上のトナー像を転写
材に転写する転写装置と、を備えた画像形成装置におい
て、前記現像装置が、請求項1、2、3、又は4に記載
の現像装置である、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】〈実施の形態1〉図5に、本発明に係るプ
ロセスカートリッジPCを備えた画像形成装置の一例を
示す。同図は、レーザビームプリンタの概略構成を示す
縦断面図である。なお、本発明に係る現像装置208
は、上述のプロセスカートリッジPCに組み込まれてい
る。なお、以下の説明では、現像剤が1成分の現像剤、
したがって、現像剤そのものがトナーである場合につい
て説明する。
【0017】同図に示す画像形成装置において、符号1
01はプリエンジンとしての画像形成装置本体である。
111は像担持体であるドラム型の電子写真感光体(以
下「感光ドラム」という。)であり、その軸を中心とし
て矢印方向(時計回り)に所定の周速(プロセススピー
ド)で回転駆動される。感光ドラム111は、帯電装置
である帯電ローラ103によってその表面を所定の極性
・所定の電位に一様に帯電された後、露光装置102に
よる光照射により静電潜像が形成される。
【0018】現像装置208は、図7に示すように現像
スリーブ(現像ローラ)105の両端部にコロ209が
設けられており、これらコロ209が感光ドラム111
に接触することにより、現像スリーブ105と感光ドラ
ム111との間に所定の間隔をもたせている。現像スリ
ーブ105は感光ドラムギヤ211より駆動を現像スリ
ーブギヤ212に受けて回転を行い、現像スリーブ10
5上にコートされたトナー109は、摺動接点(不図
示)を介して現像スリーブ105に現像バイアスが印加
されると同時に現像領域中において感光ドラム111上
に飛翔し、感光ドラム111上に形成されている静電潜
像に付着されて静電潜像をトナー像として現像(可視
化)する。上述の現像バイアスは、画像形成装置を駆動
するための電源、及び画像形成するためのバイアスを供
給するための高圧回路を備えたエンジン制御部(不図
示)により、感光ドラム111と現像スリーブ105と
の間に直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアス
として与えられる。トナー109により可視化された感
光ドラム111上のトナー像は、図5に示す転写ローラ
(転写装置)110により転写材114に転写される。
転写材114は給紙カセット117に収納されており、
給紙ローラ116で給紙され、レジストローラ124に
より感光ドラム111上のトナー像と同期がとられて転
写ローラ110に送られる。転写ローラ110により転
写材114に転写されたトナー像は転写材114ととも
に定着装置115に搬送され、ここで加熱・加圧を受け
て転写材114表面に定着されて記録画像となる。一
方、転写材114に転写されずに感光ドラム111上に
残ったトナー109はクリーニング装置112内のクリ
ーニングブレード113により除去される。トナー10
9を除去された感光ドラム111表面は再び帯電ローラ
103によって帯電され、上述の工程を繰り返す。
【0019】つづいて、図6を参照して現像装置208
について詳述する。現像装置208はトナー109の攪
拌部材5を含むトナー容器(現像剤収納容器)131と
現像スリーブ105をを含む現像容器104とが一体に
結合されている。現像スリーブ105はアルミニムやス
テンレススチールのパイプから形成された現像剤担持体
としての非磁性のスリーブであり、その中には、磁極
N、磁極Sが交互に複数個形成されたマグネットロール
106が固定的に配設されている。現像スリーブ105
の表面は、所望量のトナーが搬送できるよう、適切な表
面粗さに加工されている。現像スリーブ105上の位置
には、現像剤規制部材として、例えばウレタンゴムやシ
リコーンゴム等の弾性ブレード107aが支持板金10
7bに固定されたものが、現像スリーブ105に対して
所定の圧力で当接されている。磁力により現像スリーブ
105に引き付けられたトナー109は、現像スリーブ
105上にて搬送されることによる摩擦帯電、及び弾性
ブレード107a部で適量が規制された後、現像スリー
ブ105と弾性ブレード107a間で摺擦されての摩擦
帯電で、適切な電荷を与えられて現像領域へと搬送され
る。
【0020】このような現像装置208におけるトナー
残量検知の手段としては、現像スリーブ105に対して
平行に配置されたアンテナ部材108により、現像スリ
ーブ−アンテナ間のトナー量によるインピーダンス変化
を利用し、交流電源118によりアンテナ部材108に
誘起される電流変化を検知してトナー残量を推定してい
る。現像バイアスは、交流電源118と直流電源119
とによる、交流バイアスと直流バイアスとを重畳させた
ものである。この現像バイアスが、前述のように現像ス
リーブ105に印加される。誘起電流検知手段は、図中
120〜123の部材からなる。120は、トナーが無
い状態と同等の静電容量を持つコンデンサで、この容量
とアンテナ部材108から検出された静電容量とを、そ
れぞれダイオード121、122を介した後、コンパレ
ータ123で比較することでトナー有無を判断する。
【0021】上述のトナー残量検知を行う場合、現像容
器104内部の長手方向に配置されたアンテナ部材10
8は、トナーの動きを妨げる作用をもたらす場合があ
る。特にアンテナ部材108の下部は、現像容器104
下部とアンテナ部材108の間にトナーの壁が形成され
やすいため、攪拌部材130を設け、トナーをほぐしな
がら、現像スリーブ105へのトナー供給をスムーズに
する方法が用いられている。
【0022】また、トナー容器131から現像容器10
4へトナー109を供給、攪拌する攪拌部材5は、剛体
からなる棒状の攪拌支持部材2に、長方形状の弾性シー
ト3の一方の長辺を固定して構成されており、攪拌支持
部材2の軸に設けられた回転軸を中心に回転する。攪拌
部材5の主な目的は、前述のように、 トナー容器131内のトナー量が多いとき(トナー量
大時)はトナー109の現像容器104へのトナー10
9の供給過剰を防ぎ、 トナー容器131内のトナー量が少ないとき(トナー
量小時)はトナー容器131底面に溜まったトナー10
9を確実に現像容器104へ送る、ことにある。
【0023】本発明においては、現像装置208を高温
条件下で使用した場合や、画像形成(プリント)後に弾
性シート3が湾曲した状態で長時間放置された場合(図
11参照)においても、上述の、の目的を十分に達
成できるように、現像装置208を構成した。以下、具
体的に説明する。
【0024】現像装置208において、現像スリーブ1
05は、直径16mmの非磁性アルミスリーブで、トナー
の搬送及びトリボ付与を行うために表面が導電性粒子を
含有する樹脂層でコートされており、その表面の表面粗
さはJIS規格のRaで、通常、平均0.4〜3.5μ
mであり、本実施の形態では平均Raが0.95μmの
ものを用いた。現像スリーブ105内には4極のマグネ
ットロール106が配置されている。現像剤規制部材と
しての弾性ブレード107aは、JIS硬度40゜程度
のシリコーンゴムを板状に形成したものを使用し、現像
スリーブ105に対して当接力が20〜40gf/cm(現
像スリーブ105長手方向についての1cm当たりの当接
荷重)となるように当接させた。
【0025】トナーは負帯電性磁極一成分トナーが用い
られる。成分としては、結着樹脂としてスチレンn−ブ
チルアクリレート共重合体100重量部に、磁性粒子8
0重量部、モノアゾ系鉄錯体の負荷電制御剤2部、ワッ
クスとして低分子量ポリプロピレン3部を、140℃に
加熱された2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却し
た混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェッ
トミルで微粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級して、
重量平均径5.0μmの分級粉を得る。平均粒径5.0
μmの分級品に疎水性シリカの微粉体1.0重量部をヘ
ンシェルミキサーで混合し、現像剤を得る。そして、重
量平均粒径が3.5〜7.0μmの範囲(主に6μm程
度)のものが用いられる。なお、以上の構成の現像装置
208においては、現像スリーブ105上のトナーのコ
ート量は、0.5〜2.0mg/cm2 程度になる。
【0026】なお、現像スリーブ105に印加される現
像バイアスは、例えば感光ドラム111と現像スリーブ
105間のギャップが300μm程度であった場合、直
流電圧:−500V、交流電圧:矩形波VPP=1600
V、周波数2200Hzを印加する。これにより、感光ド
ラム111の表面電位は、VD =−600Vになり、露
光装置102による光照射部分の電位はV1 =−150
Vとなる。このV1 部に上述のトナーを付着させて反転
現像する。
【0027】次に、攪拌部材5について詳述する。
【0028】図2は、攪拌部材5の詳細を示す斜視図で
ある。同図に示すように、攪拌部材5は、剛体で形成さ
れた棒状の攪拌支持部材2に、長方形状の弾性シート3
の一方の長辺を基端部として固定して構成したものであ
り、他方の長辺は先端部として自由端となっている。攪
拌支持部材2の軸に設けられた回転軸4を中心として、
矢印方向に回転する。弾性シート3の素材は、本実施の
形態では、高温環境及びクリープに対して寸法変化の少
ないポリフェニレンサルファロイド(PPS)を使用し
ている。
【0029】耐久初期の状態では、弾性シート3は、図
8に示る従来例の弾性シート134と同じ挙動を示す。
トナー109が大量にトナー容器131内にあり、トナ
ー容器131内のトナー109からの負荷により、弾性
シート3が後方に曲がり、現像スリーブ105側へのト
ナー109の供給が抑えられている。一方、図1に示す
耐久後半の、トナー109が少なくなったときの状態で
は、トナー109による負荷が軽減されるため、弾性シ
ート3がほぼ元の状態に戻り、トナー容器131の底部
のトナー109を搬出することが可能となる。
【0030】なお、弾性シート3の曲がり方を観察する
と、変形がなく平面状の状態での攪拌径36mmであるの
に対して、トナー109による負荷で最も曲がったとき
の攪拌径は、PPSの厚みtがt=100μmの場合、
28mm前後(約80%)である。これは従来例で述べた
厚みtがt=100μmのPETの弾性シート134と
同様の挙動である。材料の特性としても画像形成装置の
使用条件である10℃〜35℃前後では一般的にPPS
とPETのヤング率は同じような特性を示すことが知ら
れている。
【0031】本実施の形態で使用した、PPSの弾性シ
ート3によると、C長期高温条件下で使用された場合、
又は、画像形成(プリント)後、画像形成装置本体10
1の電源を切り、長期間そのままプロセスカートリッジ
PCを画像形成装置本体から取り出したり、画像形成装
置を移動したりせずに放置された場合で、かつ弾性シー
ト3の位相がトナー109中に位置した場合における保
管後に、弾性シート3を用いたときの耐久後半でも、弾
性シート3は、図1に示す状態でトナー容器131底部
のトナー109を良好に搬送することが可能となった。
【0032】保管条件を以下のように設定して実験を行
った。
【0033】弾性シート3として、厚みt=100μm
のPPSを使用した。トナー容器131内のトナー10
9中に弾性シート3を回転させ、攪拌トルクが最大とな
る位相に弾性シート3を停止させその位置に固定し、ト
ナー容器131に振動をあたえないようにし、加速試験
として、温度40℃、湿度95%RHで1ヶ月の保管を
行った。
【0034】その結果、弾性シート3は保管前に最大の
攪拌径が36mmであったものが、保管後の攪拌径が約3
5mmとなり、変形量は微少であった。その耐久試験の結
果は前述の通りである。
【0035】また、比較のために弾性シートを従来例と
同じ、厚みt=100μmのPETで行った結果、保管
後の攪拌径は28〜30mmとなり、耐久後半では図11
に示すようにトナー搬送ができなくなっていた。この結
果より、PETに対するPPSのクリープ特性の優位性
を確認することができた。
【0036】また、材料のクリープ特性において、PP
Sは同一引張応力付与時は、PETの延びの50%以下
になることが知られており、長期保管時や、高温下での
使用でも初期の特性をほぼ維持できることが裏付けられ
る。
【0037】以上により、初期で、現像装置208のト
ナー容器131内のトナー109の量が多いときにはト
ナー109の搬送能力を弱め、耐久後半の搬送能力が求
められるときには、十分な搬送能力を得ることができ、
かつ、長期保管時や、高温下での使用でも初期の特性を
維持できることができる。
【0038】〈実施の形態2〉図3、図4に実施の形態
2を示す。本実施の形態においては、攪拌部材5の弾性
シートを、2枚のシート材6、7を重ねて構成してい
る。このような構成によっても、初期状態のトナー量大
時には攪拌径を小さくして、耐久後半のトナー量小時に
は攪拌径を大きくすることが可能である。
【0039】具体的には、PETで形成されるシート材
6はバックアップの役割を持ち、PPSで形成されるシ
ート材7は実際の攪拌径9を規定している。シート材6
は初期状態のトナー量大時のトナー109の供給量に応
じて自由長(長さ)が決定され、ほぼシート材7の1/
2〜1/3の自由長が望ましい。2枚のシート材6、7
の挙動を説明する。
【0040】図3に示す耐久初期状態ではシート材7の
攪拌径は、シート材6のトナーなしでの攪拌径8よりも
大きく、シート材7のトナーなしでの攪拌径9よりも小
さい攪拌径10となる。耐久後半のトナー量小時では、
トナー109の抵抗がほとんどなく、シート材7のトナ
ー109の攪拌径9とほぼ同じになる。
【0041】高温高湿条件下で長期にわたって使用され
た場合、又は、画像形成(プリント)後、画像形成装置
本体101の電源を切って、長期間そのままプロセスカ
ートリッジPCを画像形成装置本体101から取り出し
たり、画像形成装置本体101を移動したりせずに放置
された場合でも、シート材7がPPSで形成さているこ
とにより、クリープ変形はほとんど発生せず、初期の特
性を維持することが可能である。
【0042】実験の一例として、シート材7の攪拌径を
23.5mm、シート材6の攪拌径を9.5mmに設定し
て、トナー量大時に攪拌部材5を回転させ、図3の状態
(シート材7がシート材6の先端付近で曲がった状態)
のまま高温高湿(45℃、95%)環境に30日間放置
した。その後、常温常湿(23℃、60%)環境に戻
し、トナー109を抜いて攪拌部材5を取り出してシー
ト材7の攪拌径を確認したところ、シート材7がPPS
の場合、攪拌径が22.5mmになった。クリープ量は1
mm(=23.5−22.5)である。一方、シート材6
及びシート材7がPETの場合、攪拌径が17mmとな
り、クリープ量は6.5mm(=23.5−17)であっ
た。この実験によっても、PPSの方がPETより優位
であるということが確認できた。
【0043】上述の攪拌部材5の弾性シートを構成する
際のシートの重ね合わせの枚数は2枚に限らず、3枚以
上の複数枚とすることもできる。この場合、シートのう
ち自由長が最大のものをPPSで形成すればよい。この
場合も、上述の2枚の場合とほぼ同等の効果をあげるこ
とができる。
【0044】上述の実施の形態1、2においては、図5
に示すように、現像装置208は、プロセスカートリッ
ジPCに組み込まれている。すなわち、同図に示す画像
形成装置では、感光ドラム111と帯電ローラ103と
現像装置208と、クリーニング装置112とを一体的
にしてプロセスカートリッジPCを構成している。
【0045】なお、本発明におけるプロセスカートリッ
ジPCは、少なくとも現像装置208を有するものであ
れば十分であり、プロセスカートリッジPCが他の部材
に有するか否かについては任意である。
【0046】なお、本発明に係る現像装置208は、上
述のようにプロセスカートリッジPCに組み込まれてい
る必要はなく、現像装置208単独で、感光ドラムの周
囲に配設するものであってもよいのはもちろんである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
現像剤収納容器内に配設された攪拌部材の弾性シート
を、クリープ特性に優れたポリフェニレンサルファイド
によって形成することで、過酷環境下(例えば、高温高
湿や長期間放置等)での弾性シートの不要な変形を抑制
することができるので、現像剤容器内の現像剤量の多少
にかかわらず、現像剤をさらに良好に攪拌し現像ローラ
に向けて搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における、トナー量小時の攪拌部
材の動作を説明する図。
【図2】実施の形態1の攪拌部材の構成を示す斜視図。
【図3】実施の形態2における、トナー量大時の攪拌部
材の動作を説明する図。
【図4】実施の形態2における、トナー量小時の攪拌部
材の動作を説明する図。
【図5】画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図6】実施の形態1の定着装置の構成を示す縦断面
図。
【図7】現像スリーブと感光ドラムとの位置関係を示す
図。
【図8】従来の、トナー量大時の攪拌部材の動作を説明
する図。
【図9】従来の、トナー量小時の攪拌部材の動作を説明
する図。
【図10】他の従来の攪拌部材の構成を示す縦断面図。
【図11】従来の攪拌部材の弾性シートが変形したよう
すを示す図。
【符号の説明】
2 攪拌支持部材 3 弾性シート 4 回転軸 5 攪拌部材 6、7 シート材 101 画像形成装置本体 102 露光装置 103 帯電装置(帯電ローラ) 105 現像ローラ(現像スリーブ) 109 現像剤(トナー) 110 転写装置(転写ローラ) 111 像担持体(感光ドラム) 112 クリーニング装置 131 現像剤収納容器(トナー容器) 208 現像装置 PC プロセスカートリッジ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収容する現像前記収納容器と、
    該現像材収納容器内の現像剤を攪拌するとともに現像ロ
    ーラに向けて搬送する攪拌部材とを備えた現像装置にお
    いて、 前記攪拌部材は、長手方向に向けた回転軸を有する棒状
    の攪拌支持部材と、 板状に形成されて基端部を前記攪拌支持部材に固定され
    た弾性シートと、を備え、 該弾性シートが、ポリフェニレンサルファイドによって
    形成されたシート材によって構成されている、 ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性シートが、ポリフェニレンサル
    ファイドによって形成された複数枚のシート材を重ねて
    構成されている、 ことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性シートが、ポリフェニレンサル
    ファイドによって形成された少なくとも1枚のシート材
    と、他部材で形成されたシート材とによって構成され、 これらシート材における前記基端部と反対の先端部の自
    由長について、前記ポリフェニレンサルファイドのシー
    ト材が最長である、 ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 画像形成装置本体に装着される着脱自在
    のプロセスカートリッジにおいて、 前記請求項1、2、又は3に記載の現像装置が一体的に
    組み込まれている、 ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 像担持体と、該像担持体表面を一様に帯
    電する帯電装置と、帯電後の前記像担持体表面を露光し
    て静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像にトナ
    ーを付着させてトナー像として現像する現像装置を、前
    記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置
    と、を備えた画像形成装置において、 前記現像装置が、請求項1、2、3、又は4に記載の現
    像装置である、 ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7904004B2 (en) 2006-06-02 2011-03-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Powder supplying device, method of filling powder into powder supply device, and method of reusing powder supplying device
US8326185B2 (en) 2008-07-31 2012-12-04 Canon Kabushiki Kaisha Developing device having stirring portion with a sweeping edge to carry developer

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