JP2000194193A - 現像装置、プロセスカ―トリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカ―トリッジ、及び画像形成装置

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JP2000194193A
JP2000194193A JP11109993A JP10999399A JP2000194193A JP 2000194193 A JP2000194193 A JP 2000194193A JP 11109993 A JP11109993 A JP 11109993A JP 10999399 A JP10999399 A JP 10999399A JP 2000194193 A JP2000194193 A JP 2000194193A
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toner
elastic sheet
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developing
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Takao Nakagawa
貴夫 中川
Atsushi Numagami
敦 沼上
Hideki Matsumoto
英樹 松本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 「使用初期状態」の画像濃度低下を防止し、
「使用終了近傍状態」の「抜け」等の画像不良を防止す
る。 【解決手段】 現像容器内に配置されてトナーを現像ス
リーブに向けて搬送するトナー搬送部材1を、剛体棒1
aに、弾性シート1bの基端部Aを固定し、先端部Bを
自由端として構成する。弾性シート1bの厚みを基端部
Aから先端部Bにかけて漸減させる。これにより、現像
容器内にトナーが多い「使用初期状態」におけるトナー
搬送力を小さくして画像濃度低下を防止し、トナーが少
ない「使用終了近傍状態」におけるトナー搬送力を大き
くして「抜け」等の画像不良を防止することができ、常
に安定した濃度の画像を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式の画像
形成に用いられる、現像装置、プロセスカートリッジ、
及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置の現像装置にお
いて、従来一般的に使用されている現像剤搬送部材の例
を2つ、それぞれ図10(a)、(b)、図11
(a)、(b)に示す。なお、(a)はいずれも現像剤
搬送部材を単体としてほぼ正面から見た図であり、
(b)は現像容器内に配設された状態の側方から見た縦
断面図である。
【0003】現像剤搬送部材1は、現像剤(以下適宜
「トナー」という。)を収納する現像容器104内に配
設されており、矢印方向に回転することで、現像剤を図
10(b)、図11(b)中の左方の、現像スリーブや
規制ブレードのある現像領域(いずれも不図示)に向け
て搬送する。また、搬送と同時に攪拌して現像剤をほぐ
すことも行う。
【0004】図10に示す、棒部材をクランク状に屈曲
させて構成した現像剤搬送部材1は、トナーの搬送能力
はそれ程高くなく、図10(b)に示すように内部のト
ナーを現像領域に比較的容易に送り込むことができる形
状の現像容器104、すなわち重力のみでもある程度送
り込める形状の現像容器104に使用されることが多
い。
【0005】一方、図11(a)に示す、回転軸中心部
の剛体1aに弾性シート1gの基端部Aを固定して構成
した現像剤搬送部材1は、トナー搬送能力が非常に優れ
ており、図11(b)に示すように内部のトナーを容易
には現像領域に送り込めないような形状の現像容器10
4、すなわち重力のみではほとんど送り込めない形状の
現像容器104に使用されることが多い。この場合、ト
ナーを確実に搬送することが必須であるため、曲げ強度
の比較的強い弾性シートを用いることが多い。図11
(b)の現像容器104は、現像容器104中のトナー
の自重が現像領域にかからない等メリットもあるが、現
像容器104が大きくなってしまうため最近では多く用
いられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、レーザビームを使用して画像を形成するレーザビー
ムプリンタ等においては、1ドット再現性を高める高画
質化を目的としての「現像剤の小粒径化」、及び「プロ
セススピードの高速化」が進むにつれ、現像器の使用初
期状態(現像容器内に多くのトナーが存在するとき)に
特に画像濃度が薄くなる傾向が見られるようになってき
た。
【0007】本出願人らの検討によれば、この濃度低下
の原因は、使用初期状態では、現像容器104内のトナ
ー中の比較的粒径の小さなものが現像スリーブ近傍に集
まる傾向があり、これによって現像スリーブ上にコート
されたトナーのトリボ分布がブロード化(現像するのに
最適なトリボを持ったトナーの割合が減少する)し、現
像能力が低下していることがわかった。そして、小さい
粒径のトナーの存在が問題となるため、使用初期状態に
限らず、一般に、トナーの中心粒径が小さくなる程、顕
著に現れる現象でもある。
【0008】また、この現象は、トナー消費が少ないパ
ターンを印字し続ける程顕著になるということもわかっ
た。例えばベタ白を続けて印字した直後のベタ黒はより
薄くなる。これはトナー消費が少ない程、現像スリーブ
近傍の微粉量が増加していくためである。
【0009】さらに、この現象は、プロセススピードの
高速化に伴いさらに顕著になることがわかった。これは
プロセススピードのアップにより単位面積当たりの現像
時間が短くなるためであると考えられる。
【0010】「現像剤の小粒径化」及び「プロセススピ
ードの高速化」が進んだ場合でも濃度低下の問題を防止
する手段として、まずトナーの粒径を揃える(微粉側を
製造時にカットする)ことが考えられるが、トナー製造
時の歩留まりが非常に悪化し、高コストを招くため、現
実的な手段にはなり得ない。
【0011】そこで、現像容器内のトナー中の微粉が現
像スリーブ近傍に集まるのを極力防止するために、現像
容器内の新しいトナーが大量に現像領域内の現像スリー
ブ近傍に運びこまれないようにする方法が考えられる。
【0012】その方法の一つとして現像領域へのトナー
の搬送能力を低くする方法がある。
【0013】搬送能力を低くした場合、上述の問題は回
避できることがわかったが、現像容器内にトナーが残っ
ていても現像領域内の現像スリーブ近傍にはトナーが無
く、画像に「抜け」が生じてしまったり、十分に現像領
域にトナーを送り込めなく、現像領域近傍でのトナー残
量が長手方向(現像スリーブの軸方向)で不均一な状
態、例えば中央部にはトナーがたくさん残っているが、
両端部には少ないような状態になりやすい。
【0014】このような状態になると全体のトナー量と
しては充分に残っていても、局所的にはトナー残量が少
ないため、その部分の現像スリーブや規制ブレードの近
傍に存在するトナーの劣化、画質的にはトナー劣化に伴
う「濃度低下」やトナー不足による「抜け」等の画像不
良が発生しやすい状態となる。
【0015】以上のように「搬送能力」を弱めると、
「使用初期状態」の画像濃度低下には効果があるが、
「使用終了近傍状態」(現像容器内の現像剤量が少ない
とき)で画像上の不具合が発生してしまう可能性が高ま
る。
【0016】これを回避するためにはユーザによって現
像容器内のトナーを常に現像領域に送り込んでもらった
り、トナー残量が長手方向で不均一にならないように現
像容器自身を振動させるような必要が生じてしまうが、
ユーザビリティーの観点等から現実的ではない。
【0017】さらに、前述の従来例によると以下のよう
な問題もあった。
【0018】画像形成終了後、画像形成装置本体の電源
をOFFすると、現像剤搬送部材1の回転が停止される
が、このとき、弾性シート1gが図11(b)に示すよ
うにトナー中において湾曲した状態で停止される場合が
ある。この場合、弾性シート1gは、この湾曲状態で長
期間にわたって放置されると、クリープ変形が発生し、
次に使用するときにその回転半径が小さくなってしま
う。このため、トナー量が少なくなったときに、弾性シ
ート1gの先端が現像容器の底部にあるトナーに届か
ず、このトナーを搬送することができないという問題で
ある。なお、上述のような弾性シート1gのクリープ変
形、及びこれに起因する問題は、現像装置が高温環境下
で使用された場合にも発生する。このクリープ変形によ
るトナー搬送不良の問題は、「使用終了近傍状態」にお
いて「搬送能力」が低いと言い換えることができる。
【0019】以上から、現像剤搬送部材の作用として
は、「使用初期状態」においては「搬送能力」が低く、
かつ「使用終了近傍状態」においては「搬送能力」が高
いことが好適であるといえる。
【0020】本発明は、上述事情に鑑みてなされたもの
であり、使用初期状態における濃度低下、及び使用終了
近傍状態における濃度低下や抜けを防止するようにした
現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置を
提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明は、現像剤を収納する現像容器と、
該現像容器の開口部に配置され現像剤を表面に担持して
現像位置に搬送する現像剤担持体と、前記現像容器内に
配置され該現像剤容器内の現像剤を前記現像剤担持体に
向けて搬送する現像剤搬送部材と、を備えた現像装置に
おいて、前記現像剤搬送部材は、前記現像容器内の現像
剤の量に応じて現像剤を前記現像剤担持体に向けて搬送
する搬送力が変化するとともに、前記現像容器内に存在
する現像剤の量が少ない程、前記搬送力が大きくなる、
ことを特徴とする。
【0022】請求項2の発明は、請求項1の現像装置に
おいて、前記現像剤搬送部材は、前記現像剤担持体の回
転軸とほぼ平行な回転軸を中心にして回転する部材であ
る、ことを特徴とする。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の現像装置に
おいて、前記現像剤搬送部材は、前記回転軸と一体の剛
体と、基端部が前記剛体に固定されるとともに先端部が
自由端の弾性シートと、を有し、該弾性シートが、前記
基端部と前記先端部とで曲げ強度が異なる、ことを特徴
とする。
【0024】請求項4の発明は、請求項3の現像装置に
おいて、前記弾性シートは、前記基端部の厚みよりも前
記先端部の厚みの方が薄い、ことを特徴とする。
【0025】請求項5の発明は、請求項4の現像装置に
おいて、前記弾性シートは、前記基端部から前記先端部
にかけて厚みが漸減する、ことを特徴とする。
【0026】請求項6の発明は、請求項4の現像装置に
おいて、前記弾性シートは、複数枚のシート材を重ねて
形成されており、前記現像剤搬送部材の回転方向におけ
る上流側のシート材は、下流側のシート材よりも径方向
長さが短い、ことを特徴とする。
【0027】請求項7の発明は、請求項2の現像装置に
おいて、前記現像剤搬送部材は、前記回転軸と一体の剛
体と、基端部が前記剛体に固定されるとともに先端部が
自由端の弾性シートと、を有し、該弾性シートは、前記
基端部に対する前記先端部の屈曲を可能とする屈曲部を
有する、ことを特徴とする。
【0028】請求項8の発明は、請求項7の現像装置に
おいて、前記屈曲部は、前記基端部と前記先端部との間
において前記回転軸に沿って設けた、局所的に曲げ強度
の低い脆弱部である、ことを特徴とする。
【0029】請求項9の発明は、請求項7の現像装置に
おいて、前記屈曲部は、前記基端部と前記先端部との間
において前記回転軸に沿って設けた切り込み部である、
ことを特徴とする。
【0030】請求項10の発明は、現像剤を収納する現
像容器と、該現像容器の開口部に配置され現像剤を表面
に担持して現像位置に搬送する現像剤担持体と、前記現
像容器内に配置され該現像剤容器内の現像剤を前記現像
剤担持体に向けて搬送する現像剤搬送部材と、を備えた
現像装置において、前記現像剤搬送部材は、前記現像剤
担持体の回転軸とほぼ平行な回転軸を中心にして回転す
る剛体と、基端部が前記剛体に固定されるとともに先端
部が自由端の弾性シートと、を有し、前記剛体は、前記
現像容器内に存在する現像剤の量が多いときには前記弾
性シートの攪拌領域が小さくなる一方、前記現像容器内
に存在する現像剤の量が少ないときには前記弾性シート
の攪拌領域が大きくなるように前記弾性シートの自由端
を変形させる自由長調整部を有する、ことを特徴とす
る。
【0031】請求項11の発明は、請求項10の現像装
置において、前記自由長調整部が、前記剛体から突設さ
れて前記弾性シートを裏面からバックアップするリブで
ある、ことを特徴とする。
【0032】請求項12の発明は、請求項11の現像装
置において、前記リブは、前記剛体の長手方向にわたっ
て多数設けられている、ことを特徴とする。
【0033】請求項13の発明は、請求項12の現像装
置において、前記リブは、その先端部に円弧状の円弧部
を有するとともに該円弧部が前記弾性シートの基端部と
先端部との間に配置される、ことを特徴とする。
【0034】請求項14の発明は、請求項10の現像装
置において、前記自由長調整部が、前記剛体から突設さ
れて前記弾性シートを裏面からバックアップする薄板で
ある、ことを特徴とする。
【0035】請求項15の発明は、画像形成装置本体に
対して着脱自在なカートリッジ容器に、少なくとも像担
持体と現像装置とを組み込んで構成したプロセスカート
リッジにおいて、前記現像装置が、前記像担持体上に形
成された静電潜像を現像剤によって現像する請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、
13、又は14に記載の現像装置である、ことを特徴と
する。
【0036】請求項16の発明は、像担持体と、該像担
持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する
現像装置とを備えた画像形成装置において、前記現像装
置が、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13、又は14に記載の現像装置であ
る、ことを特徴とする。
【0037】請求項17の発明は、画像形成装置本体
と、該画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカ
ートリッジとを備えた画像形成装置において、前記プロ
セスカートリッジが、請求項15に記載のプロセスカー
トリッジである、ことを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0039】〈実施の形態1〉図1に、本発明に係る現
像装置の一例を示す。同図は、現像装置の概略構成を示
す縦断面図である。また、図2に、この現像装置を備え
た、本発明に係る現像装置の一例を示す。同図は、画像
形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【0040】まず、図2を参照しながら、画像形成装置
M全体について説明し、つづいて、図1を参照しながら
定着装置104について詳述する。
【0041】同図に示す画像形成装置Mは、画像形成装
置本体101の内側に、像担持体としてのドラム型の電
子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)111を
備えている。感光ドラム111は、駆動手段(不図示)
によって矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1
11は、その表面に接触配置されて矢印R5方向に従動
回転する帯電装置103によって所定の極性、所定の電
位に均一に帯電される。
【0042】感光ドラム111は、帯電後の表面に、露
光装置102によって静電潜像が形成される。露光装置
102は、レーザスキャナ102a、反射ミラー102
b等を有しており、レーザ光をオン/オフすることによ
って、感光ドラム111表面を画像情報に基づいて露光
し静電潜像を形成する。
【0043】感光ドラム111上に形成された静電潜像
は、現像装置104により現像される。感光ドラム11
1と現像スリーブ105との間には、現像バイアス印加
電源120(図1参照)により、直流バイアスと交流バ
イアスとが重畳された現像バイアスが印加される。これ
により、感光ドラム111上の静電潜像に現像剤109
(以下適宜「トナー」という。)が付着され、トナー像
として現像される。なお、現像装置104については後
に詳述する。
【0044】感光ドラム111上のトナー像は、矢印6
方向に回転する転写装置110により紙等の転写材11
4上に転写される。転写装置110には、転写バイアス
印加電源(不図示)によって転写バイアスが印加され、
これにより、転写材114の裏面にトナー像と逆極性の
電荷を付与し、感光ドラム111上のトナー像を転写材
114上に転写するものである。この転写材114は、
給紙カセット117に収納されていたものが、給紙ロー
ラ116で給紙され、レジストローラ(不図示)により
感光ドラム111上の像と同期がとられて転写装置11
0に送られたものである。
【0045】トナー像定着後の転写材114は、定着装
置115により加熱、加圧されて表面にトナー像が定着
される。
【0046】一方、トナー像定着後の感光ドラム111
は、表面に転写材114に転写されないで表面に残った
トナーがクリーニング装置112のクリーニングブレー
ド113によって除去され、次の画像形成に供される。
【0047】以上で、画像形成装置Mの全体についての
説明を終える。
【0048】次に、図1を主に、適宜、図2を参照して
現像装置104について詳述する。
【0049】図1に示す現像装置104は、トナー10
9を収納する現像容器108と、現像容器108の開口
部108aに配置されトナーを表面に担持して現像位置
に搬送する現像スリーブ(現像剤担持体)105と、現
像容器108内に配置され現像容器108内のトナー1
09を現像スリーブ105に向けて搬送する現像剤搬送
部材1とを備えている。
【0050】上述の現像スリーブ105は、直径16mm
の非磁性のアルミニウム製のアルミスリーブであり、表
面は、導電性粒子を含有する樹脂層でコートされてい
る。現像スリーブ105は、駆動手段(不図示)によっ
て矢印R2方向に回転駆動される。現像スリーブ105
の内側には、現像スリーブ105表面にトナーを保持す
るための4極のマグネットロール105aが配設されて
いる。現像スリーブ105表面には、現像剤規制部材と
しての規制ブレード107aが当接されている。規制ブ
レード107aは、JIS硬度40°程度のシリコーン
ゴムを板状に形成したものであり、基端部が支持板金1
07bに固定されるとともに、先端側が現像スリーブ1
05に対して当接力30〜40gf/cm(現像スリーブ長
手方向についての1cm当たりの当接荷重)で当接されて
いる。これにより、現像スリーブ105表面に担持され
るトナーの層厚が規制される。
【0051】トナーは負帯電性磁性一成分トナーが用い
られる。成分としては、結着樹脂としてスチレンn−ブ
チルアクリレート共重合体100重量部に、磁性体粒子
80重量部、モノアゾ系鉄錯体の負荷電制御剤2部、ワ
ックスとして低分子量ポリプロピレン3部を140℃に
加熱された2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却し
た混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェッ
トミルで微粉砕し、得られた微粉砕物を風力分級して、
重量平均径5.0μmの分級粉を得る。平均粒径5.0
μmの分級品に疎水性シリカ微粉体1.0重量部をヘン
シェルミキサーで混合し、トナー(現像剤)を得る。そ
して、重量平均粒径が3.5〜7.0μmの範囲(主に
6μm程度)のものが用いられる。
【0052】現像バイアス印加電源120によって現像
スリーブ105に印加される現像バイアスは、例えば、
感光ドラム111と現像スリーブ105間のギャップが
300μm程度であった場合、直流電源119による直
流電圧:−500Vと、交流電源118による交流電
圧:矩形波ピーク間電圧1600VPP、周波数2200
Hzとを重畳させた重畳電圧を印加する。現像前の感光ド
ラム111表面は、前述の帯電装置103によって帯電
電位(暗部電位)がVD =−600Vとなるように帯電
され、さらに、露光装置102のレーザ光の露光により
露光部分の明部電位がVL =−150Vとなる。これに
対し、現像バイアス印加電源120によって現像スリー
ブ105に上述の重畳電圧を印加することにより、明部
にトナーを付着させるいわゆる反転現像を行う。
【0053】また、現像容器108内にはトナー搬送部
材(現像剤搬送部材)1が配設されている。このトナー
搬送部材1は、現像容器108内のトナー109を現像
スリーブ105に向けて搬送するとともに攪拌するもの
である。トナー搬送部材1は、6秒に1回の割合で矢印
R7方向に回転し、現像容器108内のトナーをほぐし
ながら、現像スリーブ105のある現像領域にトナーを
送り込んでいる。
【0054】本発明の特徴は、1ドット再現性を高める
高画質化を目的とした「現像剤の小粒径化」及び「プロ
セススピードの高速化」が進んだ場合でも、現像容器1
08内のトナーを現像領域に送り込むトナー化幾版部材
1を最適に構成することで、「使用初期状態」での「濃
度低下」、及び「使用終了近傍状態」での「抜け」等の
画質不良の発生を抑えることができる点にある。
【0055】前述の画像形成装置M及び上述の現像装置
104を用い、下記に示す実験条件/方法を用いて、ト
ナー搬送部材1と画質に関する評価を行った。
【0056】(実験1:初期濃度低下確認実験) 実験環境:温度23℃、湿度60% 画像形成装置Mのプロセススピード:120mm/sec トナー搬送部材1の回転速度:8rpm (実験方法) 1. 以下に記すトナー搬送部材1を組み込んだ現像装置
104において、まずベタ白画像を10枚出す(出力す
る)。目的は、現像スリーブ105近傍の微粉量を増や
し、濃度薄を顕著にするためである。 2.べタ黒を1枚出し、画像濃度を測定する。目的は、
初期濃度薄に対する効果確認のためである。濃度測定
は、マクベス反射濃度計(マクベス社製)を用いた。 3.再度ベタ自画像を10枚出した後、現像スリーブ1
05上のトナーサンプルを採取し、その中の微粉量を測
定する。目的は、濃度薄の直接的原因となっている微粉
量の量で、効果の判断を行うためである。トナーの粒径
測定は、コールタールマルチライザー(コールタール社
製)を用い、3.2μm以下の粒径のものを微粉と判断
し、その割合を計算する。なお、本実験で用いたトナー
では、製造時の段階での3.2μm以下の微粉量の含有
率は約13%であった。 4.その後、べタ黒を30枚出し、フェーディング発生
の有無、及びその程度をサンプルを見て判断する。
【0057】(実験2:耐久後半画像不良確認実験) 実験環境:温度32.5℃、湿度80% 画像形成装置Mのプロセススピード:120mm/sec トナー搬送部材1の回転速度:8rpm (実験方法) 1.以下に記すトナー搬送部材1を組み込んだ現像装置
104において、印字率4%軽度の画像を出し出しトナ
ーを消費させる。 2.現像スリーブ105上にトナーがコートしなくなり
画像に不良「抜け」が発生した時点でそのときの現像容
器108内のトナー量を測定する。
【0058】(トナー搬送部材1の構成) 回転中心(回転軸)から容器底までの距離=20mm ・構成1:棒状 図10(a)に示すように、棒部材をクランク状に屈曲
させて構成した。棒の直径=2mm、回転半径=18mm。
【0059】なお、回転半径とは、トナーを攪拌しない
状態での攪拌中心軸から弾性シート先端までの距離をい
い、攪拌半径とは、トナーを攪拌している状態での攪拌
中心軸から弾性シート先端までの距離をいう。したがっ
て、回転半径は、それぞれの構成において一定である
が、構成によっては攪拌半径は変化する。
【0060】・構成2:剛体棒+弾性シート1枚 図11(a)に示すように、現像スリーブ105の回転
軸に対してほぼ平行に配置される回転軸と一体の剛体棒
(剛体)1aに、1枚の弾性シート1gの基端部Aを接
着(固定)し、先端部Bを自由端として構成した。剛体
棒1aは、断面が4mm四方の正方形の棒である。また、
弾性シート1gとして厚みの異なる5枚の弾性シート1
gを用いて5種のトナー搬送部材1を構成した。弾性シ
ート1gの厚みを50、75、100、150、200
μmとし、この順に、構成2−1、構成2−2、構成2
−3、構成2−4、構成2−5とした。回転半径=20
mmである。
【0061】・構成3:剛体棒+弾性シート1枚(弾性
シートの厚みが漸減) 図3に示すように、剛体棒1aに、1枚の弾性シート1
bの基端部Aを接着(固定)し、先端部Bを自由端とし
て構成した。剛体棒1aは、構成1と同じ。弾性シート
1bは、基端部Aから先端部Bにかけて厚みが200μ
mから20μmに漸減する。回転半径=20mmである。
【0062】・構成4:剛体棒+弾性シート2枚 図4に示すように、剛体棒1aに、弾性を有する2枚の
シート材1c、1bとを重ねてこれらの基端部Aを接着
(固定)し、先端部Bを自由端として構成した。剛体棒
1aは、構成1と同じ。一方のシート材1cは、厚み2
00μm、回転半径=10mmであり、他方のシート材1
bは、厚み50μm、回転半径20mmである。トナー搬
送方向(回転方向)についての上流側のシート材1cの
半径方向の長さを短く設定した。
【0063】・構成5:剛体棒+弾性シート1枚(切り
込み部を有する) 図5に示すように、剛体棒1aに、1枚の弾性シート1
eの基端部Aを接着(固定)し、先端部Bを自由端とし
て構成した。剛体棒1aは、構成1と同じ。弾性シート
1eは、厚み200μmであり、回転半径=20mmであ
る。弾性シート1eには、さらに、回転方向についての
上流側の面の基端部Aと先端部Bとの間において回転中
心に沿って深さ100μmの切り込み部(屈曲部)1f
を設けた。これにより、弾性シート1eは、基端部Aに
対して先端部Bがこの切り込み部1fから屈曲すること
ができる。切り込み部1fの位置の異なる3種のトナー
搬送部材1を構成した。回転中心からの切り込み部1f
の位置を8、12、16mmとし、この順に、構成5−
1、構成5−2、構成5−3とした。
【0064】なお、本実施の形態においては、弾性シー
トを形成する素材として、PETを使用しているが、こ
れに限らずPEN、PI等も支障なく使用することがで
きる。
【0065】上述の構成1、構成2−1〜構成2−5、
構成3、構成4、構成5−1〜構成5−3のトナー搬送
部材1を使用して、前述の実験1及び実験2を行った。
その結果を図6に示す。
【0066】同図からわかるように、棒攪拌(構成1)
よりも剛体棒+弾性シート(構成1以外)を用いること
によって耐久を通じて良好な品質の画像を形成すること
ができる。
【0067】構成としては、基本的に「使用初期状態」
では「トナー搬送能力」が低く、かつ「使用終了近傍状
態」では「トナー搬送能力」が高くなるようなトナー搬
送部材であれば、任意の構成を採用することができる。
【0068】構成2−1〜構成2−5では、弾性シート
1gを構成するPETシートの厚みを150μm以上に
すると(構成2−4、構成2−5)、初期濃度は改善さ
れない。これは弾性シート1gの曲げ強度が強すぎて
「使用初期状態」に図7(a)に示すようには撓まずに
攪拌半径が大きくなり、その結果大量のトナーを現像領
域に送り込んでしまうからであると考えられる。
【0069】一方、厚みが75μm以下であると(構成
2−1、構成2−2)、「抜け」画像が早く発生する。
これは曲げ強度が弱いため「使用終了近傍状態」にトナ
ーをしっかりと現像領域に送り込むことができないから
であると考えられる。
【0070】構成3及び構成4が「使用初期状態」、
「使用終了近傍状態」の双方において良好なのは、「使
用初期状態」では図7(a)に示すように弾性シート1
b等が撓んで攪拌半径が小さくなるのに対し、「使用終
了近傍状態」では図7(b)に示すように撓みが小さく
なって攪拌半径が大きくなりトナーを確実に送り込める
からであると考えられる。
【0071】特に構成4では曲げ強度の強いシート材1
cと弱いシート材1dとを重ねているため曲げ強度の強
い方のシート材1cの半径方向の長さ(先端の位置)を
適宜に調節することによって「使用初期状態」における
攪拌半径、及び「使用終了近傍状態」の搬送力を的確に
調整できるというメリットがある。
【0072】すなわちどのような現像特性をもつ現像装
置においても、「使用初期状態」での濃度を上げたい場
合には、曲げ強度の強い方のシート材1cの半径方向の
長さを短くして攪拌半径を小さくし、一方、「使用終了
近傍状態」の搬送力を大きくしたい場合には、曲げ強度
の強い方のシート材1cの半径方向の長さを長くすれば
よい。ただし、この場合でも、もちろん曲げ強度の弱い
方のシート材1dの半径方向の長さよりも短くする。
【0073】構成5−1〜構成5−3では、切り込み部
1fの位置によって「使用初期状態」、「使用終了近傍
状態」での性能が変化しているのが分かる。これも構成
4と同じく、切り込み部1fの位置によって「使用初期
状態」でも攪拌半径、及び「使用終了近傍状態」での搬
送力に影響するからである。
【0074】本実験結果からは、構成3及び構成4のト
ナー搬送部材1に極めて高い効果があることがわかっ
た。
【0075】しかし、これらの結果はトナーの粒径やプ
ロセススピード、弾性シートとして用いる材料、現像容
器108形状等によって異なるため一意的に決まるもの
ではない。
【0076】以上述べたように、本実施の形態に係る現
像装置104によると、現像容器108内のトナー残量
に応じて「トナー送り込み力(トナー搬送力)」を変化
させることにより、耐久を通じて良好な品質の画像を提
供することができることが確認された。
【0077】なお、上述の構成4のトナー搬送部材1に
おいて、3枚以上のシート材を重ねて弾性シートを構成
するようにしてもよい。例えば、半径方向の長さの異な
る3枚のシート材を、回転方向についての上流側から順
に長さの短いものから重ねるようにする。シート材の重
ね枚数を、基端部Aの方が先端部Bよりも多くなるよう
にするのである。このように構成することで、トナー搬
送力を、2枚の場合よりも、さらに、微妙に調整するこ
とが可能となる。
【0078】また、上述の構成5のトナー搬送部材1に
おいて、切り込み部1fを設けるに代えて、この位置
に、他の部分よりも局所的に曲げ強度の低い脆弱部を設
けるようにしてもよい。すなわち、切り込み部1fや脆
弱部等の屈曲部を設けることで、弾性シート1eがこの
屈曲部で屈曲しやすくなればよい。
【0079】〈実施の形態2〉本実施の形態の特徴は、
上述の実施の形態1で説明した現像装置104を、感光
ドラム111、帯電装置103、クリーニング装置11
2とともに、カートリッジ容器6に組み込んで、プロセ
スカートリッジPCを構成したことにある。
【0080】図8に、このようなプロセスカートリッジ
PCの一例を示す。また、図9に、プロセスカートリッ
ジを画像形成装置本体101に装着した状態を示す。な
お、いずれの図においても、上述の実施の形態1で述べ
たものと同構成のものには同符号を付し、その重複説明
は省略する。
【0081】本実施の形態では、上述のように、現像装
置104と感光ドラム111と帯電装置103とクリー
ニング装置112とを、カートリッジ容器6に一体的に
組み込んで、画像形成装置本体101に対して着脱自在
なプロセスカートリッジPCを構成している。
【0082】このようなプロセスカートリッジPCによ
ると、現像容器108内のトナー109を使い切った時
に、感光ドラム111、クリーニング装置112等の他
の装置もほぼ同時に寿命を迎えるよう設計されている。
したがって、ユーザはプロセスカートリッジPC内のト
ナーがある間は常に安定した画像を得ることができ、し
かも一体型であるために、その交換も容易に行うことが
できるという利点がある。
【0083】そして、上述のプロセスカートリッジPC
に組み込む現像装置として、前述の実施の形態1で説明
したトナー搬送部材1を有する現像装置104を用いる
ことで、一体型のプロセスカートリッジPCが本来有し
ている上述の利点に、本発明に係る現像装置104によ
り使用初期から使用終了近傍まで安定した濃度のトナー
像を得ることができるという利点がさらに加えられるの
である。
【0084】なお、本発明に係るプロセスカートリッジ
PCとしては、上述の構成に限定されるものではなく、
少なくとも、像担持体としての感光ドラム111と本発
明に係る現像装置104とをカートリッジ容器6に一体
的に組み込んで構成したものであればよい。少なくとも
本発明に係るプロセスカートリッジPCに関する限り、
他の、帯電装置103やクリーニング装置112をカー
トリッジ容器6内に組み込むか否かは任意である。
【0085】〈実施の形態3〉図12に、本実施の形態
におけるトナー搬送部材1の斜視図を示す。
【0086】同図に示すトナー搬送部材1は、回転軸1
1を有する剛体棒10と、この剛体棒10に基端部Aが
固定されて先端部Bが自由端となる弾性シート20とに
よって構成されている。トナー搬送部材1全体として
は、上述の回転軸11を中心に回転する。
【0087】剛体棒10には、弾性シート20の裏面に
おいて弾性シート20に直交する向きに多数のリブ(自
由長調整部)12が突設されている。各リブ12は、弾
性シート20の裏面に沿うようにして弾性シート20の
先端部Bに向けて突設されている。各リブ12の先端部
は、円弧状に湾曲されて円弧部12aとなっており、こ
の円弧部12aは、弾性シート20の基端部Aと先端部
Bとの中間に位置している。リブ12は、同形状のもの
が、剛体棒10の長手方向に適宜な間隔を持って多数設
けられている。トナー搬送部材1の使用時に、弾性シー
ト20は、トナーから負荷を受けてこの円弧部12aに
沿って曲がるので、円弧部12aの曲率は、曲がった弾
性シート20に折り目が付かない程度に設定するとよ
い。具体的には、1mm以上が望ましい。
【0088】図13、図14に、上述構成のトナー搬送
部材1の動作を示す。図13は、現像容器108内のト
ナー量が多い使用初期状態を示し、また、図14は、ト
ナー量が少ない使用終了近傍状態を示している。
【0089】図13に示すように、使用初期状態におい
ては、トナー109が大量に現像容器108内にあるた
め、トナー搬送部材1が矢印R1方向に回転すると、弾
性シート20は、現像容器108内のトナー109から
の負荷により、剛体棒10のリブ12の円弧部12aに
沿って後方に曲がって、攪拌領域が小さくなる。これに
より、トナー搬送部材1による現像スリーブ105側へ
のトナー109の供給が抑制される。
【0090】一方、図14に示すように、使用終了近傍
状態においては、トナー109が現像容器108内に少
ししか残っていないため、弾性シート20に対するトナ
ー109による負荷が軽減される。弾性シート20の自
由長は剛体棒10のリブ12の円弧部12aから弾性シ
ート20先端縁までの長さであり、従来例(図11参
照)では剛体棒から先端縁までであるのに比較して短く
なっている。したがって、弾性シート20は、リブ12
の円弧部12aに沿って曲った場合の方がたわみにく
く、また、復元力が大きいためリーク変形しにくい。こ
のため、トナー109が少なくなったときに弾性シート
20はほぼ元の状態に戻り、現像容器108の底部のト
ナー109を搬出することが可能となる。
【0091】そして、長期高温条件下で使用された場
合、又は画像形成後に画像形成装置本体の電源をOFF
にして、長期間そのままプロセスカートリッジを画像形
成装置から取り出したり、画像形成装置を移動したりせ
ずに放置された場合でも、弾性シート20が持つ復元力
が大きいので、クリープ変形を起こしにくい。つまり、
その後の使用でもトナー109が消費されて弾性シート
20にかかる負荷が小さくなったときに、弾性シート2
0は元の状態に戻り、現像容器108内のトナー量が少
ないときに現像容器108底部のトナー109を確実に
現像スリーブ105に向けて搬送することができる。
【0092】上述の実施の形態3においては、リブ12
の円弧部12aの位置を変えることで、トナー109に
対する搬送力の大きさを変えることができる。
【0093】以上説明したように、本実施の形態のトナ
ー搬送部材1によると、使用初期状態のトナー量が多い
ときには弾性シート20の攪拌領域が小さくなってトナ
ー109の搬送能力が小さくなり、一方、使用終了近傍
状態のトナー量が少ないときには攪拌領域が大きくなっ
てトナー109の搬送能力が大きくなり、かつ、プロセ
スカートリッジの長期保管時や、高温条件下の使用に対
してもクリープ変形の発生を防止して、初期の特性を維
持することができる。
【0094】なお、本実施の形態では、弾性シート20
として、PETのシートを使用したが、これに限定され
るものではなく、例えば、PETよりクリープ特性のよ
いPPSやPPSより安価なPC等の材料を使用しても
よい。
【0095】〈実施の形態4〉図15は、使用初期状態
のトナー量が多いときは弾性シートの攪拌領域(回転半
径)を小さくし、使用終了近傍状態のトナー量が少ない
ときは弾性シートの攪拌領域(攪拌半径)を大きくする
ための他の構成を示す斜視図である。
【0096】本実施の形態では、図15に示すように、
剛体棒10から弾性シート20の裏面に沿うようにして
弾性シート20の先端部Bに向けて薄板(自由長調整
部)13を突設させている。薄板13は、剛体棒10の
長手方向の全長にわたって設けてあり、その先端部13
aは、弾性シート10の基端部Aと先端部Bとの間に位
置するようにしている。本実施の形態の薄板13は、上
述の実施の形態3のリブ12と同様に、弾性シート20
のバックアップとして作用して、弾性シート20に負荷
が作用したときの曲るポイントを先端部Bよりにしてい
る。薄板13の幅は、使用初期状態のトナー109量が
最大のときのトナー109の搬送量に応じて弾性シート
20の自由長が適宜な長さになるように決定されてい
る。本実施の形態では、弾性シート20における剛体棒
10に対する固定部分を除く長さをW2 とすると、薄板
13の幅W1 が長さW2 の約1/2から1/3となるよ
うにしている。また、薄板13は、使用時には、図16
に示すように適宜に撓むことが望ましい。この点を考慮
すると、例えば、0.2〜0.4mmに設定するとよい。
【0097】図16、図17に、上述構成のトナー搬送
部材1の動作を示す。図16は、現像容器108内のト
ナー量が多い使用初期状態を示し、また、図14は、ト
ナー量が少ない使用終了近傍状態を示している。
【0098】図16に示すように、使用初期状態におい
ては、トナー109が大量に現像容器108内にあるた
め、トナー搬送部材1が矢印R1方向に回転すると、弾
性シート20は、現像容器108内のトナー109から
の負荷により、剛体棒10の薄板13の先端部13aか
ら後方に曲がって、攪拌領域が小さくなる。これによ
り、トナー搬送部材1による現像スリーブ105側への
トナー109の供給が抑制される。このとき、同図に示
すように、薄板13もその可撓性により、剛体棒10と
の境界近傍から後方に曲がる。ただし、その曲がる程度
は、弾性シート20よりも小さい。
【0099】一方、図17に示すように、使用終了近傍
状態においては、トナー109が現像容器108内に少
ししか残っていないため、弾性シート20に対するトナ
ー109による負荷が軽減される。弾性シート20の自
由長は薄板13がある分だけ短くなっており、従来例
(図11参照)では剛体棒から先端縁までであるのに比
較して短くなっている。したがって、弾性シート20
は、薄板13の先端部13aに沿って曲った場合の方が
たわみにくく、また、復元力が大きいためリーク変形し
にくい。このため、トナー109が少なくなったときに
弾性シート20はほぼ元の状態に戻り、現像容器108
の底部のトナー109を搬出することが可能となる。
【0100】本実施の形態4においても、前述の実施の
形態3と同様の作用・効果を奏することができる。すな
わち、長期高温条件下で使用された場合、又は画像形成
後に画像形成装置本体の電源をOFFにして、長期間そ
のままプロセスカートリッジを画像形成装置から取り出
したり、画像形成装置を移動したりせずに放置された場
合でも、弾性シート20が持つ復元力が大きいので、ク
リープ変形を起こしにくい。つまり、その後の使用でも
トナー109が消費されて弾性シート20にかかる負荷
が小さくなったときに、弾性シート20は元の状態に戻
り、現像容器108内のトナー量が少ないときに現像容
器108底部のトナー109を確実に現像スリーブ10
5に向けて搬送することができる。
【0101】以上説明したように、本実施の形態のトナ
ー搬送部材1によると、使用初期状態のトナー量が多い
ときには弾性シート20の攪拌領域が小さくなってトナ
ー109の搬送能力が小さくなり、一方、使用終了近傍
状態のトナー量が少ないときには攪拌領域が大きくなっ
てトナー109の搬送能力が大きくなり、かつ、プロセ
スカートリッジの長期保管時や、高温条件下の使用に対
してもクリープ変形の発生を防止して、初期の特性を維
持することができる。
【0102】なお、本実施の形態では、弾性シート20
として、PETのシートを使用したが、これに代えて前
述の実施の形態3と同様、PPSやPC等のシートを使
用するようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
現像容器内の現像剤(トナー)の量に応じて現像剤搬送
部材(トナー搬送部材)による現像剤の搬送力を変化さ
せることができ、具体的には「使用初期状態」の現像剤
搬送力を小さくして画像濃度低下を防止する一方、「使
用終了近傍状態」の現像剤搬送力を大きくして「抜け」
等の画像不良を防止することができるので、「使用初期
状態」から「使用終了近傍状態」まで安定した画像を形
成することができる。
【0104】また、弾性シートの裏面をバックアップす
る自由長調整部を剛体に設けることで、現像容器内の現
像剤(トナー)の量に応じて現像剤搬送部材(トナー搬
送部材)による現像剤の攪拌領域を変化させることがで
き、具体的には「使用初期状態」の攪拌領域を小さくし
て画像濃度低下を防止する一方、「使用終了近傍状態」
の攪拌領域を大きくして「抜け」等の画像不良を防止す
ることができるので、「使用初期状態」から「使用終了
近傍状態」まで安定した画像を形成することができる。
さらに、現像剤搬送部材は、上述の自由長調整部によっ
て、弾性シートの自由長が短くなるので、弾性シートに
おけるクリープ変形に対する復元力を増大させて、常に
良好に現像剤を搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の現像装置の構成を示す縦断面
図。
【図2】実施の形態1の画像形成装置の構成を示す縦断
面図。
【図3】(a)は実施の形態1における、弾性シートの
厚みが漸減するトナー搬送部材の構成を示すほぼ正面
図。(b)は同じく側面図。
【図4】(a)は実施の形態1における、シート材を重
ねた弾性シートを有するトナー搬送部材の構成を示すほ
ぼ正面図。(b)は同じく側面図。
【図5】(a)は実施の形態1における、切り込み部を
設けた弾性シートを有するトナー搬送部材の構成を示す
ほぼ正面図。(b)は同じく側面図。
【図6】実施の形態1における各構成のシート搬送部材
についての実験結果を示す図。
【図7】(a)は現像容器内のトナーが多い場合のトナ
ー搬送部材の動作を示す図。(b)は現像容器内のトナ
ーが少ない場合のトナー搬送部材の動作を示す図。
【図8】実施の形態2におけるプロセスカートリッジの
構成を示す縦断面図。
【図9】プロセスカートリッジを装着した状態の画像形
成装置を示す縦断面図。
【図10】(a)は従来の棒状のシート搬送部材を示す
ほぼ正面図。(b)は従来の棒状のシート搬送部材の動
作を示す側面図。
【図11】(a)は従来の弾性シートを使用したシート
搬送部材を示すほぼ正面図。(b)は従来の弾性シート
を使用したシート搬送部材の動作を示す側面図。
【図12】実施の形態3におけるトナー搬送部材の構成
を示す斜視図。
【図13】現像容器内のトナーが多い場合の、実施の形
態3におけるトナー搬送部材の動作を示す図。
【図14】現像容器内のトナーが少ない場合の、実施の
形態3におけるトナー搬送部材の動作を示す図。
【図15】実施の形態4におけるトナー搬送部材の構成
を示す斜視図。
【図16】現像容器内のトナーが多い場合の、実施の形
態4におけるトナー搬送部材の動作を示す図。
【図17】現像容器内のトナーが少ない場合の、実施の
形態4におけるトナー搬送部材の動作を示す図。
【符号の説明】
1 現像剤搬送部材(トナー搬送部材) 1a 剛体(剛体棒) 1b、1e、1g 弾性シート 1c、1d シート材 1f 屈曲部(切り込み部) 弾性シート 6 カートリッジ容器 10 剛体(剛体棒) 12 自由長調整部(リブ) 12a 円弧部 13 自由長調整部(薄板) 13a 先端部 101 画像形成装置本体 104 現像装置 105 現像剤担持体(現像スリーブ) 108 現像容器 108a 開口部 109 現像剤 111 像担持体(感光ドラム) A 弾性シートの基端部 B 弾性シートの先端部 M 画像形成装置 PC プロセスカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 英樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AA01 AA35 AB15 AC01 AD06 AD13 AD36 BA09 FA22 GA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収納する現像容器と、該現像容
    器の開口部に配置され現像剤を表面に担持して現像位置
    に搬送する現像剤担持体と、前記現像容器内に配置され
    該現像剤容器内の現像剤を前記現像剤担持体に向けて搬
    送する現像剤搬送部材と、を備えた現像装置において、 前記現像剤搬送部材は、 前記現像容器内の現像剤の量に応じて現像剤を前記現像
    剤担持体に向けて搬送する搬送力が変化するとともに、
    前記現像容器内に存在する現像剤の量が少ない程、前記
    搬送力が大きくなる、 ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤搬送部材は、前記現像剤担持
    体の回転軸とほぼ平行な回転軸を中心にして回転する部
    材である、 ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤搬送部材は、前記回転軸と一
    体の剛体と、基端部が前記剛体に固定されるとともに先
    端部が自由端の弾性シートと、を有し、 該弾性シートが、前記基端部と前記先端部とで曲げ強度
    が異なる、 ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性シートは、前記基端部の厚みよ
    りも前記先端部の厚みの方が薄い、 ことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性シートは、前記基端部から前記
    先端部にかけて厚みが漸減する、 ことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性シートは、複数枚のシート材を
    重ねて形成されており、前記現像剤搬送部材の回転方向
    における上流側のシート材は、下流側のシート材よりも
    径方向長さが短い、 ことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記現像剤搬送部材は、前記回転軸と一
    体の剛体と、基端部が前記剛体に固定されるとともに先
    端部が自由端の弾性シートと、を有し、 該弾性シートは、前記基端部に対する前記先端部の屈曲
    を可能とする屈曲部を有する、 ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 前記屈曲部は、前記基端部と前記先端部
    との間において前記回転軸に沿って設けた、局所的に曲
    げ強度の低い脆弱部である、 ことを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
  9. 【請求項9】 前記屈曲部は、前記基端部と前記先端部
    との間において前記回転軸に沿って設けた切り込み部で
    ある、 ことを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
  10. 【請求項10】 現像剤を収納する現像容器と、該現像
    容器の開口部に配置され現像剤を表面に担持して現像位
    置に搬送する現像剤担持体と、前記現像容器内に配置さ
    れ該現像剤容器内の現像剤を前記現像剤担持体に向けて
    搬送する現像剤搬送部材と、を備えた現像装置におい
    て、 前記現像剤搬送部材は、 前記現像剤担持体の回転軸とほぼ平行な回転軸を中心に
    して回転する剛体と、 基端部が前記剛体に固定されるとともに先端部が自由端
    の弾性シートと、を有し、 前記剛体は、 前記現像容器内に存在する現像剤の量が多いときには前
    記弾性シートの攪拌領域が小さくなる一方、前記現像容
    器内に存在する現像剤の量が少ないときには前記弾性シ
    ートの攪拌領域が大きくなるように前記弾性シートの自
    由端を変形させる自由長調整部を有する、 ことを特徴とする現像装置。
  11. 【請求項11】 前記自由長調整部が、前記剛体から突
    設されて前記弾性シートを裏面からバックアップするリ
    ブである、 ことを特徴とする請求項10に記載の現像装置。
  12. 【請求項12】 前記リブは、前記剛体の長手方向にわ
    たって多数設けられている、 ことを特徴とする請求項11に記載の現像装置。
  13. 【請求項13】 前記リブは、その先端部に円弧状の円
    弧部を有するとともに該円弧部が前記弾性シートの基端
    部と先端部との間に配置される、 ことを特徴とする請求項12に記載の現像装置。
  14. 【請求項14】 前記自由長調整部が、前記剛体から突
    設されて前記弾性シートを裏面からバックアップする薄
    板である、 ことを特徴とする請求項10に記載の現像装置。
  15. 【請求項15】 画像形成装置本体に対して着脱自在な
    カートリッジ容器に、少なくとも像担持体と現像装置と
    を組み込んで構成したプロセスカートリッジにおいて、 前記現像装置が、前記像担持体上に形成された静電潜像
    を現像剤によって現像する請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10、11、12、13、又は14に
    記載の現像装置である、 ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  16. 【請求項16】 像担持体と、該像担持体上に形成され
    た静電潜像を現像剤によって現像する現像装置とを備え
    た画像形成装置において、 前記現像装置が、請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、又は14に記載の現
    像装置である、 ことを特徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】 画像形成装置本体と、該画像形成装置
    本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジとを備え
    た画像形成装置において、 前記プロセスカートリッジが、請求項15に記載のプロ
    セスカートリッジである、 ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018063282A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 現像剤容器及び画像形成装置
JP2020008738A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 コニカミノルタ株式会社 トナー攪拌装置および画像形成装置

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