JP2000330032A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP2000330032A
JP2000330032A JP11143278A JP14327899A JP2000330032A JP 2000330032 A JP2000330032 A JP 2000330032A JP 11143278 A JP11143278 A JP 11143278A JP 14327899 A JP14327899 A JP 14327899A JP 2000330032 A JP2000330032 A JP 2000330032A
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朝規 石川
俊一郎 ▲高▼橋
Shunichiro Takahashi
Yoshitsugu Hoshino
義亜 星野
Takashi Fukaya
孝 深谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の観察者による同時観察が可能で、鏡体を
着脱することなく観察者同士が複数の位置関係をとるこ
とができ、術者と助手とが向かい合う状態では助手も同
様に立体感のある像を得られる安価な手術用顕微鏡の提
供。 【解決手段】対物レンズ1と、変倍光学系3a,3b
と、変倍光学系からの両光束を受けて像を結像する第1
の接眼光学系と、一対の変倍光学系からの各光束をそれ
ぞれ2分割して、その分割された一方の各光束を一対の
第1の接眼光学系にそれぞれ導く光路分割手段4a,4
bと、変倍光学系から光路分割手段を介して分割される
他方の光束を受けて像を結像する一対の第2の接眼光学
系と、対物レンズ1の中心軸Aを中心に一対の第2の接
眼光学系を回転させる回転手段とを備え、回転手段は、
一対の変倍光学系からの両光束が光路分割手段を介して
それぞれ第2の接眼光学系に入射される位置と、一方の
変倍光学系のみからの光束が光路分割手段を介して第2
の接眼光学系に入射される位置との間で、第2の接眼光
学系を回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の観察者による
同時観察が可能な手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の観察者による同時観察が可能な手
術用顕微鏡は従来から良く知られている。例えば特開平
3−80849号公報には、対物レンズおよび変倍光学
系を有する対物鏡筒と、対物鏡筒からの光束を2方向に
分割するビームスプリッタを有する対向鏡筒と、対向鏡
筒の両端に取り付けられた2つの接眼鏡筒とを備え、2
つの接眼鏡筒によって複数の観察者による同時観察を可
能とする手術用顕微鏡が開示されている。
【0003】また、特開昭56−144410号公報に
は、正観察者である例えば術者が観察するための正観察
者用双眼顕微鏡(顕微鏡本体)と、この正観察者用双眼
顕微鏡の側部に対して着脱自在に取り付けられ且つ副観
察者である例えば助手が観察するための副観察者用双眼
顕微鏡(側視鏡)とを備えた顕微鏡が開示されている。
【0004】また、特開昭60−91321号公報に
は、2つの鏡体を備え、一方の鏡体が他方の鏡体の光軸
を中心に旋回自在に配置されてなる手術用顕微鏡が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
80849号公報に開示された手術用顕微鏡において、
2つの接眼鏡筒は、互いに向き合うように配置されて対
向鏡筒に固着されている。そのため、術者と助手は互い
に向かい合う位置関係しかとれず、手術スタイルに対す
る制限が極めて大きい。
【0006】また、特開昭56−144410号公報に
開示された顕微鏡では、顕微鏡本体にある2つの光束の
うちの1つの光束を2つに分割することによって複数の
観察者による同時観察を可能にし、助手はその分割した
光束をさらに2つに分割してそれぞれ左右の眼で観察す
るため、常に観察される物体の立体感が乏しい。したが
って、手術作業が非常に困難となる。また、助手が術者
に対して右側から左側に位置を変えて観察を行なう場合
または左側から右側に位置を変えて観察を行なう場合
に、副観察者用双眼顕微鏡(側視鏡)全体を正観察者用
双眼顕微鏡(顕微鏡本体)に対して取り付け替えなけれ
ばならず、その作業が煩わしい。
【0007】また、特開昭60−91321号公報に開
示された手術用顕微鏡では、各鏡体にそれぞれ個別に変
倍光学系が配設されている。すなわち、助手が観察する
ための光学系内に術者とは別の変倍光学系が設けられて
いる。そのため、製造コストが非常に高くなる。
【0008】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、複数の観察者による
同時観察が可能で、鏡体を着脱することなく観察者同士
が複数の位置関係をとることができるとともに、立体感
のある像を得ることができる安価な手術用顕微鏡を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の手術用顕微鏡は、観察対象からの光束が入
射され、アフォーカルな光束を形成する対物レンズと、
前記対物レンズの中心を通る中心軸に対して互いに対称
に配設され、対物レンズからのアフォーカルな光束を受
けて変倍する一対の変倍光学系と、前記一対の変倍光学
系からの両光束を受けて像を結像する一対の第1の接眼
光学系と、前記一対の第1の接眼光学系と前記一対の変
倍光学系との間に配設され、前記一対の変倍光学系から
の各光束をそれぞれ2分割して、その分割された一方の
各光束を前記一対の第1の接眼光学系にそれぞれ導く光
路分割手段と、前記変倍光学系から前記光路分割手段を
介して分割される他方の光束を受けて像を結像する一対
の第2の接眼光学系と、対物レンズの前記中心軸を中心
に前記一対の第2の接眼光学系を回転させる回転手段と
を備え、前記回転手段は、一対の変倍光学系からの両光
束が光路分割手段を介してそれぞれ第2の接眼光学系に
入射される位置と、一方の変倍光学系のみからの光束が
光路分割手段を介して第2の接眼光学系に入射される位
置との間で、前記第2の接眼光学系を回転させることを
特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0011】図1〜図3は本発明の第1の実施形態を示
している。図1は、本実施形態に係る手術用顕微鏡の光
学系を概略的に示した斜視図である。図示のように、本
実施形態に係る手術用顕微鏡は、観察対象部位2を焦点
位置とする対物レンズ1を有している。この対物レンズ
1は、入射した光束をアフォーカル光束として出射す
る。図中、3a,3bはそれぞれアフォーカル変倍を行
なう一対の変倍光学系である。これらの変倍光学系3
a,3bは、対物レンズ1の中心を通る中心軸A(変倍
光学系3aの光軸と変倍光学系3bの光軸との中間に位
置する)に対して互いに対称に配設されており、対物レ
ンズ1から入射したアフォーカル光束を再びアフォーカ
ル光束として出射する。
【0012】一対の変倍光学系3a,3bの光軸上に
は、光路分割手段としての半反射半透過部材4a,4b
が配置されている。これらの半反射半透過部材4a,4
bは、一対の変倍光学系3a,3bから入射した光束の
半分を反射し且つ半分を透過する。半反射半透過部材4
a,4bによって反射された光束は、互いに平行な光軸
5a,5bに沿って、図示しない術者用の第1の接眼光
学系に導かれる。また、半反射半透過部材4a,4bを
透過した光束は、互いに平行な光軸6a,6bに沿っ
て、半反射半透過部材7a,7bに導かれる。これらの
半反射半透過部材7a,7bは、半反射半透過部材4
a,4bを透過した光束の半分を反射し且つ半分を透過
する。なお、半反射半透過部材7a,7bは、これらに
よって反射された光束を半反射半透過部材4a,4bに
よる反射光(術者用の前記第1の接眼光学系に向かう光
束)の進行方向(光軸5a,5bと平行な方向)に対し
て180゜反対の方向に導くように所定の角度をもって
配設されている。なお、図中、8a,8bは半反射半透
過部材7a,7bによって反射された光束の光軸を示
し、9a,9bは半反射半透過部材7a,7bを透過し
た光束の光軸を示している。この場合、光軸8a,8b
同士は互いに平行であり、また、光軸9a,9b同士も
互いに平行である。
【0013】光軸9a,9b上には、半反射半透過部材
7a,7bを透過した光束を90゜折り曲げるように反
射する反射部材10a,10bが配設されている。反射
部材10a,10bは、これらによって反射された光束
が互いに180゜反対の方向に導かれるとともに光軸8
a,8bと90゜の角度をなす方向に導かれるように、
互いに所定の角度関係をなして配設されている。
【0014】図中11aは、反射部材10aによって反
射された光束を90゜折り曲げて光軸9aと平行な方向
に反射する反射部材である。また、図中12aは、反射
部材11aによって反射された光束を2分割して反射す
る反射部材である。反射部材12aは、これによって反
射された光束が互いに180゜反対の方向に導かれると
ともに光軸8a,8bと平行で且つ光軸8a,8bと同
一の平面内に位置する光軸13a,13a’に沿って進
行するように、形成されて配置されている。
【0015】光軸13a,13a’上には、反射部材1
2aによって反射された光束を90゜折り曲げるように
反射する反射部材14a,14a’が配設されている。
反射部材14a,14a’は、これらによって反射され
た光束が互いに平行な光軸15a,15a’に沿って導
かれるように配置されている。この場合、光軸15a,
15a’は、光軸8a,8b,13a,13a’と同一
の平面内に位置するとともに、その間隔が光軸8a,8
b同士の間隔と同一に設定されている。
【0016】各光軸15a,15a’上にはそれぞれ、
助手用の第2の接眼光学系を構成する結像レンズ16
a,16a’および接眼レンズ18a,18a’が配設
されている。この場合、結像レンズ16a,16a’
は、反射部材14a,14a’によって反射された光束
を結像位置17a、17a’に結像させる。また、接眼
レンズ18a,18a’は、結像位置16a、16a’
で結ばれた像を拡大するべく、左右に位置して設けられ
ている。
【0017】なお、中心軸Aに対して各反射部材11
a,12a,14a,14a’と対称な位置にはそれぞ
れ、反射部材11a,12a,14a,14a’と同一
の作用を備えた反射部材11b,12b,14b,14
b’が配設されている。
【0018】図2の(a)は本実施形態による手術用顕
微鏡の本体部の平面図であり、図2の(b)は前記本体
部の正面図である。図示のように、手術用顕微鏡の本体
部は、前述した光学要素を収納保持する複数のハウジン
グ19,20,21,22を備えている。このうち、鏡
体ハウジング19には、対物レンズ1と、一対の変倍光
学系3a,3bと、半反射半透過部材4a,4b,7
a,7bと、反射部材10a,10b,11a,11
b,12a,12b,14a,14a’,14b,14
b’が内蔵されている。また、鏡体ハウジング19の上
端部には、中心軸Aと同軸のシャフト23が形成されて
いる。
【0019】また、鏡体ハウジング19には術者用接眼
光学系ハウジング21が固着されている。この術者用接
眼光学系ハウジング21には、図示しない結像レンズお
よび接眼レンズからなる第1の接眼光学系が内蔵されて
いる。
【0020】また、鏡体ハウジング19には回転ハウジ
ング22が回転可能に取り付けられている。具体的に
は、回転ハウジング22には嵌合穴24が形成されてお
り、この嵌合穴24に鏡体ハウジング19のシャフト2
3が嵌着されることにより、鏡体ハウジング19に対し
て回転ハウジング22が中心軸Aを中心に回転できるよ
うになっている。
【0021】また、回転ハウジング22には助手用接眼
光学系ハウジング20が固着されている。この助手用接
眼光学系ハウジング20には、結像レンズ16a,16
a’と接眼レンズ18a,18a’とからなる助手用の
第2の接眼光学系が内蔵されている。
【0022】なお、回転ハウジング22には、鏡体ハウ
ジング19から出射された光束を助手用接眼光学系ハウ
ジング20に導くための穴25が設けられている。
【0023】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0024】回転ハウジング22が鏡体ハウジング19
に対して図2に実線で示される位置にある場合、助手用
接眼光学系ハウジング20に内蔵された結像レンズ16
a,16a’には、鏡体ハウジング19に内蔵された反
射部材14a,14a’から出射された光束が穴25を
通って入射する。結像レンズ16a,16a’は結像位
置17a,17a’に像を形成し、この像は接眼レンズ
18a,18a’を通じて拡大観察される。すなわち、
助手は術者の左側方で像の観察を行なうことができる。
【0025】また、回転ハウジング22を鏡体ハウジン
グ19に対してシャフト24を中心に矢印26方向に9
0゜回転させて、図2の(a)に二点鎖線で示される位
置に回転ハウジング22を位置させると、光学系の配置
は図3に示される状態となる。すなわち、第2の接眼光
学系である結像レンズ16a,16a’および接眼レン
ズ18a,18a’が光軸8a,8b上に位置される。
したがって、助手用接眼光学系ハウジング20に内蔵さ
れた結像レンズ16a,16a’には、鏡体ハウジング
19に内蔵された反射部材7a,7bから出射された光
束が穴25を通って入射することになる。その結果、助
手は、術者と向き合う位置で、一対の変倍光学系3a,
3bからの両光束を利用して像の観察を行なうことがで
きる。
【0026】また、鏡体ハウジング19に対して回転ハ
ウジング22を同方向にさらに90゜回転させて、図2
の(a)に一点鎖線で示される位置に回転ハウジング2
2を位置させると、助手用接眼光学系ハウジング20に
内蔵された結像レンズ16a,16a’には、鏡体ハウ
ジング19に内蔵された反射部材14b,14b’から
出射された光束が穴25を通って入射することになる。
したがって、助手は術者の右側方で像の観察を行なうこ
とができる。
【0027】以上説明したように、本実施形態の手術用
顕微鏡は、術者用の第1の接眼光学系と助手用の第2の
接眼光学系とを備えているため、複数の観察者による同
時観察が可能であるとともに、共通の変倍光学系3a,
3bを介して第1および第2の接眼光学系に光束が導か
れるため、すなわち、第2の接眼光学系のために専用の
変倍光学系を設けなくて済むため、光学要素の数を低く
抑えることができ、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0028】また、本実施形態の手術用顕微鏡では、鏡
体を着脱することなく回転ハウジング22を鏡体ハウジ
ング19に対して回転させるだけで、術者に対する助手
の観察位置を、右側方位置、左側方位置、対向位置に変
更することができるようになっている。すなわち、簡単
な操作によって観察者同士が複数の位置関係をとること
ができるようになっている。したがって、手術スタイル
に対する自由度が増し、手術の容易化・効率化を図るこ
とができる。
【0029】また、回転ハウジング22を鏡体ハウジン
グ19に対してシャフト24を中心に矢印26方向に9
0゜回転させて、図2の(a)に二点鎖線で示される位
置に回転ハウジング22を位置させた対向観察状態で
は、一対の変倍光学系3a,3bからの両光束が第2の
接眼光学系に入射するようになっている。したがって、
この位置では、立体感のある像を得ることができる。
【0030】図4〜図6は本発明の第2の実施形態を示
している。なお、本実施形態において第1の実施形態と
共通する構成要素については、以下、同一符号を付して
その説明を省略する。
【0031】図4は、本実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系を概略的に示した斜視図である。図示のように、
本実施形態に係る手術用顕微鏡において、半反射半透過
部材4a,4bを透過した光束は、互いに平行な光軸6
a,6bに沿って、反射部材27a,27bに導かれ
る。これらの反射部材27a,27bは、半反射半透過
部材4a,4bを透過した光束を反射し、反射された光
束を半反射半透過部材4a,4bによる反射光(術者用
の前記第1の接眼光学系に向かう光束)の進行方向(光
軸5a,5bと平行な方向)に対して180゜反対の方
向に導くように所定の角度をもって配設されている。な
お、図中、28a,28bは反射部材27a,27bに
よって反射された光束の光軸を示しており、光軸28
a,28b同士は互いに平行である。
【0032】図中29は、反射部材27a,27bと同
一形状の反射部材である。この反射部材29は、反射部
材27aを中心軸Aを中心に矢印30方向に90゜回転
させた位置に配設されている。
【0033】各光軸28a,28b上にはそれぞれ、助
手用の第2の接眼光学系を構成する結像レンズ31a,
31bおよび接眼レンズ33a,33bが配設されてい
る。この場合、結像レンズ31a,31bは、反射部材
27a,27bによって反射された光束を結像位置32
a,32bに結像させる。また、接眼レンズ33a,3
3bは、結像位置32a,32bで結ばれた像を拡大す
るべく、左右に位置して設けられている。
【0034】図5は、後述する回転機構によって反射部
材27a,27b,29を図4に示される状態から中心
軸Aを中心に90゜回転させた状態を示している。図中
34は、反射部材29によって反射された光束を2分割
して反射する反射部材である。反射部材34は、これに
よって反射された光束が互いに180゜反対の方向に導
かれるとともに光軸28a,28bと平行で且つ光軸2
8a,28bと同一の平面内に位置する光軸35a,3
5a’に沿って進行するように、形成されて配置されて
いる。
【0035】光軸35a,35a’上には、反射部材3
4によって反射された光束を90゜折り曲げるように反
射する反射部材36a,36a’が配設されている。反
射部材36a,36a’は、これらによって反射された
光束が互いに平行な光軸37a,37a’に沿って導か
れるように配置されている。この場合、光軸37a,3
7a’は、光軸28a,28b,35a,35a’と同
一の平面内に位置するとともに、その間隔が光軸28
a,28b同士の間隔と同一に設定されている。
【0036】図6の(a)は本実施形態による手術用顕
微鏡の本体部の平面図であり、図6の(b)は前記本体
部の正面図である。図示のように、手術用顕微鏡の本体
部は、前述した光学要素を収納保持する複数のハウジン
グ38,39,40,41を備えている。このうち、鏡
体ハウジング38には、対物レンズ1と、一対の変倍光
学系3a,3bと、半反射半透過部材4a,4bと、反
射部材34,36a,36a’とが内蔵されている。ま
た、鏡体ハウジング38の上端部には、中心軸Aと同軸
の嵌合穴42が形成されている。
【0037】また、鏡体ハウジング38には術者用接眼
光学系ハウジング40が固着されている。この術者用接
眼光学系ハウジング40には、図示しない結像レンズお
よび接眼レンズからなる第1の接眼光学系が内蔵されて
いる。
【0038】また、鏡体ハウジング38には回転ハウジ
ング41が回転可能に取り付けられている。具体的に
は、回転ハウジング41には回転軸43が形成されてお
り、この回転軸43が鏡体ハウジング38の嵌合穴42
に嵌着されることにより、鏡体ハウジング38に対して
回転ハウジング41が中心軸Aを中心に回転できるよう
になっている。また、回転ハウジング41の回転軸43
には、反射部材27a,27b,29が内蔵されてい
る。
【0039】また、回転ハウジング41には助手用接眼
光学系ハウジング39が固着されている。この助手用接
眼光学系ハウジング39には、結像レンズ31a,31
bと接眼レンズ33a,33bとからなる助手用の第2
の接眼光学系が内蔵されている。
【0040】なお、回転ハウジング41には、鏡体ハウ
ジング38から出射された光束を助手用接眼光学系ハウ
ジング39に導くための穴44が設けられている。
【0041】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0042】回転ハウジング41が鏡体ハウジング38
に対して図6の(a)に実線で示された位置にある場
合、各ハウジング38,41に内蔵された光学部材は図
4に示された配置状態にある。したがって、鏡体ハウジ
ング38に内蔵された半反射半透過部材4a,4bを透
過した光束は、回転ハウジング41に内蔵された反射部
材27a,27bによって反射され、回転ハウジング4
1に設けられた穴44を通って,助手用接眼光学系ハウ
ジング39に内蔵された結像レンズ31a,31bに入
射する。結像レンズ31a,31bは結像位置32a,
32bに像を形成し、この像は接眼レンズ33a,33
bを通じて拡大観察される。すなわち、助手は、術者と
向き合う位置で、一対の変倍光学系3a,3bからの両
光束を利用して像の観察を行なうことができる。
【0043】次に、回転ハウジング41を鏡体ハウジン
グ38に対して矢印45方向に90゜回転させて、図6
の(a)の2点鎖線に示される位置に位置させると、各
ハウジング38,41に内蔵された光学部材は図5に示
された配置状態となる。したがって、鏡体ハウジング3
8に内蔵された半反射半透過部材4aを透過した光束
は、回転ハウジング41に内蔵された反射部材29によ
って反射され、鏡体ハウジング38に内蔵された反射部
材34に導かれる。反射部材34によって2分割された
光束は、反射部材36a,36a’の反射作用によっ
て、助手用接眼光学系ハウジング39に内蔵された結像
レンズ31a,31bに回転ハウジング41に設けられ
た穴44を通って入射することになる。したがって、助
手は術者の左側方で像の観察を行なうことができる。
【0044】以上説明したように、本実施形態の手術用
顕微鏡は、術者用の第1の接眼光学系と助手用の第2の
接眼光学系とを備えているため、複数の観察者による同
時観察が可能であるとともに、共通の変倍光学系3a,
3bを介して第1および第2の接眼光学系に光束が導か
れるため、すなわち、第2の接眼光学系のために専用の
変倍光学系を設けなくて済むため、光学要素の数を低く
抑えることができ、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0045】また、本実施形態の手術用顕微鏡では、鏡
体を着脱することなく回転ハウジング41を鏡体ハウジ
ング38に対して回転させるだけで、術者に対する助手
の観察位置を、左側方位置、対向位置に変更することが
できるようになっている。すなわち、簡単な操作によっ
て観察者同士が複数の位置関係をとることができるよう
になっている。したがって、手術スタイルに対する自由
度が増し、手術の容易化・効率化を図ることができる。
特に、本実施形態では、反射部材27a,27b,29
が助手用接眼光学系ハウジング39と一体で回転するた
め、反射部材の数を少なくでき、安価に製造できる。
【0046】また、回転ハウジング41を鏡体ハウジン
グ38に対して回転軸43を中心に回転させて、図6の
(a)に実線で示される位置に回転ハウジング41を位
置させた対向観察状態では、一対の変倍光学系3a,3
bからの両光束が第2の接眼光学系に入射するようにな
っている。したがって、この位置では、助手も立体感の
ある像を得ることができる。
【0047】図7〜図10は本発明の第3の実施形態を
示している。なお、本実施形態において第1および第2
の実施形態と共通する構成要素については、以下、同一
符号を付してその説明を省略する。
【0048】図7は、本実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系を概略的に示した斜視図である。図示のように、
本実施形態に係る手術用顕微鏡において、半反射半透過
部材4a,4bを透過した光束は、互いに平行な光軸6
a,6bに沿って、反射部材46a,46bに導かれ
る。これらの反射部材46a,46bは、半反射半透過
部材4a,4bを透過した光束を反射し、反射された光
束を半反射半透過部材4a,4bによる反射光(術者用
の前記第1の接眼光学系に向かう光束)の進行方向(光
軸5a,5bと平行な方向)に対して180゜反対の方
向に導くように所定の角度をもって配設されている。な
お、図中、47a,47bは反射部材46a,46bに
よって反射された光束の光軸を示しており、光軸46
a,46b同士は互いに平行である。
【0049】図9の(a)は本実施形態による手術用顕
微鏡の本体部の平面図であり、図9の(b)は前記本体
部の正面図である。また、図10は本体部の断面図であ
る。図示のように、手術用顕微鏡の本体部は、前述した
光学要素を収納保持する複数のハウジング48,49,
50,51を備えている。このうち、鏡体ハウジング4
8には、対物レンズ1と、一対の変倍光学系3a,3b
と、半反射半透過部材4a,4bと、反射部材34,4
6a,46b,36a,36a’とが内蔵されている。
【0050】また、鏡体ハウジング48には術者用接眼
光学系ハウジング50が固着されている。この術者用接
眼光学系ハウジング50には、図示しない結像レンズお
よび接眼レンズからなる第1の接眼光学系が内蔵されて
いる。
【0051】また、鏡体ハウジング48には回転ハウジ
ング51が中心軸Aを中心に回転可能に取り付けられて
いる。また、回転ハウジング51には助手用接眼光学系
ハウジング49が固着されている。この助手用接眼光学
系ハウジング49には、結像レンズ31a,31bと接
眼レンズ33a,33bとからなる助手用の第2の接眼
光学系が内蔵されている。
【0052】図10に詳しく示されるように、鏡体ハウ
ジング48には、中心軸Aと同軸の嵌合穴52が形成さ
れている。また、この嵌合穴52には回転ハウジング5
1に形成されたシャフト53が回転可能に嵌着されてい
る。鏡体ハウジング48内に位置するシャフト53の端
部には歯車54が設けられている。また、鏡体ハウジン
グ48にはシャフト57,58が回転可能に支持されて
いる。このうち、シャフト58は光軸6aと同軸に配設
されている。また、各シャフト57,58の端部には、
歯車54と同じピッチ円直径で且つ同じモジュールの歯
車55,56が一体で設けられており、歯車54と歯車
55とが噛み合い、歯車55と歯車56とが噛み合って
いる。また、図中59は、反射部材46aが内蔵された
ハウジングであり、歯車56と一体で回転するように支
持されている。
【0053】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0054】図9の(a)に実線で示される位置に助手
用接眼光学系ハウジング49がある場合、各ハウジング
に内蔵された光学部材は図8に示されるような配置状態
にある。したがって、半反射半透過部材4aを透過した
光束は、反射部材46aによって反射された後、反射部
材34に導かれる。反射部材34によって2分割された
光束は、反射部材36a,36a’によって折り曲げら
れ、助手用接眼光学系ハウジング49に内蔵された結像
レンズ31a,31bに導かれる。したがって、したが
って、助手は術者の左側方で像の観察を行なうことがで
きる。
【0055】また、助手用接眼光学系ハウジング49を
図9の(a)に二点鎖線で示される位置に移動させるべ
く中心軸Aを中心に矢印60方向に90゜回転させる
と、シャフト53の先端に設けられた歯車54も同じ方
向に90゜回転する。これによって、歯車55は歯車5
4と反対の方向に90゜回転し、さらに、歯車56は歯
車54と同じ方向に90゜回転する。したがって、歯車
56に固定されたハウジング59は、助手用接眼光学系
ハウジング49と同じ方向に同じ角度だけ回転する。そ
のため、ハウジング59に内蔵された反射部材46a
は、光軸6aを中心に、助手用接眼光学系ハウジング4
9と同じ方向に同じ角度だけ回転する。したがって、こ
の時の光学系の配置状態は図7に示したようになる。そ
の結果、反射部材46a,46bから出射された光束は
それぞれ、助手用接眼光学系ハウジング49に内蔵され
た結像レンズ31a,31bに導かれる。すなわち、助
手は、術者と向き合う位置で、一対の変倍光学系3a,
3bからの両光束を利用して像の観察を行なうことがで
きる。
【0056】以上説明したように、本発明の手術用顕微
鏡によれば、第2の実施形態と同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0057】図11〜図13は本発明の第4の実施形態
を示している。なお、本実施形態において第1〜第3の
実施形態と共通する構成要素については、以下、同一符
号を付してその説明を省略する。
【0058】図11および図12は、本実施形態に係る
手術用顕微鏡の光学系を概略的に示した斜視図である。
図中61a,61a’は、半反射半透過部材であり、第
2の実施形態における反射部材36a,36a’に対応
している。なお、その他の光学系は第2の実施形態と同
一である。
【0059】図13の(a)は本実施形態による手術用
顕微鏡の本体部の平面図であり、図13の(b)は前記
本体部の正面図である。図示のように、手術用顕微鏡の
本体部は、前述した光学要素を収納保持する複数のハウ
ジング62,63,64,65を備えている。このう
ち、鏡体ハウジング62には、対物レンズ1と、一対の
変倍光学系3a,3bと、半反射半透過部材4a,4b
とが内蔵されている。また、鏡体ハウジング62の上端
部には、中心軸Aと同軸のシャフト23が形成されてい
る。
【0060】また、鏡体ハウジング62には術者用接眼
光学系ハウジング64が固着されている。この術者用接
眼光学系ハウジング64には、図示しない結像レンズお
よび接眼レンズからなる第1の接眼光学系が内蔵されて
いる。
【0061】また、鏡体ハウジング62には回転ハウジ
ング65が回転可能に取り付けられている。具体的に
は、回転ハウジング65には嵌合穴24が形成されてお
り、この嵌合穴24に鏡体ハウジング62のシャフト2
3が嵌着されることにより、鏡体ハウジング62に対し
て回転ハウジング65が中心軸Aを中心に回転できるよ
うになっている。また、回転ハウジング65には、反射
部材27a,27b,29,34,61a,61a’が
内蔵されている。
【0062】また、回転ハウジング65には助手用接眼
光学系ハウジング63が固着されている。この助手用接
眼光学系ハウジング63には、結像レンズ31a,31
bと接眼レンズ33a,33bとからなる助手用の第2
の接眼光学系が内蔵されている。
【0063】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0064】回転ハウジング65が鏡体ハウジング62
に対して図13の(a)に実線で示される位置にある場
合、各ハウジングに内蔵された光学部材は図11に示さ
れた配置状態にある。したがって、鏡体ハウジング62
に内蔵された半反射半透過部材4aを透過した光束は、
回転ハウジング65に内蔵された反射部材29によって
反射され、同じく回転ハウジング65に内蔵された反射
部材34に導かれる。反射部材34によって2分割され
た光束は、半反射半透過部材61a,61a’の反射作
用によって、助手用接眼光学系ハウジング63に内蔵さ
れた結像レンズ31a,31bに入射することになる。
したがって、助手は術者の左側方で像の観察を行なうこ
とができる。
【0065】次に、鏡体ハウジング62に対して回転ハ
ウジング65を中心軸Aを中心に矢印66方向に90゜
回転させると、回転ハウジング65は図13の(a)に
二点鎖線で示される位置に位置される。この場合、各ハ
ウジングに内蔵された光学系は、図12に示されるは位
置状態となる。したがって、鏡体ハウジング62に内蔵
された半反射半透過部材4a,4bを透過した各光束
は、回転ハウジング65に内蔵された反射部材27a,
27bによって反射されるとともに、同じく回転ハウジ
ング65に内蔵された半反射半透過部材61a、61
a’を透過し、その後、助手用接眼光学系ハウジング6
3に内蔵された結像レンズ31a,31bに入射する。
すなわち、助手は、術者と向き合う位置で、一対の変倍
光学系3a,3bからの両光束を利用して像の観察を行
なうことができる。
【0066】以上説明したように、本実施形態に係る手
術用顕微鏡によれば、助手は、術者に対して右側方、左
側方、さらに、向かい合う位置の全ての方向から観察す
ることができるとともに、全ての位置において、使用さ
れることがない(光束が入射しない)反射部材が存在し
ないため、顕微鏡の小型化を図ることができる。
【0067】また、本実施形態では、反射部材27a,
27b,29,34,61a,61a’の全てが鏡体ハ
ウジング62ではなく回転ハウジング65に内蔵されて
いるため、助手が術者に対して右側方に位置する場合も
左側方に位置する場合も全く共通の反射部材を用いるこ
とができる。したがって、製造コストの低減および顕微
鏡の小型化を図ることができる。
【0068】なお、本実施形態における半反射半透過部
材61a,61bの代わりに第2の実施形態で示した反
射部材36a,36a’を用い、助手が術者に対して向
かい合う状態(図13の(a)に示す二点鎖線の状態)
に位置した場合にのみ、反射部材36a,36a’を光
軸28,28b上から退避させれば、助手が術者の側方
に位置する場合も向かい合う状態に位置する場合も、観
察像の明るさをロスすることなく、本実施形態と同じ効
果を得ることが可能である。この場合、回転ハウジング
65の回転に連動して反射部材36a,36a’が光軸
28a,28b上から退避するようにすれば、助手の位
置を変更する度にいちいち反射部材36a,36a’を
光軸に対して挿脱するための作業を行なう必要がなくな
るため、使い勝手が良くなる。
【0069】図14〜図16は本発明の第5の実施形態
を示している。なお、本実施形態において第1〜第4の
実施形態と共通する構成要素については、以下、同一符
号を付してその説明を省略する。
【0070】図14は、本実施形態に係る手術用顕微鏡
の光学系を概略的に示した斜視図である。図15は、光
学系の概略図であり、説明を分かり易くする都合上、光
学部材を囲うハウジングの外形を重ねて示している。図
16は、図15において、中心軸Cを通り且つ紙面に垂
直な面に沿って顕微鏡を切断した際の断面図である。
【0071】図中68a,68bは、一対の変倍光学系
3a,3bから入射した光束の半分を透過して半分を9
0゜折り曲げて反射する光路分割手段としての半反射半
透過部材である。半反射半透過部材68a,68bによ
って反射された光束は、互いに平行で且つ同一平面内に
位置する光軸69a,69bに沿って、図示しない術者
用の第1の接眼光学系に導かれる。
【0072】また、半反射半透過部材68a,68bを
透過した一対の光束は、第2の観察光学系を構成する一
対の結像レンズ86a,86bに入射し、結像位置87
a,87bで像を結ぶ。図中88a,88bは、術者の
左右眼に対応する一対の接眼レンズであり、結像位置8
7a,87bの像を拡大観察するべく配置されている。
図中70は、光軸69bを90゜折り曲げるための反射
部材であって、71は折り曲げられた光束の光軸を示し
ている。72は結像レンズである。この結像レンズ72
は、反射部材70によって反射された光束を結像位置7
3で結像させるべく光軸71と同軸上に配置されてい
る。
【0073】74は接眼レンズである。この接眼レンズ
74は、結像位置73で結ばれた像を拡大するべく、結
像レンズ72の光軸と同軸上に配置されている。75
は、光軸69aを90゜折り曲げて光軸71と反対側に
向かわせるための反射部材である。76は反射部材75
によって折り曲げられた光束の光軸を示している。77
は結像レンズである。この結像レンズ77は、反射部材
75によって導かれた光束を結像位置78で結像させる
べく光軸76と同軸上に配置されている。79は、TV
カメラ80に内蔵された受光素子であり、結像レンズ7
7によって形成された像を受光するべく結像位置78上
に配設されている。Bは光軸69a,69bに平行で且
つこれらの中間に位置する中心軸である。
【0074】81は鏡体ハウジングであり、対物レンズ
1と、一対の変倍光学系3a,3bと、半反射半透過部
材68a,68bとを内蔵し、中心軸B上にシャフト8
2を有している。83は助手用接眼光学系ハウジングで
あり、結像レンズ72と接眼レンズ74とを内蔵してい
る。84は回転ハウジングであり、反射部材70,75
と結像レンズ77とを内蔵するとともにシャフト82に
嵌着する嵌合穴85を有している。また、回転ハウジン
グ84には助手用接眼光学系ハウジング83およびTV
カメラ80が固定されている。
【0075】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0076】変倍光学系3aから出射され半反射半透過
部材68aによって反射された光束は、反射部材75に
より90゜折り曲げられた後、結像レンズ77に入射す
る。結像レンズ77に入射した光束は受光素子79上に
て結像する。一方、変倍光学系3bから出射され半反射
半透過部材68bによって反射された光束は、反射部材
70によって90゜折り曲げられた後、結像レンズ72
に入射する。結像レンズ72に入射した光束は結像位置
73において結像する。この像は、接眼レンズ74を介
して例えば助手により拡大観察可能である。この時、助
手は、図からも明らかなように、術者の側方から観察す
ることになる。
【0077】次に、回転ハウジング84をシャフト82
を用いて中心軸Bを中心に矢印89方向に180゜回転
させると、半反射半透過部材68aにて反射された光束
は反射部材70に入射することになり、また、半反射半
透過部材68bにて反射された光束は反射部材75に入
射することになる。したがって、回転ハウジング84を
回転させる前と後とでは、助手が観察する位置とTVカ
メラ80の位置とが術者の位置に対して反対になる。
【0078】以上説明したように、本実施形態に係る手
術用顕微鏡によれば、回転ハウジングを鏡体ハウジング
に対して180゜回転させるだけで、助手は術者の右側
方からの観察と左側方からの観察とを切り替えることが
できる。
【0079】図17および図18は本発明の第6の実施
形態を示している。なお、本実施形態において第1〜第
5の実施形態と共通する構成要素については、以下、同
一符号を付してその説明を省略する。
【0080】図17は本実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の概略斜視図を示している。図18は本実施形態
に係る手術用顕微鏡を上面からみた断面図である。図中
91は、半反射半透過部材68aによって反射された光
束を90゜折り曲げる反射部材である。この反射部材9
1は、折り曲げられた光束が中心軸B上の反射部材92
に入射するように配設されている。また、反射部材92
は、出射された光束の光軸93が中心軸Bと同軸になる
ように、所定の角度をもって配設されている。結像レン
ズ77および受光素子79は光軸93上に配設されてい
る。
【0081】図中94は鏡体ハウジングであり、対物レ
ンズ1、一対の変倍光学系3a,3b、半反射半透過部
材68a,68bを内蔵し、中心軸B上に嵌合穴95を
有している。96は助手用接眼光学系ハウジングであ
り、結像レンズ72と接眼レンズ74とを内蔵してい
る。97は回転ハウジングであり、反射部材70,9
1,92および結像レンズ77を内蔵するとともに嵌合
穴95に嵌着するシャフト98を有している。また、回
転ハウジング97には助手用接眼光学系ハウジング83
およびTVカメラ80が固定されている。
【0082】次に、上記構成の手術用顕微鏡の作用につ
いて説明する。
【0083】変倍光学系3aから出射され半反射半透過
部材68aによって反射された光束は、反射部材91に
より90゜折り曲げられた後、反射部材92に入射す
る。反射部材92から出射された中心軸Bと同軸の光束
は、結像レンズ77に入射し、受光素子79上にて結像
する。一方、変倍光学系3bから出射され半反射半透過
部材68bによって反射された光束は、反射部材70に
よって90゜折り曲げられた後、結像レンズ72に入射
する。結像レンズ72に入射した光束は結像位置73に
おいて結像する。この像は接眼レンズ74を介して例え
ば助手によって拡大観察可能である。なお、この時、助
手は、図からも明らかなように、術者の側方から観察す
ることになる。
【0084】次に、回転ハウジング97をシャフト98
を用いて中心軸Bを中心に180゜回転させると、半反
射半透過部材68aにて反射された光束が反射部材70
に入射することになり、また、半反射半透過部材68b
にて反射された光束が反射部材91に入射することにな
る。したがって、回転ハウジング97を回転させる前と
は助手の観察する位置が術者の位置に対して左右反対に
なる。
【0085】以上説明したように、本実施形態に係る手
術用顕微鏡によれば、回転ハウジングを鏡体ハウジング
に対して180゜回転させるだけで、助手は術者の右側
方からの観察と左側方からの観察とを切り替えることが
できるとともに、回転時に撮影系が邪魔になることがな
い。
【0086】なお、以上説明してきた技術内容によれ
ば、以下に示すような各種の構成が得られる。
【0087】1.一対の変倍光学系と、一対の第1の接
眼光学系と、一対の第2の接眼光学系を有し、前記第1
の接眼光学系と前記第2の接眼光学系に光束を導くため
の光路分割手段を前記一対の変倍光学系より上方に配置
した複数人観察可能な手術用顕微鏡において、前記第2
の接眼光学系は、前記一対の変倍光学系の両光軸の中心
軸を基準に回転可能であり、前記光路分割手段によって
分割される前記第2の接眼光学系に入射される光束は、
第2の接眼光学系の前記回転に伴って、前記一対の変倍
光学系の両光束から夫々分割された光束の両方と、前記
一対の変倍光学系のうちいづれか一方から分割された光
束とで選択されることを特徴とする複数人観察用手術用
顕微鏡。
【0088】2.前記副側の接眼光学系に光束を導くた
めの反射部材は、前記一対の変倍光学系の両光軸の中心
軸を中心に回転可能であることを特徴とする第1項に記
載の複数人観察用手術用顕微鏡。
【0089】3.前記副側の接眼光学系に光束を導くた
めの反射部材は、前記一対の変倍光学系の光軸を中心に
回転可能であることを特徴とする第1項に記載の複数人
観察用手術用顕微鏡。
【0090】4.側方位置で分割をした1本の光束は、
前記一対の変倍光学系と同一のハウジング内において2
つに分岐されることを特徴とする第1項に記載の複数人
観察用手術用顕微鏡。
【0091】5.側方位置で分割をした1本の光束は、
前記副側の接眼光学系と同一のハウジングまたは副側の
接眼光学系と一体で回転するハウジング内において2つ
に分岐されることを特徴とする第1項に記載の複数人観
察用手術用顕微鏡。
【0092】6.立体観察するための一対の観察光軸及
び、該一対の観察光軸の一方に助手用接眼光学系に光束
を導くための反射部材を有すると共に他方に撮影装置に
光束を導くための反射部材を有した複数人観察用手術用
顕微鏡において、前記一対の観察光軸の中間に位置する
軸を基準に、前記助手用接眼光学系が回転可能であるこ
とを特徴とする複数人観察用手術用顕微鏡。
【0093】7.撮影装置に光束を導くための撮影光路
の一部を、前記回転における基準軸と同軸上に配置した
ことを特徴とする第6項に記載の複数人観察用手術用顕
微鏡。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の観察者による同時観察が可能で、鏡体を着脱する
ことなく観察者同士が複数の位置関係をとることができ
るとともに、術者と助手が共通の変倍光学系を用いるこ
とができる安価な手術用顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第1の配置状態を示す斜視図である。
【図2】(a)は図1の手術用顕微鏡の本体部の平面
図、(b)は図1の手術用顕微鏡の本体部の正面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第2の配置状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第1の配置状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第2の配置状態を示す斜視図である。
【図6】(a)は図4および図5の手術用顕微鏡の本体
部の平面図、(b)は図4および図5の手術用顕微鏡の
本体部の正面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第1の配置状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る手術用顕微鏡の
光学系の第2の配置状態を示す斜視図である。
【図9】(a)は図7および図8の手術用顕微鏡の本体
部の平面図、(b)は図7および図8の手術用顕微鏡の
本体部の正面図である。
【図10】図7および図8の手術用顕微鏡の本体部の断
面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係る手術用顕微鏡
の光学系の第1の配置状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る手術用顕微鏡
の光学系の第2の配置状態を示す斜視図である。
【図13】(a)は図11および図12の手術用顕微鏡
の本体部の平面図、(b)は図11および図12の手術
用顕微鏡の本体部の正面図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係る手術用顕微鏡
の光学系の配置状態を示す斜視図である。
【図15】図14の手術用顕微鏡の光学系とこれらを囲
うハウジングの外形図である。
【図16】図15において、中心軸Cを通り且つ紙面に
垂直な面に沿って顕微鏡を切断した際の断面図である。
【図17】本発明の第6の実施形態に係る手術用顕微鏡
の光学系の配置状態を示す斜視図である。
【図18】図17の手術用顕微鏡の本体部の断面図であ
る。
【符号の説明】
1…対物レンズ 3a,3b…変倍光学系 4a,4b…半反射半透過部材(光路分割手段) 19,38,48,62,81,94…鏡体ハウジング 22,41,51,65,84,97…回転ハウジング
フロントページの続き (72)発明者 星野 義亜 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 深谷 孝 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H052 AA13 AB05 AB14 AB19 AB21 AB24 AB27 AD29

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察対象からの光束が入射され、アフォ
    ーカルな光束を形成する対物レンズと、 前記対物レンズの中心を通る中心軸に対して互いに対称
    に配設され、対物レンズからのアフォーカルな光束を受
    けて変倍する一対の変倍光学系と、 前記一対の変倍光学系からの両光束を受けて像を結像す
    る一対の第1の接眼光学系と、 前記一対の第1の接眼光学系と前記一対の変倍光学系と
    の間に配設され、前記一対の変倍光学系からの各光束を
    それぞれ2分割して、その分割された一方の各光束を前
    記一対の第1の接眼光学系にそれぞれ導く光路分割手段
    と、 前記変倍光学系から前記光路分割手段を介して分割され
    る他方の光束を受けて像を結像する一対の第2の接眼光
    学系と、 対物レンズの前記中心軸を中心に前記一対の第2の接眼
    光学系を回転させる回転手段と、 を備え、 前記回転手段は、一対の変倍光学系からの両光束が光路
    分割手段を介してそれぞれ第2の接眼光学系に入射され
    る位置と、一方の変倍光学系のみからの光束が光路分割
    手段を介して第2の接眼光学系に入射される位置との間
    で、前記第2の接眼光学系を回転させることを特徴とす
    る手術用顕微鏡。
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