JP3216896B2 - 実体顕微鏡 - Google Patents

実体顕微鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の観察者が同時に物
体を観察できるようにした実体顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】実体顕微鏡を用いて行う作業が複雑で精
密さを要求される作業である場合、複数の作業者が共同
で作業を行うことが望ましい場合が多い。特に実体顕微
鏡が手術用顕微鏡で、手術用顕微鏡観察下で、主として
手術を行う主術者とその補助を行う副術者とが共同で手
術を行う場合、両者はできるだけ同じ状態で術部を観察
できることが要望されている。即ち、主術者と副術者は
同一の観察点高さから同一の観察視野が得られ、しかも
観察倍率が同一であることが望まれる。又、手術におい
て、術部が深い場合、術部に到達するための長い手術具
を挿入するとき等深い術部の入口から対物レンズまでの
距離を長く設定する必要があるが、手で作業をしている
と術部から観察点までの距離は変えることができないた
め、対物レンズから観察点までの長さを短く設定するこ
とが望まれる。更に、術技によっては、主術者と副術者
の観察方向を代える必要性が生じるので、両者の観察方
向を変化できる実体顕微鏡が要求されている。
【0003】従来、このような要望を実現する実体顕微
鏡として、例えば特開昭47−41473号公報に記載
のものがあり、これを図13により説明する。尚、図1
3(A)は正面断面図、(B)は側面図である。この実
体顕微鏡は、術部Oの上方に位置する単一の対物レンズ
1の後方に一対の変倍光学系2が配置され、この変倍光
学系2を通過した光束は光路分割部材3によって分割さ
れ、対向して配置された各一対の観察光学系4に導かれ
る。そのため、二人の観察者が向かい合って同じ状態の
術部を立体観察できるようになっている。
【0004】又、他の手段として、図14(A),
(B)及び(C)に示すように、実公昭55−3936
4号公報に記載されたものがある。この実体顕微鏡は、
対物レンズ1の後方に位置する変倍光学系5を3本以
上、図では夫々一対の変倍光学系5を90°異なる角度
に交差して配置し、2つの観察光学系4へ夫々導くよう
になっている。そのため、主術者と副術者が直角をなす
方向から観察しても術部を同じ状態で立体観察できるよ
うになっている。
【0005】更に、別の手段として、図15に示すよう
な、特開平2−143215号公報に記載のものがあ
る。この実体顕微鏡は、単一の対物レンズ6と一対の変
倍光学系7との間の光路に光路分割手段8を設け、この
光路分割手段8で反射されて分割された一部の光束の光
路上に別の一対の変倍光学系9を設けて、夫々観察光学
系4を介して二人の観察者が術部を立体観察できるよう
にしたものである。しかも、変倍光学系9を有する光学
系を回動することで、二人の観察者相互の観察角度を任
意に設定できるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示す実体顕微鏡の構成では、二人の観察者相互の観察
角度は180°に限定されており、他の角度位置では観
察することができないという欠点がある。又、一対の変
倍光学系2の光束を二つに分割しているため、各観察光
学系4へ導かれる光束の光量が半減し、観察像が暗くな
るという欠点もある。次に、図14に示す実体顕微鏡の
構成では、光路分割手段がないため各観察像は明るい
が、変倍光学系5の数が多いので、変倍時には多数のレ
ンズを移動させなければならない。そのため、変倍機構
が複雑になる上に調整も難しくなり、顕微鏡の大型化や
重量の増加や高価格化を招くという問題点がある。しか
も、二人の観察者の観察位置が90°の角度に限定され
てしまうという問題もある。
【0007】又、図15に示す実体顕微鏡の構成では、
二人の観察者の観察位置の変更は自由であるが、変倍光
学系を本体側とは別に分岐側にも設けなければならず、
そのため顕微鏡の大型化や重量の増加や高価格化を招く
という欠点がある。しかも、二つの観察像を同一の倍率
にするには、主術者の位置に対して副術者の観察角度が
変化するという条件で、各変倍光学系を連動させるため
の連動機構が必要であり、構成の複雑化や高価格化を招
くという欠点がある。又、対物レンズ後方で光路を分割
しているため、各観察光学系4への光束の光量が半減
し、観察像が暗くなる欠点がある。その上、術部に対す
る両観察者の各観察点の位置を同一の高さにするには、
光路分割部材8の透過光を反射光と平行にするための反
射部材が必要となるが、これによって対物レンズ6から
各観察点までの距離が長くなってしまうという問題があ
る。
【0008】本発明は、このような課題に鑑み、顕微鏡
の大型化や重量の増加や高価格化を招くことなく、複数
の観察者が同一の高さから同一視野及び同一倍率で観察
でき、しかも観察者同士の観察位置を様々に選択でき
て、明るい観察像が得られるようにした、実体顕微鏡を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による実体顕微鏡は、物体側から順に対物光
学系と変倍光学系と複数の立体観察光学系とが備えられ
た、供覧型の実体顕微鏡において、前記対物光学系及び
前記変倍光学系はそれぞれ単一の光学系であり、前記変
倍光学系と立体観察光学系との間に、変倍光学系から出
射される光束を各立体観察光学系に分配する光束偏向部
材を有する光束分配手段を設けると共に、該光束分配手
段を交換可能にするか又は該光束偏向部材の配置を変化
させる手段を設けて、前記複数の立体観察光学系相互間
の観察角度を変化させ得るようにしたことを特徴とする
ものである。また、本発明によれば、前記各立体観察光
学系と前記光束分配手段とにより設定される光路は、前
記変倍光学系から出射される光束中でそれぞれ独立して
形成されていることを特徴としている。また、本発明に
よれば、物体側から順に対物光学系と変倍光学系と第1
及び第2の立体観察光学系とが備えられた、供覧型の実
体顕微鏡において、前記変倍光学系の出射側に設けら
れ、前記第1及び第2の立体観察光学系への光束をそれ
ぞれ規定する第1及び第2の光束規制部材と、前記第1
の立体観察光学系の光路を偏向する光束偏向部材と、前
記第1及び第2の光束規制部材と前記光束偏向部材との
配置を変化させる変化手段とを具備したことを特徴とし
ている。 更に、本発明によれば、前記対物光学系及び前
記変倍光学系はそれぞれ単一の光学系であることを特徴
としている。
【0010】
【作用】観察物体から発せられた光束は、対物光学系と
変倍光学系を通過した後複数の光束偏向部材によって各
立体観察光学系方向に分割され、夫々の観察者は設定さ
れた観察角度位置の各立体観察光学系を介して観察物体
の像を立体観察でき、そして観察角度を変える場合に
は、光束分配手段を交換するか、又は作動手段で光束偏
向部材の配置を変えることで、位置変更された立体観察
光学系に応じた方向に分割された光束を導くようにす
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1乃至図4は、本発明の第一実施例
を示すものである。図1は実体顕微鏡の光学系の構成
図、図2は図1のA−A線断面図、図3は中間鏡筒を交
換した実体顕微鏡の光学系の構成図、図4は図3のA′
−A′線断面図である。図1において、11は実体顕微
鏡の下部に位置する単一の対物レンズ、12は対物レン
ズ11の後方に配置され対物レンズ11を通過した光束
をアフォーカル光にする単一の変倍レンズ系、13は対
物レンズ11と変倍レンズ系12が収納された鏡体であ
る。
【0012】14は鏡体13上に着脱可能に配置された
第一中間鏡筒であり、この第一中間鏡筒14内におい
て、15は変倍レンズ系12の後方で紙面に垂直な方向
に一対配列されていて変倍レンズ系12を通過した光束
をこの鏡筒14内の長手方向に折り曲げる第一反射鏡、
16は紙面に垂直な方向に一対配列されていて第一反射
鏡15で曲げられた光束を第一中間鏡筒外部へ折り曲げ
る第二反射鏡である。17は第一中間鏡筒14を挟んで
変倍レンズ系12と反対側で紙面に平行に配列された一
対の第一結像レンズ、18は第一結像レンズ17の後方
に位置する一対の第三反射鏡、19は第三反射鏡18で
反射された結像光束による像を観察する一対の第一接眼
レンズであり、これらは第一立体観察部20に収納され
ている。この第一立体観察部20は第一中間鏡筒14に
対して着脱可能であり、第一中間鏡筒14に対して任意
の水平方向(紙面に垂直な方向)角度で取り付け可能に
なっている。
【0013】次に、第一中間鏡筒14の第二反射鏡16
による反射光路において、22は第二反射鏡16による
反射光を結像させるべく紙面に直交する方向に配列され
た一対の第二結像レンズ、23は第二結像レンズ22の
後方に位置する一対の第四反射鏡、24は第四反射鏡2
3で反射された結像光束による像を観察する一対の第二
接眼レンズであり、これらは第二立体観察部25に収納
されている。この第二立体観察部25は第一中間鏡筒1
4に対して着脱可能に接続されている。
【0014】又、第一及び第二立体観察部20,25内
の光学系には、図示しない像正立光学系が夫々内蔵さ
れ、しかも、これら光学系における夫々一対の観察光路
の間隔は同一に構成されている。又、術部Oから出射し
て対物レンズ11及び変倍レンズ系12を通過する光束
のうち、第一中間鏡筒14を透過して第一立体観察部2
0内の光学系へ至る一対の光束の第一光軸をPで表し、
又第一反射鏡15で反射して第二立体観察部25内の光
学系へ至る一対の光束の第二光軸をQで表すものとす
る。そして、変倍レンズ系12に対する各光軸P,Qの
光束の位置関係を、図1のA−A線水平断面である図2
で表すと、各一対の第一光軸Pと第二光軸Qの光束は互
いに直交する方向に交差して位置するようになってい
る。
【0015】図3は第一中間鏡筒14に代えて第二中間
鏡筒27を実体顕微鏡に離脱可能に装着した構成図であ
る。図中、第二中間鏡筒27において、28は変倍レン
ズ系12の中心光軸に対して紙面上右側に偏心した位置
で紙面に直交する方向に配列された一対の第一反射鏡、
29は第一反射鏡28で反射された光束を第二立体観察
部25方向へ反射させる一対の第二反射鏡である。又、
第二中間鏡筒27を装着した場合、第一立体観察部20
は図1に示す位置から水平方向に90°回転された位置
に保持され、第一立体観察部20の光学系は、光軸Pを
有する光束が第一反射鏡28に光束をけられないよう
に、変倍レンズ系12の中心光軸から紙面上左側に偏心
した位置に配列される。そして、変倍レンズ系12に対
する第一及び第二光軸P,Qの光束の位置関係を、図3
のA′−A′線水平断面である図4で表すと、各一対の
第一光軸Pと第二光軸Qは互いに平行な方向に位置する
ようになっている。
【0016】本実施例は上述のように構成されているか
ら、図1に示すように実体顕微鏡に第一中間鏡筒14が
装着された場合、第一立体観察部20は各一対の光学系
が第一反射鏡15の配列方向と直交するように配置され
ている。この状態で、術部Oから発せられた光束は対物
レンズ11から変倍レンズ系12を通過することでアフ
ォーカル光となり、この光束の内、紙面に平行な一対の
第一光軸Pを含む一対の平行光束は、第一中間鏡筒14
の第一反射鏡15の両側を通過して第一立体観察部20
内に進入する。そして、一対の第一結像レンズ17によ
って結像され、第三反射鏡18で反射されて、一対の第
一接眼レンズ19で術部Oの像が立体観察される。
【0017】又、変倍レンズ系12を通過したアフォー
カル光のうち、紙面に垂直な一対の第二光軸Qを含む一
対の光束は、第一中間鏡筒14内の一対の第一反射鏡1
5によって折り曲げられ、一対の第二反射鏡16で再び
反射されて第二立体観察部25内に進入する。そして、
一対の第二結像レンズ22で結像され、第四反射鏡23
を介して第二接眼レンズ24で術部の像が立体観察され
る。これにより、主術者と副術者は互いに90°異なる
角度位置(図2参照)から、術部の像を同一視野及び同
一倍率で立体観察できる。
【0018】次に、主術者と副術者の観察方向を変える
ために、第一中間鏡筒14を第二中間鏡筒27に取り替
えて実体顕微鏡に装着し、第一立体観察部20を90°
回動させて変倍レンズ系12の中心光軸から紙面上左側
に偏心させた図3の状態に保持する。この状態で術部O
を発して変倍レンズ系12でアフォーカル光となった光
束は、その内の紙面に垂直な一対の第一光軸Pを含む光
束が、第二中間鏡筒27を透過して第一立体観察部20
内に進入する。そして、第一結像レンズ17で結像され
た術部の像は、第三反射鏡18を介して第一接眼レンズ
19で立体観察できる。
【0019】又、アフォーカル光のうち、第二中間鏡筒
27内の第一反射鏡28で反射された一対の第二光軸Q
を含む光束は、第二反射鏡29で再度反射されて第二立
体観察部25内に進入し、第二結像レンズ22で結像さ
れ、この一対の像を第四反射鏡23を介して第二接眼レ
ンズ24で立体観察することができる。この構成の場
合、主術者と副術者は互いに180°異なる角度位置
(図4参照)から、術部の像を立体観察することができ
る。
【0020】上述のように本実施例によれば、第一及び
第二中間鏡筒14,27のいづれかを選択して装着する
ことにより、複数の観察者同士の観察角度位置を90°
と180°とに変更することができ、しかも二つの立体
観察部14,27の各一対の光軸P,Qの間隔は同一で
あるから、同一の立体感を得ることができる。又、本実
施例は構造が比較的簡単であり、小型且つ軽量であるか
ら、製造コストを低廉にすることができる。又、変倍レ
ンズ系12後方の光束をハーフミラー等で分割する構成
ではないから、各観察像が暗くなることはない。更に、
中間鏡筒14,27内の反射鏡の数を適宜増加すれば、
3人以上による同時観察が可能になることはいうまでも
ない。又、複数観察者による互いの観察方向は、90°
や180°に限らず他の適宜角度での観察も可能である
ことはいうまでもない。
【0021】次に、図5乃至図8に基づいて、本発明の
第二実施例を説明する。図5は第二実施例による実体顕
微鏡の概略構成図、図6は図5のB−B線断面図、図7
は第一立体観察部20を90°回転させた場合の実体顕
微鏡の概略構成図、図8は図7のB′−B′線断面図で
ある。図5において、31は第一実施例の第一及び第二
中間鏡筒14,27に代えて固定配置された中間鏡筒で
あり、この中間鏡筒31において、32は第一立体観察
部20の光学系の第一光軸Pを含む一対の光束を通過さ
せるための一対の円筒を有する水平断面が小判型(図6
参照)の回転筒であり、変倍レンズ系12の中心光軸に
対して紙面上左側に偏心して配置され、且つ一対の円筒
の中間位置である軸V(図6参照)を中心に第一立体観
察部20と一体に水平方向(図5で紙面に垂直な方向)
に回動可能になっている。
【0022】又、中間鏡筒31内で、33は一対の第一
反射鏡15を保持すると共に回転筒32に隣接配置され
ていて水平方向に摺動可能なスライド筒であり、回転筒
32が隣接する壁面中央部(一対の第一反射鏡15の
間)に回転筒32の小判型断面の半円周部が嵌合し得る
弧状の溝33aが形成されている。34は中間鏡筒31
内でスライド筒33と第二反射鏡16との間に固定され
た光束通過用孔を有する壁面、35はスライド筒33と
壁面34との間に介装されていてスライド筒33を回転
筒32方向に弾圧する一対のバネ、36はスライド筒3
3の領域でスライド筒33の摺動をガイドする中間鏡筒
31内周壁(図6参照)である。又、第二立体観察部2
5は中間鏡筒31に対して固定配置されている。
【0023】本実施例は上述のように構成されているか
ら、図5及び図6に示すように、回転筒32及び第一立
体観察部20が紙面に対して直交する方向に配置されて
いる場合、スライド筒33はバネ35によってこれに圧
接されることになるから、中間鏡筒33の第一反射鏡1
5は変倍レンズ系12の中心光軸に対して図上右側に偏
心して保持される。従って、術部Oから発せられて変倍
レンズ系12を通過したアフォーカル光は、その一部が
一対の第一光軸Pを含む一対の光束として中間鏡筒31
内の回転筒32の一対の円筒部を通過し、一対の第一結
像レンズ17で結像されて第三反射鏡18を介して一対
の第一接眼レンズ19で術部の像が立体観察される。
【0024】又、アフォーカル光のうち中間鏡筒31内
の第一反射鏡15で反射された第二光軸Qを含む一対の
光束は、第二反射鏡16で反射された後一対の第二結像
レンズ22で結像されて第四反射鏡22を介して第二接
眼レンズ24で術部の像が立体観察される。従って、こ
の構成によれば、主術者と副術者は互いに180°異な
る角度方向から術部を立体観察することができる。
【0025】次に、両観察者の観察方向を変えるため
に、第一立体観察部20を水平方向に90°回転させる
と、回転筒32も軸Vを中心に90°一体に回転する。
すると、スライド筒33はバネ35の弾力に抗して第二
反射鏡16方向に押動され、回転する回転筒32の小判
型半円筒部の外形に沿って右方に押動された後再び左方
に若干移動して、スライド筒33の溝33aが回転筒3
2の小判型半円筒部に嵌合して停止する(図8参照)。
このようにして回転筒32及びスライド筒33が第一立
体観察部20と共に位置決めされ、図7及び図8に示す
位置に保持される。
【0026】このような状態において、術部Oから発せ
られた光束は変倍レンズ系12を介してアフォーカル光
となり、中間鏡筒31の回転筒32を通過する一対の第
一光軸Pの光束は紙面と平行な状態で第一結像レンズ1
7で結像され、第一接眼レンズ19で立体観察される。
又、中間鏡筒31内の第一反射鏡15で反射された一対
の第二光軸Qの光束は紙面と直交する状態で第二反射鏡
16で反射され、第二結像レンズ22で結像されて第二
接眼レンズ24で立体観察される。このようにして、主
術者と副術者は90°異なる角度位置で同一の術部Oを
同一倍率で立体観察することができる。
【0027】上述のように本実施例は、観察者同士の観
察角度位置を90°や180°に変える場合、第一立体
観察部20を回転させるだけで位置調整することがで
き、第一実施例のように複数の中間鏡筒を備える必要が
ないから、手術中であっても角度位置の変更操作をする
ことができ、便利である上に、構成が一層簡単になって
製造コストをより低廉にすることができる。又、第一実
施例と同様に、2つの立体観察部の夫々の光軸間隔を同
一にすることで、同一の立体視ができることはいうまで
もない。
【0028】次に図9乃至図12により、本発明の第三
実施例を説明する。図9は実体顕微鏡の概略構成図、図
10は図9のC−C線断面図、図11は図9の状態から
第一アーム部を90°回動させた状態の実体顕微鏡の概
略構成図、図12は図11のC′−C′線断面図であ
る。図9において、37は変倍レンズ系12の中心光軸
に対して水平方向に例えば図示の位置から90°回動可
能に配置された第一アーム部、38は第一アーム部37
内を進行する光束を第一アーム部37に固定された第一
立体観察部20方向に曲げる一対の第五反射鏡である。
39は鏡体13に対して固定配置され且つ第一アーム部
37が接続された第二アーム部、40は第二アーム部3
9内を進行する光束を第二アーム部39に固定された第
二立体観察部25方向に曲げる一対の第六反射鏡であ
り、図に示す位置で第一及び第二アーム部37,39は
角度180°の位置に配設されている。
【0029】又、41は鏡体13との間に第一及び第二
アーム部37,39が接続保持された連動部材であり、
変倍レンズ系12を通過したアフォーカル光を、夫々一
対の第一光軸Pと第二光軸Qを含む各一対の光束として
分割し、第一及び第二アーム部37,39内の第五反射
鏡38及び第六反射鏡40方向へ夫々折り曲げるべく、
図10に示すような回動可能な四つの反射鏡が設けられ
ている。又、連動部材41は第一アーム部37の90°
の回動に連動して、同一方向、同一面内で45°回転す
るようになっており、しかも四つの反射鏡を構成する第
七反射鏡42,第八反射鏡43,第九反射鏡44,第十
反射鏡45は連動部材41の45°回転に連動して、夫
々軸K,L,M,Nを中心に所定角度だけ所定方向に回
転するように設定されている。
【0030】即ち、図9に示すように第一及び第二アー
ム部37,39が互いに180°離れた角度位置に配置
されている場合、第七反射鏡42及び第九反射鏡44は
変倍レンズ系12を通過した光束の一部を、第一アーム
部37内の第五反射鏡38へ向けるように同一角度に傾
斜されており、第八反射鏡43と第十反射鏡45は変倍
レンズ系12を通過した光束の一部を、第二アーム部3
9内の第六反射鏡40へ向けるように同一角度に傾斜さ
れている。又、図11に示すように第一及び第二アーム
部37,39が互いに90°離れた角度位置に配置され
ている場合、第七反射鏡42及び第十反射鏡45は変倍
レンズ系12を通過した光束の一部を、第一アーム部3
7内の第五反射鏡38へ向けるように同一角度に傾斜さ
れており、第八反射鏡43と第九反射鏡44は変倍レン
ズ系12を通過した光束の一部を、第二アーム部39内
の第六反射鏡40へ向けるように同一角度に傾斜されて
いる。
【0031】尚、連動部材41と各反射鏡42,43,
44,45とを第一アーム部37の回動に連動させる機
構は、特定の比を有するギア等を用いて公知の技術によ
り構成されるが、その説明は省略する。
【0032】本実施例は上述のように構成されているか
ら、図9に示すように第一及び第二アーム部37,39
が互いに180°離れた角度位置にある場合、術部Oか
ら発せられた光束は、変倍レンズ系12を通過してアフ
ォーカル光となり、その一部である一対の第一光軸Pを
含む一対の光束は、第七反射鏡42及び第九反射鏡44
で反射されて第一アーム部37内を進行する。そして、
第五反射鏡38で折り曲げられて第一立体観察部20内
へ進み、一対の第一接眼レンズ19によって術部Oの像
が立体観察できる。又、アフォーカル光のうち、一対の
第二光軸Qを含む一対の光束は、第八反射鏡43及び第
十反射鏡45で反射されて第二アーム部39内を進行
し、第六反射鏡40で再び反射させられて第二立体観察
部25内へ進み、一対の第二接眼レンズ24で像を立体
観察できる。
【0033】次に、主術者と副術者の観察方向を変える
ために第一アーム部37を図9の位置から水平方向紙面
手前側に90°回転させる。すると、連動部材41が連
動して同一方向に45°回転すると共に、第七反射鏡4
2も軸Kを中心に同一方向に45°回転するため、第七
反射鏡42は90°回転したことになり、第一アーム部
37の第五反射鏡38方向に傾斜する位置に至る(図1
1参照)。又、第十反射鏡45は軸Nを中心に連動部材
41と反対方向に135°回転するため、第七反射鏡4
2と平行な方向に同一角度傾斜した状態になる(図11
参照)。従って、第七及び第十反射鏡42,45で反射
された一対のアフォーカル光は、第一アーム部37の第
五反射鏡38で反射されて、第一立体観察部20で像を
立体観察できる。
【0034】又、連動部材41の45°回転に連動し
て、第八反射鏡43は軸Mを中心にして連動機構41と
逆方向に45°回転するため、この反射鏡43は第二ア
ーム部39の第六反射鏡40方向に傾斜した状態に維持
される。そして、第九反射鏡44は軸Mを中心に連動機
構41と同一方向に135°回転するため、図9の状態
と反対方向即ち第八反射鏡43と平行に第二アーム部3
9の第六反射鏡40方向に傾斜することになる(図11
参照)。従って、第八及び第九反射鏡43,44で反射
された一対のアフォーカル光は第六反射鏡40で反射さ
れて、第二立体観察部25で像を立体観察できる。
【0035】従って、主術者と副術者は互いに90°観
察角度が離れた方向で立体観察することができる。尚、
第七乃至第十反射鏡42,43,44,45は、観察角
度が180°離れた場合と90°離れた場合のいづれで
も十分な像の観察を行えるように、2つの立体観察部2
0,25へ向かう像観察に必要な光束よりも大きな反射
面積を有する反射部材を使用するものとする。
【0036】このように本実施例は、複数の観察光学系
について、観察者の眼の位置から術部Oまでの距離を、
対物レンズ11と一方の観察点までの長さを増すことな
く、同一距離に設定することができるから、主術者と副
術者とが同一条件下で作業ができる上に、長い手術具の
使用も可能になり、手術の効率が上がるという利点があ
る。
【0037】
【発明の効果】上述のように本発明に係る実体顕微鏡
は、顕微鏡の大型化、重量の増加及び高価格化を招くこ
となく、複数の観察者が同一高さから同一視野及び同一
倍率で観察対象物を観察でき、しかも観察者同士の観察
方向のなす角度を様々に選択できる。又、変倍光学系後
方の観察用光束をハーフミラー等で分割することもない
から、明るい観察像が得られるという利点もある。又、
複数の立体観察部の各一対の光軸間隔を同一にすること
で、複数の観察者の立体感も同一にすることができ、更
に対物レンズと各観察点との長さを短い状態に維持した
ままで、術部と観察者の位置までの長さを複数の観察者
間で同一にすることができ、複数の観察者による観察条
件をより一層同一にすることができる。このように、本
発明によれば、手術時に副術者は従来以上に十分な補助
を行うことができ、手術の安全性の向上と手術時間の短
縮化を図ることができ、その結果として手術の成功率を
向上させることができる。又、副術者側からの指導によ
り手術の教育を十分に行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例による実体顕微鏡の概略構
成図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第一実施例による実体顕微鏡につい
て、中間鏡筒を取り替えた状態の概略構成図である。
【図4】図3のA′−A′線断面図である。
【図5】本発明の第二実施例による実体顕微鏡の概略構
成図である。
【図6】図1のB−B線断面図である。
【図7】本発明の第二実施例による実体顕微鏡につい
て、第一立体観察部の角度を90°回転させた状態の概
略断面図である。
【図8】図7のB′−B′線断面図である。
【図9】本発明の第三実施例による実体顕微鏡につい
て、2つのアーム部の角度を180°に配置した概略構
成図である。
【図10】図9のC−C線断面図である。
【図11】本発明の第三実施例による実体顕微鏡につい
て、2つのアーム部の角度を90°に配置した概略断面
図である。
【図12】図11のC′−C′線断面図である。
【図13】従来の実体顕微鏡を示すものであり、(A)
は概略正面断面図、(B)は概略側面図である。
【図14】従来の他の実体顕微鏡の光学系を示すもので
あり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は変倍
光学系と対物レンズの平面図である。
【図15】従来の他の実体顕微鏡の概略構成図である。
【符号の説明】
11 対物レンズ 12 変倍レンズ系 14 第一中間鏡筒 20 第一立体観察部 25 第二立体観察部 27 第二中間鏡筒 31 中間鏡筒 32 回転筒 33 スライド筒 37 第一アーム部 39 第二アーム部 41 連動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 朝規 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 浜田 雅巳 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 絹川 正彦 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 榛澤 豊治 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 信一 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−16736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 21/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に対物光学系と変倍光学系
    と複数の立体観察光学系とが備えられた、供覧型の実体
    顕微鏡において、前記対物光学系及び前記変倍光学系は
    それぞれ単一の光学系であり、前記変倍光学系と立体観
    察光学系との間に、変倍光学系から出射される光束を各
    立体観察光学系に分配する光束偏向部材を有する光束分
    配手段を設けると共に、該光束分配手段を交換可能にす
    るか又は該光束偏向部材の配置を変化させる手段を設け
    て、前記複数の立体観察光学系相互間の観察角度を変化
    させ得るようにしたことを特徴とする実体顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記各立体観察光学系と前記光束分配手
    段とにより設定される光路は、前記変倍光学系から出射
    される光束中でそれぞれ独立して形成されていることを
    特徴とする、請求項1に記載の実体顕微鏡。
  3. 【請求項3】 物体側から順に対物光学系と変倍光学系
    と第1及び第2の立体観察光学系とが備えられた、供覧
    型の実体顕微鏡において、前記変倍光学系の出射側に設
    けられ、前記第1及び第2の立体観察光学系への光束を
    それぞれ規定する第1及び第2の光束規制部材と、前記
    第1の立体観察光学系の光路を偏向する光束偏向部材
    と、前記第1及び第2の光束規制部材と前記光束偏向部
    材との配置を変化させる変化手段とを具備したことを特
    徴とする実体顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記対物光学系及び前記変倍光学系はそ
    れぞれ単一の光学系であることを特徴とする請求項3に
    記載の実体顕微鏡。
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