JP3668343B2 - 実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒 - Google Patents

実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒に関し、特に手術用顕微鏡に用いられる双眼鏡筒として好適な傾斜角可変双眼鏡筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より手術用顕微鏡をはじめとした実体顕微鏡は主に外科手術に用いられ、術部の拡大像を術者に提供し手術の効率を向上させる等の重要な役割を果たしている。更に、手術用顕微鏡に焦点距離の長い対物レンズ系を取り付けて用いる場合には、術者が楽な姿勢で手術が行えるように、接眼レンズ系のアイポイントから作業面までの間隔をできるだけ短くなるようにすると共に、接眼鏡筒部の傾斜角を任意に変換できるようにすることが好ましい。
【0003】
接眼鏡筒部の傾斜角が可変の顕微鏡鏡筒としては、例えば、特開昭53−70838号公報に開示されているようなものがある。図13はかかる顕微鏡鏡筒の構成を示す図である。この鏡筒は、内部に一対の正立光学系92を有する可動鏡筒部91と、この可動鏡筒部91に眼幅調整のために取り付けられた一対の旋回可能なプリズム93と、このプリズム93上に配置された接眼鏡筒部94と、内部に回転ミラー96を備えた固定鏡筒部95とからなっている。そして、この鏡筒では、可動鏡筒部91が回転軸97を中心に回転する際、固定鏡筒部95内部の回転ミラー96を回転軸97を中心に可動鏡筒部91の回転量の1/2の比率で追従させて回転させることで、接眼鏡筒部94の傾斜角を変化させても正立像を良好に観察できるようになっている。
【0004】
しかし、前記公報に開示された顕微鏡の双眼鏡筒は、可動鏡筒部91と、正立光学系92と、プリズム93の回転に1/2の比率で追従して回転する回転ミラー96とが観察者の眼側へ向けて配列されている。即ち、この双眼鏡筒においては、観察光束は前記回転ミラー96から射出された後観察者の眼に前記各構成要素を順に通過して到達するような構成であるため、鏡筒自体は大型のものである。手術用顕微鏡においては、手術の作業性を向上させるために、顕微鏡鏡体のみならず双眼鏡筒の小型化も必須条件であるが、前記公報に開示された技術では双眼鏡筒の大幅な小型化は不可能である。
【0005】
更に、図13に示された双眼鏡筒では、可動鏡筒部91の回転軸97から接眼鏡筒部94のアイポイント98までの回転半径Rが大きい。よって、特に傾斜角が90°即ち固定鏡筒部95への入射光99と接眼鏡筒部94からの射出光100とが平行になった場合、かかる鏡筒の顕微鏡への取付け面101と接眼鏡筒部94との間の距離も大きくなる。結果として、被観察物体面(術部)から観察者のアイポイント98までの距離が大きくなり、術部の観察及び手術中における顕微鏡の操作性が悪くなる。
【0006】
又、特に手術用顕微鏡を用いた作業は非常に精密で複雑な作業となるため1つの顕微鏡鏡体において複数の人間が各々任意の方向から観察可能であることが望ましい。
そこで、これに対処すべく、鏡体部が単眼光学系で構成された手術用顕微鏡に複数の双眼鏡筒を取付け、これら複数の双眼鏡筒を前記手術用顕微鏡鏡体部の単眼光学系の光軸を中心に回転させることにより、複数の観察者が各々自由な方向から観察できるようにした方法が提案されている。
【0007】
しかし、そのような手術用顕微鏡では、鏡体部の単眼光学系の光軸を中心に回転する複数の双眼鏡筒全てに被観察物体面からの光束を供給しなければならないため、前記単眼光学系を構成する光学素子のひとつひとつが大型化し、光学系の全長が非常に長くなってしまうという欠点がある。しかし、手術用顕微鏡鏡筒部の単眼光学系の光路を複数の反射面を用いて折り曲げて構成することにより、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短くすることはできる。
ところが、このような手術用顕微鏡に通常の双眼鏡筒を用いた場合、単眼光学系で構成された鏡体部内に配置する反射部材によっては本来観察者の右眼に到達すべき光束が左眼に到達し、又左眼に到達すべき光束が右眼に到達することになり、観察像が倒立像となってしまうという不具合が発生する。
【0008】
この問題を解決するためには、手術用顕微鏡の鏡体部と双眼鏡筒との間に左右の光路を入れ替える光学系を配置することが必要になる。しかしながら、このとき用いる双眼鏡筒に前記特開昭53−70838号公報に開示されているような大型の傾斜角可変双眼鏡筒を採用した場合には、実体顕微鏡としては非常に大型なものとなってしまう。そのうえ、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離もいっこうに短くはならず、手術の作業性の向上を図ることはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記のような従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、手術用顕微鏡の鏡筒部の小型化が図れ、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短縮して、手術用顕微鏡を用いた観察を伴う手術の作業性を向上させ得る実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供することにある。
又、本発明は、鏡体部が単眼光学系である手術用顕微鏡に用いても、左右光路入替え光学系を備えることにより顕微鏡鏡筒部を大型化させることなく、手術用顕微鏡を用いた観察を伴う手術の作業性を向上させ得る実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供することも目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は、以下に示すような特徴を備えている。
【0011】
請求項1に記載の発明は、接眼鏡筒部の傾斜角が可変である実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、左右一対の結像レンズ系及び左右一対イメージローテータを有する固定鏡筒部と可動鏡筒部とを備え、前記左右一対の結像レンズ系を経て夫々前記左右一対のイメージローテータへ入射する光束の光軸とこれら左右一対のイメージローテータから射出される光束の光軸と前記可動鏡筒部の回転軸とが同軸に構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、可動鏡筒部の回転を1組の回転制御部材を介して左右一対のイメージローテータに伝え、これら左右一対のイメージローテータを前記可動鏡筒部と共にこの可動鏡筒部の回転方向と同方向でその回転量の1/2の比率をもって連動させて回転させ得るようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、イメージローテータはシュミット型イメージローテータプリズムであり、このシュミット型イメージローテータプリズムは双眼鏡筒光学系内の結像レンズ系から可動鏡筒部までの間に配置されていることを特徴とするものである。請求項4に記載の発明は、請求項1又は2の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、結像レンズ系はテレフォトタイプであって、夫々凸,凹のパワーを有する第1,第2群の2つのレンズ群からなることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とするものである。
1.0<(|f 2 |/|f 1 |)<1.5
但し、f 1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f 2 は上記結像レンズの第2群の焦点距離を夫々示している。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とするものである。
1.2<(|f 2 |/|f 1 |)<1.4
但し、f 1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f 2 は上記結像レンズの第2群の焦点距離を夫々示している。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は、固定鏡筒部と可動鏡筒部と接眼鏡筒部とを有している。
【0015】
固定鏡筒部には左右一対の結像レンズ系,反射部材,イメージローテータが配置されている。前記左右一対の結像レンズ系は、実体顕微鏡本体から射出されたアフォーカル光束を前記可動鏡筒部内の光学系を経て前記接眼鏡筒内に設けられた夫々の接眼レンズ系の前方(前側焦点位置)に結像させるためのものである。尚、これら結像レンズ系はテレフォトタイプであって、例えば夫々正,負のパワーを有する2つのレンズ群により構成することにより、焦点距離に比較してレンズ系の全長を短くすることを可能とし、固定鏡筒部の小型化を図っている。
【0016】
又、前記一対の反射部材は、前記固定鏡筒部が取り付けられる手術用顕微鏡本体側から見て、前記一対の結像レンズ系の後ろ側に配置されている。更に、前記可動鏡筒部のティルティングによる観察像の回転を補正するために、前記一対の反射部材から射出される一対の観察光束の光軸が、それら一対の反射部材の外側に夫々配置された一対のイメージローテータの光軸、及び前記可動鏡筒部の回転軸と一致するように構成されている。
このようにして、本発明の双眼鏡筒では、前記可動鏡筒部の回転を前記一対のイメージローテータに伝達し、これら一対のイメージローテータを前記可動鏡筒部と共に同方向で且つその回転量に対し1/2の比率で追従させて回転させることを可能にした。
従って、本発明の双眼鏡筒では、接眼鏡筒部の傾斜角をどのように設定しても、実体顕微鏡によって形成された被観察物体像を正立像として観察者に供給することができる。
【0017】
尚、前記固体鏡筒部内に前記可動鏡筒部の回転を前記左右一対のイメージローテータに伝えるための回転制御部材を設けてもよい。このようにすることにより、前記可動鏡筒部を回転させる際に被観察物体の正立像の上下方向が反転するような不具合をより確実に防止することが可能になる。但し、この回転制御部材は固定鏡筒部の大型化を避けるために、可能な限り小型に構成する必要がある。
【0018】
又、前記イメージローテータと可動鏡筒部とは、観察者の眼側へ向けてではなく観察者の前方の左右方向に配列された構成となるため、可動鏡筒部の回転軸から観察者のアイポイントまでの距離を小さくすることが可能となる。
又、本発明の双眼鏡筒では、左右一対の接眼鏡筒部内に夫々配置された接眼レンズ系の前方に夫々ミラーを配置し、前記一対の接眼鏡筒部を前記ミラーに入射する光束の光軸とそのミラーから接眼レンズ系に至る光束の光軸との交点を中心に左右方向に回動させ得るようにするだけで、眼幅調整機構を構成することができる。
このように、本発明の双眼鏡筒では簡素な構成の眼幅調整機構を備えることも可能であり、而もこの眼幅調整機構は省スペースなものとして構成できるため、可動鏡筒部が必要以上に大きくなることはない。
【0019】
本発明の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は上記のように構成されているため十分な小型化が達成される。又、全てのティルティング状態において被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を極力短く形成することが可能であるため、特に手術用顕微鏡を用いた観察を伴う手術の際に、優れた作業性がもたらされる。
又、本発明の双眼鏡筒を鏡体部が単眼光学系となっている実体顕微鏡に用いる際、例え本発明の双眼鏡筒とその実体顕微鏡鏡体部との間に左右光路入替え光学系を配置することが必要な場合でも、本発明の双眼鏡筒は非常に小型なものであるため、被観察物体面から観察者のアイポンイトまでの距離を十分短く保つことができる。更に、この場合、前記左右光路入替え光学系を固定鏡筒部内に備えれば、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離は短いまま変化せず、本発明の双眼鏡筒がもたらす優れた作業性はより良好に維持される。
【0020】
尚、本発明の双眼鏡筒の結像レンズ系は、物体側から順に夫々正,負のパワーを有する2つのレンズ群が配置されて構成されているが、以下に示す条件式を満足していることが好ましい。
1.0<(|f2 |/|f1 |)<1.5 ・・・・(1)
但し、f1 は前記結像レンズ系の第1群の焦点距離、f2 は前記結像レンズ系の第2群の焦点距離を示している。
【0021】
この条件式(1)を満足する結像レンズ系を備えて夫々左右の結像光学系を構成すれば、かかる結像光学系中に配置される光束透過面や反射面の面度の左右差で生じる左右光学系の倍率差及びピントのずれを、前記結像レンズ系の第1群を光軸方向に移動させるだけで同時に補正することが可能となる。よって、双眼鏡筒の組立や調整等に要する時間を大幅に短縮することができ、製造コストの低減が可能となる。そのうえ、左右観察像で生じる倍率差が少なく、観察者の疲労感が少ない被観察物体の立体像を供給することができる。
【0022】
以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0023】
第1実施例
図1は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の外観図であり、傾斜観察が行われる状態を示している。この双眼鏡筒1は、図示しない実体顕微鏡の鏡体部に取り付けられる固定鏡筒部2と、可動鏡筒部3と、接眼鏡筒部4とからなる。
本実施例は、可動鏡筒部3の回転軸から観察者のアイポイントまでの距離を最小にすることで、全てのティルティング状態において被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短くすること、及び双眼鏡筒部内部の観察光路長をできる限り短く形成し双眼鏡筒の小型化を図ることを目的としたものである。
【0024】
図2は本実施例の双眼鏡筒の構成を示す光軸に沿う断面図である。ここに示すように、本実施例の双眼鏡筒1の固定鏡筒部2内に、図示しない実体顕微鏡鏡の鏡体部より射出されるアフォーカル光束を一対の接眼鏡筒部4に備えられた接眼レンズ系5の前側焦点位置(結像点6)に夫々結像させるための一対の結像レンズ系7と反射面を備えた一対のプリズム8とが配置されている。前記実体顕微鏡の鏡体部から射出され一対の結像レンズ系7を透過した一対の観察光束は、夫々プリズム8により固定鏡筒部2の左右外側へ向けて射出される。そして、この射出された一対の光束は、夫々一対のプリズム8の外側に配置されたシュミット型イメージローテータプリズム9に入射する。
次に、シュミット型イメージローテータプリズム9から射出された光束は夫々可動鏡筒部3の側面側に配置された台形プリズム10を経て夫々左右一対の接眼鏡筒部4内に配置された接眼レンズ系5の前方に配置されたミラー11を介して結像点6に前記被観察物体の像を形成する。観察者はこの像を接眼レンズ系5を介して観察できる。
【0025】
尚、前記結像レンズ系7は、物体側から順に正,負のパワーを有する2つのレンズ群が配置されて構成されているため、結像レンズ系7の全長をそれが有する焦点距離と比較して短くすることができる。又、本実施例では、結像光学系をその結像レンズ系7,プリズム8及びシュミット型イメージローテータプリズム9により構成しているため、結像光学系の機械的な全長を短縮し双眼鏡筒1全体としての観察光路を非常に短く形成でき、双眼鏡筒の大幅な小型化が可能となる。
【0026】
更に、本実施例の双眼鏡筒1では、プリズム8から射出する観察光束の光軸12と、シュミット型イメージローテータプリズム9の光軸と、可動鏡筒部3の回転軸13とが一致するように構成されている。而も、シュミット型イメージローテータプリズム9は、可動鏡筒部3と共にこれと同方向に且つその回転量の1/2の比率で追従して回転するようになっているので、可動鏡筒部3の固定鏡筒部2に対する傾斜角を変化させても観察者は被観察物体の正立像を良好に観察できる。
【0027】
又、本実施例の双眼鏡筒1では、前述のように、シュミット型イメージローテータプリズム9や可動鏡筒部3等、比較的スペースを要する光学素子及び部品を固体鏡筒部2から射出される観察光束の光軸上に配列することで、観察者の眼側への機構的な突出を最小限に抑えている。
よって、可動鏡筒部3の回転軸13から観察者のアイポイント14までの距離R1 を非常に短くすることができるため、全てのティルティング状態において被観察物体面から観察者のアイポイント14までの距離を短く保つことが可能となり、特に手術用顕微鏡による観察を伴う手術において優れた作業性をもたらすことができる。
【0028】
更に、本実施例の双眼鏡筒は図3に示すように構成してもよい。即ち、図3は本実施例の変形例であり、同図(a)はこの双眼鏡筒を観察者側から見た光軸に沿う断面図、同図(b)は側面側から見た光軸に沿う断面図である。ここに示すように、双眼鏡筒を可動鏡筒部3’からの光路を観察者側に折り曲げそこに接眼鏡筒部4を取り付けて構成すると、可動鏡筒部3’の回転軸13と観察者のアイポイント14との距離R1 ’はより短くなり、さらに手術用顕微鏡と共に用いるのに好適な実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供することができる。
【0029】
第2実施例
図4は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を説明するための図である。本実施例は第1実施例に示した双眼鏡筒1を鏡体部が単眼光学系に構成された実体顕微鏡16に用いた例を示すものであり、実体顕微鏡16と双眼鏡筒1との間に左右光路入替え光学系としての偏角ダハプリズム17が配置される。
【0030】
実体顕微鏡16は、単眼光学系として構成された対物光学系18,変倍光学系19,リレー光学系20,21、及びこれらの間に介在されたミラー,プリズム等の複数の反射部材からなっている。この実体顕微鏡16では、被観察物体面22からの観察光束が順に対物光学系18,変倍光学系19,リレー光学系20,21を通過する際に前記複数の反射部材により反射され、アフォーカル光束となって鏡体部より射出される。よって、この実体顕微鏡16の鏡体部に右眼用,左眼用の双眼光学系を有する双眼鏡筒1を取り付けることによって、観察者に被観察物体の立体的な観察像を供給することができる。
【0031】
ところで、図5に示すように、単に双眼鏡筒1のみを実体顕微鏡16の鏡体部に直接取り付けた場合、本来観察者の右眼に入射すべき観察光束が観察者の左眼に、左眼に入射すべき観察光束が右眼に入射してしまい、観察者は被観察物体の倒立像を観察することになる。
そこで、本実施例では、図4に示したように、実体顕微鏡16と双眼鏡筒1との間に偏角ダハプリズム17を配置した。この偏角ダハプリズム17は自身を通過する光束を偏角させ、倒立像を形成する作用を有している。即ち、図6に示すように、偏角ダハプリズム17の入射面の右側17aから入射した光束を射出面の左側17bから射出させ得るようになっている(又、特に図示しないが前記入射面の左側から入射した光束は前記射出面の右側から射出する)。本実施例では、偏角プリズム17が有するかかる作用を左右光路入替え光学系として利用することにより、観察者の右眼に入射すべき光束は右眼に、左眼に入射すべき光束は左眼に入射させ、観察者に被観察物体の正立した立体観察像を供給する。
【0032】
尚、本実施例では、双眼鏡筒1と実体顕微鏡16の鏡体部との間に偏角プリズム17を介在させたことにより、被観察物体面22から観察者のアイポイント23までの距離が拡大される傾向にある。しかし、第1実施例において説明したように双眼鏡筒1自体は非常に小さく構成できることから、被観察物体面22から観察者のアイポイント23までの距離が観察者の作業性を劣化させる程拡大することはない。
このように、本実施例によれば、単眼光学系の実体顕微鏡が有する利点を損なわずに優れた作業性を確保できる。
【0033】
第3実施例
図7は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒に備えられた各光学部材の配置を示す図であり、(a)は観察者側から見た光軸に沿う断面図、(b)は側面側から見た光軸に沿う断面図である。本実施例の双眼鏡筒も、鏡体部が単眼光学系で構成された実体顕微鏡に用いられるものである。
【0034】
本実施例の双眼鏡筒も固定鏡筒部と可動鏡筒部と接眼鏡筒部とからなる。固定鏡筒部内には、一対の結像レンズ系31と、左右側夫々2つのプリズム体からなる左右光路入替え光学系32と、これらの外側に夫々配置された一対のシュミット型イメージローテータプリズム33とが備えられている。可動鏡筒部には、前記一対のシュミット型イメージローテータプリズム33から射出された観察光束を接眼鏡筒部へ導くための一対の台形プリズム34が備えられている。そして、可動鏡筒部と接眼鏡筒部とは、可動鏡筒部の回転軸35と観察者のアイポイント36との距離を最小限にするために、ミラー37を介して台形プリズム34内を通過する光軸38と接眼鏡筒部に備えられた接眼レンズ系39の光軸40とのなす各θが90°以下となるように接合されている。
【0035】
尚、本実施例の双眼鏡筒も第1実施例のものと同様に、結像レンズ系31は物体側から順に夫々正,負のパワーを有する2つのレンズ群が配置されて構成されている。又、左右光路入替え光学系32から射出する観察光束の光軸41と、シュミット型イメージローテータプリズム33の光軸と、可動鏡筒部の回転軸35とが一致するように構成されている。そして、シュミット型イメージローテータプリズム33は、可動鏡筒部の回転量の1/2の比率で可動鏡筒部と同方向に連動して回転することで、可動鏡筒部の固定鏡筒部に対する傾斜角を変化させても被観察物体の正立像を良好に観察できるようになっている。
【0036】
次に、左右光路入替え光学系32の作用を図8に基づき説明する。図8は図7(a),(b)に示された結像レンズ系31,左右光路入替え光学系32及び左右のシュミント型イメージローテータプリズム33の拡大図である。この左右光路入替え光学系32は、一対の結像レンズ系31から射出された観察光束を夫々左右反対側の光路へ導くためのものであり、左右側夫々2つずつのプリズムにより構成され、図中A−A線に関して対称になっている。
即ち、左側の結像レンズ系31から射出された観察光束▲1▼は、左右光路入替え光学系32の左側入射面に入射した後その内部で4回の反射を繰り返し、左右光路入替え光学系32の右側射出面から射出され、右側のシュミット型イメージローテータプリズム33へ導かれる。一方、右側の結像レンズ系31から射出された観察光束▲2▼も同様に、左右光路入替え光学系32の右側入射面に入射した後その内部で4回の反射を繰り返し、左右光路入替え光学系32の左側射出面から射出され、左側のシュミット型イメージローテータプリズム33へ導かれるようになっている。
この左右光路入替え光学系32は、前述のように左右2つずつのプリズムを用いてA−A線に関して対称に構成されているため、最もコンパクトな構成となり、固定鏡筒部の大型化を招くことなくそれに内臓することができる。
【0037】
従って、本実施例の双眼鏡筒は左右光路入替え光学系32を内臓しても非常に小型に構成できるうえ、この双眼鏡筒の固体鏡筒部と単眼光学系で構成された実体顕微鏡体の鏡体部との間に偏角ダハプリズム等の左右光路入替え光学系を配置する必要もないため、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を更に短く形成することができる。
このように、本実施例の双眼鏡筒は、単眼光学系の実体顕微鏡が有する利点を損なうことなく、非常に小型で優れた作業性を確保できる。
【0038】
以下、本実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒に備えられた結像レンズ系31及び接眼レンズ系39を構成する各レンズ部材等の数値データを示す。
【0039】
Figure 0003668343
【0040】
Figure 0003668343
【0041】
但し、上記各数値データにおいて、r1 ,r2 ,・・・・は各レンズ面等の曲率半径、d1 ,d2 ,・・・・は各レンズ等の肉厚若しくはそれらの間隔、n1 ,n2 ,・・・・は各レンズの屈折率、ν1 ,ν2 ,・・・・は各レンズアッベ数を示している(以下、同様)。
【0042】
第4実施例
図9は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を構成する各光学部材の配置を示す図であり、(a)は観察者側から見た光軸に沿う断面図、(b)は側面側から見た光軸に沿う断面図である。
本実施例は第3実施例の双眼鏡筒の変形例である。本実施例の双眼鏡筒では、図9(a),(b)に示すように、第1群を1枚のレンズで構成した左右一対の結像レンズ系51を採用し、一対の台形プリズム34に代えて夫々三角プリズム52,53が配置されている。更に、結像レンズ系51の結像点54に透過型光拡張素子55を配置し、この透過型光拡張素子55を高速で回転させるためのモータ56がその近傍に配置されている。又、4群で構成された接眼レンズ系57の後方にはカバーガラス58が配置されている。
尚、これら以外の構成は第3実施例の双眼鏡筒と同様である。
【0043】
本実施例の双眼鏡筒は、透過型光拡張素子55やモータ56を双眼鏡筒内部に配置するため鏡筒自体が大型化する傾向にあるが、三角プリズム52,53を除き前述の第1,第3実施例に用いたものとほぼ同様の光学部材を用いて構成されているため、鏡筒自体の大きさが問題視される程大型化することはない。
又、一方で可動鏡筒部内部の三角プリズム52と三角プリズム53との距離を拡大することで斜線部59の部分にスペースが生まれ、モータ56等のレイアウトが容易になる。
【0044】
以下、本実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒に備えられた結像レンズ系51及び接眼レンズ系57を構成する各レンズ部材等の数値データを示す。
【0045】
Figure 0003668343
【0046】
Figure 0003668343
【0047】
Figure 0003668343
【0048】
又、本実施例の双眼鏡筒において、図9(b)に示された接眼レンズ系57に代えて図10に示すような接眼レンズ系60を用いてもよい。以下、この接眼レンズ系60を構成するレンズ部材等の数値データを示す。
【0049】
Figure 0003668343
【0050】
Figure 0003668343
【0051】
尚、前述した第3,第4実施例に示した構成は、何れも長時間手術用顕微鏡を使用する際に用いられる双眼鏡筒として適しており、これに備えられる結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることが好ましい。
1.2<(|f2 |/|f1 |)<1.4 ・・・・(2)
但し、f1 は前記結像レンズ系の第1群の焦点距離、f2 は前記結像レンズ系の第2群の焦点距離を夫々示している。
【0052】
この条件式(2)を満足する結像レンズ系を用いれば、第1群と第2群との間隔を設定する際、ピントに対する補正係数と倍率に対する補正係数とがほぼ等しい値となる。よって、かかる条件を満足する結像レンズ系を用いれば、結像光学系中に配置される光束透過面や反射面の面輝度の左右差で生じる左右光学系の倍率差及びピントのずれを、前記結像レンズ系の第1群を光軸方向に移動させるだけで同時に補正することが可能となる。
【0053】
従って、本実施例の双眼鏡筒によれば、組立調整等に要する時間を大幅に短縮することができ、製造コストの低減が可能となる。更に、手術用顕微鏡等を用いて非常に長時間の作業を行う観察者に、左右倍率差がなく、左右ピントのずれもない理想的な被観察物の像が供給できる。
【0054】
第5実施例
図11(a),(b)は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す図である。同図(a)は眼幅が55mm程度の比較的眼幅の狭い観察者用にアイポイント間隔を調整したときの双眼鏡筒の状態を示す図、同図(b)は眼幅が75mm程度の比較的眼幅の広い観察者用にアイポイント間隔を調整したときの双眼鏡筒の状態を示す図である。
【0055】
本実施例の双眼鏡筒61は、固定鏡筒部62と、一対の接眼鏡筒部63とにより構成される。
固定鏡筒部62には、一対の結像レンズ系64が配置されており、図示しない実体顕微鏡からの観察光束を左右光路入替え光学系65へ導いている。左右光路入替え光学系65では前記観察光束の左右側を入れ替えて夫々左右のイメージローテータ66を介して左右の台形プリズム67へ導く。左右の台形プリズム67を経た観察光束は夫々後述する一対のミラー68へ導かれるようになっている。一方、一対の接眼鏡筒部63には夫々接眼レンズ系69が配置されており、その接眼レンズ系69の前方には夫々ミラー68が配置されている。
更に、一対の接眼鏡筒部63は、夫々接眼レンズ系69の前方に配置されている一対のミラー68と共に、ミラー68上に位置する台形プリズム67からミラー68へ至る光束の光軸70とミラー68から接眼レンズ系69へ至る光束の光軸71との交点を中心にして図の左右方向に回動され得るように構成されている。
【0056】
図示しない実体顕微鏡からの観察光束は、一対の結像レンズ系64,左右光路入替え光学系65,イメージローテータ66を順に経て左右の台形プリズム67へ導かれる。左右の台形プリズム67から射出された左右一対の観察光束は夫々ミラー68により反射され、接眼レンズ系69を介して接眼レンズ系69の射出瞳位置で一対の瞳72を形成する。そして、接眼鏡筒部63を図の左右方向に回動させると前記一対の瞳72は互いに近づいたり離れたりするように移動し、観察者の眼幅と一致させることができる。尚、本実施例の双眼鏡筒61では、観察者のアイポイント間隔は55〜75mmまで連続的に変えることができるようになっている。
【0057】
更に、本実施例の双眼鏡筒61は、前述のような眼幅調整と同時に、接眼鏡筒部63の傾斜角も変更することができる。即ち、接眼鏡筒部63の傾斜角の変更は、台形プリズム67からミラー69へ至る光束の光軸70を回転軸として接眼鏡筒部63を回転させることによって行われる。このとき、接眼鏡筒部63の回転は固定鏡筒部62と接眼鏡筒部63との接合部に設けられたギヤ73を介してミラー68に伝えられるが、ミラー68は接眼鏡筒部63の回転量の1/2の比率で接眼鏡筒部63と連続してこれに追従するかたちで回転し得るように構成されている。
このようにして、本実施例の双眼鏡筒61では、観察者に供給される被観察物体の立体像が常に正立像となるようにしている。
【0058】
以上のように、本実施例による双眼鏡筒61は、双眼鏡筒に不可欠な眼幅調整機構が非常に簡素で小型に構成されているため、鏡筒自体を極めて小型に構成することが可能である。更に、本実施例では、眼幅最狭値の状態で接眼レンズ系69から射出される光束の光軸に輻輳角を付しているため、いかなる眼幅の観察者にとっても被観察物体の立体視観察が容易にできる。よって、観察者に対して、優れた作業性をもたらすことができる。
【0059】
第6実施例
図12は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す図である。本実施例の双眼鏡筒は、可動鏡筒部の回転を1組のカム部材により左右一対のシュッミット型イメージローテータプリズムに伝えることによって、可動鏡筒部の回転に伴う観察像の上下方向のずれを補正するようにしたものである。
【0060】
本実施例の双眼鏡筒81は、固定鏡筒部82と、可動鏡筒部83と、一対の接眼鏡筒部84とにより構成される。固定鏡筒部82には第3実施例と同様の結像レンズ系31及び左右光路入替え光学系32が備えられている。左右光路入替え光学系32は、固定鏡筒部82と直結したカム部材85と両端が可動鏡筒部83内に備えられた一対のシュミット型イメージローテータプリズム33を夫々覆っている枠部材86と直結しているカム部材87により二重に覆われている。そして、カム部材85は可動鏡筒部83の回転に伴い可動鏡筒部83の回転方向と同方向で且つ同量だけ回転し、カム部材87はカム部材85の回転の1/2の比率でやはり同方向に連動して回転するようになっている。よって、前述した第3実施例の双眼鏡筒の場合と同様に、可動鏡筒部83が回転すると左右一対のシュミット型イメージローテータプリズム33が可動鏡筒部83の回転方向と同方向で且つ可動鏡筒部83の回転量の1/2の比率で連動して回転し、常に観察者に正立像を供給することができる。
【0061】
このように、本実施例の双眼鏡筒81によれば、可動鏡筒部83の回転に伴う観察像の上下方向のずれを補正することができ、常に正立像を観察することができる。特に、可動鏡筒部83の回転に伴い光学的な位置関係が異なる左右光路入替え光学系32及びシュミット型イメージローテータプリズム33が夫々カム部材87及び枠部財86によって固定されており、可動鏡筒部83の回転に対し回転しすぎたり回転ロスを生じることがないため、観察像の上下方向の補正がより確実に行われる。
又、双眼鏡筒81内に配置されるカム部材は2種類1組と少なく、双眼鏡筒の小型化を図ることができる。
尚、本実施例の双眼鏡筒81では、回転制御部材としてカム部材を用いたが、このカム部材以外にもギヤ等によって回転制御部材を構成してもよい。
【0062】
以上説明したように本発明の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は、特許請求の範囲に記載された特徴と併せ、以下の(1)〜(4)に示すような特徴も備えている。
【0063】
(1)上記イメージローテータはシュミット型イメージローテータプリズムであり、このシュミット型イメージローテータプリズムは双眼鏡筒光学系内の結像レンズ系から可動鏡筒部までの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
【0064】
(2)上記結像レンズ系はテレフォトタイプであって、夫々凸,凹のパワーを有する第1,第2群の2つのレンズ群からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
【0065】
(3)上記結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の実体顕鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
1.0<(|f2 |/|f1 |)<1.5
但し、f1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f2 は上記結像レンズの第2群の焦点距離を夫々示している。
【0066】
(4)上記結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の実体顕鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
1.2<(|f2 |/|f1 |)<1.4
但し、f1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f2 は上記結像レンズの第2群の焦点距離を夫々示している。
【0067】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、手術用顕微鏡を用いて手術を行う際、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短縮して手術の作業性を向上させることができる小型,高性能な実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供することができる。
又、本発明の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は、単眼光学系で構成された鏡体を有する手術用顕微鏡にも用いることが可能であるという優れた利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の外観図である。
【図2】第1実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図3】(a),(b)は第1実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の変形例を示す図である。
【図4】第2実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を説明するための図である。
【図5】第2実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の使用状態を説明するための図である。
【図6】偏角ダハプリズム17の作用を説明するための図である。
【図7】第3実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を構成する各光学部材の配置を示す図であり、(a)は観察者側から見た光軸に沿う断面図、(b)は側面方向から見た光軸に沿う断面図である。
【図8】図7に示した左右光路入替え光学系32の作用を説明するための図である。
【図9】第4実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を構成する各光学部材の配置を示す図であり、(a)は観察者側から見た光軸に沿う断面図、(b)は側面方向から見た光軸に沿う断面図である。
【図10】第4実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒に用いられる接眼レンズ系の他の一例を示す図である。
【図11】(a),(b)は第5実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図12】第6実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す図である。
【図13】従来の傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す図である。
【符号の説明】
1,61,81 双眼鏡筒
2,62,82,95 固定鏡筒部
3,3’,83,91 可動鏡筒部
4,63,84,94 接眼鏡筒部
5,39,57,60,69 接眼レンズ系
6,54 結像点
7,31,51,64 結像レンズ系
8,93 プリズム
9,33 シュミット型イメージローテータプリズム
10,34,67 台形プリズム
11,37,68 ミラー
12,38,40,41,70,71 光軸
13,35,97 回転軸
14,23,36,98 アイポイント
16 実体顕微鏡
17 偏角ダハプリズム
18 対物光学系
19 変倍光学系
20,21 リレー光学系
22 被観察物体面
32,65 左右光路入替え光学系
52,53 三角プリズム
55 透過型光拡張素子
56 モータ
58 カバーガラス
59 斜線部
66 イメージローテータ
72 瞳
73 ギヤ
85,87 カム部材
86 枠部材
92 正立光学系
96 回転ミラー
99 入射光
100 射出光
101 取付け面

Claims (6)

  1. 接眼鏡筒部の傾斜角が可変である実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、
    左右一対の結像レンズ系及び左右一対のイメージローテータを有する固定鏡筒部と可動鏡筒部とを備え、前記左右一対の結像レンズ系を経て夫々前記左右一対のイメージローテータへ入射する光束の光軸と該左右一対のイメージローテータから射出される光束の光軸と前記可動鏡筒部の回転軸とが同軸に構成されていることを特徴とする実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
  2. 前記可動鏡筒部の回転を1組の回転制御部材を介して前記左右一対のイメージローテータに伝え、該左右一対のイメージローテータを前記可動鏡筒部と共に該可動鏡筒部の回転方向と同方向で且つその回転量の1/2の比率をもって連動させて回転させ得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
  3. 上記イメージローテータはシュミット型イメージローテータプリズムであり、このシュミット型イメージローテータプリズムは双眼鏡筒光学系内の結像レンズ系から可動鏡筒部までの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
  4. 上記結像レンズ系はテレフォトタイプであって、夫々凸,凹のパワーを有する第1,第2群の2つのレンズ群からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
  5. 上記結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とする請求項3又は4に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
    1.0<(|f 2 |/|f 1 |)<1.5
    但し、f 1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f 2 は上記結像レンズの第2群の焦点距離を夫々示している。
  6. 上記結像レンズ系は以下に示す条件式を満足していることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
    1.2<(|f 2 |/|f 1 |)<1.4
    但し、f 1 は上記結像レンズの第1群の焦点距離、f 2 は上記結像レンズの第 2群の焦点距離を夫々示している。
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