JP2000329350A - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造簡単にして、低コストで熱風を内箱に流
通させ、更に操作の簡略化を図る事を目的とした。 【解決手段】 断熱材２にて画成された断熱箱体３と、
この断熱箱体３内に設けられ、内部に被調理物を収納す
る内箱６と、この内箱６内の被調理物を加熱する電気ヒ
ータＨと、この電気ヒータＨの熱気を前記内箱６に導入
する単一のファン９とを備え、前記ファン９を所定時間
毎に正回転、逆回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンベクシ
ョンオーブンなど、被調理物を加熱調理する加熱調理器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種加熱調理器として、特開平９
−１２６４６３号公報（Ｆ２４Ｃ１／００）には、調理
物を加熱調理する加熱庫と、加熱庫内の雰囲気の加熱手
段と、加熱庫の側壁部に設置されている、加熱庫内の雰
囲気を攪拌流動させる第一のファンと、加熱庫の奥壁部
に設置されている、加熱庫内の雰囲気を攪拌流動させる
第二のファンとを具備するコンベクションオーブンが開
示されている。

【０００３】そして、この第一のファンと第二のファン
は交互に運転されるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した様な従来技術
では、加熱庫、即ち本発明での内箱内へ均一に熱風を流
通させることができるものであるが、複数のファンを設
けなければならないため、コストアップに繋がると共
に、構造が複雑化するため、故障が発生する率も高くな
るものである。

【０００５】また、一般的に、風量の切換及び時間設定
は、変更する都度、使用者が変更しなければならない。

【０００６】例えば最初に弱風で所定時間運転し、次い
で強風にして更に所定時間運転する場合、強風に設定を
変更してスタートさせなければならず、操作が煩雑にな
るという問題がある。

【０００７】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
もので、構造簡単にして、低コストで熱風を内箱に流通
させ、更に操作の簡略化を図る事を目的とした加熱調理
器を提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明の請求項１では、断熱材にて画成
された断熱箱体と、この断熱箱体内に設けられ、内部に
被調理物を収納する内箱と、この内箱内の被調理物を加
熱する加熱手段と、この加熱手段の熱気を前記内箱に導
入する単一のファンとを備え、前記ファンを所定時間毎
に正回転、逆回転させる加熱調理器を提供する。

【０００９】この様に、単一のファンを所定時間毎に正
回転、逆回転を交互に行うため、内箱に均一な熱気を送
る事ができる。

【００１０】また、請求項２の発明では、ファンを一定
時間弱回転させた後、自動的に強回転させる請求項１記
載の加熱調理器を提供する。

【００１１】この様に、最初の送風を弱風とする事によ
り、被加熱物の型くずれを防止する事ができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。

【００１３】図１は本発明を具備するコンベクションオ
ーブンの透視斜視図、図２は、コンベクションオーブン
の平断面図、図３はストレートファンの正面図、図４は
本発明の制御回路図、図５は本発明のストレートファン
の正逆回転を示すタイミングチャート、図６はストレー
トファンの強弱を示すタイミングチャートである。

【００１４】図１及び図２における１は、加熱調理器で
あるコンベクションオーブンで、断熱材２にて画成され
た前面開口の断熱箱体３と、この断熱箱体３の前面開口
を開閉自在に閉塞する断熱扉４と、この断熱扉４の開放
端の外側に設けられ、断熱扉４をロックできる把手４Ａ
と、前記断熱扉４のほぼ中央に設けられた熱線反射ガラ
ス窓４Ｂとを備えるものである。

【００１５】また、前記断熱箱体３内には、内箱６が設
けられており、この内箱６は、被調理物を収納する調理
室７と、前記内箱６内の側部に位置して、電気ヒータＨ
などの加熱手段、ストレートファン９などを収納する加
熱室１０とが設けられている。更に、前記調理室７に
は、被調理物を載置するための複数枚の網棚８が設けら
れており、この網棚８は、被調理物によって、鉄板にテ
フロンコーティングを施した皿状のパンに変更しても良
い。

【００１６】尚、本実施形態において、この加熱室１０
は、内箱６内の側面と、この側面とは所定の間隔を存し
てほぼ並行に設けられたファンケーシング１１とで加熱
室１０を形成しているが、内箱６とは別に設けても良
い。

【００１７】このファンケーシング１１の前記ストレー
トファン９と対向する位置には、吸込口１２が形成され
ており、この吸込口１２の前方と奥方には縦方向に延在
する吹出口１３が形成されている。そして、これら吸込
口１２及び吹出口１３にて前記内箱６の調理室７と加熱
室１０とが連通しており、風は図２中の白抜き矢印に示
す如く循環している。

【００１８】ここで、ストレートファン９は、円盤９Ａ
と、この円盤９Ａの一面側に立設し、円盤９Ａ中心から
放射状に延びた複数のフィン９Ｂとからなるものであ
る。そして、このストレートファン９は、前記内箱６の
外側に位置するファンモータＦＭにて正逆に回転可能と
なっている。

【００１９】この様なストレートファン９を用いる事に
より、前方と奥方の吹出口１３からの送風を均一化する
事ができる。

【００２０】また、前記内箱６の後上部には、換気する
ための換気口１５が設けられており、加熱室１０には、
温度センサ１６が設けられている。更に、内箱６内の前
面開口の右側辺には、内箱６内を照らすための庫内灯Ｌ
が設けられている。

【００２１】更に、前記断熱箱体３の前面開口の下縁に
は、前記断熱扉４の開閉を検知するドアスイッチＤＳが
設けられており、このドアスイッチＤＳが断熱扉４の開
状態を検知した場合、前記電気ヒータＨ及びファンモー
タＦＭへの通電を遮断するものである。

【００２２】また、前記断熱箱体３の正面右側には、コ
ントロールパネル１９が設けられている。このコントロ
ールパネル１９の上部には、前記換気口１５を開閉する
換気ノブ２０が設けられており、その下には、庫内温度
の表示を行う温度計２１、温度を設定するサーモダイヤ
ル２２が並設されている。更に、その下には、調理時間
を表示する時間表示器ＥＣ、調理時間をセットするタイ
マーセットダイヤル２４、タイマースタートボタンＳＷ
２がそれぞれ並設されている。これらの下方には、更に
電源スイッチＰＳ、前記庫内灯Ｌを点灯させる庫内灯ス
イッチＬＳ、前記ストレートファン９のファンモータＦ
Ｍを強制的に運転させる強制送風スイッチＳＷ４、前記
ストレートファン９の強弱を手動で切り換えるための風
量切換スイッチＳＷ３がそれぞれ設けられている。

【００２３】尚、このファンモータＦＭは、前記内箱６
の外側に設置されているものである。更に、強制送風ス
イッチＳＷ４は、前記断熱扉４を開いてもファンモータ
ＦＭの運転を継続するもので、内箱６内の温度を下げる
場合に用いられる。

【００２４】また、前記コントロールパネル１９は開閉
可能となっており、このコントロールパネル１９の裏側
には、本実施形態のコンベクションオーブン１を制御す
る電装ボックス３１が設けられており、この電装ボック
ス３１の前面側には、リセットボタン３２が設けられて
いるものである。

【００２５】次に、図４を参照して、本発明の制御回路
を説明する。

【００２６】本発明のコンベクションオーブン１の電装
ボックス３１には、インバータ制御基板ＩＮＶが設けら
れており、このインバータ制御基板ＩＮＶには、三相の
電源Ｒ、Ｓ、Ｔがファンモータ用マグネットスイッチ５
２Ｍを介して接続されている。また、インバータ制御基
板ＩＮＶには、ファンモータＦＭが接続されていると共
に、正転用入力端子Ｆ、逆転用入力端子Ｒ、弱回転用入
力端子Ｘ、コモン端子Ｃがそれぞれ設けられている。

【００２７】そして、前記正転用入力端子Ｆには、補助
リレーＲ１と連動するスイッチＲ１、前記逆転用入力端
子Ｒには、補助リレーＲ２と連動するスイッチＲ２、前
記弱回転用入力端子Ｘには、補助リレーＲ４と連動する
スイッチＲ４がそれぞれ接続されている。

【００２８】また、前記電気ヒータＨは３本設けられ
（Ｈ１、Ｈ２、Ｈ３）ており、それぞれに温度過昇防止
器ＯＨＰが設けられている。また、これらの電気ヒータ
Ｈには、ヒータ用マグネットスイッチ５２Ｈが設けられ
ている。

【００２９】更に、前記三相電源の一相Ｓには、庫内灯
Ｌが庫内灯スイッチＬＳを介して接続されており、三相
電源の一相Ｒには、前記電源スイッチＰＳが接続され、
前記庫内灯Ｌと接続している。

【００３０】また、電源スイッチＰＳは、時間表示器Ｅ
Ｃに接続しており、この時間表示器ＥＣから一相Ｓに接
続している。そして、この時間表示器ＥＣには、タイマ
ースタートボタンＳＷ２が接続されており、このタイマ
ースタートボタンを押す事により、カウントダウン式に
調理の残り時間を表示する。

【００３１】更に、この時間表示器ＥＣと並列に、前記
ファンモータ用マグネットスイッチ５２Ｍが接続されて
いる。

【００３２】そして、前記電源スイッチＰＳは前記ドア
スイッチＤＳを介して、ヒータ用マグネットスイッチ５
２Ｈ、及び温度センサ１６（本実施形態では、温度設定
用サーモスタットＴＨであるが、温度検知できるセンサ
であれば良い。）を介して三相電源の一相Ｓに接続され
ている。このため、前記断熱扉４が開けられた場合、前
記ドアスイッチＤＳが、電気ヒータＨへの通電を強制的
に遮断する事ができる。

【００３３】また、ドアスイッチＤＳは、強制送風スイ
ッチＳＷ４を介して、補助リレーＲ１、Ｒ２、及びこれ
ら補助リレーＲ１、Ｒ２を切り換える反転時間設定用タ
イマースイッチＴ１Ｓに接続され、この反転時間設定用
タイマースイッチＴ１Ｓは、三相電源の一相Ｓに接続し
ている。

【００３４】更に、この反転時間設定用タイマースイッ
チＴ１Ｓは、この回路と並列に接続された反転時間設定
用タイマーＴ１、及び自動反転切換スイッチＳＷ１にて
切り換わるものである。尚、前記反転時間設定用タイマ
ーＴ１はフリッカー動作（所定時間でＯＮ／ＯＦＦを繰
り返す。）するタイマである。

【００３５】以上により、反転時間設定用タイマーＴ１
が所定時間（本実施形態では、１分〜２分間とする。）
経過する毎に、自動反転切換スイッチＳＷ１が通電し、
反転時間設定用タイマースイッチＴ１Ｓが、正転用入力
端子Ｆの補助リレー及びスイッチＲ１と、逆転用入力端
子Ｒの補助リレー及びスイッチＲ２とを切換、ファンモ
ータＦＭの回転方向が逆転する。そして、図５に示す如
く、所定時間ｔ１毎にこの正逆回転の切換動作を繰り返
す。

【００３６】尚、前記強制送風スイッチＳＷ４は、前記
ドアスイッチＤＳのＯＮ、ＯＦＦに関わらず強制的にフ
ァンモータＦＭを回転させるため、ＯＮ状態が電源スイ
ッチＰＳに直列接続される事となる。

【００３７】また、上述したファンモータＦＭの自動反
転回路と並列に、ファンモータＦＭの強弱回転回路が設
けられる。

【００３８】これは、並列に接続された補助リレーＲ
３、Ｒ４と、これら補助リレーＲ３、Ｒ４と直列に接続
されると共に、前記タイマースタートボタンＳＷ２と並
列に接続されたスイッチＲ３と、このタイマースタート
ボタンＳＷ２及びスイッチＲ３と直列接続された弱時間
設定用タイマースイッチＴ２Ｓと、これらの回路と並列
に接続された弱時間設定用タイマーＴ２及びスイッチＲ
３と、この弱時間設定用タイマースイッチＴ２Ｓ及び弱
時間設定用タイマーＴ２に接続されたスイッチＲ３と直
列に接続される風速切換スイッチＳＷ３とよりなるもの
である。

【００３９】そして、前記弱時間設定用タイマーＴ２は
オンディレー動作、即ち通電されると一定時間後にＯＮ
になるタイマーで、この強弱回転回路は、強回転が５０
Ｈｚで、弱回転が４０Ｈｚで前記ファンモータＦＭを運
転するものである。

【００４０】尚、前記風速切換スイッチＳＷ３の一端
は、前記三相電源の一相Ｓに接続されるものである。

【００４１】以上により、図６に示す如く、最初、風速
切換スイッチＳＷ３を弱とし、タイマースタートボタン
ＳＷ２を押す事で、補助リレーＲ３が自己保持し、同時
に補助リレーＲ４にも通電される。補助リレーＲ４に通
電されると、スイッチＲ４が短絡し、ファンモータＦＭ
が弱回転する。

【００４２】そして、弱時間設定用タイマーＴ２が一定
時間ｔ２経過すると、弱時間設定用タイマースイッチＴ
２Ｓを開き、補助リレーＲ３、Ｒ４の通電が停止して、
ファンモータＦＭは通常の強風運転に戻る。

【００４３】

【発明の効果】 以上詳述した如く、請求項１の発明に
よると、単一のファンを所定時間毎に正回転、逆回転を
交互に行うため、内箱に均一な熱気を送る事ができ、被
調理物の焼けムラを極力防止できるものである。

【００４４】従って、簡単な構造で、低コストの加熱調
理器を提供する事ができる。

【００４５】また、請求項２の発明によると、最初の送
風を弱風とする事により、被加熱物の型くずれを防止す
る事ができると共に、自動的に行う事ができるため、使
用者の操作ミスを防止する事ができ、使い勝手の向上な
どの操作性向上を図る事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を具備するコンベクションオーブンの透
視斜視図である。

【図２】コンベクションオーブンの平断面図である。

【図３】ストレートファンの正面図である。

【図４】本発明の制御回路図である。

【図５】本発明のストレートファンの正逆回転を示すタ
イミングチャートである。

【図６】ストレートファンの強弱を示すタイミングチャ
ートである。

【符号の説明】

Ｈ 電気ヒータ １ コンベクションオーブン ２ 断熱材 ３ 断熱箱体 ６ 内箱 ９ ストレートファン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3L087 AA01 AB02 AB07 AC18 AC27 BB07 BC09 BC18 CA03 CB05 CC04 DA12 DA23 DA24 DA25 4B040 AA02 AB02 AC02 CA05 CA18 CB20 EA19 LA02 LA12 LA17

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断熱材にて画成された断熱箱体と、この
   断熱箱体内に設けられ、内部に被調理物を収納する内箱
   と、この内箱内の被調理物を加熱する加熱手段と、この
   加熱手段の熱気を前記内箱に導入する単一のファンとを
   備え、 前記ファンを所定時間毎に正回転、逆回転させることを
   特徴とする加熱調理器。
2. 【請求項２】 ファンを一定時間弱回転させた後、自動
   的に強回転させることを特徴とする請求項１記載の加熱
   調理器。