JP2000328110A - 熱伝導材料 - Google Patents
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- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
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- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
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- Ceramic Products (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】炭化珪素の複合量を過剰にすることなく、熱伝
導性を高めるのに有利な熱伝導材料を提供する。 【解決手段】この熱伝導材料の少なくとも一部を構成す
る複合部は、熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結さ
れた炭化珪素の連結骨格と、連結骨格間に装填された熱
伝導性が良好な金属相とを備えている。連結骨格におけ
る形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨
格の周囲長)2としたとき、形態係数は平均値で0.4
1以下に規定されている。
導性を高めるのに有利な熱伝導材料を提供する。 【解決手段】この熱伝導材料の少なくとも一部を構成す
る複合部は、熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結さ
れた炭化珪素の連結骨格と、連結骨格間に装填された熱
伝導性が良好な金属相とを備えている。連結骨格におけ
る形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨
格の周囲長)2としたとき、形態係数は平均値で0.4
1以下に規定されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱伝導材料に関す
る。本発明は例えば電子機器や電気機器等において高い
熱伝導率が要請される材料に利用することができる。
る。本発明は例えば電子機器や電気機器等において高い
熱伝導率が要請される材料に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−199587号公報には、
熱伝導性が良好な炭化珪素の連結骨格と、連結骨格間の
空間に含浸固化された熱伝導性が良好な銀、銅、アルミ
などの金属相とを備えた熱伝導材料が開示されている。
炭化珪素は窒化アルミ(AlN)よりも熱伝導率が高
い。従って炭化珪素を利用した熱伝導材料は、熱伝導性
が良好である。
熱伝導性が良好な炭化珪素の連結骨格と、連結骨格間の
空間に含浸固化された熱伝導性が良好な銀、銅、アルミ
などの金属相とを備えた熱伝導材料が開示されている。
炭化珪素は窒化アルミ(AlN)よりも熱伝導率が高
い。従って炭化珪素を利用した熱伝導材料は、熱伝導性
が良好である。
【0003】特開平10−335538号公報には、熱
伝導性が良好な炭化珪素の粉末とアルミニウム粉末とを
混合した原料粉末を用い、原料粉末を圧縮成形して圧粉
体とし、この圧粉体を窒素雰囲気で焼結することにより
形成した半導体基板材料が開示されている。この公報技
術は、粉末冶金法により半導体基板材料を形成するもの
である。
伝導性が良好な炭化珪素の粉末とアルミニウム粉末とを
混合した原料粉末を用い、原料粉末を圧縮成形して圧粉
体とし、この圧粉体を窒素雰囲気で焼結することにより
形成した半導体基板材料が開示されている。この公報技
術は、粉末冶金法により半導体基板材料を形成するもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】産業界においては、上
記した炭化珪素の熱伝導材料においては熱伝導性の更な
る向上が要請されている。熱伝導率を高めるには熱伝導
性が良好な炭化珪素の粒子の複合量を増加すればよい。
しかしながら炭化珪素の粒子の複合量を増加すると、脆
性や価格等の面で不利となる。更に炭化珪素はセラミッ
クスであるため、熱伝導材料に穴等を形成する後加工を
施す場合には、後加工が困難となる。
記した炭化珪素の熱伝導材料においては熱伝導性の更な
る向上が要請されている。熱伝導率を高めるには熱伝導
性が良好な炭化珪素の粒子の複合量を増加すればよい。
しかしながら炭化珪素の粒子の複合量を増加すると、脆
性や価格等の面で不利となる。更に炭化珪素はセラミッ
クスであるため、熱伝導材料に穴等を形成する後加工を
施す場合には、後加工が困難となる。
【0005】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、炭化珪素の複合量を過剰にすることなく、熱伝
導性を高めるのに有利な熱伝導材料を提供することを課
題とする。
であり、炭化珪素の複合量を過剰にすることなく、熱伝
導性を高めるのに有利な熱伝導材料を提供することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は炭化珪素を主
要成分とする熱伝導材料の熱伝導性の向上について鋭意
開発を進めている。そして、炭化珪素の粒子で構成され
た連結骨格に熱伝導性が良好な金属相を装填した複合部
において、(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨格
の周囲長)2の値を、連結骨格における形態係数とした
とき、連結骨格の形態係数と複合部の熱伝導率との間に
は相関性があることを、本発明者は発見した。さらに形
態係数を平均値で0.41以下に規定すれば、熱伝導性
が良好な炭化珪素の割合を過剰にせずとも、高い熱伝導
性が得られることを発見した。本発明はこの発見に基づ
いて完成されたものである。
要成分とする熱伝導材料の熱伝導性の向上について鋭意
開発を進めている。そして、炭化珪素の粒子で構成され
た連結骨格に熱伝導性が良好な金属相を装填した複合部
において、(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨格
の周囲長)2の値を、連結骨格における形態係数とした
とき、連結骨格の形態係数と複合部の熱伝導率との間に
は相関性があることを、本発明者は発見した。さらに形
態係数を平均値で0.41以下に規定すれば、熱伝導性
が良好な炭化珪素の割合を過剰にせずとも、高い熱伝導
性が得られることを発見した。本発明はこの発見に基づ
いて完成されたものである。
【0007】高い熱伝導性が得られるのは次のように推
察される。即ち熱伝導性を確保するためには、熱伝導率
が高い炭化珪素で構成された伝熱パスの形態を、塊状の
円形態ではなく、できるだけ長く延びている形態にする
ことが好ましい。炭化珪素の粒子で構成された連結骨格
の形態係数を0.41以下に規定すれば、炭化珪素で形
成された連結骨格が円形態(真円に近い形態)から遠ざ
かり、熱を伝達する伝熱パスが効率よく延びるため、炭
化珪素の割合を抑えつつ熱伝導材料の熱伝導性が確保さ
れるものと推察される。
察される。即ち熱伝導性を確保するためには、熱伝導率
が高い炭化珪素で構成された伝熱パスの形態を、塊状の
円形態ではなく、できるだけ長く延びている形態にする
ことが好ましい。炭化珪素の粒子で構成された連結骨格
の形態係数を0.41以下に規定すれば、炭化珪素で形
成された連結骨格が円形態(真円に近い形態)から遠ざ
かり、熱を伝達する伝熱パスが効率よく延びるため、炭
化珪素の割合を抑えつつ熱伝導材料の熱伝導性が確保さ
れるものと推察される。
【0008】本発明に係る熱伝導材料は、熱伝導性が良
好な炭化珪素の粒子が連結された炭化珪素の連結骨格と
連結骨格間に装填された熱伝導性が良好な金属相とを備
えた複合部が、少なくとも一部に形成された熱伝導材料
であり、連結骨格における形態係数を(4π×連結骨格
の投影面積)/(連結骨格の周囲長)2としたとき、形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とするものである。
好な炭化珪素の粒子が連結された炭化珪素の連結骨格と
連結骨格間に装填された熱伝導性が良好な金属相とを備
えた複合部が、少なくとも一部に形成された熱伝導材料
であり、連結骨格における形態係数を(4π×連結骨格
の投影面積)/(連結骨格の周囲長)2としたとき、形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る熱伝導材料は、少な
くとも一部が複合部とされている。従って熱伝導材料の
全体が複合部とされていても良いし、あるいは、熱伝導
材料の一部のみが複合部とされていても良い。複合部
は、熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結された炭化
珪素の連結骨格と、連結骨格間に装填された熱伝導性が
良好な金属相とを備えている。装填される金属としては
アルミ系(アルミ、アルミ合金)が好ましいが、場合に
よっては銅、銅合金、銀、銀合金等でも良い。さらには
他の金属でも良い。金属相の装填は、高圧鋳造法等の鋳
造法により高温の液相状態の金属溶湯を連結骨格間に含
浸固化させて行い得る。
くとも一部が複合部とされている。従って熱伝導材料の
全体が複合部とされていても良いし、あるいは、熱伝導
材料の一部のみが複合部とされていても良い。複合部
は、熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結された炭化
珪素の連結骨格と、連結骨格間に装填された熱伝導性が
良好な金属相とを備えている。装填される金属としては
アルミ系(アルミ、アルミ合金)が好ましいが、場合に
よっては銅、銅合金、銀、銀合金等でも良い。さらには
他の金属でも良い。金属相の装填は、高圧鋳造法等の鋳
造法により高温の液相状態の金属溶湯を連結骨格間に含
浸固化させて行い得る。
【0010】連結骨格における炭化珪素は熱伝導性が良
好であり、一般的にはアルミ合金などよりも熱伝導率が
良好である。従って炭化珪素の量を増加すれば、熱伝導
材料の複合部における熱伝導性が高くなる。炭化珪素は
α型(六方晶系)でもβ型(立方晶系)でも良い。本発
明においては、熱伝導材料の任意の断面である顕微鏡組
織において、一の連結骨格の投影面積をSAとし、その
連結骨格の周囲長をLとしたとき、その連結骨格におけ
る形態係数を(4π×SA)/L2として表している。
好であり、一般的にはアルミ合金などよりも熱伝導率が
良好である。従って炭化珪素の量を増加すれば、熱伝導
材料の複合部における熱伝導性が高くなる。炭化珪素は
α型(六方晶系)でもβ型(立方晶系)でも良い。本発
明においては、熱伝導材料の任意の断面である顕微鏡組
織において、一の連結骨格の投影面積をSAとし、その
連結骨格の周囲長をLとしたとき、その連結骨格におけ
る形態係数を(4π×SA)/L2として表している。
【0011】この式に基づけば、連結骨格の投影面積が
小さく且つ連結骨格の周囲長が大きい場合には、形態係
数は一般的には小さくなる。また連結骨格の投影面積が
大きく且つ連結骨格の周囲長が小さい場合には、形態係
数は一般的には大きくなる。換言すれば、本発明に係る
形態係数の数値が大きいと、連結骨格は円形態に近くな
ることを意味する。これは炭化珪素の粒子同士が延設方
向に連結されている割合が少ないことを意味する。
小さく且つ連結骨格の周囲長が大きい場合には、形態係
数は一般的には小さくなる。また連結骨格の投影面積が
大きく且つ連結骨格の周囲長が小さい場合には、形態係
数は一般的には大きくなる。換言すれば、本発明に係る
形態係数の数値が大きいと、連結骨格は円形態に近くな
ることを意味する。これは炭化珪素の粒子同士が延設方
向に連結されている割合が少ないことを意味する。
【0012】これに対して形態係数の数値が小さいと、
連結骨格は円形態から遠ざかり、偏平形態に近づいてい
ることを意味する。これは炭化珪素の粒子同士が延設状
態に連結されている割合が高いことを意味する。従って
形態係数が大きい場合と小さい場合とで炭化珪素のvo
l%が同一であるとき、形態係数の数値が小さい場合に
は、形態係数の数値が大きい場合よりも、炭化珪素の連
結骨格の形状が細長くなり、熱伝導性が良好な炭化珪素
の連結骨格を伝熱パス(伝熱通路)として利用するのに
有利となる。
連結骨格は円形態から遠ざかり、偏平形態に近づいてい
ることを意味する。これは炭化珪素の粒子同士が延設状
態に連結されている割合が高いことを意味する。従って
形態係数が大きい場合と小さい場合とで炭化珪素のvo
l%が同一であるとき、形態係数の数値が小さい場合に
は、形態係数の数値が大きい場合よりも、炭化珪素の連
結骨格の形状が細長くなり、熱伝導性が良好な炭化珪素
の連結骨格を伝熱パス(伝熱通路)として利用するのに
有利となる。
【0013】本発明においては連結骨格の形態係数は平
均値で0.41以下に規定されている。このように規定
すれば、連結骨格が伝熱パス(伝熱通路)として効果的
に機能することができ、複合部における熱伝導率が良好
に確保される。なお本発明においては、熱伝導材料の用
途などによって形態係数の平均値は選択できるものの、
例えば0.40以下、0.39以下、0.37以下、
0.35以下、0.32以下に規定することができる。
均値で0.41以下に規定されている。このように規定
すれば、連結骨格が伝熱パス(伝熱通路)として効果的
に機能することができ、複合部における熱伝導率が良好
に確保される。なお本発明においては、熱伝導材料の用
途などによって形態係数の平均値は選択できるものの、
例えば0.40以下、0.39以下、0.37以下、
0.35以下、0.32以下に規定することができる。
【0014】本発明において、連結骨格に係る形態係数
の数値は、金属相を装填(一般的には含浸固化)する前
において、焼結温度や炭化珪素粉末の圧縮加圧力、出発
原料粉末の粒径等を変化することにより調整することが
できる。本発明の熱伝導材料の用途は、熱伝導性を要請
するものであれば何でも良く、電子機器や電気機器に使
用される素子などにおける放熱材料やヒートシンク材料
等として利用することができる。
の数値は、金属相を装填(一般的には含浸固化)する前
において、焼結温度や炭化珪素粉末の圧縮加圧力、出発
原料粉末の粒径等を変化することにより調整することが
できる。本発明の熱伝導材料の用途は、熱伝導性を要請
するものであれば何でも良く、電子機器や電気機器に使
用される素子などにおける放熱材料やヒートシンク材料
等として利用することができる。
【0015】本発明に係る熱伝導材料の複合部において
は、炭化珪素の連結骨格が設けられている。炭化珪素は
金属相よりも熱膨張(熱収縮)が小さい。そのため連結
骨格が設けられていない場合に比較して、複合部におけ
る熱膨張性(熱収縮性)が抑制される。本発明に係る熱
伝導材料によれば、複合部における炭化珪素の複合量
は、熱伝導材料の用途や種類などに応じて適宜選択でき
るが、炭化珪素の割合が過剰であれば、金属相との複合
時において連結骨格の割れが多くなり易い。またその後
に加工を施す場合には、加工性が低下する。一方、炭化
珪素の割合が過小であれば、熱伝導性が低下する。
は、炭化珪素の連結骨格が設けられている。炭化珪素は
金属相よりも熱膨張(熱収縮)が小さい。そのため連結
骨格が設けられていない場合に比較して、複合部におけ
る熱膨張性(熱収縮性)が抑制される。本発明に係る熱
伝導材料によれば、複合部における炭化珪素の複合量
は、熱伝導材料の用途や種類などに応じて適宜選択でき
るが、炭化珪素の割合が過剰であれば、金属相との複合
時において連結骨格の割れが多くなり易い。またその後
に加工を施す場合には、加工性が低下する。一方、炭化
珪素の割合が過小であれば、熱伝導性が低下する。
【0016】そのため本発明においては、炭化珪素の連
結骨格と金属との複合部を100vol%としたとき、
複合部における炭化珪素の複合量は適宜選択できるもの
の、30〜85vol%、あるいは50〜75vol
%、あるいは65〜70vol%にすることができる。
但しこれに限定されるものではない。熱伝導材料の用途
などによっても相違するものの、熱伝導性、熱膨張性、
価格などを考慮すると、炭化珪素の複合量の上限値とし
ては例えば72vol%、70vol%にすることがで
き、複合量の下限値としては例えば30vol%、40
vol%、55vol%、60vol%にすることがで
きる。但しこれに限定されるものではない。
結骨格と金属との複合部を100vol%としたとき、
複合部における炭化珪素の複合量は適宜選択できるもの
の、30〜85vol%、あるいは50〜75vol
%、あるいは65〜70vol%にすることができる。
但しこれに限定されるものではない。熱伝導材料の用途
などによっても相違するものの、熱伝導性、熱膨張性、
価格などを考慮すると、炭化珪素の複合量の上限値とし
ては例えば72vol%、70vol%にすることがで
き、複合量の下限値としては例えば30vol%、40
vol%、55vol%、60vol%にすることがで
きる。但しこれに限定されるものではない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明を加え
る。本実施例に係る熱伝導材料においては複合部が形成
されている。複合部は、熱伝導性が良好な炭化珪素(S
iC)の粒子が連結された連結骨格と、連結骨格間に装
填された熱伝導性が良好な金属相であるアルミ合金相と
を備えている。
る。本実施例に係る熱伝導材料においては複合部が形成
されている。複合部は、熱伝導性が良好な炭化珪素(S
iC)の粒子が連結された連結骨格と、連結骨格間に装
填された熱伝導性が良好な金属相であるアルミ合金相と
を備えている。
【0018】本実施例では、出発原料としてSiCの粉
末を混合した原料粉末を用いた。そして原料粉末を成形
型で圧縮成形して圧粉体とし、その圧粉体をアルゴンガ
ス雰囲気において高温領域(1800〜2300℃)で
加熱して焼結し、多孔質の焼結体を得た。この焼結体
は、SiCの粒子が三次元的に連結したものであり、三
次元格子構造を形成している。即ちこの焼結体が炭化珪
素の連結骨格を構成する。
末を混合した原料粉末を用いた。そして原料粉末を成形
型で圧縮成形して圧粉体とし、その圧粉体をアルゴンガ
ス雰囲気において高温領域(1800〜2300℃)で
加熱して焼結し、多孔質の焼結体を得た。この焼結体
は、SiCの粒子が三次元的に連結したものであり、三
次元格子構造を形成している。即ちこの焼結体が炭化珪
素の連結骨格を構成する。
【0019】連結骨格の代表例(開発材1)を図2(S
EM電子顕微鏡による写真、倍率300倍、目盛りを図
2の写真に付する)に示す。なお文献によれば、SiC
がバルク体である場合、熱伝導率は260〜270[W
/mK]とされており、一般的に窒化アルミ(AlN)
や純アルミニウムよりも熱伝導率が高い。
EM電子顕微鏡による写真、倍率300倍、目盛りを図
2の写真に付する)に示す。なお文献によれば、SiC
がバルク体である場合、熱伝導率は260〜270[W
/mK]とされており、一般的に窒化アルミ(AlN)
や純アルミニウムよりも熱伝導率が高い。
【0020】本実施例においては、上記した多孔質の焼
結体を800℃に予熱し、予熱した焼結体を金型のキャ
ビティに配置し、高温のアルミ合金(鋳物用アルミ合
金、JIS AC4C)の金属溶湯(温度:800℃)
をキャビティ内の焼結体の空孔に大気雰囲気において加
圧含浸させた。金属溶湯の加圧力は60〜100MPa
とした。なお多孔質の焼結体の空孔率などに応じて、加
圧力は適宜変更することができる。
結体を800℃に予熱し、予熱した焼結体を金型のキャ
ビティに配置し、高温のアルミ合金(鋳物用アルミ合
金、JIS AC4C)の金属溶湯(温度:800℃)
をキャビティ内の焼結体の空孔に大気雰囲気において加
圧含浸させた。金属溶湯の加圧力は60〜100MPa
とした。なお多孔質の焼結体の空孔率などに応じて、加
圧力は適宜変更することができる。
【0021】本実施例においては金属溶湯が含浸した状
態で金属溶湯を固化した。このアルミ合金の目標組成は
Si:6.5〜7.5%(亜共晶組成)、さらにCu:
2%以下、Mg:0.2〜0.4%等を含む。さらにZ
n、Mn等を含む。このような溶湯組成により金属溶湯
の流動性が確保され、連結骨格に対する溶湯含浸性が確
保されている。
態で金属溶湯を固化した。このアルミ合金の目標組成は
Si:6.5〜7.5%(亜共晶組成)、さらにCu:
2%以下、Mg:0.2〜0.4%等を含む。さらにZ
n、Mn等を含む。このような溶湯組成により金属溶湯
の流動性が確保され、連結骨格に対する溶湯含浸性が確
保されている。
【0022】上記した製法により、焼結体を構成するS
iCの連結骨格と連結骨格間に含浸固化して装填された
アルミ合金相(金属相)とからなる複合部で形成し、以
て本実施例に係る開発材1〜開発材7を形成した。これ
らの開発材は全体が複合部とされている。この場合に
は、SiC粒子からなる連結骨格にアルミ合金を含浸固
化させて形成した複合部を100vol%としたとき、
SiCの複合量は、65〜70vol%の範囲内となる
ように設定した。
iCの連結骨格と連結骨格間に含浸固化して装填された
アルミ合金相(金属相)とからなる複合部で形成し、以
て本実施例に係る開発材1〜開発材7を形成した。これ
らの開発材は全体が複合部とされている。この場合に
は、SiC粒子からなる連結骨格にアルミ合金を含浸固
化させて形成した複合部を100vol%としたとき、
SiCの複合量は、65〜70vol%の範囲内となる
ように設定した。
【0023】SiC粒子の連結骨格における形態係数
を、(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨格の周囲
長)2 として示す。本実施例においては形態係数は画像
解析装置を用い、光学顕微鏡での3〜5視野の平均値
(粒子個数として約100個の平均値)として求めた。
画像解析装置においては、この値は円形態の真円に近い
度合を意味する円形度(真円度)として把握することが
できる。逆にこの値は円形状の偏平度としても把握する
ことができる。従って本発明に係る形態係数は、連結骨
格に対する円形度あるいは偏平度としても把握すること
ができる。
を、(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨格の周囲
長)2 として示す。本実施例においては形態係数は画像
解析装置を用い、光学顕微鏡での3〜5視野の平均値
(粒子個数として約100個の平均値)として求めた。
画像解析装置においては、この値は円形態の真円に近い
度合を意味する円形度(真円度)として把握することが
できる。逆にこの値は円形状の偏平度としても把握する
ことができる。従って本発明に係る形態係数は、連結骨
格に対する円形度あるいは偏平度としても把握すること
ができる。
【0024】連結骨格の周囲長は連結骨格の外周に相当
する輪郭の長さから求めた。なお、連結骨格の内周に相
当する輪郭が形成されている場合には、その内周に相当
する輪郭の長さは上記した周長に含まれない。前述した
ように連結骨格の形態係数の数値が大きいと、連結骨格
は円形態に近くなる。これは炭化珪素粒子同士が延設方
向に連結されている割合が少ないことを意味する。また
連結骨格の形態係数の数値が小さいと、連結骨格は円形
態から遠ざかり、偏平形態に近づく。これは炭化珪素の
粒子同士が延設状態に連結されている割合が高いことを
意味する。
する輪郭の長さから求めた。なお、連結骨格の内周に相
当する輪郭が形成されている場合には、その内周に相当
する輪郭の長さは上記した周長に含まれない。前述した
ように連結骨格の形態係数の数値が大きいと、連結骨格
は円形態に近くなる。これは炭化珪素粒子同士が延設方
向に連結されている割合が少ないことを意味する。また
連結骨格の形態係数の数値が小さいと、連結骨格は円形
態から遠ざかり、偏平形態に近づく。これは炭化珪素の
粒子同士が延設状態に連結されている割合が高いことを
意味する。
【0025】本実施例に係る開発材1〜開発材7では、
形態係数は0.32〜0.41の範囲であり、連結骨格
の形態係数の値は小さかった。換言すれば連結骨格は偏
平度が高いように連結されている。開発材1〜開発材7
について熱伝導率[W/mK]を測定した。熱伝導率は
JIS-R1611に規定されているレーザフラッシュ
法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導率試験方法に基づ
いて行った。なお試験温度は室温(25℃)、試験片形
状は直径10mm、厚み2mmとした。
形態係数は0.32〜0.41の範囲であり、連結骨格
の形態係数の値は小さかった。換言すれば連結骨格は偏
平度が高いように連結されている。開発材1〜開発材7
について熱伝導率[W/mK]を測定した。熱伝導率は
JIS-R1611に規定されているレーザフラッシュ
法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導率試験方法に基づ
いて行った。なお試験温度は室温(25℃)、試験片形
状は直径10mm、厚み2mmとした。
【0026】本実施例に係る開発材1〜開発材7につい
て、複合部におけるSiC複合量、連結骨格の形態係
数、熱伝導率[W/mK]を表1に示す。表1に示すよ
うに、開発材1〜開発材7について、熱伝導率は180
〜256[W/mK]であり、高かった。殊に開発材
1、開発材4、開発材5、開発材6、開発材7は熱伝導
率が200[W/mK]を越えており、かなり高かっ
た。
て、複合部におけるSiC複合量、連結骨格の形態係
数、熱伝導率[W/mK]を表1に示す。表1に示すよ
うに、開発材1〜開発材7について、熱伝導率は180
〜256[W/mK]であり、高かった。殊に開発材
1、開発材4、開発材5、開発材6、開発材7は熱伝導
率が200[W/mK]を越えており、かなり高かっ
た。
【0027】形態係数が0.33と小さい開発材1で
は、熱伝導率が256[W/mK]とかなり良好であっ
た。形態係数が0.32と小さい開発材7では、熱伝導
率が230[W/mK]とかなり良好であった。図1の
特性線Aは、連結骨格の形態係数と開発材の熱伝導率と
の関係を示す。図1の横軸は形態係数を示し、縦軸は熱
伝導度を示す。◆印の付近に付した数字は上記開発材の
番号を意味する。図1の特性線Aに示すように、熱伝導
率と形態係数との間には相関性が見いだされる。図1の
特性線Aに示すように形態係数が小さくなれば、熱伝導
率が高くなる。また形態係数が大きくなれば、熱伝導率
が低くなることがわかる。なお図1の特性線Aに対する
バラツキを意味するR2は0.8023であった。
は、熱伝導率が256[W/mK]とかなり良好であっ
た。形態係数が0.32と小さい開発材7では、熱伝導
率が230[W/mK]とかなり良好であった。図1の
特性線Aは、連結骨格の形態係数と開発材の熱伝導率と
の関係を示す。図1の横軸は形態係数を示し、縦軸は熱
伝導度を示す。◆印の付近に付した数字は上記開発材の
番号を意味する。図1の特性線Aに示すように、熱伝導
率と形態係数との間には相関性が見いだされる。図1の
特性線Aに示すように形態係数が小さくなれば、熱伝導
率が高くなる。また形態係数が大きくなれば、熱伝導率
が低くなることがわかる。なお図1の特性線Aに対する
バラツキを意味するR2は0.8023であった。
【0028】図3は、上記した開発材1に係る組織を光
学顕微鏡で観察した写真(倍率:100倍)を示す。図
3に示すように、熱伝導性が良好なSiCの粒子が連結
された連結骨格(黒色部分)と、連結骨格間に装填され
た熱伝導性が良好な金属であるアルミ合金相(白色部
分)とを備えていた。連結骨格を構成しているSiCの
一粒子のサイズは、出発原料のSiCの粒子よりもかな
り大きかった。このことから、出発原料であるSiCの
粒子が焼結に伴い集合して2次的な集合粒子となり、2
次的な集合粒子が連結骨格のSiCの粒子を構成するも
のと推察される。
学顕微鏡で観察した写真(倍率:100倍)を示す。図
3に示すように、熱伝導性が良好なSiCの粒子が連結
された連結骨格(黒色部分)と、連結骨格間に装填され
た熱伝導性が良好な金属であるアルミ合金相(白色部
分)とを備えていた。連結骨格を構成しているSiCの
一粒子のサイズは、出発原料のSiCの粒子よりもかな
り大きかった。このことから、出発原料であるSiCの
粒子が焼結に伴い集合して2次的な集合粒子となり、2
次的な集合粒子が連結骨格のSiCの粒子を構成するも
のと推察される。
【0029】さらに比較材1、比較材2についても同様
に試験を行ない、複合部におけるSiC複合量、形態係
数、熱伝導率[W/mK]について表1および図1に示
した。比較材1は開発材1〜開発材7と同様に、焼結し
た連結骨格で形成されている焼結体に同種の金属溶湯
(JIS−AC4C)を含浸固化して作製したものであ
るが、形態係数が0.42と本発明材よりも大きくされ
ている。
に試験を行ない、複合部におけるSiC複合量、形態係
数、熱伝導率[W/mK]について表1および図1に示
した。比較材1は開発材1〜開発材7と同様に、焼結し
た連結骨格で形成されている焼結体に同種の金属溶湯
(JIS−AC4C)を含浸固化して作製したものであ
るが、形態係数が0.42と本発明材よりも大きくされ
ている。
【0030】比較材2は、SiC粉末粒子をバインダ
(SiO2)で結合した多孔質体を用い、多孔質体にア
ルミ合金の金属溶湯(JIS−AC4C)を含浸固化さ
せて形成した。比較材2ではアルミ合金の金属溶湯を含
浸固化させるものの、SiCの焼結工程は実行されてい
ない。従って比較材2では、SiCの粒子は離散的に分
散しており、SiCの粉末粒子同士はあまり結合してい
ないものと考えられる。従って比較材2では形態係数は
0.62と本発明材よりも大きく、連結骨格は偏平では
なく、伝熱パスとしては必ずしも充分ではないと推察さ
れる。この比較材2においては熱伝導率は168[W/
mK]であり、本発明に係る開発材1〜開発材7の熱伝
導率に比較して低かった。
(SiO2)で結合した多孔質体を用い、多孔質体にア
ルミ合金の金属溶湯(JIS−AC4C)を含浸固化さ
せて形成した。比較材2ではアルミ合金の金属溶湯を含
浸固化させるものの、SiCの焼結工程は実行されてい
ない。従って比較材2では、SiCの粒子は離散的に分
散しており、SiCの粉末粒子同士はあまり結合してい
ないものと考えられる。従って比較材2では形態係数は
0.62と本発明材よりも大きく、連結骨格は偏平では
なく、伝熱パスとしては必ずしも充分ではないと推察さ
れる。この比較材2においては熱伝導率は168[W/
mK]であり、本発明に係る開発材1〜開発材7の熱伝
導率に比較して低かった。
【0031】なお比較材2は形態係数が0.62であ
り、本発明材に係る形態係数よりもかなり大きいもの
の、熱伝導率自体は比較材1に係る熱伝導率程度とされ
ている。その理由は、比較材2においてはSiC粒子表
面の不純物を低減している等、他の条件を最良化してい
るためである。
り、本発明材に係る形態係数よりもかなり大きいもの
の、熱伝導率自体は比較材1に係る熱伝導率程度とされ
ている。その理由は、比較材2においてはSiC粒子表
面の不純物を低減している等、他の条件を最良化してい
るためである。
【0032】
【表1】 (適用例)図4及び図5は適用例の概念図を示す。
【0033】この適用例では、本発明に係る熱伝導材料
で形成された放熱盤10は、中央領域付近を示す複合部
20と、複合部20の周囲にこれに隣設して設けられた
金属単体部30とで構成されている。複合部20は、S
iCの粒子が連結された連結骨格と、連結骨格間に含浸
固化により装填された熱伝導性が良好な金属であるアル
ミ合金相とを備えている。
で形成された放熱盤10は、中央領域付近を示す複合部
20と、複合部20の周囲にこれに隣設して設けられた
金属単体部30とで構成されている。複合部20は、S
iCの粒子が連結された連結骨格と、連結骨格間に含浸
固化により装填された熱伝導性が良好な金属であるアル
ミ合金相とを備えている。
【0034】複合部20では連結骨格の形態係数は0.
41以下に設定されている。金属単体部30は複合部2
0のアルミ合金相と同一のアルミ合金で鋳包むことによ
り構成されている。金属単体部30にはネジ挿通孔32
が後加工等により複数形成されている。前述したように
放熱盤10は、中央領域付近を示す複合部20と、複合
部20の回りに設けられた金属単体部30とで構成され
ている。そのため熱伝導性、放熱性は、熱伝導性が良好
なSiCを含む複合部20で確保される。金属単体部3
0ではSiCが基材として埋設されていないため、ネジ
挿通孔32を金属単体部30に形成し易い。
41以下に設定されている。金属単体部30は複合部2
0のアルミ合金相と同一のアルミ合金で鋳包むことによ
り構成されている。金属単体部30にはネジ挿通孔32
が後加工等により複数形成されている。前述したように
放熱盤10は、中央領域付近を示す複合部20と、複合
部20の回りに設けられた金属単体部30とで構成され
ている。そのため熱伝導性、放熱性は、熱伝導性が良好
なSiCを含む複合部20で確保される。金属単体部3
0ではSiCが基材として埋設されていないため、ネジ
挿通孔32を金属単体部30に形成し易い。
【0035】図5に示すように素子40は、本発明に係
る熱伝導材料で形成された放熱盤10と、放熱盤10に
半田層42で連結された窒化アルミニウム(AlN)基
板43と、窒化アルミニウム基板43に半田層44で連
結され電子素子を搭載したSiチップ45と、ボンディ
ングワイヤ46と、放熱盤10のネジ挿通孔32に挿通
されたネジ47で放熱盤10に連結され冷却水路48を
構成するヒートシンク49、放熱盤10に被着されシリ
コンゲル51が充填された樹脂製のケース50とを備え
ている。
る熱伝導材料で形成された放熱盤10と、放熱盤10に
半田層42で連結された窒化アルミニウム(AlN)基
板43と、窒化アルミニウム基板43に半田層44で連
結され電子素子を搭載したSiチップ45と、ボンディ
ングワイヤ46と、放熱盤10のネジ挿通孔32に挿通
されたネジ47で放熱盤10に連結され冷却水路48を
構成するヒートシンク49、放熱盤10に被着されシリ
コンゲル51が充填された樹脂製のケース50とを備え
ている。
【0036】(その他)その他、本発明は上記しかつ図
面に示した実施例のみに限定されるものではなく、例え
ば放熱盤に限定されるものではなく、ヒートシンク等の
用途にも適用できるなど、要旨を逸脱しない範囲内で必
要に応じて適宜選択できるものである。 (付記)本明細書に係る上記した記載から次の技術的思
想も把握することができる。 ・熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が三次元的に連結さ
れた炭化珪素の連結骨格を焼結により形成する工程と、
高温の金属溶湯を連結骨格に含浸固化させて金属相を形
成する熱伝導材料の製造方法であって、連結骨格におけ
る形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨
格の周囲長)2としたとき、含浸固化後の連結骨格の形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とする熱伝導材料の製造方法。これによれば、熱伝
導性が良好な熱伝導材料を形成することができる。 ・熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結された炭化珪
素の連結骨格と連結骨格間に装填された熱伝導性が良好
な金属相とを備えた複合部が、少なくとも一部に形成さ
れた熱伝導性をもつ電子機器または電気機器用の放熱盤
であり、連結骨格における形態係数を(4π×連結骨格
の投影面積)/(連結骨格の周囲長)2としたとき、形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とする電子機器または電気機器用の放熱盤。これに
よれば、熱伝導性が良好な放熱盤を提供することができ
る。 ・請求項1において、炭化珪素の連結骨格と連結骨格間
に装填された熱伝導性が良好な金属相とを備えた複合部
と、複合部に隣設すると共に複合部の金属相と同一また
は同系の金属で構成された金属単体部とを備えているこ
とを特徴とする熱伝導材料。これによれば、金属単体部
には炭化珪素が埋設されていないため、金属単体部への
後加工が容易となる。 ・請求項1において、複合部の熱伝導率が180[W/
mK]以上、200[W/mK]以上、220[W/m
K]以上、230[W/mK]以上または240[W/
mK]以上に設定されていることを特徴とする熱伝導材
料。熱伝導性が良好なSiCで構成された連結骨格にお
ける形態係数が適正化すれば、熱伝導率が高くなる。 ・請求項1において、金属相は、アルミの他に少なくと
もシリコンを含むアルミ−シリコン系の合金(亜共晶組
成)であることを特徴とする熱伝導材料。このような合
金であれば、流動性が確保され、三次元的な連結骨格へ
の含浸性、鋳造性が確保される。さらにアルミに合金元
素が添加されているため、金属相が強化され、本発明に
係る熱伝導材料の強度、剛性向上を図り得る。 ・請求項1において、連結骨格を構成している炭化珪素
の粒子は、出発原料である炭化珪素の粉末粒子が焼結加
熱に伴い集合連結したものであることを特徴とする熱伝
導材料。 ・請求項1において、連結骨格の形態係数は0.30〜
0.41であることを特徴とする熱伝導材料。
面に示した実施例のみに限定されるものではなく、例え
ば放熱盤に限定されるものではなく、ヒートシンク等の
用途にも適用できるなど、要旨を逸脱しない範囲内で必
要に応じて適宜選択できるものである。 (付記)本明細書に係る上記した記載から次の技術的思
想も把握することができる。 ・熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が三次元的に連結さ
れた炭化珪素の連結骨格を焼結により形成する工程と、
高温の金属溶湯を連結骨格に含浸固化させて金属相を形
成する熱伝導材料の製造方法であって、連結骨格におけ
る形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連結骨
格の周囲長)2としたとき、含浸固化後の連結骨格の形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とする熱伝導材料の製造方法。これによれば、熱伝
導性が良好な熱伝導材料を形成することができる。 ・熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結された炭化珪
素の連結骨格と連結骨格間に装填された熱伝導性が良好
な金属相とを備えた複合部が、少なくとも一部に形成さ
れた熱伝導性をもつ電子機器または電気機器用の放熱盤
であり、連結骨格における形態係数を(4π×連結骨格
の投影面積)/(連結骨格の周囲長)2としたとき、形
態係数は平均値で0.41以下に規定されていることを
特徴とする電子機器または電気機器用の放熱盤。これに
よれば、熱伝導性が良好な放熱盤を提供することができ
る。 ・請求項1において、炭化珪素の連結骨格と連結骨格間
に装填された熱伝導性が良好な金属相とを備えた複合部
と、複合部に隣設すると共に複合部の金属相と同一また
は同系の金属で構成された金属単体部とを備えているこ
とを特徴とする熱伝導材料。これによれば、金属単体部
には炭化珪素が埋設されていないため、金属単体部への
後加工が容易となる。 ・請求項1において、複合部の熱伝導率が180[W/
mK]以上、200[W/mK]以上、220[W/m
K]以上、230[W/mK]以上または240[W/
mK]以上に設定されていることを特徴とする熱伝導材
料。熱伝導性が良好なSiCで構成された連結骨格にお
ける形態係数が適正化すれば、熱伝導率が高くなる。 ・請求項1において、金属相は、アルミの他に少なくと
もシリコンを含むアルミ−シリコン系の合金(亜共晶組
成)であることを特徴とする熱伝導材料。このような合
金であれば、流動性が確保され、三次元的な連結骨格へ
の含浸性、鋳造性が確保される。さらにアルミに合金元
素が添加されているため、金属相が強化され、本発明に
係る熱伝導材料の強度、剛性向上を図り得る。 ・請求項1において、連結骨格を構成している炭化珪素
の粒子は、出発原料である炭化珪素の粉末粒子が焼結加
熱に伴い集合連結したものであることを特徴とする熱伝
導材料。 ・請求項1において、連結骨格の形態係数は0.30〜
0.41であることを特徴とする熱伝導材料。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、炭化珪素の連結骨格に
おける形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連
結骨格の周囲長)2としたとき、形態係数は平均値で
0.41以下に規定されている。そのため炭化珪素の割
合を抑えつつつ、熱伝導材料の熱伝導性の確保に有利と
なる。
おける形態係数を(4π×連結骨格の投影面積)/(連
結骨格の周囲長)2としたとき、形態係数は平均値で
0.41以下に規定されている。そのため炭化珪素の割
合を抑えつつつ、熱伝導材料の熱伝導性の確保に有利と
なる。
【図1】連結骨格の形態係数と開発材の熱伝導率との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図2】連結骨格をもつ焼結体の電子顕微鏡写真であ
る。
る。
【図3】連結骨格に金属相が含浸固化した状態を示す光
学顕微鏡写真である。
学顕微鏡写真である。
【図4】適用例を示し、放熱盤の断面図である。
【図5】適用例を示し、素子の概念を示す断面図であ
る。
る。
図中、10は放熱盤、20は複合部、30は金属単体部
を示す。
を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月28日(1999.7.2
8)
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G001 BA22 BA61 BA63 BB22 BB61 BB63 BC33 BD03 BE11 4K018 AA02 AA03 AA14 AB02 AC10 BA20 CA11 CA19 DA21 DA33 FA35 FA36 JA32 KA32 5F036 AA01 BB21 BD01 BD11
Claims (1)
- 【請求項1】熱伝導性が良好な炭化珪素の粒子が連結さ
れた連結骨格と前記連結骨格間に装填された熱伝導性が
良好な金属相とを備えた複合部が、少なくとも一部に形
成された熱伝導材料であり、 前記連結骨格における形態係数を(4π×連結骨格の投
影面積)/(連結骨格の周囲長)2としたとき、 前記形態係数は平均値で0.41以下に規定されている
ことを特徴とする熱伝導材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11136195A JP2000328110A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 熱伝導材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11136195A JP2000328110A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 熱伝導材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000328110A true JP2000328110A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15169574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11136195A Pending JP2000328110A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | 熱伝導材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000328110A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004356302A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Mitsubishi Materials Corp | パワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法 |
JP2010112796A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Denso Corp | 撥水効果判定装置、撥水効果判定装置用プログラム及び撥水効果判定方法 |
-
1999
- 1999-05-17 JP JP11136195A patent/JP2000328110A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004356302A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Mitsubishi Materials Corp | パワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法 |
JP2010112796A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Denso Corp | 撥水効果判定装置、撥水効果判定装置用プログラム及び撥水効果判定方法 |
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