JP2000327649A - メチルエチルケトンオキシムの精製方法 - Google Patents

メチルエチルケトンオキシムの精製方法

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JP2000327649A
JP2000327649A JP11135629A JP13562999A JP2000327649A JP 2000327649 A JP2000327649 A JP 2000327649A JP 11135629 A JP11135629 A JP 11135629A JP 13562999 A JP13562999 A JP 13562999A JP 2000327649 A JP2000327649 A JP 2000327649A
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JP
Japan
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ethyl ketone
methyl ethyl
ketone oxime
alcohol
water
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JP11135629A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Nomura
俊広 野村
Yoshio Nishimura
喜男 西村
Chiharu Nishizawa
千春 西沢
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メチルエチルケトンオキシムを効率的に精製す
る。 【解決手段】メチルエチルケトンオキシム、アルコール
及び水を含有する混合液を蒸留してアルコールを留去
し、得られた缶出液に芳香族炭化水素または脂肪族炭化
水素を混合した後、有機相を分液して、得られた有機相
を蒸留して芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素を留去
してメチルエチルケトンオキシムを精製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メチルエチルケト
ンオキシムの精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】メチルエチルケトンオキシムは、シリコ
ーンゴムの硬化剤、自動車用電着塗料、塗装用革張り防
止剤等の用途を有し、近年はボイラー用脱酸素剤として
も需要の伸びが見込まれている有用な化合物である。
【0003】その製造法としては、ヒドロキシルアミン
とメチルエチルケトンを脱水縮合させる方法が知られて
おり、ヒドロキシルアミンは塩形態、アルコール溶液、
もしくは水溶液として用いることができる。しかし、ヒ
ドロキシルアミンを塩形態で用いる場合、経済的価値の
低い無機塩が多量副生し、また水溶液の場合、ヒドロキ
シルアミンとメチルエチルケトンの縮合反応が脱水を伴
う平衡反応であるため、完全に反応が進行せず、また水
の潜熱が高いために全量蒸留による精製がコスト的に不
利である等の問題点を有している。
【0004】そのため、メチルエチルケトンオキシム合
成にはアルコール溶液が好適に用いられるが、反応終了
時に水/メチルエチルケトンオキシム/アルコールの3
成分混合液となるため、メチルエチルケトンオキシムの
精製が問題となる。すなわち、抽出操作による精製で
は、アルコールの親水性により分離効率が低く多量の抽
出溶媒が必要である。
【0005】また、蒸留操作による精製では、ある一定
以上の温度で水と共にメチルエチルケトンオキシムを加
温すると、加水分解によりメチルエチルケトンオキシム
収率の低下を招くことや、アルコールのほとんどが水と
共沸組成を形成するため反応溶媒だけの完全な分離・回
収が困難であること、また水の潜熱が高いため蒸留によ
る水の分離がコスト的に不利であるといった問題があ
る。
【0006】さらに、メチルエチルケトンオキシムの主
要な工業的用途であるシリコーンゴムの硬化剤用途では
残留する水分量の低減化が必要であり、そのために、精
製後の製品を脱水剤で処理するなどの工程が必要で、コ
ストアップの要因となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術における上記したような課題を解決し、アルコール
および水を効率よく除去してメチルエチルケトンオキシ
ムを精製する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メチルエ
チルケトンオキシムの精製方法について鋭意研究を重ね
た結果、メチルエチルケトンオキシムを含む混合液を蒸
留し、アルコールを留去し、次いで芳香族炭化水素又は
脂肪族炭化水素で抽出を行い、得られた有機相を蒸留す
ることによりメチルエチルケトンオキシムを精製できる
ことを見いだし本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、メチルエチルケトン
オキシム、アルコール及び水を含有する混合液からメチ
ルエチルケトンオキシムを精製する方法において、
(1)混合液を蒸留してアルコールを留去し、(2)得
られた缶出液に芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素を
混合した後、有機相を分液して、(3)得られた有機相
を蒸留して芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素を留去
してメチルエチルケトンオキシムを得ることを特徴とす
るメチルエチルケトンオキシムの精製方法に関するもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のメチルエチルケトンオキ
シムを含む混合液は、メチルエチルケトンオキシム1〜
70重量%、水20〜70重量%からなり、残部にアル
コールを含む溶液である。アルコールは、炭素数2〜5
の脂肪族アルコールであり、具体的にはエタノール、プ
ロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−
ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、
1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノー
ル、2−メチル−1−ブタノール、イソペンタノール、
tert−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール
が挙げられる。
【0011】本発明では、混合液を蒸留して、アルコー
ルを留去する。蒸留条件は、共存する水によるメチルエ
チルケトンオキシムの加水分解を防ぐため、温度30〜
100℃、好ましくは50〜80℃で圧力100〜76
0mmHgとする。蒸留方式は、回分式、連続式いずれ
でもよく、充填塔、棚段塔等を用いることができる。蒸
留塔の留出側からアルコールを分離除去し、缶出側から
メチルエチルケトンオキシムが得られる。
【0012】次に、得られた缶出液から抽出によりメチ
ルエチルケトンオキシムを有機相に抽出する。用いられ
る抽出溶媒としては、水と非混和性である芳香族炭化水
素、脂肪族炭化水素が使用される。芳香族炭化水素とし
ては、ベンゼン、トルエン等が、脂肪族炭化水素として
はペンタン、ヘキサン、オクタン等が挙げられる。
【0013】用いる溶媒の使用量は、前工程で得られた
缶出液に対して0.5〜10重量倍、好ましくは2〜5
重量倍である。抽出温度は通常0〜80℃、好ましくは
20〜40℃である。抽出は連続法でも、回分法でもよ
く、ミキサー・セトラー、充填塔または回転円盤型の抽
出装置が用いられ、向流又は並流で抽出溶剤と接触させ
て抽出し、有機相を分液する。
【0014】次に、抽出で得られた有機相の蒸留を行
い、抽出溶媒を留去する。この蒸留により、抽出溶媒と
の共沸により残存している水分も除くことができ、低水
分含有量のメチルエチルケトンオキシムが缶出液として
得られる。蒸留条件は、熱によるメチルエチルケトンオ
キシムの分解を防ぐため、温度40〜120℃、好まし
くは70〜90℃で圧力50〜760mmHgとする。
蒸留方式は、回分式、連続式いずれでもよく、充填塔、
棚段塔等を用いることができる。蒸留塔の留出側から抽
出溶媒および水を分離除去し、缶出側から精製されたメ
チルエチルケトンオキシムが得られる。
【0015】以下に実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は実施例に制限されるものではない。
【0016】実施例 t−ブタノール57.2g、水19.04g、メチルエ
チルケトンオキシム19.84gの混合液を150mmH
g、80℃で蒸留しt−ブタノールを留去した。ガスク
ロマトグラフィーによる分析から、留去したt−ブタノ
ール収量は57gであり、缶出液中の有機相におけるt
―ブタノール濃度は0.32重量%、水相中の濃度は
0.31重量%であった。
【0017】次に、缶出液にトルエン70gを加え、水
相と有機相を分液した後、得られたトルエン溶液を30
0mmHg、100℃で蒸留して、塔頂よりトルエンを分離
した。これにより蒸留残分としてメチルエチルケトンオ
キシムを得た。得られたメチルエチルケトンオキシムの
分析をガスクロマトグラフィーにより行ったところ、回
収率98%であった。また、水分量をカールフイッシャ
ー水分計により測定したところ、検出限界以下であっ
た。
【0018】比較例 実施例と同様の組成を持つ反応液に、トルエン70gを
加え、水相と有機相に分液した。ガスクロマトグラフィ
ーによる分析から有機相の組成はメチルエチルケトンオ
キシム14.21重量%、t−ブタノール32.12重
量%、水0.76重量%、トルエン52.91重量%で
あり、水相の組成はメチルエチルケトンオキシム1.6
1重量%、t−ブタノール22.69重量%、水75.
71重量%であった。
【0019】得られた有機相を300mmHg、100℃の
条件で蒸留した結果、留出側にもメチルエチルケトンオ
キシムが入り、その組成はメチルエチルケトンオキシム
0.92重量%、t−ブタノール37.10重量%、
水0.88重量%、トルエン61.10重量%となっ
た。また溶媒であるt−ブタノールの回収率は74.3
%であった。蒸留残分として得られメチルエチルケトン
オキシムのガスクロマトグラフィー分析を行ったとこ
ろ、回収率89.5%であり、カールフイッシャー水分
計による水分量は、0.9%であった。
【0020】
【発明の効果】本発明により、メチルエチルケトンオキ
シムの加水分解を防ぎつつ、効率よく反応溶媒であるア
ルコールを回収し、更に低水分量のメチルエチルケトン
オキシムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC59 AD16 BB11 BB14 BB31 BC35 BC51 BC52 BW13 BW30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルエチルケトンオキシム、アルコー
    ル及び水を含有する混合液からメチルエチルケトンオキ
    シムを精製する方法において、(1)混合液を蒸留して
    アルコールを留去し、(2)得られた缶出液に芳香族炭
    化水素または脂肪族炭化水素を混合した後、有機相を分
    液して、(3)得られた有機相を蒸留して芳香族炭化水
    素または脂肪族炭化水素を留去してメチルエチルケトン
    オキシムを得ることを特徴とするメチルエチルケトンオ
    キシムの精製方法。
  2. 【請求項2】 アルコールが炭素数2〜5の脂肪族アル
    コールである請求項1記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素が
    ベンゼン、トルエン、ペンタン、ヘキサンまたはオクタ
    ンである請求項1記載の精製方法。
JP11135629A 1999-05-17 1999-05-17 メチルエチルケトンオキシムの精製方法 Pending JP2000327649A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103193672A (zh) * 2013-03-11 2013-07-10 浙江圣安化工有限公司 一种肟的蒸馏方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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