JP2000327045A - 食品用袋 - Google Patents

食品用袋

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JP2000327045A
JP2000327045A JP11133366A JP13336699A JP2000327045A JP 2000327045 A JP2000327045 A JP 2000327045A JP 11133366 A JP11133366 A JP 11133366A JP 13336699 A JP13336699 A JP 13336699A JP 2000327045 A JP2000327045 A JP 2000327045A
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bag
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food
sealed
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English (en)
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Asako Fujimori
麻子 藤森
Takashi Nakagome
隆 中込
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分を含む食品を密封包装する袋であって、
内容物の使用時に、その袋を利用して電子レンジ等によ
り安全に適度の内圧をかけながら加熱、或いは調理する
ことのできる食品用袋を生産性よく提供する。 【解決手段】 食品用袋100 を、例えば、四方シール形
式で形成し、上部を内容物充填用の開口部とし、底部と
一方の側部を底部シール部3と側部シール部2でヒート
シールすると共に、もう一方の側部の端縁部を、先端部
がヒートシールにより封止された折れ曲がり構造の排気
路8を形成できる排気路形成シール部5でヒートシール
して構成する。尚、前記排気路の先端部のシール部を内
容物の加熱前に切り取るための切り取り線7a とその端
部にノッチ6a を設け、また、上部シール部4の内側に
内容物取り出し口用の切り取り線7b とその端部にノッ
チ6b を設けることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品用袋に関し、
更に詳しくは、冷凍流通やチルド流通などの水分を含む
食品を密封包装し、流通に供すると共に、内容物の使用
時に、その袋を利用して電子レンジなどの加熱手段によ
り、内容物の解凍、加熱、或いは調理などを良好に行う
ことのできる食品用袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍流通やチルド流通などの水分
を含む食品を密封包装して流通し、内容物の使用時に、
その袋を利用して電子レンジなどの加熱手段により、内
容物の解凍、加熱、或いは調理などを行うことのできる
食品用袋としては、例えば、袋のシーラント層にイー
ジーピール性樹脂を使用して、加熱時に発生する蒸気な
どの熱と内圧により、袋の周囲など端縁部のヒートシー
ル部の一部が剥がれるようにして、蒸気が抜けるように
した袋、或いは、袋の一部に通気用の孔を設け、その
孔を覆うように粘着ラベルを貼り付けて封止し、加熱時
に発生する蒸気の熱と内圧により、ラベルが粘着剤層で
剥がれて蒸気が抜けるようにした袋があった。
【0003】しかしながら、前記のシーラント層にイ
ージーピール性樹脂を使用して製袋した袋では、加熱時
に発生する蒸気によりヒートシール部を剥離させ、蒸気
を抜くことはできるが、剥離部の大きさの調節が難しい
ため、一旦開口すると内圧が完全に開放され、内圧を一
定範囲に調節することができず、また、袋の周囲などの
ヒートシール部が比較的大きく開口するため、内容物が
漏れたり、こぼれたりする問題があった。
【0004】また、の袋の一部に通気用の孔を設け、
その孔を粘着ラベルで封止した袋では、孔を設ける位置
を自由に選定できることから、内容物の漏れなどに対す
る対策は採りやすいが、食品が粘着剤に直接触れること
があり、食品衛生の点で問題があると同時に、通気用の
孔が小さすぎると粘着ラベルが剥がれ難く、大きくする
と剥離後の内圧調整が難しくなる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点を解決するためになされたものであり、その目
的とするところは、常温流通はもとより、冷凍流通やチ
ルド流通などの水分を含む食品を密封包装して流通させ
ることができる袋であって、食品衛生上の問題もなく、
且つ、内容物の使用時には、その袋を利用して電子レン
ジなどの加熱手段により、簡単な操作で安全に、内容物
の解凍、加熱、或いは調理を行うことができるという使
用適性に優れた食品用袋を生産性よく提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、水分を含む食品を密封包装する三方シー
ル形式もしくは四方シール形式の袋であって、内部に収
納された食品を袋ごと加熱した時、上昇する袋の内圧を
一定範囲に調節するための折れ曲がり構造の排気路が、
該袋のいずれかの端縁部に設けられていることを特徴と
する食品用袋からなる。
【0007】本発明において、前記折れ曲がり構造の排
気路は、加熱により内容物から発生した蒸気が、該排気
路を通して外部に排出される際、圧力損失を生じ、袋内
に適度の内圧が維持されるように設けるものであり、排
気路の幅、長さ、折れ曲がり部の形状や数などの構造
は、特に限定するものではなく、包装される内容物とそ
の水分量、および電子レンジなどの加熱条件により、適
度の内圧が維持される範囲で適宜決定することができ
る。
【0008】また、本発明の食品用袋は、内容物の加熱
前までは、前記排気路の外側端部はヒートシールにより
封止されており、内容物の加熱時に、初めて排気路の外
側端部のヒートシール部を切り取って、排気路が外部と
連通するようにして使用するものである。
【0009】このような構成を採ることにより、袋の形
状が三方シール形式もしくは四方シール形式であるた
め、製袋が容易でシール強度も安定しており、生産性に
優れている。また、袋に密封包装された内容物を使用す
る際には、前記排気路の外側端部のヒートシール部を切
り取るだけで、排気路が外部と連通し、加熱時の内圧調
節が可能となる。従って、この袋をそのまま電子レンジ
などで加熱することにより、適度の内圧をかけながら加
熱できるので、全体をムラなく短時間で解凍、加熱、或
いは調理することができる。
【0010】請求項2に記載した発明は、前記食品用袋
が、直鎖状低密度ポリエチレン、シングルサイト触媒を
用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体、ポ
リプロピレンのいずれかを最内層(シーラント層)とす
る積層フィルムで形成されていることを特徴とする請求
項1記載の食品用袋である。
【0011】本発明の食品用袋には、通常の食品用袋と
同様、最内層にシーラント層が積層された各種の積層フ
ィルムを使用できるが、内容物を加熱する際、袋に充填
したまま加熱するため、特にシーラント層は、ヒートシ
ール性と共に、耐内容物性、低臭性、耐熱性に優れるこ
とが好ましい。この点から、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α
−オレフィン共重合体、ポリプロピレンのいずれかを最
内層とする積層フィルムが特に適している。
【0012】従って、このような構成を採ることによ
り、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、
内容物に樹脂臭などが移行して風味を損なうこともな
く、一層安全に解凍、加熱、調理などを行うことができ
る。
【0013】請求項3に記載した発明は、前記食品用袋
の最内面が、微細な凹凸を有する形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の食品用袋か
らなる。上記微細な凹凸は、例えば、高さが0.5〜1
5μm程度の凹凸が好ましく、2〜10μmの凹凸が更
に好ましい。
【0014】袋の最内面が平滑な場合、両側の積層フィ
ルムの内面同士が密着しやすく、袋の開口性が悪くなる
が、幅の狭い排気路では、更に密着しやすく開口しにく
くなる。このことは、袋にカールなどが生じると一層顕
著になる。
【0015】従って、上記のような構成を採ることによ
り、前記請求項1または2に記載した発明の作用効果に
加えて、袋自体の開口性がよくなり、内容物を充填する
際の充填シール機における機械適性および生産性を向上
できると共に、袋の排気路においても、その凹凸により
空気が残留しているため、内面同士が密着することがな
く、加熱により発生した蒸気が、その内圧で容易に排気
路に入り、スムーズに排気路を開口させるため、その内
圧調節機能が確実に働き、良好に加熱、調理することが
できる。
【0016】請求項4に記載した発明は、前記食品用袋
のいずれかの端縁部に内容物取り出し口の切り取り線が
設けられ、且つ、該切り取り線と前記排気路の開封位置
とのいずれか一方または両方に易開封性手段が設けられ
ていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
載の食品用袋である。
【0017】本発明の食品用袋は、内容物の加熱時に、
先ず排気路の内圧調節機能を働かせるために、排気路の
外側端部のヒートシール部を切り取って開封し、次い
で、電子レンジなどで所定の内圧をかけながら内容物の
加熱、または調理を行い、その後、内容物の取り出し口
として、袋のいずれか一端のヒートシール部を切り取っ
て開封する方法で使用する。
【0018】従って、上記排気路および内容物取り出し
口の開封位置、即ち、切り取り線は、印刷などで表示す
ることが好ましく、更に、これらの開封位置には、易開
封性手段を設けることが好ましい。上記易開封性手段と
しては、通常の袋にも汎用されているノッチのほか、レ
ーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、一軸
延伸フィルムの積層(延伸方向が切り取り線の方向と一
致するように積層する)、カットテープの貼着などがあ
り、これらは単独で用いてもよく、また、ノッチとハー
フカット線、または一軸延伸フィルムの積層、またはカ
ットテープの貼着などのように複数を組み合わせて用い
ることができる。
【0019】このような構成を採ることにより、前記請
求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加
えて、切り取り線の位置が明瞭になると同時に、適する
位置で容易に手で引き裂いて開封できるようになる。
【0020】そして、請求項5に記載した発明は、前記
内容物取り出し口の切り取り線が、前記排気路が設けら
れた端縁部と隣合う端縁部に設けられていることを特徴
とする請求項1乃至4のいずれかに記載の食品用袋であ
る。
【0021】袋の内容物取り出し口の切り取り線は、袋
の上辺の端縁部に設けるのが一般的であり、上記本発明
の食品用袋の構成は、同様に袋の上辺の端縁部に内容物
取り出し口の切り取り線を設けた場合、前記排気路を、
その隣合う端縁部、即ち、袋の左右いずれかの側辺の端
縁部に設けた構成である。
【0022】このような構成を採ることにより、内容物
取り出し口の切り取り線を上にして、これを手で引き裂
いて開封する際、先に開封された排気路が、下側でなく
側部にあるため、内容物に液状物が含まれていても、こ
ぼれることがなく、安全且つ容易に開封することができ
る。また、排気路を袋の上辺の端縁部に設け、且つ、そ
の下に内容物取り出し口の切り取り線を設けることもで
きるが、その場合は、内容物をこぼすことなく安全に内
容物取り出し口を開封できる利点はあるが、切り取り部
の面積が大きくなるため、手で引き裂いて開封する場
合、その操作性にやや難点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の食品用袋に用い
るフィルム、および袋の製造方法など実施の形態につい
て説明する。先ず、本発明の食品用袋に用いるフィルム
は、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用い
られ、電子レンジによる加熱適性の点から、アルミニウ
ム箔やアルミニウム蒸着層などの金属層が積層されてい
なければ、特に限定はされず、水分ほか液状成分を含む
食品などの包装用袋に用いられている公知のフィルム
は、いずれも使用でき、包装する内容物の種類や充填後
の使用条件などに応じて適する材料を自由に選択して使
用することができる。只、シーラント層に関しては前記
した点で直鎖状低密度ポリエチレン、シングルサイト触
媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合
体、ポリプロピレンのいずれかを用いることが好まし
い。積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のよ
うな構成が挙げられる。
【0024】(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (2) ONフィルム/接着剤/PETフィルム/接着剤/
L・LDPEフィルム(シーラント層) (3) ONフィルム/接着剤/PETフィルム/接着剤/
CPPフィルム(シーラント層) (4) ONフィルム/接着剤/2軸延伸HDPEフィルム
/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (5) ONフィルム/接着剤/OPPフィルム/接着剤/
L・LDPEフィルム(シーラント層) (6) ONフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接
着剤/2軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層は
L・LDPE層) (8) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (9) PETフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
L・LDPEフィルム(シーラント層) (11)PETフィルム/接着剤/(シリカまたはアルミナ
蒸着層)ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (12)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
CPPフィルム(シーラント層) (13)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着
剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラン
ト層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
【0025】上記において、ONフィルムは2軸延伸ナ
イロンフィルム、OPPフィルムは2軸延伸ポリプロピ
レンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度
ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDP
Eは低密度ポリエチレン、CPPフィルムはキャスト
(無延伸)ポリプロピレンフィルム、また、EVOHフ
ィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィル
ム、を指すものである。そして、アンカーコートは、押
し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上
させるために基材フィルム側に予めコーティングするも
のでプライマーコートの一種である。
【0026】また、上記において、シーラント層のL・
LDPEフィルム、CPPフィルムは、シングルサイト
触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合
体に置き換えることができる。これらのシーラント層
は、上記のように予め製膜したフィルムをドライラミネ
ーション法などで貼り合わせてもよいが、押し出しコー
ト法などで積層することもできる。
【0027】前記の積層フィルムの構成において、ON
フィルム、PETフィルムは、最外層に用いる場合は、
基材フィルムとして食品用袋に機械的強度や印刷適性を
付与し、中間層に用いる場合は、主に機械的強度を補強
するために用いられる。また、中間層に用いる2軸延伸
HDPEフィルム、OPPフィルムは、厚さを増し剛性
を高めると同時に透湿度を向上させるために用いられ
る。上記2軸延伸HDPEフィルム、OPPフィルム
は、1軸延伸HDPEフィルム、1軸延伸PPフィルム
とすることもでき、その場合、延伸方向が、袋の切り取
り線の方向と一致するように積層することにより、引き
裂きを容易にし、且つ、その方向性を安定化させること
ができる。但し、袋の切り取り線が、袋の縦横、両方向
にある時は、2軸延伸フィルムを用いることが好まし
い。
【0028】そして、シリカまたはアルミナ蒸着層、E
VOHフィルムは、ガスバリヤー性を向上させるために
積層するものであり、これらのほか、ポリアクリロニト
リルフィルム、或いは、ポリ塩化ビニリデンの塗膜層な
どのガスバリヤー性材料を積層することもできる。
【0029】そして、シーラント層としては、L・LD
PEフィルム、CPPフィルム、シングルサイト触媒を
用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体の3
種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒート
シールの安定性や耐内容物性、耐ストレスクラッキング
性などに優れており、CPPフィルムは、耐熱性、低臭
性に優れている。また、メタロセン系触媒などシングル
サイト触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン
共重合体は、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定し
ているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優
れると共に、特に低臭性に優れている。従って、包装す
る内容物(食品)の種類や使用条件に応じて、最適なも
のを選択して使用することにより、樹脂臭などで内容物
の風味を損なうことがなく、安全で性能に優れた食品用
袋を提供することができる。
【0030】シーラント層には上記のほか、高圧法ポリ
エチレンなど通常の低密度ポリエチレン、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エ
チレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、
ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することが
できる。
【0031】次に、以上のような積層フィルムを用いて
製造する本発明の食品用袋の製造方法について説明す
る。本発明の食品用袋は、先にも説明したように、水分
を含む食品を密封包装する三方シール形式もしくは四方
シール形式の袋であって、その袋のいずれかの端縁部
に、内部に収納された食品を袋ごと加熱した時、上昇す
る袋の内圧を一定範囲に調節するための折れ曲がり構造
の排気路を設けた構成を基本とし、袋の形状としては、
更に、袋の最内面に微細な凹凸、具体的には高さが0.
5〜15μmの凹凸を設けて内面同士の密着を防ぎ、ま
た、袋に充填された内容物の取り出し口の切り取り線
を、前記排気路が設けられた端縁部と隣合う端縁部に設
けた構成、そして、前記排気路の外側端部の開封位置
と、前記切り取り線のいずれか一方または両方に、ノッ
チ、ハーフカット線などの易開封性手段を設けた構成を
含むものである。
【0032】このような食品用袋は、三方シール形式も
しくは四方シール形式の袋の応用形態であり、従来公知
の三方シール形式もしくは四方シール形式の袋の製袋機
を利用して、これに前記排気路を形成するためのヒート
シール装置、およびノッチ、ハーフカット線などの易開
封性手段を設けるための打ち抜き装置、レーザー光照射
装置などを付加することにより、容易に製造することが
できる。
【0033】また、袋の最内面に前記微細な凹凸を設け
る方法は、エンボス手段を用いて形成してもよく、ま
た、積層フィルムのシーラント層を押し出しコート法で
積層する場合には、表面に微細な凹凸を設けたチルロー
ルを用いて積層することにより、容易に型付けすること
ができる。更に別の方法として、シーラント層の樹脂に
シリカなどの粒子を添加することによっても凹凸を形成
することができる。
【0034】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明は、これらの図面に限定される
ものではない。図1、図2は、それぞれ本発明の食品用
袋の一実施例の構成を示す平面図である。
【0035】図1において、食品用袋100は、四方シ
ール形式に製袋されており、両側の積層フィルム1a 、
1b の底部(図において下部)が、底部シール部3でヒ
ートシールされ、両側の側部のうち、図において左側の
側部は、通常の四方シール袋と同様、側部シール部2で
ヒートシールされ、右側の側部は、その端縁部に内圧調
節用の排気路を設けるため、図示した形状の排気路形成
シール部5でヒートシールされている。
【0036】尚、袋の上部は、上部シール部4でヒート
シールするが、内容物の充填前は、未シールの開口部と
し、この部分から内容物を充填した後、ヒートシールし
て密封するものである。また、前記排気路形成シール部
5には、袋の本体側から右側端部に向けて矢印で示した
ような折れ曲がり構造の排気路8、8が設けられてお
り、その先端部は、内容物の加熱前は、ヒートシール部
で封止されている。この排気路8、8は、先にも説明し
たが、その先端部のヒートシール部を切り取って開封す
ることにより、初めてその内圧調節機能が作動するもの
である。
【0037】そして、食品用袋100の右側の側部の端
縁部には、前記排気路8、8の開封位置を示す切り取り
線7a と、その端部にノッチ6a が設けられ、また、食
品用袋100の上部の端縁部には、加熱後、内容物を取
り出す際の開封位置を示す内容物取り出し口の切り取り
線7b と、その端部にノッチ6b が設けられた構成であ
る。
【0038】上記の構成において、内容物取り出し口の
切り取り線7b とその端部に設けるノッチ6b の位置
は、排気路を設けた端縁部と隣合う端縁部であればよ
く、底部シール部3の内側に設けることもできる。ま
た、内容物の充填口は、袋の幅と長さの寸法関係によっ
ては、上部シール部4側に限らず、側部シール部2側と
することもできる。
【0039】上記切り取り線7a 、7b は、印刷による
表示のみでもよいが、更に、ハーフカット線やカットテ
ープの貼着などの易開封性手段を、前記ノッチ6a 、6
b と組み合わせて設けることもできる。また、図には示
していないが、食品用袋100の最内面、即ち、積層フ
ィルム1a 、1b のシーラント層の表面は、前記微細な
凹凸を有する形状に形成することができる。
【0040】このような構成を採ることにより、内容物
の充填シール機の適性がよく、且つ、内容物(水分を含
む食品)を安全に密封包装して流通させることができ、
更に内容物の使用時には、排気路の先端部のヒートシー
ル部をノッチ6a を利用して切り取り線7a に沿って切
り取るだけで、袋ごと電子レンジなどに入れて加熱或い
は調理することができ、この時、排気路の内圧調節機能
が確実に作動し、適度の内圧をかけながら、内容物に適
した加熱、或いは調理を短時間で行うことができ、ま
た、加熱、或いは調理後の内容物を取り出す際には、排
気路を横の位置として、食品用袋100の上部シール部
4をノッチ6b を利用して切り取り線7bに沿って容易
に切り取って開封することができるので、内容物に含ま
れる液状物をこぼすこともなく、安全に取り出すことが
できるという使用適性に優れた食品用袋を生産性よく提
供することができる。
【0041】次に、図2に示した食品用袋200は、前
記図1に示した食品用袋100の構成において、排気路
を設ける位置を食品用袋の上部の端縁部に変更し、これ
に伴って、内容物の充填口を底部に変え、底部シール部
3は、内容物の充填前は未シールの開口部として、この
部分から内容物を充填した後、ヒートシールして密封包
装する構成とし、また、加熱、或いは調理後の内容物取
り出し口の切り取り線7b とノッチ6b を、食品用袋2
00の上部で排気路形成シール部5の下に設けて構成し
たものである。
【0042】このような構成を採ることにより、内容物
の加熱、或いは調理後、内容物を取り出す際の食品用袋
200の開封を、排気路形成シール部5の下で行うた
め、その操作性が若干変わるが、その他の点では、前記
図1に示した食品用袋100と同様な作用効果が得られ
るので、図1に示した食品用袋100と同様、使用適性
に優れた食品用袋を生産性よく提供することができる。
【0043】(試験例1)本発明の食品用袋として、図
1に示した構成の食品用袋を作製することとし、その積
層フィルムを下記の構成で作製した。最外層の基材フィ
ルムに厚さ12μmのPETフィルムを用い、中間層に
厚さ15μmのONフィルムを用い、最内層のシーラン
ト層には厚さ50μmのL・LDPEフィルムを用い
て、最外層のPETフィルムの内面(積層面)にグラビ
ア印刷により4色の絵柄印刷(切り取り線の印刷を含
む)をした後、それぞれのフィルムをドライラミネーシ
ョン法によりポリウレタン系2液硬化型接着剤を用いて
貼り合わせ、更に、最内層のL・LDPEフィルムの全
面に、熱エンボス法により、底面が一辺0.8mmの正
方形で高さが10μmの凸部を配列した形状の凹凸を型
付けして積層フィルムを作製した。
【0044】上記の積層フィルムを用いて、四方シール
袋の製袋機により、各部の寸法を下記のように設定して
図1に示した構成の食品用袋を作製した。袋の外形寸法
は、幅が230mmで、長さを200mmとし、側部の
端縁部の幅45mm、長さ200mmのスペースに、図
示した形状の排気路をヒートシールにより切り取り線と
位置合わせして形成し、また、側部シール部2および底
部シール部3のヒートシールを行い、個々の袋を切り離
した後、所定の位置にノッチを設けて、図1に示した構
成の食品用袋を作製した。尚、上記排気路の幅は、最小
部で8mm幅とした。
【0045】以上のように作製した食品用袋に、内容物
として冷凍オムライスを充填シールした後、排気路の先
端部のヒートシール部を切り取り線7a に沿って切り取
って開封し、袋ごと500Wの電子レンジに入れて5.
5分間加熱したところ、発生した蒸気が排気路から徐々
に排出され、袋が破袋することなく、適度の内圧で蒸し
効果もよく、全体がふっくらと温度ムラも少なく加熱す
ることができた。内容物として、冷凍ハンバーグ、シュ
ウマイ、中華まん、赤飯、白飯などを充填シールした場
合も、加熱時間を調整するだけで、同様に良好に加熱す
ることができた。
【0046】また、冷凍生魚(鰹)をたれと共に300
g充填したものを、同様にして、電子レンジで7分間加
熱したところ、適度の内圧で蒸気が排気路から排出さ
れ、袋が破袋することなく、たれがふきこぼれることも
なく、鍋で煮んだ場合と同等においしく仕上がった。ま
た、調理後、袋から内容物を取り出す際も、排気路から
たれがこぼれるようなこともなく、安全に取り出すこと
ができた。
【0047】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、電子レンジなどで加熱、或いは調理して食する
食品を安全に密封包装して流通させることができ、且
つ、充填された内容物の使用時には、袋の端縁部に設け
られた排気路の先端部のシール部を切り取って開封する
という簡単な操作だけで、その袋を利用して電子レンジ
などの加熱手段により、内容物の解凍、加熱、或いは調
理を、発生した蒸気による適度の内圧をかけながら短時
間で良好に行うことができ、更に、内容物を取り出す際
にも、たれなどの液状物をこぼすことなく、安全且つ容
易に取り出すことができるという、使用適性に優れた食
品用袋を生産性よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品用袋の一実施例の構成を示す平面
図である。
【図2】本発明の食品用袋の別の一実施例の構成を示す
平面図である。
【符号の説明】
1a 、1b 積層フィルム 2 側部シール部 3 底部シール部 4 上部シール部 5 排気路形成シール部 6a 、6b ノッチ 7a 、7b 切り取り線 8 排気路 100、200 食品用袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AA05 BA27 BA30 BB03 EA30 HD03 HN06 HP01 HP02 HP03 3E067 AA30 AB01 BA12A BB15A BB16A BC04A CA24 CA30 EA08 EA09 EB02 EB07 EB08 EE48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分を含む食品を密封包装する三方シール
    形式もしくは四方シール形式の袋であって、内部に収納
    された食品を袋ごと加熱した時、上昇する袋の内圧を一
    定範囲に調節するための折れ曲がり構造の排気路が、該
    袋のいずれかの端縁部に設けられていることを特徴とす
    る食品用袋。
  2. 【請求項2】前記食品用袋が、直鎖状低密度ポリエチレ
    ン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α
    −オレフィン共重合体、ポリプロピレンのいずれかを最
    内層(シーラント層)とする積層フィルムで形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の食品用袋。
  3. 【請求項3】前記食品用袋の最内面が、微細な凹凸を有
    する形状に形成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の食品用袋。
  4. 【請求項4】前記食品用袋のいずれかの端縁部に内容物
    取り出し口の切り取り線が設けられ、且つ、該切り取り
    線と前記排気路の開封位置とのいずれか一方または両方
    に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の食品用袋。
  5. 【請求項5】前記内容物取り出し口の切り取り線が、前
    記排気路が設けられた端縁部と隣合う端縁部に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の食品用袋。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62122054U (ja) * 1986-01-28 1987-08-03
JPH10175677A (ja) * 1996-12-17 1998-06-30 Sanyo Eng Kk 食品包装袋
JPH10291573A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Dainippon Printing Co Ltd 包装体

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