JP2000326605A - 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法 - Google Patents

記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法

Info

Publication number
JP2000326605A
JP2000326605A JP11139106A JP13910699A JP2000326605A JP 2000326605 A JP2000326605 A JP 2000326605A JP 11139106 A JP11139106 A JP 11139106A JP 13910699 A JP13910699 A JP 13910699A JP 2000326605 A JP2000326605 A JP 2000326605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
storage medium
recording head
initial inspection
recording apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11139106A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Saito
謙一 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11139106A priority Critical patent/JP2000326605A/ja
Publication of JP2000326605A publication Critical patent/JP2000326605A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出荷後における最初の起動時と同様なチェッ
クを必要に応じて行わせることのできる記録装置を提供
する。 【解決手段】 記録動作が正しく実行できることを確認
すべく記録装置の各部を点検する初期点検(S56)を
行った後に、EEPROMに初期点検が既に実行済みで
あることを示す情報を書き込み(S57)、初期点検を
購入後の最初の電源投入後以外は通常は実行できないよ
うに構成されている記録装置において、ユーザが特定の
スイッチ操作を行ったときに、記憶媒体に書き込まれた
情報を消去して(S54)、初期点検(S56)を再度
実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置および記
録装置の初期点検実行制御方法方法に関し、特に、出荷
後における最初の起動時と同様なチェックを必要に応じ
て行わせることのできる記録装置および記録装置の初期
点検実行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置とし
て、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等
シート状の記録媒体に記録を行う記録装置において、用
紙等の記録媒体の送り方向と直角な方向に往復走査しな
がら記録を行なうシリアル型記録方式が安価で小型化が
容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0003】このような記録装置の中には、出荷後にお
ける最初の起動時、すなわちユーザが購入して最初に電
源を供給する際に、たとえば各センサの点検や可動部分
に異常がないかどうかを、装置自体でチェックするよう
な自己点検機能を備えているものがある。
【0004】このようなチェック機能の動作は、例え
ば、不揮発性の書き換え可能な記憶媒体に、既に電源が
供給されたかどうかの情報を記憶しておき、はじめて電
源が供給され、チェックを実行した後に情報を書き換え
ることによって、1回だけチェック機能を実行するよう
に管理している。
【0005】通常、記憶媒体に記憶される情報は工場出
荷時などにおいて調整されており、情報の書き換え方法
などと同様に一般には公開されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般的に記録装置は、
定期的に使用されるのが望ましく、長期間使用しないと
記録ヘッドに記録剤が詰まるなどの不具合が生じる可能
性がある。また、運搬の際に可動部分が衝撃を受ける
と、正常な動作ができなくなる場合がある。
【0007】従って、記録装置を長期間使用しなかった
り、転居などに伴う製品の運搬後などには、記録ヘッド
や可動部分に不具合が生じている可能性があるので、出
荷後における最初の起動時と同様なチェックを行うこと
が望ましい。
【0008】また、修理や調製などを行った後に使用す
る前にも、最初の起動時と同様なチェックを行うことが
望ましい。
【0009】しかしながら、上記のように出荷後におけ
る最初の起動時に行われるチェックは、1回だけ行われ
るように設定されており、ユーザが所望してもそのよう
なチェックを行うことはできない。
【0010】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たものであり、出荷後における最初の起動時と同様なチ
ェックを必要に応じて行わせることのできる記録装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、記録ヘッドによって記録媒体上
に記録を行う記録装置であって、記録動作が正しく実行
できることを確認すべく前記記録装置の各部を点検する
初期点検を行う初期点検手段と、不揮発性の書き込み可
能な記憶媒体と、前記初期点検が行われたときに、前記
記憶媒体に所定の情報を書き込む書き込み手段と、前記
記憶媒体に前記所定の情報が書き込まれていないときの
み、前記初期点検手段を起動可能とする起動制御手段
と、所定の信号が入力されたときに、前記記憶媒体に書
き込まれた前記所定の情報を消去する初期化手段とを備
えている。
【0012】また、上記目的を達成する本発明の記録装
置の初期点検実行制御方法は、記録ヘッドによって記録
媒体上に記録を行う記録装置の初期点検実行制御方法で
あって、記録動作が正しく実行できることを確認すべく
前記記録装置の各部を点検する初期点検を行う初期点検
工程と、前記初期点検が行われたときに、不揮発性の書
き込み可能な記憶媒体に所定の情報を書き込む書き込み
工程と、前記記憶媒体に前記所定の情報が書き込まれて
いないときのみ、前記初期点検工程の実行を可能とする
起動制御工程と、所定の信号が入力されたときに、前記
記憶媒体に書き込まれた前記所定の情報を消去する初期
化工程とを備えている。
【0013】すなわち、記録動作が正しく実行できるこ
とを確認すべく記録装置の各部を点検する初期点検を行
った後に、不揮発性の記憶媒体に初期点検が既に実行済
みであることを示す情報を書き込み、初期点検を購入後
の最初の電源投入後以外は通常は実行できないように構
成されている記録装置において、所定の信号が入力され
たときに、記憶媒体に書き込まれた情報を消去して、初
期点検を再度実行可能にする。
【0014】これにより、通常は出荷後に一度だけしか
行われないチェック等の特定の機能を必要に応じて実行
させることが可能となり、長期間の保管後や装置の運搬
後などに自己点検や入念な回復処理を実行させて、実際
に記録を行う前に、動作確認を行って装置の信頼性を向
上させることができると共に記録品位の低下を防止する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の代表的な実施の形態であ
るインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す
外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013
の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜501
1を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝
5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図
示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印
a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録
ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型イ
ンクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
【0017】5002は紙押え板であり、キャリッジH
Cの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に
対して押圧する。5007,5008はフォトカプラ
で、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確
認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うた
めのホームポジション検知器である。
【0018】5016は記録ヘッドIJHの前面をキャ
ップするキャップ部材5022を支持する部材で、50
15はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内
開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5
017はクリーニングブレードで、5019はこのブレ
ードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持
板5018にこれらが支持されている。ブレードは、こ
の形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用
できることは言うまでもない。
【0019】又、5021は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020
の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラ
ッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0020】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0021】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について説明する。
【0022】図2はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示
す同図において、1700は記録信号を入力するインタ
フェース、1701はMPU、1702はMPU170
1が実行する制御プログラムを格納するROM、170
3は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記
録データ等)を保存しておくDRAMである。1704
は記録ヘッド1708に対する記録データの供給制御を
行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース
1700、MPU1701、RAM1703間のデータ
転送制御も行う。また、1711は自己点検に関する情
報を格納するEEPROMである。
【0023】1710は記録ヘッド1708を搬送する
ためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための
搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘ
ッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モー
タ1709、キャリアモータ1710を駆動するための
モータドライバである。
【0024】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動
され、記録が行われる。
【0025】また、出荷後における最初の起動時には、
各種センサや可動部分のチェックを自動的に行って、装
置内の不具合を検出する自己点検プログラムが自動的に
立ち上がり、自己点検が正常に終了すると、以降はこの
自己点検を実施しないようにEEPROM1711に情
報が書き込まれる。
【0026】ここでは、MPU1701が実行する制御
プログラムをROM1702に格納するものとしたが、
消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、記録
装置と接続されたホストコンピュータから制御プログラ
ムを変更できるように構成することもできる。
【0027】なお、上述のように、インクタンクITと
記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なイ
ンクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらイ
ンクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成
して、インクがなくなったときにインクタンクITだけ
を交換できるようにしても良い。
【0028】図3は、インクタンクとヘッドとが分離可
能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図
である。インクカートリッジIJCは、図3に示すよう
に、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドI
JHとが分離可能である。インクカートリッジIJCに
はこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリ
ッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電
極(不図示)が設けられており、この電気信号によっ
て、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインク
が吐出される。
【0029】なお、図3において、500はインク吐出
口列である。また、インクタンクITにはインクを保持
するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が
設けられており、そのインク吸収体によってインクが保
持される。
【0030】以下、ユーザが所望するときに自己点検を
行わせる、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0031】図4は、図1のインクジェットプリンタI
JRAのカバーを閉じた状態の外観斜視図である。図示
されたように、カバー101の上に、操作スイッチ20
1が設けられている。
【0032】上述のように最初の電源供給であるかどう
かの情報は、EEPROM1711内で管理されてお
り、これを参照することによって自己点検の実行を管理
している。
【0033】本実施形態では、このEEPROM171
1の記憶内容を出荷時と同じ状態とすることにより、再
度電源供給を行った際に自己点検を実行させるように構
成している。以下に再度自己点検を実行させる手順を説
明する。
【0034】まず、操作パネル上にあるスイッチ201
を押下しながら、電源を投入する。これにより、様々な
設定やテストが可能な「設定モード」が起動する。この
モードは、通常、一般ユーザが使用するものではないの
で、このような特殊な起動方法によってのみ作動する。
【0035】この「設定モード」起動後に、スイッチ2
01を3回連続してクリックすることによって「出荷時
設定の再設定」が行われ、EEPROM1711の記憶
内容が出荷時と同じ状態となる。すなわち、記憶内容が
初期状態へ戻される。
【0036】このようにEEPROM1711の記憶内
容を初期状態とした後、一旦電源を遮断し、再度電源を
投入するとEEPROM1711の記憶内容から最初の
電源供給であると認識され、自己点検が実行される。
【0037】なお、「出荷時設定の再設定」を行わせる
操作は、上記のスイッチ201を3回クリックする操作
に限定されるものではなく、通常の使用とは異なった特
定の操作であればよく、一定時間以上連続してスイッチ
201を押し続けるなどの他の操作、あるいはセントロ
ニクスポートを介してホストコンピュータから送信され
た特定のコマンドの受信に応じて実行されてもよい。
【0038】以上のEEPROM1711の記憶内容の
初期化は、プリンタを運搬した後以外にも、工場におけ
る製品の出荷前に実行するのにも適している。
【0039】ここで、本実施形態の動作を図5のフロー
チャートを参照して再度説明する。
【0040】最初に、プリンタに電源が投入されると、
EEPROM1711の記憶内容をチェックし(ステッ
プS51)、初期点検を既に行ったか否かを判定し(ス
テップS52)、まだ行っていない場合にはステップS
56で初期点検を行った後、ステップS57で初期点検
を行ったことを示す情報をEEPROM1711に書き
込み、ステップS58へ進み通常の記録動作を行う。
【0041】ステップS52で初期点検が既に行われて
いると判定された場合は、ステップS53でユーザによ
る特定のスイッチ操作、ここではスイッチ201を3回
クリックする操作が行われたか否かを判定する。
【0042】特定のスイッチ操作が行われた場合にはス
テップS54へ進み、EEPROM1711の記憶内容
を初期化する。そしてステップS55で電源を再投入
し、ステップS56で初期点検を行った後、ステップS
57で初期点検を行ったことを示す情報をEEPROM
1711に書き込み、ステップS58へ進み通常の記録
動作を行う。
【0043】一方、特定のスイッチ操作が行われていな
い場合には、何もせずにステップS58へ進み、通常の
記録動作を行う。
【0044】このような動作により、通常は出荷後(購
入後)の最初の電源投入時にしか行われない初期点検
を、ユーザが所望するときに実行させることができる。
【0045】以下、本発明の第2の実施形態について説
明する。この第2の実施形態は、上記の第1の実施形態
と同様に、EEPROM1711に、最初の電源供給が
行われたかどうかの情報に加えて、使用する記録ヘッド
に関する情報も記憶させる。すなわち、本実施形態のプ
リンタは、1つまたは複数の記録ヘッドを選択的に装着
可能な構成であり、記録すべき画像の種類や必要な解像
度に応じて、適切な記録ヘッドを選択して装着して記録
を行う。
【0046】記録ヘッドの種類としては、モノクロ記録
用、カラー記録用などの他に、記録解像度の異なる記録
ヘッドが装着可能であり、どの記録ヘッドが装着されて
いるのかを、種類ごとに接続部の電極形状を異なるもの
とする等して、プリンタ側で判別できるようにするのが
好ましい。
【0047】また、装着された記録ヘッドが、過去に使
用されたことがあるか否かの情報をEEPROM171
1に記憶し、これによって電源投入後の回復動作を管理
し、初めて使用される記録ヘッドが装着されたときに
は、入念な回復処理を行うなどして記録ヘッドの性能が
十分に発揮できるようにする。
【0048】本実施形態では、この記録ヘッドが過去に
使用されたか否かの情報を書き換えることにより、長期
間保管された後に記録を行う場合に、初めて記録ヘッド
を使用するときと同様に、入念な回復処理を行って記録
ヘッド本来の性能が十分に発揮できるようにする。
【0049】たとえば、ユーザが年に1度、年賀状の記
録にのみプリンタを使用し、使用しない期間は物置等に
保管しておくような場合、記録ヘッドのノズルが詰まる
などして記録品位が劣化する可能性がある。そこで、次
回使用する前には再び自己点検機能や念入りな回復動作
を実行するように、プリンタドライバを利用して一般ユ
ーザにも理解しやすくかつ安全に、EEPROM171
1の記憶内容を初期化するものである。
【0050】ユーザは、物置等にプリンタを保管する前
に、ホストコンピュータに接続してプリンタドライバを
起動する。そしてプリンタドライバによって画面上に表
示された「長期保存モード」のボタンをクリックする。
【0051】これにより、セントロニクスポートを介し
て、ホストコンピュータから特定のコマンドが送信さ
れ、プリンタ側は、それを解析して自己点検を行ったこ
とを示す「自己点検実行用フラグ」、および入念な回復
処理を行ったことを示す「念入り回復フラグ」をそれぞ
れクリアする。
【0052】このようにして次回使用のために電源が供
給されたときにプリンタは、再び自己点検および入念な
回復処理を行う。
【0053】ここでは、プリンタドライバをユーザとの
インタフェースとして使用したが、上記第1の実施形態
のように、特別なスイッチを設けたり、スイッチの特別
な操作によって各フラグをクリアするように構成しても
よい。この場合には、ユーザが確認できるように、何ら
かの表示を行うことが好ましい。
【0054】また、自己点検を行ったことおよび入念な
回復処理を行ったことを示す手段としてフラグを用い、
これらのフラグをクリアすることによって、次回電源が
供給されたときに対応する動作を行わせるものとした
が、プリンタを使用する度に日付や使用した時間等の履
歴を記憶して、該履歴をチェックして前回使用してから
の間隔が所定期間より長いときに、必要と考えられる動
作を行わせるように構成してもよい。
【0055】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0056】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0057】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0058】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0059】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0060】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0061】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0062】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0063】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0064】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0065】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0066】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0067】このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0068】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0069】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。
【0070】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。また、コンピュータが
読み出したプログラムコードを実行することにより、前
述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプ
ログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働
しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処
理の一部または全部を行い、その処理によって前述した
実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言う
までもない。
【0071】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0072】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した(図5に示す)フローチ
ャートに対応するプログラムコードが格納されることに
なる。
【0073】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、通常は出荷後に一度だけしか行われないチェック等
の特定の機能を必要に応じて実行させることが可能とな
り、長期間の保管後や装置の運搬後などに自己点検や入
念な回復処理を実行させて、実際に記録を行う前に、装
置の動作確認を行って装置の信頼性を向上させることが
できると共に記録品位の低下を防止することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的実施形態であるインクジェット
プリンタの構成を示す外観斜視図である。
【図2】図1のプリンタの制御部の構成を示すブロック
図である。
【図3】インクカートリッジの構成を示す外観斜視図で
ある。
【図4】図1のプリンタのカバーを閉じた状態を示す外
観斜視図である。
【図5】第1の実施形態の動作を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
101 プリンタカバー 201 スイッチ 1700 インタフェース 1701 MPU 1702 ROM 1703 DRAM 1704 G.A. 1705 ヘッドドライバ 1706、1707 モータドライバ 1709 搬送モータ 1710 キャリアモータ 1711 EEPROM IJH 記録ヘッド

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドによって記録媒体上に記録を
    行う記録装置であって、 記録動作が正しく実行できることを確認すべく前記記録
    装置の各部を点検する初期点検を行う初期点検手段と、 不揮発性の書き込み可能な記憶媒体と、 前記初期点検が行われたときに、前記記憶媒体に所定の
    情報を書き込む書き込み手段と、 前記記憶媒体に前記所定の情報が書き込まれていないと
    きのみ、前記初期点検手段を起動可能とする起動制御手
    段と、 所定の信号が入力されたときに、前記記憶媒体に書き込
    まれた前記所定の情報を消去する初期化手段とを備えた
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 複数種類の記録ヘッドの少なくとも1つ
    を搭載可能に構成されており、 搭載された記録ヘッドの種類および既に使用されたこと
    があるか否かを判別する判別手段を更に備え、 前記書き込み手段が、前記判別手段の判別結果に従って
    各記録ヘッドが使用されたことがあるか否かに関する履
    歴情報を前記記憶媒体に書き込み、 前記初期化手段が、前記所定の信号が入力されたとき
    に、前記記憶媒体に書き込まれた前記履歴情報を消去す
    ることを特徴とする請求項2または3に記載の記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記初期点検は、前記記録ヘッドの吐出
    回復処理を含むことを特徴とする請求項4に記載の記録
    装置。
  6. 【請求項6】 前記記憶媒体がEEPROMであること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記
    録装置。
  7. 【請求項7】 ユーザが特定の操作を行ったときに、前
    記所定の信号を発生する信号発生手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の記
    録装置。
  8. 【請求項8】 前記所定の信号は、前記記録装置に接続
    されたホストコンピュータから送信されることを特徴と
    する請求項1から6のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 記録ヘッドによって記録媒体上に記録を
    行う記録装置の初期点検実行制御方法であって、 記録動作が正しく実行できることを確認すべく前記記録
    装置の各部を点検する初期点検を行う初期点検工程と、 前記初期点検が行われたときに、不揮発性の書き込み可
    能な記憶媒体に所定の情報を書き込む書き込み工程と、 前記記憶媒体に前記所定の情報が書き込まれていないと
    きのみ、前記初期点検工程の実行を可能とする起動制御
    工程と、 所定の信号が入力されたときに、前記記憶媒体に書き込
    まれた前記所定の情報を消去する初期化工程とを備えた
    ことを特徴とする記録装置の初期点検実行制御方法。
  10. 【請求項10】 前記記録装置が、複数種類の記録ヘッ
    ドの少なくとも1つを搭載可能に構成されており、 搭載された記録ヘッドの種類および既に使用されたこと
    があるか否かを判別する判別工程を更に備え、 前記書き込み工程が、前記判別工程の判別結果に従って
    各記録ヘッドが使用されたことがあるか否かに関する履
    歴情報を前記記憶媒体に書き込み、 前記初期化工程が、前記所定の信号が入力されたとき
    に、前記記憶媒体に書き込まれた前記履歴情報を消去す
    ることを特徴とする請求項9に記載の記録装置の初期点
    検実行制御方法。
  11. 【請求項11】 前記初期点検は、前記記録ヘッドの吐
    出回復処理を含むことを特徴とする請求項10に記載の
    記録装置の初期点検実行制御方法。
  12. 【請求項12】 前記記憶媒体としてEEPROMを使
    用することを特徴とする請求項9から11のいずれか1
    項に記載の記録装置の初期点検実行制御方法。
  13. 【請求項13】 ユーザが特定の操作を行ったときに、
    前記所定の信号を発生する信号発生工程を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載
    の記録装置の初期点検実行制御方法。
  14. 【請求項14】 前記所定の信号は、前記記録装置に接
    続されたホストコンピュータから送信されることを特徴
    とする請求項9から12のいずれか1項に記載の記録装
    置の初期点検実行制御方法。
JP11139106A 1999-05-19 1999-05-19 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法 Withdrawn JP2000326605A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11139106A JP2000326605A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11139106A JP2000326605A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000326605A true JP2000326605A (ja) 2000-11-28

Family

ID=15237635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11139106A Withdrawn JP2000326605A (ja) 1999-05-19 1999-05-19 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000326605A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6533383B1 (en) Ink jet type printing apparatus ink cartridge therefor and method of controlling the printing apparatus
JPH0532026A (ja) 記録装置
JPH10315489A (ja) インクジェット記録方法及びその装置と該装置を含む印刷システム
KR100537129B1 (ko) 인쇄 장치 및 인쇄 시스템
JP2001225457A (ja) 記録装置および記録装置の電源制御方法
US6002846A (en) Printing apparatus and method for protecting information in printing apparatus
JP2000326605A (ja) 記録装置および記録装置の初期点検実行制御方法
JP2000099214A (ja) 電子機器、プリンタ装置、及び、プリンタ装置の制御方法
JPH11348247A (ja) インクジェット記録制御方法及びその装置とインクジェットプリンタ
JP3323762B2 (ja) 記録装置
JP2000190523A (ja) 記録装置及び残量インク検出方法
JP4347432B2 (ja) 記録装置
JP2002347225A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2000094763A (ja) プリンタ装置及びメモリ保護方法
JP2001246751A (ja) 記録ヘッド、該記録ヘッドを備えた記録装置および記録ヘッドの駆動方法
JPH09174845A (ja) 記録装置及び記録制御方法
JP2001138602A (ja) 記録装置、記録装置の起動方法および記録システム
JP2001229003A (ja) 電源供給装置
JPH09277503A (ja) 記録装置及び方法
JP2002347223A (ja) 記録装置及び温度制御方法
JP2002127445A (ja) 記録装置、記録システムおよび記録方法
JP2000029793A (ja) 記録装置及びその記録装置における情報保持方法
JP2859750B2 (ja) 記録装置
JP2002273863A (ja) インクジェット記録装置及び記録ヘッド制御方法
JP2004074529A (ja) 記録装置及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801