JP2000326518A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2000326518A
JP2000326518A JP13631599A JP13631599A JP2000326518A JP 2000326518 A JP2000326518 A JP 2000326518A JP 13631599 A JP13631599 A JP 13631599A JP 13631599 A JP13631599 A JP 13631599A JP 2000326518 A JP2000326518 A JP 2000326518A
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JP13631599A
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Hiroki Horikoshi
宏樹 堀越
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストの上昇を招くことなく、インクカート
リッジの交換が行われた場合などにも、適切にインク残
量を管理し、また、不適合インクの使用を検知して記録
品位の低下や記録ヘッドの損傷を防止する。 【解決手段】 インクカートリッジの識別符号を読み取
り、これに基づいてこのカートリッジがその装着される
記録装置に適正なインクカートリッジか否かを判断する
とともに(ステップS2)、この判断で適正なものと判
断された場合でも、カートリッジの交換前のインク残量
情報である過去の吐出数に基づいてインク切れか否かを
判断するので(ステップS9、S10、S11)、仮に
不適合インクの再充填によってインク残量が増している
場合でも、これにかかわらず記録を停止し、不適合イン
クによって記録が行われることを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドから記
録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記
録装置に関し、詳細には、記録に用いるインクを貯留し
たインク容器を交換可能に用いることができるインクジ
ェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナル・コンピュータや複写
装置、ワード・プロセッサ等のOA機器が広く普及して
おり、これらの機器における画像形成(記録)装置の一
つとしてインクジェット方式によりディジタル画像記録
を行う記録装置が発展し、また普及しつつある。特に、
以上のようなOA機器では、その高機能化に伴ないカラ
ー化が進んでおり、これに伴なって様々なカラー・イン
クジェット記録装置が提供されてきている。
【0003】インクジェット記録装置の代表的なものと
しては、記録ヘッドおよびインクタンクを搭載するキャ
リッジと、記録紙を搬送する搬送機構と、これらの動作
を制御する制御手段とを具えたものである。そして、複
数の吐出口からインク液滴を吐出させる記録ヘッドを記
録紙の搬送方向(以下、「副走査方向」ともいう)と略
直行する方向(以下、「主走査方向」ともいう)にシリ
アル・スキャンさせてこの間に記録紙に対してインク吐
出を行い、一方でこのスキャンとスキャンとの間に記録
幅に等しい量で間欠搬送し記録を行う。カラー記録を行
う場合は、複数種類のインクの色に応じて複数の記録ヘ
ッドを具えこれらの記録ヘッドから吐出されるインク滴
を重ねあわせることにより、または近接して着弾させる
ことによりカラー画像を記録する。
【0004】また、以上のようなインクジェット記録装
置の記録ヘッドにおいて、インクを吐出させる方法とし
ては、吐出口近傍に発熱素子(電気熱変換素子)を設
け、この発熱素子に電気信号を印可することによりイン
クを局所的に加熱して気泡を生じさせその気泡の圧力に
よってインクを吐出させる方法や、圧電素子などの電気
機械変換素子を用いる方法がある。
【0005】このような吐出方式は、記録信号に応じて
インクを微少な液滴として吐出するものであり、ノンイ
ンパクト方式であることから騒音が少ないこと、ランニ
ング・コストが低いこと、装置が小型化しやすいこと、
およびカラー化が比較的容易であること、等種々の利点
を有し、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等
の記録手段として併用され、あるいは単独で使用される
複写機、プリンタ、ファクシミリ等において、記録手段
として広く用いられている。
【0006】さらに、インクジェット記録方法において
は、インクのにじみがなく、また、高発色のカラー画像
を得る等のため、従来はインク吸収層を有する専用コー
ト紙を使用する必要があったが、近年はインクの改良等
によってプリンタや複写機等で一般に使用される普通紙
への記録適性を持たせたインクも実用化されている。さ
らには、トランスペアレンシー・フィルムや布、プラス
チック・シート等、インク吸収特性などが異なる様々な
記録媒体への対応が望まれており、こうした要求に応え
るため、用いる記録媒体の種類に係わりなく最良の記録
が可能な記録装置の開発および製品化が進められてい
る。また、記録媒体のサイズについても、例えば宣伝広
告用のポスタや衣類等に用いる織布に記録する場合等、
比較的大きなサイズのものへの記録が要求されてきてい
る。
【0007】以上のように、インクジェット記録装置
は、比較的簡便で優れた記録手段として幅広い産業分野
で需要が高まっており、より一層高品位な画像の提供が
求められ、また、高速化への要求も一段と高まっている
と言える。
【0008】ところで、インクジェット記録装置で用い
られるインクは、上述したように高品位で高信頼性の記
録を行う上で比較的重要な要素の一つであり、様々な性
能が要求される。
【0009】例えば、高精細な画像を得るには、インク
が安定的に吐出されることが重要であり、特に記録ヘッ
ドのインク流路等においてインク中に発生した気泡は、
インクの安定した流れを阻害し、記録画像上においてい
わゆる白抜けやドット径のばらつき、ドット形状の乱れ
等の記録画像の欠陥を生じさせる原因となる。また、記
録ヘッドのインク吐出口近傍などにおけるインクの増粘
や固化などの発生は、吐出不良を招き、その結果、同様
に記録品位の低下を引き起こしたり、インクの無い状態
で発熱素子が駆動されることによる記録ヘッドの損傷を
もたらすことにもなる。
【0010】このような問題を抑制するため適切に調合
され、個々の記録装置に適したインクを使用すること
が、記録品位の向上や信頼性の確保には不可欠である。
また、インクジェット記録装置では、用いられるインク
に対して最適な画像処理が施され、高品位な記録を実現
するよう構成されており、この点からもそれぞれの装置
に適したインクを用いることが望ましい。
【0011】また、インクジェット記録装置におけるイ
ンクの管理に関して、インクカートリッジ内のインク残
量の検出が行われる場合がある。すなわち、インク残量
を適切に管理しこれをユーザに通知することにより、ユ
ーザはインクカートリッジの交換時期を把握でき、イン
クが不充分な状態で吐出を行い、記録品位を低下させた
り、記録ヘッドの昇温を招いて記録ヘッドにダメージを
与えるなどの事態を未然に防ぐことが可能となる。
【0012】インク残量の検出方法としては、インク・
カートリッジ内に設けられた一対の電極をインク量に対
応して複数組設け、これら電極間の抵抗値の変化を検知
してインク量をする方法や、インク・カートリッジ壁面
に発光素子及び受光素子を対向して設けインク液面に浮
くフロートがその間の光を遮断することによって液面の
位置を判定する方法、吐出数をカウントする方法、など
が一般的に知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
インク切れ等、記録に対してインクが不充分な状態にな
ったときは、その装置に適した新しいインクカートリッ
ジに交換することが望ましい。
【0014】例えば、インクカートリッジヘにインクを
再充填してそのカートリッジを再び用いたり、あるいは
その装置に設定されていない別のカートリッジを用いた
場合には、再充填作業によってインクカートリッジ内に
不純物が混入したりインク漏れを発生し、また、装置に
合わないインクによって記録を行うおそれがある。そし
て、その結果として上述した記録品位の低下や記録ヘッ
ドの損傷を招くことにもなる。
【0015】しかしながら、従来のインクジェット記録
装置においては、インクカートリッジにおいて不適合な
インクが詰め替えられたこと(再充填されたこと)や、
不適切なインクカートリッジに交換されたことを認識す
ることができなかったため、その様な再充填などが行わ
れた場合には上述したような記録品位の低下や記録ヘッ
ドの損傷を生じることがあった。
【0016】これに対し、インク残量の管理によって、
上述した弊害を防止することも考慮される。しかし、上
述した残量検知方法のうち、吐出数をカウントすること
によりインク残量を検知する方法においては、一度イン
クカートリッジの交換が行われると、吐出数を継続して
計数することが行われない構成であり、このため、新た
な装着されたカートリッジについては適合したものであ
るか不適合のものであるかにかかわらず全て、区別無く
インク残量を管理するものであった。この結果、インク
の再充填が行われたカートリッジ等であってもその検出
をすることは容易ではなかった。
【0017】インク残量に関する情報を、インクカート
リッジが備えたメモリに書き込むことにより、不適合イ
ンクの使用を検知する構成も提案されてはいる。しか
し、インク・カートリッジにこのようなメモリ等の機能
を持たせることは、消耗品であるインクカートリッジの
コスト上昇を招き、ユーザに不利益をもたらすことにな
る。
【0018】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、コストの上昇を招くこ
となく、インクカートリッジ等、インク容器の交換(取
り外し)が行われた場合などにも適切にインク残量を管
理し、また、不適合インクの使用を検知して記録品位の
低下や記録ヘッドの損傷を防止できるインクジェット記
録装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、着
脱自在に用いられるインク容器および該インク容器から
供給されるインクを記録媒体に吐出する記録ヘッドを用
いて記録を行うインクジェット記録装置において、装着
されるインク容器の識別符号を読み取る読み取り手段
と、該読み取り手段が読み取った識別符号が当該インク
ジェット装着される装置に適切でないものであることを
示す場合、記録動作を不能とする制御手段と、を備えた
ことを特徴とする。
【0020】別の形態では、着脱自在に用いられるイン
ク容器および該インク容器から供給されるインクを記録
媒体に吐出する記録ヘッドを用いて記録を行うインクジ
ェット記録装置において、インク容器におけるインク残
量を検知する残量検知手段と、該残量検知手段が検知す
るインク残量を、インク容器の着脱にかかわりなく保持
する残量保持手段と、該残量保持手段が保持するインク
残量に基づいて、装着されているインク容器のその後の
使用または不使用を決定するインク容器制御手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0021】好ましくは、前記インク容器制御手段は、
前記残量保持手段が保持するインク残量と所定のインク
切れを示す閾値とを比較し、該比較結果がインク切れを
示すもであるときは、当該インク容器をインク切れと判
断することによってそのインク容器の不使用を決定する
ことを特徴とする。
【0022】また、前記インク容器制御手段は、前記残
量検知手段が装着されているインク容器について検知す
るインク残量が所定量以下となったとき、当該インク容
器についてインク切れと判断することにより不使用を決
定するとともに、前記残量検知手段が装着されているイ
ンク容器について検知するインク残量と前記残量保持手
段が保持するインク残量との差に基づいて、該装着され
ているインク容器の前記使用、不使用を決定することを
特徴とする。
【0023】以上の構成によれば、インク容器の識別符
号に基づき、その容器がその装着される記録装置に適正
でないものの場合は記録動作が不能とされるので、不適
切なインクが用いられることを未然に防止できる。
【0024】また、装着されているインク容器の使用、
不使用が、インク容器の着脱にかかわりなく保持される
インク残量に基づいて判断されるので、例えば、インク
容器に適切でないインクが再充填されてインク残量が増
しそのインク容器が用いられようとしても、上記判断が
適正なインクを使用していたときのインク残量に基づい
て行われることになるため、上記のような再充填が行わ
れたインク容器を用いることを防止できる。
【0025】また、上記インク容器の着脱にかかわりな
く保持されるインク残量と装着されているインク容器の
インク残量との差に基づいてインク容器の使用、不使用
を定める構成では、インク残量が増していることを検知
でき、この場合は、直接的にインクの再充填が行われた
インク容器を知ることができるため、確実にそのような
インク容器を特定してそのインク容器の不使用を決定す
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0027】(第一の実施形態)図1は、本発明の一実
施形態に係るインクジェット記録装置の主に記録部の概
略構成を示す斜視図である。
【0028】同図において、301はインク・カートリ
ッジを示し、ブラック(Bk),シアン(Cy),マゼ
ンタ(Mg),イエロ(Ye)4色のインクを貯留する
ものであり、それぞれの貯留室を一体に構成するもので
ある。302はヘッドカートリッジを示し、インク・カ
ートリッジ301に貯留されるそれぞれのインクに対応
した4つの記録ヘッドが収納された一つのユニットの形
態で用いられる。記録ヘッドのそれぞれは複数の吐出口
を備え、各吐出口においてこれに連通するインク路には
電気熱変換体が設けられる。そして、この電気熱変換体
が発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じ
させ気泡の圧力によって上記吐出口からインクを吐出す
る。303は、上述したインク・カートリッジ301及
びヘッドカートリッジ302をそれぞれ着脱自在に装着
するキャリッジである。キャリッジ303は、ガイド軸
308と摺動自在に係合するとともに不図示の駆動機構
によって駆動されることによりガイド軸308に沿って
移動することができる。キャリッジ303は非記録状態
などの待機時にはホーム・ポジションHに位置してい
る。304は紙送りローラを示し、補助ローラ305と
ともに記録紙307を挟持しつつ図の矢印の方向に回転
することにより、記録紙307を図中Y方向に搬送する
ことができる。また、306は一対の給紙ローラを示
し、同様に記録紙307を挟持しながらその給紙を行
う。
【0029】以上の構成において、記録の待機時等にホ
ーム・ポジション位置Hにあるキャリッジ303は記録
開始命令に応じてX方向に移動し、これにより、記録紙
307に対する記録ヘッドの走査を行う。すなわち、上
記移動に伴い、ヘッドカートリッジ302の各記録ヘッ
ドから、記録データに従い記録紙306にインクを吐出
し記録を行う。記録紙307における所定の記録範囲の
端部までの記録が終了すると、キャリッジは記録開始位
置に戻るとともに、紙送りローラ304によって、記録
紙307は、Y方向へ記録ヘッドの1回の走査に応じた
所定幅だけ搬送され、再びX方向似おける記録ヘッドの
走査が行われる。このような走査(スキャン)と紙送り
との繰り返しによって所定量の記録が行われる。
【0030】なお、図示していないが、本実施形態のイ
ンクジェット記録装置は、上述した記録動作や記録デー
タを生成する画像処理等を制御・実行するCPU,RO
M,RAM、さらには専用回路より構成される制御部、
外部のホスト・コンピュータ等との問で画像情報や各種
制御情報をやりとりするためのインタフェース部、キャ
リッジ駆動用のキャリッジ・モータ、給紙ローラ駆動用
の給紙モータ、紙搬送駆動用の紙搬送モータなどを駆動
するためのモータ・ドライバ、記録ヘッドを駆動するた
めの記録ヘッド駆動用のドライバ、ユーザによる制御情
報を入力する操作パネル等、を備えている。
【0031】次に、本実施形態におけるインク・カート
リッジ識別符号に基づくインク残量管理等のための構成
について説明する。
【0032】図2はインク残量管理のための構成を示す
ブロック図であり、具体的には、上述した制御部などに
よって実現されるものである。
【0033】本実施形態では、インク残量の検出を、吐
出数を計数することによって行う。図において、301
はインク・カートリッジを示し、図1に示した、Cy,
Mg,Ye,Bkそれぞれのインク貯留室を一体に構成
したカートリッジを示している。本実施形態では、以下
で示されるように、取り扱いの単位であるカートリッジ
に識別符号が対応するが、インクの残量は各インクの種
類ごとに管理される。これに応じ、記録ヘッド202
は、Cy,Mg,Ye,Bkのいずれか一色のインクを
吐出するものであり、図1に示したヘッドカートリッジ
302に収納される1つの記録ヘッドを示し、これらの
ヘッド毎に吐出数が計数される。インクカートリッジ3
01は固有の識別符号を有し、その識別符号は、例え
ば、インクカートリッジ301の所定個所に予め印刷さ
れたバーコードとすることができ、これが後述するよう
に光学的に読み取られる。
【0034】203はインク残量検知部を示し、インク
カートリッジ301内のインク残量を検出する。すなわ
ち、インク残量検知部203は、記録や吐出回復処理で
その記録ヘッドの各吐出口で吐出動作が行われた回数を
カウントし、その総計を保持することにより、これをイ
ンク残量の判断に用いるものである。204は識別符号
読み取り部を示し、インクカートリッジ301が有する
識別符号を読み取る。上述のように、本実施形態では、
この識別符号はバーコードの形態であり、識別符号読み
取り部204は、その光学的読み取り機構によって識別
符号を読みとることができる。
【0035】205はメモリ部を示し、不揮発性の記憶
手段(例えばフラッシュメモリ)で構成され、インク・
カートリッジの識別符号毎のインク残量等、残量管理情
報を格納する。206はインク残量管理部を示し、メモ
リ部205に格納される残量管理情報を用いて識別符号
毎のインク残量管理を行う。207は記録ヘッド停止制
御部を示し、インク残量管理部206からの通知に基づ
き記録ヘッド202の駆動停止を制御する。
【0036】上記構成に基づく本実施形態のインク残量
管理および記録停止の制御について、図3に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0037】同図に示す処理は、記録開始時に起動され
るものであるが、電源投入時またはインクカートリッジ
の交換時に起動されるようにしても良い。
【0038】最初に、ステップS1で、認識符号読み取
り部204によって装着されているインクカートリッジ
301の識別符号の読み取りが行われ、インク残量管理
部206へ識別符号情報が通知される。インク残量管理
部206では、これに応じて、読み込まれた識別符号が
所定の符号グループに属するか否かを判定し、適合イン
クカートリッジであるか否かを判別する(ステップS
2)。この所定の符号グループは、そのカートリッジが
装着される記録装置に適したカートリッジとして予め定
められたものを表す識別符号のグループからなるもので
あり、これにより、適切なインクカートリッジか否かを
判別することができる。
【0039】適合したインクカートリッジであると判別
された場合は、ステップS6でメモリ部205を参照
し、次いでステップS7で、そのカートリッジが過去に
その装置において使用され登録されているものであるか
否かを、その識別符号がメモリ部205に登録されたも
のの中に存在するか否かによって判断する。ここで、同
一の識別符号が存在しないと判断されたときは、ステッ
プS8で新たな識別符号としてメモリ部205へ登録す
る。なお、このとき、メモリ部のその新たな識別符号に
対応するインク残量は初期値0が格納される。一方、同
一の識別符号が存在すると判断された場合は、ステップ
S9で、対応するインク残量情報を読み出す。
【0040】なお、この読み出されたインク残量情報
は、そのとき装着されているインクカートリッジの過去
の吐出総数であり、インク残量検知部203にセットさ
れる。また、新規登録の場合は上記ステップS8で新規
に登録した識別符号に対応して初期値ゼロがセットされ
る。そして、記録動作や吐出回復処理の間、インク残量
検知部203は、セットされた数値を初期値として吐出
数を計数し、記録動作等の完了時などに、そのカウント
・アップした吐出総数を、インク残量管理部206を介
してメモリ部205に書き込む。この処理によって、イ
ンクカートリッジの個別の識別符号に応じたインク残量
管理が行われる。
【0041】図4は、インク残量管理部206によって
管理されるメモリ部205が格納するインク残量管理情
報の一例を示す図である。過去に使用されたことにより
登鐸され、また、新規に登録された識別符号と、それに
対応する吐出総数情報が格納されている。図に示す例で
は、5つの識別符号が登録されており、管理番号000
である識別符号04019837の吐出総数は、Cy=
0000290391652408,Mg=00001
00389203549,Ye=0000910166
420817,Bk=070180031765911
3であることを示している。
【0042】再び図3を参照すると、ステップS9で、
装着されているインクカートリッジのインク残量情報を
読み出した後、それが示すインク残量が所定の閾値以上
か否かを判断する。
【0043】本実施形態では、インク残量に対する判断
基準として、2つの閾値を設けている。第一閾値は、イ
ンク残量が10%に相当し、吐出総数が第一閾値を越え
た場合には、ユーザに対してインク切れ警告を発するレ
ベルのものである。この10%の量は、例えばその警告
から1頁分の記録を行うことができる量とすることがで
きる。第二閾値はインク残量が0%に相当し、吐出総数
が第二閾値を越えた場合には、全ての吐出動作を停止す
るよう制御し、同時にユーザに対してインク切れによる
機能停止を通知するレベルのものである。
【0044】すなわち、ステップS10で、まず読み出
した吐出総数を第一閾値と比較し、また、ステップS1
1では、第二閾値と比較する。そして、吐出総数が第一
閾値よりも大で第二閾値よりも小である場合には、ステ
ップS12で、インク切れが近いこと示す警告をユーザ
に通知する。一方、吐出総数が第二閾値よりも大である
場合には、インク切れ状態であると判定し(ステップS
13)、識別符号が所定グループに属さない場合と同様
にして、インク切れによる記録機能の停止を通知する
(ステップS4)とともに、全ての記録機能を停止する
よう制御する(ステップS5)。吐出総数が、第二閾値
よりも小である場合は、記録動作の停止制御は行わず
に、通常の記録シーケンスヘ移行する(ステップS1
4)。なお、この記録シーケンスでは、所定のタイミン
グ、例えば記録ヘッドの1回の走査毎に、インク残量検
知部203で残量情報を計数するとともに、この残量情
報に基づいて上述したステップS10以降の処理を行う
ことにより、記録動作中のインク残量管理を行う。
【0045】このようにして、インク残量情報をインク
カートリッジに個別に付与された識別符号に基づいて管
理することにより、複数のインクカートリッジの使い回
しなどによるインク切れ前のインクカートリッジ交換に
対しても、適切なインク残量管理と適合しないインクの
使用などを防止することが可能になる。
【0046】すなわち、カートリッジにインクを再充填
して用いようとしても、通常は、適正なインクカートリ
ッジがインク切れと判断された後そのような行為が行わ
れるため、それまで適正に用いられていたときの吐出総
数によってインク残量の管理がなされ、インク切れと判
断されて(ステップS13)不適合インクが注入された
状態での記録動作を回避することができる。また、識別
符号が所定グループ内でないと判断された場合には、不
適合インク・カートリッジと判定して即座に記録機能が
停止されるため、別の適切でないカートリッジに交換さ
れた場合にも、上述と同様に適切でないインクによる記
録動作を未然に防止できる。記録ヘッドの損傷などのト
ラブルを未然に防ぐことが可能になる。
【0047】インク切れ状態での記録ヘッドの駆動を良
好に禁止できることにより、記録ヘッドの破損を未然に
防止することもできる。
【0048】(第二の実施形態)本発明の第2の実施形
態においては、前述したような電気的あるいは光学的に
実際のインク残量を検知し、このインク残量が基準値以
下になったらインク切れと判定し、さらに交換前よりも
インク残量の増加が見られた場合には、不適合インクの
注入があったものと判断するものである。なお、本実施
形態におけるインクジェット記録装置においても、その
基本構成は上述した第1の実施形態と同様であり、その
説明は省略する。
【0049】図5は、本実施形態に係るインク残量の管
理および記録機能停止の処理を示すフローチャートであ
る。本実施形態のインク残量検知は、電気的にまたは光
学的にインク残量を検知し、これにより、上記実施形態
とは異なってインク量が増したことも検知することがで
きるものである。具体的には、前述したように、複数組
の電極を設けて各組の電極間の抵抗値の変化によってイ
ンク残量を知るものや、インク液面のフロートの位置を
光学的に検知するものである。
【0050】本処理は、上記実施形態と同様、記録開始
時に起動されるものであるが、電源投入時またはインク
カートリッジの交換時に起動されて良いことも同様であ
る。図5において、第1実施形態に関して図3に示した
処理と異なる処理は、基本的にステップS29以降の処
理である。
【0051】すなわち、装着されているインクカートリ
ッジの識別符号がメモリ部205に過去に使用され登録
されているインクカートリッジの識別符号の中に存在す
るか否かを判断し、同一の識別符号が存在しなければ、
新たな識別符号としてメモリ部205へ登録する一方
(ステップS28)、同一の識別符号が存在する場合に
は、ステップS29で、メモリ部205より過去の検査
結果情報を読み出す。この過去の検査結果情報とは、後
述されるように、インク切れと判断され、またはインク
の再充填が行われたと判断されたインクカートリッジの
識別符号に対応させて、格納される検査結果としての不
適合マークである。
【0052】次に、ステップS30において、この読み
出した検査結果が不適合の情報であるか否かを判断し、
不適合マーキングされているものである場合には、識別
符号が所定グループに属さない場合と同様に、インク切
れによる記録機能の停止を通知する(ステップS24)
とともに、全ての記録機能を停止するよう制御する(ス
テップS25)。
【0053】一方、検査結果の情報が不適合マーキング
されていない情報である場合には、その識別符号に対応
するインク残量情報である最新の残量計測値を読み出す
とともに(ステップS31)、インク残量検知部203
によってインク残量計測を行う(ステップS32)。そ
して、この計測した現在のインク残量とインク切れか否
かの判断基準となる閾値とを比較する(ステップS3
3)。
【0054】ここで、計測したインク残量がインク切れ
閾値よりも小である場合には、インク切れ状態であると
判定し、インク残量管理部205によって該当するイン
クカートリッジの識別符号に対してインク切れによる
「不適合」マーキングを行う(ステップS34)。そし
て、インク切れによる記録機能の停止を通知する(ステ
ップS24)とともに、全ての記録機能を停止するよう
制御する(ステップS25)。
【0055】一方、インク切れ閾値よりも大であると判
断した場合には、計測した現在のインク残量と、ステッ
プS31でメモリ部205から読み出された残量情報と
の差を求める(ステップS35)。そして、残量情報が
示すインク残量に対する現在の計測されたインク残量の
増加分(差)が、所定の増加閾値よりも大であるか否か
を判断する(ステップS36)。この差が、増加閾値よ
りも大である場合には、インクの再充填が行われたもの
と判断し、ステップS34の場合と同様インク残量管理
部205によって、該当するインクカートリッジの識別
符号の検査結果に対して「不適合」マーキングを行う
(ステップS37)。さらに、インク切れの場合と同様
記録機能の停止を通知する(ステップS24)ととも
に、全ての記録機能を停止するよう制御する(ステップ
S25)。
【0056】これに対し、増加分が増加閾値よりも小で
ある場合や負の値(減少している)である場合には、記
録動作の停止制御は行わずに、ユーザに対してインク残
量を通知し(ステップS38)、通常の記録シーケンス
ヘ移行する(ステップS39)。そして、この記録動作
ではその動作を完了した後、再びインク計測動作を行
い、その計測したインク残量をインク残量管理部206
を介してメモリ部205に格納する。なお、記録動作中
のインク残量管理は、上述した第1の実施形態と同様、
記録動作中に計測したインク残量に基づき、ステップS
33以降の処理を行い残量管理を行う。
【0057】以上のように、本実施形態では、特にイン
ク量の増加分を判断することにより、直接にインクの再
充填を検知でき、不適合インクが注入された状態での記
録動作をより確実に回避することが可能となる。また、
第1の実施形態と同様、識別符号が所定グループ内でな
い場合には不適合インク・カートリッジと判定して即座
に記録機能を停止するため、記録ヘッドの損傷などのト
ラブルを未然に曲ぐことが可能になる。
【0058】図6は、本実施形態におけるインク残量管
理部206によって管理されるメモリ部205内のイン
ク残量管理情報の一例を示す図である。
【0059】過去に使用されたことにより登録された識
別符号と、それに対応するインク残量情報、更に検査結
果情報が格納されている。検査結果情報とは、上述した
ように、過去にインク切れを検出したり、インク残量に
基準量以上の増加があったときに不適合のマーキングが
されるものである。
【0060】以上、詳細に説明したように、本実施形態
によれば、実際のインク残量を検出する手段を備えたイ
ンクジェット記録装置において、インクカートリッジが
個別の識別符号を備え、識別符号に基づいて個々のイン
クカートリッジのインク残量を管理することによって、
常に正しいインク残量検出(管理)が可能になる。すな
わち、インク残量が基準以下になった場合にインク切れ
判定を行うだけでなく、インク残量の増加の検出により
不適合インクの注入が行われたと判断でき、そのインク
カートリッジによる以後の記録動作を全て禁止する。ま
た、識別符号が所定の適合グループに属さない場合にも
同様にして記録動作を全て停止することにより、不適合
インク・カートリッジの使用を制限することができる。
このようにして、インク切れを正確に検知するととも
に、不適合インクカートリッジの装着や不適合インクの
再充填を検出し、記録ヘッドの動作不良や破損を防ぎ、
常に高品位な画像形成を実現する信頼性の高いインクジ
ェット記録装置を提供できる。
【0061】(その他の実施例)上記第1の実施形態及
び第2の実施形態においては、インク残量を検出する方
法として、それぞれ吐出ドット数のカウントによる検知
手法と電気的又は光学的に実際のインク残量を検出する
手法について説明したが、これらに限られずあらゆるイ
ンク残量検出手法に適用できる。また、複数の検出手法
を組み合わせるものであってもよい。
【0062】また、上記第1の実施形態においては、吐
出ドット数のカウントによるインク残量検出手法を採用
した場合について、簡単のために吐出総数のみによる管
理を例に挙げて説明したが、記録ヘッドを常に良好な状
態に保つための吸引や予備吐出等の回復動作によるイン
ク消費を含めて全体のインク使用量を計測することが望
ましい。
【0063】さらに、記録停止制御やユーザに対する警
告のために二段階の閾値を設ける場合について説明した
が、閾値を一つに限定したり三段階以上の閾値を用いる
ことも可能である。例えば、上記第2の実施形態におい
ては、電気的あるいは光学的手法により実際のインク残
量を検出する方法を採用した場合について、簡単のため
に不適合インク注入検知を目的としたインク増加に対す
る閾値を設ける場合について説明したが、インク切れな
どに対するユーザ警告用の複数の段階的な閾値を用いる
ことも可能である。
【0064】また、上記第1の実施形態及び第2の実施
形態においては、4色インクに対応した4つのヘッドが
一体化したマルチヘッドにより構成された記録ヘッドを
搭載したインクジェット記録装置について述べたが、各
インクに対応して独立した一色ヘッドから構成されるマ
ルチヘッドを搭載する場合にも適用できることは明白で
ある。また、記録ヘッドとインクカートリッジとが分離
可能で、インク・カートリッジのみを交換可能な構成で
あってもよい。
【0065】さらに、上記第1の実施形態及び第2の実
施形態においては、インク色として、Cy.Mg,Y
e,Bkの4色インクを使用する場合を例に挙げて説明
したが、4色に牢定するものではなく、これ以外の色数
やその他の色の組み合わせを用いてもよい。また、濃度
の異なる濃インク及び波インクを使用する場合について
説明したが、3以上の異なる濃度のインクを用いるもの
であってもよい。
【0066】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0067】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0068】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0069】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0070】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0071】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0072】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0073】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0074】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0075】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インク容器の識別符号に基づき、その容器が
その装着される記録装置に適正でないものの場合は記録
動作が不能とされるので、不適切なインクが用いられる
ことを未然に防止できる。
【0076】また、装着されているインク容器の使用、
不使用が、インク容器の着脱にかかわりなく保持される
インク残量に基づいて判断されるので、例えば、インク
容器に適切でないインクが再充填されてインク残量が増
しそのインク容器が用いられようとしても、上記判断が
適正なインクを使用していたときのインク残量に基づい
て行われることになるため、上記のような再充填が行わ
れたインク容器を用いることを防止できる。
【0077】また、上記インク容器の着脱にかかわりな
く保持されるインク残量と装着されているインク容器の
インク残量との差に基づいてインク容器の使用、不使用
を定める構成では、インク残量が増していることを検知
でき、この場合は、直接的にインクの再充填が行われた
インク容器を知ることができるため、確実にそのような
インク容器を特定してそのインク容器の不使用を決定す
ることができる。
【0078】この結果、正確なインク残量管理が可能に
なるとともに、インク切れ状態での空吐出や不適合イン
クでの不良吐出を回避し、動作不良や記録ヘッド破壊を
防ぎ、高品位で信頼性の高い画像形成が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録
装置の主要部構成を示す斜視図である。
【図2】上記インクジェット記録装置におけるインク残
量管理機能を説明するブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における記録開始時の
インク残量管理およびそれに基づく記録機能停止の処理
を説明するフローチャートである。
【図4】上記処理で用いられるインク残量管理情報の一
例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における記録開始時の
インク残量管理およびそれに基づく記録機能停止の処理
を説明するフローチャートである。
【図6】上記処理で用いられるインク残量管理情報の一
例を示す図である。
【符号の説明】
202 記録ヘッド 203 インク残量検知部 204 識別符号読み取り部 205 メモリ部 206 インク残量管理部 207 ヘッド停止制御部 301 インクカートリッジ 302 ヘッドユニット(ヘッドカートリッジ) 303 キャリッジ 304 紙送りローラ 305 補助ローラ 306 供給ローラ 307 記録紙 308 ガイド軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着脱自在に用いられるインク容器および
    該インク容器から供給されるインクを記録媒体に吐出す
    る記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装
    置において、 装着されるインク容器の識別符号を読み取る読み取り手
    段と、 該読み取り手段が読み取った識別符号が当該インクジェ
    ット装着される装置に適切でないものであることを示す
    場合、記録動作を不能とする制御手段と、 を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 着脱自在に用いられるインク容器および
    該インク容器から供給されるインクを記録媒体に吐出す
    る記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装
    置において、 インク容器におけるインク残量を検知する残量検知手段
    と、 該残量検知手段が検知するインク残量を、インク容器の
    着脱にかかわりなく保持する残量保持手段と、 該残量保持手段が保持するインク残量に基づいて、装着
    されているインク容器のその後の使用または不使用を決
    定するインク容器制御手段と、 を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 装着されるインク容器の識別符号を読み
    取る読み取り手段をさらに備え、前記残量検知手段、前
    記残量保持手段および前記インク容器制御手段は、前記
    識別符号に対応させてそれぞれインク残量を検知し、イ
    ンク残量を保持しおよび使用または不使用を決定するこ
    とを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記読み取り手段が読み取った識別符号
    が当該インクジェット装着される装置に適切でないもの
    であることを示す場合、記録動作を不能とする制御手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク容器制御手段は、前記残量保
    持手段が保持するインク残量と所定のインク切れを示す
    閾値とを比較し、該比較結果がインク切れを示すもであ
    るときは、当該インク容器をインク切れと判断すること
    によってそのインク容器の不使用を決定することを特徴
    とする請求項2ないし4のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク容器制御手段は、前記残量検
    知手段が装着されているインク容器について検知するイ
    ンク残量が所定量以下となったとき、当該インク容器に
    ついてインク切れと判断することにより不使用を決定す
    るとともに、前記残量検知手段が装着されているインク
    容器について検知するインク残量と前記残量保持手段が
    保持するインク残量との差に基づいて、該装着されてい
    るインク容器の前記使用、不使用を決定することを特徴
    とする請求項2ないし4のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記残量保持手段は、前記インク容器制
    御手段が、インク容器の不使用を決定した場合、当該イ
    ンク容器の識別符号に対応させて該インク容器が不適合
    である旨の情報をさらに保持することを特徴とする請求
    項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用し
    てインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力によってイン
    クを吐出することを特徴とする請求項1ないし7のいず
    れかに記載のインクジェット記録装置。
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