JP2000324480A - 監視カメラシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 監視カメラが正常に動作しているかどうかを
判断することができる監視カメラシステムを提供する。 【解決手段】 複数の監視カメラの画像をネットワーク
を通じて伝送する監視カメラシステムにおいて、複数の
監視カメラから出力される画像のネットワーク上の伝送
を集中管理するアラーム転送部16を設け、このアラーム
転送部に、監視カメラの状態を表す情報を加工して監視
カメラの異常動作を識別し、アラームを出力する被監視
部情報演算部29を設ける。集中管理する監視カメラの中
で、正常に動作していないカメラを識別することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、監視カメラの画像
をネットワークを通じて端末に伝送する監視カメラシス
テムに関し、特に、監視カメラの異常などを自動的に識
別できるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、監視カメラの画像は、専用の同軸
ケーブルを使ってモニタに伝送されているが、この方式
では、伝送距離が長くなると、同軸ケーブルを配線する
作業の負担が極めて大きくなる。近年、画像データを圧
縮し、データ量を削減して伝送する技術が発達し、監視
カメラの画像に関しても、データ圧縮してネットワーク
を通じてモニタに伝送する方式が採り入れられている。

【０００３】図６は、ネットワークを通じて画像やアラ
ームを伝送する従来の監視カメラシステムを示してい
る。このシステムでは、監視カメラ41が、ネットワーク
インターフェース（Ｉ／Ｆ）部42を介してネットワーク
43に接続し、同様に、モニタ端末45が、ネットワークＩ
／Ｆ部44を介してネットワーク43に接続している。

【０００４】ネットワークＩ／Ｆ部42は、発呼してネッ
トワークＩ／Ｆ部44との間に通信回線を確保した後、監
視カメラ41の画像やアラームを送出する。これらは通信
回線を通じてモニタ端末45に伝送され、音声やモニタ画
面で表示される。

【０００５】しかし、この方式では、個々の監視カメラ
41がネットワークＩ／Ｆ部42を介して、ネットワークに
接続しているため、監視カメラの台数が増えると、それ
に伴って回線数が増加し、システム規模が拡大するとい
う問題点がある。また、このネットワークＩ／Ｆ部42を
高度な回線交換機能を持つように構成すると、その数が
多いために、システムのコストアップを招来するという
問題点がある。

【０００６】こうした点を解決するため、本発明者等の
グループでは、複数の監視カメラの画像伝送を集中管理
するアラーム転送部を設けた監視カメラシステムを提案
している。

【０００７】このシステムは、図３に示すように、一つ
の監視カメラに対応して、監視カメラの映像入力部11
と、異常を検出するセンサ13と、異常発生時にアラーム
信号を発信するアラーム発信部12と、映像入力部11及び
アラーム発信部12を管理・調整する管理部14とを具備
し、さらに、各監視カメラのアラーム発信部12及び管理
部14が接続するＬＡＮ15と、各監視カメラのネットワー
クへの画像伝送を一括管理するアラーム転送部16と、ア
ラーム転送部16が接続するデータネットワーク17と、デ
ータネットワーク17を通じて各監視カメラの画像及びア
ラームを受信するアラーム受信部18と、監視カメラの画
像を表示する映像表示部19とを備えている。また、アラ
ーム転送部16は、図４に示すように、アラームが入力す
るアラーム入力部21と、映像が入力する映像入力部28
と、映像やアラームデータを一時的に蓄積するデータ蓄
積部25と、発信先電話番号などが格納された管理データ
記憶部26と、監視カメラの設定変更などを行う操作部23
と、データネットワーク17の回線制御を行う回線制御部
27と、画像伝送の動作などを制御する制御部22とを具備
している。

【０００８】また、管理データ記憶部26には、図５に示
すように、各監視カメラに付されたアラーム番号と発信
先の電話番号とを対応付けて記述した発信先テーブル
（図５（ａ））と、各監視カメラの画像サイズや画質、
アラームの音声帯域などのデータをアラーム番号と対応
付けて記述した設定項目管理データ（図５（ｂ））とが
格納されている。発信先テーブルには、１つのアラーム
番号に対して複数の電話番号が優先順位の高い順に記述
されている。

【０００９】この監視カメラシステムでは、センサ13に
よって異常が検出されたりした場合に、アラーム発信部
12は、映像入力部11から入力する監視カメラの画像をＪ
ＰＥＧ変換し、この画像データをこの端末に付されたア
ラーム番号及びアラーム信号とともに、ＬＡＮ15に出力
する。

【００１０】このアラーム番号及びアラーム信号は、ア
ラーム転送部16のアラーム入力部21に入力し、また、画
像データは映像入力部28に入力する。制御部22は、アラ
ーム番号が入力すると、データ蓄積部25に、アラーム番
号と日時とを格納する。また、映像入力部28より入力し
た画像データの１フレーム分がデータ蓄積部25にデータ
と対応付けて格納される。

【００１１】制御部22は、また、管理データ記憶部26に
格納されている発信先テーブルを参照し、そのアラーム
番号に対応する電話番号を優先順位の順に読み出して、
回線制御部27に伝える。

【００１２】回線制御部27は、伝えられた電話番号に発
呼し、アラーム受信部18からの着信応答を受けて、アラ
ーム受信部18との間に通信回線を設定する。制御部22
は、この発信先番号を、データ蓄積部25にアラーム番号
及び日時と関連付けて格納するとともに、この通信回線
を通じてアラーム信号をアラーム受信部18に伝送する。
映像入力部28より入力した画像データは、確保された通
信回線を通じて、回線制御部27から発信先のアラーム受
信部18に伝送される。

【００１３】アラーム受信部18は、受信したアラームを
音声等で表示し、また、受信した画像データを伸長して
映像表示部19に表示する。

【００１４】また、アラーム受信部18は、アラーム転送
部16に発呼して、データ蓄積部25に蓄積されている画像
を要求したり、映像入力部11の現在の画像を要求する。
このアラーム受信部18の要求は、回線制御部27を介して
制御部22に伝えられ、制御部22は、要求された日時及び
アラーム番号の画像データをデータ蓄積部25から読み出
して、回線制御部27からアラーム受信部18に伝送し、あ
るいは、監視カメラの管理部14に画像の伝送を指示し
て、伝送された画像を回線制御部27からアラーム受信部
18に伝送する。

【００１５】また、このシステムでは、各監視カメラの
設定項目がアラーム転送部16の管理データ記憶部26で管
理されている。アラーム発信の条件を変えたり、撮影条
件を変えるために、これらの設定項目の変更が必要にな
った場合には、アラーム転送部16の操作部23から変更の
操作が行われ、管理データ記憶部26に格納されている設
定項目管理データが書き換えられる。

【００１６】制御部22は、設定項目が変更されると、Ｌ
ＡＮ15を通じて該当する監視カメラの管理部14に変更デ
ータを伝送する。管理部14は、このデータに従って映像
入力部11またはアラーム発信部12の特性を調整する。

【００１７】このように、この監視カメラシステムで
は、複数の監視カメラを集中管理するアラーム転送部16
を設けているため、その管理が容易になり、また、ネッ
トワークを使って画像やアラーム信号を効率的に伝送す
ることが可能になる。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、複数の監視カ
メラを集中管理する構成では、監視カメラのどれかに異
常が発生した場合に、その監視カメラを検出することが
難しくなる。

【００１９】本発明は、こうした点を改善するものであ
り、監視カメラが正常に動作しているかどうかを判断す
ることができる監視カメラシステムを提供することを目
的としている。

【００２０】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明の監視カ
メラシステムでは、複数の監視カメラから出力される画
像のネットワーク上の伝送を集中管理するアラーム転送
部を設け、このアラーム転送部に、監視カメラの状態を
表す情報を加工して監視カメラの異常動作を識別し、ア
ラームを出力する被監視部情報演算部を設けている。

【００２１】そのため、集中管理する監視カメラの中
で、正常に動作していないカメラがある場合には、アラ
ームが発せられ、このアラームがネットワークを通じて
伝送される。

【００２２】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、複数の監視カメラの画像をネットワークを通じて伝
送する監視カメラシステムにおいて、複数の監視カメラ
から出力される画像のネットワーク上の伝送を集中管理
するアラーム転送部を設け、このアラーム転送部に、監
視カメラの状態を表す情報を加工して監視カメラの異常
動作を識別し、アラームを出力する被監視部情報演算部
を設けたものであり、集中管理する監視カメラの中で、
正常に動作していないカメラを識別することができる。

【００２３】請求項２に記載の発明は、被監視部情報演
算部が、監視カメラの状態を表す情報をパラメータとす
る条件式を演算して、この条件式の値を求め、その値を
閾値と比較して異常動作を識別するようにしたものであ
り、監視カメラの異常を定量的に判断することができ
る。

【００２４】請求項３に記載の発明は、被監視部情報演
算部が、複数の監視カメラの状態を表す情報を用いて条
件式を演算し、異常動作を識別するようにしたものであ
り、複数の監視カメラの状態を定量的に比較対象するこ
とによって、監視カメラの異常を識別することができ
る。

【００２５】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。

【００２６】本発明の実施形態の監視カメラシステム
は、全体構成として図３と同じ形態を備えている。ま
た、このシステムにおいて、複数の監視カメラを集中管
理するアラーム転送部16は、図１に示すように、アラー
ムが入力するアラーム入力部21と、映像が入力する映像
入力部28と、映像やアラームデータを一時的に蓄積する
データ蓄積部25と、発信先テーブル及び設定項目管理デ
ータが格納された管理データ記憶部26と、監視カメラの
設定変更などを行う操作部23と、データネットワーク17
の回線制御を行う回線制御部27と、画像伝送の動作など
を制御する制御部22とを具備し、さらに、監視カメラの
管理部14から送られて来る映像入力部11及びアラーム発
信部12の情報を解析して被監視部（映像入力部11及びア
ラーム発信部12）が正常に動作しているかどうかを判断
する被監視部情報演算部29を備えている。

【００２７】この監視カメラシステムにおいて、画像や
アラームをアラーム受信器18に伝送する動作は、先に説
明したものと同じである。ここでは、被監視部の異常を
検出する被監視部情報演算部29の動作を中心に説明す
る。

【００２８】監視カメラの管理部14は、映像入力部11及
びアラーム発信部12の情報をＬＡＮ15に出力し、これら
の情報は、アラーム転送部16の被監視部情報演算部29に
入力する。被監視部情報演算部29は、図２に示すよう
に、 ステップ１：被監視部の情報が入力すると、 ステップ２：この情報をパラメータとする条件式ｆ
（ｘ，ｙ，ｚ）を演算し、 ステップ３：その条件式の値を閾値と比較して、被監視
部が正常に動作しているかどうかを判断する。正常に動
作していない場合には、 ステップ４：被監視部情報演算部29は、アラームを生成
して、アラーム番号とともに制御部22に出力し、 ステップ５：制御部22は、そのアラーム番号に対応する
電話番号を発信先テーブルから読みだして回線制御部27
に通知し、回線制御部27は、その電話番号にダイヤルし
てアラーム受信部18にアラームを送出する。

【００２９】このように、監視カメラの映像入力部11ま
たはアラーム発信部12の動作が異常な場合には、アラー
ム転送部16によってその異常が検出され、監視カメラに
対応するアラーム受信部18にアラームが送られ、監視カ
メラの異常が通知される。

【００３０】次に、被監視部の情報から被監視部の異常
を定量的に検出する具体例について説明する。

【００３１】アラーム受信部18から監視カメラの現在の
映像が要求され、この要求に応えて映像入力部11から画
像を出力する場合に、監視カメラの管理部14は、その画
像伝送のビットレートＮを被監視部情報演算部29に出力
する。

【００３２】被監視部情報演算部29は、各監視カメラご
とに、その監視カメラに映像を要求するアラーム受信部
18の要求信号のビットレートｎを時間的に積分し、ま
た、管理部14から伝えられた監視カメラの画像伝送のビ
ットレートＮを時間的に積分する。そして、ｎの積分値
とＮの積分値との比ｒ（＝ΣＮ／Σｎ））を演算し、こ
のｒを閾値と比較して、ｒが閾値を超えた場合、つま
り、画像の要求に対して、画像の供給が異常に多い場合
には、監視カメラが暴走したものと判断してアラームを
生成する。

【００３３】また、例えば、第１の入口に第１の監視カ
メラが配置され、第２の入口に第２の監視カメラが配置
されている場合に、第１の監視カメラの時刻をパラメー
タとするビットレートと第２の監視カメラの時刻をパラ
メータとするビットレートとの比を演算し、その比の値
の時刻による変化が定常的な変化の枠内に収まっている
場合は正常であると識別し、この変化が定常的な変化の
枠を超えている場合には、いずれかの監視カメラに異常
が発生しているか、あるいは、異常な事象が発生してい
るものと見てアラームを生成する。

【００３４】このように、一台の監視カメラのデータを
解析したり、複数の監視カメラのデータを比較対象する
ことによって、被監視部に発生している異常を検出する
ことができる。

【００３５】また、被監視部情報演算部29が出力したア
ラームは、直ぐにアラーム受信部18に送信することをせ
ずに、一定時間、データ蓄積部25に保留し、その間に被
監視部情報演算部29から他のアラームが出力された場合
には、それらを纏めてアラーム受信部18に発信するよう
にすれば、発信回数を減らして、通信料金を引き下げる
ことが可能になる。

【００３６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の監視カメラシステムは、集中管理する複数の監視カメ
ラの中から正常に動作していないカメラを識別して、ア
ラームで知らせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態のアラーム転送部の構成を示
すブロック図、

【図２】実施形態の被監視部情報演算部の動作を示すフ
ロー図、

【図３】画像伝送を集中管理する監視カメラシステムの
構成を示すブロック図、

【図４】監視カメラシステムのアラーム転送部の構成を
示すブロック図、

【図５】アラーム転送部のデータ記憶部に格納された発
信先テーブル（ａ）と設定項目管理データ（ｂ）、

【図６】従来の監視カメラシステムの構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

11 映像入力部 12 アラーム発信部 13 センサ 14 管理部 15 ＬＡＮ 16 アラーム転送部 17 データネットワーク 18 アラーム受信部 19 映像表示部 21 アラーム入力部 22 制御部 23 操作部 24 タイマ 25 データ蓄積部 26 管理データ記憶部 27 回線制御部 28 映像入力部 29 被監視部情報演算部 41 カメラ 42、44 ネットワークＩ／Ｆ部 43 ネットワーク 45 モニタ端末

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の監視カメラの画像をネットワーク
   を通じて伝送する監視カメラシステムにおいて、 複数の監視カメラから出力される画像のネットワーク上
   の伝送を集中管理するアラーム転送部を備え、 このアラーム転送部が、監視カメラの状態を表す情報を
   加工して監視カメラの異常動作を識別し、アラームを出
   力する被監視部情報演算部を具備することを特徴とする
   監視カメラシステム。
2. 【請求項２】 前記被監視部情報演算部が、監視カメラ
   の状態を表す情報をパラメータとする条件式を演算し
   て、前記条件式の値を求め、その値を閾値と比較して異
   常動作を識別することを特徴とする請求項１に記載の監
   視カメラシステム。
3. 【請求項３】 前記被監視部情報演算部が、複数の監視
   カメラの状態を表す情報を用いて前記条件式を演算し、
   異常動作を識別することを特徴とする請求項２に記載の
   監視カメラシステム。