JP2000323121A - 非水電解質二次電池とその製造方法 - Google Patents
非水電解質二次電池とその製造方法Info
- Publication number
- JP2000323121A JP2000323121A JP11131067A JP13106799A JP2000323121A JP 2000323121 A JP2000323121 A JP 2000323121A JP 11131067 A JP11131067 A JP 11131067A JP 13106799 A JP13106799 A JP 13106799A JP 2000323121 A JP2000323121 A JP 2000323121A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- polymer electrolyte
- porous polymer
- electrode
- negative electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
パレータとの密着性が不均一で、良好な特性が得られな
かった。また、電池組み立て時に短絡が発生することが
多かった。 【解決手段】非水電解質二次電池において、正極または
/および負極の内部および表面に有孔性ポリマー電解質
を備え、前記電極表面の有孔性ポリマー電解質の厚みを
8μm以下とする。
Description
とその製造方法に関する。
電池は、正極にコバルト酸リチウムなどの遷移金属の複
合酸化物、負極にグラファイトなどの炭素系物質を用
い、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのセパレー
タを介在させて、これら正・負極を対向させた構造で、
エチレンカーボネートなどの各種炭酸エステルに、Li
PF6などのリチウム塩を溶解させた溶液を電解液とし
て用いている。
リチウムを使用したリチウム電池などの非水電解液電池
は、可燃性の有機電解液を使用しているため、安全上の
問題から活物質の利用率を制限する必要がありまた、安
全弁・保護回路・PTC素子などの種々の安全化装置を
備える必要があった。
応性に乏しい固体ポリマー電解質を用いることによって
電池の安全性を向上させ、上記安全化装置を省略するこ
とが試みられている。しかし、ポリエチレンオキシドな
どのポリエーテルとアルカリ金属塩との錯体からなるポ
リマー電解質は、室温で十分な導電率が得られなかっ
た。
び膨潤させたゲル状のポリマー電解質を使用することも
試みられている。そらに、特開平8−195220号に
記載されているように、有孔性ポリマー膜を電解液で湿
潤又は膨潤して得た有孔性ポリマー電解質膜を使用する
ことで、高率充放電特性および安全性に優れた電池を製
造することが検討されている。
は、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーに孔を設け、ポ
リマーに有機電解液を含浸したもので、ポリマーの孔中
の有機電解液のみでなく、有機電解液で膨潤したポリマ
ーの部分もイオンの移動が可能なものをさす。また、こ
こで「セパレータ」とは、ポリプロピレンやポリエチレ
ン等の絶縁性フィルムに多数の微孔を設け、この微孔部
分に有機電解液を含浸させるもので、絶縁性フィルム部
分はイオン導電性をもたないものをさす。
ンなどのセパレータの代わりに有孔性ポリマー電解質膜
を用いることによって、電池性能の低下を防ぎ、電池の
安全性を向上させることが可能となった。
電池では、電解液溶媒に炭酸エステルなどの可燃性の有
機溶媒を使用し、このような遊離の電解液の存在は、電
池の安全性の低下につながった。
有孔性ポリマー電解質を使用し、この有孔性ポリマー電
解質を電極孔中に存在させるとともに、セパレータの代
わりに使用することにより、電池内の遊離の電解液量を
減少させ、安全性に優れた電池とすることができる。
電池では、シート状の正極と負極間にセパレータを介し
て巻回した極板群、または平板状正極と負極間にセパレ
ータをはさんで積層した極板群をとっていた。これらの
電極群においては、電極・セパレータ間に完全に均一な
圧迫をかけることは難しく、電極とセパレータ間にはど
うしても隙間が存在することになり、わずかでも電解液
が不足すると放電性能が劣化する。そこで、電極とセパ
レータとの密着性を良くし、電池本来の充放電性能を引
き出すことが課題であった。
て電池を組み立てる際、セパレータの目抜け、活物質剥
離に伴うセパレータの突き刺しは短絡の原因となるた
め、この短絡の発生率を抑えることも課題であった。
二次電池は、正極および負極の内部および表面に有孔性
ポリマー電解質を備え、前記電極表面の有孔性ポリマー
電解質の厚みが8μm以下であることを特徴とする。
下の有孔性ポリマー電解質膜または/およびセパレータ
を備えたことを特徴とする。
方法としては、活物質を備えた電極を製造する第1の工
程と、電極内部に有孔性ポリマー電解質を備える第2の
工程と、電極を所定の厚さにする第3の工程と、電極表
面に有孔性ポリマー電解質を備える第4の工程からなる
ことを特徴とする。
の実施形態について、図面を参照して説明する。図1
は、本発明による非水電解質二次電池に使用する極板群
の断面を示したものである。図1において、1は正極
板、2は負極板、3は有孔性ポリマー電解質膜、4は正
極集電体、5は正極活物質を含む正極合剤、6は正極板
の内部に備えられた有孔性ポリマー電解質、7は正極板
の表面に備えられた有孔性ポリマー電解質、8は負極集
電体、9は負極活物質を含む正極合剤、10は負極板の
内部に備えられた有孔性ポリマー電解質、11は負極板
の表面に備えられた有孔性ポリマー電解質である。
性ポリマー電解質膜3を存在させたが、これ以外にも、
有孔性ポリマー電解質膜3の代わりに、セパレータを使
ってもよいし、有孔性ポリマー電解質膜とセパレータを
組み合わせて使用してもよい。ただし、有孔性ポリマー
電解質膜を存在させた場合は、電極表面に形成した有孔
性ポリマー電解質との密着性が飛躍的に向上し、本発明
の効果がより顕著に現れる。
に備えるポリマー電解質を有孔性とする手法としては、
溶媒抽出法・紫外線照射による貫通孔作成方法・剣山な
どによって貫通孔を開ける手法などがある。
溶媒bを使用する。溶媒aはポリマーを溶解する溶媒で
ある。溶液a'は、溶媒aとポリマーからなる。溶媒b
は、溶液a'から溶媒aを抽出する抽出用溶媒である。
溶媒抽出法は、ポリマーを溶解した溶液a'を、ポリマ
ーに対して不溶であり、溶媒aと相溶性のある溶媒b中
に浸漬することによって、ポリマー溶液a'の溶媒aを
抽出し、ポリマーの溶媒aが除去された部分が孔となっ
て、有孔性ポリマーを得るものである。溶媒抽出法で
は、ポリマーに開口部が円形の貫通孔が形成される。
て述べる。
工程では、正極活物質粒子、導電助剤、結着剤を溶媒を
用いて混練したペーストを、金属箔集電体上に塗布、乾
燥する。この処理を金属箔の両面に施すことで電極本体
を製造する。
媒aに溶解したポリマー溶液a′中に浸漬し、ポリマー
溶液を正極内部の空隙に含浸させる。なお、正極内部に
ポリマー溶液を含浸させる方法としては、他には真空含
浸法や、ドクターブレードを用いて正極表面にポリマー
溶液を塗布し、浸透圧による方法などが挙げられる。
って正極表面に担持した余剰なポリマー溶液を取り除い
た後、ポリマーを溶解する溶媒aの抽出用溶媒b中に浸
漬する。その後、正極を高温乾燥により水分を除去する
ことにより、内部に有孔性ポリマー電解質を備えた正極
が得られる。
によって、正極を所定の厚みとし、正極全体の電子導電
性を高める。プレス後の正極の空隙率としては、正極が
十分な電子導電性を有するために、有孔性ポリマー電解
質の体積を除いて20〜40%とすることが好ましい。
質を備えた正極の一方の表面にポリマー溶液a′を塗布
し、抽出用溶媒b中に浸漬する。これにより、電極表面
に存在する活物質粒子表面が、有孔性ポリマー電解質に
よって被覆される。この処理を電極の反対側にも施し、
本発明による正極が完成する。
際に、正極最表層の活物質粒子間の隙間に有孔性ポリマ
ー電解質が存在する場合は、正極表面に有孔性ポリマー
電解質を形成することにより、正極内部の活物質粒子間
から正極表面にかけて連続して有孔性ポリマー電解質が
存在することになる。
に有孔性ポリマー電解質が存在せずに、空隙が存在した
場合には、正極表面に塗布したポリマー溶液が、正極最
表層に存在する活物質粒子間の隙間に浸透するために、
ポリマーの有孔化処理をおこなうことで、正極内部の活
物質粒子間に存在する空隙から正極表面にかけて有孔性
ポリマー電解質が連続して存在することになる。正極最
表層の活物質粒子間の隙間は、電池組み立て時の活物質
剥離の原因となり、これはセパレータの短絡につながる
ため、有孔性ポリマー電解質により隙間を埋めることは
短絡防止につながる。
の厚みとしては、電極最表面に存在する活物質粒子を覆
っていいればよい。均一な一層の有孔性ポリマー膜を製
造可能な厚さは40μm以下である。正極活物質として
コバルト酸リチウムを使用し、負極活物質の利用率を1
00%とし、正・負極の表面に種々の厚さの有孔性ポリ
マー電解質を備え、正・負極間に厚さ40μmの有孔性
ポリマー膜を挟んだ電池の、体積エネルギー密度を計算
した結果を表1に示す。表1から明らかなように、8μ
mより厚い有孔性ポリマー電解質を電極表面に備える
と、従来のリチウムイオン二次電池よりも体積エネルギ
ー密度が低くなるため、厚さ8μm以下の有孔性ポリマ
ー電解質を電極表面に備えるのが好ましい。
手法としては、真空含浸、または電極を再びポリマー溶
液中に浸すことにより電極表面にポリマー溶液を担持
し、ギャップを調節したローラーに通すことにより電極
表面に担持するポリマー溶液の厚みを調節し、その後溶
媒抽出処理を行なう方法などがある。
いて混練したペーストを、銅薄板などの金属箔集電体上
に塗布し、その後は上記正極と同一の工程を経て完成す
る。
ー電解質を備えた正極、負極間に有孔性ポリマー膜を重
ねて積層したもの、あるいは捲きまわしたものを電池ケ
ース内に配置し、有機電解液に漬けると、電極内部と電
極表面に備えた有孔性ポリマー電解質が、電解液によっ
て湿潤または膨潤し、有孔性ポリマーがリチウムイオン
導電性ポリマー電解質となり、本発明による非水電解質
二次電池が完成する。
ー電解質としては、充放電による活物質の体積膨張収縮
に追随した形状変化の可能な柔軟性を有するものが好ま
しく、ポリマーが電解液で湿潤または膨潤するリチウム
イオン伝導性ポリマーを用いる。 具体的には、ポリビ
ニリデンフルオライド(PVdF)、ポリ塩化ビニル、
ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプ
ロピレンオキシドなどのポリエーテル、ポリアクリロニ
トリル、ポリビニリデンフルオライド、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレ
ート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリロニトリ
ル、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレンイミン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポ
リイソプレン、もしくはこれらの誘動体を、単独で、あ
るいは混合して用いることができる。また、上記ポリマ
ーを構成する各種モノマーを共重合させたポリマーを、
たとえばビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロ
ピレンコポリマー(P(VdF/HFP))などを用い
ることもできる。
溶媒aとしては、ポリマーを溶解するものであればよ
く、ジメチルホルムアミド、プロピレンカーボネート、
エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの炭酸
エステル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチ
ルメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル、ジメチルアセトアミド、1−メチル−ピロリジノ
ン、n−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
中の溶媒aを抽出する溶媒bとしては、溶媒aと相溶性
があればなんでもよく、例えば水、アルコール、アセト
ンなどが挙げられ、あるいはこれらの混合溶液を使用し
てもよい。
リチウムを吸蔵放出可能な化合物であればなんでもよ
く、無機化合物としては、組成式LixMO2、またはL
iyM2 O4(ただし、Mは遷移金属、0≦x≦1、0≦y
≦2)で表される複合酸化物、トンネル状の孔を有する
酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物を用いることが
できる。その具体例としては、LiCoO2、LiNi
O2、LiMn2O4、Li2Mn2O4、MnO2、Fe
O2、V2O5、V6O13、TiO2、TiS2などが挙げら
れる。また、遷移金属Mの一部を他の元素で置換した無
機化合物を用いてもよく、たとえば、LiNi0.80Co
0.20O2、LiNi0.80Co0.17Al0.03O2などが挙げられる。ま
た、有機化合物としては、例えばポリアニリンなどの導
電性ポリマーなどが挙げられる。さらに、無機化合物、
有機化合物を問わず、上記各種活物質を混合して用いて
もよい。
Pb、Sn、Zn、Cdなどとリチウムの合金、LiF
e2O3などの遷移金属複合酸化物、WO2、MoO2など
の遷移金属酸化物、グラファイト、カーボンなどの炭素
質材料、Li5(Li3N)などの窒化リチウム、もしく
は金属リチウムが挙げられ、またこれらの混合物を用い
てもよい。
タとしては、孔または隙間を有するポリプロピレン製微
孔性膜、ポリエチレン製の微孔性膜、ポリオレフィン製
の微孔性膜などが挙げられる。
レンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラ
クトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジエトキシエ
タン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、ジオキソラン、メチルアセテートなどの極性溶
媒、もしくはこれらの混合物を使用してもよい。
LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、L
iSCN、LiI、LiCF3SO3、LiCl、LiB
r、LiCF3CO2などのリチウム塩、もしくはこれら
の混合物を用いてもよい。
で置換したLiNi0.83Co0.17 O2、負極活物質にグ
ラファイト、有孔性ポリマー電解質としてビニリデンフ
ルオライド/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーP
(VdF/HFP)(HFPは5%)を用いた本発明の
好適な実施例を説明する。
した。正極ペースト組成は、LiNi0.83Co0. 17O2
48.7wt%、アセチレンブラック2.7wt%、P
VdF3.3wt%、NMP45.3wt%とし、この
ペーストを幅20mm、長さ480mm、厚さ20μm
のアルミニウム箔集電体の両面に塗布し、90℃で乾燥
してNMPを蒸発させて、空隙率68%の正極板を作製
した。
FP)を溶解したポリマー溶液中に正極板を浸漬し、正
極板にポリマー溶液を担持した。ローラーを通して、正
極板表面に余剰に付着したポリマー溶液を完全に除去し
た後、正極板を0.001M燐酸水溶液に浸漬してNM
Pの抽出をおこなった。この正極板を取り出し、130
℃で乾燥をおこない、プレスした。プレス後の正極の厚
さは170μmであり、有孔性ポリマー電解質を除いた
電極の空隙率は30%であった。単位面積当たりに充填
された活物質と導電助剤の合計重量は21mg/cm2
であった。
HFP)を溶解したポリマー溶液中に正極板を浸漬し、
正極板表面にポリマー溶液を担持させた。この正極板を
ローラー間のギャップを変化させて通すことにより、正
極板表面に担持させるポリマー溶液の厚みを10、2
0、30μmとした。次に、この正極板を0.001M燐
酸水溶液に浸漬してNMPの抽出をおこない、130℃
で乾燥して正極板表面に有孔性ポリマー電解質膜を形成
した。正極板表面に形成された有孔性ポリマー電解質膜
の厚みはそれぞれ2、5、8μmであった。正極板表面
に形成した有孔性ポリマー電解質膜の厚みが2μmの正
極板を正極(A)、5μmのものを正極(B)、8μmのも
のを正極(C)とする。
ペースト組成は、グラファイト81wt%、PVdF9
wt%、NMP10wt%とし、このペーストを幅20
mm、長さ480mm、厚さ14μmの銅箔集電体の両
面に塗布し、90℃で乾燥してNMPを蒸発させて、空
隙率65%の負極板を作製した。
P)をNMPに溶解したポリマー溶液中に負極板を浸漬
し、負極板にポリマー溶液を担持させた。ローラーを通
して負極板表面に付着した余剰なポリマー溶液を除去し
た後、負極板を水に浸漬してNMPの抽出をおこなっ
た。この負極板を取り出し、90℃で乾燥をおこない、
プレスした。プレス後の負極板の厚さは195μmであ
り、有孔性ポリマー電解質を除いた負極板の空隙率は3
5%であった。負極板単位面積当たりに充填された活物
質と導電助剤の合計重量は13mg/cm2であった。
した以外は上記正極板の場合と同一とし、負極板内部と
負極板表面に有孔性ポリマー電解質を備えた負極板を得
た。正極の場合と同様に、負極板表面に形成した有孔性
ポリマー電解質膜の厚みは2、5、8μmとなった。負
極板表面に形成した有孔性ポリマー電解質膜の厚みが2
μmの負極板を負極(D)、5μmのものを負極(E)、
8μmのものを負極(F)とする。
極(D)、正極(B)と負極(E)、正極(C)と負極
(F)間にそれぞれ25、23、15μmの厚みの有孔
性P(VdF/HFP)膜(空隙率55%、HFPは5
%)を挟んで巻回して巻回型極板群とし、これを縦8.
0、横22.0mm、高さ47.0mm、のステンレス
ケース中に挿入して、角形電池を組み立てた。
カーボネートとジエチルカーボネートの混合(体積1:
1)電解液2.0gを加え、最後に60℃で48時間エ
ージング処理を行い、公称容量800mAhの、本発明
による電池を用意した。
のを本発明による電池(G)、正極(B)と負極(E)
を組み合わせたものを本発明による電池(H)、正極
(C)と負極(F)を組み合わせたものを本発明による
電池(I)とした。
ゆる非復帰式の安全弁)、電池の内圧が上昇するとその
溝の部分に亀裂が生じて電池内部のガスが放出されるよ
うにし、電池ケースが破裂しないようにした。
極表面に有孔性ポリマー電解質を備えない正極と負極を
用い、有孔性P(VdF/HFP)膜を挟んで巻回した
巻回型極板群を備えた電池を作製した。
で使用したのと同じ組成の正極ペ―ストと集電体を使用
し、集電体の両面に正極ペ―ストを塗布し、90℃で乾
燥してNMPを蒸発させて、正極板を準備した。その後
正極板をプレスした。プレス後の正極の厚さは170μ
mであり、単位面積当たりに充填された活物質および導
電助剤の合計重量は21mg/cm2であった。電極の
空隙率は30%であった。
で使用したのと同じ組成の負極ペ―ストと集電体を使用
し、集電体の両面に負極ペ―スト塗布し、90℃で乾燥
してNMPを蒸発させ、その後プレスして負極とした。
プレス後の負極の厚さは195μmであり、単位面積当
たりに充填された活物質および導電剤の合計重量は13
mg/cm2であった。電極の空隙率は35%であっ
た。
厚み25μmの有孔性P(VdF/HFP)膜(空隙率
55%、HFPは5%)を挟んで巻回し、巻回型極板群
とし、これを縦8.0、横22.0mm、高さ47.0
mm、のステンレスケース中に挿入して、角形電池を組
み立てた。その後、実施例1で使用したのと同じ電解液
2.0gを加え、最後に60℃で48時間エージング処
理を行い、公称容量800mAhの、従来から公知の電
池(J)を用意した。ステンレスケースには実施例1と
同様に非復帰式の安全弁を備えた。
による電池(G)、(H)、および(I)、従来から公
知の電池(J)をそれぞれ100個組み立て、内部抵抗
計により短絡の発生個数を確かめた。表2に結果を示
す。
(J)に比べて、本発明による電池(G)、(H)、お
よび(I)は短絡の発生個数が非常に少なく、電極表面
に有孔性ポリマー電解質を形成することが、正・負極間
の短絡防止に役立つことが明らかとなった。
較をおこなった。
知の電池(J)を室温において1CAの電流で4.3V
まで充電し、続いて4.3Vの定電圧で2時間充電した
後、3mm径の釘を電池に刺して貫通させた場合の安全
性試験をおこなった。本発明による電池(G)は安全弁
が作動せず、発煙も生じなかったの対し、従来から公知
の電池(J)は安全弁が破裂し、発煙した。この結果か
ら、本発明による電池が安全性において従来の電池より
も優れていることがわかった。
電極にポリマー溶液を担持し、電極表面に付着したポリ
マー溶液を所定の厚みとした後に、ポリマーの有孔化処
理を施した電極を用いた電池を製作した。
ず、実施例1と同様の正極ペーストと集電体を使用し、
集電体の両面に正極ペーストを塗布し、100℃で乾燥
してNMPを蒸発させて、空隙率68%の正極板を得
た。
FP)を溶解したポリマー溶液中に正極板を浸漬し、正
極板にポリマー溶液を担持した。正極板をローラーに通
すことにより、正極板表面に担持したポリマー溶液の厚
み20μmに調節した。この電極を0.001M燐酸水
溶液に浸漬してNMPの抽出をおこなった。この正極板
を取り出し、130℃で乾燥をおこなった。正極板表面
に形成された有孔性ポリマー電解質膜の厚みは5μmで
あった。単位面積当たりに充填された活物質と導電助剤
の合計重量は21mg/cm2であった。
ず、実施例1と同様の負極ペーストと集電体を使用し、
集電体の両面に負極ペーストを塗布し、100℃で乾燥
してNMPを蒸発させて、空隙率65%の負極板を得
た。
をNMPに溶解したポリマー溶液中に負極板を浸漬し、
負極板にポリマー溶液を担持させた。負極板をローラー
に通すことにより、負極板表面に担持したポリマー溶液
の厚みを20μmに調節した。次に、この負極板を水に
浸漬してNMPの抽出をおこなった。この負極板を取り
出し、100℃で乾燥をおこなった。負極板表面に形成
された有孔性ポリマー電解質膜の厚みは5μmであっ
た。単位面積当たりに充填された活物質と導電助剤の合
計重量は13mg/cm2であった。
15μmの有孔性P(VdF/HFP)膜(空隙率55
%、HFPは5%)を挟んで巻回した巻回型極板群を、
縦8.0、横22.0mm、高さ47.0mm、のステ
ンレスケース中に挿入して、角形電池を組み立て、その
後は電解液の注液量を2.7gとした以外は実施例1と
同様とし、公称容量800mAhの従来から公知の電池
(K)を用意した。
同様に作製した電極に、さらにプレスをおこなった電極
を用いて電池を製作した。
5μmの有孔性ポリマー電解質膜を形成した正極板を作
製し、次に、この電極をプレスした。プレスにより電極
表面に形成された有孔性ポリマー電解質の厚みは5μm
以下となり、孔は潰れていた。プレス後の有孔性ポリマ
ー電解質を除いた正極板の空隙率は30%であった。単
位面積当たりに充填された活物質と導電助剤の合計重量
は21mg/cm2であった。
さ5μmの有孔性ポリマー電解質膜を形成した負極板を
作製し、次に、この電極をプレスした。プレスにより電
極表面に形成された有孔性ポリマー電解質の厚みは5μ
m以下となり、孔は潰れていた。プレス後の有孔性ポリ
マー電解質を除いた負極板の空隙率は35%であった。
単位面積当たりに充填された活物質と導電助剤の合計重
量は13mg/cm2 であった。
5μmの有孔性P(VdF/HFP)膜(空隙率55
%、HFPは5%)を挟んで巻回した巻回型極板群を縦
8.0、横22.0mm、高さ47.0mm、のステン
レスケース中に挿入して、角形電池を組み立て、その後
は実施例1と同様とし、公称容量800mAhの従来か
ら公知の電池(L)を用意した。
説明する。本発明による電池(G)、(H)、(I)お
よび従来から公知の電池(J)、(K)、(L)を、室
温において1CAの電流で4.2Vまで充電し、続いて
4.2Vの定電圧で2時間充電した後、1CAの電流で
2.5Vまで放電した。この放電試験の結果を図2に示
す。
(H)、(I)は、従来から公知の電池(J)よりも優
れた放電性能を示していることから、電極表面に存在す
る有孔性ポリマー電解質が、セパレータとの密着性を向
上させており、電流分布が均一となり、優れた電池特性
を示したことが明らかとなった。
本発明による電池(G)、(H)、(I)に劣ったこと
から、電極表面に形成した有孔性電解質ポリマーをプレ
スにより孔の存在しない緻密膜の存在がリチウムイオン
の移動経路を阻害していることが明らかとなり、本発明
による電極の製造方法が従来の電極製造方法よりも優れ
ていることが明らかとなった。
および従来から公知の電池(K)を表3に示す条件で放
電をおこなった。
間を設けた.各率でおこなった放電容量を表4に示す。
(G)は従来から公知の電池(K)よりも高率での放電
容量が高い。このことから、電極に十分な電子伝導性を
与えなかった場合は高率での放電特性が劣り、電極内部
に有孔性ポリマー電解質を備えた後に電極をプレスする
必要があることが明らかとなり、本発明による電極の製
造方法が従来の電極製造方法よりも優れていることが明
らかとなった。
いずれもが電極内部および電極表面に有孔性ポリマー電
解質を備えたが、正極のみが電極内部および電極表面に
有孔性ポリマー電解質を備えた本発明による電池、負極
のみが電極内部および電極表面に有孔性ポリマー電解質
を備えた本発明による電池においても、上記実施例と同
様の効果が得られた。
部に有孔性ポリマー電解質を備え、さらに電極表面に厚
さ8μm以下の有孔性ポリマー電解質膜を備えることに
より、電極とセパレータとの密着性を向上させることが
可能となり、電流分布が向上し、従来の電池よりも優れ
た放電特性を示した。
ー電解質がクッションとなるために、突き刺し短絡の発
生率、また、位置ずれによるの短絡発生率を減少させる
ことができる。また、従来では機械的強度が弱いために
使用が困難であったP(VdF/HFP)膜などのセパ
レータの利用が可能になる。
板群の断面図。
び従来から公知の電池(J)、(K)、(L)の放電曲
線。
Claims (3)
- 【請求項1】 正極および負極の内部および表面に有孔
性ポリマー電解質を備え、前記電極表面の有孔性ポリマ
ー電解質の厚みが8μm以下であることを特徴とする電
極を使用した非水電解質二次電池。 - 【請求項2】 正極と負極の間に、厚さ40μm以下の
有孔性ポリマー電解質膜または/およびセパレータを備
えたことを特徴とする、請求項1記載の非水電解質二次
電池。 - 【請求項3】 活物質を備えた電極を製造する第1の工
程と、電極内部に有孔性ポリマー電解質を備える第2の
工程と、電極を所定の厚さにする第3の工程と、電極表
面に有孔性ポリマー電解質を備える第4の工程からなる
ことを特徴とする、請求項1記載の非水電解質二次電池
用電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13106799A JP3516133B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13106799A JP3516133B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000323121A true JP2000323121A (ja) | 2000-11-24 |
JP3516133B2 JP3516133B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=15049239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13106799A Expired - Fee Related JP3516133B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3516133B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002091514A1 (fr) * | 2001-05-09 | 2002-11-14 | Japan Storage Battery Co., Ltd. | Cellule electrolytique non aqueuse et son procede de production |
US6689508B2 (en) | 2000-03-31 | 2004-02-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Nonaqueous electrolyte secondary cell and method of producing the same |
JP2009199929A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Hitachi Ltd | リチウム二次電池 |
WO2021187068A1 (ja) * | 2020-03-16 | 2021-09-23 | 株式会社村田製作所 | 二次電池 |
-
1999
- 1999-05-12 JP JP13106799A patent/JP3516133B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689508B2 (en) | 2000-03-31 | 2004-02-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Nonaqueous electrolyte secondary cell and method of producing the same |
WO2002091514A1 (fr) * | 2001-05-09 | 2002-11-14 | Japan Storage Battery Co., Ltd. | Cellule electrolytique non aqueuse et son procede de production |
JP2009199929A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Hitachi Ltd | リチウム二次電池 |
JP4714229B2 (ja) * | 2008-02-22 | 2011-06-29 | 株式会社日立製作所 | リチウム二次電池 |
WO2021187068A1 (ja) * | 2020-03-16 | 2021-09-23 | 株式会社村田製作所 | 二次電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3516133B2 (ja) | 2004-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102400819B1 (ko) | 리튬 이차전지용 음극 및 상기 음극을 포함하는 리튬 이온 이차 전지 | |
JPH08167429A (ja) | 再充電可能な電気化学的セル及びその製造方法 | |
JP2001256999A (ja) | 固体電解質電池 | |
JP3443773B2 (ja) | 非水電解質二次電池の製造方法 | |
KR20200099822A (ko) | 전기화학 소자 및 이의 제조방법 | |
KR20200099891A (ko) | 전기화학 소자 및 이의 제조방법 | |
JP6656370B2 (ja) | リチウムイオン二次電池および組電池 | |
KR20210120686A (ko) | 음극의 제조방법 | |
JPWO2002091514A1 (ja) | 非水電解質電池およびその製造方法 | |
JP2003331916A (ja) | 二次電池および二次電池の製造方法 | |
JP2002216744A (ja) | 非水電解質電池および非水電解質電池用正極の製造法。 | |
JP3968772B2 (ja) | 非水電解質電池 | |
KR20210109896A (ko) | 이차전지의 제조방법 | |
JPH10214639A (ja) | 電池の製造方法 | |
JP4563555B2 (ja) | リチウム二次電池 | |
JP3516133B2 (ja) | 非水電解質二次電池の製造方法 | |
JP2001143755A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2007172878A (ja) | 電池およびその製造方法 | |
JP2001319693A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JPH09199136A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2000195522A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2003263984A (ja) | 非水電解質電池および非水電解質電池の製造法。 | |
JP2002093463A (ja) | 非水電解質電池 | |
US12125975B2 (en) | Phase-change electrolyte separator for a solid-state battery | |
JP6992578B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用電極及びそれを用いたリチウムイオン二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040106 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |